JP2630460B2 - 水性光沢塗料組成物 - Google Patents

水性光沢塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建築物の内外装に使用される光沢の良好な
塗料組成物に関する。
(従来技術) 従来より建築物の内外装用塗料には、水性化、高光沢
化、下地との密着性等の性能が求められてきた。
水性化としては、各種の水性エマルションを用いたも
のが既に多数上市されている。
また、高光沢化としては、特開昭57−73060号公報に
は、光沢と耐久性に優れた水性被覆組成物として分子量
分布の調整により低分子部分で光沢、高分子部分で耐久
性を付与させる方法が述べられている。そして、特開昭
57−10657号公報には、高光沢及びハケさばき性の良い
水性塗料として、水に不溶性の脂肪酸エステルまたはフ
タル酸エステルを表面処理剤として使用することによ
り、造膜助剤的効果が付与され塗膜の光沢が向上するこ
とが述べられている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの方法はいずれも、次のような
問題点があった。
特開昭57−73060号は、低分子量部分が存在するた
め、耐候性は長期的には低下する。同様に、特開昭57−
10657号は、脂肪酸エステルまたはフタル酸エステルを
使用するため耐候性が低下する。
一般に、カチオンエマルションの持つカチオン特性と
下地のアニオン性により、カチオンエマルションから形
成される塗膜は、下地とのイオン的な相互作用により、
密着性が改良される事はよく知られている。しかしなが
ら、カチオンエマルションを用いて塗料化を行う場合、
酸化チタンまたは炭酸カルシウムの表面がアニオンに帯
電しているため、一般に使用されるアニオン系分散剤を
使用した場合、分散不良を起こす。
さらに、分散不良を防ぐためにヒドロキシエチルセル
ロースやメチルセルロース等の非イオン系の水溶性樹脂
やノニオン系分散剤を用いて、カチオンエマルションの
界面に保護層を設けようとしてもイオン的な相互作用が
ないため、良好な分散性が得にくく塗料の流動性が不良
となり。塗膜のポイドが発生しやすく光沢低下を招くた
め高光沢化が図れなかったのが現状である。
(問題点を解決するための方法) 本発明者らは、上記のような問題点を解決するため鋭
意研究の結果、カチオンエマルション、特定の弱アニオ
ン性水溶性樹脂、酸化チタン、特定のカチオン系水溶性
樹脂の組み合わせの時、酸化チタン、炭酸カルシウムの
分散性、分散安定性に優れかつ、塗料の粘性がダイラタ
ンシーで流動性となり、顔料の湿潤性が改善される為、
塗膜のボイドが少なくなり、高光沢性の塗膜を形成する
ことを見い出した。すなわち、A成分としてカチオンエ
マルションを固形分で、100重量部に対し、B成分とし
て一般式(I): (但し、M:1価の金属イオン、q/p=1〜10/100) で示される水溶性樹脂を固形分で0.4〜2.0重量部と、 C成分として一般式(II): (但し、R1、R2は炭素数1〜18のアルキル基、n/m=1
〜10/100、XはC1Br、Iより選ばれたハロゲン原子であ
る。) で示される水溶性樹脂を固形分で0.4〜2.0重量部と、 D成分として酸化チタンを40〜150重量部配合してな
る塗料組成物によってなるものである。
以下、本発明で用いるA、B、C成分の代表的な製造
方法について例示する。但し、これらの製造方法は本発
明を何ら限定するものではない。ここで、本発明のカチ
オンエマルションは、例えば、参考例1等の方法によっ
て製造されるが、このカチオンエマルションを構成する
主モノマーとしては、分子内に1個以上の重合可能な不
飽和結合を有する下記のモノマーの単独もしくは任意の
組み合わせが使用可能である。
