JP2622992B2 - タイヤのトレッド構造 - Google Patents
タイヤのトレッド構造Info
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- JP2622992B2 JP2622992B2 JP63186621A JP18662188A JP2622992B2 JP 2622992 B2 JP2622992 B2 JP 2622992B2 JP 63186621 A JP63186621 A JP 63186621A JP 18662188 A JP18662188 A JP 18662188A JP 2622992 B2 JP2622992 B2 JP 2622992B2
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- tire
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/0302—Tread patterns directional pattern, i.e. with main rolling direction
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、多数のブロックから構成されたタイヤの
トレッド構造に関する。
トレッド構造に関する。
従来の技術 従来のタイヤのトレッド構造としては、例えば第5図
に示すようなものが知られている。このものは、前ブロ
ック群1と、前ブロック群1よりタイヤ3の回転方向後
方に設けられた後ブロック群2と、をタイヤ3の周方向
に互いに等距離離して交互に配列して構成したもので、
これら前ブロック群1と後ブロック群2との間には横溝
4が形成されている。前記前ブロック群1はタイヤ3の
軸方向に配置され矩形をした複数の前側ブロック5から
なり、各前側ブロック5は互いに等距離離れるととも
に、隣接する前側ブロック5間には横溝4に連通する周
方向溝6が形成されている。一方、後ブロック群2もタ
イヤ3の軸方向に配置され前記前側ブロック5と同一形
状をした複数の後側ブロック7からなり、各後側ブロッ
ク7は互いに等距離離れるとともに、隣接する後側ブロ
ック7間には横溝4に連通する周方向溝8が形成されて
いる。そして、これら後側ブロック7は回転方向直前お
よび直後に位置する2個の前側ブロック5の軸方向中央
に位置しており、即ち前側ブロック5に対して1/2ピッ
チだけ軸方向にずれて配置されている。
に示すようなものが知られている。このものは、前ブロ
ック群1と、前ブロック群1よりタイヤ3の回転方向後
方に設けられた後ブロック群2と、をタイヤ3の周方向
に互いに等距離離して交互に配列して構成したもので、
これら前ブロック群1と後ブロック群2との間には横溝
4が形成されている。前記前ブロック群1はタイヤ3の
軸方向に配置され矩形をした複数の前側ブロック5から
なり、各前側ブロック5は互いに等距離離れるととも
に、隣接する前側ブロック5間には横溝4に連通する周
方向溝6が形成されている。一方、後ブロック群2もタ
イヤ3の軸方向に配置され前記前側ブロック5と同一形
状をした複数の後側ブロック7からなり、各後側ブロッ
ク7は互いに等距離離れるとともに、隣接する後側ブロ
ック7間には横溝4に連通する周方向溝8が形成されて
いる。そして、これら後側ブロック7は回転方向直前お
よび直後に位置する2個の前側ブロック5の軸方向中央
に位置しており、即ち前側ブロック5に対して1/2ピッ
チだけ軸方向にずれて配置されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようなタイヤのトレッド構造にあ
っては、泥濘地おけるトラクション性能等が低く、発進
時などに駆動力が不足することもあるという問題点があ
る。その理由は、前述のような泥濘地におけるトラクシ
ョン性能は、単位面積内に配置された、エッジとして機
能する前、後側ブロック5、7の回転方向前縁9、10、
即ち踏み込み側端縁の軸方向長さ(軸方向成分)の合計
値が長いほど高くなるが、前述のようなトレッド構造で
は前記合計長はさほど長くないからである。
っては、泥濘地おけるトラクション性能等が低く、発進
時などに駆動力が不足することもあるという問題点があ
る。その理由は、前述のような泥濘地におけるトラクシ
ョン性能は、単位面積内に配置された、エッジとして機
能する前、後側ブロック5、7の回転方向前縁9、10、
