JP2625129B2 - 酵素活性阻害剤及びその製造法 - Google Patents
酵素活性阻害剤及びその製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 {産業上の利用分野} 本発明は、キタサトスポリア(Kitasatosporia)属に
属してペプシン、レニン等のアスパルティックプロティ
ナーゼに対して酵素機能阻害活性を示す新規生理活性化
合物、該生産能を有する新規な微生物及びその微生物に
よる該化合物のの製造方法に関するものである。
属してペプシン、レニン等のアスパルティックプロティ
ナーゼに対して酵素機能阻害活性を示す新規生理活性化
合物、該生産能を有する新規な微生物及びその微生物に
よる該化合物のの製造方法に関するものである。
{従来の技術および問題点} 生体内に於て存在が知られているアスパルティックプ
ロティナーゼのうち代表的なものとして胃のペプシンや
腎臓のレニン等が挙げられる。これらのアスパルティッ
クプロティナーゼに対する低分子量ペプチド性阻害剤と
しては、従来ペプスタチン(梅沢ら、J.Antibiotics,23
巻、259頁(1970)、または特開昭47−29582)、あるい
はペプスタノン(宮野ら、J.Antibiotics,25巻、489
頁、(1972)、または特開昭48−88281)がよく知られ
ている。これらペプスタチンの類緑化合物としては、ア
ラニン残基がセリン残基に置き換わったヒドロキシペプ
スタチン(梅沢ら、J.Antibiotics,27巻、615頁、(197
3))や、N末端アシル基が炭素鎖2の酢酸から炭素鎖2
0のアルギン酸までの直鎖、あるいは分岐の脂肪酸(青
柳ら、J.Antibiotics,26巻、539頁(1973))であるも
のも分離されている。SP−1(村尾ら、Agric.Biol.Che
m.34巻、1265頁、(1970))、ペプシノストレプチン
(垣沼ら、J.Takeda Res.Lab.,35巻、123頁、(197
6))等もこれらペプスタチンの中に含まれているのと
同一物質である。これら化学物質の特徴はすべてペンタ
ペプチドでN末端から3残基目及びC末端に異常アミノ
酸であるスタチン((3S,4S)−4−アミノ−3−ヒド
ロキシ−6−メチルヘプタン酸)を含み(ヘプスタノン
の場合はC端にスタノン((3S)−3−アミノ−5−メ
チル−ヘキサン−2−オン))、またN端に直鎖あるい
は分岐の脂肪酸がアシル結合している。しかしながら、
従来知られているアスパルティックプロティナーゼに対
する低分子量ペプチド性阻害剤の多くは微生物により産
生されているが、その構造上溶媒に溶けにくいため、精
製は容易ではなく、また生体系に対する透過性もあまり
良くないと考えられる。このような観点から、アスパル
ティックプロティナーゼ阻害活性を有し、より親溶媒性
の新規な生理活性物質が望まれている。
ロティナーゼのうち代表的なものとして胃のペプシンや
腎臓のレニン等が挙げられる。これらのアスパルティッ
クプロティナーゼに対する低分子量ペプチド性阻害剤と
しては、従来ペプスタチン(梅沢ら、J.Antibiotics,23
巻、259頁(1970)、または特開昭47−29582)、あるい
はペプスタノン(宮野ら、J.Antibiotics,25巻、489
頁、(1972)、または特開昭48−88281)がよく知られ
ている。これらペプスタチンの類緑化合物としては、ア
ラニン残基がセリン残基に置き換わったヒドロキシペプ
スタチン(梅沢ら、J.Antibiotics,27巻、615頁、(197
3))や、N末端アシル基が炭素鎖2の酢酸から炭素鎖2
0のアルギン酸までの直鎖、あるいは分岐の脂肪酸(青
柳ら、J.Antibiotics,26巻、539頁(1973))であるも
のも分離されている。SP−1(村尾ら、Agric.Biol.Che
m.34巻、1265頁、(1970))、ペプシノストレプチン
(垣沼ら、J.Takeda Res.Lab.,35巻、123頁、(197
6))等もこれらペプスタチンの中に含まれているのと
同一物質である。これら化学物質の特徴はすべてペンタ
ペプチドでN末端から3残基目及びC末端に異常アミノ
酸であるスタチン((3S,4S)−4−アミノ−3−ヒド
ロキシ−6−メチルヘプタン酸)を含み(ヘプスタノン
の場合はC端にスタノン((3S)−3−アミノ−5−メ
チル−ヘキサン−2−オン))、またN端に直鎖あるい
は分岐の脂肪酸がアシル結合している。しかしながら、
従来知られているアスパルティックプロティナーゼに対
する低分子量ペプチド性阻害剤の多くは微生物により産
生されているが、その構造上溶媒に溶けにくいため、精
製は容易ではなく、また生体系に対する透過性もあまり
良くないと考えられる。このような観点から、アスパル
ティックプロティナーゼ阻害活性を有し、より親溶媒性
の新規な生理活性物質が望まれている。
{問題点を解決するための手段} そこで本発明者らは、自然界より、新規な構造を有
し、アスパルティックプロティナーゼに対して酵素機能
阻害活性を示す生理活性物質を産生する新規微生物を見
出すべく鋭意探索した結果、京都府京都市の土壌より分
離した放線菌に属するキタサトスポリア・キョウトエン
シス(Kitasatosporia kyotoensi)SAM−0107の培養液
中から、数種類のアスパルティックプロナーゼに対して
酵素機能阻害活性を示す生理活性物質が産生されること
を見いだした。さらに該生理活性物質を純粋に分離・精
製することに成功して本発明を完成した。これら本発明
に於ける新規な生理活性物質は、従来知られているペプ
スタチン類とそのアミノ酸残基数、配列、およびN末端
アシル基が大きく異なっている。
し、アスパルティックプロティナーゼに対して酵素機能
阻害活性を示す生理活性物質を産生する新規微生物を見
出すべく鋭意探索した結果、京都府京都市の土壌より分
離した放線菌に属するキタサトスポリア・キョウトエン
シス(Kitasatosporia kyotoensi)SAM−0107の培養液
中から、数種類のアスパルティックプロナーゼに対して
酵素機能阻害活性を示す生理活性物質が産生されること
を見いだした。さらに該生理活性物質を純粋に分離・精
製することに成功して本発明を完成した。これら本発明
に於ける新規な生理活性物質は、従来知られているペプ
スタチン類とそのアミノ酸残基数、配列、およびN末端
アシル基が大きく異なっている。
本発明におけるアスパルティックプロティナーゼに対
して酵素機能阻害活性を示す化合物の構造式は次式Iで
表される。
して酵素機能阻害活性を示す化合物の構造式は次式Iで
表される。
式I: (式中Aは−OH、または−O−CH3であり、Bは である。) また、該生理活性物質を産生する新規微生物キタサト
スポリア・キョウトエンシスSAM−0107は次の菌学的特
徴を有する。
スポリア・キョウトエンシスSAM−0107は次の菌学的特
徴を有する。
1) 形態的所見 SAM−0107株はあまり長くない気中菌糸の先端に直鎖
状の、さらにその先端が螺旋状になった胞子連鎖を形成
する。成熟した胞子連鎖は20〜50個、あるいはそれ以上
の胞子からなる。胞子の大きさは(0.4〜0.8)μm×
(0.8〜1.2)μmで、胞子表面は平滑である。基底菌糸
の分断は認められない。
状の、さらにその先端が螺旋状になった胞子連鎖を形成
する。成熟した胞子連鎖は20〜50個、あるいはそれ以上
の胞子からなる。胞子の大きさは(0.4〜0.8)μm×
(0.8〜1.2)μmで、胞子表面は平滑である。基底菌糸
の分断は認められない。
2) 培養所見(28℃、14日間培養) ▲ショ糖・硫酸塩寒天培地:気中菌糸、なし;裏面の色
