JP2630868B2 - 硬化型組成物 - Google Patents

硬化型組成物

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JP2630868B2
JP2630868B2 JP3167616A JP16761691A JP2630868B2 JP 2630868 B2 JP2630868 B2 JP 2630868B2 JP 3167616 A JP3167616 A JP 3167616A JP 16761691 A JP16761691 A JP 16761691A JP 2630868 B2 JP2630868 B2 JP 2630868B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化型組成物に関し、
特に硬化時の発泡が少なく、白色系の硬化物が容易に得
られ、屋外に暴露しても亀裂劣化が生じることなく良好
な耐候性を有する硬化物が得られ、かつ、可塑剤の使用
量が少ない配合が可能であり、硬化物に塗料を塗った場
合、塗膜への可塑剤の移行が少ないために、塗膜が軟化
せず、シーリング材に好適な硬化物が得られる硬化型組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】1分子
中に2個以上のチオール基を含むポリマーは、酸化剤と
混合すれば容易に硬化し、またチオール基はエポキシ
基、イソシアネート基等とも容易に反応して高分子量化
することから、シーリング材、塗料、接着剤等に広く用
いられている。
【0003】一方、ポリサルファイドポリマーは、分子
中にポリサルファイド結合-Sx - (x=1〜5)の構造を
含むため、極性が高く、限られた可塑剤しか使用できな
い。即ち、汎用の安価な可塑剤が使用できないため、シ
ーリング材等の配合物にする際、コストが高くなる。ま
た、ポリマーの分子量に比べ、粘度が高いため、配合物
の作業性を良くするためには可塑剤を多量に添加する必
要がある。このため、ポリサルファイドポリマーによる
シーリング材の硬化物に塗料を塗布した場合、可塑剤の
滲み出しにより塗膜を軟化させるという問題がある。
【0004】そこで、特願平1-271265号は、ポリサルフ
ァイドポリマーとチオール基含有ポリエーテルポリマー
からなる重合体組成物を記載しているが、これは、汎用
の安価な可塑剤との相溶性に優れ、シーリング材に好適
であり、かつ可塑剤の添加量を少なくできる。また、特
願平2-109461に記載されているポリサルファイドポリマ
ーは、汎用の安価な可塑剤との相溶性に優れ、可塑剤の
添加量を少なくでき、かつ低分子量成分を減少させたた
め、酸化剤等で硬化させた場合も硬化物の伸度が向上し
た。そのため、これらをシーリング材硬化物とした後に
塗料を塗布した場合、可塑剤による塗膜軟化が生じにく
いので好ましい。
【0005】しかしかながら、これらのチオール基を含
有するポリサルファイドポリマー及びポリサルファイド
ポリエーテルポリマーは、いずれもPbO2 、MnO2 等の
酸化能の大きい酸化剤で容易に硬化するものの、酸化剤
による着色が避けられず、白色の硬化物が得られないと
いう問題があった。
【0006】またポリエーテルポリオールにポリイソシ
アネート化合物を付加したプレポリマーによるウレタン
シーラントは汎用の可塑剤との相溶性が良好で、ポリマ
ー粘度も低く、硬化物に塗料を塗布しても汚染が少なく
良好である。しかし、ポリエーテルポリオールによるウ
レタンプレポリマーは水分に敏感であり、硬化時に40℃
以上の高温にさらされると発泡する問題があり、さらに
硬化物を屋外に暴露すると、表面に亀裂劣化を生じる問
題があった。
【0007】したがって本発明の目的は、白色系の硬化
物が容易に得られ、硬化時に発泡することがなく、可塑
剤の使用量の少ない配合が可能であり、硬化物を屋外に
暴露しても、表面に亀裂劣化の生じない良好な耐候性を
有する硬化物を与える硬化型組成物を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、ポリサルファイドポリマーの主
鎖にポリエーテル鎖を導入したポリサルファイドポリエ
ーテルポリマーを、PbO2 などの無機酸化剤で硬化させ
ると、酸化剤による着色のため、白色の硬化物を得るこ
とが難しいが、分子中に2個以上のイソシアネート基を
有する化合物で硬化させることにより、容易に白色の硬
化物となり、発泡せずに硬化し、屋外暴露で表面に亀裂
劣化の生じない良好な耐候性を有する硬化物が得られる
ことを見出し、本発明に想到した。
【0009】すなわち、本発明の硬化型組成物は、 (a)主鎖中に、 (i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4の
