JP2628570B2 - フィンチューブ型熱交換器 - Google Patents

フィンチューブ型熱交換器

Info

Publication number
JP2628570B2
JP2628570B2 JP6009239A JP923994A JP2628570B2 JP 2628570 B2 JP2628570 B2 JP 2628570B2 JP 6009239 A JP6009239 A JP 6009239A JP 923994 A JP923994 A JP 923994A JP 2628570 B2 JP2628570 B2 JP 2628570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
row
cut
raised
plate
heat transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6009239A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0749191A (ja
Inventor
薫 加藤
八郎 小間
雅史 河合
Original Assignee
松下冷機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松下冷機株式会社 filed Critical 松下冷機株式会社
Priority to JP6009239A priority Critical patent/JP2628570B2/ja
Publication of JPH0749191A publication Critical patent/JPH0749191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2628570B2 publication Critical patent/JP2628570B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調機器、冷蔵庫等の
冷却システムに使用され、冷媒と空気等の流体間で熱の
授受を行なうフィンチューブ型熱交換器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、空調機器の小型、薄型化に伴な
い、その構成部品であるフィンチューブ型熱交換器は、
増々性能向上が要望されている。
【0003】以下、図面を参照しながら従来のフィンチ
ューブ型熱交換器の一例について説明する。図3,図4
は、従来のフィンチューブ型熱交換器を示す。1は、板
状フィンで、フィンカラー2を等間隔で立上げ、このフ
ィンカラー2間に気流Aに向って開口した切り起こし1
aを前記板状フィン1のフィンカラー2側のみに基板か
らの高さを等しくして形成している。切り起こし1a
は、温度境界層の発達を阻止するためのものである。3
は、伝熱管で、前記板状フィン1に挿通され拡管されて
フィンカラー2の内面に密着されている。伝熱管3は、
U字状に形成され、その両端はベンドにて連結する。4
a,4bは、前記伝熱管3の後流側にできる死水域を示
す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、切り起こし1aを伝熱管3間において気
流Aに垂直な方向に基盤部を残して設けていないため、
切り起こし1aに対する伝熱管3前後からの平均熱伝導
距離が長くフィン効果が悪い。また、切り起こし1aの
前縁距離が短かく境界層前縁効果が少ない。また切り起
こし1aの脚部が板状フィン1の前縁の法線方向と一致
しており、切り起こし1aを通過した後も気流Aの方向
は変らず乱流促進が図れず、また、死水域4a,4bが
大きくなり、有効伝熱面積が減少する。また、切り起こ
し1aの脚部が気流A方向に対して前後に並んでいるた
め流れに対する抵抗が集中しており、流速分布が不均一
となっている。これにより切り起こし1aの効果が十分
生かされないという問題点を有していた。
【0005】そこで、本発明は、上記課題点に鑑み、切
り起こしの前縁距離を長くし境界層前縁効果を増大させ
るとともにフィン効率を低下させない。また乱流促進を
図り、気流を伝熱管後流側に回すことで、死水域を減少
させ有効伝熱面積を増大させる。さらに、流れに対する
抵抗を分散することで、伝熱管間及び隣接する板状フィ
ン間で気流の速度を均一化し切り起こしによる乱流促進
及び境界層前縁効果を増大させ、大幅に熱伝達率を向上
させた高性能フィンチューブ型熱交換器を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの目的を達成
するために、以下の(a)〜(h)の特徴を備えたフィ
ンチューブ型熱交換器としたのである。 (a)複数の伝熱管を板状フィンに千鳥状配列で直角に
