JP2627833B2 - ゴム/ゴム接着複合体の製造方法 - Google Patents
ゴム/ゴム接着複合体の製造方法Info
- Publication number
- JP2627833B2 JP2627833B2 JP3143382A JP14338291A JP2627833B2 JP 2627833 B2 JP2627833 B2 JP 2627833B2 JP 3143382 A JP3143382 A JP 3143382A JP 14338291 A JP14338291 A JP 14338291A JP 2627833 B2 JP2627833 B2 JP 2627833B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- molecular weight
- sheet
- ultra
- high molecular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C66/00—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
- B29C66/70—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
- B29C66/71—General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined
Landscapes
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも2種類以上
のゴム組成物からなるゴム材料を重ね合わせて接着した
ゴム/ゴム接着複合体の製造方法に関するものである。
のゴム組成物からなるゴム材料を重ね合わせて接着した
ゴム/ゴム接着複合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ、コンベヤベルト、ホー
ス、ライニング製品等のゴム/ゴム接着複合体からなる
各種ゴム製品は、2種類以上の未加硫ゴム組成物をそれ
ぞれ適宜成形し、得られたゴム材料を重ね合わせて加硫
することにより製造されている。しかし、互いに重ね合
わせたゴム材料を構成するゴム組成物が相違すると、良
好な相溶性が得られなかったり、加硫速度や架橋状態が
相違する、所謂共加硫性が失われたり、また、加硫温度
条件が近似するゴム組成物からなるゴム材料同士でない
と強固に接着したゴム/ゴム接着複合体を製造すること
ができなかった。
ス、ライニング製品等のゴム/ゴム接着複合体からなる
各種ゴム製品は、2種類以上の未加硫ゴム組成物をそれ
ぞれ適宜成形し、得られたゴム材料を重ね合わせて加硫
することにより製造されている。しかし、互いに重ね合
わせたゴム材料を構成するゴム組成物が相違すると、良
好な相溶性が得られなかったり、加硫速度や架橋状態が
相違する、所謂共加硫性が失われたり、また、加硫温度
条件が近似するゴム組成物からなるゴム材料同士でない
と強固に接着したゴム/ゴム接着複合体を製造すること
ができなかった。
【0003】また、ゴム材料の少なくとも一方が加硫さ
れていると、接着が非常に困難になるため、接着剤等を
使用しているが十分な接着性は得られず、むしろ接着剤
が硬くなるため、ゴム/ゴム接着複合体の柔軟性が低下
するという問題があった。さらにこの接着剤は、ゴム/
ゴム接着複合体に対し、接着以外の効果、例えば補強効
果、耐ガス透過性、耐水性、寸法安定性等の性能を付与
するものではなかった。
れていると、接着が非常に困難になるため、接着剤等を
使用しているが十分な接着性は得られず、むしろ接着剤
が硬くなるため、ゴム/ゴム接着複合体の柔軟性が低下
するという問題があった。さらにこの接着剤は、ゴム/
ゴム接着複合体に対し、接着以外の効果、例えば補強効
果、耐ガス透過性、耐水性、寸法安定性等の性能を付与
するものではなかった。
【0004】本発明者は、このようなゴム/ゴム接着複
合体の諸問題について研究を重ねた結果、超高分子量ポ
リエチレンシート(以下超高分子量PEシートと称す
る)がゴム材料に対して優れた接着性を有し、所謂フィ
ルム接着剤として有用であることを見出した。しかしな
がら、この超高分子量PEシートを未加硫のゴム材料の
間に挟んで加熱し融着一体化すると、ゴム材料中の配合
