JP2627346B2 - 音響装置 - Google Patents

音響装置

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JP2627346B2 JP3772090A JP3772090A JP2627346B2 JP 2627346 B2 JP2627346 B2 JP 2627346B2 JP 3772090 A JP3772090 A JP 3772090A JP 3772090 A JP3772090 A JP 3772090A JP 2627346 B2 JP2627346 B2 JP 2627346B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、オーディオ信号の周波数帯域を複数の周波
数帯域に分割し、それぞれの帯域における周波数特性を
ディジタル処理によって変化させる音響装置に関する。
(ロ) 従来の技術 近年のオーディオ機器に対するHi−Fi化により、カー
ステレオ等の音響装置にはグラフィックイコライザが装
着されている。
このグラフィックイコライザは、オーディオ信号の周
波数帯域を多数の周波数帯、即ちチャンネルに分割し、
各チャンネルごとに周波数特性を変化させ、全ての帯域
にわたる周波数特性を任意に変えられるようにしてい
る。
ところで、このグラフィックイコライザの中には、例
えば特公平1−28523号公報に開示されているように、
グラフィックイコライザによって得ようとしている種々
の周波数特性(音楽ソース別に分けられる)に対応した
データを予めメモリなどにセットし、必要なときプリセ
ットされているデータの1つを選択するという操作だけ
で任意の周波数特性を与えることができるようにしたも
のがある。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 而して、上記のようなプリセットタイプのグラフィッ
クイコライザにあっては、選択した周波数特性は固定で
あり、使用者側で微調することができなかった。従っ
て、これでは、車内等の様に音響特性の条件のきびしい
空間において希望する音楽ソースの音質特性を得ること
はできなかった。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明の音響装置は、オーディオ信号の周波数帯域を
複数の周波数帯域に分割し、それぞれの帯域における周
波数特性をディジタル処理によって変化させるディジタ
ル信号処理回路と、音楽ソースに対応して予め定められ
た前記各帯域の周波数特性のデータを記憶する記憶手段
と、該記憶手段に記憶した音楽ソースを指定するための
指定手段と、それぞれの帯域の周波数特性を任意に可変
するための入力手段と、前記指定手段によって指定され
た音楽ソースのデータを記憶手段から読み出し、それに
基づくデータを前記ディジタル信号処理回路に与える第
1のモードの実行後、前記入力手段により設定されるデ
ータを前記ディジタル信号処理回路に与える第2のモー
ドを実行する制御手段とを有したものである。
(ホ) 作用 本発明は、上記の様に構成したものであり、音楽ソー
スに応じた各帯域の周波数特性の設定後、その状態から
各帯域の周波数特性を任意に変更することができる。
(ヘ) 実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第1図
は、本発明の音響装置のブロック図で、(1)は例えば
ラジオ受信機、カセットテープレコーダ等の装置からの
オーディオ信号の1つを選択するための入力切換回路、
(2)は前記入力切換回路(1)により選択されたオー
ディオ信号をfSのサンプリング周波数でA/D変換するA/D
変換回路である。(3)は前記A/D変換回路(2)から
のディジタル信号を処理するディジタル信号処理回路、
内部には第2図に示すように2次のIIR(Infinte Inpu
lse Response)フィルタで構成される7段のディジタ
ルバンドパスフィルタを有し、オーディオ信号の周波数
帯域を7つに分割するようにしている。尚、1つのバン
ドパスフィルタ(BPF1)は、例えば特開昭62−291212号
公報においても開示されている様に、4個の遅延素子
(D)と5つの係数乗算器(K1、K2、K3、K4、K5)及び
加算器(Add)から構成され、この係数乗算器の乗算係
数を変更することにより、中心周波数(fo)、ゲイン
(G)、フィルタの鋭さ(Q)の値を変更することがで
きる。尚、各乗算係数は、第9図に示す数式(ゲインが
プラスかマイナスかにより異なる)により求めることが
でき、この演算は後述するCPU(22)により行なわれ
る。(4)、(4)、(4)はD/A変換回路で、前記デ
ィジタル信号処理回路(3)からのディジタル信号をア
ナログ信号に変換する。(5)、(5)、(5)は前記
D/A変換回路(4)、(4)、(4)の出力信号を増幅
するアンプ、(6)(6)……はスピーカである。
(7)は表示装置で、第4図に示す如きドットマトリク
スタイプの液晶表示器からなる。(8)はキー入力回路
で、同じく第4図に示す如き、パラメータ選択キー
(9)、パラメータ変更キー(10)、入力切換キー(1
1)、プリセットキー(12)及びソース選択キー(13)
乃至(19)を有している。(20)はROMからなるプリセ
ットメモリで、音楽ソース(ここでは、ジャズ、ポップ
ス、ロック、ディスコ、ボォーカル、クラシック、スタ
ジアム)に応じた各帯域の中心周波数(fo)、ゲイン
(G)、フィルタの鋭さ(Q)のデータ及び前記ディジ
タル信号処理回路(3)の乗算係数を前記ソース選択キ
ー(13)乃至(19)に対応させて記録している。(21)
はRAMからなるデータメモリ、(22)はCPUで、ROMから
なるプログラムメモリ(23)に書き込まれたプログラム
に従って前記データモメリ(21)及びプリセットメモリ
(20)とデータの授受を行ない、且IOポート(24)を介
して前記入力切換回路(1)、表示装置(7)及びキー
入力回路(8)を制御するものである。第3図は、前記
プログラムメモリ(23)に書き込まれる要部にプログラ
ムのフローチャートを示し、以下これに基づいて動作を
