JP2626240B2 - 可変容量型トルクコンバータのトルク容量制御装置 - Google Patents

可変容量型トルクコンバータのトルク容量制御装置

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JP2626240B2 JP33364590A JP33364590A JP2626240B2 JP 2626240 B2 JP2626240 B2 JP 2626240B2 JP 33364590 A JP33364590 A JP 33364590A JP 33364590 A JP33364590 A JP 33364590A JP 2626240 B2 JP2626240 B2 JP 2626240B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0242Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means with viscous dampers

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動変速機に用いられる可変容量型トル
クコンバータの伝達トルク容量を制御する制御装置に関
するものである。
従来の技術 自動変速機を搭載した車両の発進・走行性能や燃費性
能などの特性は、エンジンの特性のみならず、自動変速
機の特性によっても大きく影響を受けることは周知のと
おりである。
例えば第11図はエンジンの特性を回転数とトルクとの
関係で示す線図であって、4000〜5000回転を境にして、
それより低速側では低速型エンジンほどトルクが大き
く、また高速側では高速型エンジンほどトルクが大きく
なる。
また第12図ないし第15図は、トルクコンバータの一般
的な特性を示す線図であって、これらの図のうち特に第
12図、第13図および第14図から知られるように、発進あ
るいは加速時などの速度比が小さい状態では小容量型の
トルクコンバータほどトルク比が大きく、入力トルクに
対して出力トルクがより大きくなる。
したがって高速型のエンジンに小容量型のトルクコン
バータを連結すれば、アクセルペダルを踏み込んでエン
ジン回転数をある程度高く維持して走行することによ
り、所謂パワーフルな走行を行うことができる。また第
15図から知られるように、小容量型のトルクコンバータ
ではエンジントルクの最大域を利用することができ、こ
の点でも発進加速性が良好になる。
一方、車両の燃費性能を向上するには、効率の良いト
ルクコンバータを使用することが好ましいのであり、こ
の点からすると大容量型のトルクコンバータが好まし
い。すなわち第12図あるいは第13図もしくは第14図から
知られるように、速度比や入力回転数がある程度大きい
状態でのトルク伝達効率は、大容量型のトクコンバータ
ほど大きい値を示し、また発進時や極端な加速時を除い
た通常の走行は、速度比が“1"に近く、またエンジン回
転数が2000〜4000rpm程度で行われるので、大容量型の
トルクコンバータほど効率の良い走行を行うことができ
る。
ところで車両に要求される特性は、上記の相反する関
係にある発進・加速性と燃費性能とのいずれか一方では
なく、上記の二つの特性を同時に満たすことが好ましい
が、トルクコンバータの特性は、流路外径、ブレードの
構造、あるいはステータの構造などの構造上の要因によ
って決まるので、一般的なトルクコンバータによってこ
れらの相反する特性の両立を図ることは困難である。
そこで従来、伝達トルク容量を変化させることのでき
る可変容量型トルクコンバータが特開平1−150066号に
よって提案されている。
このトルクコンバータは、ステータを複数に分割する
とともに、分割されたそれぞれのステータをクラッチに
よって所定の固定部に連結し、そのクラッチを制御する
ことにより性能曲線を変更し得るように構成されてお
り、したがってスロットル開度に応じて伝達トルク容量
