JP2628303B2 - カメラの自動合焦装置 - Google Patents

カメラの自動合焦装置

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JP2628303B2
JP2628303B2 JP62106210A JP10621087A JP2628303B2 JP 2628303 B2 JP2628303 B2 JP 2628303B2 JP 62106210 A JP62106210 A JP 62106210A JP 10621087 A JP10621087 A JP 10621087A JP 2628303 B2 JP2628303 B2 JP 2628303B2
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貴之 畑瀬
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【発明の詳細な説明】 (a)技術分野 本発明は、カメラの自動合焦装置に関し、より詳細に
は、同一光軸上に配設された変倍レンズ群および合焦レ
ンズ群ならびにマクロレンズ群からなる変倍光学系の全
系焦点距離が該変倍レンズ群によって最短焦点距離と最
長焦点距離との間で任意に設定可能な変倍領域および該
マクロレンズ群によってマクロ撮影可能なマクロ領域を
有し、上記合焦レンズ群の合焦領域として無限遠距離か
ら至近距離に至る被写体距離に対応する上記光軸上の無
限遠位置から至近位置に至る変倍合焦領域および該変倍
合焦領域とほぼ重なるようにして存在するマクロ撮影可
能なマクロ合焦領域を有する撮影レンズを用いたカメラ
の自動合焦装置に関するものである。
(b)従来技術 近年、レンズ多機能化によって多数のレンズ群から構
成されたマクロ撮影が可能なマクロ領域を有する可変焦
点レンズを撮影レンズとし、測距部にて計測した被写体
距離に対応する測距データに基づいて合焦操作を自動的
に行う自動合焦機構を有するカメラが広く普及してい
る。一般に、このようなカメラにおいては、上記距離デ
ータに基づいて、上記多数レンズ群の一部を合焦レンズ
群としてモータ等によって光軸方向に移動させ合焦調整
を行うように構成されている。また上記可変焦点レンズ
の焦点可変領域(変倍領域)および上記マクロ領域にお
いては、各レンズ群のすべてまたは一部を駆動して所望
の焦点距離に設定でき、さらに、上記撮影レンズを上記
変倍領域または上記マクロ領域に設定できるように構成
されている。つまり上記レンズ群のそれぞれの動きに
は、上述のように合焦調整動作に伴う動き(以下「合焦
移動」という)と、上記焦点距離の設定動作および上記
変倍領域または上記マクロ領域への設定動作に伴う動き
(以下「設定移動」という)とがあり、一部のレンズ群
は二重の動きをしなければならない。そして、これら合
焦移動および設定移動における各レンズ群の移動量を具
体的に規制するのは上記撮影レンズの設計時に定められ
るカム線図(カム溝)の形状である。
一方、カメラのコンパクト化に伴って、カメラの非使
用時には、可能な限り突出部をなくしたいという要求が
ある。そこで、繰出量の大きい可変焦点レンズを撮影レ
ンズとする場合等においては、上記変倍領域および上記
マクロ領域の他に、該撮影レンズの突出した部分をカメ
ラ本体内に繰込むための収納領域を上記カム線図に(カ
ム溝)に設けることが考えられている。この場合1つの
レンズ群についてこれら三つの領域は、一条のカム溝に
よって直列状に連接される。従って、例えばレンズ群が
5群構成の撮影レンズであるとすれば、少なくとも上記
設定移動に関しては5条のカム溝が存在することにな
る。さらに上記5群のうちの一部、例えば2群のレンズ
群が上記合焦移動を行うことになり、上述のように二重
の動き、つまりそれぞれ独立した駆動系によって駆動さ
れることになり、これらのレンズ群の移動態様は複雑に
なる。その結果、例えば上記撮影レンズを変倍領域から
マクロ領域に設定を切換える時の上記設定移動が、各レ
ンズ群の構成の仕方によっては、隣接する移動枠同士が
干渉したり、円滑に行われない場合も考えられる。
また一方、上記合焦移動の範囲(領域)としては、上
記変倍領域および上記マクロ領域にそれぞれ対応する変
倍合焦領域とマクロ合焦領域がある。そして例えば、被
写体距離で表現すれば、∞(無限遠距離)〜1.2mまでが
上記変倍合焦領域で、これに続く1.2m〜0.5mまでが上記
マクロ合焦領域に対応する。上記変倍領域において、上
記被写体距離∞〜1.2mに対応する光軸上の∞位置〜至近
位置の間を上記合焦レンズ群が∞位置側から至近位置側
へ移動するとき、この移動方向を仮に正の方向と定義す
るならば、上記自動合焦機構は、この変倍合焦領域での
動作を基準として構成されているので、変倍合焦領域と
マクロ合焦領域は一致しており、上記マクロ合焦領域に
おいても上記正の方向に移動するときは、該自動合焦機
構から見て、被写体距離1.2mに対応する光軸上の位置が
上記∞位置に相当し(以下「マクロ∞位置」という)、
被写体距離0.5mに対応する光軸上の最近接位置が上記至
近位置に相当する。しかしながら、被写体距離の変化と
しては、変倍合焦領域からマクロ合焦領域まで(つまり
∞から0.5mまで)連続している。そこで、今、合焦レン
ズ群が被写体距離1.2mに対応する光軸上の位置にあり、
上記撮影レンズが上記変倍領域に設定されているとする
と、この状態の時、上記自動合焦機構から見ると合焦レ
ンズ群は、上記至近位置にあることになるが、ここで、
この合焦レンズ群の位置を保持したまま(つまり合焦駆
