JP2623943B2 - 楽音信号のための共鳴効果装置 - Google Patents

楽音信号のための共鳴効果装置

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JP2623943B2
JP2623943B2 JP2242229A JP24222990A JP2623943B2 JP 2623943 B2 JP2623943 B2 JP 2623943B2 JP 2242229 A JP2242229 A JP 2242229A JP 24222990 A JP24222990 A JP 24222990A JP 2623943 B2 JP2623943 B2 JP 2623943B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、例えばピアノのように複数の共鳴体(複
数の弦)による共鳴効果を電気的に模倣できるようにし
た楽音信号のための共鳴効果装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置は、例えば特開昭63−267999号公
報に示されるように、異なる共振周波数特性を有する櫛
形フィルタでそれぞれ構成された複数の共鳴音信号形成
回路を備え、これらの各共鳴音信号形成回路にて入力楽
音信号に基づいて形成した複数の共鳴音信号をそのまま
混合して1つ若しくは複数のスピードから発音させて、
1つの弦の振動に伴い他の弦が振動することに起因して
得られるピアノのような共鳴効果を電気的に得るように
している。
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の装置にあっては、複数の異なる
共鳴音信号はスピーカから一つになって発音されるの
で、この共鳴効果の付与された楽音は空間的な広がり感
に欠けて不自然であった。このことを自然楽器のピアノ
を例にして説明すると、ピアノの場合、発音弦に共鳴す
る複数の弦は一列に配置されており、各共鳴音は異なる
位置から発音されるのに対して、前記従来の装置では、
共鳴音は一箇所から発音されることになるためである。 この発明は上記問題に対処するためになされたもの
で、その目的は、複数の共鳴音信号の音像定位をそれぞ
れ制御して空間的な広がり感をもった自然な共鳴音を発
生できるようにした楽音信号のための共鳴効果装置を提
供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明(上記請求項
1に係る発明)の構成上の特徴は、楽音信号を遅延する
遅延手段を有し楽音信号を同遅延手段に循環させて所定
の共鳴周波数で共鳴させるようにそれぞれ構成してな
り、各遅延手段による楽音信号の遅延時間をそれぞれ異
ならせることによって異なる共鳴周波数で楽音信号を共
鳴させて複数の共鳴音信号をそれぞれ形成する複数の共
鳴音信号形成チャンネルと、前記複数の共鳴音信号形成
チャンネル毎に、入力された複数の楽音信号をそれらの
各音高周波数と共鳴周波数との関係に応じた重み付けで
それぞれ合成し、同合成した各楽音信号を各共鳴音信号
形成チャンネルにそれぞれ供給する重み付け手段と、前
記複数の共鳴音信号形成チャンネルにて形成された各共
鳴音信号を音響変換して出力する複数の音響変換手段
と、前記複数の共鳴音信号形成チャンネル毎に、前記形
成された各共鳴音信号の前記複数の音響変換手段に対す
る供給状態を制御して前記複数の音響変換手段による各
共鳴音信号の音像を同複数の共鳴音信号形成チャンネル
の各共鳴周波数に対応させて定位させる音像定位制御手
段とを備えたことにある。 また、第2の発明(上記請求項2に係る発明)の構成
上の特徴は、前記第1の発明の音像定位制御手段を、前
記複数の共鳴音信号形成チャンネルから前記複数の音響
変換手段にそれぞれ供給される各共鳴音信号の遅延時間
を同共鳴音信号毎に制御する遅延時間制御手段で構成し
たことにある。 また、第3の発明(上記請求項3に係る発明)の構成
上の特徴は、前記第1の発明の音像定位制御手段を、前
記複数の共鳴音信号形成チャンネルから前記複数の音響
変換手段にそれぞれ供給される各共鳴音信号の音量レベ
ルを同共鳴音信号毎に制御する音量レベル制御手段で構
成したことにある。
【作用】
上記のように構成した第1の発明においては、重み付
け手段が、複数の共鳴音信号形成チャンネル毎に、入力
された複数の楽音信号をそれらの各音高周波数と共鳴周
波数との関係に応じた重み付けでそれぞれ合成し、同合
成した各楽音信号を各共鳴音信号形成チャンネルにそれ
ぞれ供給する。複数の共鳴音信号形成チャンネルは、異
なる共鳴周波数で楽音信号を共鳴させて複数の共鳴音信
号をそれぞれ形成する。そして、音像定位制御手段が、
複数の共鳴音信号形成チャンネル毎に、前記形成された
各共鳴音信号の複数の音響変換手段に対する供給状態を
制御して、複数の音響変換手段による各共鳴音信号の音
像を同複数の共鳴音信号形成チャンネルの各共鳴周波数
に対応させて定位させる。例えば、第2の発明のよう
に、音像定位制御手段は遅延時間制御手段により構成さ
れ、各共鳴音信号形成チャンネルから複数の音響変換手
段にそれぞれ供給される各共鳴音信号の遅延時間を同共
鳴音信号毎に制御して、各共鳴音信号の音像定位を制御
する。また、第3の発明のように、音像定位制御手段は