を段階的に変化させることができる。
発明が解決しようとする課題 しかるに上記の公報に記載されたトルクコンバータ
は、分割されたいずれかのステータを保持しているクラ
ッチを適宜に解放して、そのステータによる反力を生じ
なくさせることにより、トルク容量を変えるものである
から、設定し得るトルク容量は、ステータの分割数に限
られ、多様な走行状態の全てに必ずしも有効に機能し得
るものではなく、またエンジントルクの最適ポイントを
使用することができない場合が多い。
またこのような不都合を解消するためにステータの分
割数を多くすれば、それに伴ってステータを直接保持す
る一方向クラッチや、係合・解放を制御するクラッチの
数が多くなるから、構成が複雑になり、また制御も困難
になる問題が生じる。
この発明は上記の事情を背景としてなされたもので、
スロットル開度に基づいて伝達トルク容量を制御して、
最適な走行性能と定燃費とを併せて得ることのできる可
変容量型トルクコンバータの伝達トルク容量制御装置を
提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、エンジン
からのトルク伝達経路上の入力側部材と出力側部材との
間に、トルクコンバータ本体が設けられるとともに、前
記入力側部材に選択的に係合されるクラッチ機構とこの
クラッチ機構に直列に配列された可変容量型粘性継手と
が、前記トルクコンバータ本体に対して並列に設けられ
た可変容量型トルクコンバータにおいて、前記エンジン
のスロットル開度を検出するスロットル開度検出器と、
スロットル開度の増大に伴って前記可変容量型粘性継手
の伝達トルク容量を減少させ、かつスロットル開度の減
少に伴って可変容量型粘性継手の伝達トルク容量を増大
させる伝達トルク容量決定手段と、決定された伝達トル
ク容量に応じて可変容量型粘性継手のトルク容量を変更
する手段とを有することを特徴とするものである。
作用 この発明によれば、クラッチ機構が係合している状態
で、スロットル開度検出器がスロットル開度を検出し、
その開度に応じた信号を出力する。その検出結果に基
き、伝達トルク容量検出手段は、スロットル開度が大き
いときは伝達トルク容量を小さくし、また反対にスロッ
トル開度が小さいときには伝達トルク容量を大きくす
る。すなわちスロットル開度が大きい場合には、トルク
コンバータ本体によるトルク伝達の割合が多くなり、そ
のトルク増幅作用によって大きい走行トルクを得ること
ができる。また反対にスロットル開度が小さい場合に
は、可変容量型粘性継手によるトルクの伝達割合が多く
なり、トルク伝達効率が高くなるため、燃費の向上が図
られる。これを走行状態に則して述べれば、発進時や急
加速時などのためにスロットル開度を大きくすると、タ
イヤで生じる駆動力が大きくなって走行性能が優れ、ま
た比較的高速の定速走行を行うためにスロットル開度が
小さい場合には、トルクコンバータ全体としてのトルク
容量が大きくなるために、燃費の良い走行を行うことが
できる。
実施例 つぎにこの発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。
先ず、この発明で対象とする可変容量型トルクコンバ
ータについて第3図を参照して説明する。
ロックアップ機構を備えたトルクコンバータ11は、フ
ロントカバー13aとポンプインペラ14のケーシングとで
ハウジング13が形成されるとともに、ハウジング13内に
は、ポンプインペラ14からのトルクをATオイルを介して
伝達されるタービンランナ15と、ハウジング13内に充填
されているATオイルの流れる方向を調整するステータ16
とが設けられている。さらに前記タービンランナ15は、
出力軸17にスプライン嵌合させたハブ17aに固定されて
おり、そのハブ17aには、円盤状の被駆動側部材18がタ
ービンランナ15とフロントカバー13aとの間に位置する
ように固定されている。
また、この被駆動側部材18とタービンランナ15との間
には、環状の駆動側部材19が軸線方向に移動可能に設け
