JP2631381B2 - 炭化アルミニウムの製造方法 - Google Patents
炭化アルミニウムの製造方法Info
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- JP2631381B2 JP2631381B2 JP63004690A JP469088A JP2631381B2 JP 2631381 B2 JP2631381 B2 JP 2631381B2 JP 63004690 A JP63004690 A JP 63004690A JP 469088 A JP469088 A JP 469088A JP 2631381 B2 JP2631381 B2 JP 2631381B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は高純度な炭化アルミニウムが得られる炭化
アルミニウムの製造方法に関する。
アルミニウムの製造方法に関する。
従来の技術 従来のAl4C3は、酸化アルミニウムを還元してアルミ
ニウムを製造する際の中間生成物として知られている。
(高熱アルミニウム製造炭化物法の概観、E.Herrmann、
雑誌Aluminium 1961年第4編215〜218頁。) このAl4C3を得る方法としては次のものがある。
ニウムを製造する際の中間生成物として知られている。
(高熱アルミニウム製造炭化物法の概観、E.Herrmann、
雑誌Aluminium 1961年第4編215〜218頁。) このAl4C3を得る方法としては次のものがある。
酸化アルミニウムを炭素により1段で高熱により直接
還元する方法。(1段でアルミニウムまで還元するので
あるが、炭化アルミニウムも生じる) アーク炉にて酸化アルミニウムと炭素から、Al−Al4C
3溶湯の状態にし排出する方法。(その後、アルミニウ
ムを、析出又は分離させるアルミニウム2段製造方法) 制限量の炭素により酸化アルミニウムをAl2O,Al蒸気
及びCOからなるガス状混合物に還元し、還元炉から排出
したAl2O及びAl蒸気の混合物を過剰の炭素と反応させて
炭化アルミニウムにする。(第3段で炭化アルミニウム
を2000℃の温度及び20〜50Torrの圧力でアルミニウムと
炭素に分解する。高熱アルミニウム製造の3段法) 微細な酸化アルミニウムを結合性炭素キャリアと混合
し、凝塊化し小さい成形体にする。その成形体を炭素の
みからなる皮殻で包囲する。800〜1000℃の温度で炭化
処理ののち、1950〜2050℃の温度で電気加熱により炭化
アルミニウムを製造する。(特開昭56−93833号公報参
照) 発明が解決しようとする問題点 しかしの方法では、揮発性次酸化アルミニウムAl2O
を形成する競合反応が起こり、著しい蒸発を起こす。20
50〜2150℃の高温を必要とする。
還元する方法。(1段でアルミニウムまで還元するので
あるが、炭化アルミニウムも生じる) アーク炉にて酸化アルミニウムと炭素から、Al−Al4C
3溶湯の状態にし排出する方法。(その後、アルミニウ
ムを、析出又は分離させるアルミニウム2段製造方法) 制限量の炭素により酸化アルミニウムをAl2O,Al蒸気
及びCOからなるガス状混合物に還元し、還元炉から排出
したAl2O及びAl蒸気の混合物を過剰の炭素と反応させて
炭化アルミニウムにする。(第3段で炭化アルミニウム
を2000℃の温度及び20〜50Torrの圧力でアルミニウムと
炭素に分解する。高熱アルミニウム製造の3段法) 微細な酸化アルミニウムを結合性炭素キャリアと混合
し、凝塊化し小さい成形体にする。その成形体を炭素の
みからなる皮殻で包囲する。800〜1000℃の温度で炭化
処理ののち、1950〜2050℃の温度で電気加熱により炭化
アルミニウムを製造する。(特開昭56−93833号公報参
照) 発明が解決しようとする問題点 しかしの方法では、揮発性次酸化アルミニウムAl2O
を形成する競合反応が起こり、著しい蒸発を起こす。20
50〜2150℃の高温を必要とする。
の方法では、アーク炉内の還元プロセスの制御は困
難である。非常に高温の比較的軽いAl−Al4C3溶湯の酸
化物を含まない排出は、困難である。
難である。非常に高温の比較的軽いAl−Al4C3溶湯の酸
化物を含まない排出は、困難である。
の方法では、Al2Oと炭素からAl4C3にするための完
全な反応が困難である。Al蒸気のCOとの逆反応が起こ
る。
全な反応が困難である。Al蒸気のCOとの逆反応が起こ
る。
の方法では、供給材料の選択および高温下で複雑な
前処理が必要である。炭素皮殻の除去が困難である。19
50℃〜2050℃の処理温度が必要である。
前処理が必要である。炭素皮殻の除去が困難である。19
50℃〜2050℃の処理温度が必要である。
発明の目的 この発明は煩雑な前処理を必要とせずに、比較的低温
下で高純度の炭化アルミニウムを製造することができる
製造方法を提供することを目的とする。
下で高純度の炭化アルミニウムを製造することができる
製造方法を提供することを目的とする。
発明の要旨 この発明は請求項1を要旨としている。
問題点を解決するための手段 少なくともNH3ガスを、加熱したAl2O3と加熱したCに
接触させてAl4C3を製造する。
接触させてAl4C3を製造する。
好ましくは、非酸化性ガス(たとえばAr,He,N2,H2)
とNH3ガスとを混合する。このようにするのは、NH3ガス
の分圧を制御するためである。特にN2,H2ガスがNH3の
分解を抑制する効果があり好ましい。
とNH3ガスとを混合する。このようにするのは、NH3ガス