薬品が超高分子量PEシート中を拡散して、一方のゴム
材料から他方のゴム材料に移行し、ゴム材料の加硫特性
を変化させるため、ゴム/ゴム間の接着性並びに加硫ゴ
ム物性の良好なゴム/ゴム接着複合体が得られない場合
があった。また、この場合も加硫特性や加硫温度条件が
近似するゴム材料同士でないと接着させることができな
かった。
合体の諸問題について研究を重ねた結果、超高分子量ポ
リエチレンシート(以下超高分子量PEシートと称す
る)がゴム材料に対して優れた接着性を有し、所謂フィ
ルム接着剤として有用であることを見出した。しかしな
がら、この超高分子量PEシートを未加硫のゴム材料の
間に挟んで加熱し融着一体化すると、ゴム材料中の配合
薬品が超高分子量PEシート中を拡散して、一方のゴム
材料から他方のゴム材料に移行し、ゴム材料の加硫特性
を変化させるため、ゴム/ゴム間の接着性並びに加硫ゴ
ム物性の良好なゴム/ゴム接着複合体が得られない場合
があった。また、この場合も加硫特性や加硫温度条件が
近似するゴム材料同士でないと接着させることができな
かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、超高
分子量PEシートの利用により加硫特性や加硫温度条件
が相違する2種類以上のゴム組成物からなるゴム材料同
士を強固に接着可能であり、しかも柔軟性を損なうこと
なく、強度、耐久性を向上し、優れた耐ガス透過性、耐
水性、寸法安定性等の性能を付与することができるゴム
/ゴム接着複合体の製造方法を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、超高分子量PEシートへのゴ
ム配合薬品の拡散に起因するゴム/ゴム間の接着性が低
下するという問題を解消したゴム/ゴム接着複合体の製
造方法を提供することにある。
分子量PEシートの利用により加硫特性や加硫温度条件
が相違する2種類以上のゴム組成物からなるゴム材料同
士を強固に接着可能であり、しかも柔軟性を損なうこと
なく、強度、耐久性を向上し、優れた耐ガス透過性、耐
水性、寸法安定性等の性能を付与することができるゴム
/ゴム接着複合体の製造方法を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、超高分子量PEシートへのゴ
ム配合薬品の拡散に起因するゴム/ゴム間の接着性が低
下するという問題を解消したゴム/ゴム接着複合体の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、臨界表面張力γc (以下γc と略す)が2
5〜35ミリニュートン/メートル(以下、mN/mで
表示する)の原料ゴムを含有する2種類以上のゴム組成
物を成形し、得られたゴム材料に削り出し方式により作
製した超高分子量PEシートを重ね合わて加熱又は加硫
し、前記ゴム材料に前記超高分子量ポリエチレンシート
が融着一体化した積層体を作製した後、該積層体の超高
分子量ポリエチレンシート面同士を重ね合わせて再加熱
融着することを特徴とする。
る本発明は、臨界表面張力γc (以下γc と略す)が2
5〜35ミリニュートン/メートル(以下、mN/mで
表示する)の原料ゴムを含有する2種類以上のゴム組成
物を成形し、得られたゴム材料に削り出し方式により作
製した超高分子量PEシートを重ね合わて加熱又は加硫
し、前記ゴム材料に前記超高分子量ポリエチレンシート
が融着一体化した積層体を作製した後、該積層体の超高
分子量ポリエチレンシート面同士を重ね合わせて再加熱
融着することを特徴とする。
【0007】このように本発明は、特定のγc を有する
原料ゴムを含有するゴム組成物を使用することにより、
このゴム組成物からなるゴム材料の超高分子量PEシー
トに対する接着性を向上することができる。また、予め
各々のゴム材料に、それぞれの加硫条件に合わせて前記
超高分子量PEシートを加硫接着させた積層体を得、こ
れらを互いに超高分子量PEシート同士を重ね合わせて
融着一体化するので、相溶性や共加硫性等の加硫特性や
加硫温度条件を異にするゴム材料同士でも複合体にする
ことができる。また、加硫中の配合薬品が超高分子量P
Eシートを拡散移行することがないので、良好なゴム/
ゴム間の接着性を確保し、その所定の物性を発揮させる
ことができる。しかも超高分子量PEシートの優れた物
性により、ゴム/ゴム接着複合体の柔軟性を損なうこと