即ち踏み込み側端縁の軸方向長さ(軸方向成分)の合計
値が長いほど高くなるが、前述のようなトレッド構造で
は前記合計長はさほど長くないからである。
このような問題を解決するため、前、後側ブロック
5、7の周方向長さを短くして単位面積内に配置される
前、後側ブロック5、7の合計数を増加させ、これによ
りブロックの回転方向前縁の軸方向合計長を長くするこ
とも考えられるが、このようにすると、前、後側ブロッ
ク5、7の周方向力に対する曲げ剛性が小さくなって、
これまたトラクション性能等が低下してしまうという問
題点がある。
5、7の周方向長さを短くして単位面積内に配置される
前、後側ブロック5、7の合計数を増加させ、これによ
りブロックの回転方向前縁の軸方向合計長を長くするこ
とも考えられるが、このようにすると、前、後側ブロッ
ク5、7の周方向力に対する曲げ剛性が小さくなって、
これまたトラクション性能等が低下してしまうという問
題点がある。
この発明は、泥濘地におけるトラクション性能等の良
好なタイヤのトレッド構造を提供することを目的とす
る。
好なタイヤのトレッド構造を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 このような目的は、前、後側ブロックの回転方向前縁
をタイヤの軸線と略平行に延在させるとともに、前、後
側ブロックの回転方向後縁の軸方向長を回転方向前縁の
軸方向長より短くし、かつ、前、後側ブロックの回転方
向前縁を、これらブロックの回転方向直前に位置する
後、前側ブロックの回転方向前縁と回転方向後縁との間
に位置させることにより、達成することができる。
をタイヤの軸線と略平行に延在させるとともに、前、後
側ブロックの回転方向後縁の軸方向長を回転方向前縁の
軸方向長より短くし、かつ、前、後側ブロックの回転方
向前縁を、これらブロックの回転方向直前に位置する
後、前側ブロックの回転方向前縁と回転方向後縁との間
に位置させることにより、達成することができる。
ここで、前、後側ブロックの回転方向前縁における側
壁を、タイヤの軸線から離れるに従い回転方向前方に向
かうよう傾斜させることが好ましい。
壁を、タイヤの軸線から離れるに従い回転方向前方に向
かうよう傾斜させることが好ましい。
作用 まず、この発明においては、前、後側ブロックの回転
方向前縁をタイヤの軸線と略平行に延在させているの
で、各ブロックの回転方向前縁の軸方向長さが、タイヤ
の軸線に対して垂直方向に傾斜している場合に比較して
長くなり、これにより、前述した合計長を長くすること
ができる。また、この発明では、前、後側ブロックの回
転方向後縁の軸方向長を回転方向前縁の軸方向長より短
くしているので、隣接する2つの前側ブロック間および
後側ブロック間には回転方向後方に向かって拡大したブ
ロックの存在しない溝部(空間)が形成されるのであ
る。このため、これら前、後側ブロックの回転方向直後
に位置する後、前側ブロックを回転方向前方へ平行移動
させて前記溝部内へその一部を侵入させ、該移動した
前、後側ブロックの回転方向前縁を、これら移動したブ
ロックの回転方向直前に位置する後、前側ブロックの回
転方向前縁と回転方向後縁との間に位置させたのであ
る。この結果、前、後側ブロックの周方向長さを短くす
ることなく、即ち周方向剛性を低下させることなく、単
位面積内に配置される前、後側ブロックの合計数を増加
させることができ、これにより、単位面積内での前、後
側ブロックの回転方向前縁の軸方向合計長が長くなって
泥濘地におけるトラクション性能等が向上するのであ
る。
方向前縁をタイヤの軸線と略平行に延在させているの
で、各ブロックの回転方向前縁の軸方向長さが、タイヤ
の軸線に対して垂直方向に傾斜している場合に比較して
長くなり、これにより、前述した合計長を長くすること
ができる。また、この発明では、前、後側ブロックの回
転方向後縁の軸方向長を回転方向前縁の軸方向長より短
くしているので、隣接する2つの前側ブロック間および
後側ブロック間には回転方向後方に向かって拡大したブ
ロックの存在しない溝部(空間)が形成されるのであ
る。このため、これら前、後側ブロックの回転方向直後
に位置する後、前側ブロックを回転方向前方へ平行移動
させて前記溝部内へその一部を侵入させ、該移動した
前、後側ブロックの回転方向前縁を、これら移動したブ
ロックの回転方向直前に位置する後、前側ブロックの回
転方向前縁と回転方向後縁との間に位置させたのであ
る。この結果、前、後側ブロックの周方向長さを短くす
