JP2625526B2 - 薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法Info
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- JP2625526B2 JP2625526B2 JP25895588A JP25895588A JP2625526B2 JP 2625526 B2 JP2625526 B2 JP 2625526B2 JP 25895588 A JP25895588 A JP 25895588A JP 25895588 A JP25895588 A JP 25895588A JP 2625526 B2 JP2625526 B2 JP 2625526B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法に
関し、絶縁膜を形成すべき主面を、絶縁膜の圧縮応力に
よる反りを解消する曲率の凹面とすることにより、絶縁
膜を付与したときに圧縮応力を利用して平坦化し、絶縁
膜の表面平面度を向上させ、その上に順次に積層して形
成される磁性膜及び導体コイル膜等の磁気回路のパター
ン精度を向上させると共に、パターン崩れを防止できる
ようにしたものである。
関し、絶縁膜を形成すべき主面を、絶縁膜の圧縮応力に
よる反りを解消する曲率の凹面とすることにより、絶縁
膜を付与したときに圧縮応力を利用して平坦化し、絶縁
膜の表面平面度を向上させ、その上に順次に積層して形
成される磁性膜及び導体コイル膜等の磁気回路のパター
ン精度を向上させると共に、パターン崩れを防止できる
ようにしたものである。
＜従来の技術＞ 薄膜磁気ヘッドとしては、面内記録再生用と垂直記録
再生用の２種類が知られているが、何れの場合も焼結体
でなる基板の上に、Al2O3またはSiO2でなる絶縁膜を形
成し、この絶縁膜の表面に磁性膜、導体コイル膜及びコ
イル層間絶縁膜等を有する磁気回路を形成した構造とな
っている。第３図は特開昭55−84019号公報等で知られ
た面内記録再生用薄膜磁気ヘッドの要部の断面図であ
る。１は焼結体でなる基板、２は絶縁膜、３は下部の磁
性膜、４はギャップ膜、５は上部の磁性膜、６は導体コ
イル膜、７は層間絶縁膜、８は全体を覆うアルミナ等の
保護膜である。磁性膜３及び磁性膜５の先端部は、微小
厚みのギャップ膜４を隔てて対向するポール部31、51と
なっており、ポール部31、51において読み書きを行な
う。
再生用の２種類が知られているが、何れの場合も焼結体
でなる基板の上に、Al2O3またはSiO2でなる絶縁膜を形
成し、この絶縁膜の表面に磁性膜、導体コイル膜及びコ
イル層間絶縁膜等を有する磁気回路を形成した構造とな
っている。第３図は特開昭55−84019号公報等で知られ
た面内記録再生用薄膜磁気ヘッドの要部の断面図であ
る。１は焼結体でなる基板、２は絶縁膜、３は下部の磁
性膜、４はギャップ膜、５は上部の磁性膜、６は導体コ
イル膜、７は層間絶縁膜、８は全体を覆うアルミナ等の
保護膜である。磁性膜３及び磁性膜５の先端部は、微小
厚みのギャップ膜４を隔てて対向するポール部31、51と
なっており、ポール部31、51において読み書きを行な
う。
基板１はMn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライトま
たはAl2O3−TiC等の焼結体で構成されている。絶縁膜２
はAl2O3またはSiO2でなり、スパッタリング等の手段に
よって、基板１の表面に数μｍ〜数十μｍ程度の膜厚と
なるように形成する。
たはAl2O3−TiC等の焼結体で構成されている。絶縁膜２
はAl2O3またはSiO2でなり、スパッタリング等の手段に
よって、基板１の表面に数μｍ〜数十μｍ程度の膜厚と
なるように形成する。
上述の薄膜磁気ヘッドを得るには、第４図に示すよう
に、主面に絶縁膜２をスパッタリングしたウエハ状の薄
膜磁気ヘッド用基板１を製造し、このウエハ状基板１の
主面上に形成された絶縁膜２の上に、薄膜磁気ヘッド要
素Ａを整列して形成してゆく。薄膜磁気ヘッド要素Ａの
それぞれは第３図に示す構造となっている。
に、主面に絶縁膜２をスパッタリングしたウエハ状の薄
膜磁気ヘッド用基板１を製造し、このウエハ状基板１の
主面上に形成された絶縁膜２の上に、薄膜磁気ヘッド要
素Ａを整列して形成してゆく。薄膜磁気ヘッド要素Ａの
それぞれは第３図に示す構造となっている。
＜発明が解決しようとする課題＞ ところが、絶縁膜２はAl2O3またはSiO2等のスパッタ
リング膜であるので、必ず、圧縮応力が発生する。この
圧縮応力のために、基板１には、第５図に示すように、
絶縁膜２のある側が凸、反対側が凹となる方向ａの反り
を発生する。この反りの大きさ△ｄは、通常の基板１で
は、数μｍ程度であるが、絶縁膜２の上には、第３図に