なく補強し、耐久性を向上し、耐ガス透過性、耐水性、
寸法安定性等の性能を付与することができる。
原料ゴムを含有するゴム組成物を使用することにより、
このゴム組成物からなるゴム材料の超高分子量PEシー
トに対する接着性を向上することができる。また、予め
各々のゴム材料に、それぞれの加硫条件に合わせて前記
超高分子量PEシートを加硫接着させた積層体を得、こ
れらを互いに超高分子量PEシート同士を重ね合わせて
融着一体化するので、相溶性や共加硫性等の加硫特性や
加硫温度条件を異にするゴム材料同士でも複合体にする
ことができる。また、加硫中の配合薬品が超高分子量P
Eシートを拡散移行することがないので、良好なゴム/
ゴム間の接着性を確保し、その所定の物性を発揮させる
ことができる。しかも超高分子量PEシートの優れた物
性により、ゴム/ゴム接着複合体の柔軟性を損なうこと
なく補強し、耐久性を向上し、耐ガス透過性、耐水性、
寸法安定性等の性能を付与することができる。
【0008】本発明において、削り出し方式により作製
した超高分子量PEシートとは、超高分子量のポリエチ
レン粉末を加熱加圧シンタリングして円柱状の成形物を
作製し、この成形物をその周方向に薄肉に削ってシート
状又はフィルム状に切り出したものをいう。また、臨界
表面張力γc とは、昭和53年8月20日(第3刷)丸善株
式会社発行「化学便覧」基礎編II、第618頁に記載さ
れているように、固体面上で液体炭化水素その他の有機
液体化合物の同族列が示す接触角をθ、その液体の表面
張力をγとすると、cos θとγとの関係は同族体の種類
に関せず大体一本の直線となる。このとき、θ=0、す
なわちcos θ=1に相当するγc の値をいうと定義され
ている。本発明に定義する原料ゴムの臨界表面張力γc
は、上記固体の代わりに、原料ゴムを熱プレスにより平
坦にしたゴムサンプルを使用して同様に測定した値をい
う。
した超高分子量PEシートとは、超高分子量のポリエチ
レン粉末を加熱加圧シンタリングして円柱状の成形物を
作製し、この成形物をその周方向に薄肉に削ってシート
状又はフィルム状に切り出したものをいう。また、臨界
表面張力γc とは、昭和53年8月20日(第3刷)丸善株
式会社発行「化学便覧」基礎編II、第618頁に記載さ
れているように、固体面上で液体炭化水素その他の有機
液体化合物の同族列が示す接触角をθ、その液体の表面
張力をγとすると、cos θとγとの関係は同族体の種類
に関せず大体一本の直線となる。このとき、θ=0、す
なわちcos θ=1に相当するγc の値をいうと定義され
ている。本発明に定義する原料ゴムの臨界表面張力γc
は、上記固体の代わりに、原料ゴムを熱プレスにより平
坦にしたゴムサンプルを使用して同様に測定した値をい
う。
【0009】以下、本発明の構成についてより詳しく説
明する。先ず、未加硫ゴム組成物を調製する。この未加
硫ゴム組成物中に含有される原料ゴムは、臨界表面張力
γc が25〜35mN/mの範囲内であることが必要で
ある。この原料ゴムの臨界表面張力γc が上記範囲外の
ときは、超高分子量PEシートに対する接着性の良好な
ゴム材料が得られない。
明する。先ず、未加硫ゴム組成物を調製する。この未加
硫ゴム組成物中に含有される原料ゴムは、臨界表面張力
γc が25〜35mN/mの範囲内であることが必要で
ある。この原料ゴムの臨界表面張力γc が上記範囲外の
ときは、超高分子量PEシートに対する接着性の良好な
ゴム材料が得られない。
【0010】上記範囲の臨界表面張力γc を有する原料
ゴムとしては、米国マーセル・デッカー社(Marcel Dek
ker, Inc., New York and Basel)1988年発行の“ハ
ンドブック・オブ・エラストマーズ ニューデベロップ
メント・アンド・テクノロジー”(Handbook of Elasto
mers New Developmentand Technology):エーケー,ボ
ーミック 及び エッチエル,ステファンズ(A, K, Bh
owmik and H, L, Stephens)著、第8章第253頁の表
1に記載されているように、イソブチレン−イソプレン
共重合体ゴム(IIR,γc =27mN/m)、エチレ
ン−プロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPDM,γ
c =28mN/m)、天然ゴム(NR,γc =31mN
