JP2624649B2 - 二重金属管等の残留応力改善方法 - Google Patents
二重金属管等の残留応力改善方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/08—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for tubular bodies or pipes
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、金属管の残留応力改善方法に係わり、特に
サーマルスリーブを有して流体の停滞域が発生し易い構
造の二重金属管に残留応力改善を施す方法に関するもの
である。
サーマルスリーブを有して流体の停滞域が発生し易い構
造の二重金属管に残留応力改善を施す方法に関するもの
である。
「従来の技術とその問題点」 一般に、金属材料、例えば原子力や化学プラント等に
多用されているオーステナイト系ステンレス鋼等におい
ては、引っ張り応力と腐食因子とが共存する場合に、腐
食割れが急速に進行することが知られている。
多用されているオーステナイト系ステンレス鋼等におい
ては、引っ張り応力と腐食因子とが共存する場合に、腐
食割れが急速に進行することが知られている。
従来、このような金属管の応力を改善する場合、金属
管の中に冷却水を挿通させながら、金属管を誘導加熱し
て、金属管の内外面に降伏点以上の熱応力が生じる温度
差を与えて、金属管の綱ぎ目等の溶接部付近の内面に、
残留圧縮応力を発生させた状態とする応力改善方法が考
えられている。
管の中に冷却水を挿通させながら、金属管を誘導加熱し
て、金属管の内外面に降伏点以上の熱応力が生じる温度
差を与えて、金属管の綱ぎ目等の溶接部付近の内面に、
残留圧縮応力を発生させた状態とする応力改善方法が考
えられている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような方法は、直管等の単純な形
状には適用可能であるが、サーマルスリーブを有する二
重管等であると、母管とサーマルスリーブとの間に冷却
水の停滞域が生じて、冷却水の循環現象が妨げられるこ
とになるため、残留応力改善に必要な温度差を付与する
ことが困難となるという問題点がある。
状には適用可能であるが、サーマルスリーブを有する二
重管等であると、母管とサーマルスリーブとの間に冷却
水の停滞域が生じて、冷却水の循環現象が妨げられるこ
とになるため、残留応力改善に必要な温度差を付与する
ことが困難となるという問題点がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するも
のであり、冷却水の停滞を防いで温度むらの少ない状態
で、応力改善を行なうことを目的とするものである。
のであり、冷却水の停滞を防いで温度むらの少ない状態
で、応力改善を行なうことを目的とするものである。
「問題点を解決するための手段」 本発明における二重金属管等の残留応力改善方法は、
オーステナイト系ステンレス鋼からなる母管とその内部
のサーマルスリーブとにより構成される二重金属管を水
平に保持して、母管及びサーマルスリーブの内部に冷却
水を充満させた状態で、母管とサーマルスリーブとの間
に形成される筒状空間部の上部に部分水流を基部に向か
って噴出させるとともに、筒状空間部を取り巻いている
母管を全周にわたって加熱し、母管壁に厚さ方向の温度
差を付与して母管壁に降伏点以上の応力を生じさせる技
術を適用するようにしている。
オーステナイト系ステンレス鋼からなる母管とその内部
のサーマルスリーブとにより構成される二重金属管を水
平に保持して、母管及びサーマルスリーブの内部に冷却
水を充満させた状態で、母管とサーマルスリーブとの間
に形成される筒状空間部の上部に部分水流を基部に向か
って噴出させるとともに、筒状空間部を取り巻いている
母管を全周にわたって加熱し、母管壁に厚さ方向の温度
差を付与して母管壁に降伏点以上の応力を生じさせる技
術を適用するようにしている。
筒状空間部においては、集中させた状態の部分水流が
サーマルスリーブの基部に当たることにより、筒状空間
部の周方向に二分されて下降流が形成されるが、加熱時
に母管の内面の温度が上昇することにより冷却水の上昇
流が生じて、下降流と上昇流とが合流する。
サーマルスリーブの基部に当たることにより、筒状空間
部の周方向に二分されて下降流が形成されるが、加熱時
に母管の内面の温度が上昇することにより冷却水の上昇
流が生じて、下降流と上昇流とが合流する。
この合流箇所は、筒状空間部の上方位置から下方にず
れるとともに、筒状空間部にサーマルスリーブの先端方