調、白から薄黄色;可溶性色素、無し。
調、白から薄黄色;可溶性色素、無し。
▲グルコース・アスパラギン寒天培地:気中菌糸、うっ
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄色;可溶性色素、無
し。
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄色;可溶性色素、無
し。
▲グリセリン・アスパラギン寒天培地:気中菌糸、うっ
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、褐
色。
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、褐
色。
▲スターチ・無機塩寒天培地:気中菌糸、豊富、白色;
裏面の色調、濃黄褐色;可溶性色素、無し。
裏面の色調、濃黄褐色;可溶性色素、無し。
▲チロシン・寒天培地:気中菌糸、かすか、白〜灰色;
裏面の色調、褐色;可溶性色素、濃褐色。
裏面の色調、褐色;可溶性色素、濃褐色。
▲栄養寒天培地:気中菌糸、なし;裏面の色調、薄黄
色;可溶性色素、無し。
色;可溶性色素、無し。
▲イースト・麦芽寒天培地:気中菌糸、豊富、白〜灰
色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、無し。
色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、無し。
▲オートミール・寒天培地:気中菌糸、うっすら、白〜
灰色;裏面の色調黄褐色;可溶性色素、無し。
灰色;裏面の色調黄褐色;可溶性色素、無し。
▲ペプトン・イースト・鉄寒天培地:気中菌糸、なし;
裏面の色調、薄黄色;可溶性色素、無し。
裏面の色調、薄黄色;可溶性色素、無し。
3) 生理学的所見 生育温度範囲(CYC液体培地、3日間培養) 生育可能温度 18〜31 ℃ 生育至適温度 21〜24.5℃ ゼラチンの液化 陰性 スターチの加水分解 陽性 脱脂乳の凝固 陰性 脱脂乳のペプトン化 陰性 メラニン様色素の生成 ペプトン・イースト・鉄寒天培地 陰性 チロシン・寒天培地(0.2%グルコース、1.0%イースト
エキストラクト(ディフコ)、0.05%L−チロシン、0.
5%NaCl、2.0%寒天、pH7.0) 陰性 トリプトン・イースト寒天培地 陰性 硝酸塩の還元 陽性 炭酸源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、28℃、14日間培養) D−グルコース + D−キシロース + L−アラビノース + L−ラムノース − D−フラクトース ± D−ガラクトース + ラフィノース − D−マンニトール − イノシトール − サリシン ± シュクロース + (但し、+;利用する、±;利用するかどうか疑わし
い、−;利用しない。) 4) 化学的性質 細胞壁 a.アミノ酸 全体菌、及び細胞壁の加水分解物を、Stanek,J.L.お
よびRoberts,G.D.の方法(Applied Microbiology,28
巻、226頁(1974))に準拠して調べた結果、メソー2,6
−ジアミノピメリン酸とL,L−2,6−ジアミノピメリン酸
の2種の異性体及びグリシンの存在が認められた。
エキストラクト(ディフコ)、0.05%L−チロシン、0.
5%NaCl、2.0%寒天、pH7.0) 陰性 トリプトン・イースト寒天培地 陰性 硝酸塩の還元 陽性 炭酸源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、28℃、14日間培養) D−グルコース + D−キシロース + L−アラビノース + L−ラムノース − D−フラクトース ± D−ガラクトース + ラフィノース − D−マンニトール − イノシトール − サリシン ± シュクロース + (但し、+;利用する、±;利用するかどうか疑わし
い、−;利用しない。) 4) 化学的性質 細胞壁 a.アミノ酸 全体菌、及び細胞壁の加水分解物を、Stanek,J.L.お
よびRoberts,G.D.の方法(Applied Microbiology,28
巻、226頁(1974))に準拠して調べた結果、メソー2,6
−ジアミノピメリン酸とL,L−2,6−ジアミノピメリン酸
の2種の異性体及びグリシンの存在が認められた。
b.糖 全菌体の加水分解物中に、リボース、マンノース、グ
ルコース、およびガラクトースの存在が認められた。
ルコース、およびガラクトースの存在が認められた。
キノン系 MK−9(H6)およびMK−9(H8)を主成分として有す
る。
る。
以上、本菌株の菌学的性質を要約すると以下の通りで
ある。
ある。
SAM0107株の気中菌糸は比較的短く、胞子連鎖は直鎖
状でその先端が螺旋状を呈している。胞子連鎖は20〜50
個、あるいはそれ以上からなり、その表面は平滑であ
る。種々の培地で薄黄色〜褐色の基中菌糸上に白色〜黄
灰色の基中菌糸を着生し、可溶性色素は、チロシン・寒
天培地上で濃褐色の色素を産生する。メラニン様色素は
産生しない。
状でその先端が螺旋状を呈している。胞子連鎖は20〜50
個、あるいはそれ以上からなり、その表面は平滑であ
る。種々の培地で薄黄色〜褐色の基中菌糸上に白色〜黄
灰色の基中菌糸を着生し、可溶性色素は、チロシン・寒
天培地上で濃褐色の色素を産生する。メラニン様色素は
産生しない。
全菌体の加水分解物中には、メソ−2,6−ジアミノピ
メリン酸、、L,L−2,6−ジアミノピメリン酸、グリシ
ン、およびリボース、マンノース、グルコース、ガラク
トースが認められた。キノン系は(MK−9(H6),MK−
9(H8)を主成分として有する。
メリン酸、、L,L−2,6−ジアミノピメリン酸、グリシ
ン、およびリボース、マンノース、グルコース、ガラク
トースが認められた。キノン系は(MK−9(H6),MK−
9(H8)を主成分として有する。
以上の点、特に全菌体の加水分解物中に、2,6−ジア
ミノピメリン酸の2種の異性体が存在することから、SA
M−0107株は1982年に大村らの設定したキタサトスポリ
ア(Kitasatosporia)属(J.Antibiotics,35巻、1013
頁、(1982);日本放線菌研究会報,No45、Dec.,1984
年)に属する菌株と判断できる。
ミノピメリン酸の2種の異性体が存在することから、SA
M−0107株は1982年に大村らの設定したキタサトスポリ
ア(Kitasatosporia)属(J.Antibiotics,35巻、1013
頁、(1982);日本放線菌研究会報,No45、Dec.,1984
年)に属する菌株と判断できる。
キタサトスポリア属に属する放線菌としては、OMURA
ら(J.Antibiotics,35巻、1013頁,1982年)のキタサト
スポリア・セタルバ(Kitasatosporia setalba)KM−60
54、TAKAHASHIら(J.Gen.Appl.Microbiol.,30巻、377
頁、1984年)のキタサトスポリア・フォサラシネア(Ki
tasatosporia phosalacinea)KA−338、キタサトスポリ
ア・グリセオラKitasatosporia griseola)AM−9660、
島津ら(日本放線菌研究会、昭和59年度大会、要旨P9、
大坂、1984年のキタサトスポリア・メラノゲナ(Kitasa
tosporia melanogena)K55−G−32、稲岡ら(特開昭61
−088884)のキタサトスポリア・エスピー(Kitasatosp
oria sp.)SANK60684)、磯野ら(特開昭61−146188)
のキタサトスポリア・エスピー(Kitasatosporia sp.)