音量レベル制御手段で構成され、各共鳴音信号形成チャ
ンネルから複数の音響変換手段にそれぞれ供給される各
共鳴音信号の音量レベルを同共鳴音信号毎に制御して、
各共鳴音信号の音像定位を制御する。
【発明の効果】
上記作用説明からも理解できるとおり、上記第1〜第
3の発明によれば、重み付け手段が、複数の共鳴音信号
形成チャンネル毎に、入力された複数の楽音信号をそれ
らの各音高周波数と共鳴周波数との関係に応じた重み付
けでそれぞれ合成するので、自然楽器による発音体が距
離に応じて共鳴体に与える影響、例えば発音弦が距離に
応じて共鳴弦に与える影響が考慮されて、自然楽器の共
鳴効果をよりよく模倣できる。また、音像定位制御手段
は各共鳴音信号の音像を複数の共鳴音信号形成チャンネ
ルの各共鳴周波数に対応させて定位させるので、自然楽
器の共鳴体による共鳴音の音像の定位、例えばピアノに
おける複数の弦による共鳴音の音像定位をよりよく模倣
でき、空間的に広がり感のある自然な共鳴効果を実現で
きる。
【実施例】
以下、この発明の一実施例を図面を用いて説明する
と、第2図は同実施例に係る電子楽器の全体をブロック
図により示している。 この電子楽器は鍵盤の各鍵にそれぞれ対応した複数の
鍵スイッチからなる鍵スイッチ回路11を備えており、こ
の鍵スイッチ回路11には押鍵検出回路12が接続されてい
る。押鍵検出回路12は鍵スイッチ回路11内の各鍵スイッ
チの開閉成を検出することにより鍵盤の各鍵の押離鍵を
検出するもので、検出された各鍵の押離鍵を表す押離鍵
情報を押鍵割り当て回路13に出力する。押鍵割り当て回
路13は鍵盤にて押鍵された鍵を複数の楽音信号形成チャ
ンネル14−1〜14−nのいずれかに割り当て、各割り当
てられた鍵を表すキーコードKC1〜KCn及び同鍵の押離鍵
状態を表すキーオン信号KO1〜KOnを前記各チャンネル14
−1〜14−nに対応した各時分割タイミングに同期させ
て同各チャンネル14−1〜14−nへ時分割出力する。な
お、前記キーコードKC1〜KCnは低音ほど小さな値をと
り、音高が高くなるに従って増加する値をとる。 楽音信号形成チャンネル14−1〜14−nは、前記時分
割で供給されたキーコードKC1〜KCn及びキーオン信号KO
1〜KOnの中から自己のチャンネルタイミングに同期して
供給されているキーコードKC及びキーオン信号KOを取り
込む取り込み回路と、同取り込んだキーコードKC及びキ
ーオン信号KOに基づいて楽音信号を形成する楽音信号形
成回路とをそれぞれ内蔵している。この場合、各楽音信
号形成回路にて形成される楽音信号TS1〜TSnの音高はキ
ーコードKC1〜KCnにより制御され、同楽音信号の音色は
音色制御パラメータにより設定され、また同楽音信号の
音量エンベロープはキーオン信号KO1〜KOn及びサステイ
ン信号SUSにより設定されるようになっている。 音色制御パラメータは音色制御パラメータメモリ15か
ら供給されるもので、同メモリ15は複数の音色に対応し
た複数組の音色制御パラメータを記憶しており、音色選
択スイッチ回路16からの音色選択信号TCによりアドレス
指定されて1組の音色制御パラメータを出力するように
なっている。音色選択スイッチ回路16は複数の音色選択
操作子に対応した複数の音色選択スイッチにより構成さ
れており、音色選択操作子の操作に応じた選択音色を表
す音色選択信号TCを出力する。また、サステイン信号SU
Sはサステインペダルの操作状態を表す信号であり、同
ペダルの操作により開閉するサステインペダルスイッチ
17から供給される。 楽音信号形成チャンネル14−1〜14−nの各出力はそ
れぞれミキサ回路20に接続されている。このミキサ回路
20は、第3図に示すように、左チャンネル用の加算器21
と右チャンネル用の加算器22とを備えている。加算器2
1,22は各入力にそれぞれ供給された信号を合算して出力
するもので、加算器21,22の各入力には各入力信号の混
合率を決定するための乗算器23−1〜23−n,24−1〜24
−nがそれぞれ設けられている。 乗算器23−1〜23−nは楽音信号形成チャンネル14−
1〜14−nから入力した各楽音信号TS1〜TSnに左チャン
ネル用の音源用パン係数をそれぞれ乗算して加算器21に
供給するもので、同係数は各制御入力にそれぞれ供給さ
れるようになっている。この左チャンネル用の音源用パ
ン係数は音源用パン係数メモリ25に音色毎に複数組記憶
されている。例えば、ピアノ音色の1組の音源用パン係
数は、第4図に示すように、最低音(最低キーコードK
C)にて「1」未満の値であるとともに、音高(キーコ
ードKC)の増加に従って減少するようになっている。な
お、音色が異なる場合にも、この音源用パン係数は前記
ピアノ音色の場合とほぼ同様であるが、変化カーブ等が
若干異なる。 この音源用パン係数メモリ25には押鍵割り当て回路13
から時分割出力されたキーコードKC1〜KCnと音色選択ス
イッチ回路16からの音色選択信号TCとがアドレス指定信
号として供給されており、同メモリ25は音色選択信号TC
により指定された1組の左チャンネル用の音源用パン係
数群に含まれ、かつキーコードKC1〜KCnによりそれぞれ
指定される各音源用パン係数を時分割出力する。この音
源用パン係数メモリ25の出力はデマルチ回路26に接続さ
れており、同回路26は前記メモリ25から時分割供給され
