JP2629832B2 - 複合型ロータリエンコーダ - Google Patents

複合型ロータリエンコーダ

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JP2629832B2
JP2629832B2 JP63136092A JP13609288A JP2629832B2 JP 2629832 B2 JP2629832 B2 JP 2629832B2 JP 63136092 A JP63136092 A JP 63136092A JP 13609288 A JP13609288 A JP 13609288A JP 2629832 B2 JP2629832 B2 JP 2629832B2
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、回転角度および回転回数の検出に使用され
るロータリエンコーダに関する。
[従来の技術] 従来より、軸の回転角度を検出するために用いられる
ロータリエンコーダとしては、インクリメンタル型およ
びアブソリュート型が一般的である。
インクリメンタル型ロータリエンコーダとは、軸に結
合された回転円板上に等間隔の2値化符号パターンを形
成し、回転円板の回転にともなってこの2値化符号パタ
ーンをパルス信号として検出し、該パルス信号を積算す
ることによって、軸の回転角度を検出するものである。
このインクリメンタル型ロータリエンコーダは、回転
円板上のパターン形成が比較的容易であり、また、検出
されたパルス信号を逓倍すること等でより高分解能とす
ることができる。
しかし、軸の回転速度が低い場合には、パルス間隔が
長くなり正確な制御ができなくなったり、電気ノイズ等
により検出誤差がでやすいという欠点がある。
アブソリュート型エンコーダは、カウンタを用いるこ
となく、そのセンサから回転角度に相当する絶対位置を
瞬時に検出できるものとして知られている。
このアブソリュート型エンコーダの代表的な検出盤
は、回転円板の構成を採り、その表面において、同心状
に符号ビット数に応じた数の円環パターンが形成され、
この円環パターンによってバイナリー符号化された被検
出パターンを構成したものである。
このようにすることによって、分割数は前記符号ビッ
ト数をnとすると2nとすることができ、たとえば、10個
のセンサを用いれば210=1024分割のロータリエンコー
ダを得ることができる。
しかし、分解能をあげようとすると、さらに、多数の
センサ,より微細な円環パターンを必要とするため、高
価なものとなってしまう。
また、回転円板を小さくすると、円環パターンの直径
方向の幅が狭くなり、各円環パターンの情報を確実に検
出することが難しくなるので、小型化は難しい。
さらに、両者を組み合わせたものとして、回転円板上
にインクリメンタル用の符号パターンと、アブソリュー
ト用の符号パターンとの両者を設けたロータリエンコー
ダがある(特開昭60−100015等)。
しかし、このロータリエンコーダは、インクリメンタ
ル用の符号パターンを用いて軸の回転速度を検出し、ア
ブソリュート用のパターンを利用して軸の回転角度を検
出するものである。
そのため、インクリメンタル用のパターンから検出さ
れた信号と、アブソリュート用のパターンから検出され
た信号とは、別々に処理されている。
したがって、軸の回転角度を高分解能で検出するため
には、アブソリュート用の円環パターンの本数を多くす
る必要がある。また、各信号の検出誤差、パルスの取り
こぼし等が重なって、回転角度の検出結果がこれらの信
号の間で異なる場合もある。
また、軸の回転回数の検出は、軸の回転をギヤ等によ
り減速し、上記のような回転角度を検出するロータリエ
ンコーダを用いて、回転角度として検出している。
回転回数を検出するエンコーダは、軸の回転を減速す
る機構を有するために、小型化が難しく、また、部品点
数が多くなるといった問題がある。
[発明が解決しようとする課題] 近年、技術の進歩に伴って、より小型で、かつ高分解
能、高精度に回転角度、回転回数を検出するロータリエ
ンコーダが要求されている。
本発明はそのような条件を満たすロータリエンコーダ
