JP2629147C - - Google Patents

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JP2629147C
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seedling planting
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は乗用型田植機において、アクチュエータによる苗植付装置のローリン
グ操作の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 苗植付装置をローリング自在に支持した乗用型田植機においては、耕盤の凹凸
による機体の傾斜に伴う苗植付装置の傾きや、田面自身の傾斜による苗植付装置
の傾き、苗のせ台の左右の往復スライド駆動や、苗のせ台の左右の植付条での苗
の残量の差による苗植付装置の傾きが生じている。 【0003】 このような乗用型田植機においては、従来より、下記の[1]〜[3]に記載のもの
が知られている。 [1]機体側の連結機構の後端に苗植付装置をローリング自在に連結して、苗植付
装置に設けた傾き検出機構の検出結果に基づき、苗植付装置を田面に沿うように
、アクチュエータで強制的にローリング操作するように構成して、前述のような
苗植付装置の傾きを修正している(例えば、特開昭61‐149007号公報)
。 [2]機体側の連結機構の後端に苗植付装置の固定支持体側部分をローリング自在
に連結した場合に、そのローリング自在な固定支持体側部分に対して左右に往復
スライド駆動される苗のせ台側の部分と、前記機体側に連結されている連結機構
側の部分とに亘って、左右一対のスプリングを架設している。これにより、特に
苗のせ台の左右の往復スライド駆動による苗植付装置の傾きが、スプリングによ
って防止される(例えば、実公昭62‐22099号公報)。 [3]機体側の連結機構にアクチュエータを備えるとともに、このアクチュエータ
と左右に往復スライド駆動される苗のせ台側の部分とを、左右一対のスプリング
を介して接続している。これにより、苗のせ台の左右の往復スライド駆動による
苗植付装置の傾きも、苗のせ台の左右の往復スライド駆動以外の要因による苗植
付装置の傾きも、共に前記アクチュエータとスプリングとの協働によって修正さ
れるように、前記苗植付装置がローリング操作されるもの(例えば、実開昭58
‐80811号公報)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 乗用型田植機においては、苗植付装置の全幅に亘る苗のせ台に、重量の大幅な 増減変化を伴うマット状の苗が載置され、苗植付作業に伴って、この苗のせ台が
左右に往復スライド駆動されている。このため、何等の制御も加えなければ、苗
植付装置の重心は一定位置に安定せず、苗植付作業中、常に左右に大きく移動す
ることになる。 しかも、この重心の移動量は、苗のせ台の移動量に対して常に比例的に変化す
る訳ではなく、苗のせ台の移動量の外、苗量の大小や泥面の硬軟、あるいは耕盤
面の凹凸に伴う走行機体の傾きなど、様々な要因により、かなり大幅に変化する
可能性がある。 【0005】 したがって、前記[1]に記載の従来の技術では、例えば、苗のせ台が右側にス
ライド駆動された際に、苗植付装置が右側に傾いたとすれば、この苗植付装置を
田面に沿うようにするために、苗植付装置を左側にローリング操作することが可
能ではあるが、そのようなローリング操作を行うためのアクチュエータとして、
あらゆる条件のもとでの作動が可能であるように、大型のアクチュエータを装備
する必要がある。つまり、苗のせ台が最も端部に位置し、苗量が最大で、耕盤面
に大きな凹凸があって機体が大きく傾斜しているというような条件下でも支障な
く苗植付装置をローリング操作できるだけの出力を有した装置が必要であり、全
体の小型化及び生産コストの低減の面で改善の余地がある。 【0006】 また、前記[2]に記載の従来の技術においては、機体側の連結機構の後端に苗