向に向かう逆流が形成される。このような冷却水の循環
作用を生じさせることにより、筒状空間部の最上部に蒸
気が滞留しないようにする。筒状空間部における冷却水
の循環により、母管内面の温度差の発生が少なくなり、
サーマルスリーブを囲んでいる母管の管壁に厚さ方向の
温度差を付与して、母管壁に降伏点以上の熱応力を発生
させ、処理対象部分である二重管の内面を圧縮残留応力
を付与した状態とするものである。
れるとともに、筒状空間部にサーマルスリーブの先端方
向に向かう逆流が形成される。このような冷却水の循環
作用を生じさせることにより、筒状空間部の最上部に蒸
気が滞留しないようにする。筒状空間部における冷却水
の循環により、母管内面の温度差の発生が少なくなり、
サーマルスリーブを囲んでいる母管の管壁に厚さ方向の
温度差を付与して、母管壁に降伏点以上の熱応力を発生
させ、処理対象部分である二重管の内面を圧縮残留応力
を付与した状態とするものである。
「実施例」 以下、本発明に係る二重金属管等の残留応力改善方法
の一実施例を第1図及び第2図に基づいて説明する。
の一実施例を第1図及び第2図に基づいて説明する。
第1図に示す二重管は、原子炉圧力容器1におけるノ
ズル2とセイフエンド3とを含む母管4の内部に、サー
マルスリーブ5が設けられた構造であり、この二重管
は、水平に敷設されているとともに、母管4の部分は、
オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)で構成されて
いるものとする。
ズル2とセイフエンド3とを含む母管4の内部に、サー
マルスリーブ5が設けられた構造であり、この二重管
は、水平に敷設されているとともに、母管4の部分は、
オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)で構成されて
いるものとする。
[冷却水の供給] 二重管となっている部分の内部、つまり、母管4とそ
の内部のサーマルスリーブ5との内部に、冷却水を充満
させると、母管4とサーマルスリーブ5との間に形成さ
れる筒状空間部6にも、冷却水が満たされる。そして、
第1図の矢印で示すように、冷却水に流れを生じさせて
おく。この場合、筒状空間部6の中に存在している冷却
水は、サーマルスリーブ5の中に生じる水流によって干
渉されることがなく滞留状態となって、流れが生じな
い。
の内部のサーマルスリーブ5との内部に、冷却水を充満
させると、母管4とサーマルスリーブ5との間に形成さ
れる筒状空間部6にも、冷却水が満たされる。そして、
第1図の矢印で示すように、冷却水に流れを生じさせて
おく。この場合、筒状空間部6の中に存在している冷却
水は、サーマルスリーブ5の中に生じる水流によって干
渉されることがなく滞留状態となって、流れが生じな
い。
[部分水流の発生] 次いで、筒状空間部6に細い給水ノズル7の先端を挿
入して、サーマルスリーブ5の基部、セイフエンド3に
向けて、筒状空間部6に満たされている冷却水の中に、
第1図の矢印で示すように、部分水流を噴出させる。こ
の部分水流は、サーマルスリーブ5の基部に当たって、
第2図に実線の矢印で示すように分かれるため、基部に
当たるまでは、第3図に二つの実線の矢印で示すように
流れて、特に、筒状空間部6の上部付近に集中的な冷却
水の流れを形成する。しかし、サーマルスリーブの基部
に当たると、第2図に示すように二分されて基部に沿っ
て下降するが、第3図の破線で示すように拡散する流れ
が形成されるので、次第に勢いが弱くなって、筒状空間
部6の他の部分全域には、影響を及ぼすことが少ない。
入して、サーマルスリーブ5の基部、セイフエンド3に
向けて、筒状空間部6に満たされている冷却水の中に、
第1図の矢印で示すように、部分水流を噴出させる。こ
の部分水流は、サーマルスリーブ5の基部に当たって、
第2図に実線の矢印で示すように分かれるため、基部に
当たるまでは、第3図に二つの実線の矢印で示すように
流れて、特に、筒状空間部6の上部付近に集中的な冷却
水の流れを形成する。しかし、サーマルスリーブの基部
に当たると、第2図に示すように二分されて基部に沿っ
て下降するが、第3図の破線で示すように拡散する流れ
が形成されるので、次第に勢いが弱くなって、筒状空間
部6の他の部分全域には、影響を及ぼすことが少ない。
[母管の加熱と対流の発生] このように、サーマルスリーブ5の中と、筒状空間部
6の上部とに冷却水が流れている状態、及びその他の箇
所では冷却水が存在するが停滞している状態としておい
て、誘導加熱コイルに高周波電流を流す等により、加熱
手段8を作動させる。即ち、筒状空間部6を取り巻いて
いる母管4を加熱する。
6の上部とに冷却水が流れている状態、及びその他の箇