ることなく、即ち周方向剛性を低下させることなく、単
位面積内に配置される前、後側ブロックの合計数を増加
させることができ、これにより、単位面積内での前、後
側ブロックの回転方向前縁の軸方向合計長が長くなって
泥濘地におけるトラクション性能等が向上するのであ
る。
ここで、前、後側ブロックの回転方向前縁における側
壁を前述のように傾斜させれば、各ブロックの回転方向
前縁が鋭角のエッジとなり、これにより、路面への踏み
込み時におけるくい込みが強力となってトラクション性
能等がさらに向上する。
壁を前述のように傾斜させれば、各ブロックの回転方向
前縁が鋭角のエッジとなり、これにより、路面への踏み
込み時におけるくい込みが強力となってトラクション性
能等がさらに向上する。
実施例 以下、この発明の第1実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図において、21は空気入りタイヤであり、このタ
イヤ21のトレッド部22には前ブロック群23と、前ブロッ
ク群23より回転方向後方に設けられた後ブロック群24と
が配置され、これらの前ブロック群23および後ブロック
群24は互いに等距離Lだけ離れて周方向に交互に配列さ
れている。各前ブロック群23は複数個の前側ブロック25
から構成され、これら前側ブロック25はタイヤ21の軸方
向に互いに等距離Mだけ離れ、かつ、タイヤ赤道面26を
対称軸として線対称に配置されている。一方、各後ブロ
ック群24も複数個の後側ブロック27から構成され、これ
らの後側ブロック27はタイヤ21の軸方向に互いに等距離
Mだけ離れ、かつタイヤ赤道面26を対称軸として線対称
に配置されてる。これら後ブロック群24の後側ブロック
27は前ブロック群23の前側ブロック25に対して軸方向に
前記距離Mの1/2だけずれて配置されており、この結
果、後側ブロック27は回転方向直前および直後に配置さ
れた2個の前側ブロック25間に位置することになる。ま
た、前記前側ブロック25および後側ブロック27は全て同
一形状で、その回転方向前縁28、29、即ち前進時に最初
に路面に接地する踏み込み側端縁は、タイヤ21の軸線と
平行に延在し直線状を呈している。ここで、一般に泥濘
地におけるトラクション性能は、単位面積内に配置され
た、エンジとして機能するブロックの回転方向前縁の軸
方向長さを合計した値が長いほど高くなる。例えば、タ
イヤ21のトレッド幅Wに周方向単位長さXを乗じた値を
タイヤ21の単位面積と仮定し、この単位面積内に配置さ
れているブロックの総数をY個とすると、前記合計値は
各ブロックの回転方向前縁の軸方向長さをY個分だけ合
計した値である。この結果、前述のように前側ブロック
25、後側ブロック27の回転方向前縁28、29をタイヤ21の
軸線と平行に延在させると、ブロック形状が同一であっ
ても、該回転方向前縁28、29がタイヤ21の軸線に対して
垂直方向に傾斜している場合に比較して前記合計値が長
くなり、トラクション性能が良好となる。また、前記前
側ブロック25、後側ブロック27の回転方向後縁30、31、
即ち前進時に最後に路面に接地する蹴り出し側端縁の軸
方向長Aは、これら前側ブロック25、後側ブロック27の
回転方向前縁28、29の軸方向長Bより著しく短く、この
実施例では実質的に零に近い。そして、前側ブロック2
5、後側ブロック27の回転方向前縁28、29の軸方向両端
と回転方向後縁30、31の軸方向両端とをそれぞれ結ぶ2
つの側縁32、33は共に直線状でタイヤ赤道面26に対して
約45度の角度Cを保って傾斜している。この結果、各前
側ブロック25、後側ブロック27の周方向長さD、即ち厚
さが減少するようなことはなく、前側ブロック25、後側
ブロック27の周方向力に対する曲げ剛性は殆ど低下しな
い。前述のように回転方向後縁30、31の軸方向長Aが回
転方向前縁28、29の軸方向長Bより短いと、隣接する2
つの前側ブロック25の間および後側ブロック27の間には
回転方向後方に向かって徐々に末広がりとなった台形の
溝部34、35(空間)がそれぞれ形成され、これらの溝部
34、35には当然のことながらブロックは存在していな
い。このため、この実施例では前側ブロック25の回転方
向直後に位置する後側ブロック27および後側ブロック27
の回転方向直後に位置する前側ブロック25をそれぞれ回
転方向前方へ、その回転方向前縁29、28が側縁32、33に
それぞれ当接するまで平行移動させ、後側ブロック27お