植付装置の固定支持体側部分をローリング自在に連結した場合に、前記ローリン
グ自在な固定支持体側部分に対して左右に往復スライド駆動される苗のせ台側の
部分と、前記機体側に連結されている連結機構側の部分とに亘って、左右一対の
スプリングを架設している。これにより、特に苗のせ台の左右の往復スライド駆
動による苗植付装置の傾きが、スプリングによって抑制される。 しかしながら、このスプリングにおいても、前述のような苗植付装置の傾動の
要因に関するあらゆる条件のもとで、効果的な作動が可能であるように望まれる
ことには変わりが無いものであるから、スプリングの付勢力としては、やはり、
苗のせ台が最も端部に位置し、苗量が最大で、耕盤面に大きな凹凸があって機体 が大きく傾斜しているというような条件下でも支障なく苗植付装置をローリング
操作できるだけの付勢力、あるいはそれに近い付勢力が設定されることになる。
そうすると、スプリングとしてはバネ定数のかなり大きなものが選択されるため
、苗植付装置の泥面に対する傾きの反応が鈍く、ローリング操作の応答性が悪く
なる傾向がある。つまり、苗植付装置が強いスプリングで機体側の連結機構に連
結されるため、耕盤面の凹凸などで機体が傾くと、殊に泥面が軟弱である場合に
、苗植付装置がかなり傾いても、スプリングの付勢力に打ち勝って苗植付装置を
ローリング復帰させるだけの作用力が生じ難く、本来のローリング修正機能が有
効に働き難いという問題がある。 【0007】 また、前記[3]に記載の従来の技術では、機体側の連結機構に対して苗植付装
置の姿勢修正のために、左右一対のスプリングとそのスプリングの一端側位置を
変更するアクチュエータとを備えている。したがって、スプリングだけを用いて
バランス修正する場合よりも、スプリングのばね定数をやや小さく設定できる点
では有用であるが、次のような問題がある。 すなわち、この従来技術のものでは、苗のせ台が右側にスライド駆動されて苗
植付装置が右側に傾いた場台、右側のスプリングが引き伸ばされて、右側のスプ
リングが苗植付装置の傾きを修正しようとするのと同時に、傾斜センサーの検出
に基づいてアクチュエータが苗植付装置をローリング操作して、苗植付装置の傾
きを修正しようとする。この場合、右側への苗のせ台のスライド駆動により、右
側のスプリングが引き伸ばされた状態で、同時的に作動状態となるアクチュエー
タによっても右側のスプリングが引き伸ばされる状態となる。 このとき、アクチュエータによる右側スプリングの引き伸ばし作用の終了時が
、苗植付装置の完全に左右重量バランスがとれた状態であるように制御すること
は、現実にはきわめて困難であり、往々にして、右側のスプリングが必要以上に
引き伸ばされる状態となり易い。このため、アクチュエータの停止後、右側のス
プリングが収縮しようとし、それに伴う苗植付装置の傾斜検出で再びアクチュエ
ータが作動するなど、右側のスプリングが伸長及び収縮を繰り返し、これに伴い
苗植付装置が左右に振れようとする結果、この状態を抑えようとしてアクチュエ
ータ も頻繁に作動を繰り返すことになって、苗植付装置の位置が安定しないハンチン
グ現象を引き起こすことがある。 【0008】 又、スプリングとアクチュエータの両方を用いているものではあるが、苗植付
装置のバランス修正に要する作用力は、スプリングの使用の如何に拘らず、総て
アクチュエータに作用することには変わりが無いので、前記[1]に記載の従来技
術と同様に、苗植付装置をローリング操作するのに、大きな出力を要する大型の
アクチュエータが必要となる。 【0009】 本発明は乗用型田植機において、苗のせ台の左右の往復スライド駆動等の影響
を抑えながら、アクチュエータによる苗植付装置のローリング操作が楽に行える
ように、且つ、ハンチング現象を引き起こさずに安定して行われるように構成す
ることを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】 本発明の特徴は以上のような乗用型田植機において、次のように構成すること