の提供を課題とする。
[課題を解決するための手段] このような課題を解決する本発明の要旨は、軸の回転
角度をnビットのディジタル信号として検出すると共
に、軸の回転回数を検出する複合型ロータリエンコーダ
であって、 回転円板に回転角度信号の上位mビット(ただし、1
<m<n)であるアブソリュート信号となるアブソリュ
ート符号パターンを設けると共に、固定板に該アブソリ
ュート信号を検出する検出部を備えたアブソリュート信
号検出手段と、 上記回転角度信号の下位lビット(ただし、l=n−
m)を検出するために用いるインクリメンタル信号を出
力するように、上記回転円板にインクリメンタル符号パ
ターンを設けると共に、上記固定板にインクリメンタル
信号の検出部を備えたインクリメンタル信号検出手段
と、 上記回転円板上に上記アブソリュート符号の0度〜18
0度の範囲と、180度〜360度の範囲のそれぞれに対応し
て基準位置信号を与える基準位置パターンを設けると共
に、上記固定板または固定された部材に基準位置信号の
検出部を設けた基準位置信号検出手段と、 上記回転円板上に1回転に対して2mパルス以上の複数
個のタイミングパルス信号を与えるタイミングパルス符
号パターンを設けると共に、上記固定板に該タイミング
パルス信号の検出部を備えたタイミングパルス信号検出
手段と、 上記タイミングパルス信号検出手段の検出するタイミ
ングパルス信号に同期して上記アブソリュート信号検出
手段により検出されたアブソリュート信号を確定するア
ブソリュート信号確定手段と、 上記基準位置信号検出手段の検出する基準位置信号に
基づいて所定ビットの回転数信号を形成する回転数信号
形成手段と、 上記アブソリュート信号確定手段によって確定された
アブソリュート信号の最上位ビットの値が1,0のいずれ
になっているかに応じて、上記回転数信号形成手段の形
成した回転数信号の最下位ビットを除く上位ビット信号
そのものと、該上位ビット信号に1を加算した信号のい
ずれかを回転数として出力する回転数補正手段と を備えたことを特徴とする複合型ロータリエンコーダに
ある。
[作用] 本発明では、アブソリュート信号検出手段は回転角度
信号の上位mビットを示すアブソリュート信号を出力
し、インクリメンタル信号検出手段は回転角度信号の下
位lビットを検出するために用いるインクリメンタル信
号を出力する。
すなわち、アブソリュート信号で回転角度をおおまか
に検出し、さらに細かい回転角度についてインクリメン
タル信号で検出するよう構成されている。
したがって、回転円板に設けられるアブソリュート符
号パターンはmビット分あれば良く、小型化できると共
に、高分解能、高精度のロータリエンコーダとすること
ができる。
ここで、アブソリュート信号は、1回転中に対して2m
パルス以上発生するタイミングパルス信号に同期して更
新されるので、アブソリュート信号の立ち上がり立ち下
がりエッジによる影響やノイズの影響を受けることな
く、等角度間隔で値の変化するアブソリュート信号を形
成することができる。
しかも、基準位置信号を用いて回転数を計数すると共
に、この回転数の計数は、アブソリュート信号の最上位
ビットに基づいて回転数信号の上位所定ビットをそのま
ま出力する状態と、該上位所定ビットに1を加算した数
値として出力する状態とが1回転の前半と後半で切り換
えられる様になっている。ここで、上述の様に、アブソ
リュート信号は、タイミングパルスとの同期をとること
によって正確に等角度間隔で信号変化する様になってい
るので、ちょうど1回転してアブソリュート信号の最上
位ビット信号が1から0に切り替わるタイミングを精度
よく実現することができる。従って、基準位置信号を出
力するための基準位置信号パターンを角度0度の位置に
正確に配置できなくても、0度の直前及び180度の直前
近傍に配置してやりさえすれば、アブソリュート信号と
インクリメンタル信号とによって確定する0度位置ごと
に更新される信号として回転数を検出することができ
る。
よって、本発明によれば、精度よく回転角度の絶対位
置を検出することができ、しかも、回転数を加味するこ
とで360゜を越える回転角度をも精度よく検出すること