説明する。まず、入力切換回路(1)により、選択され
たオーディオ信号の1つが再生されている場合、プリセ
ットキー(12)が操作された後に、ソース選択キー(1
3)乃至(19)のいずれかが操作されると、CPU(22)は
選択されたソースに対応する各帯域の中心周波数(f
o)、ゲイン(G)、フィルタの鋭さ(Q)のデータ及
び乗算係数をプリセテセット(20)より呼び出し、この
中心周波数(fo)、ゲイン(G)、フィルタの鋭さ
(Q)のデータをデータメモリ(21)にストアするると
乗算係数をディジタル信号処理回路(3)に与える(ス
テップS−1〜3)。これにより、ディジタル信号処理
回路(3)は、選択された音楽ソースのイコライジング
をなすことになる。尚データメモリ(21)は各パラメー
タをストアする領域を2つ有し、一方は、プリセットメ
モリ(20)より読み出したデータ、他方はディジタル信
号処理回路(3)で処理されているデータである(ここ
では、同一のデータがストアされる)。ここで、例え
ば、ソース選択キー(17)が操作され、ボォーカルが選
択されると、ボォーカルに関する乗算係数がディジタル
信号処理回路(3)に与えられる。そして、CPU(22)
は、2秒間、第4図(表示1)の表示を表示装置(7)
にて行ない、ボォーカルが選択されたことを報知し、次
に、データメモリ(21)他方の領域よりゲインのデータ
を読み出し、各周波数帯域のゲインを第5図(表示2)
の如く表示装置に表示する(ステップS−4、5)。こ
の後、CPU(22)は、プリセットキー(12)及びソース
選択キー(13)乃至(19)の操作状態を監視し、プリセ
ットキー(12)が操作されると、前述したステップS−
2〜5の処理を繰り返す(ステップS−6、7)。又、
プリセットキー(12)が操作されることなく、ソース選
択キー(13)乃至(19)のいずれか、ここでは例えばソ
ース選択キー(13)が操作されたとすると、CPU(22)
は、ディジタル信号処理回路(3)の初段のバンドパス
フィルタ(BPEI)の中心周波数(fo)、ゲイン(G)、
フィルタの鋭さ(Q)のデータをデータメモリ(21)そ
れぞれの領域より読み出して第6図(表示3)の如く表
示装置(7)に表示する(ステップS−8)。尚、この
第6図の表示において、左側の各パラメータの数値は予
め定めたボォーカルの値で不変であり、そして、右側の
各パラメータの数値はディジタル信号処理回路(3)に
て処理されている値である。この状態で、CPU(22)
は、パラメータキー(9)の操作の都度、表示装置
(7)の右側に表示されている各パラメータの数値を順
次点滅表示させ、そしてその点滅表示されている数値を
パラメータ変更キー(10)にて変更できるようにしてい
る(ステップS−9)。例えば、ゲイン(G)が+10dB
から+15dBに変更されると、CPU(22)は第7図(表示
4)の如き表示を表示装置(7)になし、そして再度同
一のソース選択キー(13)が操作されると、変更された
各パラメータの数値を第9図の数式に代入して乗算係数
を演算処理し、そしてディジタル信号処理回路(3)に
転送し、変更された各パラメータのデータをデータメモ
リ(21)他方の領域にストアする(ステップS−10〜1
2)。これにより、ディジタル信号処理回路(3)は変
更されたパラメータの値でのイコライジングを行なうこ
とになる。又、CPU(22)は、再度、各周波数帯域にゲ
インを第8図(表示5)の如く表示装置(7)に表示
し、前述したステップS−6に戻る(ステップS−1
3)。尚、この表示においては、初段のバンドパスフィ
ルタ(BPFI)の予め定めたボォーカルのゲインの位置を
残し、その位置からどの程度ゲインが変更されたかを示
すようにしている。
上記説明では、ソース選択キー(13)が操作された場
合について説明したが、夫々のソース選択キー(13)乃
至(19)はディジタル信号処理回路(3)の各バンドパ
スフィルタに対応しており、いずれかのソース選択キー
(13)乃至(19)の操作でそれに対応するバンドパスフ
ィルタの各パラメータの数値を変更することが可能であ
る。
(ト) 発明の効果 本発明は、上記の様に音楽ソースに応じた各帯域の周
波数特性の設定後、その状態から各帯域の周波数特性を
任意に変更することができるものであり、車内等の音響
特性の条件のきびしい空間において使用する場合でも希
望する音楽ソースの音質特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の音響装置のブロック図、第2図は、
同じくディジタル信号処理回路の要部ブロック図、第3
図は、同じくプログラムメモリに書き込まれた要部のプ
ログラムのフローチャート、第4図乃至第8図は、同じ
く正面図で、表示装置の各表示態様を示す。第9図は、
乗算係数を求める数式を示した図である。 (3)……ディジタル信号処理回路、(7)……表示装
置、(8)……キー入力回路、(20)……データメモ
リ、(21)……プリセットメモリ、(22)……CPU、(2
3)……プログラムメモリ、(24)……IOポート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーディオ信号の周波数帯域を複数の周波
    数帯域に分割し、それぞれの帯域における周波数特性を
    ディジタル処理によって変化させるディジタル信号処理
    回路と、音楽ソースに対応して予め定められた前記各帯
    域の周波数特性のデータを記憶する記憶手段と、該記憶
    手段に記憶した音楽ソースを指定するための指定手段
    と、該指定手段によって指定された音楽ソースのそれぞ
    れの帯域の周波数特性を任意に可変するための入力手段
    と、前記指定手段によって指定された音楽ソースのデー
    タを記憶手段から読み出し、それに基づくデータを前記
    ディジタル信号処理回路に与える第1のモードの実行
    後、前記入力手段により設定されるデータを前記ディジ
    タル信号処理回路に与える第2のモードを実行する制御
    手段とを有したことを特徴とする音響装置。
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