よび前側ブロック25の回転方向前端部を溝部34、35内に
侵入させている。この結果、前記平行移動した後側ブロ
ック27、前側ブロック25の回転方向前縁29、28は、該後
側ブロック27、前側ブロック25の回転方向直前に位置す
る前側ブロック25、後側ブロック27の回転方向前縁28、
29と回転方向後縁30、31との間に位置し、前側ブロック
25と後側ブロック27との間の周方向距離Lは従来技術の
前側ブロック5と後側ブロック7との間の周方向距離よ
り大幅に短くなる。これにより、単位面積内に配置され
る前側ブロック25、後側ブロック27の総数が増加して、
単位面積内での前側ブロック25、後側ブロック27の回転
方向前縁28、29の軸方向合計長が長くなり、泥濘地にお
けるトラクション性能等が向上するのである。また、1
つの列の前ブロック群23に含まれる全ての前側ブロック
25の回転方向前縁28の軸方向長さを合計した値に、該前
ブロック群23の回転方向直後に位置する1つの列の後ブ
ロック群24に含まれる全ての後側ブロック27の軸方向長
さを合計した値を加算したとき、この加算値はトレッド
幅Wの120%以上であり、かつ任意の前側ブロック25か
ら該前側ブロック25の回転方向直後に配置されている前
側ブロック25までの周方向ピッチ(この実施例では前側
ブロック25の周方向長さDと同じ)はトレッド幅Wの25
%以下であることが好ましい。その理由は、前記範囲か
ら外れた場合には、単位面積内に配置された全ブロック
の回転方向前縁の軸方向合計長が元来短すぎてトラクシ
ョン性能等があまり向上しないからである。また、各前
側ブロック25、後側ブロック27の回転方向前縁28、29に
おける側壁41は、第2図に示すようにタイヤ21の軸線か
ら離れるに従い回転方向前方に向かうよう傾斜してい
る、この結果、各前側ブロック25、後側ブロック27の回
転方向前縁28、29が鋭角のエッジとなり、これにより踏
み込み時における路面へのくい込みが強力となってトラ
クション性能等がさらに向上する。
イヤ21のトレッド部22には前ブロック群23と、前ブロッ
ク群23より回転方向後方に設けられた後ブロック群24と
が配置され、これらの前ブロック群23および後ブロック
群24は互いに等距離Lだけ離れて周方向に交互に配列さ
れている。各前ブロック群23は複数個の前側ブロック25
から構成され、これら前側ブロック25はタイヤ21の軸方
向に互いに等距離Mだけ離れ、かつ、タイヤ赤道面26を
対称軸として線対称に配置されている。一方、各後ブロ
ック群24も複数個の後側ブロック27から構成され、これ
らの後側ブロック27はタイヤ21の軸方向に互いに等距離
Mだけ離れ、かつタイヤ赤道面26を対称軸として線対称
に配置されてる。これら後ブロック群24の後側ブロック
27は前ブロック群23の前側ブロック25に対して軸方向に
前記距離Mの1/2だけずれて配置されており、この結
果、後側ブロック27は回転方向直前および直後に配置さ
れた2個の前側ブロック25間に位置することになる。ま
た、前記前側ブロック25および後側ブロック27は全て同
一形状で、その回転方向前縁28、29、即ち前進時に最初
に路面に接地する踏み込み側端縁は、タイヤ21の軸線と
平行に延在し直線状を呈している。ここで、一般に泥濘
地におけるトラクション性能は、単位面積内に配置され
た、エンジとして機能するブロックの回転方向前縁の軸
方向長さを合計した値が長いほど高くなる。例えば、タ
イヤ21のトレッド幅Wに周方向単位長さXを乗じた値を
タイヤ21の単位面積と仮定し、この単位面積内に配置さ
れているブロックの総数をY個とすると、前記合計値は
各ブロックの回転方向前縁の軸方向長さをY個分だけ合
計した値である。この結果、前述のように前側ブロック
25、後側ブロック27の回転方向前縁28、29をタイヤ21の
軸線と平行に延在させると、ブロック形状が同一であっ
ても、該回転方向前縁28、29がタイヤ21の軸線に対して
垂直方向に傾斜している場合に比較して前記合計値が長
くなり、トラクション性能が良好となる。また、前記前
側ブロック25、後側ブロック27の回転方向後縁30、31、
即ち前進時に最後に路面に接地する蹴り出し側端縁の軸
方向長Aは、これら前側ブロック25、後側ブロック27の
回転方向前縁28、29の軸方向長Bより著しく短く、この
実施例では実質的に零に近い。そして、前側ブロック2
5、後側ブロック27の回転方向前縁28、29の軸方向両端
と回転方向後縁30、31の軸方向両端とをそれぞれ結ぶ2
