JP2624671B2 - ラインフイルタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、電子機器の電源ラインに介挿されるライン
フィルタに関する。

（従来の技術） 一般に電子機器の電源ラインには、ノイズの拡散を防
止するためにラインフィルタが介挿される。

第５図は一般的な電子機器の電源系統の構成を概略的
に示す図である。

同図において１は電子機器の動作に必要な制御および
演算等を行なう機能回路（以下モジュールと称する）、
２はモジュール１に電源を供給する電源回路、３は電源
回路２に入力されるAC電源ラインに介挿されたラインフ
ィルタである。

この図から分るように一般の電子機器では、複数の電
源回路２のAC電源ラインを１つのラインフィルタ３にま
とめて接続している。

ここで従来のラインフィルタ周りの状態を第６図に示
す。

同図において４は高周波フィルタ回路が内蔵されたケ
ーシング、5aおよび5bはケーシング４に固着された入力
側端子、6aおよび6bは同出力側端子、７は入力側端子5a
および5bに接続されたAC電源ライン、８は出力側端子6a
および6bに接続されたリードライン、9aないし9cはそれ
ぞれ１入力２出力型のターミナル、10および11はターミ
ナル9aおよび9bの出力から各電源回路に接続されている
リードラインである。

このように従来のラインフィルタでは、出力側端子に
接続されたリードラインをターミナルにより分配して各
電源回路に接続している。

（発明が解決しようとする問題点） ところでこのようなラインフィルタにおいて電源回路
を増設する際には、増設した電源回路にリードラインを
接続するために、ターミナルを増設する必要がある。

またこの場合、増設したターミナルとラインフィルタ
との間にリードラインを増設する必要があるため、部品
点数が多くなり、配線も複雑になってしまう。

本発明はこのような事情によりなされたもので、電源
回路を増設する際にも、部品点数が多くならず、配線も
複雑にならないラインフィルタの提供を目的としてい
る。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明のラインフィルタは、直方体形状のケーシング
と、このケーシングの基面と直交する第１の面に固着さ
れた入力側端子と、前記ケーシングの基面と直交する第
２〜第４の面にそれぞれ着脱自在に取付けられた３つの
出力側端子とを具備するものである。

（作 用） 本発明のラインフィルタでは、ケーシングの基面と直
交する第２〜第４の面にそれぞれ３つの出力側端子を着
脱自在に取付けているので、電源回路を増設する場合に
は空いているコネクタにリードラインを接続するだけで
よい。

（実施例） 以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本発明の一実施例の構成を示す図である。

同図において12はコンデンサおよびコイルを組合わせ
た高周波フィルタ回路が内蔵されているケーシング、13
aおよび13bはケーシング12から突出した入力側端子、14
aおよび14b、15aおよび15b、16aおよび16bはケーシング
とる12から突出した出力側端子、17aは出力側端子14aお
よび14bから電源回路（図示せず）に接続されたリード
ライン、17bは出力側端子15aおよび15bから他の電源回
路（図示せず）に接続されたリードライン、17cは出力
側端子16aおよび16bからさらに他の電源回路（図示せ
ず）に接続されたリードラインである。

本実施例のラインフィルタでは第２図に示したように
ケーシング12が直方体にされており、後述するコネクタ
がケーシング12の基面（下面）と直交する面（側面）に
１組ずつ固着され、これらコネクタに棒状の出力側端子
がねじ込まれている。

第３図は本実施例のラインフィルタの内部構成を示す
図である。

本実施例ではケーシング12の側方の１面に入力側端子
13aおよび13bが固着され、ケーシング12の側方の他の面
にコネクタ18aおよび18b、19aおよび19b、20aおよび20b
が固着されている。

そして高周波フィルタ回路21の入力側電極が出力側端
子13aおよび13bに電気的に接続され、高周波フィルタ回
路21の出力側電極が複数に分配されてコネクタ18aおよ
び18b、19aおよび19b、20aおよび20bに接続されてい
る。

さらに各コネクタには棒状の出力側端子がねじ込まれ
ている。

本実施例ではまず高周波フィルタ回路21から出力され
た電源が各コネクタに伝達され、さらに各コネクタから
棒状の出力側端子に伝達される。

また第４図に示したように、各コネクタにはねじ山が
刻まれており、不要な出力側端子は取り外しておくこと
ができる。

なおコネクタから出力側端子を取外した後には保護用
のねじが挿入される。

かくして本実施例によれば、高周波フィルタ回路の出
力側電極がケーシングの内部で予め分配されて複数組の
コネクタに接続されているので、電源回路を増設する場
合でも、空いているコネクタの保護用のねじを外し、代
りに棒状の出力側端子をねじ込んでリードラインを接続
するだけでよい。

なお本実施例では棒状の出力側端子がねじ込みにより
各コネクタに固着されているが、出力側端子は圧入等の
方法により固着されていてもよい。

また出力側端子は棒状に限らず、リードラインを接続
し易い形状であればよい。

また本実施例ではケーシング12が直方体にされ、各コ
ネクタがケーシング12の基面と直交する面に１組ずつ固
着されているが、ケーシングの形状および各コネクタの
位置はこれに限定されることはない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明のラインフィルタは、ケー
シングの基面と直交する第２〜第４の面にそれぞれ３つ
の出力側端子を着脱自在に取付けているので、電源回路
を増設する場合でもターミナルを用いる必要がない。従
って部品点数が多くならず、配線も複雑にならない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成を示す平面図、第２図
は同実施例におけるケーシングの形状を説明する斜視
図、第３図は同実施例におけるケーシングの内部構成を
説明する透視図、第４図は同実施例におけるコネクタお
よび出力側端子付近の構成を説明する横断面図、第５図
は一般的な電子機器の電源系の構成を概略的に示す図、
第６図は従来のラインフィルタ周りの状態を示す図であ
る。 12……ケーシング 13a、13b……入力側端子 14a、14b、15a、15b、16a、16b……出力側端子 17a〜17c……リードライン 18a、18b、19a、19b、20a、20b……コネクタ 21……高周波フィルタ回路

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】直方体形状のケーシングと、 このケーシングの基面と直交する第１の面に固着された
   入力側端子と、 前記ケーシングの基面と直交する第２〜第４の面にそれ
   ぞれ着脱自在に取付けられた３つの出力側端子と を具備することを特徴とするラインフィルタ。