アクリル酸または、メタクリル酸のアルキルエステル
例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル
等。
カルボン酸含有単量体、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸等 重合性芳香族化合物、例えば、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等。
α−オレフィン系化合物、例えば、エチレンプロピレ
ン等。
ビニル化合物、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等。
重合性ニトリル、例えば、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等。
重合性アミド、例えば、アクリル酸アミド、メタクリ
ル酸アミド、ジアセトンアミド、Nメチロールアクリル
アミド等。
重合性アミン、例えば、ジメチルアミノメタクリレー
ト、ジエチルアミノメタクリレート等 このうち、塗膜の耐候性を考慮して樹脂中の主モノマ
ーがアクリル酸または、メタクリル酸のアルキルエステ
ルが好ましい。
合成する時に、エマルションにカチオン性を付与させ
るためには重合性アミン系モノマーを共重合させ、重合
後希塩酸などにてカチオン化する方法やカチオン系開始
剤を使用したり、カチオン系界面活性剤を使用したりす
る方法がある。
次に、一般式(I)で示される水溶性樹脂は、一般に
は、アクリルアミドとアクリル酸の一価の金属塩との共
重合によって製造されるものである。
次に、一般式(II)で示される水溶性樹脂は、アンニ
ッヒ化合物と呼ばれ、ポリアクリルアミドにポリマリン
とジメチルアミンと酸または水を作用させてマンニッヒ
反応させることで製造される。上記、一般式(I)及び
(II)で示される水溶性樹脂は、製紙業界において紙力
剤として知られているものでパルプの凝集剤に用いてい
るものである。
次に、本発明で用いる酸化チタンは、例えば上市品の
うちJR−800(帝国化工(株))、JR−801(帝国化工
(株))、R−901(デュポン社)、R−931(デュポン
社)、R−911(デュポン社)、R−4E(堺化学工
業)、R−780(石原工業(株))、R−780−2(石原
工業(株))などのJIS分類R−4、ATM分類IIIに属す
るエマルションペイント用酸化チタンが良好である。
上記の4成分のうち、B成分がカチオンエマルション
の固形分で100重量部に対し、固形分で0.4重量部より少
ないと、塗料の流動性が十分でなく初期光沢があまり良
くない。(比較例3) また、B成分が2.0重量部より多いと初期光沢は、良
好なものの、水溶性樹脂成分が塗料中に多くなる為、塗
膜の耐候性が低下し経時で光沢が低下する。(比較例
4) q/pは1〜10/100が良好でありq/p〈1/100の場合、水
溶性樹脂のアニオニック性が十分でなく、カチオンエマ
ルションを保護しない。q/p〉10/100の場合、水溶性樹
脂のアニオニック性が強すぎAの安定性を阻害し、Aと
Bとを混合した時に混合系がゲル化する場合がある。
C成分は、カチオンエマルションの固形分で100重量
部に対し、0.4重量部より少ないと塗料の流動性が十分
でなく、初期光沢があまり良くない。(比較例3)ま
た、C成分が2.0重量部より多いと、初期光沢は良好な
ものの水溶性樹脂成分が塗料系に多くなる為、塗膜の耐
候性が低下する。またR1、R2は、炭素数が1〜18のアル
キル基で炭素数がこれより多いと、水溶性樹脂の水溶性
に問題がある。さらに、 n/mは、1〜10/100が良好で、n/m〈1/100の場合、水
溶性樹脂のカチオニック性が十分でなく、C成分がD成
分の酸化チタンを十分保護しない。n/m〉10/100の場