ができる。
[実施例] 以下、図面を用いて本発明の実施例である複合型ロー
タリエンコーダについて説明する。
本ロータリエンコーダは、回転角度を光学式で検出
し、回転回数を磁気式で検出する。
そして、回転角度は15ビットのディジタル信号(215
=32768分割)として検出するものであり、回転角度の
上位8ビットをアブソリュート符号パターンにより検出
し、下位7ビットをインクリメンタル符号パターンによ
って検出する。
また、回転回数は8ビットのディジタル信号(28=25
6,0〜255回転)として、検出するものである。
第3図は本実施例の複合型ロータリエンコーダ2の断
面を示す図である。
本エンコーダ2は、基体4、カバー6からなる筐体8
内に収納されている。
基体4からはロータ軸10が突出しており、このロータ
軸10は基体4に取り付けられたベアリング12によって支
軸されている。
このロータ軸10には回転円板14が取り付けられ、この
回転円板14はロータ軸10と共に回転するようになってい
る。
回転円板14には、後述するように、アブソリュート符
号パターン,インクリメンタル符号パターン,基準位置
パターンが形成されている。
回転円板14の背面(図中上側)には発光素子16が配置
され、この発光素子16は波形整形回路基板18に搭載され
ている。なお、波形整形回路基板18は筐体8に支持さ
れ、回転円板14に対して固定されて配置されたものであ
る。
また、波形整形回路基板18は回転円板14の外周部を股
がって回転円板14の表面にまで延在されて形成され、固
定スリット板20が固定されている。
この固定スリット板20は回転円板14の表面(図中下
側)において回転円板14と対向して配置され、後述する
ように、その面には複数のスリットが形成されている。
さらに固定スリット板20の回転円板14と対向する側と
反対側の面には各スリット毎に受光素子22が配置されて
いる。
そして、固定スリット板20の各スリットとそれに対応
する受光素子22とが組み合わされた検出部により、アブ
ソリュート信号、インクリメンタル信号が検出される。
受光素子22の出力は波形整形回路基板18に入力される
ようになっており、さらに波形整形回路基板18の出力は
リード線24を介して筐体8外へ取り出されるようになっ
ている。
また、回転円板14の背面には基準位置パターンを記録
した円環状の磁石26が設けられている。
そして、磁石26に対向する波形整形回路基板18には2
つの磁気検出素子28A,28Bが設けられている。
この磁気検出素子28A,28Bの出力も波形整形回路基板1
8に入力されるようになっており、この出力は上記の回
転角度信号と共に、リード線24を介して筐体8外へ取り
出される。
回転円板14は、第1図に示すように、外周部に等間隔
のスリットからなるインクリメンタル符号パターン30、
内周部に同心状に配列された8本の円環パターン32A〜3
2Hからなるアブソリュート符号パターン32、インクリメ
ンタル符号パターン30とアブソリュート符号パターン32
との間にタイミング符号パターン34、基準位置パターン
を記録した磁石26を有する。
基準位置パターンを除く、これらのパターンはいずれ
も予め定められた規則にしたがって形成されたスリット
列であり、これらスリット列は、例えば、回転円板14と
なる透明円板面に遮光性の蒸着膜を形成し、前記スリッ
ト形成領域に相当する前記蒸着膜を写真蝕刻技術によっ
て選択エッチングすること等によって形成される。
また、基準位置パターンは、NとSとの2つの磁気パ
ターンとして回転円板14の裏面に設けられた円環状の磁
石26に記録されており、磁気検出素子28A,28Bは回転円
板14が1回転する間に2回あるNとSとの変化を基準位
置信号として検出する。なお、第1図中に一点鎖線で示
される磁気検出素子28A,28Bは波形整形回路基板18に設
けられている。
さらに、アブソリュート符号パターン32の円環パター
ン32Dと32Eとの間と、円環パターン32Hとタイミング符
号パターン34との間には、光量補正トラック36A,36Bが
設けられている。
アブソリュート符号パターン32は、前述のように同心