RK−419、梅沢ら(特開昭61−285992)のキタサトスポ
リア・セタエ(Kitasatosporia setae)MF730−N6、IWA
MIら(J.Antibiotics,40巻、612頁、1987年)のキタサ
トスポリア・キフネンス(Kitasatosporia Kifnense)9
482、 (Acta Microbiologica Sinica 26巻、87頁、1986年)
のキタサトスポリア・クラウサ(Kitasatosporia claus
a)33・35−1が報告されている。
ら(J.Antibiotics,35巻、1013頁,1982年)のキタサト
スポリア・セタルバ(Kitasatosporia setalba)KM−60
54、TAKAHASHIら(J.Gen.Appl.Microbiol.,30巻、377
頁、1984年)のキタサトスポリア・フォサラシネア(Ki
tasatosporia phosalacinea)KA−338、キタサトスポリ
ア・グリセオラKitasatosporia griseola)AM−9660、
島津ら(日本放線菌研究会、昭和59年度大会、要旨P9、
大坂、1984年のキタサトスポリア・メラノゲナ(Kitasa
tosporia melanogena)K55−G−32、稲岡ら(特開昭61
−088884)のキタサトスポリア・エスピー(Kitasatosp
oria sp.)SANK60684)、磯野ら(特開昭61−146188)
のキタサトスポリア・エスピー(Kitasatosporia sp.)
RK−419、梅沢ら(特開昭61−285992)のキタサトスポ
リア・セタエ(Kitasatosporia setae)MF730−N6、IWA
MIら(J.Antibiotics,40巻、612頁、1987年)のキタサ
トスポリア・キフネンス(Kitasatosporia Kifnense)9
482、 (Acta Microbiologica Sinica 26巻、87頁、1986年)
のキタサトスポリア・クラウサ(Kitasatosporia claus
a)33・35−1が報告されている。
SAM0107株とこれらの菌株を比較すると、胞子連鎖の
先端の形状において、SAM0107株は螺旋状を呈するのに
対し、キタサトスポリア・セタルバKM−6054、キタサト
スポリア・フォサラシネアKA−338、キタサトスポリア
・グリセオラKM−9660、キタサトスポリア・メラノゲナ
K55−G−32、キタサトスポリア・セタエMF−730−N6は
レクタス−フレキシビリス(Rectus−Flexibilis)状
を、キタサトスポリア・エスピーSANK60684は直ないし
曲状を呈するという点で、これらの菌株と本発明の菌株
SAM0107株は明らかに異なっている。
先端の形状において、SAM0107株は螺旋状を呈するのに
対し、キタサトスポリア・セタルバKM−6054、キタサト
スポリア・フォサラシネアKA−338、キタサトスポリア
・グリセオラKM−9660、キタサトスポリア・メラノゲナ
K55−G−32、キタサトスポリア・セタエMF−730−N6は
レクタス−フレキシビリス(Rectus−Flexibilis)状
を、キタサトスポリア・エスピーSANK60684は直ないし
曲状を呈するという点で、これらの菌株と本発明の菌株
SAM0107株は明らかに異なっている。
キタサトスポリア・キフネンス9482は、胞子連鎖の先
端が鍵状(hooked)あるいは螺旋状を呈するが、グリセ
リン・アスパラギン寒天培地上での可溶性色素の生成、
硝酸塩の還元、及びD−キシロース、D−マンニトール
の利用性において、本発明の菌株SAM0107とは明瞭に区
別される。
端が鍵状(hooked)あるいは螺旋状を呈するが、グリセ
リン・アスパラギン寒天培地上での可溶性色素の生成、
硝酸塩の還元、及びD−キシロース、D−マンニトール
の利用性において、本発明の菌株SAM0107とは明瞭に区
別される。
キタサトスポリア・エスピーRK−419は、胞子連鎖の
先端がオープンスパイラル状を呈するが、ショ糖・硝酸
塩寒天培地上での気中菌糸の着生、グリセリン・アスパ
ラギン寒天培地上での可溶性色素の生成、チロシン寒天
培地上での可溶性色素の生成、栄養寒天培地上での気中
菌糸の着生、ペプトン・イースト・鉄寒天培地上での生
育、D−キシロース、L−アラビノース、ラフィノース
の利用性、ミルクの凝固、ミルクのペプトン化、全菌体
の加水分解物の糖組成において、本発明における菌株SA
M0107株とは明瞭に区別される。
先端がオープンスパイラル状を呈するが、ショ糖・硝酸
塩寒天培地上での気中菌糸の着生、グリセリン・アスパ
ラギン寒天培地上での可溶性色素の生成、チロシン寒天
培地上での可溶性色素の生成、栄養寒天培地上での気中
菌糸の着生、ペプトン・イースト・鉄寒天培地上での生
育、D−キシロース、L−アラビノース、ラフィノース
の利用性、ミルクの凝固、ミルクのペプトン化、全菌体
の加水分解物の糖組成において、本発明における菌株SA
M0107株とは明瞭に区別される。
キタサトスポリア・クラウサ33・35−1は基底菌糸が
分断するという点でSAM0107株とは明瞭に区別される。
以上のことから、本発明者らはSAM0107株をキタサトス
ポリア属の一新種であると判断し、キタサトスポリア・
キョウトエンシス(Kitasatosporia kyotoensis)と命
名した。
分断するという点でSAM0107株とは明瞭に区別される。
以上のことから、本発明者らはSAM0107株をキタサトス
ポリア属の一新種であると判断し、キタサトスポリア・
キョウトエンシス(Kitasatosporia kyotoensis)と命
名した。
本菌株は微生物工業技術研究所に微工研菌寄第9580号
(FERM P−9580)として寄託されている。
(FERM P−9580)として寄託されている。
本発明における生理活性物質の製造は、公知のペプチ
ド合成法によっても当業者にとっては容易になし得ると
考えられ、該合成法で得られたものも本発明に含まれる
が、さらに効率的な工業的製造方法はキタサトスポリア
に属する前記式Iで表される生理活性物質の生産能を有
する放線菌を適当な培地で培養し、その培養物から分離
精製する方法である。
ド合成法によっても当業者にとっては容易になし得ると
考えられ、該合成法で得られたものも本発明に含まれる
が、さらに効率的な工業的製造方法はキタサトスポリア
に属する前記式Iで表される生理活性物質の生産能を有
する放線菌を適当な培地で培養し、その培養物から分離
精製する方法である。
本発明において該生理活性物質を製造する際に使用さ
れる培地は、液状でも固状でもよいが、通常は液体培地
による振盪培養または通気撹拌培養が便利である。培地
は本発明物質生産菌が生育して培地中に本発明物質を蓄
積するものであればどのようなものでもよい。即ち、炭
素源としては、例えばグルコースラクトース、グリセリ
ン、デンプン、シュークロース、デキストリン、糖蜜、
有機酸類などが、また窒素源としては、例えばペプト
ン、カザミノ酸などの蛋白質加水分解物、肉エキス、酵
母エキス、大豆粕、コーンスティープリカー、アミノ酸
類、アンモニウム塩、硝酸塩その他の各種有機あるいは
無機窒素化合物が用いられる。無機塩としては各種燐酸
塩、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムを添加してもよ
く、また菌の生育を促進する目的でビタミン類、核酸関
連化合物などを添加してもよい。なお、シリコン、ポリ
プロピレングリコール誘導体、大豆油などの消泡剤を培