アルキレン基、nは6〜200の整数を示す。)で表さ
れるポリエーテル部分と、 (ii)−COCHOCH4−S−、及び −CHCH(OH)CH−S− (但し、xは1〜5の整数である。)で表される構造単
位とを有し、かつ、末端に、 (iii)−COCHOC−SH およ
び/または −CHCH(OH)CH−SH で表されるチオール基を有し、数平均分子量が600〜
200000のポリサルファイドポリエーテルポリマー
と、 (b)分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化
合物とを含有し、前記(b)分子中に2個以上のイソシ
アネート基を有する化合物中のイソシアネート基と、前
記(a)ポリサルファイドポリエーテルポリマー中のチ
オール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)
が0.5〜4.0であることを特徴とする。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。本発明のポ
リサルフアイドポリエーテルポリマーは、主鎖中に、 (i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4の
アルキレン基、nは6〜200の整数を示す。)で表さ
れるポリエーテル部分と、 (ii)−(COCHOC−S)−
及び−(CHCH(OH)CH−S)−(但し、
xは1〜5の整数である。)で表される構造単位とを有
し、かつ末端に、 (iii)−COCHOC−SH及び/
又は −CHCH(OH)CH−SHで表されるチ
オール基を有し、数平均分子量が600〜200000
ものである。
【0011】上記ポリサルファイドポリエーテルポリマ
ーにおいて、(i) のポリエーテル部分と(ii)で表される
構造単位とは任意の配列で結合してよい。その割合は、
−(R 1 O )n −成分が2〜95重量%、(C 2 H 4 OCH
2 OC2H 4 )成分が3〜70重量%、(CH2 CH(OH)CH2
成分が1〜50重量%、及びポリサルファイド結合S x
1〜60重量%となるのが好ましい。
【0012】前記−(R 1 O )n −成分が2重量%未満
では、可塑剤との相溶性を改良する効果が乏しく、一方
95重量%を超えると、ポリマー硬化物の耐候性が悪くな
る。(C 2 H 4 OCH 2 OC2 H 4 )成分が3重量%未満で
は、ポリマーの硬化物の耐候性が悪く、一方70重量%を
超えると、可塑剤との相溶性を改良する効果が乏しい。
また、(CH2 CH(OH)CH2 )成分が1重量%未満では、可
塑剤との相溶性を改良する効果が乏しく、一方50重量%
を超えると、ポリマー硬化物の耐候性が悪くなる。さら
にポリサルファイド結合S x が1重量%未満では硬化物
の耐候性が悪く、一方60重量%を超えると可塑剤との相
溶性を改良する効果が乏しい。このポリサルファイドポ
リエーテルポリマーの数平均分子量は、通常600 〜2000
00であり、好ましくは800 〜50000 である。
【0013】このようなポリサルファイドポリエーテル
ポリマーは、特願平2-109461号に記載されているよう
に、以下の2通りの方法により製造することができる。
【0014】このようなポリサルファイドポリエーテル
ポリマーを製造する第一の方法は、(c) HS(C2 H 4 OCH
2 OC2 H 4 S x ) m C 2 H 4 OCH 2 OC2 H 4 SH(但し、
xは1〜5の整数であり、その平均は約2であり、mは
1〜50の整数である。)で示されるポリサルファイドポ
リマー出発物質と、(d) 主鎖中に、−(R 1 O )n
(但し、R 1 は炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜2
00 の整数を示す。)で表されるポリエーテル部分と、
−CH2 CH(OH)CH2 -SX −で表される構造単位とを有し、
かつ、末端に、−CH2 CH(OH)CH2 -SH で表されるチオー
ル基を有するポリエーテルポリマーとを、(c)/(d) =9
5/5〜5/95の重量比で反応させることからなる。この反
応において、酸類を存在させると、低分子量副生物の生
成が抑制される。
【0015】ポリサルファイドポリマー出発物質は、室
温で流動性を有し、分子量が 100〜200,000、好ましく
は 400〜50,000である。このようなポリサルファイドポ
リマーの好ましい例は米国特許第 2,466,963号に記載さ
れている。
【0016】チオール基含有ポリエーテルポリマー(d)
は、主鎖にポリエーテル部分として−(R 1 O )n −を
含有する。ここで、R 1 は炭素数2〜4のアルキレン基
であり、nは6〜200 の整数を示す。このようなポリエ
ーテル部分の分子量は 400〜10,000が好ましい。分子量
が400 未満ではポリサルファイドポリマーと反応させた
場合に可塑剤との相溶性を改良する効果が少なく、一方
10,000を超えるとポリマーの粘度が高くなるため好まし
くない。
【0017】また、このチオール基含有ポリエーテルポ
リマーは、その主鎖中に、−(CH2 CH(OH)CH2 -SX ) −
で表される構造単位を含有し、かつ末端に、−CH2 CH(O
H)CH2 -SHで表されるチオール基を有する。
【0018】チオール基含有ポリエーテルポリマー中の
X はジスルフィルドが好ましく、また、硫黄含量/メ
ルカプタン含量の重量比が1.06以上であるものが好まし
い。硫黄含量/メルカプタン含量の重量比が1.06未満で
は、ポリスルフィド結合の割合が少なく、ポリサルファ
イドポリマー(c) とチオール基含有ポリエーテルポリマ
ー(d) との相溶性が乏しい。
【0019】このようなチオール基含有ポリエーテルポ
リマーの好ましい例は、特公昭47−48279 号に記載され
ている公知の方法を利用して合成することができる。す
なわちポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等のポリアルキレングリコールにエピクロロヒドリ
ン、エピブロモヒドリン等のエピハロヒドリンを付加し
た後に、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム等の水硫化
アルカリ(MSH、ただしMはNa、K等のアルカリ金
属)、および/またはアルカリ金属の硫化物(M
2 x 、ただしxは1〜5の整数を表す。)と反応させ
ることにより、例えば下記一般式(1) で表される構造の
末端にチオール基を有するポリエーテルポリマーが得ら
れる。このようにして得られたポリマーの主鎖には一部
ポリスルフィド結合が含まれている。
【化1】 (ただしR 3 は水素又はメチル基であり、nは6〜200
の整数であり、mは0〜2であり、xは1〜5で整数で
ある。)
【0020】ポリサルファイドポリマー出発物質とチオ
ール基含有ポリエーテルポリマーとの混合比は、重量比
で、95/5〜5/95、好ましくは90/10〜10/90であ
る。ポリサルファイドポリマー出発物質が全体の5重量
%未満では、硬化物の耐候性が悪くなる。また、チオー
ル基含有ポリエーテルポリマーが5重量%未満では、可
塑剤との相溶性を改良する効果が少ない。
【0021】ポリサルファイドポリマー出発物質と、チ
オール基含有ポリエーテルポリマーとの反応は、30〜15
0 ℃、好ましくは50〜120 ℃で、2〜48時間、好ましく
は4〜10時間、攪拌することにより行う。
【0022】この際、上記反応物 100重量部に対し、0.
01〜10重量部の酸類を、必要ならば、水、エタノール等
の溶媒に溶かして、添加する。酸類としては、無機・有
機酸を問わず使用可能である。
【0023】ポリサルファイドポリマー出発物質とチオ
ール基含有ポリエーテルポリマーとの反応は、次の式
(2) 、(3) のように起こると考えられる。
【化2】 このように、ポリスルフィド結合とチオール基との交換
反応、あるいは、ポリフルフィド結合どうしの交換反応
により、ポリサルファイドポリマーの主鎖にポリエーテ
ル鎖が導入される。その際、
【化3】 (qは0〜2の整数であり、xは1〜5の整数であ
る。)により表される低分子量成分が生成する。そこ
で、30〜150 ℃、好ましくは50〜120 ℃に加熱するか、
または酸類を添加して反応系のpHを酸性サイドにシフト
させることにより、式(4) に示した低分子環状化合物に
おいてS x 部分の開裂を促進し、引き続く付加反応によ
り、分子量分布を平均化し、式(4) で示される低分子量
成分を10%以下にすることができる。
【0024】また上記ポリサルファイドポリエーテルポ
リマーの第二の製造方法では、前述の方法においてチオ
ール基含有ポリエーテルポリマーを合成する際に、ポリ
サルファイドポリマー出発物質を加えておくことによ
り、一段で反応を行う。
【0025】第二の方法では、主鎖が−(R 1 O )n
( 但し、R 1 は炭素数2〜4のアルキレン基であり、n
は6〜200 の整数を示す。) で表され、末端に2個以上
の水酸基を有するポリプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール等のポリアルキレングリコールに、エピ
クロロヒドリン、エピブロモヒドリン等のエピハロヒド
リンを付加して得られるハロゲン末端プレポリマーと、
MSH(Mはアルカリ金属原子)で表される水硫化ナト
リウム、水硫化カリウム等の水硫化アルカリおよび/ま
たはM2 X (xは1〜5の整数を示す)で表される多
硫化ナトリウム、多硫化カリウム等の多硫化アルカリを
反応させて、末端チオール化を行う際に、HS(C2 H 4 OC
H 2 OC2 H 4 S x ) m C 2 H 4 OCH2 OC2 H 4 SH(但し、
xは1〜5の整数でその平均は約2であり、mは1〜50
の整数である。)で表されるポリサルファイドポリマー
を加えて反応させる。この反応においても、ハロゲン末
端プレポリマー+ポリサルファイドポリマー100 重量部
に対し0.01〜10重量部の酸類を添加してもよい。酸類を
添加することで式(4) のような低分子量成分の分解、再
利用を行わせることが可能となる。
【0026】ハロゲン末端プレポリマーとポリサルファ
イドポリマーとの重量比は95/5〜5/95であり、好ましく
は90/10〜10/90である。ポリサルファイドポリマーが
5重量%未満では、硬化物の耐候性が悪くなる。また、
ハロゲン末端プレポリマーが5重量%未満では、可塑剤
との相溶性を改良する効果が少ない。
【0027】水硫化アルカリとしては、工業的に生産さ
れているフレーク状水硫化ナトリウムが好ましい。この
水硫化ナトリウムは、純度約70%で微量の多硫化ナトリ
ウム成分を含有するものである。上記MSH又はM2
X の添加量は、通常ポリサルファイドポリマー+ハロゲ
ン末端プレポリマー100 重量部に対して1〜50重量部、
好ましくは2〜35重量部である。MSH及び/又はM2
X の添加量が1重量部未満では、ハロゲン末端プレポ
リマーのチオール化が十分でなく、また50重量部を超え
ると、ポリマーが合成中に著しく増粘するため好ましく
ない。
【0028】この第二の方法において、ポリサルファイ
ドポリマーの存在下で、第一の製造方法と同じ条件でハ
ロゲン末端プレポリマーをチオール化することにより、
前述の製造方法の場合と同様の反応が行われる。
【0029】本発明における一分子中にイソシアネート
基を2個以上含む化合物としては、有機ポリイソシアネ
ート化合物及び/又は活性水素含有化合物にポリイソシ
アネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリ
マーが好ましい。
【0030】有機ポリイソシアネート化合物としては、
具体的にはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート等が挙げられる。
【0031】また活性水素含有化合物としては、ヒドロ
キシポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、ヒド
ロキシル末端ポリウレタン重合体、多価ポリチオエーテ
ル、ポリアセタール、脂肪族ポリオール、及びSH基を
2個以上有するアルキレンチオールを包含するアルカ
ン、アルケン及び脂肪族チオール、芳香族、脂肪族及び
複素環ジアミン等を包含するジアミン、及びこれらの混
合物が挙げられる。
【0032】ウレタンプレポリマーとしては、前述の活
性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物を、
イソシアネート化合物過剰の条件で反応させることによ
り得られたものを使用することができる。
【0033】本発明においては、上述した(a) ポリサル
ファイドポリエーテルポリマーと(b) 分子中にイソシア
ネート基を2個以上有する化合物とは、(b) 中のイソシ
アネート基と(a) 中のチオール基のモル比(イソシアネ
ート基/チオール基)が0.5〜4.0 となるように配合す
る。前記モル比が0.5 未満では、組成物が十分に高分子
量化しない。一方4.0 を超えると硬化物が硬く脆いもの
となる。好ましいモル比は、0.7 〜3.0 である。
【0034】本発明の硬化型組成物には、さらに経済
性、組成物を施工する際の作業性及び硬化後の物性を改
良する目的で、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化
チタン、シリカ等の充填材を添加することができる。ま
た、本発明の硬化型組成物は、ポリサルファイドポリマ
ーのみの場合には使用することができなかったジオクチ
ルフタレート(DOP)、ジヘプチルフタレート(DH
P)等の安価なフタル酸エステルが相溶するため、これ
らを添加することが可能である。また塩素化パラフィ
ン、水添ターフェニル等の可塑剤も添加することができ
る。
【0035】さらに本発明の硬化型組成物には、施工後
の硬化を迅速かつ確実に行わせるために、チオール基と
イソシアネート基との反応触媒を適量添加することがで
きる。
【0036】前記反応触媒としては、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、ペンタメチレンジエチレン
トリアミン等の三級アミン系触媒、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫ジマレエート、オクテン酸鉛等の有機
金属系触媒が用いられる。これらの触媒の添加量は、
(a) ポリサルファイドポリエーテルポリマー及び(b) 一
分子中にイソシアネート基を2個以上含む化合物の合計
100 重量部に対して、0.001 〜1.0 重量部が好ましい。
【0037】また本発明の硬化型組成物には、混合時の
作業時間を十分にとるため、特開平3-62817 号に例示さ
れているような、ヒドロキシカルボン酸あるいはカルボ
ン酸化合物を添加することができる。
【0038】前記ヒドロキシカルボン酸あるいはカルボ
ン酸化合物としては、酢酸、プロピオン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、アジ
ピン酸、コハク酸等の多価カルボン酸、酒石酸、クエン
酸等の多価ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。この
ようなヒドロキシカルボン酸あるいはカルボン酸化合物
の添加量は、上記(a) ポリサルファイドポリエーテルポ
リマー及び(b) 一分子中のイソシアネート基を2個以上
含む化合物の合計量100 重量部に対して、0.01〜1重量
部が好ましい。
【0039】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。合成例1 プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを付加し
て得られた二官能性ポリプロピレングリコール(OH価
28.7)1200gと、62.6gのエピクロロヒドリンと、2.4
gの塩化第二錫五水塩とを2リットルの反応容器に仕込
み、110 ℃で3時間撹拌した。さらに、54.1gの水硫化
ソーダ(純度70%)を加え、 100℃で1.5 時間撹拌し
た。その後、塩を除去して淡黄色透明な液状ポリマーを
得た。得られたポリマーのメルカプタン含量は1.2 重量
%であった。
【0040】合成例2 合成例1で得られたポリマー516 gと、ポリサルファイ
ドポリマー(東レチオコール(株)製、商品名“チオコ
ールLP55”)84gとを1リットルの反応容器に仕込み、
90℃で5時間攪拌した。得られたポリマーのメルカプタ
ン含量は1.0重量%、粘度は90ポイズ(25℃)であっ
た。
【0041】実施例1 合成例2の各ポリマーに各種の可塑剤を、ポリマー/可
塑剤の重量比が10/5となるように混合し、相溶性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0042】比較例1 ポリサルファイドポリマー(東レチオコール(株)製
“チオコールLP55”)に各種の可塑剤を、ポリマー/可
塑剤の重量比が10/5となるように混合し、相溶性を調べ
た。結果をあわせて表1に示す。
【0043】 表1 可塑剤 実施例1 比較例1 ジブチルフタレート(DBP) 均一透明 均一透明 ブチルベンジルフタレート(BBP) 均一透明 均一透明 ジヘプチルフタレート(DHP) 均一透明 二相分離 ジオクチルフタレート(DOP) 均一透明 二相分離 ジイソノニルフタレート(DINP) 均一透明 二相分離 ジイソデシルフタレート(DIDP) 均一やや 二相分離 不透明 ジブチルセバケート(DBS) 均一透明 二相分離 ジオクチルアジペート(DOA) 均一透明 二相分離 塩素化パラフィン(1) 均一透明 均一透明 キシレン樹脂(2) 均一透明 均一透明 (注)(1) :塩素化パラフィン(商品名:HC-150、東ソ
ー(株)製) (2) :キシレン樹脂(商品名:ニカノールLLL 、三菱瓦
斯化学(株)製)
【0044】実施例2 合成例2のポリマーに、可塑剤及び充填剤を表2の割合
で配合して主剤を得た。この主剤300 重量部に、クルー
ドMDIプレポリマー(住友バイエルウレタン(株)
製、商品名”E21-1”)8重量部を混合し、厚さ5mmの
型に流し込み、シート状硬化物を作成した。この硬化物
は白色を呈した。20℃で1日間養生した後、50℃で7日
間養生したところ、発泡は認められなかった。
【0045】さらに硬化物の表面に塩化ビニル樹脂を主
成分とする塗料(関西ペイント(株)製“ビニボ
ン”)、ポリアクリル酸エステルを主成分とする塗料
(関西ペイント(株)製“ビニデラックス”、大同塗料
(株)製“ヘキダイン”)の各々を塗布し、20℃で14日
後の各塗膜の状態を観察した。結果を表3に示す。
【0046】比較例2 合成例2のポリマーの代わりに ポリサルファイドポリマ
ー(東レチオコール(株)製“チオコールLP55”)
を用い、可塑剤としてブチルベンジルフタレートを使用
した以外は実施例2と同じ主剤と、表4に示す硬化剤と
を混合し、厚さ5mmの型に流し込み、シート状硬化物
を得た。この硬化物は茶褐色の色を呈した。このシート
状硬化物を用いて実施例2と同様な塗料により塗膜を形
成し、その状態を観察した。結果を表3に示す。
【0047】
【0048】 表3塗料名 実施例2 比較例2 ビニボン 異常なし べたつき有り ビニデラックス 異常なし ややべたつく ヘキダイン 異常なし べたつき有り
【0049】 表4 硬化剤の配合配合剤 (重量部) 酸化剤(PbO2 ) 7.5 可塑剤(塩素化パラフィン) 2.5 合計 10.0
【0050】比較例3 市販の二液型ウレタンシーラントのシート状硬化物を作
成して、20℃で1日養生した後、50℃で7日間養生した
ところ、表面が盛り上がり、内部で発泡していた。
【0051】実施例3 実施例2のシート状化合物をサンシャインウェザーメー
ターで1000時間暴露した後、表面状態を観察したとこ
ろ、亀裂は生じていなかった。
【0052】またJIS Z 2381に準拠して太陽追跡集光暴
露試験機で2か月間暴露した(受光量:紫外部121.44MJ
/m2 、可視部 2210.00MJ/m2 、赤外部1649.89 MJ/
2 )。その後、表面状態を観察したところ、亀裂は生
じていなかった。
【0053】比較例4 市販の二液型ウレタンシーラントのシート状硬化物を作
成した後、実施例3と同様な方法でサンシャインウェザ
ーメーターと太陽追跡集光暴露試験機に暴露して、表面
状態を観察したところ、いずれも亀裂が生じていた。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の硬化型組
成物は、ポリサルファイドポリエーテルポリマーと分子
中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物とから
なるので、PbO2 等の無機酸化剤を使用した場合と異な
り、白色系の硬化物が容易に得られる。また、従来のウ
レタンシーラントに比べ、硬化時の発泡が少なく、耐候
性の良好な硬化物となる。また、本発明のポリサルファ
イドポリエーテルポリマーは、従来のポリサルファイド
ポリマーのみの場合では相溶し得なかったジオクチルフ
タレート(DOP)等の安価なフタル酸エステルと相溶
するようになり、しかもポリマー粘度が低いため、可塑
剤の使用量を減らすことができる。このため硬化物の表
面に塗料を塗布した際、可塑剤の塗料表面への移行によ
る塗膜の軟化が少なくなる。このような硬化型組成物
は、シーリング材、接着剤等に使用するのに好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−145319(JP,A) 特開 平3−134058(JP,A) 特開 平3−62817(JP,A) 特開 昭63−145319(JP,A) 特開 平4−7331(JP,A) 特開 昭57−192424(JP,A) 特開 平4−20516(JP,A) 特開 昭63−22834(JP,A) 特公 昭44−29671(JP,B1) 有機合成化学協会編「有機化学ハンド ブック」(昭和48−6−5)技報堂出版 P.620

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)主鎖中に、 (i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4の
    アルキレン基、nは6〜200の整数を示す。)で表さ
    れるポリエーテル部分と、 (ii)−COCHOC−S−、及び −CHCH(OH)CH−S− (但し、xは1〜5の整数である。)で表される構造単
    位とを有し、 かつ、末端に、 (iii)−COCHOC−SH およ
    び/または −CHCH(OH)CH−SH で表されるチオール基を有し、数平均分子量が600〜
    200000のポリサルファイドポリエーテルポリマー
    と、 (b)分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化
    合物とを含有し、前記(b)分子中に2個以上のイソシ
    アネート基を有する化合物中のイソシアネート基と、前
    記(a)ポリサルファイドポリエーテルポリマー中のチ
    オール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)
    が0.5〜4.0であることを特徴とする硬化型組成
    物。
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