にある。 左右往復移動する苗のせ台と、その苗のせ台を左右往復移動自在に支持する固
定支持体側部分とから構成された苗植付装置を、走行機体側の連結機構の後部に
対して、前記固定支持体側部分を介して前後軸芯周りでローリング自在に連結し
、前記苗のせ台を、前記苗植付装置の下部の左右方向に配置される第1ガイド、
及び前記苗植付装置の上部に配置される第2ガイドにより、前記苗植付装置の左
右方向に往復スライド駆動自在に支持すると共に、前記連結機構の後部における
前記前後軸芯の上方の部分にアクチュエータを備えて、前記アクチュエータの出
力部と前記苗植付装置における前記アクチュエータの左右両側位置の固定支持体
側部分とを、前記苗のせ台の移動方向と略平行に配置される第1スプリングによ
って連結し、前記苗のせ台の左右の往復スライド駆動による苗植付装置の傾きを
戻し側に付勢する第2スプリングを、左右に往復スライド駆動される苗のせ台側
の部分と、前記前後軸芯から離れた前記連結機構側の部分とに亘り、かつ、前記
のせ台の苗のせ面と平行な面に沿う状態で 左右各々架設し、前記苗植付装置の左
右の傾きを検出する傾き検出機構からの検出結果に基づき、前記アクチュエータ
の前記出力部を変位操作し前記第1スプリングを介して、前記苗植付装置を田面
に沿うように前記前後軸芯周りにローリング操作する操作手段を備えてある。 【0011】 【作用】 〔I〕 苗植付装置の傾きが生じる要因としては、前述のように、苗のせ台の左右の往
復スライド駆動による苗植付装置の傾きのように、苗のせ台自身の横移動量と重
心移動量との相対関係が、ほぼ比例的な関係で変化する要因と、耕盤の凹凸によ
る機体の傾斜に伴う苗植付装置の傾きや、田面自身の傾斜による苗植付装置の傾
き、あるいは、苗のせ台の左右の植付条での苗の残量の差による苗植付装置の傾
きのように、苗のせ台の移動量とは直接には関係しない要因によるものとの、複
数種の要因が考えられる。 【0012】 〔II〕 このような複数種類の要因による苗植付装置の傾きのうち、苗のせ台の左右の
往復スライド駆動に起因して生じる苗植付装置の傾きは、本発明のように、機体
側の連結機構と移動する苗のせ台側の部分とにわたって第2スプリングを架設す
るように構成すると、苗のせ台の左右方向へのスライド駆動に伴い、移動側第2
のスプリングの戻し付勢力が次第に強められ、第2スプリングの戻し付勢力によ
って苗植付装置の右側への傾きが修正されようとする。 【0013】 上記のように第2スプリングを備えると、前項〔I〕に記載のように、苗植付
装置を傾けようとする力の総和のうち、苗のせ台の左右の往復スライドによる力
は、右側及び左側の第2スプリングによって補われているので、残りの力に対し
てアクチュエータを作用させればよいことになる。 従って、苗植付装置を傾けようとする力の総和の全てに対して、アクチュエー
タを作用させて苗植付装置をローリング操作する構成に比べて、本発明の構成で は、苗植付装置をローリング操作するアクチュエータが、ローリング操作に要す
る全出力よりも、前記スプリングの付勢力に相当する分だけ小さな出力のもので
よくなる。 【0014】 〔III〕 また、上記のように、並列的に配置されたアクチュエータとスプリングとによ
る2つの操作系統で苗植付装置のローリング操作を行うようにしたことによって
、アクチュエータによる苗植付装置のローリング操作も、ハンチングの生じる可
能性が少ない状態で精度良く行われるようになる。 すなわち、本発明では、連結機構と苗植付装置の固定支持体側部分とに亘りア
クチユエータを架設しており、このアクチュエータとは別に、左右に往復スライ
ド駆動される苗のせ台側の部分と前後軸芯から離れた連結機構側の部分とに亘り
、左右各々第2スプリングを架設している。 このように、アクチュエータによるローリング作用力を働かせる対象と、スプ
リングによる戻し付勢力を働かせる対象とを別々に構成したことにより、アクチ
ュエータの作動が第2スプリングを直接に伸縮させる作用力としては作用しない