られている。そして、円盤状の被駆動側部材18と駆動側
部材19との互いに対向する面には、断面櫛歯状の互いに
凹凸嵌合する同心円状の多数のリブ18a,19aが形成され
ている。これらのリブ18a,19aの断面形状は図に示すよ
うにテーパ状となっており、両者の噛み合い深さが深く
なるに従って、両者の間の間隙が狭く、かつラップ長さ
が長くなるように形成されている。
また、この対向する被駆動側部材18と駆動側部材19と
の間には内外周部をX型シール20,20でシールした空洞
部分が形成されており、その内部には、シリコン油等の
高粘性油と共に適当量の空気が封入されて可変容量型粘
性継手である粘性カップリング21が形成されている。し
たがって、被駆動側部材18と駆動側部材19とを接近させ
ると、両者の間に封入された高粘性油が加圧されるとと
もに両リブ18a,19aの間隙が狭くなることによる高粘性
油の剪断抵抗の増大およびラップ長さの増加によって、
粘性カップリング21の伝達トルク容量がアップするよう
になっている。
また、環状の前記駆動側部材19の周縁部には、トーシ
ョナルダンパ機構の複数のコイルスプリング22が、駆動
側部材19の回転変動を緩和して振動を抑えるべくスプリ
ングガイドプレート23,23に支持されて設けられてい
る。また、このスプリングガイドプレート23,23には、
断面コ字形で環状のクラッチディスク24が、軸線方向の
移動を許容されて支持され、このクラッチディスク24の
外面(第3図において左側面)には摩擦材25が貼り付け
られている。そして、このクラッチディスク24とハウジ
ング13のフロントカバー13aとによってロックアップク
ラッチ26が形成されている。
このロックアップクラッチ26のオン・オフ制御は、予
め定められているロックアップマップに従って油圧で制
御されるようになっている。
そして、粘性カップリング21を構成する円盤状の被駆
動側部材18と駆動側部材19との各周縁部には、環状のテ
ーパ面18b,19bが対向するように形成され、この両テー
パ面18b,19bを機械的に係合させてクラッチ接続するコ
ーンクラッチ27が形成されている。そして、このコーン
クラッチ27によって被駆動側部材18と駆動側部材19とを
スリップさせることなく機械的に接続できるようになっ
ている。
上記のロックアップクラッチ26のオン・オフ制御およ
び粘性カップリング21の伝達トルク容量を制御するため
の油圧制御装置28および電子コントロールユニット(EC
U)29が設けられている。
油圧制御装置28は、ロックアップクラッチ26よりもタ
ービン15側の部分に連通するAポート11aから油圧を供
給し、あるいは反対にロックアップクラッチ26よりもフ
ロントカバー13a側の部分に連通するBポート11bから油
圧を供給するよう、油路を切換える機能と、これら両方
の部分の差圧(P1−P2)を調整する機能とを備えてお
り、そのための油圧回路の一例を簡単に示せば、第4図
のとおりである。
前記Aポート11aおよびBポート11bは、調圧・切換部
30に接続されており、この調圧・切換部30には、オイル
ポンプ31で発生した油圧をプライマリレギュレータバル
ブ32で調圧して得たコンバータ油圧Pcが供給されてい
る。また調圧・切換部30は、単一のバルブもしくは複数
のバルブを主体に構成されており、信号圧Psiに基づい
て動作することにより、コンバータ油圧PcをAポート11
aに供給するとともにBポート11bから排圧し、あるいは
反対にコンバータ油圧PcをBポート11bから供給すると
ともにAポート11aから排圧するよう油路を切換え、ま
た信号圧Psiの大小に応じて、Bポート11bから排圧する
圧力を調整するようになっている。
信号圧Psiを発生する手段は、第4図に示す例では、
電磁弁を含む信号圧発生部33であって、リニアソレノイ
ドバルブやデューティ制御ソレノイドバルブなどの電気
的に調圧することのできる電磁弁で発生した油圧を信号
圧Psiとしてそのまま出力し、もしくは電磁弁で発生し