地に添加することが本発明物質の蓄積量を増大させるの
に効果的な場合もある。
れる培地は、液状でも固状でもよいが、通常は液体培地
による振盪培養または通気撹拌培養が便利である。培地
は本発明物質生産菌が生育して培地中に本発明物質を蓄
積するものであればどのようなものでもよい。即ち、炭
素源としては、例えばグルコースラクトース、グリセリ
ン、デンプン、シュークロース、デキストリン、糖蜜、
有機酸類などが、また窒素源としては、例えばペプト
ン、カザミノ酸などの蛋白質加水分解物、肉エキス、酵
母エキス、大豆粕、コーンスティープリカー、アミノ酸
類、アンモニウム塩、硝酸塩その他の各種有機あるいは
無機窒素化合物が用いられる。無機塩としては各種燐酸
塩、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムを添加してもよ
く、また菌の生育を促進する目的でビタミン類、核酸関
連化合物などを添加してもよい。なお、シリコン、ポリ
プロピレングリコール誘導体、大豆油などの消泡剤を培
地に添加することが本発明物質の蓄積量を増大させるの
に効果的な場合もある。
培養にあたっては、いきなり本培養をするよりは予め
小規模な前培養を行なって得られる培養物を培地に接種
するのが望ましい。培養温度、培養期間、培養の液性な
どの条件は、本発明物質の蓄積量が最大となるよう適当
に選択、調節されるが、多くの場合、好気的条件下に25
℃〜35℃、1〜3日の培養でよく、また培地の液性はpH
4.0〜9.5に保つのがよい。
小規模な前培養を行なって得られる培養物を培地に接種
するのが望ましい。培養温度、培養期間、培養の液性な
どの条件は、本発明物質の蓄積量が最大となるよう適当
に選択、調節されるが、多くの場合、好気的条件下に25
℃〜35℃、1〜3日の培養でよく、また培地の液性はpH
4.0〜9.5に保つのがよい。
このように培養することにより、培養物中に本発明物
質が生成蓄積される。液体培地を用いて培養した場合
は、主としてその液状部分に目的物が蓄積されるので、
培養物を一旦過あるいは遠心分離して菌体を除去した
後の液あるいは上清液からこれを分離するのが好まし
いが、必要に応じて菌体を除去することなく培養液から
直接目的物を分離することもできる。培養物からの目的
物の分離、精製には、本発明物質の化学的特性に基づく
種々の手段が採用される。すなわち、例えば硫酸アンモ
ニウム等の沈澱剤の添加による沈澱、n−ブタノールな
どの水とは任意に混合せず、しかも本発明物質を溶解し
うる有機溶媒による抽出、メタノール、エタノールなど
の極性の大きい溶媒への溶解、ヘキサンなどで処理する
ことによる不純物の除去、セファデックス類によるゲル
過、イオン交換樹脂、イオン交換セルロース、イオン
交換セファデックスなど各種イオン交換体によるイオン
交換クロマトグラフィー、活性炭、アルミナ、シリカゲ
ル、アンバーライト−XAD−1,2などの吸着剤を用いる吸
着クロマトグラフィーなどが有効に用いられ、これら手
段を適当に組み合わせて使用することにより、本発明物
質は白色の無定形結晶状に単離される。但し、これら以
外の方法であっても本発明物質の特性を有効に利用する
ものであれば適宜使用できる。特に好ましい吸着剤とし
ては、ダイヤイオンHP−20、セファデックスLH−20、TS
KG−3000S、コスモシル10C18、およびDEAE−セルロース
の組合せが挙げられる。
質が生成蓄積される。液体培地を用いて培養した場合
は、主としてその液状部分に目的物が蓄積されるので、
培養物を一旦過あるいは遠心分離して菌体を除去した
後の液あるいは上清液からこれを分離するのが好まし
いが、必要に応じて菌体を除去することなく培養液から
直接目的物を分離することもできる。培養物からの目的
物の分離、精製には、本発明物質の化学的特性に基づく
種々の手段が採用される。すなわち、例えば硫酸アンモ
ニウム等の沈澱剤の添加による沈澱、n−ブタノールな
どの水とは任意に混合せず、しかも本発明物質を溶解し
うる有機溶媒による抽出、メタノール、エタノールなど
の極性の大きい溶媒への溶解、ヘキサンなどで処理する
ことによる不純物の除去、セファデックス類によるゲル
過、イオン交換樹脂、イオン交換セルロース、イオン
交換セファデックスなど各種イオン交換体によるイオン
交換クロマトグラフィー、活性炭、アルミナ、シリカゲ
ル、アンバーライト−XAD−1,2などの吸着剤を用いる吸
着クロマトグラフィーなどが有効に用いられ、これら手
段を適当に組み合わせて使用することにより、本発明物
質は白色の無定形結晶状に単離される。但し、これら以
外の方法であっても本発明物質の特性を有効に利用する
ものであれば適宜使用できる。特に好ましい吸着剤とし
ては、ダイヤイオンHP−20、セファデックスLH−20、TS
KG−3000S、コスモシル10C18、およびDEAE−セルロース
の組合せが挙げられる。
本発明によりつくられた生理活性物質はペプシン等の
アスパルティックプロテイナーゼに対して阻害活性を示
し、例えば実施例に示すとおりペプシンによるヘモグロ
ビンの分解を阻止することが確認された。
アスパルティックプロテイナーゼに対して阻害活性を示
し、例えば実施例に示すとおりペプシンによるヘモグロ
ビンの分解を阻止することが確認された。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものでばない。
明はこれらに限定されるものでばない。
実施例1 A.キタサトスポリア・キョウトエンシスの培養による生
理活性物質(SUAM物質)の製造 ブドウ糖、ペプトン、とうもろこしでんぷん、酵母エ
キス、乾燥酵母菌体、および燐酸二カリウムカラナル合
成培地(pH7.0)にキタサトスポリア・キョウトエン
シス株の純粋培養物を接種し、小型培養機で28℃、通気
量3/min、300回転/minで24時間通気撹拌培養した、
この前培養物(小型培養機2機分)を同上の合成培地に
300に接種し、タンク中で28℃、通気量210/min、10
0回転/minで17時間通気撹拌培養した。
理活性物質(SUAM物質)の製造 ブドウ糖、ペプトン、とうもろこしでんぷん、酵母エ
キス、乾燥酵母菌体、および燐酸二カリウムカラナル合
成培地(pH7.0)にキタサトスポリア・キョウトエン
シス株の純粋培養物を接種し、小型培養機で28℃、通気
量3/min、300回転/minで24時間通気撹拌培養した、
この前培養物(小型培養機2機分)を同上の合成培地に
300に接種し、タンク中で28℃、通気量210/min、10
0回転/minで17時間通気撹拌培養した。
培養物を遠心分離し、上清250をダイヤイオンHP−2
0(三菱化成工業製)のカラム(25)に吸着させた。
このカラムを水100で洗浄した後メタノール150で溶
離して、坑ペプシン活性画分を溶出させた。溶出物を減
圧下で濃縮し、濃縮液(15)を同上のカラム(4)
に再び吸着させた。このカラムを水20で洗浄した後、
40%、60%及、及び80%メタノール各々8で溶出させ
た。
0(三菱化成工業製)のカラム(25)に吸着させた。
このカラムを水100で洗浄した後メタノール150で溶
離して、坑ペプシン活性画分を溶出させた。溶出物を減
圧下で濃縮し、濃縮液(15)を同上のカラム(4)
に再び吸着させた。このカラムを水20で洗浄した後、
40%、60%及、及び80%メタノール各々8で溶出させ
た。
60%メタノール溶出画分を減圧濃縮し、乾固物を50%
メタノールmlに溶解して、セファデックスLH−20(ファ
ルマシア社製)のカラム(55mm×2100mm)に負荷し、15