動手段を作動させない状態で)、該撮影レンズの設定を
該変倍領域から上記マクロ領域に切換えたとすると、こ
の時は、自動合焦機構から見て合焦レンズ群の位置は、
被写体距離0.5mに対応する最近接位置に切換わることと
なる。つまり、合焦レンズ群の物理的な位置は不変であ
っても撮影レンズの領域の設定を切換えることによって
自動合焦機構から見た合焦レンズ群の位置が一致しない
結果となり、自動合焦の上で不都合を来たすこととな
る。
また、変倍合焦領域とマクロ合焦領域とでは、被写体
の現実の結像位置の予定焦点位置に対するデフォーカス
量が異なっており、変倍合焦領域での自動合焦制御をそ
のままマクロ合焦領域での自動合焦制御に適用すること
はできないので、これが、この種の撮影レンズを採用し
た場合の自動合焦の実現を阻む要因の一つとなってい
る。
(c)目的 本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、その目
的とするところは、撮影レンズの領域を変倍領域からマ
クロ領域に、またはその反対に切換える切換動作時に変
倍光学系を構成する各レンズ群を干渉させることなく円
滑に移動させ、さらに該切換動作後の合焦レンズ群の方
向性を統一させて自動合焦機構を、変倍領域において
も、マクロ領域においても共通的に用いることのできる
カメラの自動合焦装置を提供することにある。
(d)構成 本発明は、上述の目的を達成させるために、同一光軸
上に配設された変倍レンズ群および合焦レンズ群ならび
にマクロレンズ群からなる変倍光学系の全系焦点距離が
該変倍レンズ群によって最短焦点距離と最長焦点距離と
の間で任意に設定可能な変倍領域および該マクロレンズ
群によってマクロ撮影可能なマクロ領域を有し、上記合
焦レンズ群の合焦領域として無限遠距離から至近距離に
至る被写体距離に対応する上記光軸上の無限遠位置から
至近位置に至る変倍合焦領域および該変倍合焦領域とほ
ぼ重なるようにして存在するマクロ撮影可能なマクロ合
焦領域を有する撮影レンズを用いたカメラの自動合焦装
置において、被写体からの光を受けてこの被写体の結像
位置の予定焦点位置に対する合焦方向とデフォーカス量
を検出しこれらを測距情報として出力する焦点検出手段
と、上記全系焦点距離と所定の関係にある電圧を焦点距
離情報として出力する焦点距離検出手段と、上記変倍光
学系が上記変倍領域にありしかも上記合焦レンズ群が上
記変倍合焦領域の上記至近位置に到達してもなお合焦状
態に至らないとき、上記焦点距離情報に基づき、合焦限
界値を決定してマクロ撮影可能範囲を形成し、上記測距
情報である上記デフォーカス量が上記マクロ撮影可能範
囲内にあるとき上記マクロ合焦領域において合焦可能で
あることを示すマクロ情報を告知せしめるマクロ情報提
供手段と、上記変倍光学系を上記変倍領域または上記マ
クロ領域に設定し、上記変倍領域の任意の全系焦点距離
に設定するために上記変倍レンズ群を駆動する変倍駆動
手段と、上記合焦レンズ群を駆動する合焦駆動手段と、
上記変倍光学系を上記変倍領域から上記マクロ領域へ切
換えるマクロ切換動作を起動する外部操作可能な切換起
動手段と、上記マクロ情報が告知された時点での該デフ
ォーカス量を記憶するデフォーカス量記憶手段と、この
デフォーカス量記憶手段に記憶されたデフォーカス量を
上記マクロ合焦領域における合焦予定位置に変換するデ
フォーカス量変換手段を有し、上記カメラの操作者が合
焦可能である旨の上記マクロ情報を告知され上記切換起
動手段を操作したとき、上記合焦レンズ群を変倍合焦領
域の無限遠位置に駆動した上で上記変倍光学系を上記変
倍領域から上記マクロ領域に切換え、上記焦点検出手段
により得られた上記デフォーカス量を、デフォーカス量
変換手段により上記マクロ合焦領域における合焦予定位
置に変換してマクロ合焦制御に用いるように構成したこ
とを特徴とするものである。以下、本発明の一実施例を
添付図面に基づいて具体的に説明する。
第1図は、全体の構成を示すブロック図である。第1
図において、1は変倍光学系の光軸、2はこの光軸1に
沿って移動可能に該光軸1上に配設され変倍レンズ群お
よび合焦レンズ群ならびにマクロレンズ群をそれぞれ構
成する撮影レンズとしての変倍光学系で、2a,2b,2c,2d,
2eは、それぞれ単独または複数のレンズからなる第1群
レンズ、第2群レンズ、第3群レンズ、第4レンズおよ
び第5群レンズである。そして第1群レンズ2aおよび第
2群レンズ2bをもって、合焦レンズ群としてのフォーカ
スレンズ群3を構成する。従って第1群レンズ2aおよび
第2群レンズ2bを含めて第3群レンズ2c〜第5群レンズ
2eをもって変倍レンズ群およびマクロレンズ群を構成し
ている。また上記変倍光学系2の全系焦点距離はfであ
る。尚、Fmは、フィルム面である。4は該全系焦点距離
を最長焦点距離としての望遠側焦点距離(以下単に「テ
レ側」と略記する)から最短焦点距離としての広角側焦
点距離(以下単に「ワイド側」と略記する)までの間の
変倍領域の任意の焦点距離に、あるいはマクロ撮影可能
なマクロ領域の所定の焦点距離に設定するために変倍光
学系2を駆動する変倍モータMzおよび図示しない機構部
からなる変倍駆動手段としての変倍駆動部、5は無限遠
から至近に至る被写体距離に対応する光軸1上の無限遠
位置(∞位置)から至近位置までの間の変倍合焦領域の
合焦位置に、またはこの至近位置から該∞位置と反対側
に設けられたマクロ合焦領域の合焦位置にフォーカスレ
ンズ3を駆動するフォーカスモータMFおよび図示しない
機構部からなる合焦駆動手段としてのフォーカス駆動