/m)、ポリブタジエンゴム(BR,γc =32mN/
m)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR,γ
c =33mN/m)等がある。
ゴムとしては、米国マーセル・デッカー社(Marcel Dek
ker, Inc., New York and Basel)1988年発行の“ハ
ンドブック・オブ・エラストマーズ ニューデベロップ
メント・アンド・テクノロジー”(Handbook of Elasto
mers New Developmentand Technology):エーケー,ボ
ーミック 及び エッチエル,ステファンズ(A, K, Bh
owmik and H, L, Stephens)著、第8章第253頁の表
1に記載されているように、イソブチレン−イソプレン
共重合体ゴム(IIR,γc =27mN/m)、エチレ
ン−プロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPDM,γ
c =28mN/m)、天然ゴム(NR,γc =31mN
/m)、ポリブタジエンゴム(BR,γc =32mN/
m)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR,γ
c =33mN/m)等がある。
【0011】これらの原料ゴムに、硫黄等の加硫剤、カ
ーボンブラック等の補強剤、加硫促進剤、充填剤、軟化
剤等の各種の配合薬品を配合することにより、所定の組
成を有するゴム組成物を調製する。得られたゴム組成物
は適宜成形して、シート状、板状、ブロック状、管状等
の任意の形状を有するゴム材料にする。この場合、ゴム
材料中にはスチールコード等の金属コード、ナイロン、
ポリエステル及びアラミド等の有機繊維コード等の補強
材を埋設することができる。
ーボンブラック等の補強剤、加硫促進剤、充填剤、軟化
剤等の各種の配合薬品を配合することにより、所定の組
成を有するゴム組成物を調製する。得られたゴム組成物
は適宜成形して、シート状、板状、ブロック状、管状等
の任意の形状を有するゴム材料にする。この場合、ゴム
材料中にはスチールコード等の金属コード、ナイロン、
ポリエステル及びアラミド等の有機繊維コード等の補強
材を埋設することができる。
【0012】次いで上記ゴム材料と超高分子量PEシー
トとを重ね合わせて加熱し、ゴム材料を加硫すると共に
超高分子量PEシートを融着して積層体を形成する。上
記ゴム材料は、未加硫のものに限られるものではなく、
加硫済みのものであってもよい。しかしながら、加硫済
みの場合は、臨界表面張力γc が27〜32mN/mの
原料ゴムを含有するゴム組成物から形成したものを使用
する必要がある。ゴム材料は加硫により架橋されると、
臨界表面張力γc が増大し、超高分子量PEシートの臨
界表面張力γc との差が大きくなり、接着性が低下する
からである。
トとを重ね合わせて加熱し、ゴム材料を加硫すると共に
超高分子量PEシートを融着して積層体を形成する。上
記ゴム材料は、未加硫のものに限られるものではなく、
加硫済みのものであってもよい。しかしながら、加硫済
みの場合は、臨界表面張力γc が27〜32mN/mの
原料ゴムを含有するゴム組成物から形成したものを使用
する必要がある。ゴム材料は加硫により架橋されると、
臨界表面張力γc が増大し、超高分子量PEシートの臨
界表面張力γc との差が大きくなり、接着性が低下する
からである。
【0013】また、超高分子量PEシートとしては、前
述した削り出し方式により作製したものを使用する。こ
の削り出し方式により作製した超高分子量PEシート
は、高結晶性であり、屈曲し易く柔軟で、しかも引張強
度、引張弾性率、寸法安定性等に優れている。また、そ
の臨界表面張力γc は、上述した原料ゴムに近似する2
9mN/mであり、ゴム材料に対する親和性に優れ、融
着により強固に接着する。この超高分子量PEシート
は、望ましくは分子量が少なくとも100万のポリエチ
レンからなり、厚さが10〜200μmの範囲のものよ
い。
述した削り出し方式により作製したものを使用する。こ
の削り出し方式により作製した超高分子量PEシート
は、高結晶性であり、屈曲し易く柔軟で、しかも引張強
度、引張弾性率、寸法安定性等に優れている。また、そ
の臨界表面張力γc は、上述した原料ゴムに近似する2