mlずつ分画すると、酵素阻害活性は画分番号119〜176に
溶出した。このうち画分番号119から139はSUAM物質I.II
IおよびIVを、画分番号140〜176はSUAM物質VおよびVI
を含む画分である。このLH−20前半(119から139)を減
圧濃縮し、乾固物を20%メタノール100mlに溶解してあ
らかじめ20%メタノールで平衡化したHP−20カラムに負
荷した。このカラムを20%メタノール600ml、その後20
〜80%メタノールの直線濃度勾配(計1200ml)で溶出
し、10mlずつ分画すると酵素阻害活性は20%メタノール
素通り画分(SUAM物質IIIおよびIVを含む)と、画分番
号81ら100(SUAM物質Iを含む)に得られた。SUAM物質I
II及びIVを含む画分をセファデックスLH−20カラム(30
mm×1710mm、50%メタノール)で再び分離し、15mlずつ
分画しつ得られた酵素阻害活性画分番号80から92を集め
て減圧濃縮した。乾固物を50%メタノールに溶解して高
速液体クロマトグラフ溶充填カラム(コスモシル10C18
パックドカラム、20mm×250mm)に負荷した。溶出は、
流速で2ml/min、各画分0.25minで採取し、235nmの吸収
で検知した。溶媒は最初0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)
で4分間、その後20分間かけて0.1%TFA−60%アセトニ
トリルに直線的に移行し、さらに10分間溶出する。この
結果、画分番号34〜36および画分番号56〜59にそれぞれ
純粋なSUAM物質III(mg)およびSUAM物質IV(3mg)を回
収することができた。(第1図) 次に上述SUAM物質Iを含む画分番号80〜100を減圧濃
縮し、乾固物を30%エタノール90mlに溶解して予め30%
エタノールで平衡化したTSKG3000SS(東洋曹達製)カラ
ム(15mm×258mm)に負荷した。30%エタノールル900ml
で洗浄後50%エタノールで溶出し、10mlずつ分画すると
SUAM物質Iを含む画分は画分番号106から123に得られ
た。この画分を集めて上記SUAM物質IIIおよびIVと同様
にコスモシル10C18パックドカラムに負荷し、画分番号2
1から25に純粋なSUAM物質I(4mg)を回収した。(第2
図) 次にSUAM物質V及びVIを含む画分(前述画分番号146
〜176)を減圧濃縮し、乾固物を20%エタノール100mlに
溶解してあらかじめ20%メタノールで平衡化したHP−20
カラム(30mm×300mm)に吸着させた。このカラムを20
%メタノール600mlで洗浄した後、20〜80%メタノール
の直線濃度勾配(計1200ml)で溶解し、10mlずつ分画す
ると酵素阻害活性画分は画分番号71〜111に得られた。
(第3図) この活性画分を集めて前述と同様にコスモシル10C18
パックドカラムに負荷し、画分番号28〜31および画分番
号36〜44にそれぞれ純粋なSUAM物質VI(10mg)およびSU
AM物質V(40mg)を回収した。(第4図) 最初のダイヤイオンHP−20カラムにおける80%メタノ
ール溶出画分を減圧濃縮し、乾固物を50%メタノール50
mlに溶解してセファデックスLH−20のカラム(55mm×21
00mm)に深し、15mlずつ分画すると酵素阻害活性画分は
画分番号110〜140に溶出した。この画分を減圧濃縮し、
乾固物を50%メタノール100mlに溶解してアンモニアでp
Hに調整した後、50%メタノール、50mM酢酸アンモニウ
ム緩衝液(pH5.6)であらかじめ平衡化したDEAEセルロ
ース(ワットマンDE23)カラム(26mm×110mm)に負荷
し、同溶液で溶出し10mlずつ分画すると、酵素阻害活性
画分は画分番号16〜18に得られた。(第5図) 活性画分を集めて減圧濃縮し、乾固物を50%メタノー
ルに溶解して前述の高速液体クロマトグラフ用充填カラ
ムに負荷した。この結果画分番号6〜10及び12〜18に純
粋なSUAM物質II(22mg)を回収した。(第6図) 以上のようにキタサトポリア・キョウトエンシスの培
養物より、純粋に分離・精製したSUAM物質I〜VIを各々
SUAM−20007、20008、20009、20010、20011、20012と命
名した。
メタノールmlに溶解して、セファデックスLH−20(ファ
ルマシア社製)のカラム(55mm×2100mm)に負荷し、15
mlずつ分画すると、酵素阻害活性は画分番号119〜176に
溶出した。このうち画分番号119から139はSUAM物質I.II
IおよびIVを、画分番号140〜176はSUAM物質VおよびVI
を含む画分である。このLH−20前半(119から139)を減
圧濃縮し、乾固物を20%メタノール100mlに溶解してあ
らかじめ20%メタノールで平衡化したHP−20カラムに負
荷した。このカラムを20%メタノール600ml、その後20
〜80%メタノールの直線濃度勾配(計1200ml)で溶出
し、10mlずつ分画すると酵素阻害活性は20%メタノール
素通り画分(SUAM物質IIIおよびIVを含む)と、画分番
号81ら100(SUAM物質Iを含む)に得られた。SUAM物質I
II及びIVを含む画分をセファデックスLH−20カラム(30
mm×1710mm、50%メタノール)で再び分離し、15mlずつ
分画しつ得られた酵素阻害活性画分番号80から92を集め
て減圧濃縮した。乾固物を50%メタノールに溶解して高
速液体クロマトグラフ溶充填カラム(コスモシル10C18
パックドカラム、20mm×250mm)に負荷した。溶出は、
流速で2ml/min、各画分0.25minで採取し、235nmの吸収
で検知した。溶媒は最初0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)
で4分間、その後20分間かけて0.1%TFA−60%アセトニ
トリルに直線的に移行し、さらに10分間溶出する。この
結果、画分番号34〜36および画分番号56〜59にそれぞれ
純粋なSUAM物質III(mg)およびSUAM物質IV(3mg)を回
収することができた。(第1図) 次に上述SUAM物質Iを含む画分番号80〜100を減圧濃
縮し、乾固物を30%エタノール90mlに溶解して予め30%
エタノールで平衡化したTSKG3000SS(東洋曹達製)カラ
ム(15mm×258mm)に負荷した。30%エタノールル900ml
で洗浄後50%エタノールで溶出し、10mlずつ分画すると
SUAM物質Iを含む画分は画分番号106から123に得られ
た。この画分を集めて上記SUAM物質IIIおよびIVと同様
にコスモシル10C18パックドカラムに負荷し、画分番号2
1から25に純粋なSUAM物質I(4mg)を回収した。(第2
図) 次にSUAM物質V及びVIを含む画分(前述画分番号146
〜176)を減圧濃縮し、乾固物を20%エタノール100mlに
溶解してあらかじめ20%メタノールで平衡化したHP−20
カラム(30mm×300mm)に吸着させた。このカラムを20
%メタノール600mlで洗浄した後、20〜80%メタノール
の直線濃度勾配(計1200ml)で溶解し、10mlずつ分画す
ると酵素阻害活性画分は画分番号71〜111に得られた。
(第3図) この活性画分を集めて前述と同様にコスモシル10C18
パックドカラムに負荷し、画分番号28〜31および画分番
号36〜44にそれぞれ純粋なSUAM物質VI(10mg)およびSU
AM物質V(40mg)を回収した。(第4図) 最初のダイヤイオンHP−20カラムにおける80%メタノ