所では冷却水が存在するが停滞している状態としておい
て、誘導加熱コイルに高周波電流を流す等により、加熱
手段8を作動させる。即ち、筒状空間部6を取り巻いて
いる母管4を加熱する。
母管4を加熱すると、母管4の管壁内部の温度が上昇
して、外表面が高く内面がこれよりも低くなる温度分布
となる。したがって、母管4の内面に接触している冷却
水の温度が部分的に高くなり、比重差によって母管4の
内面に沿って、筒状空間部6を第2図の破線の矢印で示
すように、移動する上昇流が発生する。
して、外表面が高く内面がこれよりも低くなる温度分布
となる。したがって、母管4の内面に接触している冷却
水の温度が部分的に高くなり、比重差によって母管4の
内面に沿って、筒状空間部6を第2図の破線の矢印で示
すように、移動する上昇流が発生する。
このため、筒状空間部6に噴出させている部分水流に
基づく下降流及び拡散流と、上昇流とが途中で合流し
て、サーマルスリーブの先端方向に逆流して、ノズル2
から原子炉圧力容器1の中に流れ出る現象が生じること
になり、筒状空間部6の各部で冷却水の流れが発生す
る。
基づく下降流及び拡散流と、上昇流とが途中で合流し
て、サーマルスリーブの先端方向に逆流して、ノズル2
から原子炉圧力容器1の中に流れ出る現象が生じること
になり、筒状空間部6の各部で冷却水の流れが発生す
る。
[温度差の発生] また、母管4の内面の温度は、給水ノズル7による部
分水流あるいは加熱による上昇流の発生に基づいて、移
動する冷却水に絶えず接触することになり、核沸騰温度
以下に保持される。このとき、加熱手段8による母管表
面の温度を内面と大きな差(例えばオーステナイト系ス
テンレス鋼の場合、200℃以上)が生じるように、加熱
条件を設定すると、母管壁に厚さ方向の温度差を付与し
て、母管壁に降伏点以上の熱応力を発生させる。
分水流あるいは加熱による上昇流の発生に基づいて、移
動する冷却水に絶えず接触することになり、核沸騰温度
以下に保持される。このとき、加熱手段8による母管表
面の温度を内面と大きな差(例えばオーステナイト系ス
テンレス鋼の場合、200℃以上)が生じるように、加熱
条件を設定すると、母管壁に厚さ方向の温度差を付与し
て、母管壁に降伏点以上の熱応力を発生させる。
そして、筒状空間部6の部分で、冷却水の流れが生じ
ていると、加熱によって蒸気が発生した場合でも、上部
に逃げた蒸気に部分水流が噴出して、冷却されるととも
に、最上部から排出移動させられることによって、蒸気
の停滞現象が起こらず、母管4の内面温度が異常に高く
なることはなく、例えば核沸騰温度以下に抑制される。
ていると、加熱によって蒸気が発生した場合でも、上部
に逃げた蒸気に部分水流が噴出して、冷却されるととも
に、最上部から排出移動させられることによって、蒸気
の停滞現象が起こらず、母管4の内面温度が異常に高く
なることはなく、例えば核沸騰温度以下に抑制される。
[応力の発生] このように、200℃以上の温度差を付与して、セイフ
エンド3の付近に降伏点を越える応力を発生させる加熱
をしばらくの間続行してから、加熱手段8を停止させ、
以下、自然放置により常温に戻す。また、冷却時間の経
過とともに、冷却水及びセイフエンド3等の熱伝達によ
り、母管壁は、ほぼ均一な温度、例えば冷却水の温度
(常温)に戻る。このような冷却後の状態において、処
理対象部分であるセイフエンド3の近傍における母管4
の内面、例えば、第1図において溶接継手9の近傍の内
面を圧縮残留応力を付与した状態とすることができるも
のである。
エンド3の付近に降伏点を越える応力を発生させる加熱
をしばらくの間続行してから、加熱手段8を停止させ、
以下、自然放置により常温に戻す。また、冷却時間の経
過とともに、冷却水及びセイフエンド3等の熱伝達によ
り、母管壁は、ほぼ均一な温度、例えば冷却水の温度
(常温)に戻る。このような冷却後の状態において、処
理対象部分であるセイフエンド3の近傍における母管4
の内面、例えば、第1図において溶接継手9の近傍の内
面を圧縮残留応力を付与した状態とすることができるも
のである。
なお、前述した母管の加熱と温度差の発生との処理工
程においては、母管4及びセイフエンド3の表面温度が
550℃以下となるように設定して、母管壁の金属組織中
に鋭敏化域が生じないようにする。また、一実施例で
は、冷却水をサーマルスリーブ5に流すようにしたが、
水流を停滞させた状態で処理することも可能で、この場
合、二重管の大きさ、誘導加熱の深さ、熱量、時間、温
度差の設定等の条件を考慮して決定される。さらに、第
1図例では、二重管について説明したが、冷却水が停滞
する類似する他の管体等においても、同様な残留応力改
善方法により実施し得ることは勿論である。