部、6および7はそれぞれ上記フォーカスレンズ群3と
共に該フォーカス駆動部5に駆動される合焦レンズ群位
置検出手段を構成し、このうち、6はスリット円板6aが
回転駆動されることによってフォトインタラプタ6bから
その回転数に比例したパルスを発生しフォーカスレンズ
群3の光軸1上の移動量を検出するフォーカスカウン
タ、また7は上記変倍合焦領域および上記マクロ合焦領
域におけるフォーカスレンズ群3の光軸上の位置に比例
した電圧をフォーカス位置情報Sxとして出力する合焦レ
ンズ群位置検出器(以下「FPM」と略記する)である。
8は変倍光学系2と共に変倍駆動部4に駆動されて上記
全系焦点距離fと所定の関係(例えばf∝1/Zp)にある
電圧を焦点距離情報Zpとして出力する焦点距離検出器
(以下「ZPM」と略記する)、9および9aは変倍光学系
2の設定を上記変倍領域または上記マクロ領域に切換え
るマクロ切換動作を起動する切換起動手段を構成し、9a
は外部操作可能な押ボタンスイッチからなるマクロスイ
ッチ、9はこのマクロスイッチ9aの出力を受けて切換の
方向を決定した上で起動信号(STR)を出力する切換起
動部、10は変倍光学系2を通過した被写体(図示せず)
からの光束を受けて被写体の結像位置の予定焦点位置に
対するデフォーカス方向およびデフォーカス量を検出す
る焦点検出手段としての焦点検出部で、デフォーカス方
向としてMDR=1で至近位置側へ、またMDR=−1で∞位
置側へのフォーカスレンズ3の駆動を意味する合焦方向
信号MDRおよびデフォーカス量Dfxを出力する。尚、これ
らを、以下まとめて測距データと呼ぶことがある。ま
た、上記焦点検出部10は、例えば受光素子としてCCD
(電荷結像素子)を用いた上記相関法によって測距デー
タを生成するように構成されている。そしてデフォーカ
ス量Dfxは、合焦がDfx=0、信頼できる最大デフォーカ
ス量はDfx=2048である。
11は上記測距データ(Dfx),(MDR)およびフォーカ
スカウンタ6の出力(Dfc)ならびに後述する切換制御
信号(CTL)を受け、フォーカス駆動部5を介してフォ
ーカスレンズ群3を上記変倍合焦領域または上記マクロ
合焦領域の合焦位置に駆動制御するフォーカス制御部
で、11a,11bおよび11cはこのフォーカス制御部11を構成
し、11aはフォーカスレンズ群3が上記至近位置に到達
したときの上記デフォーカス量(Dfx)および上記合焦
方向信号(MDR)を記憶するデフォーカス量記憶手段と
してのデフォーカスメモリ、11bはこのデフォーカスメ
モリから出力される上記デフォーカス量(Dfx)をマク
ロ合焦領域での合焦予定位置に変換するデフォーカス量
変換手段としての変換部、11cはフォーカス制御部11を
統括的に制御するコントローラである。そして、このコ
ントローラ11cによってフォーカス制御部11は、上記切
換制御信号(CTL)を受けていないとき、上記合焦方向
信号(MDR)を受けた時点で該フォーカスレンズ群3を
駆動し、この駆動中に所定時間内に上記フォーカスカウ
ンタ6の出力(Dfc)に変化がないことをもってフォー
カスレンズ群3が上記合焦領域の終端(もしくは途中)
で停止していることを検出しフォーカスレンズ群3の駆
動を停止させると共にストップ信号(LST)を出力する
ように構成されている。また、フォーカス制御部11は、
フォーカスカウンタ6の出力(Dfc)とデフォーカス量
(Dfx)が一致した時点をもって合焦位置としフォーカ
スモータMFを停止するように構成されている。12は上記
切換起動部9からの起動信号(STR)を受け、上述した
切換制御信号(CTL)によって上記フォーカス制御部11
および後述する変倍制御部を介して上記変倍レンズ群と
上記合焦レンズ群とが所定の相対位置関係もしくは所定
の時間関係を保持しつつ上記マクロ切換動作をなし得る
ように制御する切換制御手段としての切換制御部、13お
よび13aはそれぞれマクロ情報提供手段としてのマクロ
表示制御部および例えば液晶等からなる表示器である。
このマクロ表示制御部13は、上記焦点距離情報Zpおよび
上記フォーカス位置情報Sxを受けてそれぞれA/D変換し
た上で変倍光学系2が上記変倍領域にあるかあるいはフ
ォーカスレンズ群3が上記至近位置にあるかを判定し、
さらに該Zpおよび焦点検出部10が出力するデフォーカス
量(Dfx)を受けてマクロ合焦領域での当該Zpに対する
合焦(撮影)可能な範囲を決定し、該デフォーカス量
(Dfx)がこの合焦可能な範囲を超えたか否かを判定
し、また、ストップ信号(LST)を受ける直前の合焦方
向信号(MDR)を内部のメモリMRに記憶し、ストップ信
号(LST)を受けた直後の合焦方向信号(MDR)の内容と
比較し、これらが一致し、しかもその内容がMDR=1
で、且つ、変倍光学系2が変倍領域に設定され、デフォ
ーカス量Dfxが合焦限界値Dfmを超えていないとき、マク
ロ情報としての表示信号(DSP)によって表示器13aに、
マクロ撮影可能を示す例えば“MACRO"の文字を表示させ
る(図示した状態)ように構成されている。そして、こ
れら諸条件が満たされない場合は合焦不能を示す表示信
号(DSP)を出力し表示器13aにその旨を意味する文字ま
たは記号を表示させるように構成されている。尚、変倍
光学系2が上記変倍領域に設定され、フォーカス制御部
11からストップ信号(LST)が出力されても上記変倍合
焦領域内で合焦状態が得られたときは、通常表示として
変倍領域であることを示す記号または文字、例えばZOOM
などを表示するように構成されている。14は先にも述べ
たが、変倍駆動部4を介して変倍光学系2を上記変倍領