9mN/mであり、ゴム材料に対する親和性に優れ、融
着により強固に接着する。この超高分子量PEシート
は、望ましくは分子量が少なくとも100万のポリエチ
レンからなり、厚さが10〜200μmの範囲のものよ
い。
【0014】このようにして得られた積層体は、その超
高分子量PEシート面同士を重ね合わせて加熱し、融着
一体化することにより、ゴム/ゴム接着複合体を製造す
ることができる。この場合の加熱温度は、超高分子量P
Eシートの融点(125℃)以上であればよいが、その
上限は300℃以下にすることが望ましい。加熱の上限
を300℃以下にすることにより超高分子量PEシート
の劣化を抑制することができる。
高分子量PEシート面同士を重ね合わせて加熱し、融着
一体化することにより、ゴム/ゴム接着複合体を製造す
ることができる。この場合の加熱温度は、超高分子量P
Eシートの融点(125℃)以上であればよいが、その
上限は300℃以下にすることが望ましい。加熱の上限
を300℃以下にすることにより超高分子量PEシート
の劣化を抑制することができる。
【0015】
【実施例】下記の本発明方法(1)及び(2)と比較方
法とによりそれぞれゴム/ゴム接着複合体を製造した。 本発明方法(1):表1に示す4種類のゴム組成物I,I
I,III 及びIVを調製した。これらのうち、ゴム組成物
II及びIII を用いて、それぞれ150mm×50mm×
2.5mmの大きさの未加硫ゴムシートを成形した。こ
れらの未加硫ゴムシートの片面に、それぞれ分子量約5
00万のポリエチレンからなる厚さ50μmの超高分子
量PEシートを重ね合わせて、20kg/cm2 の加圧
下に150℃で30分間加熱し、ゴムシートを加硫する
と共に超高分子量PEシートを融着一体化したシート状
積層体を製作した。
法とによりそれぞれゴム/ゴム接着複合体を製造した。 本発明方法(1):表1に示す4種類のゴム組成物I,I
I,III 及びIVを調製した。これらのうち、ゴム組成物
II及びIII を用いて、それぞれ150mm×50mm×
2.5mmの大きさの未加硫ゴムシートを成形した。こ
れらの未加硫ゴムシートの片面に、それぞれ分子量約5
00万のポリエチレンからなる厚さ50μmの超高分子
量PEシートを重ね合わせて、20kg/cm2 の加圧
下に150℃で30分間加熱し、ゴムシートを加硫する
と共に超高分子量PEシートを融着一体化したシート状
積層体を製作した。
【0016】これら2種類のシート状積層体の超高分子
量PEシート面同士を重ね合わせて20kg/cm2 の
加圧下に160℃に加熱融着してゴム/ゴム接着複合体
を製造した。 本発明方法(2):表1に示すゴム組成物I及びIVを用
いて、それぞれ150mm×50mm×2.5mmの大
きさの未加硫ゴムシートを成形した。これらの未加硫ゴ
ムシートの片面に、それぞれ分子量約500万のポリエ
チレンからなる厚さ50μmの超高分子量PEシートを
重ね合わせて、20kg/cm2 の加圧下において、ゴ
ム組成物Iは150℃で30分間、ゴム組成物IVは1
90℃で20分間それぞれ加熱し、ゴムシートを加硫す
ると共に超高分子量PEシートを融着一体化したシート
状積層体を製作した。
量PEシート面同士を重ね合わせて20kg/cm2 の
加圧下に160℃に加熱融着してゴム/ゴム接着複合体
を製造した。 本発明方法(2):表1に示すゴム組成物I及びIVを用
いて、それぞれ150mm×50mm×2.5mmの大
きさの未加硫ゴムシートを成形した。これらの未加硫ゴ
ムシートの片面に、それぞれ分子量約500万のポリエ
チレンからなる厚さ50μmの超高分子量PEシートを
重ね合わせて、20kg/cm2 の加圧下において、ゴ
ム組成物Iは150℃で30分間、ゴム組成物IVは1
90℃で20分間それぞれ加熱し、ゴムシートを加硫す
ると共に超高分子量PEシートを融着一体化したシート
状積層体を製作した。
【0017】これら2種類のシート状積層体の超高分子
量PEシート面同士を重ね合わせて20kg/cm2 の
加圧下に150℃に加熱融着してゴム/ゴム接着複合体
を製造した。 比較方法:本発明方法(1)において、2種類のゴムシ
ート間に50μmの厚さの超高分子量PEシートをそれ
ぞれ1枚,2枚及び5枚挟んで積層し、1回の加硫で接
着させた以外は、本発明方法と同様に加圧下に加熱して
ゴム/ゴム接着複合体を製造した。
量PEシート面同士を重ね合わせて20kg/cm2 の