る音源用パン係数を前記キーコードKC1〜KCnの時分割タ
イミングに対応させてデマルチして乗算器23−1〜23−
nにそれぞれ供給する。 また、乗算器24−1〜24−nは楽音信号形成チャンネ
ル14−1〜14−nから入力した各楽音信号TS1〜TSnに右
チャンネル用の音源用パン係数をそれぞれ乗算して加算
器22に供給するもので、同係数は各制御入力にそれぞれ
供給されるようになっている。この右チャンネル用の音
源用パン係数は「1」から前記左チャンネル用の音源用
パン係数を減算したもので、「1」からデマルチ回路26
の各出力をそれぞれ減算する減算器27−1〜27−nにて
計算されるようになっている。 このように構成したミキサ回路20の左右チャンネル用
の出力は、第2図に示すように、加算器31,32、ディジ
タル/アナログ変換器33,34及びアンプ35,36を介して左
右チャンネル用の音響変換手段としてのスピーカ37,38
にそれぞれ接続されている。スピーカ37,38は電子楽器
の前面パネルに左右に分けて組み付けられ、またはステ
ージ、スタジオ等に空間的に左右に分離されて配置され
るものである。 加算器31,32には共鳴音信号形成部40にて入力楽音信
号に基づいて形成された左右チャンネル用の共鳴音信号
が供給されるようになっている。 共鳴音信号形成部40は入力楽音信号に基づいて共振周
波数の異なるm個の共鳴音信号を形成出力するもので、
第2図及び第5図に示すように、楽音信号形成チャンネ
ル14−1〜14−nからの各楽音信号TS1〜TSnをそれぞれ
入力するm個の重み付け回路41−1〜41−mを備えてい
る。これらの重み付け回路41−1〜41−mには、前記楽
音信号TS1〜TSnの他に、音色選択スイッチ回路16からの
音色選択信号TCと押鍵割り当て回路13から時分割出力さ
れたキーコードKC1〜KCnとが並列的に同時に供給される
とともに、各重み付け回路41−1〜41−mには各共鳴周
波数を表す共鳴周波数データRKC1〜RKCmがそれぞれ個別
に供給されるようになっている。これらの共鳴周波数デ
ータRKC1〜RKCmは、例えばピアノで言うならば、ピアノ
の各弦の共振周波数に対応するもので、共鳴周波数デー
タ発生器42からデマルチ回路43を介して供給される。共
鳴周波数データ発生器42は音色毎にm個の共鳴周波数を
記憶したメモリを内蔵しており、音色選択スイッチ回路
16からの音色選択信号TCにより指定される組のm個の共
鳴周波数データRKC1〜RKCmを時分割出力する。デマルチ
回路43は前記時分割供給されたm個の共鳴周波数データ
RKC1〜RKCmを各重み付け回路41−1〜41−mに対応させ
てデマルチするものである。 これらの重み付け回路41−1〜41−mを詳細に説明す
ると、第1図は同重み付け回路41−1〜41−mのうちの
一つの回路41−i(iは1〜mの任意の数)を代表して
示している。重み付け回路41−iは楽音信号形成チャン
ネル14−1〜14−nからの各楽音信号TS1〜TSnを合算す
る加算器51を備え、同加算器51の各入力には各入力信号
の音量レベルを決定するための乗算器52−1〜52−nが
設けられている。乗算器52−1〜52−nは各入力楽音信
号TS1〜TSnに重み付け係数をそれぞれ乗算して加算器51
と供給するもので、同係数は各制御入力にそれぞれ供給
されるようになっている。この重み付け係数は重み付け
係数メモリ53に音色毎に複数組記憶されているもので、
例えば、ピアノ音色に対応した1組の重み付け係数は、
第6図に示すように、キーコードKCと共鳴周波数RKCの
差の絶対値|KC−RKC|が「0」のとき「1」であるとと
もに、同絶対値|KC−RKC|が増加するに従って徐々に減
少するものである。なお、音色が異なる場合にも、この
重み付け係数は前記ピアノの音色の場合とほぼ同様であ
るが、変化カーブ等が若干異なる。 この重み付け係数メモリ53は音色選択信号TCによりア
ドレス指定されるとともに、減算器54からの信号によっ
てもアドレス指定されるようになっている。減算器54は
押鍵割り当て回路13から時分割供給されるキーコードKC
1〜KCnを入力するとともに共鳴周波数データRKCiを入力
して、前記各キーコードKC1〜KCnから共鳴周波数データ
RKCiを減算した値KC1〜RKCi,KC2−RKCi・・・KCn−RKCi
を表す各信号を重み付け係数メモリ53へそれぞれ時分割
出力する。重み付け係数メモリ53の出力にはデマルチ回
路54が接続されており、同回路54は重み付け係数メモリ
53からの時分割出力される重み付け係数を前記キーコー
ドKC1〜KCnの時分割タイミング及び各乗算器52−1〜52
−nに対応させてデマルチして乗算器52−1〜52−nへ
それぞれ出力する。 ふたたび、第5図に戻ると、各重み付け回路41−1〜
41−mには共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mが
それぞれ直列に接続されている。これらの共鳴音信号形
成チャンネル44−1〜44−mには、重み付け回路41−1
〜41−mからの各信号の他に、サステインペダルスイッ
チ17からのサステイン信号SUSが並列的に同時に供給さ
れるとともに、共鳴制御パラメータがそれぞれ個別に供
給されるようになっている。共鳴制御パラメータは遅延