挿通した。 (b)板状フィンにおいて同列で隣接する2本の伝熱管
の間に、同列の前記伝熱管の中心を結ぶ中心想像線の両
側に片側3列ずつの切り起こしを設けた。 (c)多数の各板状フィンについて同じ位置および同じ
方向に切り起こしを設けた。 (d)切り起こしは、気流方向に対して常に板状フィン
の基盤を間にはさんで前記板状フィンに交互に反対方向
に切り起こして気流方向に開口させた。 (e)気流の上流側の外側列から下流側の外側列までの
間で、切り起こしによりはさまれた板状フィンの基盤の
気流方向の幅を各列の切り起こしの気流方向の幅と同じ
にした。 (f)切り起こしの板状フィンと接合する脚部のうち外
側列と中間列の切り起こしにおける伝熱管近傍に位置す
る脚部を、前記伝熱管の外周接線と略平行になるよう傾
斜させた。 (g)中間列の切り起こしの数を、内側列の切り起こし
の数以上かつ外側列の切り起こしの数以下にするととも
に、前記外側列の切り起こしの数を前記内側列の 切り起
こしの数より増やした。 (h)前記内側列,中間列,外側列のそれぞれの列の前
記切り起こしの脚部の位置が他の列の前記脚部の位置と
気流方向の前後で重ならないように形成した。
【0007】
【作用】本発明のフィンチューブ型熱交換器は、上記
(b)と(g)の特徴を備えているため、多数の短い切
り起こしができ、平均熱伝達距離が短くなりフィン効率
が向上する。また、板状フィン間の気流の速度を均一化
でき、切り起こしによる乱流促進および境界層前縁効果
を増大させる。また、切り起こしの数を多くすることに
伴い切り起こしの脚部の数が増えるため、前縁距離がさ
らに長くなり、境界層前縁効果がより増大し、さらに渦
の発生箇所が増えて乱流促進が図れる。
【0008】また、上記(b)と(d)の特徴を備えた
ことにより、板状フィンの「こし」が強くなる。また、
板状フィンの両面に、3列ずつの切り起こしができ、板
状フィンの両面で、伝熱性能の均一化が図れる。また、
中心想像線をはさんで向かい合う外側列、中間列、内側
列の各列の切り起こしの脚部が気流方向で重ならないた
め、中心想像線より下流側の脚部での渦の発生を促進す
るとともに、中心想像線より下流側の切り起こしの脚部
を通過する空気量が増し、切り起こしの脚部による乱流
促進および境界層前縁効果を増大させる。
【0009】また、上記(b)と(c)と(d)の特徴
を備えたことにより、板状フィン間の気流を混合するこ
とができ、また、板状フィン間を流動する気流が、その
両側2枚の板状フィンにおけるその板状フィン間側に設
けられた切り起こしに交互に触れることになるため各板
状フィンでの伝熱性能が均一化され、さらに、隣合う板
状フィンの切り起こしが互いに不足分を補うため、気流
の流れの向きの制御が、スムーズに、かつ板状フィンの
両側で大差なく行われる。
【0010】また、気流方向に対して常に板状フィンの
基盤を間にはさまずに板状フィンに交互に反対方向に切
り起こしを設けたフィンチューブ型熱交換器よりも、フ
ィン ピッチ同一条件の下では切り起こしの高さを高くし
て切り起こしの効果を十分に発揮させることができ、切
り起こし高さ同一条件の下ではフィンピッチを狭くして
フィンチューブ型熱交換器を小型化でき、またフィンピ
ッチの変化に対する伝熱性能の変動が小さいため、設
計、製造がしやすい小型高効率の熱交換器が実現でき
る。
【0011】また、上記(b)と(c)と(d)の特徴
に(e)の特徴を加えたことにより、切り起こしの高さ
を板状フィンのピッチの略1/2としたときは、板状フ
ィンに垂直且つ気流方向に平行な平面で切断したときの
断面で見ると、中心想像線をはさんで上流側の外側列の
切り起こしから下流側の外側列の切り起こしまでの間
で、切り起こしと、切り起こしによりはさまれた板状フ
ィンの基盤が、ほぼ均等に効率よく配置され、中心想像
線をはさんで上流側の外側列の切り起こしから下流側の
外側列の切り起こしまでの間で、板状フィン間の気流の
速度をより均一化でき、切り起こしによる乱流促進およ
び境界層前縁効果をさらに増大させる。
【0012】また、上記(g)と(h)の特徴を備えた
ことにより、上流側の影響を受けずに、脚部での渦の発
生を促進するとともに、流れに対する抵抗が分散し、板
状フィン間の伝熱管の中心想像線に平行な方向における
気流の速度が均一化され、切り起こしの脚部を通過する
空気量が増し、切り起こしの脚部による乱流促進および
境界層前縁効果を増大させる。
【0013】また、上記(f)の特徴を備えたことによ
り、外側列と中間列の切り起こしにおける伝熱管近傍に
位置する切り起こしの脚部で気流の渦が発生しやすくな
り乱流促進効果をより増大せしめることができ、また、
気流が外側列と中間列の切り起こしにおける伝熱管近傍
に位置する切り起こしの脚部に触れやすく脚部での熱交