ール溶出画分を減圧濃縮し、乾固物を50%メタノール50
mlに溶解してセファデックスLH−20のカラム(55mm×21
00mm)に深し、15mlずつ分画すると酵素阻害活性画分は
画分番号110〜140に溶出した。この画分を減圧濃縮し、
乾固物を50%メタノール100mlに溶解してアンモニアでp
Hに調整した後、50%メタノール、50mM酢酸アンモニウ
ム緩衝液(pH5.6)であらかじめ平衡化したDEAEセルロ
ース(ワットマンDE23)カラム(26mm×110mm)に負荷
し、同溶液で溶出し10mlずつ分画すると、酵素阻害活性
画分は画分番号16〜18に得られた。(第5図) 活性画分を集めて減圧濃縮し、乾固物を50%メタノー
ルに溶解して前述の高速液体クロマトグラフ用充填カラ
ムに負荷した。この結果画分番号6〜10及び12〜18に純
粋なSUAM物質II(22mg)を回収した。(第6図) 以上のようにキタサトポリア・キョウトエンシスの培
養物より、純粋に分離・精製したSUAM物質I〜VIを各々
SUAM−20007、20008、20009、20010、20011、20012と命
名した。
B.SUAM物質群の物理化学的性質 (1) SUAM−20007 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C44H79N7O14 分子量:930.1 マススペクトル:930[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−1.10(30H,m),1.20−1.40(9H,m),1.50−1.80
(9H,m),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.50(6H,m),4.0
0(6H,m),3.65(1H,q,J=5.0),4.05−4.20(2H,m),
4.30−4.50(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(9H,m),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.50(6H,m),4.0
0(6H,m),3.65(1H,q,J=5.0),4.05−4.20(2H,m),
4.30−4.50(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(2) SUAM−20008 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C43H77N7O12 分子量:884.1 マススペクトル:884[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−1.10(30H,m),1.20−1.24(9H,m),1.50−1.58
(9H,m),2.10(3H,s),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.5
0(4H,m),4.00−4.40(9H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(9H,m),2.10(3H,s),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.5
0(4H,m),4.00−4.40(9H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(3) SUAM−20009 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C34H61N5O11 分子量:715.9 マススペクトル:716[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−0.95(12H,m),0.98(6H,d,J=5.2),1.02(6H,
d,J=5.2),1.37(2H,m),1.38(3H,d,J=5.0),1.40
(3H,d,J=5.0),1.50−1.70(4H,m),2.20(2H,m),2.
30−2.50(4H,m),3.62(3H,s),3.63(1H,q,J=5.0),
4.00(4H,m),4.10(1H,d,J=5.2),4.18(1H,d,J=5.
2),4.30(1H,d,J=5.0) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
d,J=5.2),1.37(2H,m),1.38(3H,d,J=5.0),1.40
(3H,d,J=5.0),1.50−1.70(4H,m),2.20(2H,m),2.
30−2.50(4H,m),3.62(3H,s),3.63(1H,q,J=5.0),
4.00(4H,m),4.10(1H,d,J=5.2),4.18(1H,d,J=5.
2),4.30(1H,d,J=5.0) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(4) SUAM−20010 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C33H59N5O11 分子量:701.9 マススペクトル:702[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−0.95(12H,m),0.98(6H,d,J=5.2),1.02(6H,
d,J=5.2),1.35(2H,m),1.38(6H,m),1.50−1.70(4
H,m),2.10−2.25(2H,m),2.30−2.50(4H,m),3.63
(1H,q,J=5.0),4.00(4H,m),4.10(1H,d,J=5.0),
4.18(1H,d,J=5.0),4.30(1H,d,J=5.0) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
d,J=5.2),1.35(2H,m),1.38(6H,m),1.50−1.70(4
H,m),2.10−2.25(2H,m),2.30−2.50(4H,m),3.63
(1H,q,J=5.0),4.00(4H,m),4.10(1H,d,J=5.0),
4.18(1H,d,J=5.0),4.30(1H,d,J=5.0) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(5) SUAM−20011 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C33H59N6O9 分子量:669.9 マススペクトル:670[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−1.10(24H,m),1.20−1.24(6H,m),1.50−1.70
(6H,m),2.15(3H,S)2.00−2.10(2H,m),2.30−2.45
(2H,m),3.63(3H,s),3.70(1H,m),4.00(3H,m),4.
10−4.25(2H,m),4.25−4.30(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(6H,m),2.15(3H,S)2.00−2.10(2H,m),2.30−2.45
(2H,m),3.63(3H,s),3.70(1H,m),4.00(3H,m),4.