時間パラメータDLY、フィードバック利得パラメータFB
G、フィルタ特性パラメータFQ、パン用左右遅延パラメ
ータDLYL,DLYR及びパン用左右音量パラメータPANL,PANR
を1組とするもので、これらの1組の各制御パラメータ
は音色毎及び共鳴周波数データRKC1〜RKCm毎に共鳴制御
パラメータメモリ45に記憶されている。なお、前記各パ
ラメータの性格については後述する共鳴音信号形成チャ
ンネル44−1〜44−mの具体的な説明で明らかにする。
共鳴制御パラメータメモリ45は音色選択スイッチ回路16
からの音色選択信号TC及び共鳴周波数データ発生器42か
ら時分割供給される共鳴周波数データRKC1〜RKCmにより
アドレス指定されるようになっており、選択音色及び各
共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mの共鳴周波数
(共振周波数)に対応したm組の共鳴制御パラメータを
共鳴周波数データRKC1〜RKCmに同期して時分割出力す
る。この共鳴制御パラメータメモリ45の出力にはデマル
チ回路46が接続されており、同回路46は前記m組の共鳴
制御パラメータを前記周波数データRKC1〜RKCmの時分割
タイミング及び各共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44
−mに対応させてデマルチして共鳴音信号形成チャンネ
ル44−1〜44−mにそれぞれ個別に供給する。 これらの共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mを
詳細に説明すると、第1図は同チャンネル44−1〜44−
mのうち一つのチャンネル44−i(iは1〜mの任意の
数)を代表して示している。共鳴音信号形成チャンネル
44−iは櫛形フィルタで構成され、加算器61、乗算器6
2、遅延回路63及びフィルタ回路64からなる循環信号路
を備えている。 加算器61は重み付け回路41−iの加算器51からの信号
と乗算器62、遅延回路63及びフィルタ回路64を介して帰
還された信号とを加算して、乗算器62の入力に供給する
ものである。乗算器62はフィードバック利得パラメータ
FBGiにより制御され、前記循環する信号のフィードバッ
ク利得を制御する。また、乗算器62に対するフィードバ
ック利得パラメータFBGiの入力路には乗算器65が介装さ
れており、同乗算器65は前記パラメータFBGiにサステイ
ン信号SUS(「0」又は「1」)を乗算して出力する。
遅延回路63は遅延制御パラメータDLYiにより制御され、
入力信号を同パラメータKLYiにより表された時間だけ遅
延して出力するもので、この遅延時間により共鳴音信号
形成チャンネル44−iの共振周波数(共鳴周波数)がほ
ぼ決定される。フィルタ回路64はフィルタ特性パラメー
タFQiにより制御され、循環信号路を循環している信号
の周波数特性(ローパス、バンドパスなどのフィルタ特
性、カットオフ周波数など)を設定制御するものであ
る。 乗算器62の出力は遅延回路66の入力にも接続されてい
る。この遅延回路66は入力信号を最大で数10ミリ秒まで
遅延するもので、0〜数10ミリ秒に渡って異なる時間だ
け遅延された多数の信号が取り出されるようになってい
る。この多数の信号は遅延信号取り出し回路67に入力さ
れており、同回路67はパン用左右遅延パラメータDLYLi,
DLYRiにより制御され、前記多数の信号のうちで両パラ
メータDLYLi,DLYRiによりそれぞれ指定された時間だけ
遅延された2信号を左右チャンネル用の共鳴音信号とし
てそれぞれ出力する。これらのパン用左右遅延パラメー
タDLYLi,DLYRiは音色毎に多少異なるものの、ほぼ第7
図のような特性に設定、すなわちパン用左遅延パラメー
タDLYLiは共鳴周波数データRKCが大きくなるに従って徐
々に大きくなるとともに、パン用右遅延パラメータDLYR
iは共鳴周波数データRKCが大きくなるに従って徐々に小
さくなるように設定されている。 遅延信号取り出し回路67の両出力には乗算器68,69が
それぞれ接続されており、両乗算器68,69は入力信号に
パン用左右音量パラメータPANLi,PANRiをそれぞれ乗算
して左右チャンネル用の共鳴音信号としてそれぞれ出力
するものである。これらのパン用左右音量パラメータPA
NLi,PANRiは音色毎に多少異なるものの、ほぼ第8図の
ような特性に設定、すなわちパン用左音量パラメータPA
NLiは共鳴周波数データRKCが大きくなるに従って徐々に
小さくなるとともに、パン用右音量パラメータPANRiは
共鳴周波数データRKCが大きくなるに従って徐々に大き
くなるように設定されている。 このように構成した共鳴音信号形成チャンネル44−1
〜44−mの乗算器68の出力は、第5図に示すように、加
算器47にそれぞれ接続されており、加算器47は各入力に
供給された信号を合算して左チャンネル用の共鳴音信号
として出力する。共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44
−mの乗算器69の出力は加算器48にそれぞれ接続されて
おり、加算器48は各入力に供給された信号を合算して右
チャンネル用の共鳴音信号として出力する。これらの左
右チャンネル用の共鳴音信号は、第1図に示すように、