合、カチオニツク性が強すぎ、CとDを混合した時、混
合系がゲル化する場合がある。
D成分の酸化チタンの使用量は、A成分100重量部に
対して、40〜150重量部配合するのが良く、特に60重量
部〜100重量部が好ましい。40重量部より少ない場合は
塗膜の隠蔽率が低下し(比較例5)、150重量部より大
きい場合は、塗膜の初期光沢が極端に低下する。(比較
例6) これらの4成分を混合する方法は、 (i)D成分とC成分の混合物に、あらかじめ混合した
A成分とB成分の混合物を添加混合する方法。
(ii)D成分に、あらかじめ混合したC成分とB成分の
混合物を添加混合し、さらにA成分を添加して混合する
方法。
(iii)D成分とB成分の混合物に、C成分を添加混合
し、さらにA成分を添加混合する方法。
がある。これらは、どの方法でも混合可能であるが、な
かでも(i)が、もっとも光沢が良い。
(作用) 本発明の水性光沢塗料組成物の優れた光沢は、塗料を
塗装後形成された塗膜が、ボイドを発生させず平滑な塗
面を形成することに起因する。
即ち、成分Cの水溶性高分子が、そのカチオン性によ
り表面がアニオン性である顔料にイオン的に吸着するこ
とにより、顔料の湿潤性が向上し、平滑な塗膜が形成さ
れるため、光沢が向上する。言わば、明確には断定でき
ないが、本発明の成分Cは、増粘剤という面と同時に顔
料の分散にも寄与しているため、平滑な塗膜が形成され
るのではないかと推察される。
一方、成分Bのアニオン性水溶性樹脂は、成分Aのカ
チオンエマルションの粒子表面を被覆して保護コロイド
となり、これが塗膜形成時にエマルションの融着によっ
て発生するボイドを埋めるため、形成された塗膜が平滑
になり、光沢が向上するものと考えられる。
本発明の水性光沢塗料組成物は、AとBを混合したエ
マルションペーストとCとDとを混合したチタンペース
トとを混合することにより、水性光沢塗料組成物を作成
するが、この際、通常のカチオン系水溶性樹脂とアニオ
ン系水溶性樹脂を使用すると、エマルションペーストと
チタンペーストを混合した段階で、BとCとがイオン会
合して、塗料系の粘度が上昇したり塗膜形成時、ボイド
ができて、光沢が低下するという問題が発生する。
これに対し本特許で提示の組み合わせ、すなわちマン
ニッヒ変性型カチオンポリマーとアクリルアミド系アニ
オンポリマーの場合は、紙業界において紙力増強剤とし
ても使用されている程安定であり直接両者を混合して
も、混合した系の粘度が上昇したりせず、本発明者らは
これらを用いて上記問題点を解決することができること
を見いだし本発明を完成するに至った。
このように、本発明の塗料が安定である明確な理由は
わからないが、おそらくエマルション粒子と酸化チタン
表面の電荷が水溶性樹脂のポリマー主鎖に保護され、ポ
リマー同士の立体障害により各粒子が成る程度以上は接
近できず安定化するのではないかと推察される。
(実施例) 参考例1.(カチオンエマルションの合成方法) メチルメタクリレート60部、n−ブチルメタクリレー
ト13部、2−エチルヘキシルアクリレート15部、n−ブ
チルアクリレート9部とジメチルアミンメタクリレート
13部との混合物100部にドデシルベンジルアンモニウム
クロライド3部とイオン交換水45部をアジホモミキサー
で撹拌し、乳化した後、その5%を(乳化物A)を分取
した。(残りは乳化物Bとした。) 開始剤としては、2,2−アゾビス(2−アミノジプロ
パン)塩酸塩0.4部を使用し、イオン交換水5部に溶解
させた。(これを溶液Cとした。) 撹拌機、窒素導入管を備えたセパラブルフラスコの中
の酸素を窒素置換したイオン交換水52部を加えた後、70
℃に昇温させ、乳化物Aを添加した。同時に、溶液Cの
5%を添加した。但し、撹拌機は、反応の間、継続して
撹拌した。1時間重合後、残りの乳化物B、溶液Cを3.