。したがって、第2スプリングの伸び量は苗のせ台の左右往復移動量によく対応
して変化する傾向を持つ。 そして、第2スプリングが苗のせ台の左右往復移動によく追随した付勢力変化
の傾向を持つことで、苗のせ台自身の左右横移動によるバランスの崩れが生じ難
くなり、したがって、アクチュエータ側では、苗のせ台自身のバランスの崩れに
起因した傾き修正を行う必要性が少なく、アクチュエータの作動は、前述したと
ころの、耕盤の凹凸による機体の傾斜や、田面自身の傾斜、あるいは、苗のせ台
の左右の植付条での苗の残量の差による苗植付装置の傾きのように、苗のせ台の
移動量とは直接には関係しない要因による傾き修正を主目的として作動させれば
よい。しかも、この種の要因による傾きの発生頻度、あるいは傾き量は、苗のせ
台の横移動によるバランスの崩れを伴う場合に比べてかなり少なく、このために
アクチュエータの作動頻度、または作動量をかなりの割合で低減することができ
る。 【0015】 そして、前項〔I〕に記載のように、例えば苗のせ台の右側へのスライド駆動
により、右側の第2スプリングが引き伸ばされて苗植付装置の右側への傾きが修
正されようとしている状態で、例えば耕盤の凹凸による機体の傾斜や田面そのも
のの傾きにより、苗植付装置がさらに大きく右側に傾きかける状態となることを
想定した場合、前述した従来の技術[3]によれば、アクチュエータを作動させて
苗のせ台に連結のスプリングをさらに強く働かせる(伸長させる)ことになる。
しかも、このときのスプリングの伸びは、当然に水平姿勢における苗のせ台の左
右往復移動量に対応して生じる苗植付装置の左右バランスの崩れを修正するに足
る程度の付勢力よりも強くなるので、苗植付装置の傾きが水平に修正されてくる
に伴って、素早くアクチュエータを逆方向に作動させスプリングの付勢力を調節
する必要が生じる。そして、このアクチュエータが逆方向作動をして苗植付装置
のローリング姿勢を修正している途中、あるいは修正直後に、機体側の傾斜が回
復して来たり、逆向きに傾斜してくると、その調節途中、あるいは調節直後のス
プリングの付勢力が、過剰に弱められたり、調節不足の状態となることがあるた
め、再度アクチュエータを作動させなければならないというように、アクチュエ
ータの作用力を受けてスプリングが伸長及び収縮を繰り返すと言う状態、及び、
それに伴ってアクチュエータも頻繁に正逆方向に作動され、苗植付装置の姿勢が
安定しないハンチング現象を引き起こすと言うような状態を生じる虞があるが、
本発明では、前述のように、並列的に配置されたアクチュエータと第2スプリン
グとによる2系統で苗植付装置のローリング操作を行うようにしたことによって
、一方の作動による影響を他方に及ぼし難い状態にして、このようなハンチング
現象の発生を避け易くしたものである。 【0016】 〔IV〕 本発明では、苗植付装置のローリング操作用のアクチュエータと、そのアクチ
ユエータの出力部に連結された第1スプリングとを介して、前記固定支持体側部
分と前記連結機構とを連結しているので、例えばアクチュエータが停止している
状態において、苗植付装置の一部が畦等に当たり苗植付装置が左右に振れても、 苗植付装置の振れが前述の第1スプリングによって吸収されて、アクチュエータ
の出力部には伝わり難い。 【0017】 〔V〕 乗用型田植機の苗植付装置においては、例えば図6及び図7に示すように苗の
せ台10を、苗植付装置の下部の左右方向に配置される第1ガイド8、及び苗植
付装置の上部の左右方向に配置される第2ガイド9により、左右方向に往復スラ
イド駆動自在に支持するように構成したものが多くある。 本発明のように(例えば図6参照)、アクチュエータ12の出力部12aと苗植
付装置の右側及び左側の固定支持体側部分とを接続する第1スプリング13を、
苗のせ台10の移動方向と略平行に配置すれば、アクチュエータ12の出力部1
2aの変位方向と、第1スプリング13の引っ張り方向とが略一致することにな
る。 【0018】 これにより、アクチュエータ12の出力部12aを左右に変位操作した際に、