加算器31,32の他方の入力に供給されるようになってい
る。 次に、上記のように構成した電子楽器の動作を説明す
る。 鍵盤にて鍵演奏がされると、押鍵検出回路12は鍵演奏
に伴う鍵スイッチ回路11の各鍵スイッチの開閉成を検出
して、押離鍵された鍵に関する押離鍵情報を押鍵割り当
て回路13に出力する。押鍵割り当て回路13は前記押離鍵
情報を楽音信号形成チャンネル14−1〜14−nのいずれ
かに割り当て、同楽音信号形成チャンネル14−1〜14−
nに対応した各割り当てチャンネルタイミングに同期し
て前記押離鍵された鍵に関するキーコードKC1〜KCn及び
キーオン信号KO1〜KOnを時分割出力し、この時分割出力
されたキーコードKC1〜KCn及びキーオン信号KO1〜KOnは
前記割り当てられた楽音信号形成チャンネル14−1〜14
−nに取り込まれる。このキーコードKC1〜KCn及びキー
オン信号KO1〜KOnを取り込んだ楽音信号形成チャンネル
14−1〜14−nは、前記取り込んだキーコードKC1〜KCn
により表された音高の楽音信号TS1〜TSnを形成してミキ
サ回路20へ出力する。この場合、形成出力される楽音信
号TS1〜TSnの音色は音色制御パラメータメモリ15から供
給された音色制御パラメータにより制御され、音色選択
スイッチ回路16により選択されている音色に対応したも
のとなる。また、同楽音信号の音量エンベロープはキー
オン信号KO1〜KOnにより制御されて前記鍵盤における押
鍵に応答して立ち上がり、同鍵盤における離鍵に応答し
て徐々に減衰する。さらに、この音量エンベロープはサ
ステインペダルスイッチ17からのサステイン信号SUSに
より制御されており、サステインペダルの踏み込み操作
に伴いサステイン信号SUSがハイレベル“1"であるとき
には、前記離鍵に応答した音量エンベロープの減衰時間
が長く、またサステインペダルの踏み込み解除によりサ
ステイン信号SUSがローレベル“0"のときには同減衰時
間が短くなる。 このように形成されてミキサ回路20に供給された楽音
信号TS1〜TSnは乗算器23−1〜23−nと乗算器24−1〜
24−nとにそれぞれ並列的に供給される。このとき、乗
算器23−1〜23−nの制御入力には音色選択信号TC及び
キーコードKC1〜KCnに応じて音源用パン係数メモリ25か
ら読み出された左チャンネル用の各音源用パン係数がデ
マルチ回路26を介して供給されており、同乗算器23−1
〜23−nは楽音信号TS1〜TSnに各左チャンネル用の音源
用パン係数をそれぞれ乗算して加算器21に出力する。し
たがって、楽音信号形成チャンネル14−1〜14−nから
供給される楽音信号TS1〜TSnはその音高(キーコードK
C)に対応した左チャンネル用の音源用パン係数により
重み付けされて加算器21に供給される。この場合、左チ
ャンネル用の音源係数は、音高が高くなる従って(キー
コードKCが大きくなるに従って)小さくなるように設定
されているので(第4図参照)、加算器21には低音程大
きな音量レベルの楽音信号TS1〜TSnが供給される。 一方、減算器27−1〜27−nは「1」から前記各左チ
ャンネル用の音源用パン係数をそれぞれ減算した値を出
力しているので、前記左チャンネル用の各音源用パン係
数の補数が右チャンネル用の音源用パン係数として乗算
器24−1〜24−nに供給される。これにより、楽音信号
形成チャンネル14−1〜14−nから供給される楽音信号
TS1〜TSnはその音高(キーコードKC)に対応した右チャ
ンネル用の音源用パン係数(左チャンネル用の音源係数
の補数)により重み付けされて加算器22に供給される。
この場合、右チャンネル用の音源用パン係数(左チャン
ネル用の音源用パン係数の補数)は、音高が高くなる従
って(キーコードKCが大きくなるに従って)大きくなる
ように設定されるので、加算器22には高音程大きな音量
レベルの楽音信号TS1〜TSnが供給される。 加算器21,22に入力された各楽音信号TS1〜TSn信号は
それぞれ合算されて左右チャンネル用の楽音信号として
出力され、加算器31,32を介してディジタル/アナログ
変換器33,34に供給されて、それぞれアナログ楽音信号
に変換される。このアナログ楽音信号はアンプ35,36を
介してスピーカ37,38に供給され、同スピーカ37,38は前
記アナログ楽音信号に対応した音響信号を放音するの
で、低音側の楽音は左チャンネル用のスピーカ37から多
く発音されるとともに右チャンネル用のスピーカ38から
少なく発音される。また、高音側の楽音は左チャンネル
用のスピーカ37から少なく発音されるとともに右チャン
ネル用のスピーカ38から多く発音される。したがって、
低音の楽音程その音像は左側になり、高音の楽音程その
音像は右側になる。 一方、楽音信号形成チャンネル14−1〜14−nから出
力された楽音信号TS1〜TSnは共鳴音信号形成部40にも供
給される。この共鳴音信号形成部40においては、各楽音
信号TS1〜TSnはm個の重み付け回路41−1〜41−mにて
それぞれ合算された後、m個の共鳴音信号形成チャンネ
ル44−1〜44−mにてこれらの合算されたm個の楽音信
号に基づいてm個の異なる共鳴音信号がそれぞれ形成さ
れる。 重み付け回路44−1〜44−mにおいては、楽音信号TS
1〜TSnは乗算器52−1〜52−nにそれぞれ並列的に供給