加圧下に150℃に加熱融着してゴム/ゴム接着複合体
を製造した。 比較方法:本発明方法(1)において、2種類のゴムシ
ート間に50μmの厚さの超高分子量PEシートをそれ
ぞれ1枚,2枚及び5枚挟んで積層し、1回の加硫で接
着させた以外は、本発明方法と同様に加圧下に加熱して
ゴム/ゴム接着複合体を製造した。
【0018】 表1中の数値は重量部を示す。また、樹脂はフェノー
ル樹脂系架橋剤である。
ル樹脂系架橋剤である。
【0019】また、老化防止剤は、N−フェニル−N’
−イソプロピル−P−フェニレンジアミン、加硫促進剤
Aは、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド、加硫促進剤Bは、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、加硫促進剤Cは、2−メルカプトベンゾチア
ゾールである。上述の本発明方法(1)、(2)及び比
較方法により得たゴム/ゴム接着複合体について、次の
接着評価方法により接着性を評価した。接着性の評価方法 :ゴム/ゴム接着複合体の接着性は、
接着力の大きさで評価するのは正確ではない。そこで、
幅20mmのサンプルを作製して剥離テストを行い、界
面剥離が起こった場合にはたとえ接着力が高くても不良
(×)と評価した。他方、界面剥離を起さなかった場合
は、ゴム/ゴム接着複合体の接着界面を中心にして約
0.5mmの厚さのシートをカミソリにて切り出し、そ
の薄片をトルエン中に浸漬し、膨潤させた後、トルエン
中浸漬したままシートの接着界面付近に張力を加えても
界面剥離が起らなかった場合を接着性良好(○)と評価
した。
−イソプロピル−P−フェニレンジアミン、加硫促進剤
Aは、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド、加硫促進剤Bは、テトラメチルチウラムジス
ルフィド、加硫促進剤Cは、2−メルカプトベンゾチア
ゾールである。上述の本発明方法(1)、(2)及び比
較方法により得たゴム/ゴム接着複合体について、次の
接着評価方法により接着性を評価した。接着性の評価方法 :ゴム/ゴム接着複合体の接着性は、
接着力の大きさで評価するのは正確ではない。そこで、
幅20mmのサンプルを作製して剥離テストを行い、界
面剥離が起こった場合にはたとえ接着力が高くても不良
(×)と評価した。他方、界面剥離を起さなかった場合
は、ゴム/ゴム接着複合体の接着界面を中心にして約
0.5mmの厚さのシートをカミソリにて切り出し、そ
の薄片をトルエン中に浸漬し、膨潤させた後、トルエン
中浸漬したままシートの接着界面付近に張力を加えても
界面剥離が起らなかった場合を接着性良好(○)と評価
した。
【0020】その結果、本発明方法(1)と(2)によ
り得られたゴム/ゴム接着複合体の接着性はいずれも○
であった。但し、ゴム組成物IVの場合は、150℃,
30分の加硫接着条件では加硫が十分に進行しないた
め、一度にゴム/ゴム接着複合体を作製することができ
ない。これに対し比較方法により得られたゴム/ゴム接
着複合体は、超高分子量PEシートを1枚挟んで積層し
たものと2枚挟んで積層したものは、いずれも×であっ
た。また、超高分子量PEシートを5枚挟んで積層した
ものは○であったが、剛くて柔軟性が損なわれていた。
り得られたゴム/ゴム接着複合体の接着性はいずれも○
であった。但し、ゴム組成物IVの場合は、150℃,
30分の加硫接着条件では加硫が十分に進行しないた
め、一度にゴム/ゴム接着複合体を作製することができ
ない。これに対し比較方法により得られたゴム/ゴム接
着複合体は、超高分子量PEシートを1枚挟んで積層し
たものと2枚挟んで積層したものは、いずれも×であっ
た。また、超高分子量PEシートを5枚挟んで積層した
ものは○であったが、剛くて柔軟性が損なわれていた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法によれ
ば、25〜35mN/mの臨界表面張力γc を有する原
料ゴムを含有するゴム組成物を使用することにより、ゴ
ム材料の超高分子量PEシートに対する接着性を高める
ことができる。また、超高分子量PEシートを予めゴム
材料と融着一体化して積層体にしたから、加硫特性や加
硫条件を異にするゴム材料同士でもゴム/ゴム接着複合