た油圧に基づいて他のバルブで調圧して得た油圧を信号
圧Psiとして出力するようになっている。
この信号圧発生部33から出力する信号圧Psiは、図示
しない自動変速機におけるブレーキなどの摩擦係合手段
を係合させる油圧PB1,PB2を入力されてオン・オフ動作
するリレーバルブ34を介して前記調圧・切換部30に入力
されるようになっている。
すなわち第4図に示す構成では、信号圧Psiの圧力が
高いほどBポート11bでの圧力を低くして、ロックアッ
プクラッチ26を挟んだ両側の差圧(P1−P2)を大きくす
ることにより、ロックアップクラッチ26を係合させると
ともに、前述した駆動側部材19と被駆動側部材18とを接
近させて粘性カップリング21の伝達トルク容量を高くす
るようになっている。また信号圧Psiを低くした場合に
は、調圧・切換部30においてコンバータ油圧Pcの供給方
向が反転され、Bポート11bにコンバータ油圧Pcを供給
するとともに、Aポート11aから排圧するようになって
いる。なお、この場合、ロックアップクラッチ26は解放
される。
以上述べたように第4図に示す油圧回路は、直接的に
は信号圧発生部33における電磁弁を制御することにより
制御され、その電磁弁をリニアソレノイドバルブとした
場合の電子コントロールユニット29の基本的な構成を第
1図にブロック図で示す。
電子コントロールユニット29はマイクロコンピュータ
を主体に構成されたものであって、ブレーキスイッチ35
からのブレーキ信号B、スロットル開度センサー36から
のスロットル開度θ、アイドルスイッチ37からのアイド
ル信号i、車速センサー38からの車速信号V、ギヤ段ス
イッチ39からのギヤ段信号G、油圧スイッチ40,41のそ
れぞれからの油圧信号Sp1、Sp2等が入力されている。ま
た電子コントロールユニット29は、前述した粘性カップ
リング21における伝達トルク容量を決定する伝達トルク
容量決定手段42と、制御油圧決定手段43と、制御電流値
決定手段44とを備えており、前述した信号に基づいて信
号圧発生部33の電磁弁を制御する制御電流値を決定し、
かつ出力するようになっている。すなわち伝達トルク容
量決定手段42は、粘性カップリング21において設定すべ
き伝達トルク容量を入力された各信号に基づいて演算し
て求め、また制御油圧決定手段43は、伝達トルク容量決
定手段42で求められた伝達トルク容量を達成するために
必要な油圧、すなわちロックアップクラッチ26を挟んだ
両側での差圧を求め、制御電流値決定手段44はその差圧
を達成するために必要な電流値を決定するようになって
いる。
つぎに上述したトルクコンバータの作用について説明
する。
第2図はその制御ルーチンを示すフローチャートであ
って、先ずステップ1で初期設定を行った後、ステップ
2で各検出信号(B,θ,i,V,G,Sp1,Sp2)の値の読込みを
行う。
つぎにステップ3でアイドル信号iによりアイドルス
イッチ37がONか否かの判断を行い、アイドルスイッチ37
がOFFの場合すなわちステップ3の判断結果が“ノー”
の場合には、ステップ4に進む。
ステップ4においては、ブレーキスイッチ35がONか否
かの判断を行い、ブレーキスイッチ35がOFFであればス
テップ5に進む。
ステップ5においては、ギヤ段信号Gに基づいてギヤ
段に信号がないか否かの判断を行い、信号がなければス
テップ6に進み、伝達トルク容量を示すCV値を求める。
このCV値は、スロットル開度θと車速Vとギヤ段Gとの
関係によって決定される値で、スロットル開度θと車速
Vとがそれぞれ大きく、かつギヤ段が高速側であるほど
大きい値となる。
これをより詳しく説明すると、伝達トルク容量CVは第
5図に示すマップに基づいて求められる。すなわち第5
図は伝達トルク容量CVとスロットル開度θとの関係を車
速Vをパラメータとして示す図であって、ロックアップ
クラッチ26の完全解放と完全係合との中間の所謂スリッ
プ領域では、伝達トルク容量CVとスロットル開度θとが
反比例するよう設定されている。またギヤ段が高いほ