つの側縁32、33は共に直線状でタイヤ赤道面26に対して
約45度の角度Cを保って傾斜している。この結果、各前
側ブロック25、後側ブロック27の周方向長さD、即ち厚
さが減少するようなことはなく、前側ブロック25、後側
ブロック27の周方向力に対する曲げ剛性は殆ど低下しな
い。前述のように回転方向後縁30、31の軸方向長Aが回
転方向前縁28、29の軸方向長Bより短いと、隣接する2
つの前側ブロック25の間および後側ブロック27の間には
回転方向後方に向かって徐々に末広がりとなった台形の
溝部34、35(空間)がそれぞれ形成され、これらの溝部
34、35には当然のことながらブロックは存在していな
い。このため、この実施例では前側ブロック25の回転方
向直後に位置する後側ブロック27および後側ブロック27
の回転方向直後に位置する前側ブロック25をそれぞれ回
転方向前方へ、その回転方向前縁29、28が側縁32、33に
それぞれ当接するまで平行移動させ、後側ブロック27お
よび前側ブロック25の回転方向前端部を溝部34、35内に
侵入させている。この結果、前記平行移動した後側ブロ
ック27、前側ブロック25の回転方向前縁29、28は、該後
側ブロック27、前側ブロック25の回転方向直前に位置す
る前側ブロック25、後側ブロック27の回転方向前縁28、
29と回転方向後縁30、31との間に位置し、前側ブロック
25と後側ブロック27との間の周方向距離Lは従来技術の
前側ブロック5と後側ブロック7との間の周方向距離よ
り大幅に短くなる。これにより、単位面積内に配置され
る前側ブロック25、後側ブロック27の総数が増加して、
単位面積内での前側ブロック25、後側ブロック27の回転
方向前縁28、29の軸方向合計長が長くなり、泥濘地にお
けるトラクション性能等が向上するのである。また、1
つの列の前ブロック群23に含まれる全ての前側ブロック
25の回転方向前縁28の軸方向長さを合計した値に、該前
ブロック群23の回転方向直後に位置する1つの列の後ブ
ロック群24に含まれる全ての後側ブロック27の軸方向長
さを合計した値を加算したとき、この加算値はトレッド
幅Wの120%以上であり、かつ任意の前側ブロック25か
ら該前側ブロック25の回転方向直後に配置されている前
側ブロック25までの周方向ピッチ(この実施例では前側
ブロック25の周方向長さDと同じ)はトレッド幅Wの25
%以下であることが好ましい。その理由は、前記範囲か
ら外れた場合には、単位面積内に配置された全ブロック
の回転方向前縁の軸方向合計長が元来短すぎてトラクシ
ョン性能等があまり向上しないからである。また、各前
側ブロック25、後側ブロック27の回転方向前縁28、29に
おける側壁41は、第2図に示すようにタイヤ21の軸線か
ら離れるに従い回転方向前方に向かうよう傾斜してい
る、この結果、各前側ブロック25、後側ブロック27の回
転方向前縁28、29が鋭角のエッジとなり、これにより踏
み込み時における路面へのくい込みが強力となってトラ
クション性能等がさらに向上する。
次に、試験例を説明する。この試験に当っては第5図
に示すような比較タイヤと、第1図に示すような供試タ
イヤとをそれぞれ準備した後、これらのタイヤを乗用車
に装着し、4度の昇り坂となった泥砂路において発進試
験を繰り返し行なった。そして、この発進試験において
成功した回数を計数し、比較タイヤの成功回数(10回中
6回)を指数100として指数化したところ、供試タイヤ
を正規方向へ回転させた場合には指数140であり、供試
タイヤを正規方向と逆方向へ回転させた場合には指数75
であった。このことから、正規方向へ回転させた供試タ
イヤは比較タイヤよりトラクション性能が良好であるこ
とが理解できる。なお、前記試験に用いたタイヤのサイ
ズは共に175/70SR13であった。
に示すような比較タイヤと、第1図に示すような供試タ
イヤとをそれぞれ準備した後、これらのタイヤを乗用車
に装着し、4度の昇り坂となった泥砂路において発進試
験を繰り返し行なった。そして、この発進試験において
成功した回数を計数し、比較タイヤの成功回数(10回中
6回)を指数100として指数化したところ、供試タイヤ
を正規方向へ回転させた場合には指数140であり、供試
タイヤを正規方向と逆方向へ回転させた場合には指数75
であった。このことから、正規方向へ回転させた供試タ
イヤは比較タイヤよりトラクション性能が良好であるこ
とが理解できる。なお、前記試験に用いたタイヤのサイ