体にすることができる。また、予め超高分子量PEシー
トを融着した積層体を使用するので、配合薬品の拡散に
起因するゴム材料を構成するゴム組成物の加硫特性の変
化の問題がないから、ゴム/ゴム間接着に優れたゴム/
ゴム接着複合体を容易に製造することができる。しかも
超高分子量PEシートの優れた多くの特性によりゴム/
ゴム接着複合体の柔軟性を損なうことなく、強度、耐久
性を向上し、耐ガス透過性、耐水性、寸法安定性等の性
能を付与することができる。
ば、25〜35mN/mの臨界表面張力γc を有する原
料ゴムを含有するゴム組成物を使用することにより、ゴ
ム材料の超高分子量PEシートに対する接着性を高める
ことができる。また、超高分子量PEシートを予めゴム
材料と融着一体化して積層体にしたから、加硫特性や加
硫条件を異にするゴム材料同士でもゴム/ゴム接着複合
体にすることができる。また、予め超高分子量PEシー
トを融着した積層体を使用するので、配合薬品の拡散に
起因するゴム材料を構成するゴム組成物の加硫特性の変
化の問題がないから、ゴム/ゴム間接着に優れたゴム/
ゴム接着複合体を容易に製造することができる。しかも
超高分子量PEシートの優れた多くの特性によりゴム/
ゴム接着複合体の柔軟性を損なうことなく、強度、耐久
性を向上し、耐ガス透過性、耐水性、寸法安定性等の性
能を付与することができる。
【0022】したがって、本発明方法により得られるゴ
ム/ゴム接着複合体は、タイヤ、コンベヤベルト、ホー
ス、ライニング製品等の多くの分野で極めて有用であ
る。
ム/ゴム接着複合体は、タイヤ、コンベヤベルト、ホー
ス、ライニング製品等の多くの分野で極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:24 B29L 9:00
Claims (1)
- 【請求項1】 臨界表面張力γc が25〜35ミリニュ
ートン/メートルの原料ゴムを含有する2種類以上のゴ
ム組成物からなるゴム材料を接着するに当たり、前記各
ゴム材料にそれぞれ削り出し方式により作製した超高分
子量ポリエチレンシートを予め加熱又は加硫により接着
させた積層体にし、次いで該積層体の超高分子量ポリエ
チレンシート面同士を重ね合わせて加熱融着するゴム/
ゴム接着複合体の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3143382A JP2627833B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | ゴム/ゴム接着複合体の製造方法 |
GB9212457A GB2256615B (en) | 1991-06-12 | 1992-06-11 | Process for the production of a rubber/rubber bonded composite sheet structure |
DE4219314A DE4219314A1 (de) | 1991-06-12 | 1992-06-12 | Verfahren zur herstellung einer kautschuk/kautschuk-verbundplattenstruktur |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3143382A JP2627833B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | ゴム/ゴム接着複合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04366616A JPH04366616A (ja) | 1992-12-18 |
JP2627833B2 true JP2627833B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=15337478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3143382A Expired - Fee Related JP2627833B2 (ja) | 1991-06-12 | 1991-06-14 | ゴム/ゴム接着複合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627833B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7432538B2 (ja) * | 2021-01-05 | 2024-02-16 | グローブライド株式会社 | 脊椎固定具用ロッド及びこれを備える脊椎用固定具 |