5時間かかって連続的に同時に滴下した。
その後、反応容器内の温度を80℃にし1時間熟成反応
を行った後、反応容器を冷却して、反応を終了した。そ
の後、希塩酸を加えた。得られたエマルションは固形分
が50.0%、粒子径が0.1〜0.3μであった。
参考例2(アニオンエマルションの合成法) 参考例1におけるドデシルベンゼンアンモニウムクロ
ライドのかわりにドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ3
部を使用し、モノマー組成、重合手順は、参考例1に従
いエマルションを合成した。得られたエマルションは固
形分が50.2%粒子径が0.1〜0.3μであった。
参考例3(マンニッヒ変性型カチオン系水溶性樹脂) アクリルアミド10部を溶媒(第3級ブタノール/水=
90/10)100部に溶解させ、触媒として過酸化ベンゾイル
0.3部を加えた。これを、撹拌機、窒素導入管を備えた
セパラブルフラスコに加え、セパラブルフラスコ中の酸
素を窒素置換した後、70℃に昇温し、3時間重合を行っ
た。この後(緩衝剤として)リン酸ソーダを1部添加
し、反応系をpH10〜10.5に保つのを確認後、0.39部のホ
ルマリンを添加した後ジメチルアミンを0.58部添加し
た。この間、反応系は70℃に保った。反応生成物を冷却
後、HC1を有効成分換算で0.51部徐々に添加した。この
ようにしてカチオン系水溶性樹脂を得たが、不揮発分は
10.4%,粘度は3000cps/25℃であった。
参考例4 アクリルアミド10部を溶媒(第3級ブタノール/水=
90/10)100部に溶解させ、溶解として過酸化ベンゾイル
0.3部を加えた。これを撹拌後、窒素導入管を備えたセ
パラブルフラスコに加え、セパラブルフラスコ中の酸素
と窒素置換した後、70℃に昇温し3時間重合を行った。
このようにしてノニオン系水溶性樹脂を得たが、不揮発
分が10.0%粘度は2000cps/25℃であった。
参考例5(アクリルアミド系アニオン系水溶性樹脂) アクリルアミド9部、アクリル酸1部の混合物を溶媒
(第3級ブタノール/水=90/10)100部に溶解させ触媒
として、過酸化ベンゾイルを0.3部加えた。
これを撹拌機、窒素導入管を備えたパラブルフラスコ
に加え、窒素導入を備えたセパラブルフラスコに加え、
セパラブルフラスコ中の酸素と窒素置換した後70℃に昇
温し3時間重合を行った。反応後、冷却させた後NaOHを
0.56部徐々に添加する。
このようにし、アニオン系水溶性樹脂を得たが、不揮
発部は10.2%であった。
(塗料作成方法) 実施例1 水8.66部およびカチオン系水溶性樹脂2.55部をあらか
じめタンクに仕込んでおき、その後ディスパーで撹拌し
ながら、酸化チタン(19.00部)を徐々に添加したチタ
ンペーストを作成した。これに、消泡剤(0.05部)を添
加後、サンドミルをパスさせた。これをチタンペースト
Xとした。一方、アクリル樹脂系カチオンエマルション
64.0部(固形分50.0)をタンクに仕込みディスパーで撹
拌しながらカチオン系水溶性樹脂2.55部を徐々に添加し
た。添加終了後も1時間撹拌後、チタンペーストXを徐
々に添加した。その後、エチレングリコールやテキサノ
ールを所定量添加した。このようにして塗料の作成を行
った。
同様に、実施例2〜5比較例1〜6の塗料を作成し
た。
*1 塗料をBH型粘度計にて測定した。
*2 塗料をBH型粘度計で測定し、2rpm/20rpmの比率を
チクソ係数とした。
*3 塗料を50℃で4週間貯蔵した後の粘度とチクソ係
数を測定した。
*4 塗料をガラス板に10ミル(0.254mm)のアプリケ
ーターで塗付し、7日間、20℃、65%RHの条件下で養生
後、塗膜を3日間、浸水後、塗膜の状態を確認し、ふく
れ、光沢低下のないものを良好とした。
*5 サンプル作成方法は、*4に従いJIS K 5400 6.7
の鏡面光沢度の測定法(60゜/60゜)で測定した。
*6 隠蔽率試験紙(日本塗料検査協会)に5ミル(0.