状に配列された8本の円環パターン32A〜32Hからなり、
これらは基準となる所定径から円周同方向へ例えばグレ
ー・コードからなる論理レベルを示す領域で構成されて
いる。
ここで、例として4ビットのグレー・コードを以下に
示す。
各円環パターン32A〜32Hは前述のように、論理レベル
はスリット列における明暗パターンで形成している。
一方、固定スリット板20は、第2図に示すように、イ
ンクリメンタル信号検出用スリット40A,40B、タイミン
グ信号検出用スリット42、アブソリュート信号検出用ス
リット44A〜44H、光量補正用スリット46A,46Bを有す
る。
インクリメンタル信号検出用スリット40A,40Bは、回
転円板14のインクリメンタル符号パターン30と協働して
出力の位相が90度づれたインクリメンタル信号A相,B相
を発生する。
また、タイミング信号検出用スリット42は、回転円板
14のタイミング符号パターン34と協働してタイミング信
号を発生する。このタイミング信号は、急峻な立上が
り、立下がりを必要とするので、スリット42の円周方向
の幅は30μmと非常に細く形成されている。そして、光
量を確保するために、5本のスリットから構成される。
一方、アブソリュート信号検出用スリット44A〜44H
は、回転円板14のアブソリュート符号パターン32A〜32H
と協働してアブソリュート信号A〜Hを発生する。この
アブソリュート信号A〜Hは後述のようにタイミングパ
ルスによるので、スリット44A〜44Hの幅は、240μmと
広くでき、充分な広量を確保できる。
回転円板14と固定スリット板20とは、各信号用の円環
パターンとスリットとが対応するように、また磁石26と
磁気検出素子28A,28Bとが対向するように筐体8に取り
付けられる。
そして、回転円板14のスリットと固定スリット板20の
スリットとが、一致すると、発光素子16からの透過光が
受光素子22に検出される。
また、磁石26の磁気パターン変化が、磁気検出素子28
A,28Bに検出される。
第4図は回転円板14の回転にともなう受光素子22の各
出力信号である。これらの出力信号は第5図に示す回路
により回転角度を表す15ビットのディジタル信号とな
る。
すなわち、まずタイミング信号とゲートによって遅延
された該タイミング信号とを反一致回路(EX−OR)50に
入力して、タイミングパルスを得る。
そして、アブソリュート信号A〜Hが入力されたD−
フリップフロップ回路52のクロック端子CKにこのタイミ
ングパルスが入力されると、回転角度信号の上位8ビッ
トb8〜b15が出力される。
一方、90度位相のずれたインクリメンタル信号のA
相,B相はアップダウン判別回路54で、回転円板14の回転
方向が正であるか、逆であるかを判別し、アップダウン
信号を出力する。このアップダウン信号は、正回転であ
れば“0"に、逆回転であれば“1"となる。
また、インクリメンタル信号のA相,B相はパルス4逓
倍回路56に入力され、4逓倍されたパルス信号を出力す
る。
そして、アップダウン信号は、4ビットのアップダウ
ンカウンタ58,60のアップダウン端子D/およびプリセ
ット端子A1〜A4に入力され、パルス信号はアップダウン
カウンタ58のクロック端子CKに入力される。
したがって、前述のタイミングパルスがアップダウン
カウンタ58,60のロード端子Lに入力されると、回転円
板14が正回転のときはカウンタ58,60の各ビットに“0"
がセットされ、逆回転のときは各ビットに“1"がセット
される。そして、パルス信号が1つ入力される毎に1ず
つインクリメントまたはデクリメントされていく。
その結果、カウンタ58の出力端子B1〜B4およびカウン
タ60の出力端子B1〜B3から、回転角信号の下位7ビット
b1〜b7が出力される。
そして、アブソリュート信号から得られたb8〜b15と
インクリメンタル信号から得られたb1〜b7を加えること
によって、15ビットのディジタル信号b1〜b15が得られ
る。なお、本実施例では、カウンタ60の出力端子B4の出
力は使用していない。
すなわち、本実施例では、タイミングパルスが発生し
たときに、アブソリュート信号が取り込まれると共に、