される。このとき、減算器54は、押鍵割り当て回路13か
ら時分割供給されるキーコードKC1〜KCnから、各重み付
け回路41−1〜41−mにそれぞれ固有に供給されている
共鳴周波数データRKCを減算して、その減算値KC1−RKCi
〜KCn−RKCiを重み付け係数メモリ53に時分割出力する
と同時に、重み付け係数メモリ53は音色選択信号TCによ
り指定されるとともに前記減算器54からの出力信号KC1
〜RKCi〜KCn−RKCiによりそれぞれ指定される重み付け
係数(第6図参照)を時分割出力しており、この重み付
け係数はデマルチ回路54の作用により前記キーコードKC
1〜KCnの割り当てられている時分割タイミングに対応し
た乗算器52−1〜52−nに供給される。これにより、楽
音信号形成チャンネル14−1〜14−nから供給される楽
音信号TS1〜TSnはその音高(キーコードKC)と共鳴周波
数データRKCiとの差に対応して重み付けされて加算器51
に供給される。この場合、重み付け係数は、第6図に示
すように、各キーコードKC1〜KCnと共鳴周波数データRK
Ciとの各差KC1−RKCi〜KCn−RKCiの絶対値|KC1−RKCi|
〜|KCn−RKCi|が大きくなるに従って小さくなる値に設
定されているので、加算器51には前記絶対値|KC1−RKCi
|〜|KCn−RKCi|が小さい程大きな音量レベルの楽音信号
TS1〜TSnが供給される。この絶対値|KC1−RKCi|〜|KCn
−RKCi|は発音のために積極的に振動する振動体と同振
動に伴い共鳴する振動体との距離に対応、すなわちピア
ノで言うならば発音弦と共鳴弦との距離に対応し、かつ
加算器51はこれらの各重み付けされた楽音信号TS1〜TSn
を合算するので、この重み付けにより発音弦の影響が距
離に反比例して共鳴弦に影響を与える物理現象が実現さ
れる。 このように、重み付け回路41−1〜41−mにて楽音信
号TS1〜TSnをそれぞれ合算したm個の楽音信号は、各共
鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mの加算器61、乗
算器62、遅延回路63及びフィルタ回路64からなる循環信
号路にそれぞれ入力される。一方、これらの乗算器62、
遅延回路63及びフィルタ回路64には、フィードバック制
御パラメータFBGi、遅延制御パラメータDLYi及びフィル
タ特性パラメータFQiが供給されるとともに、乗算器65
にはサステインペダルスイッチ17からサステイン信号SU
Sが供給されている。 今、サステインペダルの踏み込み操作が解除されてい
て、サステインペダルスイッチ17からローレベル“0"の
サステイン信号SUSが乗算器65に入力されていれば、乗
算器65は「0」を表す制御信号を乗算器62に供給するの
で、同乗算器62は加算器61からの楽音信号を遅延回路66
へ出力しない。これにより、この場合には、共鳴音信号
形成部40からは楽音信号が出力されない。 一方、サステインペダルが踏み込み操作されていて、
サステインペダルスイッチ17からハイレベル“1"のサス
テイン信号SUSが乗算器65に入力されていれば、同乗算
器65はその入力に供給されているフィードバック利得パ
ラメータFBGiを乗算器62に出力し、同乗算器62が加算器
61からの信号に同パラメータFBGiを乗算して遅延回路63
に供給するので、楽音信号は加算器61、乗算器62、遅延
回路63及びフイルタ回路64からなる前記循環信号路を循
環する。これにより、加算器51からの楽音信号の供給が
停止しても、楽音信号は前記循環信号路を循環し続け
て、この循環している信号が共鳴音信号として遅延回路
66に供給され続ける。 この場合、各共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−
mの遅延回路63、フィルタ回路64に供給されいる遅延制
御パラメータDLY1〜DLYm、フィルタ特性パラメータFQ1
〜FQm及びフィードバック利得パラメータFBG1〜FBGm
は、共鳴制御パラメータメモリ45及びデマルチ回路46の
作用により、音色選択信号TC及び各共鳴周波数データRK
C1〜RKCmに対応した各共鳴音信号形成チャンネル44−1
〜44−mに固有なものであるので、各共鳴音信号形成チ
ャンネル44−1〜44−mにおいては各共鳴周波数RKC1〜
RKCmに対応した共振周波数(共鳴周波数)を有する共鳴
効果が付与される。これにより、ピアノのように複数の
弦がそれぞれ共鳴体として作用する共鳴効果が実現され
る。 乗算器62から出力された信号は遅延回路66に入力さ
れ、遅延回路66は入力信号を異なる時間遅延した複数の
遅延信号を遅延信号取り出し回路67に出力する。遅延信
号取り出し回路67はその選択制御入力に供給されている
パン用左右遅延パラメータDLYLi,DLYRiによりそれぞれ
指定された時間だけ遅延された遅延信号を取り出して乗
算器68,69に出力する。乗算器68,69は、各制御入力に供
給されているパン用左右音量パラメータPANLi,PANRiを
前記各入力した遅延信号にそれぞれ乗算して左右チャン
ネル用の共鳴音信号として出力する。 この場合も、各共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44