示した如く、きわめて薄い膜厚で、しかも極微細で複雑
なパターンを有する磁性膜、導体コイル膜及び絶縁膜等
が、フォトリソグラフィによって積層されるため、上述
のような僅かの反りであっても、与える影響が極めて大
きく、各部のパターン精度の低下、パターン崩れ等を生
じ、歩留りを低下させる原因となっていた。
リング膜であるので、必ず、圧縮応力が発生する。この
圧縮応力のために、基板１には、第５図に示すように、
絶縁膜２のある側が凸、反対側が凹となる方向ａの反り
を発生する。この反りの大きさ△ｄは、通常の基板１で
は、数μｍ程度であるが、絶縁膜２の上には、第３図に
示した如く、きわめて薄い膜厚で、しかも極微細で複雑
なパターンを有する磁性膜、導体コイル膜及び絶縁膜等
が、フォトリソグラフィによって積層されるため、上述
のような僅かの反りであっても、与える影響が極めて大
きく、各部のパターン精度の低下、パターン崩れ等を生
じ、歩留りを低下させる原因となっていた。
上述のような反りを吸収する手段として、従来は、絶
縁膜２を厚く形成し、後で研磨して平坦化する等してい
たが、作業能率が悪い。
縁膜２を厚く形成し、後で研磨して平坦化する等してい
たが、作業能率が悪い。
そこで、本発明の課題は、上述する従来の問題点を解
決し、比較的簡単な手段によって、絶縁膜の表面平面度
を向上させ、その上に順次に積層して形成される磁性膜
及び導体コイル膜等の磁気回路のパターン精度を向上さ
せると共に、パターン崩れを防止し得る薄膜磁気ヘッド
用基板及びその製造方法を提供することである。
決し、比較的簡単な手段によって、絶縁膜の表面平面度
を向上させ、その上に順次に積層して形成される磁性膜
及び導体コイル膜等の磁気回路のパターン精度を向上さ
せると共に、パターン崩れを防止し得る薄膜磁気ヘッド
用基板及びその製造方法を提供することである。
＜課題を解決するための手段＞ 上述する課題を解決するため、本発明に係る薄膜磁気
ヘッド用基板は、第１図に示すように、絶縁膜を形成す
べき主面101が、絶縁膜の圧縮応力による反りを解消す
る曲率Ｒの凹面となっていることを特徴とする。
ヘッド用基板は、第１図に示すように、絶縁膜を形成す
べき主面101が、絶縁膜の圧縮応力による反りを解消す
る曲率Ｒの凹面となっていることを特徴とする。
また、本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法
は、主面上にAl2O3またはSiO2からなる絶縁膜を有する
薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法において、第１図に示
すように、絶縁膜を形成する前に、基板１の主面101
を、絶縁膜２の圧縮応力による反りを解消する曲率Ｒの
凹面とし、次に、第２図に示すように、凹面とされた主
面101の上に絶縁膜２を形成することを特徴とする。
は、主面上にAl2O3またはSiO2からなる絶縁膜を有する
薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法において、第１図に示
すように、絶縁膜を形成する前に、基板１の主面101
を、絶縁膜２の圧縮応力による反りを解消する曲率Ｒの
凹面とし、次に、第２図に示すように、凹面とされた主
面101の上に絶縁膜２を形成することを特徴とする。
＜作用＞ 基板１の主面101が、絶縁膜２の圧縮応力による反り
を解消する曲率の凹面となっているため、第２図に示す
如く、主面101上に絶縁膜２を形成した場合、その圧縮
応力により、基板１には主面101の凹面が平坦化される
方向ａの反りを発生する。この結果、基板１の主面101
及び絶縁膜２の表面が平坦化され、磁性膜、導体コイル
膜、層間絶縁膜等を、平面度の高い絶縁膜２の表面に積
層でき、各部のパターン精度の低下、パターン崩れ等を
防止できる。
を解消する曲率の凹面となっているため、第２図に示す
如く、主面101上に絶縁膜２を形成した場合、その圧縮
応力により、基板１には主面101の凹面が平坦化される
方向ａの反りを発生する。この結果、基板１の主面101
及び絶縁膜２の表面が平坦化され、磁性膜、導体コイル
膜、層間絶縁膜等を、平面度の高い絶縁膜２の表面に積
層でき、各部のパターン精度の低下、パターン崩れ等を
防止できる。
基板１の主面101は、メカノ．ケミカル．ポリシャ等
の手段によって、絶縁膜２の圧縮応力による反りを解消
する曲率の凹面となるように精密研磨する。
の手段によって、絶縁膜２の圧縮応力による反りを解消
する曲率の凹面となるように精密研磨する。
このようにして、凹面化された主面101に、Al2O3また
はSiO2からなる絶縁膜２を、スパッタリングによって形
成する。このスパッタ膜による絶縁膜２の圧縮応力によ
り、基板１に、主面101の凹面を解消する方向ａの反り
を発生し、基板１の主面101及びその上に形成された絶