域の任意の焦点距離に設定または上記切換制御信号(CT
L)を受け該変倍光学系2を変倍領域またはマクロ領域
に切換えるように該変倍光学系2を駆動制御する変倍制
御部である。尚、この変倍制御部14の動作は、図示しな
いが、例えば、変倍領域における全系焦点距離を更新す
るための倍率アップ/ダウンスイッチ等の操作スイッチ
が接続され、このスイッチをカメラの操作者(使用者)
が外部から操作することによってその動作が起動するよ
うに構成されている。また+Vは電源を示し、各部の入
出力関係は主要信号のみを示す。
第2図は、第1図に示した本発明に係る実施例中の変
倍光学系2の上記合焦移動および上記設定移動を規制す
るカム線図である。
第2図において、15〜19はそれぞれ第1図の第1群群
レンズ2a〜第5群レンズ2eの設定移動を示すカム線で、
特にカム線15,16の実線にあっては∞位置を示してい
る。15aおよび16aはそれぞれ第1群レンズ2aおよび第2
群レンズ2b(つまりフォーカスレンズ群3)が上記設定
移動によって設定されたレンズ間隔を保持したまま上記
合焦移動を行った時の至近位置を示すカム線、20aおよ
び20bはそれぞれ変倍領域のワイド側およびテレ側、θ
はカメラの非使用時に変倍光学系2をカメラ本体内に
繰込むための収納領域、θおよびθはそれぞれワイ
ド側20aおよびテレ側20bに設けられたレンズ位置が変化
しない平衡領域、θは上記変倍領域、θは上記マク
ロ領域へ移動するための領域、θはマクロ撮影可能な
領域である。尚、カム線15〜19はそれぞれ異なる幅で示
してあるが、この幅はレンズの厚みを示すもので、レン
ズ移動量は各カム線15〜19の図中左側の線で表わすもの
とする。また、第1図の説明からもわかるようにカム線
15と15aの間隔およびカム線16と16aの間隔は共に変倍領
域θ内において等しい。またカム線17と19の形状は略
同一に形成されている。また、変倍光学系2の各レンズ
群2a〜2eは、円筒状を呈するカム枠(図示せず)が、θ
およびθならびにθと回転するに伴ってカム線15
〜19に沿って上記設定移動を行うように構成されてい
る。そして、平衡領域θ2は、上記カム枠が回転し
ても上述のように各レンズ群2a〜2eが不動であるような
領域である。
また、この例においては、テレ側とはf=135mmであ
り、ワイド側とはf=35mmであり、至近位置に対応する
被写体距離Dは、D=1.2mである。そして、焦点距離情
報Zpの変化に対して合焦位置が変化し、この合焦位置の
変化は上記Zpを変数とする双曲線関数で表わされ、これ
を合焦曲線と呼ぶ。ただしこの合焦曲線は、被写体距離
Dがパラメータとなっており、特に被写体距離D=1.2m
(至近位置)の合焦曲線をFpcとする。このFpcは、変倍
光学系2の設計時に定められる設定定数(ただし上記パ
ラメータを含む)をそれぞれC1,C2,C3とすると、例えば Fpc={C2/(Zp+C1)}+C3 ……(1) なる演算式によって求まる。尚、以下このFpcを「至近
終端値」と呼ぶ。
第3図は、第1図に示した本発明装置の上記マクロ領
域における特性を示す線図で、特にマクロ領域における
撮影可能範囲、すなわち合焦可能な範囲を説明するため
のものである。
第3図において、縦軸は上記焦点距離情報Zpの変化を
示し、Zp=0はテレ側に対応するZpの値、Zp=154およ
びZp=170は後述する合焦可能範囲の限界を定めるZpの
値、Zp=255はワイド側に対応するZpの値である。横軸
は至近位置に対応する被写体距離D=1.2mを基準として
フォーカス位置情報Sxに対応する被写体距離Dを示して
いる。21はD=1.2mの直線で示され上記基準となる基準
線、22はD=0.4mの直線(図面上は破線)で示されカメ
ラに最も近い被写体距離を示す最近接線、23はフィルム
面Fm上での測距可能で信頼のおける最大のデフォーカス
量を示す最大デフォーカス曲線、24は実際上の誤差等の
影響を除去するために所定の余裕度(マージン)を与え
て定めた限界曲線、25,26および27はそれぞれ順に、Zp
=0の直線と基準線21、最大デフォーカス曲線23および
限界曲線24との各交点、28は最大デフォーカス曲線23と
限界曲線24との交点で上述のZp=154に対応している。2
9は最大デフォーカス曲線23と最近接線22との交点でZp
=170に対応している。30は限界曲線24におけるこのZp
=170に対応している交点、一点鎖線で示す31は限界曲
線24のZp=154〜Zp=255の区間を直線近似した近似限界
線、32〜37はすべてZp=255で示す直線上の交点で、こ
のうち、32は∞位置の合焦曲線21aとの交点、33は基準
線21との交点、34は限界曲線24および近似限界線31との
交点、35および36はそれぞれ交点30および28からの垂線
(いずれも図示せず)との交点、37は最近接線22との交
点である。尚、交点32および33は、それぞれ上記∞位置
および上記至近位置であり、交点37は「最近接位置」と
呼ぶことがある。38はマクロ撮影(合焦)可能範囲で、
Zp=0およびZp=255の両直線と基準線21と交点26から2
8までの最大デフォーカス曲線23と近似限界線31とで囲
まれた範囲、即ちハンチングを施した範囲を指す。尚、
∞位置の合焦曲線21aから基準線21までが上記変倍合焦
領域であり、基準線21から最近接線22までが上記マクロ
合焦領域である。
さて、上述のようなマクロ撮影可能範囲38が形成され
る理由について述べる。
今、フォーカスレンズ群3が変倍合焦領域の∞位置に
あるとすると、フィルム面Fm上でのデフォーカス距離