−mの遅延信号取り出し回路67及び乗算器68,69に供給
される前記パン用左右遅延パラメータDLYL1〜DLYLm,DLY
R1〜DLYRm及びパン用左右音量パラメータPANL1〜PANLm,
PANR1〜PANRmは、前記と同様の共鳴制御パラメータメモ
リ45及びデマルチ回路46の作用により、音色選択信号TC
及び各共鳴周波数データRKC1〜RKCmに対応した各共鳴音
信号形成チャンネル44−1〜44−mに固有なものである
ので、各共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mから
は異なる遅延時間を有しかつ異なる音量レベルの左右チ
ャンネル用の共鳴音信号がそれぞれ出力される。 その結果、パン用左右遅延パラメータDLYL1〜DLYLm,D
LYR1〜DLYRm及びパン用左右音量パラメータPANL1〜PANL
m,PANR1〜PANRmは第7図及び第8図に示す特性に設定さ
れているので、共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−
mに対応した共鳴周波数データRKC1〜RKCmが高い共鳴周
波数(ピアノで言うならば高音側の弦)を示す程、差チ
ャンネル用の共鳴音信号の遅延信号が長くなるとともに
右チャンネル用の共鳴音信号の遅延時間が短くなり、か
つ左チャンネル用の共鳴音信号の音量レベルが小さくな
るとともに右チャンネル用の共鳴音信号の音量レベルが
大きくなる。 このようにして、各共鳴音信号形成チャンネル44−1
〜44−mから出力された左右チャンネル用の共鳴音信号
は、加算器47,48にて合算された後、加算器31,32にそれ
ぞれ入力されて、前記ミキサ回路20からの楽音信号TS1
〜TSnと同様にして、同楽音信号TS1〜TSnと共に出力さ
れる。この場合、前述のように、共鳴音信号の共鳴周波
数が高くなる程、左チャンネル用の共鳴音信号の遅延信
号が長くなるとともに右チャンネル用の共鳴音信号の遅
延時間が短くなり、かつ左チャンネル用の共鳴音信号の
音量レベルが小さくなるとともに右チャンネル用の共鳴
音信号の音量レベルが大きくなるので、位相的にも音量
的にも、高音に対応した共鳴音程、音像は右側に定位す
る。これにより、ピアノのように共鳴体を構成する多数
の弦を有する楽器の共鳴音の空間的な音響効果を実現で
きる。 なお、上記のように構成した実施例は次のような各種
変形が可能である。 (1)上記実施例においては、楽音信号形成チャンネル
14−1〜14−n及び共鳴音信号形成チャンネル44−1〜
44−mを空間的に分離した複数の独立した回路で構成し
たが、楽音信号形成チャンネル14−1〜14−n及び共鳴
音信号形成チャンネル44−1〜44−mを複数の時分割処
理による回路でそれぞれ構成してもよい。この場合、楽
音信号形成チャンネル14−1〜14−nにおいては、各チ
ャンネル14−1〜14−nに対応したn個の時分割チャン
ネルを用意し、各時分割チャンネルにてキーコードKC1
〜KCn、キーオン信号KO1〜KOn及びサステイン信号SUSに
応じた楽音信号を形成するようにすればよい。また、共
鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−mにおいても、各
チャンネル44−1〜44−mに対応したm個の時分割チャ
ンネルを用意するとともに、各種共鳴制御パラメータも
この時分割チャンネルに同期して供給されるようにし
て、共鳴音信号形成に関する演算を時分割処理するよう
にすればよい。この場合、重み付け回路41−1〜41−m
も時分割チャンネルを有する回路で構成し、時分割供給
されるn個の楽音信号TS1〜TSnをm個の共鳴音信号形成
チャンネル毎に時分割で重みつけ演算して、m個の共鳴
音信号形成チャンネルにそれぞれ時分割出力するように
すればよい。 (2)上記実施例においては、各重み付け回路41−1〜
41−n及び各共鳴音信号形成チャンネル44−1〜44−m
の各回路構成を共通にし、共鳴周波数データ発生器42か
らの共鳴周波数データRKC1〜RKCm及び共鳴制御パラメー
タメモリ45からの前記データRKC1〜RKCm毎の共鳴制御パ
ラメータにより前記各回路41−1〜41−m,41−1〜44−
mを制御して前記各回路に固有の特性をもたせるように
したが、各重み付け回路41−1〜41−m及び各共鳴音信
号形成チャンネル44−1〜44−mに予め固有の特性をも
たせるようにしておいてもよい。この場合、重み付け回
路41−1〜41−mにおいては、同回路41−1〜41−mに
関係する共鳴周波数は予め決められることになるので、
上記実施例のような減算器54を設けて、入力した楽音信
号TS1〜TSnの音高を表すキーコードKC1〜KCnと共鳴周波
数データRKCiとの差を算出しなくてもよい。すなわち、
各重み付け回路41−1〜41−m毎に、同各回路41−1〜
41−mにおける各共鳴周波数と前記キーコードKC1〜KCn
との関係を示す異なる重み付け係数を記憶したメモリを
用意しておき、前記キーコードKC1〜KCnのみにより前記
重み付け係数を読み出し出力するようにすればよい。 (3)上記実施例の各共鳴音信号形成チャンネル44−1
〜44−mにおいては、加算器61、乗算器62、遅延回路63
及びフィルタ回路64の順に各回路61〜64を接続して楽音