この左右方向の操作力が第1スプリング13に無駄なく伝達されて、苗植付装置
がローリング操作される。 逆に前項〔IV〕に記載のように、アクチュエータ12が停止している状態で
苗植付装置が左右に振れた場合、この振れが第1スプリング13に充分に吸収さ
れずにアクチュエータ12に伝わったとしても、この振れによる操作力がアクチ
ユエータ12の出力部12aに対して斜めに伝わると言うようなことはなく、ア
クチュエータ12として最も抵抗力のある出力部12の変位方向に沿って、前述
の振れによる操作力が伝わることになる。 【0019】 【発明の効果】 以上のように苗植付装置をローリング自在に連結した乗用型田植機において、
第2スプリングを効果的に架設することにより、アクチュエータと第2スプリン
グとによる2系統で、苗植付装置のローリング操作を行うように構成することに
よって、小さなアクチュエータで苗植付装置のローリング操作が精度良く行える ようになり、苗植付装置のローリング操作の構造の小型化及び生産コストの低減
を図ることができた。 前述の第2スプリングを備えることによって、苗植付装置をアクチュエータに
よりハンチング現象を抑えながら、安定してローリング操作できるようになるの
で、苗植付装置の植付精度も向上させることができた。 【0020】 アクチュエータの出力部と苗植付装置の固定支持体側部分とを第1スプリング
を介して連結することにより、苗植付装置の振れがアクチュエータの出力部には
伝わり難いので、アクチュエータの取付部分やアクチュエータ自身の耐久性の低
下を未然に防止することができて、アクチュエータによる苗植付装置のローリン
グ操作を長期に亘り精度良く行うことができる。 この場合、アクチュエータの出力部の変位操作の操作力が第1スプリングに無
駄なく伝わり、逆に苗植付装置の振れが出力部の最も抵抗力のある変位方向に沿
って伝わるので、小さなアクチュエータでも苗植付装置のローリング操作が適切
に行え、苗植付装置の振れに対抗できるようになって、苗植付装置のローリング
操作の精度の向上及び耐久性の向上の面で有利なものとなる。 【0021】 【実施例】 以下、本発明の実施例の乗用型田植機について、図面に基づいて説明する。 図1,6,7に示すように、中央の植付ミッションケース1から左右に延出さ
れた支持フレーム2に伝動ケース3が連結されて、左右の伝動ケース3及び植付
ミッションケース1から延出される伝動ケース3の横軸芯P1周りに、各々2組
ずつ計6組の植付ケース4が回転駆動可能に軸支されており、植付ケース4の両
端に2組の植付アーム5が支持されている。 【0022】 植付ミッションケース1に1本の横送り軸6が貫通配置され、横送り軸6の両
端に支持部材7が連結されて、苗のせ台摺動レールからなる下方の第1ガイド8
、及び苗のせ台支持フレームからなる上方の第2ガイド9により、左右方向にス
ライド自在に支持された苗のせ台10の背面下部と支持部材7とが連結されてお
り、 横送り軸6を軸芯方向に往復横送り駆動することによって、苗のせ台10を左右
に往復スライド駆動する。 すなわち、左右往復移動する苗のせ台10と、その苗のせ台10を左右往復移
動自在に支持する固定支持体側部分A(前記植付ミッションケース1、支持フレ
ーム2、伝動ケース3、及び第2ガイド9から構成されている)とから苗植付装
置を構成している。 【0023】 以上のようにして構成された苗植付装置が、機体(図外)から延出されたリン
ク機構11(連結機構に相当)の後端下部の前後軸芯P2周りにローリング自在
に連結されて、リンク機構11の後端上部における前後軸芯P2の上方の部分に
、復動型の油圧シリンダ12(アクチュエータに相当)が固定されている。油圧
シリンダ12から左右に突出したヒストンロッド12a(出力部に相当)と、第
2ガイド9の右側部分及び左側部分とが、第2ガイド9と略平行で苗のせ台10
の移動方向に沿って配置された融通用の第1スプリング13を介して連結されて
、油圧シリンダ12のビストンロッド12aを左右方向に変位操作することによ
り、第1スプリング13を介して苗植付装置全体を前後軸芯P2周りにローリン