(デフォーカス量)lと全系焦点距離fと被写体距離D
との関係はニュートンの結像方程式から、 l・D=f2 ……(2) が成立する。そこで被写体A,Bがそれぞれ被写体距離Da,
Db(ただしDa<Db)に位置し、AB共に合焦していないと
仮定して、この被写体A,Bのフィルム面Fm上のデフォー
カス距離をそれぞれla,lbとすると、la>lbであり、
(2)式より la=f2/Da ……(3) lb=f2/Db ……(4) が得られる。そこで被写体Bに合焦したとき(撮影レン
ズが被写体距離Dbの位置にあるとき)の被写体Aに対す
るデフォーカス距離δは、δ>0として δ=la−lb=f2〔(1/Da)−(1/Db)〕 ……(5) によって求まる。この(5)式を変形して Da=1/〔(δ/f2)+(1/Db)〕 ……(6) が得られる。
ここで、至近の被写体距離1.2mを用いてDb=1200mm、
測距可能な最大のデフォーカス距離δ=6mmとし、また
上述したように全系焦点距離fと焦点距離情報Zpとはf
∝1/Zpなる関係にあるからこれらを(6)式に代入し
て、Zp=0〜Zp=255の変化に対するDaの変化をDa=D
とおきかえて第3図上に示したのが、最大デフォーカス
曲線23である。そして、既述したようにこの最大デフォ
ーカス曲線23が最近接線22と交差する点が交点29であ
り、このときのZpがZp=170である。つまり理想的なマ
クロ撮影可能範囲は、Zp=0およびZp=255の直線と基
準線21および最近接線22で囲まれる矩形状をなす部分で
あるが、まず、上述のように焦点検出部10の特性によっ
て制限を受けるのである。次に、マクロ撮影が可能であ
るか否かの判定(以下「マクロ判定」という)の信頼性
を確保するために、上記焦点検出部10内の処理(特に演
算処理)上の誤差、ZPM8の読込み(A/D変換)の誤差等
を考慮して、所定の余裕(マージン)を見込む必要があ
る。つまり、第3図に示す最近接線22の僅かに基準線21
側の被写体距離D=Dcに対応するデフォーカス距離lに
マージンlmを見込めばよいことになる。ただしDa<Dc<
Dbである。(2)式より la−lm=f2/Dc ……(7) ただしla>(la−lm)>lb この(7)式に(3)式を代入して整理すると、 Dc=f2/〔(f2/Da)−lm〕 ……(8) が得られる。
ここで、最近接位置37の被写体距離0.4mを用いてDa=
400mm、マージンとしてlm=1.6mm、また上記同様f∞1/
Zpとして、これらを(8)式に代入してZp=0〜255の
変化に対するDcの変化をDc=Dとして第3図上に示した
のが限界曲線24である。そしてこの限界曲線24のZp=17
0における被写体距離D(=Dc)が交点35で、例えばD
=0.46mである。つまり、0.46−0.4=0.06mとなり、被
写体距離Dに換算すると0.06mのマージンを見込んだこ
とになる。以上でマクロ撮影可能範囲38が決定された
が、限界曲線24を各々の焦点距離情報Zpについて演算す
るのは、(8)式からもわかるとおり複雑で、制御速度
(装置の動作速度)において不利なので、演算が簡略な
直線近似を行う。つまりマクロ撮影可能範囲38が限界曲
線24によって製限を受けるのはZp=154〜255の区間のみ
なので、154≦Zp≦255において、C4,C5を変倍レンズ系
2の設計時に定められる定数として、L(Zp)をZpを変
数とする近似限界線31を表わす近似関数とすれば、 L(Zp)=C4・Zp+C5 ……(9) なる直線の式で示される。上記定数は、この実施例の場
合、C4=13,C5=−1350である。尚、これらの定数は、
同線図上においては交点36,34の被写体距離Dおよび交
点28,30,34のZpの値から求まる。
第4図は、第1図に示す実施例の動作順序を示すフロ
ーチャートである。尚、このフローチャートの構成につ
いては以下の動作説明で併せて述べるので、ここでは省
略する。
さて、このように構成された本実施例の動作を第4図
のフローチャートに沿って説明する。今、変倍光学系2
は、第2図における上記変倍領域θにあるものとし、
フォーカスレンズ群3は上記変倍合焦領域にあるものと
する。例えば焦点距離はf=50mm、フォーカスレンズ群
3は被写体距離D=6.0mにあるものとする。そして、被
写体は、例えば第3図のD=0.8mに位置しているとす
る。すなわちマクロ撮影可能範囲38内にあるものとす
る。
撮影動作またはこの撮影動作の一部をなす測距動作を
起動するレリーズスイッチ(図示せず)が操作される
と、まず、焦点検出部10が測距動作を開始し、測距デー
タ(Dfx)、(MDR)を出力する。つまり被写体距離D=
0.8mに対応するデフォーカス量(Dfx)例えばDfx=980
を出力し、被写体はD=0.8mの位置、すなわち至近側へ
の駆動であるから合焦方向信号(MDR)としてMDR=1を
出力する。このMDR=1を受けた時点でフォーカス制御
部11のコントローラ11cはフォーカスモータMFを回転さ
せ、フォーカス駆動部5を介してフォーカスレンズ群3
を至近側へ駆動し始める。それに伴ってフォーカスカウ
ンタ6からフォーカスレンズ群3の移動量を示す出力
(Dfc)が出力される。フォーカス制御部11は、逐一、D
fc=Dfxになったか否かを監視している。しかる後、フ
ォーカスレンズ群3は、変倍合焦領域の至近側終端に達
し、至近位置のカムの壁(図示せず)に当接して停止す
る。それに伴ってフォーカスカウンタ6のスリット円板
6aも停止し、所定時間その出力(Dfc)に変化がないこ
とをフォーカス制御部11が検出してストップ信号(LS