インクリメンタル信号のカウントの初期化が行われる。
そのため、インクリメンタル信号を用いた回転角度の
検出も、高分解能であり、かつ高精度で行える。
また、回転回数は、2つの磁気検出素子28A,28Bに検
出された2つの基準位置信号ZA,ZBを、上述の第5図に
示す回路で処理することにより検出される。
第6図は2つの基準位置信号ZA,ZB,この基準位置信号
ZA,ZBをカウントすることにより得られた9ビットのデ
ィジタル信号,上記回転角度信号の最上位ビット(MS
B)b15,検出された回転回数の関係を示す図である。
2つの磁気検出素子28A,28Bに検出された2つの基準
位置信号ZA,ZBは、アップダウン判別回路70で、回転円
板14の回転方向が正であるか、逆であるかを判別し、ア
ップダウン信号を出力する。このアップダウン信号は、
正回転であれば“0"に、逆回転であれば“1"となる。
また、2つの基準位置信号ZA,ZBはパルス整形回路72
に入力され、パルス信号を出力する。
そして、上記アップダウン信号は、9ビットのアップ
ダウンカウンタ74のアップダウン端子D/に入力され、
パルス信号はアップダウンカウンタ74のクロック端子CK
に入力される。
続いて、上記アップダウンカウンタ74で得られた9ビ
ットのカウント値の上位8ビットは加算器76に入力され
る。
一方、カウント値の最下位ビット(LSB)と、上記回
転角度の最上位ビット(MSB)b15の反転信号とを、アン
ドゲート78に入力し、結果を加算器76のCo端子に入力
し、カウント値の上位8ビットに加算して、8ビットの
回転回数r8〜r1を得る。
すなわち、第6図に示すように、回転角度の最上位ビ
ット(MSB)b15が“1"であれば上記カウント値の上位8
ビットが回転回数となる。
回転角度の最上位ビットb15が“0"であり、かつ上記
カウント値の最下位ビットが“0"であれば上記カウント
値の上位8ビットが回転回数となる。
回転角度の最上位ビットb15が“0"であり、かつ上記
カウント値の最下位ビットが“1"であれば上記カウント
値の上位8ビットに1を加えたものが回転回数となる。
本実施例では、以上のように回転回数を検出する際
に、まず基準位置信号ZA,ZBを9ビットのディジタル信
号とし、次いでこのディジタル信号の最下位ビットと上
記回転角度信号の最上位ビットとによって、このディジ
タル信号の上位8ビットを補正して回転回数としてい
る。
そのため、基準位置信号ZA,ZBによって得られるパル
スが回転角度信号の最上位ビットb15の変化しない位置
にあれば、正しい回転回数を検出できる。
したがって、磁気検出素子28A,28Bの取付精度、出力
変動の許容値を大きく採ることができ、組立調整時間を
短縮すると共に、信頼性を向上することができる。
従来のアブソリュート型ロータリエンコーダでは、回
転角度を15ビットのディジタル信号として出力するため
に、少なくとも15本の円環パターンを必要とした。
しかし、本実施例では、アブソリュート符号パターン
とインクリメンタル符号パターンとを組み合わせること
によって、非常に少ない円環パターンで回転角度を高精
度の15ビットのディジタル信号として出力できる。
このように円環パターンの本数が少なくなったため
に、本実施例のロータリエンコーダは小型とすることが
できる。
また、円環パターンの本数が少ないために各円環パタ
ーンの直径方向の幅を広く採ることができ、各信号を安
定して検出できる。
さらに、回転角度だけでなく、回転回数も一つのロー
タリエンコーダで検出できるので、使用部品数を減らす
ことができる。
しかも、回転回数を検出する際に回転角度の情報を使
用しているため、回転角度と回転回数との間にずれが生
じることはない。
なお、本実施例では、回転角度の検出を光学式で行っ
ているが、磁気式で行ってもよい。また、一部の符号パ
ターンを光学式とし、他を磁気式としてもよい。逆に、
回転回数信号の検出を光学式で行ってもよい。
さらに、本実施例のアブソリュート符号パターンは、
グレーコードに基づいたものであるが、必ずしもこれに
限定されることはなく他のコードに基づくものであって
もよい。
[発明の効果] 本発明の複合型ロータリエンコーダによれば、小型軽
