JP2630539B2 - 複合装飾建材 - Google Patents

複合装飾建材

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JP2630539B2
JP2630539B2 JP4186235A JP18623592A JP2630539B2 JP 2630539 B2 JP2630539 B2 JP 2630539B2 JP 4186235 A JP4186235 A JP 4186235A JP 18623592 A JP18623592 A JP 18623592A JP 2630539 B2 JP2630539 B2 JP 2630539B2
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decorative
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aluminum
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稔弘 新居
庸郎 鮫島
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Sumikin Kozai Kogyo KK
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Sumikin Kozai Kogyo KK
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  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム系または
銅系の金属基材の表面に装飾材を接着した複合装飾建材
に関する。
【0002】
【従来の技術】基材の表面に、石材、木材等の装飾材を
接着した複合装飾建材は、装飾材のみで構成された建材
に比して、安価で、しかも耐久性が高いという建材とし
て極めて価値のある特色を有し、将来有望な装飾建材と
して注目されている。
【0003】このような複合装飾建材に使用される基材
としては、鋼材が一般的に考えられているが、アルミニ
ウムあるいはアルミニウム合金からなるアルミニウム系
のものも、その軽さや加工性、耐食性等を生かして、鋼
材とは異なった価値ある基材になると予想される。
【0004】また、銅あるいは銅合金からなる銅系のも
のも、耐食性、加工性が高く、更にろう付けを用いれば
薄肉でも複雑な形状が簡単に得られるので、これも鋼材
とは異なった価値ある基材になると予想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複合装
飾建材では、これらの基材の表面に装飾材を接着する必
要がある。その場合、アルミニウム系の材料は、周知の
ように、緻密な酸化膜により耐食性を確保しており、そ
の酸化膜上には、接着剤による装飾材の接着はもとよ
り、塗料の塗布すら困難である。そのため、アルミニウ
ム系の材料に装飾材を接着する場合は、一般の塗装の場
合と同様にアルマイト処理が不可欠となる。
【0006】しかし、アルマイト処理は、処理コストが
高く、複合装飾建材の価格上昇の原因になる。また、ア
ルマイト処理によって接着性が改善されるといっても、
建材に要求されるレベルの接着力を得ることが困難な場
合も多い。
【0007】同様に、銅系の材料も装飾材の接着が困難
であり、その接着にあたっては、塗装の前処理として用
いられているクロム酸処理等の化成処理が実施される。
しかし、銅系の材料に対する化成処理は工数が多く、こ
れもコスト高の原因となる。また、銅系の材料は非常に
安定なため、アルミニウム系の材料にも増して化成処理
の効力が低く、建材に要求される接着力を得ることが更
に難しい。
【0008】本発明の目的は、アルミニウム系または銅
系の基材を使用するにもかかわらず装飾材に対する接着
性が高く、しかも、その接着のための下地処理が簡単で
処理コストが安い複合装飾建材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】ところで、本発明者ら
は、鋼材からなる基材を用いた複合装飾建材の研究を以
前より続けており、その成果として、鋼材からなる基材
の表面に亜鉛−鉄系合金粒を投射してその合金被膜を形
成し、更に、その合金皮膜にクロメート処理等の化成処
理を施す所謂Z−S処理が、鋼材からなる基材に装飾材
を接着する際の有効な下地処理なり得ることを知見した
(特開昭63−45044号公報)。そして、その研究
を更に続ける過程で、今回、このZ−S処理が、アルマ
イト処理に変わる簡単で高性能な下地処理手段となるこ
とが分かった。
【0010】また、このZ−S処理は、銅系の基材に装
飾材を接着する際の有効な下地処理手段となることも分
かった。
【0011】即ち、アルミニウム系の基材にZ−S処理
を行えば、酸化皮膜を除去することなく酸化皮膜を残し
たままで、アルマイト処理よりも更に接着性に優れた下
地皮膜が得られるのである。しかも、Z−S処理の投射
処理(Z処理)は簡単な乾式処理であり、化成処理(S
処理)も単純な浸漬等で行われ、電解処理であるアルマ
イト処理に比べると、処理コストが格段に安く、電解槽
の規模による基材の大きさの制限といった制約もない。
【0012】同様に、銅系の基材にZ−S処理を行え
ば、基材表面に不働態皮膜を残したままでも、従来の銅
系材料に対する化成処理よりも接着性に優れた下地皮膜
が得られ、しかも、その処理は従来の銅系材料に対する
化成処理に比して工数が少なく、処理コストが安い。
【0013】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
で、アルミニウム系または銅系の基材の表面に、亜鉛−
鉄系合金粒の投射により形成され、且つ化成処理の施さ
れた合金皮膜(Z−S処理により形成した下地皮膜)を
介して、装飾材が接着されてなる複合装飾建材を要旨と
する。
【0014】図1に本発明の複合装飾建材の構造例を示
す。1は基材、2は装飾材、3はZ−S処理により形成
した下地皮膜である。
【0015】基材の材質は、アルミニウムまたはAl−
Cu系合金,Al−Mn系合金,Al−Si系合金,A
l−Mg系合金,Al−Mg−Si系合金,Al−Zn
系合金等のアルミニウム合金もしくは銅または黄銅,ベ