程においては、母管4及びセイフエンド3の表面温度が
550℃以下となるように設定して、母管壁の金属組織中
に鋭敏化域が生じないようにする。また、一実施例で
は、冷却水をサーマルスリーブ5に流すようにしたが、
水流を停滞させた状態で処理することも可能で、この場
合、二重管の大きさ、誘導加熱の深さ、熱量、時間、温
度差の設定等の条件を考慮して決定される。さらに、第
1図例では、二重管について説明したが、冷却水が停滞
する類似する他の管体等においても、同様な残留応力改
善方法により実施し得ることは勿論である。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明に係る二重金属管等の残
留応力改善方法によれば、以下の効果を奏する。
留応力改善方法によれば、以下の効果を奏する。
(1) 母管とサーマルスリーブとの間の筒状空間部の
上部に、冷却水を基部に向かって集中的に噴出させて部
分水流を形成し、母管加熱時の冷却水の上昇流と、基部
に当たって形成される部分水流の下降流とを合流させて
サーマルスリーブの先端方向に向かう流れを形成するも
のであるから、母管内面が狭隘部である筒状空間部に配
される場合にあっても、母管内面における冷却水の流れ
の形成により、処理対象部分である母管の内面に圧縮残
留応力を付与して、腐食割れの発生や成長を抑制するこ
とができる。
上部に、冷却水を基部に向かって集中的に噴出させて部
分水流を形成し、母管加熱時の冷却水の上昇流と、基部
に当たって形成される部分水流の下降流とを合流させて
サーマルスリーブの先端方向に向かう流れを形成するも
のであるから、母管内面が狭隘部である筒状空間部に配
される場合にあっても、母管内面における冷却水の流れ
の形成により、処理対象部分である母管の内面に圧縮残
留応力を付与して、腐食割れの発生や成長を抑制するこ
とができる。
(2) 筒状空間部に、部分水流の送り込みと加熱時の
上昇流とに基づく冷却水の流れを形成することにより、
母管内面に生じる温度差を少なくして圧縮残留応力を確
実に付与することができる。
上昇流とに基づく冷却水の流れを形成することにより、
母管内面に生じる温度差を少なくして圧縮残留応力を確
実に付与することができる。
(3) 狭隘部となる筒状空間部であっても、上部に冷
却水を集中的に噴出させるとともに、上昇流とあいまっ
て冷却水の流れが形成されるため、残留応力改善作業を
容易に実施し得るとともに実用性を向上させることがで
きる。
却水を集中的に噴出させるとともに、上昇流とあいまっ
て冷却水の流れが形成されるため、残留応力改善作業を
容易に実施し得るとともに実用性を向上させることがで
きる。
第1図は本発明に係る二重金属管等の残留応力改善方法
を原子炉圧力容器におけるノズル部分に適用した場合の
一実施例を示す縦断面図、第2図は筒状空間部における
水流を示す第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図の
III−III線矢視図である。 1……原子炉圧力容器、2……ノズル、3……セーフエ
ンド、4……母管、5……サーマルスリーブ、6……筒
状中空部、7……給水ノズル、8……加熱手段、9……
溶接継手。
を原子炉圧力容器におけるノズル部分に適用した場合の
一実施例を示す縦断面図、第2図は筒状空間部における
水流を示す第1図のII−II線矢視図、第3図は第2図の
III−III線矢視図である。 1……原子炉圧力容器、2……ノズル、3……セーフエ
ンド、4……母管、5……サーマルスリーブ、6……筒
状中空部、7……給水ノズル、8……加熱手段、9……
溶接継手。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 均 横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播 磨重工業株式会社横浜第一工場内 (72)発明者 田中 伸治 横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播 磨重工業株式会社横浜第一工場内 (72)発明者 古屋 修治 横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播 磨重工業株式会社横浜第一工場内 (56)参考文献 特開 昭61−30626(JP,A) 特開 昭53−76913(JP,A) 特開 昭59−190328(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】オーステナイト系ステンレス鋼からなる母
管(4)と、該母管の内面に基部が取り付けられたサー
マルスリーブ(5)とにより構成される二重金属管を水