10−4.25(2H,m),4.25−4.30(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドン−スミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。
(6)SUAM−20012 性状:白色粉末 溶解性:メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキ
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
シドに易溶、ブタノールに可溶、水、ベンゼン、エーテ
ル、石油エーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ヘキサ
ン、酢酸エチルに難溶。
分子式:C32H57N5O9 分子量:655.8 マススペクトル:655[M+H]+ プロトンNMRスペクトル:TMS基準 0.80−1.10(24H,m),1.20−1.24(6H,m),1.50−1.70
(6H,m),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.45(2H,m),3.6
3(3H,s),3.70(1H,m),4.00(3H,m),4.10−4.25(2
H,m),4.25−4.30(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドンースミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。またいずれのSUAM
物質もメタノールに対する溶解性において、従来の物質
(例えば、ペプスタチン)よりも10倍も高かった。
(6H,m),2.00−2.10(2H,m),2.30−2.45(2H,m),3.6
3(3H,s),3.70(1H,m),4.00(3H,m),4.10−4.25(2
H,m),4.25−4.30(2H,m) 呈色反応:ニンヒドリン反応に陰性、リドンースミス反
応、塩酸−ニンヒドリン反応に陽性。またいずれのSUAM
物質もメタノールに対する溶解性において、従来の物質
(例えば、ペプスタチン)よりも10倍も高かった。
C.SUAM物質群のアミノ酸分析 SUAM−20007、20008、20009、20010、20011、および2
0012をそれぞれ2〜3μずつ別々に6規定塩酸0.1mlに
溶解し、真空封管した後、105℃で48時間加水分解し
た。加水分解後、真空下で乾燥し、それぞれに0.02規定
塩酸を0.3ml加えて溶解し、その0.225mlをアミノ酸分析
に供した結果、上記6種のSUAM化合物全てからアラニ
ン、およびバリンが検出された。各化合物の分子量およ
びその構成アミノ酸のモル比等を考え合わせた結果下記
のような値を得た。
0012をそれぞれ2〜3μずつ別々に6規定塩酸0.1mlに
溶解し、真空封管した後、105℃で48時間加水分解し
た。加水分解後、真空下で乾燥し、それぞれに0.02規定
塩酸を0.3ml加えて溶解し、その0.225mlをアミノ酸分析
に供した結果、上記6種のSUAM化合物全てからアラニ
ン、およびバリンが検出された。各化合物の分子量およ
びその構成アミノ酸のモル比等を考え合わせた結果下記
のような値を得た。
以上の分析結果より本発明におけるSUAM物質(SUAM−
20007〜20012)の構造は、下記のごとく決定された。
20007〜20012)の構造は、下記のごとく決定された。
(1)SUAM−20007 (2)SUAM−20008 (3)SUAM−20009 (4)SUAM−20010 (5)SUAM−20011 (6)SUAM−20012 実施例2 SUAM物質群の酵素阻害活性 以下の測定方法により本発明物質SUAM−20007、2000
8、20009、20010、20011、および20012の酵素阻害活性
を検討した。
8、20009、20010、20011、および20012の酵素阻害活性
を検討した。
(a) 牛膵臓由来のペプシンに対する阻害活性 各種濃度に設定した本発明物質の水溶液(0〜50μ
;aμ)とペプシン水溶液(5μg/5μ)とを混合
し、0.06規定塩酸((150−a)μ)を加えてpH3〜5
であることを確認する。この溶液と基質溶液とを混合し
て反応を開始させる。基質として2.0%ヘモグロビンの
0.06規定塩酸溶液(800μ)を用いて(反応液総量1m
l)35℃で10分間反応させる。ついで反応液に5%トリ
クロロ酢酸(3ml)を加えて反応を停止させ、沈澱をろ
過する。ペプシンにより加水分解されたヘモグロビンの
トリクロロ酢酸可溶画分中の蛋白質量を280nmの紫外吸
収強度により測定し、対照液との比較から阻害能(50%
阻害濃度:IC50)を求めた結果下記のような値を得た。
;aμ)とペプシン水溶液(5μg/5μ)とを混合
し、0.06規定塩酸((150−a)μ)を加えてpH3〜5
であることを確認する。この溶液と基質溶液とを混合し
て反応を開始させる。基質として2.0%ヘモグロビンの
0.06規定塩酸溶液(800μ)を用いて(反応液総量1m
l)35℃で10分間反応させる。ついで反応液に5%トリ
クロロ酢酸(3ml)を加えて反応を停止させ、沈澱をろ
過する。ペプシンにより加水分解されたヘモグロビンの
トリクロロ酢酸可溶画分中の蛋白質量を280nmの紫外吸
収強度により測定し、対照液との比較から阻害能(50%
阻害濃度:IC50)を求めた結果下記のような値を得た。
{発明の効果} 本発明における生理活性物質は、そのN末端側に特徴
のある構造を有し、溶媒(特にメタノール)に溶け易い
ために精製が容易である。さらにペプシン等のアルパル
ティックプロテイナーゼに対して酵素機能阻害活性を有
することから、アスパルティックプテイナーゼがその原
因と考えられる胃潰瘍発生の阻止、あるいはその治癒期
間の短縮、肉芽腫増殖抑制、腎性高血圧の抑制、ウィル
ス病巣形成阻止等の効果が期待できる。また本発明化合
物をリガンドとしたアフィニティーカラムの作成によ
り、アスパルティックプロテイナーゼの精製、酵素反応
機構研究の試薬等としての用途にも有用である。
のある構造を有し、溶媒(特にメタノール)に溶け易い
ために精製が容易である。さらにペプシン等のアルパル
ティックプロテイナーゼに対して酵素機能阻害活性を有
することから、アスパルティックプテイナーゼがその原
因と考えられる胃潰瘍発生の阻止、あるいはその治癒期
間の短縮、肉芽腫増殖抑制、腎性高血圧の抑制、ウィル
ス病巣形成阻止等の効果が期待できる。また本発明化合
物をリガンドとしたアフィニティーカラムの作成によ
り、アスパルティックプロテイナーゼの精製、酵素反応
機構研究の試薬等としての用途にも有用である。
第1図は実施例のSUAM−20009及び20010の製造における
最終の高速液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示
すグラフである。 第2図は同じくSUAM−20007の製造における最終の高速
液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示すグラフで
ある。 第3図はSUAM−20011および20012の製造におけるダイヤ
イオンHP−20カラムの溶出パターンを示すグラフであ
る。 第4図は同じくSUAM−20011および20012の製造における
最終の高速液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示
すグラフである。 第5図はSUAM−20008の製造におけるDEAEセルロースカ
ラムの溶出パターンを示すグラフである。 第6図は同じくSUAM−20008の製造における最終高速液
体クロマトグラフィーの溶出パターンを示すグラフであ
る。
最終の高速液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示
すグラフである。 第2図は同じくSUAM−20007の製造における最終の高速
液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示すグラフで
ある。 第3図はSUAM−20011および20012の製造におけるダイヤ
イオンHP−20カラムの溶出パターンを示すグラフであ
る。 第4図は同じくSUAM−20011および20012の製造における
最終の高速液体クロマトグラフィーの溶出パターンを示
すグラフである。 第5図はSUAM−20008の製造におけるDEAEセルロースカ
ラムの溶出パターンを示すグラフである。 第6図は同じくSUAM−20008の製造における最終高速液
体クロマトグラフィーの溶出パターンを示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 1/20 9/99 C12P 21/00 //(C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 21/00 C12R 1:01) (72)発明者 樋口 直樹 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 天野 典英 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】以下の式I: (式中Aは−OH、または−O−CH3であり、Bは である)で表される化合物。
- 【請求項2】キタサトスポリア属に属する放線菌の菌株
であって、下記式Iの化合物の産生能を有する菌株を培
養し、該培養液中に式I: (式中Aは−OH、または−O−CH3であり、Bは である)で表される化合物を産生、蓄積させ、該培養液
を精製することを特徴とする該化合物の製造方法。 - 【請求項3】キタサトスポリア属に属する放線菌が、キ
タサトスポリア・キョウトエンシスSAM0107(微工研菌
寄第9580号(FERM P−9580))である特許請求の範囲第
2項記載の製造方法。 - 【請求項4】式I: (式中Aは−OH、または−O−CH3であり、Bは である)で表される化合物を含有するアスパルティック