信号の循環信号路を形成するとともに、乗算器62と遅延
回路63との間から出力信号を得るようにしたが、共鳴音
信号の発生遅れが問題にならない場合には、加算器61、
遅延回路63、フィルタ回路64及び乗算器62の順に各回路
61〜64を接続して楽音信号の循環信号路を形成して、乗
算器62と加算器61との間から出力信号を得るようにして
もよい。 (4)上記実施例においては、サステインペダルが踏み
込み操作されたとき楽音信号TS1〜TSnに共鳴効果が付与
されるとともに、同ペダルが踏み込み操作されないとき
には楽音信号TS1〜TSnに共鳴効果が全く付与されないよ
うにしたが、このサステインペダルの踏み込み程度によ
り、共鳴効果の付与される程度が連続的に変更制御され
るようにしてもよい。この場合、サステインペダルスイ
ッチ17に代えてボリュームなどを用いてサステインペダ
ルの踏み込み量を検出して、同踏み込み量を表す検出信
号を楽音信号形成チャンネル14−1〜14−n及び共鳴音
信号形成チャンネル44−1〜44−nの乗算器65に供給す
るようにすればよい。 (5)上記実施例においては、音源用パン係数メモリ2
5、共鳴制御パラメータメモリ45及び重み付け係数メモ
リ53に制御のために必要な全ての値を記憶させておくよ
うにしたが、代表的な値のみを記憶させておいて補間演
算を利用することにより、前記全ての値を算出するよう
にしてもよい。 (6)上記実施例においては、共鳴音の空間的な定位を
左右チャンネル用の共鳴音信号の遅延時間制御(位相制
御)及び音量レベル制御の両者により実現したが、いず
れか一方により前記定位を実現してもよい。 (7)上記実施例は音響チャンネル(スピーカ37,38)
を2チャンネルにて楽音信号及び共鳴音信号の音像の定
位を制御するようにしたが、前記音響チャンネルを3以
上設けて前記音像の定位を制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る重み付け回路と共鳴音
信号形成チャンネルの具体的回路図、第2図は本発明の
一実施例を示す電子楽器の全体ブロック図、第3図は第
2図のミキサ回路の具体的回路図、第4図は音源用パン
係数の特性グラフ、第5図は第2図の共鳴音信号形成部
のブロック図、第6図は重み付け係数の特性グラフ、第
7図はパン用遅延時間の特性グラフ、第8図はパン用音
量の特性グラフである。 符号の説明 11……鍵スイッチ回路、12……押鍵検出回路、13……押
鍵割当回路、14−1〜14−n、17……サステインペダル
スイッチ、20……ミキサ回路、37,38……スピーカ、40
……共鳴音信号形成部、41−1〜41−m……重み付け回
路、42……共鳴周波数データ発生器、44−1〜44−m…
…共鳴音信号形成チャンネル、45……共鳴制御パラメー
タメモリ、51……加算器、52−1〜52−n……乗算器、
53……重み付け係数メモリ、54……減算器、61……加算
器、62,66……遅延回路、64,65……乗算器、67……遅延
信号取り出し回路、68,69……乗算器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音信号を遅延する遅延手段を有し楽音信
    号を同遅延手段に循環させて所定の共鳴周波数で共鳴さ
    せるようにそれぞれ構成してなり、各遅延手段による楽
    音信号の遅延時間をそれぞれ異ならせることによって異
    なる共鳴周波数で楽音信号を共鳴させて複数の共鳴音信
    号をそれぞれ形成する複数の共鳴音信号形成チャンネル
    と、 前記複数の共鳴音信号形成チャンネル毎に、入力された
    複数の楽音信号をそれらの各音高周波数と共鳴周波数と
    の関係に応じた重み付けでそれぞれ合成し、同合成した
    各楽音信号を各共鳴音信号形成チャンネルにそれぞれ供
    給する重み付け手段と、 前記複数の共鳴音信号形成チャンネルにて形成された各
    共鳴音信号を音響変換して出力する複数の音響変換手段
    と、 前記複数の共鳴音信号形成チャンネル毎に、前記形成さ
    れた各共鳴音信号の前記複数の音響変換手段に対する供
    給状態を制御して前記複数の音響変換手段による各共鳴
    音信号の音像を同複数の共鳴音信号形成チャンネルの各
    共鳴周波数に対応させて定位させる音像定位制御手段と を備えたことを特徴とする楽音信号のための共鳴効果装
    置。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載の音像定位制御手段
    を、前記複数の共鳴音信号形成チャンネルから前記複数
    の音響変換手段にそれぞれ供給される各共鳴音信号の遅
    延時間を同共鳴音信号毎に制御する遅延時間制御手段で
    構成した楽音信号のための共鳴効果装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1に記載の音像定位制御手段
    を、前記複数の共鳴音信号形成チャンネルから前記複数
    の音響変換手段にそれぞれ供給される各共鳴音信号の音
    量レベルを同共鳴音信号毎に制御する音量レベル制御手
    段で構成した楽音信号のための共鳴効果装置。
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