平に保持して、母管及びサーマルスリーブの内部に冷却
水を充満させた状態で、母管とサーマルスリーブとの間
に形成される筒状空間部(6)の上部に、冷却水を基部
に向かって集中的に噴出させて部分水流を形成するとと
もに、筒状空間部を取り巻いている母管を全周にわたっ
て加熱し、筒状空間部の内部に加熱された冷却水の上昇
流を発生させ、前記基部に当たって下降する部分水流の
流れと冷却水の上昇流とを合流させてサーマルスリーブ
の先端方向に向かう流れを形成した状態とし、加熱され
た母管壁に厚さ方向の温度差を付与して母管壁に降伏点
以上の熱応力を生じさせることを特徴とする二重金属管
等の残留応力改善方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125504A JP2624649B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 二重金属管等の残留応力改善方法 |
IT20673/87A IT1205684B (it) | 1986-05-30 | 1987-05-26 | Metodo per accrescere la sollecitazione di compressione residua in tubi metallici doppi |
US07/054,895 US4796653A (en) | 1986-05-30 | 1987-05-28 | Method of enhancing residual compressive stress in double metallic tubes |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125504A JP2624649B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 二重金属管等の残留応力改善方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62280327A JPS62280327A (ja) | 1987-12-05 |
JP2624649B2 true JP2624649B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=14911755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61125504A Expired - Fee Related JP2624649B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 二重金属管等の残留応力改善方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4796653A (ja) |
JP (1) | JP2624649B2 (ja) |
IT (1) | IT1205684B (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8514998B2 (en) | 2005-01-31 | 2013-08-20 | Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. | Induction heating stress improvement |
JP4492475B2 (ja) * | 2005-06-30 | 2010-06-30 | 株式会社日立製作所 | 高周波誘導加熱法による残留応力改善方法 |
US7950530B2 (en) * | 2006-02-16 | 2011-05-31 | Stanley W. Ellis | Sludge and sediment removal system by remote access |
JP2011080495A (ja) * | 2009-10-05 | 2011-04-21 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | 水素充填システムの水素用熱交換器 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5376913A (en) * | 1976-12-20 | 1978-07-07 | Nippon Steel Corp | Cooling method for metal pipe of high temperature |
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