JP7432541B2 (ja) * | 2021-01-25 | 2024-02-16 | グローブライド株式会社 | 脊椎固定具用ロッド及びこれを備える脊椎用固定具 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP3143382A patent/JP2627833B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04366616A (ja) | 1992-12-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3472730A (en) | Heat-curable filament-reinforced resinous sheeting and laminating process using same | |
JP3547490B2 (ja) | ナイロンとハロポリマーの接着 | |
JP3054968B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2627833B2 (ja) | ゴム/ゴム接着複合体の製造方法 | |
JP2816905B2 (ja) | ゴムとゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JP2816909B2 (ja) | ゴム・ゴム接着複合体の製造方法 | |
JPH05170935A (ja) | 熱可塑性エラストマーとゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JPH07227935A (ja) | ゴム基複合材及びその製造方法 | |
JPH06126895A (ja) | ナイロン樹脂とゴムとの接着複合体及びその製造方法 | |
JP3116245B2 (ja) | ゴム・ゴム接着複合体 | |
GB2256615A (en) | Producing a rubber/rubber bonded composite sheet structure | |
JP3116246B2 (ja) | ゴム・ゴム接着複合体 | |
JPH05170934A (ja) | 熱可塑性エラストマーとゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JPH06184327A (ja) | 熱可塑性ブロックポリマーとゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JPH05301973A (ja) | Abs樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JP3069981B2 (ja) | ゴムとナイロン系アロイとの複合体及びその製造方法 | |
JP3163463B2 (ja) | 高密度ポリエチレンを基材とする接着複合体 | |
JPH06126899A (ja) | 接着用複合フィルム | |
JP3293873B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3342896B2 (ja) | エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム複合体の接着方法 | |
JPH06128390A (ja) | エポキシ樹脂組成物とゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JP3101829B2 (ja) | 表示を付したゴム製品及びそれに表示を付す方法 | |
JP3189132B2 (ja) | フッ素ゴムとジエン系ゴムとの接着複合体の製造方法 | |
JPH06126894A (ja) | ポリエチレン/ゴム接着複合体 | |
JP3116247B2 (ja) | ゴム・ゴム接着複合体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |