JP2630581B2 - 即席ステーキの製造方法 - Google Patents

即席ステーキの製造方法

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JP2630581B2
JP2630581B2 JP63070342A JP7034288A JP2630581B2 JP 2630581 B2 JP2630581 B2 JP 2630581B2 JP 63070342 A JP63070342 A JP 63070342A JP 7034288 A JP7034288 A JP 7034288A JP 2630581 B2 JP2630581 B2 JP 2630581B2
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SANHO FUUZU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、即席ステーキの製造方法に関する。
〔従来の技術、及びその問題点〕
ステーキは、肉料理の主たるものであり、古くよりレ
ストラン、グリル、肉料理専門店のみならず、家庭内に
おいても広く調理され、食膳に供されている。
ところで、かかるステーキは、牛肉の柔かい部分を15
0gぐらいの切身にし、塩・コショウしてあぶりあみ焼、
あるいは強火のフライパン等でもって焼成するものであ
るが、調理に非常に時間がかかるのみならず、好みや肉
質等から焼き加減が非常に難しく、調理に高度の熟練性
を必要とされるものであった。したがって、ステーキは
従来より一品料理的な要素が非常に強いものであって、
家庭内においてはともかく、レストラン等の業務用の場
合においては調理が非常に面倒で手間がかり、極めて調
理効率の悪いものとなっていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、叙上の従来欠点を解消し、ステーキ本来の
色や風味等をそこなうことなく長期の貯蔵に充分耐え、
しかも、食用時における調理の極めて簡便な即席ステー
キの製造方法について鋭意研究を行った結果、本発明を
完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、低温下の原料肉を高温で急速に加熱
し、急冷せしめたのち外表面に調味ヘットをコーティン
グすることを特徴とする即席ステーキの製造方法にあ
る。
本発明に係る原料としては、ヒレ肉、ロース肉、もも
肉、あるいは腰肉等公知のステーキ肉を使用する。そし
て、かかる原料肉は、常法によりスジ引きして成型し、
120g〜150gの切身にスライスしたのち、低温処理する。
原料肉のかかる低温処理は、好適にはその中心温度を−
30℃下に均一に保持せしめるとよい。低温処理した原料
肉は、加熱装置に移し、高温下で短時間加熱焼成せしめ
る。上記の加熱装置としては、可動プレートの上下に加
熱対を配設して原料肉を上下より焼成せしめるプレート
型式のもの、あるいは、食用油を熱媒体とするフライ型
式のもの等を使用するよよい。加熱条件としては、プレ
ート型式の場合には150℃〜250℃下で60秒〜120秒間加
熱焼成せしめるとよく、また、フライ型式の場合には11
0℃〜130℃下で60秒〜120秒間加熱焼成しせめるとよ
い。かかる原料肉の加熱処理は、低温下の原料肉を急速
に高温下で短時間加熱するものであるから、外表面はス
テーキ本来の焦色を呈し、タンパク質の変性被膜層を形
成して肉のうまみ成分の流出防止を図ると共に、内部は
生肉を呈する状態に焼成せしめることができる。なお、
上記の低温処理時の温度、及び加熱処理時の温度・時間
を適宜調整することにより、レア・ダン、あるいはミデ
ィアム・ダン等所要の焼成状態とすることができるもの
である。加熱焼成処理した処理物は、必要に応じて網目
状のプレートに移し、約300℃下で5秒〜10秒間加熱し
てその外表面に網目模様を形成せしめるとよい。しかる
のち、直ちに中心温度が約−30℃下になるまで急速に冷
却せしめる。かかる急速冷却処理により、加熱焼成に伴
う余熱の悪影響、即ち、生肉層の香味や色沢などの劣化
を防止せしめると共に、静菌作用をなさしめ得るもので
ある。急速冷却処理した処理物は、所要の調味を施した
ヘットを外表面にコーティングし、固化ヘットの被膜を
形成することにより即席ステーキを生成する。かかるヘ
ットの被膜形成により保存時におけるステーキのドリッ
プ流出を防止せしめると共に、肉質の老化を防止せし
め、かつ、食用時における肉の風味を向上せしめ得るも
のである。
生成した即席ステーキは、常法により低温下で保存す
る。そして、必要に応じ加熱調理して食用に供し得るも
のである。
〔作 用〕
低温処理した原料肉を高温で急速に加熱するため、外
表面はステーキ本来の焦色を呈し、タンパク質の変性被
膜層を形成して肉のうまみ成分の流出防止を図ると共
に、内部は生肉を呈する状態に焼成せしめることができ
る。また、加熱処理したのち、急冷し、調味ヘットをコ
ーティングするため、肉質の香味や色沢等の劣化を防止
するのみならず、防腐効果を発揮し、長期にわたって良
好に保存せしめることができる。そして、食用時には短
時間の加熱でもって簡便に調理し、食することができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば以上の次第で、低温下の原料肉を高温
で急速に加熱し、急冷しせめたのち外表面に調味ヘット
をコーティングするものであるから、ステーキ本来の色
沢や風味等をもち、長期にわたって保存することができ
る即席ステーキを製造することができる。しかも、食用
時には短時間の加熱により調理でき、食することができ
るものであって、調理を極めて簡便に行うことができる
ものである。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限
定されるものではない。
実施例1 常法により成型・スライスした150gのロース肉を−30
℃に低温処理したのち、プレート型式の加熱装置内に移
し、180℃下で100秒間加熱して焼成せしめた。ついで、
網目状のプレートに移し、300℃下で8秒加熱して網目
模様を形成し、直ちにその中心温度を−30℃になるまで
急速冷却処理した。しかるのち、溶融した所要の調味ヘ
ットを外表面に均一にコーティングして固化ヘットの被
膜を形成し、即席ステーキを生成した。
実施例2 常法により成型・スライスした150gのロース肉を−30
℃に低温処理したのち、120℃に加熱した油槽中に120秒
間投入して加熱処理し、直ちにその中心温度を−30℃ま
で急速冷却処理した。以下、実施例1と同様に処理して
即席ステーキを生成した。
上記の実施例品1及び2を+5℃下で5日間貯蔵した
が、ドリップ等を生じることなく極めて良好な保存状態
を示した。
次に、実施例品1及び2をフライパンにて短時間加熱
調理したのち食したが、色沢、味、香り、歯ぎれ、舌ざ
わりの点において従来のロースステーキに比して何等遜
色ないものであった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低温下の原料肉を高温で急速に加熱し、急
    冷せしめたのち外表面に調味ヘットをコーティングする
    ことを特徴とする即席ステーキの製造方法。
JP63070342A 1988-03-23 1988-03-23 即席ステーキの製造方法 Expired - Lifetime JP2630581B2 (ja)

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