量でありながら、高分解能、高精度で回転角度を検出で
き、しかも、360゜を越える回転角度も精度よく検出す
ることができ、かかる高性能を発揮するにも拘わらず、
必要な部品点数が少なく、また、検出に必要なスペース
が小さくて済む。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例である複合型ロータリエンコ
ーダの回転円板に形成される各符号パターンを説明する
平面図、第2図はその固定スリット板に形成されるスリ
ットの配列を説明する平面図、第3図はその全体構成を
示す断面図、第4図はその受光素子の出力信号の説明
図、第5図はその波形整形回路の説明図、第6図はその
回転回数検出の説明図である。 14……回転円板、16……発光素子、20……固定スリット
板、22……受光素子、26……磁石(基準位置パター
ン)、28A,28B……磁気検出素子、30……インクリメン
タル符号パターン、32A〜32H……アブソリュート符号パ
ターン、40A,40B……インクリメンタル信号検出用スリ
ット、44A〜44H……アブソリュート信号検出用スリッ
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 康己 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−96511(JP,A) 特開 昭63−117214(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸の回転角度をnビットのディジタル信号
    として検出すると共に、軸の回転回数を検出する複合型
    ロータリエンコーダであって、 回転円板に回転角度信号の上位mビット(ただし、1<
    m<n)であるアブソリュート信号となるアブソリュー
    ト符号パターンを設けると共に、固定板に該アブソリュ
    ート信号を検出する検出部を備えたアブソリュート信号
    検出手段と、 上記回転角度信号の下位lビット(ただし、l=n−
    m)を検出するために用いるインクリメンタル信号を出
    力するように、上記回転円板にインクリメンタル符号パ
    ターンを設けると共に、上記固定板にインクリメンタル
    信号の検出部を備えたインクリメンタル信号検出手段
    と、 上記回転円板上に上記アブソリュート符号の0度〜180
    度の範囲と、180度〜360度の範囲のそれぞれに対応して
    基準位置信号を与える基準位置パターンを設けると共
    に、上記固定板または固定された部材に基準位置信号の
    検出部を設けた基準位置信号検出手段と、 上記回転円板上に1回転に対して2mパルス以上の複数個
    のタイミングパルス信号を与えるタイミングパルス符号
    パターンを設けると共に、上記固定板に該タイミングパ
    ルス信号の検出部を備えたタイミングパルス信号検出手
    段と、 上記タイミングパルス信号検出手段の検出するタイミン
    グパルス信号に同期して上記アブソリュート信号検出手
    段により検出されたアブソリュート信号を確定するアブ
    ソリュート信号確定手段と、 上記基準位置信号検出手段の検出する基準位置信号に基
    づいて所定ビットの回転数信号を形成する回転数信号形
    成手段と、 上記アブソリュート信号確定手段によって確定されたア
    ブソリュート信号の最上位ビットの値が1,0のいずれに
    なっているかに応じて、上記回転数信号形成手段の形成
    した回転数信号の最下位ビットを除く上位ビット信号そ
    のものと、該上位ビット信号に1を加算した信号のいず
    れかを回転数として出力する回転数補正手段と を備えたことを特徴とする複合型ロータリエンコーダ。
JP63136092A 1988-06-02 1988-06-02 複合型ロータリエンコーダ Expired - Fee Related JP2629832B2 (ja)

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