縁膜２の表面が平坦化される。
はSiO2からなる絶縁膜２を、スパッタリングによって形
成する。このスパッタ膜による絶縁膜２の圧縮応力によ
り、基板１に、主面101の凹面を解消する方向ａの反り
を発生し、基板１の主面101及びその上に形成された絶
縁膜２の表面が平坦化される。
＜発明の効果＞ 以上述べたように、本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基
板は、絶縁膜を形成すべき主面が、絶縁膜の圧縮応力に
よる反りを解消する曲率の凹面となっているから、主面
上に絶縁膜を形成した場合、その圧縮応力を利用して、
絶縁膜の表面平面度を向上させ、その上に順次に積層し
て形成される磁性膜及び導体コイル膜等の磁気回路のパ
ターン精度を向上させると共に、パターン崩れを防止し
得る薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法を提供でき
る。
板は、絶縁膜を形成すべき主面が、絶縁膜の圧縮応力に
よる反りを解消する曲率の凹面となっているから、主面
上に絶縁膜を形成した場合、その圧縮応力を利用して、
絶縁膜の表面平面度を向上させ、その上に順次に積層し
て形成される磁性膜及び導体コイル膜等の磁気回路のパ
ターン精度を向上させると共に、パターン崩れを防止し
得る薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法を提供でき
る。
第１図及び第２図は本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基板
の各断面図、第３図は薄膜磁気ヘッドの要部における断
面図、第４図は薄膜磁気ヘッド用基板の斜視図、第５図
は従来の薄膜磁気ヘッド用基板の問題点を指摘する図で
ある。 １……基板、２……絶縁膜
の各断面図、第３図は薄膜磁気ヘッドの要部における断
面図、第４図は薄膜磁気ヘッド用基板の斜視図、第５図
は従来の薄膜磁気ヘッド用基板の問題点を指摘する図で
ある。 １……基板、２……絶縁膜
Claims (4)
- 【請求項１】絶縁膜を形成すべき主面が、前記絶縁膜の
圧縮応力による反りを解消する曲率の凹面となっている
ことを特徴とする薄膜磁気ヘッド用基板。 - 【請求項２】主面にAl2O3またはSiO2からなる絶縁膜を
有する薄膜磁気ヘッド用基板を製造する方法において、
前記絶縁膜を形成する前に、前記主面を、前記絶縁膜の
圧縮応力による反りを解消する曲率の凹面とし、次に前
記主面上に前記絶縁膜を形成することを特徴とする薄膜
磁気ヘッド用基板の製造方法。 - 【請求項３】前記絶縁膜は、Al2O3またはSiO2からなる
ことを特徴とする特許請求の範囲第２項に記載の薄膜磁
気ヘッド用基板の製造方法。 - 【請求項４】前記絶縁膜は、スパッタリングによって形
成することを特徴とする特許請求の範囲第２項または第
３項に記載の薄膜磁気ヘッド用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25895588A JP2625526B2 (ja) | 1988-10-14 | 1988-10-14 | 薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25895588A JP2625526B2 (ja) | 1988-10-14 | 1988-10-14 | 薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02105311A JPH02105311A (ja) | 1990-04-17 |
| JP2625526B2 true JP2625526B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=17327348
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25895588A Expired - Lifetime JP2625526B2 (ja) | 1988-10-14 | 1988-10-14 | 薄膜磁気ヘッド用基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2625526B2 (ja) |
-
1988
- 1988-10-14 JP JP25895588A patent/JP2625526B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02105311A (ja) | 1990-04-17 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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