換が促進される。
【0014】また、上記(a)と(f)の特徴を備えた
ことにより、伝熱管後流側の死水域が減少し有効伝熱面
積が増大する。また、すぐ下流側の列の伝熱管間の中央
を気 流が流れるよう気流の流れを制御するため、上流側
の影響を受けて気流の速度分布において偏りが生じやす
い下流側の列の伝熱管間においても、伝熱管の中心想像
線に平行な方向における気流の速度が均一化され、切り
起こしの脚部を通過する空気量が増し、切り起こしの脚
部による乱流促進および境界層前縁効果を増大させる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例のフィンチューブ型
熱交換器について図1〜図2を参照しながら説明する。
【0016】図1、図2において、11は、一定間隔で
多数平行に並べられ、その間を気流が流動する板状フィ
ンであり、フィンカラー12を等間隔に立ち上げてい
る。13は、板状フィン11に千鳥状配列で直角に挿通
された複数の伝熱管である。
【0017】14a,14b,14cは、板状フィン1
1において同列で隣接する2本の伝熱管13の間に、同
列の伝熱管13の中心を結ぶ中心想像線の両側に中心想
像線から外側に向って内側列,中間列,外側列と片側3
列ずつ中心想像線に対して対称に、かつ多数の各板状フ
ィン11について同じ位置および同じ方向に設けられた
多数の切り起こしである。
【0018】切り起こし14a,14b,14cは、気
流B方向に対して常に板状フィン11の基盤を間にはさ
んで板状フィン11に交互に反対方向に切り起こして気
流B方向に開口させ、気流Bの上流側の外側列から下流
側の外側列までの間で、切り起こし14a,14b,1
4cによりはさまれた板状フィン11の基盤の気流B方
向の幅を各列の切り起こし14a,14b,14cの気
流B方向の幅と同じにしている。
【0019】また、切り起こし14a,14b,14c
の板状フィン11と接合する脚部15a,15b,15
cのうち、外側列の切り起こし14aと中間列の切り起
こし 14bにおける伝熱管13近傍に位置する脚部15
a,15bを、伝熱管13の外周接線と略平行になるよ
う傾斜させている。
【0020】本実施例では、外側列の切り起こし14a
の数を3つ、中間列の切り起こし14bの数を2つ、内
側列の切り起こし14cの数を1つにして、中間列の切
り起こし14bの数を、内側列の切り起こし14cの数
以上かつ外側列の切り起こし14aの数以下にするとと
もに、外側列の切り起こし14aの数を内側列の切り起
こし14cの数より増やしている。
【0021】また、外側列,中間列,内側列のそれぞれ
の列の切り起こし14a,14b,14cの脚部15
a,15b,15cの位置が他の列の脚部15a,15
b,15cの位置と気流B方向の前後で重ならないよう
に形成している。
【0022】また、切り起こし高さhは、板状フィン1
1のピッチP f の略1/2に形成されている。16a,
16bは伝熱管13の後流側に生じる死水域を示す。
【0023】本実施例のフィンチューブ型熱交換器は、
板状フィン11において同列で隣接する2本の伝熱管1
3の間に、同列の伝熱管13の中心を結ぶ中心想像線の
両側に片側3列ずつの切り起こし14a,14b,14
cを設けるとともに、外側列の切り起こし14aの数を
3つ、中間列の切り起こし14bの数を2つ、内側列の
切り起こし14cの数を1つにして、中間列の切り起こ
し14bの数を、内側列の切り起こし14cの数以上か
つ外側列の切り起こし14aの数以下にするとともに、
外側列の切り起こし14aの数を内側列の切り起こし1
4cの数より増やしたことにより、多数の短い切り起こ
し14a,14b,14cができ、平均熱伝達距離が短
くなりフィン効率が向上する。また、板状フィン11間
の気流の速度を均一化でき、切り起こし14a,14
b,14cによる乱流促進および境界層前縁効果を増大
させる。また、切り起こし14a,14b,14cの数
を多くすることに伴い切り起こし14a,14b,14
cの脚部15a,15b,15cの数が増えるため、前
縁距離がさらに長くなり、境界層前縁効果がより増大
し、さらに渦の発生箇所が増えて乱流促進が図れる。
【0024】また、板状フィン11において同列で隣接
する2本の伝熱管13の間に、同列の伝熱管13の中心
を結ぶ中心想像線の両側に片側3列ずつの切り起こし1
4a,14b,14cを設けるようにし、その切り起こ
し14a,14b,14cは、気流B方向に対して常に
板状フィン11の基盤を間にはさんで板状フィン11に
交互に反対方向に切り起こして気流B方向に開口させた
ことにより、板状フィン11の「こし」が強くなる。ま
た、板状フィン11の両面に、3列ずつの切り起こし1
4a,14b,14cができ、板状フィン11の両面