グ操作する。 リンク機構11の後端と左右の支持部材7とに亘って、かつ、前記苗のせ台1
0の苗のせ面と平行な面に沿う状態で、一対の第2スプリング14が架設されて
おり、苗のせ台10が苗植付装置の左右中央の位置に在るときに、両第2スプリ
ング14が自然長よりも長くなるように、つまり引張り側に弾性変形状態となる
ように両第2スプリング14を組み付けている。 【0024】 次に、苗植付装置の左右の傾きを検出する構造について説明する。図1,3,
7に示すように、伝動ケース3の下面の支持軸15より後方に延出された第1ア
ーム15aの横軸芯P6周りに、接地フロート16a,16bが上下揺動自在に
取り付けられている。支持フレーム2及び伝動ケース3の複数箇所から前方に支
持ブラケット17が延出され、支持ブラケット17の軸芯P4周りに回動自在に
一対のクランク軸18,19が支持されている。 【0025】 クランク軸18,19の両外方端側において、支持ブラケット17より内側の
部分に第1クランクアーム18a,19aが設けられ、第1クランクアーム18
a,19aと接地フロート16a,16bが図2に示すように連結されている。
第1クランクアーム18a,19aの横軸芯P5周りに回動自在に支持されたボ
ス部材20に、接地フロート16a,16bに立設されたロッド21が下方より
挿入され、ロッド21に固定された座金22とボス部材20との間に第3スプリ
ング23が取り付けてある。図2に示すような通常の状態において、座金22か
らボス部材20までの間隔、つまり第3スプリング23の長さAが第3スプリン
グ23の自然長よりも短く圧縮された状態となるように、ロッド21の上端にス
トッパー30が取り付けられている。 【0026】 クランク軸18,19の両対向側には図1,3,4,5に示すように、延出方
向が180°異なる第2クランクアーム18b,19bが取り付けられ、両第2
クランクアーム18b,19bに亘り、長穴24aを備えたアーム24が架設さ
れている。支持ブラケット17より上方にステー25が延出され、油圧シリンダ
12に作動油の給排操作を行う制御弁26がステー25に支持されており、制御
弁26内のスプール(図示せず)とアーム24の中央部とが、伸縮調節自在なア
ジャストロッド27を介して連結されている。 【0027】 苗植付装置の中央下部に設けられたセンターフロート28は、昇降制御用であ
り、第1アーム15aの後端の横軸芯P6周りに上下揺動自在に取付けられてい
る。これにより、センターフロート28の上下動作を検出し、リンク機構11に
よって苗植付装置全体を昇降制御して田面より一定高さに保つのである。田面よ
り苗植付装置をいくらの高さに維持すべきかの調節は、支持軸15をその横軸芯
P3周りに回動操作して、センターフロート28及び接地フロート16a,16
bの苗植付装置に対する位置を変更することによって行う。 【0028】 図1,3,7に示すように、支持軸15に設けられた第2アーム15bと両ク ランク軸18,19の第3クランクアーム18c,19cとに亘り、ロッド29
が架設されている。これにより、前述のように支持軸15を回動操作して接地フ
ロート16a,16b及びセンターフロート28の後側を上下動操作した場合、
これに連動して両クランク軸18,19も回動操作され、接地フロート16a,
16bの前側も同様に上下動操作されて、前述の操作に関係なく接地フロート1
6a,16bが田面に対して略平行状態を保つようにしている。このような操作
を行っても、後述する図5に示すように両クランク軸18,19が同方向に回動
するだけで、苗植付装置の傾きの検出に影響が及ぼされるものではない。 【0029】 次に苗植付装置が左右に傾いた場合のアーム24の動きについて説明する。図
3及び図4に示すように、苗植付装置が進行方向に向って左側に傾いて左側の接
地フロート16aが上方に揺動すると、この動きが第3スプリング23及び第1
クランクアーム18aを介してクランク軸18に伝達され、アーム24は第2ク