の分圧を制御するためである。特にN2,H2ガスがNH3の
分解を抑制する効果があり好ましい。
好ましくは、NH3をモル比で1×10-2以上含むガスを1
000〜2000℃(好適には1200℃〜1600℃)のAl2O3に接触
させかつ500℃〜2000℃(好適には800℃〜1600℃)のC
に接触させる。この接触させたガスをたとえば500〜140
0℃(好適には800〜1300℃)の基材に導入することで、
Al4C3薄膜を形成可能である。
000〜2000℃(好適には1200℃〜1600℃)のAl2O3に接触
させかつ500℃〜2000℃(好適には800℃〜1600℃)のC
に接触させる。この接触させたガスをたとえば500〜140
0℃(好適には800〜1300℃)の基材に導入することで、
Al4C3薄膜を形成可能である。
また、Al4C3の粉末やAl4C3と他の物質の複合膜(たと
えばAl4C3−AlN複合膜,Al4C3−SiC複合膜)を製造でき
る。つまり、Al4C3膜、Al4C3粉、Al4C3と別の物質から
なる複合粉末およびAl4C3と別の物質からなる複合膜の
製造ができるのである。
えばAl4C3−AlN複合膜,Al4C3−SiC複合膜)を製造でき
る。つまり、Al4C3膜、Al4C3粉、Al4C3と別の物質から
なる複合粉末およびAl4C3と別の物質からなる複合膜の
製造ができるのである。
実施例1 第1図はこの製造方法を実施するための製造装置の一
例を示している。
例を示している。
製造装置の反応室1は、吸気口2と排気口3につなが
っている。反応室1の周囲にはヒータ4,5,6が配置され
ている。反応室1内には原料容器7,8,支持台9が配置さ
れている。ヒータ4,5,6は原料容器7,8,支持台9に対応
した位置にある。
っている。反応室1の周囲にはヒータ4,5,6が配置され
ている。反応室1内には原料容器7,8,支持台9が配置さ
れている。ヒータ4,5,6は原料容器7,8,支持台9に対応
した位置にある。
この実施例1では、原料容器7にAl2O310が、原料容
器8にC(炭素)11がそれぞれ収められている。また、
支持台9の斜面にはカーボン製の基材12がのせてある。
器8にC(炭素)11がそれぞれ収められている。また、
支持台9の斜面にはカーボン製の基材12がのせてある。
このような製造装置において、NH3ガス(モル比0.5)
とN2ガス(モル比0.5)の混合ガスを吸気口2から導入
する。このとき、Al2O3粉末10はヒータ4により1200℃
にすでに加熱されている。また、C11はヒータ5により1
300℃にすでに加熱されている。さらに、基材12はヒー
タ6により1100℃にすでに加熱されている。
とN2ガス(モル比0.5)の混合ガスを吸気口2から導入
する。このとき、Al2O3粉末10はヒータ4により1200℃
にすでに加熱されている。また、C11はヒータ5により1
300℃にすでに加熱されている。さらに、基材12はヒー
タ6により1100℃にすでに加熱されている。
上記混合ガスは1200℃のAl2O310に接触し、さらに130
0℃のC11に接触したあと、1100℃の基材12に達する。こ
れにより基材12上にAl4C3の薄膜13が形成された。この
膜厚は0.1mmである。この時の原料容器7内の圧力は10T
orrである。
0℃のC11に接触したあと、1100℃の基材12に達する。こ
れにより基材12上にAl4C3の薄膜13が形成された。この
膜厚は0.1mmである。この時の原料容器7内の圧力は10T
orrである。
なお、実施例1において導入ガスは、NH3とH2の混合
ガス、NH3とArの混合ガスなども採用できる。また圧力
は10-3Torr〜102Torrの幅で選択できる。
ガス、NH3とArの混合ガスなども採用できる。また圧力
は10-3Torr〜102Torrの幅で選択できる。
実施例2 第2図の製造装置は第1図の製造装置と同じである
が、反応室1内には支持台9基材12を置いてない。また
導入ガスや原料も同じである。反応室1の温度を1400℃
にしたところ、Al4C3粉末23が製造出来た。
が、反応室1内には支持台9基材12を置いてない。また
導入ガスや原料も同じである。反応室1の温度を1400℃
にしたところ、Al4C3粉末23が製造出来た。
このときの圧力は760Torrである。
実施例3 第1図の製造装置において、Al2O310の温度を1400℃
とし、かつC11の温度を1000℃としたところ基材12上にA
l4C3−AlN複合膜が製造出来た。
とし、かつC11の温度を1000℃としたところ基材12上にA
l4C3−AlN複合膜が製造出来た。
実施例4 第2図の製造装置に示すように、反応室に支持台9と
基材12を置かず、かつ反応室1の温度を1400℃にしたと
ころ、Al4C3−AlN複合粉末が製造出来た。
基材12を置かず、かつ反応室1の温度を1400℃にしたと
ころ、Al4C3−AlN複合粉末が製造出来た。
このときの圧力は760Torrである。
実施例5 第3図の製造装置は、第1図の製造装置に導入口30を
付加したものである。この導入口30より、SiCl4(モル
比0.5)とN2(モル比0.5)の混合ガスを基材12を置いた
反応室1に導入したところ、Al4C3−SiC複合膜33が製造
出来た。
付加したものである。この導入口30より、SiCl4(モル
比0.5)とN2(モル比0.5)の混合ガスを基材12を置いた
反応室1に導入したところ、Al4C3−SiC複合膜33が製造
出来た。
実施例6 第3図の反応室11に基材12を置かず、かつ反応室温度
を、1400℃にしたところ、Al4C3−SiC複合粉末が製造出