ど、すなわちギヤ比が小さいほど、スロットル開度θの
増大に伴う伝達トルク容量の減少が顕著になるよう設定
されている。具体的には、スロットル開度θの増大に伴
って伝達トルク容量CVが小さくなり、反対にスロットル
開度θの減少に伴って伝達トルク容量CVが大きくなる。
ところでトルクコンバータ全体としてのトルク容量
(コンバータ容量)は、ポンプインペラ14とタービラン
ナ15とステータ16とからなるトルクコンバータ本体の構
造で決まるトルク容量TVと、粘性カップリング21の伝達
トルク容量CVとに基づいて定まり、前者が各速度比に対
して一定値となるために、トルクコンバータ全体として
のトルク容量は、伝達トルク容量CVに応じて増減する。
したがって伝達トルク容量CVとスロットル開度θとが第
5図に示す関係にあることにより、伝達トルク容量CV
変えた場合の入力回転速度n1と、入力トルクT1とは、第
6図に示す関係となる。この第6図から知られるよう
に、各スロットル開度θにおいてエンジントルクの最大
域を有効に利用することができる。
以上のようにして伝達トルク容量CV値を求めた後、ス
テップ7において目標とする差圧PΔcの値を求める。
第7図はトルクコンバータ11内の圧力P1と圧力P2との差
圧PΔcと、トルク容量との関係を示すマップであっ
て、このマップに基づいて目標とする差圧PΔcを決定
する。またステップ8において、ロックアップクラッチ
26を挟んだ両側の圧力P1,P2の実測値同士の差(実測差
圧)PR(=P1−P2)を演算する。
そしてステップ9では、ステップ7で求めた目標値P
Δcとステップ8で求めた実測差圧PRとの差ΔPc(=P
Δc−PR)を演算する。
つぎにステップ10において修正電流値ΔIを計算す
る。前述した第4図に示す油圧回路は、信号圧発生部33
における電磁弁での電流を増大することによって信号圧
Psiが高くなり、かつ調圧・切換部30によって設定され
る差圧が信号圧Psiの増大に伴って大きくなるよう構成
することができるので、その場合には演算して求めた差
圧PΔcと実測差圧PRとの差ΔPc(=PΔc−PR)と修
正電流値ΔIとは第9図に示すように(ΔI=k・ΔP
c)で示される比例関係となる。したがってステップ10
ではこの比例式に基づいて修正電流値ΔIを求め、また
これに続くステップ11では、この修正電流値ΔIを加え
た電流値を制御電流Iに置き換えて前記信号圧発生部33
に出力する。すなわち電流Iの増大に伴ってロックアッ
プコントロール圧PΔcが大きくなる(第10図参照)。
他方、ステップ3の判断結果が“イエス”の場合、す
なわちアイドルスイッチ37がONの場合には、ステップ12
に進んで伝達トルク容量CVを“0"にする。その結果、ト
ルクコンバータ全体としてのトルク容量(コンバータ容
量)が小さくなって入力トルクTiが低下するので、燃料
噴射装置を備えている車両ではアイドリング時の燃料噴
射量を減じて燃費を向上させることができる。
またブレーキスイッチ35がONとなっていてステップ4
の判断結果が“イエス”の場合にもステップ12に進んで
CV=0とする。これは、トルクコンバータ全体としての
トルク容量を下げてエンストを防止するためである。
さらにステップ5の判断結果が“イエス”であって変
速中であるとの判断がなされた場合にも同様にステップ
12に進んでCV=0とする。その結果、変速時にはトルク
コンバータ全体としてのトルク容量が小さくなるため、
スムースな変速が可能となる。
以上述べたように上記の制御装置を備えたトルクコン
バータでは、発進時や急加速時などのスロットル開度が
大きい場合、あるいは車速が遅い場合、さらには低速用
ギヤ段を使用している場合などにおいては、ロックアッ
プクラッチ26に対して直列に配置されている粘性カップ
リング21の伝達トルク容量CVが小さくなるので、トルク
コンバータ全体としてのトルク比が大きくなって充分な
駆動力(加速性)を得ることができる。またその場合、
摩擦クラッチであるロックアップクラッチ26に滑りが生