ランクアーム18bにより他方の第2クランクアーム19bとの連結点周りに下
方に回動させられる。このようにアーム24が作動するとアーム24の中心がク
ランク軸18,19の回動軸芯である軸芯P4より下方に変位して、この変位が
苗植付装置の傾きとして検出され制御弁26に伝達される。これにより、制御弁
26から油圧シリンダ12に対して作動油の給排操作が行われて、苗植付装置が
田面に沿うように苗植付装置のローリング操作が行われる。 図4に示す状態において、アーム24の中心の下方への変位により制御弁26
がストロークエンドに達してもなお、接地フロート16aが上方に変位しようと
すると、この動きか第3スプリング23により吸収される。 【0030】 苗植付装置の全体が下方に変位して左右の接地フロート16a,16bが上方
に変位した場合は、図5に示すように両クランク軸18,19は同方向に回動す
るのであるが、第2クランクアーム18b,19bの突出方向が正反対の方向に
向いているので、アーム24は軸芯P4周りに回動することになり、アーム24
の中心は軸芯P4より変位することはない。 【0031】 尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為に符号を記すが、該記
入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 【図1】 苗植付装置の平面図 【図2】 接地フロートとクランク軸との連結構造を示す側面図 【図3】 苗植付装置の傾き検出系を示す全体斜視図 【図4】 苗植付装置が進行方向に向って左側に傾いた状態のアーム及び制御弁付近の側
面図 【図5】 苗植付装置の全体が下方に沈み込んだ状態のアーム及び制御弁付近の側面図 【図6】 苗植付装置の正面図 【図7】 苗植付装置の側面図 【符号の説明】 8 第1ガイド 9 第2ガイド 10 苗のせ台 11 連結機構 12 アクチュエータ 12a アクチュエータの出力部 13 第1スプリング 14 第2スプリング A 固定支持体側部分 P2 前後軸芯

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 左右往復移動する苗のせ台(10)と、その苗のせ台(10)
    を左右往復移動自在に支持する固定支持体側部分(A)とから構成された苗植付
    装置を、走行機体側の連結機構(11)の後部に対して、前記固定支持体側部分
    (A)を介して前後軸芯(P2)周りでローリング自在に連結し、 前記苗のせ台(10)を、前記苗植付装置の下部の左右方向に配置される第1ガ
    イド(8)、及び前記苗植付装置の上部に配置される第2ガイド(9)により、
    前記苗植付装置の左右方向に往復スライド駆動自在に支持すると共に、 前記連結機構(11)の後部における前記前後軸芯(P2)の上方の部分にア
    クチュエータ(12)を備えて、前記アクチュエータ(12)の出力部(12a
    )と前記苗植付装置における前記アクチュエータ(12)の左右両側位置の固定
    支持体側部分とを、前記苗のせ台(10)の移動方向と略平行に配置される第1
    スプリング(13)によって連結し、 前記苗のせ台(10)の左右の往復スライド駆動による苗植付装置の傾きを戻
    し側に付勢する第2スプリング(14)を、左右に往復スライド駆動される苗の
    せ台(10)側の部分と、前記前後軸芯(P2)から離れた前記連結機構(11
    )側の部分とに亘り、かつ、前記苗のせ台(10)の苗のせ面と平行な面に沿う
    状態で左右各々架設し、 前記苗植付装置の左右の傾きを検出する傾き検出機構からの検出結果に基づき
    、前記アクチュエータ(12)の前記出力部(12a)を変位操作し前記第1ス
    プリング(13)を介して、前記苗植付装置を田面に沿うように前記前後軸芯(
    P2)周りにローリング操作する操作手段を備えてある乗用型田植機。

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