来た。
を、1400℃にしたところ、Al4C3−SiC複合粉末が製造出
来た。
このときの圧力は760Torrである。
実施例7 第4図の製造装置において、SiCl4ガスをBCl3ガスに
変更し、かつ基材12の温度を1400℃にしたところ、基材
12上にAl4C3−B4C複合膜43が製造出来た。
変更し、かつ基材12の温度を1400℃にしたところ、基材
12上にAl4C3−B4C複合膜43が製造出来た。
実施例8 第4図の製造装置において、反応室1に支持台9と基
材12を置かず、なおかつ反応室1の温度を1400℃にした
ところ、Al4C3−B4C複合粉末が製造出来た。
材12を置かず、なおかつ反応室1の温度を1400℃にした
ところ、Al4C3−B4C複合粉末が製造出来た。
このときの圧力は760Torrである。
ところで第1図〜第4図の製造装置では別々のヒータ
4,5によりAl2O3とCを加熱するので、Al2O3とCの供給
量を別々にコントロールできる。したがって、1か所に
集めて混合して還元する方法よりも最適化が図れる。
4,5によりAl2O3とCを加熱するので、Al2O3とCの供給
量を別々にコントロールできる。したがって、1か所に
集めて混合して還元する方法よりも最適化が図れる。
また原料の導入量を、Al2O3を加熱するヒータの温度
とC温度およびNH3のみ又は非酸化性ガスとNH3ガスの混
合ガスの流量を変えることで制御できる。このようにし
て作られた高純度のAl4C3は耐薬品性が良い。
とC温度およびNH3のみ又は非酸化性ガスとNH3ガスの混
合ガスの流量を変えることで制御できる。このようにし
て作られた高純度のAl4C3は耐薬品性が良い。
なおこの発明は上述の実施例に限定されない。たとえ
ば上述した実施例において導入ガスをNH3ガスのみにし
てもよい。
ば上述した実施例において導入ガスをNH3ガスのみにし
てもよい。
発明の効果 以上説明したようにこの発明によれば、煩雑な前処理
を行う必要がなく2000℃より低い温度で酸化物や過剰な
炭素を含まない高純度のAl4C3が製造できる。
を行う必要がなく2000℃より低い温度で酸化物や過剰な
炭素を含まない高純度のAl4C3が製造できる。
第1図はこの発明の炭化アルミニウムの製造方法を実施
するための製造装置の例を示す図、第2図は別の製造装
置の図、第3図と第4図はさらに別の製造装置を示す図
である。 1……反応室 2……吸気口 10……Al2O3 11……C 12……基材 13……Al4C3薄膜
するための製造装置の例を示す図、第2図は別の製造装
置の図、第3図と第4図はさらに別の製造装置を示す図
である。 1……反応室 2……吸気口 10……Al2O3 11……C 12……基材 13……Al4C3薄膜
Claims (1)
- 【請求項1】少なくともNH3ガスを、加熱したAl2O3と加
熱したCに接触させて炭化アルミニウムを製造すること
を特徴とする炭化アルミニウムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63004690A JP2631381B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 炭化アルミニウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63004690A JP2631381B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 炭化アルミニウムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01183411A JPH01183411A (ja) | 1989-07-21 |
JP2631381B2 true JP2631381B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=11590885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63004690A Expired - Lifetime JP2631381B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 炭化アルミニウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2631381B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010045414A (ja) * | 2004-01-19 | 2010-02-25 | Panasonic Corp | 電気二重層キャパシタ及びその製造方法とこれを用いた電子機器 |
-
1988
- 1988-01-14 JP JP63004690A patent/JP2631381B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010045414A (ja) * | 2004-01-19 | 2010-02-25 | Panasonic Corp | 電気二重層キャパシタ及びその製造方法とこれを用いた電子機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01183411A (ja) | 1989-07-21 |
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