リリウム銅,青銅,洋白,丹銅等の銅合金である。合金
の種類は問わず、表面にアルマイト処理やクロム酸処理
等の化成処理を行ったものでもよい。
【0016】装飾材としては、例えば、レジンモルタル
に代表されるプラスチックモルタル、石材、木材、木目
模様や石目模様等の装飾シート、塗料、合成樹脂、セラ
ミックス等をあげることができる。レジンモルタルは石
材等を、合成樹脂に混入して吹付塗装を行うことによっ
て形成される。石材は天然または人工のものを使用する
ことができる。石板や木材の接着には、接着剤を使用す
る。セラミックスは、予め成形された板材を用いる他、
溶射によって下地皮膜上に直接形成することもできる。
セラミックスとしては、例えばアルミナ、タングステン
カーバイト等を挙げることができる。
【0017】下地皮膜形成のためのZ−S処理は、前述
したように、基材の表面に亜鉛−鉄系合金粒を投射して
その合金皮膜を形成した後、その皮膜に化成処理を施す
もので、特開昭62−93383号公報等に開示された
方法を用いることができる。なお、化成処理は、クロメ
ート処理またはリン酸塩処理等の種々化成処理を用いる
ことができる。
【0018】本発明の複合装飾建材は、ガードフェン
ス、高欄、チェーンフェンス、照明柱、標識柱、ガーデ
ン灯、パーゴラ、各種道路関連製品、護岸の壁面等に使
用される土木関連製品、そして家屋用建材等に使用する
ことができる。
【0019】
【作用】アルミニウム系または銅系の基材の表面にZ−
S処理により下地皮膜を形成することにより、その表面
に装飾材が強固に接着される。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0021】JIS A5052Pに規定される無処理
のアルミニウム材(Al−Mg合金)を表1に示す条件
でZ−S処理し、その処理皮膜上に装飾材としてのレジ
ンモルタルを塗装した。比較のために、上記アルミニウ
ム材の表面に市販のプライマーを塗布して同じモルタル
塗装を行った。また、JIS A−1100に規定され
るアルマイト処理剤のアルミニウム材(Al−Mg合
金)に、モルタル塗装を行った。得られた各試料に表2
に示す耐水性試験、ヒートサイクル試験、耐塩水性試験
を行った。試験結果を表3に示す基準で評価して表4に
示す。
【0022】なお、接着強度は、装飾材表面にドーリを
接着(接着面直径約25mm)してこれを引張ることに
より測定し、塗膜状況は、装飾材表面の約30mm×5
0mmの四角形の領域に、基材に達するX字状のスクラ
ッチを入れ、その切り込み線から2mm以上剥離した部
分の、切り込み線全長に対する比率により検査した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】基材が無処理のアルミニウム材の場合、基
材に対する下地処理が市販のプライマーによる処理で
は、装飾材の接着性が悪い。しかるに、下地処理として
Z−S処理を行うと、接着性が飛躍的に上がる。その性
能は、アルマイト処理のアルミニウム材に装飾材を接着
させた場合よりも高い。
【0028】JIS H5111に規定される無処理の
銅材(青銅鋳物BC6)を表1に示す条件でZ−S処理
し、その処理皮膜上に装飾材としてのレジンモルタルを
塗装した。比較のために、上記銅材の表面に市販のプラ
イヤーを塗布して同じモルタル塗装を行った。また、上
記鋼材の表面に従来の銅用化成処理(クロム酸処理)を
行った材料にモルタル塗装を行った。得られた各試材に
表2の試験を行ない、その結果を表3の基準で評価し
た。評価結果を表5に示す。
【0029】
【表5】
【0030】基材が無処理の銅材の場合、市販のプライ
マーによる下地処理では、装飾材の接着性が悪い。基材
の表面に化成処理を施しても、接着性はそれほど改善さ
れない。しかるに、Z−S処理を行うと、接着性が飛躍
的に改善される。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の複合装飾建材は、基材が接着性の悪いアルミニウム系
材料または銅系材料であるにもかかわらず、装飾材の接
着性に著しく優れ、しかも、その下地処理は従来処理に
比して経済的である。従って、実用に耐え得る高接着性
の複合装飾建材が、高価な下地処理を用いることなく低
コストに提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合装飾建材の構造例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 基材 2 装飾材 3 下地皮膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたはアルミニウム合金か
    らなるアルミニウム系の基材の表面に、亜鉛−鉄系合金
    粒の投射により形成され、且つ化成処理の施された合金
    皮膜を介して、装飾材が接着されてなる複合装飾建材。
  2. 【請求項2】 銅または銅合金からなる銅系の基材の表
    面に、亜鉛−鉄系合金粒の投射により形成され、且つ化
    成処理の施された合金皮膜を介して、装飾材が接着され
    てなる複合装飾建材。
JP4186235A 1992-01-29 1992-06-19 複合装飾建材 Expired - Lifetime JP2630539B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4021892 1992-01-29
JP4-40218 1992-01-29

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JPH05271956A JPH05271956A (ja) 1993-10-19
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0673932B2 (ja) * 1986-04-11 1994-09-21 住金鋼材工業株式会社 化粧建材およびその製造に用いられる化粧鋼材製造方法

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JPH05271956A (ja) 1993-10-19

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