じないから、所謂ジャダーを防止して乗心地を向上させ
ることができ、またATオイル(フルード)の汚染も防止
できる。
これに対して中高速で定速走行を行っていてスロット
ル開度が小さい場合には、ロックアップクラッチ26によ
る伝達トルク容量が増大するので、トルクコンバータ全
体としての効率が良くなる。またハーフロックアップ領
域を第8図に傾斜線で示すように拡大して燃費の向上を
図ることができる。
発明の効果 以上説明したようにこの発明の可変容量型トルクコン
バータのトルク容量制御装置は、スロットル開度が大の
ときにトルク容量を小さくし、反対にスロットル開度が
小のときにトルク容量を大とするよう制御するので、ロ
ックアップ領域を定速側に拡大することができるととも
に、エンジンの最大トルク点を有効に利用できるので、
燃費性能と走行性能とを共に改善することのできるトル
クコンバータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図はこの発明の一実施例を示すもの
で、第1図はトルク容量制御装置の構成を示すブロック
図、第2図はトルク容量制御装置による制御の手順を示
すフローチャート、第3図は可変容量型トルクコンバー
タの断面側面図、第4図はロックアップクラッチおよび
粘性カップリングを制御するための油圧回路の一部を模
式的に示すブロック図、第5図はスロットル開度とトル
ク容量との関係を示すマップ、第6図は入力軸回転速度
と入力軸回転トルクとの関係を示す線図、第7図はロッ
クアップクラッチを挟んだ両側の目標圧力差と伝達トル
ク容量との関係を示す線図、第8図は粘性カップリング
によるスリップ制御の範囲を示す線図、第9図は修正電
流とこれによって得られる油圧との関係を示す線図、第
10図は電磁弁での電流と制御圧との関係を示す線図、第
11図はエンジンのモデル性能を示す線図、第12図はトル
クコンバータのモデル特性を示す線図、第13図はトルク
容量の異なるトルクコンバータの入出力特性を示す線
図、第14図はトルク容量の事なトルクコンバータの入出
力特性線図、第15図はトルク容量の異なるトルクコンバ
ータの出力特性線図である。 11…トルクコンバータ、13…ハウジング、13a…フント
カバー、14…ポンプインペラ、15…タービンランナ、16
…ステータ、17…出力軸、18…被駆動側部材、19…駆動
側部材、21…粘性カップリング、26…ロックアップクラ
ッチ、28…油圧制御装置、29…電子コントロールユニッ
ト、30…調圧・切換部、33…信号圧発生部、42…伝達ト
ルク容量決定手段、43…制御油圧決定手段、44…制御電
流値決定手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからのトルク伝達経路上の入力側
    部材と出力側部材との間に、トルクコンバータ本体が設
    けられるとともに、前記入力側部材に選択的に係合され
    るクラッチ機構とこのクラッチ機構に直列に配列された
    可変容量型粘性継手とが、前記トルクコンバータ本体に
    対して並列に設けられた可変容量型トルクコンバータに
    おいて、 前記エンジンのスロットル開度を検出するスロットル開
    度検出器と、スロットル開度の増大に伴って前記可変容
    量型粘性継手の伝達トルク容量を減少させ、かつスロッ
    トル開度の減少に伴って可変容量型粘性継手の伝達トル
    ク容量を増大させる伝達トルク容量決定手段と、決定さ
    れた伝達トルク容量に応じて可変容量型粘性継手のトル
    ク容量を変更する手段とを有することを特徴とする可変
    容量型トルクコンバータのトルク容量制御装置。
JP33364590A 1990-11-30 1990-11-30 可変容量型トルクコンバータのトルク容量制御装置 Expired - Lifetime JP2626240B2 (ja)

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