T)を出力する。一方、マクロ表示制御部13は、焦点検
出部10から出力される測距データ(Dfx),(MDR)のう
ち合焦方向信号(MDR)を逐一内部のメモリMRに書込ん
で最新情報を記憶し、上記ストップ信号(LST)が入力
される直前と入力された直後のデータが比較できるよう
に準備をしている。
さて、第4図のフローチャートは、上記ストップ信号
(LST)が出力された時点において、STARTから始まる。
まず、「デフォーカス量記憶」において、フォーカス制
御部11は、ストップ信号(LST」を出力すると共に焦点
検出部10からのデフォーカス量(Dfx)をデフォーカス
メモリ11aに記憶する。次に条件分岐「ストップ信号有
り?」においてマクロ表示制御部13はストップ信号(LS
T)が入力されているか否かをチェックし、さらに入力
されている場合はこのストップ信号(LST)が入力され
る直前および直後の合焦方向信号(MDR)を比較する。
今の場合、被写体が至近のD=1.2mよりもさらにカメラ
に近い最近接位置37側に位置しているので、ストップ信
号(LST)が出力される直前はMDR=1、その直後も駆動
しなければならない方向は同方向なのでMDR=1とな
る。つまり、ストップ信号(LST)が入力され且つ合焦
方向が一致するのでYESに分岐する。尚、この条件が満
たされずNOに分岐した場合は、次の「通常表示」によっ
て変倍光学系2が変倍領域にあることを示す例えばZOOM
等の文字を表示器13に表示させ、ENDに至ってすべての
動作を終了する。さて、次の条件分岐「至近位置?」に
おいて、マクロ表示制御部13は、合焦方向信号(MDR)
をチェックし、上述のようにMDR=1であるから合焦方
向が至近側であることを知り、さらにZPM8の焦点距離情
報Zpを読込んでA/D変換し、上記(1)式によって当該Z
pにおける至近終端値Fpcを算出する。そしてフォーカス
レンズ群3の現在位置を知るためにFPM7のフォーカス位
置情報Sxを読込んでA/D変換した上で、上記至近終端値F
pcと上記Sxとの差を求め、この差が所定量以内であれば
フォーカスレンズ群3が至近位置、すなわち至近の合焦
曲線(図示せず)上もしくはこれに極めて接近している
と判定してYESに分岐する。つまり、この条件分岐にお
いては、変倍光学系2が変倍領域にあり、しかもフォー
カスレンズ群3が変倍合焦領域の至近終端に達している
ことを確認するのである。
さて、このようにして上記マクロ判定のための準備が
整ったので、マクロ表示制御部13は、D=0.8mに位置す
る被写体に対するデフォーカス量Dfxが第3図のマクロ
撮影可能範囲38内にあるか否かをチェックする。
今の場合マクロ撮影可能範囲38内にあるので、「合焦
可能?」においてYESに分岐し、次の「MACRO表示」にお
いてマクロ撮影が可能であることを示す表示信号(DS
P)に出力し、“MACRO"の文字を表示器13aに表示させ
る。
ところで、これまで説明しなかった上記「合焦不能表
示」に至る分岐について簡単に説明する。
「至近位置?」におけるNOへの分岐はフォーカスレン
ズ群3が例えば障害物等によって変倍合焦領域の途中で
停止してしまった場合に起き、つまりフォーカスレンズ
群3が至近終端に達してないので、マクロ判定のための
前提条件が整っていないものとしてマクロ表示制御部13
が合焦不能を指示する表示信号(DSP)を出力し、これ
を受けた表示器13aが合焦不能(マクロ撮影不可能)を
意味する信号または文字を表示し、ENDに至って上記マ
クロ判定の動作を終了する。
次の、上記条件分岐「合焦可能?」において、同じ被
写体距離D=0.8mであっても全系焦点距離fがテレ側
(Zp=0)の近く、例えば第3図の×印の位置に設定さ
れている場合は、マクロ撮影可能範囲38から外れている
ので、NOに分岐し上記「合焦不能表示」を実行する。
さて、上記マクロ判定の動作が終了し、以下本発明の
要部であるマクロ切換動作であるが、カメラの操作者は
表示器13aの“MACRO"の文字を見て、変倍光学系2の設
定を変倍領域θからマクロ撮影可能な領域θに切換
えれば確実に合焦状態が得られると知り、マクロスイッ
チ9aを操作(押圧)する。第4図のフローチャートは条
件分岐「マクロスイッチON?」からYESに分岐し、起動信
号(STR)を受けた切換制御部12は次の「フォーカスレ
ンズ群移動」においてフォーカス制御部11(コントロー
ラ11c)にフォーカスレンズ群3をまず∞位置へ移動す
る旨の切換制御信号(CTL)を出力する。これを受けた
コントローラ11cは、フォーカスレンズ群3を∞位置側
へ駆動する方向にフォーカスモータMFを回転させ、フォ
ーカスカウンタ6の出力Dfcを監視する。しかる後、フ
ォーカスレンズ群3は∞位置に到達し、コントローラ11
cはこれを上記出力Dfcによって検出しフォーカスモータ
MFを停止する。次に切換制御部12は、変倍制御部14に対
して変倍光学系2をマクロ領域θに切換える旨の切換
制御信号(CTL)を出力する。これを受けた変倍制御部1
2は「変倍モータ始動」において変倍光学系2を変倍領
域θからマクロ撮影可能な領域θに切換える方向に
変倍モータMzを回転させる。その結果各レンズ群2a〜2e
は第2図に示すカム線15〜19の形状に做って上記設定移
動を行う。次の条件分岐「マクロ領域か?」において、
マクロ撮影可能な領域θに至ったか否かをチェック
し、至るまでNOに分岐し続ける。しかる後、該所定の焦
点距離に至ってYESに分岐し、「変倍モータ停止」にお
いて変倍モータMzを停止する。つまり、上記「マクロ表
示」が実行された時、第2図の変倍領域θ内の破線で
示すカム線15aおよび16a上にあったフォーカスレンズ群
3は上記「フォーカスレンズ群移動」によってカム線15
および16上(ハッチングが施された図中左側の線上)に
移動し、変倍光学系2にあっては、今、変倍領域θ
らマクロ撮影可能な領域θに切換えが終ったところで
ある。従って、この切換によってフォーカスレンズ群3
は、∞位置から上記マクロ∞位置へと切換ったことにな
り、方向性の統一がなされたのである。先に「ストップ
信号有り?」において、ストップ信号(LST)を確認し
た直後の合焦方向信号はMDR=1であったから、これは
変倍合焦領域においては∞位置側から至近位置側への駆
動方向であり、マクロ合焦領域においてはマクロ∞位置
側から上記最近接位置側への駆動を意味するので、方向
性が統一されたことが理解できる。さて、このように方
向性が統一されたので、次の「デフォーカス量変換」に
おいて、フォーカス制御部11は、先に記憶してあったデ
フォーカス量Dfxをデフォーカスメモリ11aから取り出し
て変換部11bに移し、変換定数をK11として、変倍合焦領
域で測距したデフォーカス量Dfxをマクロ合焦領域での
予定合焦位置Dkに変換するため、 Dk=K11・Dfx ……(10) なる演算を実行する。そしてコントローラ11cは次の
「フォーカスモータ始動」においてフォーカスモータMF
をMDR=1の方向に回転させ、次の条件分岐「Dfc=Dk
?」において、上記予定合焦位置Dkとフォーカスカウン
タ6の出力Dfcとが一致するまでNOに分岐する。しかる
後、フォーカスレンズ群3が、移動してD=0.8mの被写
体に合焦し、Dfc=Dkとなった時点でYESに分岐し、「フ
ォーカスモータ停止」においてコントローラ11cはフォ
ーカスモータMFを停止させる。そしてENDにて上記マク
ロ切換動作を終了する。
このように本実施例によれば、マクロ撮影可能を示す
マクロ情報が表示され、カメラの操作者が変倍光学系2
を、変倍領域からマクロ領域に切換える操作を起動した
とき、まずフォーカスレンズ群3を変倍合焦領域の∞位
置に駆動した上で変倍光学系2をマクロ領域に切換える
ように構成したから、変倍合焦領域とマクロ合焦領域と
で合焦のための駆動方向が統一され、変倍合焦領域内で
の上記合焦移動とマクロ合焦領域内での該合焦移動が共
通のフォーカス駆動部によって行えるという利点があ
る。
また、各レンズ群2a〜2eの円滑な移動を疎外する事態
も、フォーカスレンズ群3を一旦∞位置に退避させるの
で、除去できる利点がある。
また、上記マクロ判定を行い、その結果を表示するよ
うに構成したから、フォーカスレンズ群3が上記至近側
終端に達してもなお合焦状態に至らない時、操作者は変
倍光学系2をマクロ領域に切換えるべきか否かの判断が
容易にでき、このような状況下において最も適切な対処
が素早くできる利点がある。従って、闇雲に上記切換を
行って、この間にシャッタチャンスを逸する危険が少な
いという利点があり、上記切換を行った後、マクロ撮影
ができないことを知って不愉快な思いをすることがない
という利点がある。また最適な対処ができるので無駄に
時間を空費することがないという利点がある。
尚、本発明は、上述の実施例に何ら限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形実施が可能である。
例えば、最近接位置は、0.4mに限ることなく、カメラ
の仕様上適切な範囲内であれば増減してもよい。
また、マクロ撮影可能範囲38を形成するためのマージ
ンlmは、lm=1.6mmに限ることなく、上記CCDの構成上適
切な範囲内であれば増減してもよい。また、測距可能な
最大のデフォーカス距離δはδ=6mmに限ることなく、
上記CCDの構成上適切な範囲内であれば増減してもよ
い。
また、操作促進情報は、表示器13aによる表示に限る
ことなく、音および音声等でもよい。要は操作者に理解
できる手段であれば任意でよい。
また、フォーカスレンズ群3は2群構成に限ることな
く、変倍光学系2の設計上必要であればその群数を増減
してもよいし、フロントフォーカシング方式に限らず、
インナーフォーカシング方式またはリヤーフォーカシン
グ方式であっても適用可能である。
また、マクロ合焦領域における合焦の判定は、フォー
カスカウンタ6の出力Dfxに限ることなく、精度上問題
がないならば、FPM7のフォーカス位置情報Sxをフォーカ
ス制御部11が読取れるように構成し、このフォーカス位
置情報Sxの値によって判断してもよい。この場合、フォ
ーカスカウンタ6が省略できる利点がある。
さらにまた、上述した実施例においては、変倍合焦領
域で計測した測距データを、マクロ合焦領域に切換えた
後、変換部11bで上記(10)式の演算を施してこれを測
距データとして使用しているが、マクロ合焦領域に切換
えた後に再測距して得られた測距データに基づいて合焦
制御を行い得るように構成されていることは当然であ
る。
(e)効果 以上詳述したように、本発明によれば、至近距離より
近い距離にある被写体を、マクロ領域で撮影が可能であ
るか否かを的確且つ高精度で判定し上記撮影が可能であ
ると判定されたときマクロ領域への移行操作を促す促進
情報を使用者に告知せしめるように構成してあるので、
マクロ撮影ができない状態であるにも拘わず、闇雲にマ
クロ領域への移行操作をしてしまってから合焦が不能で
あることに気付くといった使用者の無駄な操作や無駄な
時間の浪費を排除することができ、また反対に、マクロ
領域に移行すれば、適正なマクロ撮影が可能であるにも
拘らず、変倍領域での合焦が不能であるがために、撮影
をあきらめてしまったり、マクロ領域への移行操作をす
ればよいことに気付くまでに徒らに時間を浪費して貴重
なシャッタチャンスを逸する等の事態を確実に回避し得
るカメラの自動合焦装置を提供することができる。
また、本発明によれば、マクロ領域で撮影が可能であ
ることを示すマクロ情報が告知され、これによって操作
者がマクロ切換動作を起動した場合、合焦レンズ群を変
倍合焦領域の無限遠位置に駆動した上で変倍光学系を変
倍領域からマクロ領域に切換えるように構成すると共
に、焦点検出手段より得られた測距情報としてのデフォ
ーカス量を、デフォーカス量変換手段によりマクロ合焦
領域における合焦予定位置に変換して、これをマクロ合
焦制御に用いるように構成したから、変倍合焦領域とマ
クロ合焦領域とにおいて合焦のための方向生の統一と測
距データの共用化が実現され、その結果、変倍合焦制御
およびマクロ合焦制御のために共通の合焦駆動手段と焦
点検出手段を用いることができ、その分装置の構成が簡
素化でき、しかもマクロ切換動作の作動中に変倍光学系
を構成するレンズ群が互いに干渉動作をすることなく円
滑に所定の関係に設定し得るカメラの自動合焦装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るカメラの自動合焦装置の一実施
例の全体構成を示すブロック図、第2図は、同実施例の
変倍光学系を構成する各レンズ群の移動軌跡を示すカム
線図、第3図は、同実施例のマクロ領域における特性、
特にマクロ撮影可能範囲を示す線図、第4図は、同実施
例の動作順序を示すフローチャートである。 1……光軸、2……変倍光学系、 2a〜2e……第1群レンズ〜第5群レンズ、 3……フォーカスレンズ群、 4……変倍駆動部、 5……フォーカス駆動部、 6……フォーカスカウンタ、 7……合焦レンズ群位置検出器(FPM)、 8……焦点距離検出器(ZPM)、 9……切換起動部、 9a……マクロスイッチ、 10……焦点検出部、 11……フォーカス制御部、 11a……デフォーカスメモリ、 11b……変換部、 11c……コントローラ、 12……切換制御部、 13……マクロ表示制御部、 13a……表示器、 14……変倍制御部、 Fm……フィルム面、 +V……電源、 15〜19……カム線、 15a,16a……至近位置のカム部、 20a……ワイド側、 20b……テレ側、 θ……収納領域、 θ2……平衡領域、 θ……変倍領域、 θ……マクロ領域、 23……最大デフォーカス曲線、 24……限界曲線、 31……近似限界線、 38……マクロ撮影可能範囲。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一光軸上に配設された変倍レンズ群およ
    び合焦レンズ群ならびにマクロレンズ群からなる変倍光
    学系の全系焦点距離が該変倍レンズ群によって最短焦点
    距離と最長焦点距離との間で任意に設定可能な変倍領域
    および該マクロレンズ群によってマクロ撮影可能なマク
    ロ領域を有し、上記合焦レンズ群の合焦領域として無限
    遠距離から至近距離に至る被写体距離に対応する上記光
    軸上の無限遠位置から至近位置に至る変倍合焦領域およ
    び該変倍合焦領域とほぼ重なるようにして存在するマク
    ロ撮影可能なマクロ合焦領域を有する撮影レンズを用い
    たカメラの自動合焦装置において、被写体からの光を受
    けてこの被写体の結像位置の予定焦点位置に対する合焦
    方向とデフォーカス量を検出しこれらを測距情報として
    出力する焦点検出手段と、上記全系焦点距離と所定の関
    係にある電圧を焦点距離情報として出力する焦点距離検
    出手段と、上記変倍光学系が上記変倍領域にありしかも
    上記合焦レンズ群が上記変倍合焦領域の上記至近位置に
    到達してもなお合焦状態に至らないとき、上記焦点距離
    情報に基づき、合焦限界値を決定してマクロ撮影可能範
    囲を形成し、上記測距情報である上記デフォーカス量が
    上記マクロ撮影可能範囲内にあるとき上記マクロ合焦領
    域において合焦可能であることを示すマクロ情報を告知
    せしめるマクロ情報提供手段と、上記変倍光学系を上記
    変倍領域または上記マクロ領域に設定し、上記変倍領域
    の任意の全系焦点距離に設定するために上記変倍レンズ
    群を駆動する変倍駆動手段と、上記合焦レンズ群を駆動
    する合焦駆動手段と、上記変倍光学系を上記変倍領域か
    ら上記マクロ領域へ切換えるマクロ切換動作を起動する
    外部操作可能な切換起動手段と、上記マクロ情報が告知
    された時点での該デフォーカス量を記憶するデフォーカ
    ス量記憶手段と、このデフォーカス量記憶手段に記憶さ
    れたデフォーカス量を上記マクロ合焦領域における合焦
    予定位置に変換するデフォーカス量変換手段を有し、上
    記カメラの操作者が合焦可能である旨の上記マクロ情報
    を告知され上記切換起動手段を操作したとき、上記合焦
    レンズ群を変倍合焦領域の無限遠位置に駆動した上で上
    記変倍光学系を上記変倍領域から上記マクロ領域に切換
    え、上記焦点検出手段により得られた上記デフォーカス
    量を、デフォーカス量変換手段により上記マクロ合焦領
    域における合焦予定位置に変換してマクロ合焦制御に用
    いるように構成したことを特徴とするカメラの自動合焦
    装置。
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