ズは共に175/70SR13であった。
第3図はこの発明の第2実施例を示す図である。この
実施例においては、前側ブロック51および後側ブロック
52の側端53、54をそれぞれ階段状としたので、前、後側
ブロック51、52の回転方向前部はいずれの部分も幅広の
同一幅であり、一方、回転方向後部はいずれの部分も幅
狭の同一幅であり、全体としてT字形を呈している。こ
れにより、前側ブロック51間の溝部55および後側ブロッ
ク52間の溝部56は前側ブロック51、後側ブロック52の回
転方向中央部においてその幅が急激に増大した逆T字形
となる。そして、前側ブロック51、後側ブロック52は回
転方向前方に平行移動され、幅広の回転方向前部のみが
前記溝部56、55内にそれぞれ侵入している。このとき、
前側ブロック51と後側ブロック52とはいずれの点におい
ても接触しておらず、これらの間にはほぼ等幅の溝が形
成されている。
実施例においては、前側ブロック51および後側ブロック
52の側端53、54をそれぞれ階段状としたので、前、後側
ブロック51、52の回転方向前部はいずれの部分も幅広の
同一幅であり、一方、回転方向後部はいずれの部分も幅
狭の同一幅であり、全体としてT字形を呈している。こ
れにより、前側ブロック51間の溝部55および後側ブロッ
ク52間の溝部56は前側ブロック51、後側ブロック52の回
転方向中央部においてその幅が急激に増大した逆T字形
となる。そして、前側ブロック51、後側ブロック52は回
転方向前方に平行移動され、幅広の回転方向前部のみが
前記溝部56、55内にそれぞれ侵入している。このとき、
前側ブロック51と後側ブロック52とはいずれの点におい
ても接触しておらず、これらの間にはほぼ等幅の溝が形
成されている。
第4図はこの発明の第3実施例を示す図である。この
実施例においては、前側ブロック61および後側ブロック
62の回転方向前縁63、64が曲線状に湾曲、即ち、その幅
方向中央部が回転方向後方へ凹んでおり、また、前、後
側ブロック61、62の回転方向前縁63、64は、該前、後側
ブロック61、62の回転方向直前に位置する後、前側ブロ
ック62、62の回転方向後縁66、65にそれぞれ重なり合っ
ている。
実施例においては、前側ブロック61および後側ブロック
62の回転方向前縁63、64が曲線状に湾曲、即ち、その幅
方向中央部が回転方向後方へ凹んでおり、また、前、後
側ブロック61、62の回転方向前縁63、64は、該前、後側
ブロック61、62の回転方向直前に位置する後、前側ブロ
ック62、62の回転方向後縁66、65にそれぞれ重なり合っ
ている。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、泥濘地にお
けるトラクション性能等を向上させることができる。
けるトラクション性能等を向上させることができる。
第1図はこの発明の第1実施例を示すトレッド部の平面
図、第2図は第1図のI−I矢視断面図、第3図はこの
発明の第2実施例を示すトレッド部の平面図、第4図は
この発明の第3実施例を示すトレッド部の平面図、第5
図は従来のタイヤのトレッド部を示す平面図である。 21……タイヤ、23……前ブロック群 24……後ブロック群 25、51、61……前側ブロック 27、52、62……後側ブロック 28、29、63、64……回転方向前縁 30、31、65、66……回転方向後縁 41……側壁 A……回転方向後縁の軸方向長 B……回転方向前縁の軸方向長
図、第2図は第1図のI−I矢視断面図、第3図はこの
発明の第2実施例を示すトレッド部の平面図、第4図は
この発明の第3実施例を示すトレッド部の平面図、第5
図は従来のタイヤのトレッド部を示す平面図である。 21……タイヤ、23……前ブロック群 24……後ブロック群 25、51、61……前側ブロック 27、52、62……後側ブロック 28、29、63、64……回転方向前縁 30、31、65、66……回転方向後縁 41……側壁 A……回転方向後縁の軸方向長 B……回転方向前縁の軸方向長
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−31503(JP,A) 特開 昭62−168703(JP,A) 特開 昭54−115802(JP,A) 特開 昭59−20706(JP,A) 特開 昭62−268708(JP,A) 特開 昭62−268707(JP,A) 特開 昭63−312206(JP,A) 実開 昭61−101007(JP,U) 実開 昭61−50002(JP,U) 実開 昭62−22104(JP,U) 実公 平4−27681(JP,Y2) 意匠公報423932(JP,S)