127mm)の厚さに塗付し、塗膜を3日間、20℃、65%RH
の条件下で養生した後色差計でY値を測定し、黒色部/
白色部の比率を隠蔽率とした。
*7 テストピースの作成方法: *8 JIS A 6910複層仕上塗材Eに従い、テストピース
を作製した。
下塗塗料:EXシーラー(四国化研工業株式会社製) 主材塗塗料:レナフレンド(四国化研工業株式会社製) 上塗塗料:本発明の塗料組成物 耐候性試験については、JIS K 5400 9.4の方法にて、2
年間暴露を行い、塗膜のふくれ、はがれ、異常な光沢低
下が見られないものを○とし、明らかに塗膜に異常が見
られるものについていは×とした。
耐汚染性については、暴露テスト1年後の表面の汚染状
態を保存サンプルと比較し、目視にて評価した。
*9 JIS K 5400 6.15の碁盤目試験に従いテストを行
った。下地は、GRC板(日本板ガラス社製)、フレキ板
(JIS A 5403に適合するフレキシブルボード板)、レナ
フレンド(四国化研工業株式会社製主材塗塗料)、モル
タ板(JIS R 5201に従って調整したモルタル)を使用し
た。
塗料は、実施例1〜5、比較例1〜7の塗料を刷毛にて
塗付して、テストピースを作成した。
テストは、JIS K 5400 6.15碁盤目試験に従い、塗膜を
カッターナイフで、カットした後、セロテープ(ニチバ
ン製)で密着後、そのセロテープを剥離させ下地と塗膜
の密着製を確認した。
評価は、碁盤目試験の評価方法に従い評価点数10が一
般良好で、碁盤目に剥がれがない。評価点数0では、最
低で、剥がれの面積が全正方形面積の65%以上である。
*10 JIS Z 2911かび抵抗性試験方法における7.塗料の
試験に従った。試験の評価は、JIS 2911 4.3.2試験結果
の表示方法に従った。
(効果) 表−3および表−4より明白なように実施例1〜5
は、いずれも塗料物性、塗膜物性において良好な結果を
示している。これに対して比較例の1〜6は、先に述べ
たように塗料物性、塗膜物性ともに劣っている。具体的
に述べると、比較例1は本発明組成物の成分中、水分散
性樹脂カチオンエマルションのかわりにアニオンエマル
ションを用いたものであるが、耐汚染性と耐候性に劣り
光沢がやや低下した。次に比較例2は、本発明組成物の
成分中、B成分、C成分として用いるアニオン性、カチ
オン性の水溶性樹脂に対してノニオン性の水溶性樹脂を
用いたもので、耐汚染性において劣るとの結果である。
比較例3は、本発明組成物の成分中、成分B、成分Cと
して用いる水溶性樹脂の配合量が本発明より少ない場合
で、本発明に比較して初期光沢でやや劣る。比較例4
は、本発明組成物の成分中、成分B、成分Cとして用い
る水溶性樹脂の配合量が本発明より多い場合で、本発明
に比較して耐水性、耐候性がやや劣っている。比較例5
は、本発明組成物の成分中、酸化チタンの配合量が本発
明より少ない場合で、本発明に比較して初期光沢でやや
劣る。比較例6は、本発明組成物の成分中、酸化チタン
の配合量が本発明より多い場合で、本発明に比較して、
耐水性、初期光沢において劣っている。比較例7は、通
常の水性光沢塗料の配合処方であるが通常レベルの初期
光沢をゆうするものの、本発明に比べるとレベルが劣る
ものであり、分散剤の影響により耐水性が劣り、かつ暴
露により物性の低下が認められる。
なお、本発明の実施例においてはカチオンエマルショ
ンを使用しているため防カビ物性及び帯電防止作用によ
る塗膜の耐汚染性作用もみられた。
以上のように、本発明の水性光沢塗料組成物が優れた
塗料、塗膜物性を有し、これらがその構成成分および数
値範囲においてのみ得られるものであることは、明白で
ある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A成分としてカチオンエマルションを固形
    分で、100重量部に対し、 B成分として一般式(I): (但し、M:1価の金属イオン、q/p=1〜10/100) で示される水溶性樹脂を固形分で0.4〜2.0重量部と、 C成分として一般式(II): (但し、R1、R2は炭素数1〜18のアルキル基、n/m=1
    〜10/100、XはC1、Br、Iより選ばれたハロゲン原子で
    ある)。 で示される水溶性樹脂を固形分で0.4〜2.0重量部と、 D成分として酸化チタンを40〜150重量部を配合してな
    る水性光沢塗料組成物。
  2. 【請求項2】カチオンエマルションがアクリル酸エステ
    ルおよび、メタクリル酸エステルよりなる重合体もしく
    は、共重合体である請求項第1項記載の水性光沢塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】カチオンエマルションと一般式(I)で示
    される水溶性樹脂をイオン反応させたものに、酸化チタ
    ンを一般式(II)で示される水溶性樹脂に分散してなる
    チタンペーストを添加する請求項第1項に記載の水性光
    沢塗料組成物の製造方法。
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