で、伝熱性能の均一化が図れる。また、中心想像線をは
さんで向かい合う外側列、中間列、内側列の各列の切り
起こしの脚部15a,15b,15cが気流方向で重な
らないため、中心想像線より下流側の脚部15a,15
b,15cでの渦の発生を促進するとともに、中心想像
線より下流側の切り起こしの脚部15a,15b,15
cを通過する空気量が増し、切り起こしの脚部15a,
15b,15cによる乱流促進および境界層前縁効果を
増大させる。
【0025】また、板状フィン11において同列で隣接
する2本の伝熱管13の間に、同列の伝熱管13の中心
を結ぶ中心想像線の両側に片側3列ずつの切り起こし1
4a,14b,14cを設け、その切り起こし14a,
14b,14cは、気流B方向に対して常に板状フィン
11の基盤を間にはさんで板状フィン11に交互に反対
方向に切り起こして気流B方向に開口させ、かつその切
り起こし14a,14b,14cは、多数の各板状フィ
ン11について同じ位置および同じ方向に設けたことに
より、板状フィン11間の気流を混合することができ、
また、板状フィン11間を流動する気流が、その両側2
枚の板状フィン11におけるその板状フィン11間側に
設けられた切り起こし14a,14b,14cに交互に
触れることになるため各板状フィン11での伝熱性能が
均一化され、さらに、隣合う板状フィン11の切り起こ
し14a,14b,14cが互いに不足分を補うため、
気流Bの流れの向きの制御が、スムーズに、かつ板状フ
ィン11の両側で大差なく行われる。
【0026】また、気流B方向に対して常に板状フィン
11の基盤を間にはさまずに板状フィン11に交互に反
対方向に切り起こし14a,14b,14cを設けたフ
ィンチューブ型熱交換器よりも、フィンピッチP f 同一
条件の下では切り起こし14a,14b,14cの高さ
hを高くして切り起こし14a,14b,14cの効果
を十分に発揮させることができ、切り起こし高さh同一
条件の下ではフィンピッチP f を狭くしてフィンチュー
ブ型熱交換器を小型化でき、またフィンピッチP f の変
化に対する伝熱性能の変動が小さいため、設計、製造が
しやすい小型高効率の熱交換器が実現できる。
【0027】また、板状フィン11において同列で隣接
する2本の伝熱管13の間に、同列の伝熱管13の中心
を結ぶ中心想像線の両側に片側3列ずつの切り起こし1
4a,14b,14cを設け、その切り起こし14a,
14b,14cは、気流B方向に対して常に板状フィン
11の基盤を間にはさんで板状フィン11に交互に反対
方向に切り起こして気流B方向に開口させ、かつその切
り起こし14a,14b,14cは、多数の各板状フィ
ン11について同じ位置および同じ方向に設け、さら
に、気流bの上流側の外側列の切り起こし14aから下
流側の外側列の切り起こし14aまでの間で、切り起こ
し14a,14b,14cによりはさまれた板状フィン
11の基盤の気流B方向の幅を各列の切り起こし14
a,14b,14cの気流B方向の幅と同じにしたこと
により、切り起こし14a,14b,14cの高さhを
板状フィン11のピッチP f の略1/2としたときは、
板状フィン11に垂直且つ気流B方向に平行な平面で切
断したときの断面(図2参照)で見ると、中心想像線を
はさんで上流側の外側列の切り起こし14aから下流側
の外側列の切り起こし14aまでの間で、切り起こし1
4a,14b,14cと、切り起こし14a,14b,
14cによりはさまれた板状フィン11の基盤が、ほぼ
均等に効率よく配置され、中心想像線をはさんで上流側
の外側列の切り起こし14aから下流側の外側列の切り
起こし14aまでの間で、板状フィン11間の気流Bの
速度をより均一化でき、切り起こし14a,14b,1
4cによる乱流促進および境界層前縁効果をさらに増大
させる。
【0028】また、中間列の切り起こし14bの数を、
内側列の切り起こし14cの数以上かつ外側列の切り起
こし14aの数以下にするとともに、外側列の切り起こ
し14aの数を内側列の切り起こし14cの数より増や
し、内側列,中間列,外側列のそれぞれの列の切り起こ
し14a,14b,14cの脚部15a,15b,15
cの位置が他の列の脚部15a,15b,15cの位置
と気流B方向の前後で重ならないように形成したことに
より、上流側の影響を受けずに、脚部15a,15b,
15cでの渦の発生を促進するとともに、流れに対する
抵抗が分散し、板状フィン11間の伝熱管13の中心想
像線に平行な方向における気流Bの速度が均一化され、
切り起こし14a,14b,14cの脚部15a,15
b,15cを通過する空気量が増し、切り起こし14
a,14b,14cの脚部15a,15b,15cによ
る乱流促進および境界層前縁効果を増大させる。
【0029】また、切り起こし14a,14b,14c
の板状フィン11と接合する脚部15a,15b,15
cのうち外側列と中間列の切り起こし14a,14bに
おける伝熱管近傍に位置する脚部15a,15bを、伝
熱管13の外周接線と略平行になるよう傾斜させたこと
により、外側列と中間列の切り起こし14a,14bに
おける伝熱管13近傍に位置する切り起こしの脚部15
a,15bで気流Bの渦が発生しやすくなり乱流促進効
果をより増大せしめることができ、また、気流Bが外側
列と中間列の切り起こし14a,14bにおける伝熱管
13近傍に位置する切り起こしの脚部15a,15bに
触れやすく、その脚部15a,15bでの熱交換が促進
される。
【0030】また、複数の伝熱管13を板状フィン11
に千鳥状配列で直角に挿通し、切り起こし14a,14
b,14cの板状フィン11と接合する脚部15a,1
5b,15cのうち外側列と中間列の切り起こし14
a,14bにおける伝熱管近傍に位置する脚部15a,
15bを、伝熱管13の外周接線と略平行になるよう傾
斜させたことにより、伝熱管13後流側の死水域16
a,16bが減少し有効伝熱面積が増大する。また、す
ぐ下流側の列の伝熱管13間の中央を気流が流れる よう
気流Bの流れを制御するため、上流側の影響を受けて気
流Bの速度分布において偏りが生じやすい下流側の列の
伝熱管13間においても、伝熱管13の中心想像線に平
行な方向における気流Bの速度が均一化され、切り起こ
しの脚部15a,15b,15cを通過する空気量が増
し、切り起こしの脚部15a,15b,15cによる乱
流促進および境界層前縁効果を増大させる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明のフィンチューブ型
熱交換器は一定間隔で多数平行に並べられ、その間を
気流が流動する板状フィンと、この板状フィンに千鳥状
配列で直角に挿通された複数の伝熱管と、前記板状フィ
ンにおいて同列で隣接する2本の前記伝熱管の間に、同
列の前記伝熱管の中心を結ぶ中心想像線の両側に前記中
心想像線から外側に向って内側列,中間列,外側列と片
側3列ずつ前記中心想像線に対して対称に、かつ前記多
数の各板状フィンについて同じ位置および同じ方向に設
けられた多数の切り起こしとを備え、前記切り起こし
は、気流方向に対して常に前記板状フィンの基盤を間に
はさんで前記板状フィンに交互に反対方向に切り起こし
て気流方向に開口させ、気流の上流側の前記外側列から
下流側の前記外側列までの間で、前記切り起こしにより
はさまれた前記板状フィンの基盤の気流方向の幅を各列
の切り起こしの気流方向の幅と同じにし、前記切り起こ
しの前記板状フィンと接合する脚部のうち前記外側列と
前記中間列の切り起こしにおける前記伝熱管近傍に位置
する脚部を、前記伝熱管の外周接線と略平行になるよう
傾斜させ、前記中間列の切り起こしの数を、前記内側列
の切り起こしの数以上かつ前記外側列の切り起こしの数
以下にするとともに、前記外側列の切り起こしの数を前
記内側列の切り起こしの数より増やし、前記内側列,中
間列,外側列のそれぞれの列の前記切り起こしの脚部の
位置が他の列の前記脚部の位置と気流方向の前後で重な
らないように形成したことにより、次の様な効果を有す
る。
【0032】多数の短い切り起こしができ、平均熱伝達
距離が短くなりフィン効率が向上する。また、板状フィ
ン間の気流の速度を均一化でき、切り起こしによる乱流
促進および境界層前縁効果を増大させる。また、切り起
こしの数を多くすることに伴 い切り起こしの脚部の数が
増えるため、前縁距離がさらに長くなり、境界層前縁効
果がより増大し、さらに渦の発生箇所が増えて乱流促進
が図れる。
【0033】板状フィンの「こし」が強くなる。また、
板状フィンの両面に、3列ずつの切り起こしができ、板
状フィンの両面で、伝熱性能の均一化が図れる。また、
中心想像線より下流側の脚部での渦の発生を促進すると
ともに、中心想像線より下流側の切り起こしの脚部を通
過する空気量が増し、切り起こしの脚部による乱流促進
および境界層前縁効果を増大させる。
【0034】板状フィン間の気流を混合することがで
き、また、板状フィン間を流動する気流が、その両側2
枚の板状フィンにおけるその板状フィン間側に設けられ
た切り起こしに交互に触れることになるため各板状フィ
ンでの伝熱性能が均一化され、さらに、隣合う板状フィ
ンの切り起こしが互いに不足分を補うため、気流の流れ
の向きの制御が、スムーズに、かつ板状フィンの両側で
大差なく行われる。
【0035】また、気流方向に対して常に板状フィンの
基盤を間にはさまずに板状フィンに交互に反対方向に切
り起こしを設けたフィンチューブ型熱交換器よりも、フ
ィンピッチ同一条件の下では切り起こしの高さを高くし
て切り起こしの効果を十分に発揮させることができ、切
り起こし高さ同一条件の下ではフィンピッチを狭くして
フィンチューブ型熱交換器を小型化でき、またフィンピ
ッチの変化に対する伝熱性能の変動が小さいため、設
計、製造がしやすい小型高効率の熱交換器が実現でき
る。
【0036】切り起こしの高さを板状フィンのピッチの
略1/2としたときは、板状フィンに垂直且つ気流方向
に平行な平面で切断したときの断面で見ると、中心想像
線をはさんで上流側の外側列の切り起こしから下流側の
外側列の切り起こしまでの間で、切り起こしと、切り起
こしによりはさまれた板状フィンの基盤が、ほぼ均等に
効率よく配置され、中心想像線をはさんで上流側の外側
列の切り起こしから下流側の外側列の切り起こしまでの
間で、板状フィン間の気流の速度をより均一化 でき、切
り起こしによる乱流促進および境界層前縁効果をさらに
増大させる。
【0037】上流側の影響を受けずに、脚部での渦の発
生を促進するとともに、流れに対する抵抗が分散し、板
状フィン間の伝熱管の中心想像線に平行な方向における
気流の速度が均一化され、切り起こしの脚部を通過する
空気量が増し、切り起こしの脚部による乱流促進および
境界層前縁効果を増大させる。
【0038】外側列と中間列の切り起こしにおける伝熱
管近傍に位置する切り起こしの脚部で気流の渦が発生し
やすくなり乱流促進効果をより増大せしめることがで
き、また、気流が外側列と中間列の切り起こしにおける
伝熱管近傍に位置する切り起こしの脚部に触れやすく脚
部での熱交換が促進される。
【0039】伝熱管後流側の死水域が減少し有効伝熱面
積が増大する。また、すぐ下流側の列の伝熱管間の中央
を気流が流れるよう気流の流れを制御するため、上流側
の影響を受けて気流の速度分布において偏りが生じやす
い下流側の列の伝熱管間においても、伝熱管の中心想像
線に平行な方向における気流の速度が均一化され、切り
起こしの脚部を通過する空気量が増し、切り起こしの脚
部による乱流促進および境界層前縁効果を増大させる。
【0040】以上の効果より、伝熱性能は飛躍的に向上
し、小型で高性能なフィンチューブ型熱交換器が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるフィンチューブ型熱
交換器を示す部分側面図
【図2】図1のD−D′線における断面図
【図3】従来のフィンチューブ型熱交換器を示す部分側
面図
【図4】図3のC−C′線における断面図
【符号の説明】
11 板状フィン 13 伝熱管 14a,14b,14c 切り起こし 15a,15b,15c 脚部 h 切り起こし高さ Pf ピッチ B 気流

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定間隔で多数平行に並べられ、その間
    を気流が流動する板状フィンと、この板状フィンに千鳥
    状配列で直角に挿通された複数の伝熱管と、前記板状フ
    ィンにおいて同列で隣接する2本の前記伝熱管の間に、
    同列の前記伝熱管の中心を結ぶ中心想像線の両側に前記
    中心想像線から外側に向って内側列,中間列,外側列と
    片側3列ずつ前記中心想像線に対して対称に、かつ前記
    多数の各板状フィンについて同じ位置および同じ方向に
    設けられた多数の切り起こしとを備え、 前記切り起こしは、気流方向に対して常に前記板状フィ
    ンの基盤を間にはさんで前記板状フィンに交互に反対方
    向に切り起こして気流方向に開口させ、気流の上流側の
    前記外側列から下流側の前記外側列までの間で、前記切
    り起こしによりはさまれた前記板状フィンの基盤の気流
    方向の幅を各列の切り起こしの気流方向の幅と同じに
    し、 前記切り起こしの前記板状フィンと接合する脚部のうち
    前記外側列と前記中間列の切り起こしにおける前記伝熱
    管近傍に位置する脚部を、前記伝熱管の外周接線と略平
    行になるよう傾斜させ、 前記中間列の切り起こしの数を、前記内側列の切り起こ
    しの数以上かつ前記外側列の切り起こしの数以下にする
    とともに、前記外側列の切り起こしの数を前記内側列の
    切り起こしの数より増やし、 前記内側列,中間列,外側列のそれぞれの列の前記切り
    起こしの脚部の位置が他の列の前記脚部の位置と気流方
    向の前後で重ならないように形成した フィンチューブ型
    熱交換器。
  2. 【請求項2】 中間列の切り起こしの数を2つにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のフィンチューブ型熱交換
    器。
  3. 【請求項3】 外側列の切り起こしの数を3つにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載のフィンチューブ型熱交換
    器。
JP6009239A 1994-01-31 1994-01-31 フィンチューブ型熱交換器 Expired - Lifetime JP2628570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6009239A JP2628570B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 フィンチューブ型熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6009239A JP2628570B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 フィンチューブ型熱交換器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62014734A Division JPH0670555B2 (ja) 1987-01-23 1987-01-23 フィンチューブ型熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0749191A JPH0749191A (ja) 1995-02-21
JP2628570B2 true JP2628570B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=11714858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6009239A Expired - Lifetime JP2628570B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 フィンチューブ型熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2628570B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4610626B2 (ja) * 2008-02-20 2011-01-12 三菱電機株式会社 天井埋め込み型空気調和機に配置される熱交換器及び天井埋め込み型空気調和機
CN106052462B (zh) * 2016-06-24 2018-04-20 西安科技大学 一种矿井空冷器用波纹翅片换热结构及其设计方法
CN113654383A (zh) * 2021-07-28 2021-11-16 祥博传热科技股份有限公司 相变式冷却系统用的高效换热器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6046631A (ja) * 1983-08-25 1985-03-13 Fujitsu Ltd 誤動作防止回路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0749191A (ja) 1995-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3048549B2 (ja) 空気調和機の熱交換器
JP2524812B2 (ja) 熱交換器
JPS63183391A (ja) フインチユ−ブ型熱交換器
JPH09133488A (ja) フィン付き熱交換器
JP3048547B2 (ja) 空気調和機の熱交換機
JP2553647B2 (ja) フィンチューブ型熱交換器
JPH0278896A (ja) 熱交換器
JP2966825B2 (ja) 空気調和機の熱交換器
JP3048541B2 (ja) 空気調和機の熱交換器
JPH02203199A (ja) フィン付熱交換器
JP2628570B2 (ja) フィンチューブ型熱交換器
JPH0684876B2 (ja) フイン付熱交換器
JPS616590A (ja) フイン付熱交換器
JPS616592A (ja) フイン付熱交換器
JP2609838B2 (ja) 空気調和機の熱交換器
JPS616591A (ja) フイン付熱交換器
JPH0133991Y2 (ja)
JPH01155197A (ja) フィンチューブ型熱交換器
JP2000039282A (ja) ルーバ付きフィンを有する熱交換器
JP2000154991A (ja) 少水量ファンコイルユニット用熱交換コイル
JPS6329194A (ja) 熱交換器
JPS60202294A (ja) フイン付熱交換器
JPH0624695Y2 (ja) 熱交換器ユニット
JPH0429248Y2 (ja)
KR0127599Y1 (ko) 공기조화기의 열교환기

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term