Claims (2)
- 【請求項1】タイヤの軸方向に互いに離れて配置された
複数の前側ブロックからなる前ブロック群と、前ブロッ
ク群より回転方向後方に設けられ、タイヤの軸方向に互
いに離れて配置された複数の後側ブロックからなるとと
もに、各後側ブロックが2個の前側ブロック間に位置し
ている後ブロック群と、をタイヤの周方向に交互に配列
して構成したタイヤのトレッド構造において、前記前、
後側ブロックの回転方向前縁をタイヤの軸線と略平行に
延在させるとともに、前、後側ブロックの回転方向後縁
の軸方向長を回転方向前縁の軸方向長より短くし、か
つ、前、後側ブロックの回転方向前縁を、これらブロッ
クの回転方向直前に位置する後、前側ブロックの回転方
向前縁と回転方向後縁との間に位置させたことを特徴と
するタイヤのトレッド構造。 - 【請求項2】前記前、後側ブロックの回転方向前縁にお
ける側壁は、タイヤの軸線から離れるに従い回転方向前
方に向かうよう傾斜している請求項1記載のタイヤのト
レッド構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63186621A JP2622992B2 (ja) | 1988-07-26 | 1988-07-26 | タイヤのトレッド構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63186621A JP2622992B2 (ja) | 1988-07-26 | 1988-07-26 | タイヤのトレッド構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0234408A JPH0234408A (ja) | 1990-02-05 |
JP2622992B2 true JP2622992B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=16191785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63186621A Expired - Fee Related JP2622992B2 (ja) | 1988-07-26 | 1988-07-26 | タイヤのトレッド構造 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622992B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100236678A1 (en) * | 2007-09-13 | 2010-09-23 | Makoto Sueishi | Off-road pneumatic tire |
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JP5161478B2 (ja) * | 2007-04-19 | 2013-03-13 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6328416B2 (ja) * | 2013-12-13 | 2018-05-23 | 株式会社ブリヂストン | 自動二輪車用タイヤ |
JP6047131B2 (ja) * | 2014-09-17 | 2016-12-21 | 住友ゴム工業株式会社 | 不整地走行用の自動二輪車用空気入りタイヤ |
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-
1988
- 1988-07-26 JP JP63186621A patent/JP2622992B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US20100236678A1 (en) * | 2007-09-13 | 2010-09-23 | Makoto Sueishi | Off-road pneumatic tire |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0234408A (ja) | 1990-02-05 |
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