プロティナーゼ活性阻害剤。 - 【請求項5】以下の菌学的特徴を有するキタサトスポリ
ア・キョウトエンシス(Kitasatosporia kyotoensis)
種に属する微生物; 1) 形態的所見 あまり長くない気中菌糸の先端に直鎖状の、さらにその
先端が螺旋状になった胞子連鎖を形成する;成熟した胞
子連鎖は20〜50個、あるいはそれ以上の胞子からなる;
胞子の大きさは(0.4〜0.8)μm×(0.8〜1.2)μmで
胞子表面は平滑である;基底菌糸の分断は認められな
い; 2) 培養所見(28℃、14日間培養) ▲ショ糖・硝酸塩寒天培地:気中菌糸、なし:裏面の色
調、白から薄黄色;可溶性色素、無し; ▲グルコース・アスパラギン寒天培地:気中菌糸、うっ
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄色;可溶性色素、無
し; ▲グリセリン・アスパラギン寒天培地:気中菌糸、うっ
すら、白〜灰色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、褐
色; ▲スターチ・無機塩寒天培地:気中菌糸、豊富、白色;
裏面の色調、濃黄褐色;可溶性色素、無し; ▲チロシン・寒天培地:気中菌糸、かすか、白〜灰色;
裏面の色調、褐色;可溶性色素、濃褐色; ▲栄養寒天培地:気中菌糸、なし;裏面の色調、薄黄
色;可溶性色素、無し; ▲イースト・麦芽寒天培地:気中菌糸、豊富、白〜灰
色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、無し; ▲オートミール・寒天培地:気中菌糸、うっすら、白〜
灰色;裏面の色調、黄褐色;可溶性色素、無し; ▲ペプトン・イースト・鉄寒天培地:気中菌糸、なし;
裏面の色調、薄黄色;可溶性色素、無し; 3) 生理学的所見 生育温度範囲(CYC液体培地、3日間培養) 生育可能温度 18〜31 ℃ 生育至適温度 21〜24.5℃ ゼラチンの液化 陰 性 スターチの加水分解 陽 性 脱脂乳の凝固 陰 性 脱脂乳のペプトン化 陰 性 メラニン様色素の生成 ペプトン・イースト・鉄寒天培地 陰 性 チロシン・寒天培地(0.2%グルコース、1.0%イースト
エキストラクト(ディフコ)、0.05%L−チロシン、0.
5%NaCl、2.0%寒天、pH7.0) 陰 性 トリプトン・イースト寒天培地 陰 性 硝酸塩の還元 陽 性 炭酸源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、28℃、14日間培養) D−グルコース + D−キシロース + L−アラビノース + L−ラムノース − D−フラクトース ± D−ガラクトース + ラフィノース − D−マンニトール − イノシトール − サリシン ± シュクロース + (但し、+;利用する、±;利用するかどうか疑わし
い、−;利用しない。 4) 化学的性質 細胞壁 a.アミノ酸 全菌体、及び細胞壁の加水分解物を、ステナック,J.L.
およびロバーツ,G.D.の方法(Applied Microbiology,28
巻、226頁(1974))に準拠して調べたとき、メソー2,6
−ジアミノピメリン酸とL,L−2,6−ジアミノピペリンの
2種類の異性体及びグリシンの存在が認められる; b.糖 全菌体の加水分解物中に、リボース、マンノース、グル
コース、およびガラクトースの存在が認められる; キノン系 MK−9(H6)およびMK−9(H8)を主成分として有す
る。 - 【請求項6】前記の微生物、キタサトスポリア・キョウ
トエンシスが微工研菌寄第9580号(FERM P−9580)とし
て寄託されている特許請求の範囲第5項記載のキタサト
スポリア・キョウトエンシス。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62289995A JP2625129B2 (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 酵素活性阻害剤及びその製造法 |
US07/271,965 US5087614A (en) | 1987-11-17 | 1988-11-16 | Enzyme inhibitor and method of producing the same |
AT88119126T ATE92077T1 (de) | 1987-11-17 | 1988-11-17 | Enzymhemmer und methode zu dessen herstellung. |
DE88119126T DE3882654T2 (de) | 1987-11-17 | 1988-11-17 | Enzymhemmer und Methode zu dessen Herstellung. |
EP88119126A EP0316907B1 (en) | 1987-11-17 | 1988-11-17 | Enzyme inhibitor and method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01132599A JPH01132599A (ja) | 1989-05-25 |
JP2625129B2 true JP2625129B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=17750417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62289995A Expired - Lifetime JP2625129B2 (ja) | 1987-11-17 | 1987-11-17 | 酵素活性阻害剤及びその製造法 |
Country Status (5)
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---|---|
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EP (1) | EP0316907B1 (ja) |
JP (1) | JP2625129B2 (ja) |
AT (1) | ATE92077T1 (ja) |
DE (1) | DE3882654T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006050862A1 (en) | 2004-11-10 | 2006-05-18 | Boehringer Ingelheim International Gmbh | Statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease |
WO2006050861A2 (en) * | 2004-11-10 | 2006-05-18 | Boehringer Ingelheim International Gmbh | Statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0040435B1 (en) * | 1980-05-20 | 1983-07-20 | Eisai Co., Ltd. | Peptide derivatives and process for the preparation thereof |
US4479941A (en) * | 1981-12-10 | 1984-10-30 | Merck & Co., Inc. | Renin inhibitory peptides having PHE13 delection |
EP0184855A3 (en) * | 1984-12-14 | 1989-05-03 | Abbott Laboratories | Resin inhibiting compounds |
US4735933A (en) * | 1986-12-15 | 1988-04-05 | Warner-Lambert Company | Renin inhibitors III |
US4874745A (en) * | 1987-10-01 | 1989-10-17 | Merck & Co., Inc. | Renin-inhibitory pepstatin phenyl derivatives |
-
1987
- 1987-11-17 JP JP62289995A patent/JP2625129B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1988
- 1988-11-16 US US07/271,965 patent/US5087614A/en not_active Expired - Fee Related
- 1988-11-17 AT AT88119126T patent/ATE92077T1/de active
- 1988-11-17 DE DE88119126T patent/DE3882654T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1988-11-17 EP EP88119126A patent/EP0316907B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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DE3882654T2 (de) | 1993-12-16 |
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DE3882654D1 (de) | 1993-09-02 |
US5087614A (en) | 1992-02-11 |
JPH01132599A (ja) | 1989-05-25 |
EP0316907A3 (en) | 1990-09-12 |
ATE92077T1 (de) | 1993-08-15 |
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