JP2622815B2 - ポリビニルアルコール系組成物とそれより製造されたフィルム - Google Patents

ポリビニルアルコール系組成物とそれより製造されたフィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装材料用フィルムを
形成するポリビニルアルコール(PVA)系組成物とそ
れより製造されたフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】PVA系フィルムは強靭性、機械的物
性、透明性、光沢、耐油性、ガスバリア性が良好である
こと、水蒸気の透過性がよく磁気による曇りも生じにく
いこと、帯電防止性に優れているため汚れにくいこと、
印刷や製織などへの二次加工もしやすいことなどの理由
により、けん化度の高いPVA系フィルムは繊維製品の
包装材料として、また、けん化度の低いPVA系フィル
ムは冷水に容易に溶解することから水溶性フィルムとし
て使用されている。この水溶性フィルムは農薬、殺菌
剤、殺虫剤などの水溶性の粉末や顆粒の包装に使われ、
使用時に包装フィルムを破らないで内容物と一緒に水中
に投入でき、内容物が飛散することもないため作業環境
の汚染防止や作業者の安全保護の観点で優れている。
【0003】一般にPVA系フィルムは、可塑剤を含有
するPVA系樹脂組成物を流延法あるいは押出法などに
よりフィルム形成したものであり、可塑剤としてはグリ
セリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなど
のグリコール類が単独あるいはお互いに混合されて使用
されている。中でもグリセリンは比較的安価で相溶性も
よく可塑効果も比較的良好であるため最も広く使用され
ている。
【0004】しかし、主に繊維製品の包装に使われるけ
ん化度の高いPVA系フィルムは、繊維製品を包装して
から店頭に陳列されるまで長期間、包装袋のまま段ボー
ルで倉庫に保管されることが多いため、周囲の温度変化
で吸湿、放置を繰り返している間に水分と共に可塑剤が
フィルム内を移動して空気中に揮散したり、内容物や段
ボールの内側に転移して内容物や段ボールを汚しやす
く、また可塑剤が転移して減少したPVA系フィルムは
柔軟性が失われて脆くなり破れやすくなる。逆にけん化
度の低いPVAを用いる水溶性フィルムにおいても、内
容物である水溶性の粉末や顆粒物などは吸湿性が強く、
周囲から水分を奪ったり水分を与えたりするため、水溶
性の粉末に触れるとPVA系フィルムの水分の移動は激
しくなり、可塑剤も水分と共に移動して失われやすくな
る。
【0005】さらに、PVA系フィルムは高温高湿度下
では可塑剤がフィルムから滲みだし、フィルムがべとつ
き、低温低湿度下ではフィルム内の水分が減少して柔軟
性が低下し、フィルムが破れやすくなる。特に、可塑剤
が転移したPVA系フィルムは低温低湿度下における柔
軟性低下が顕著にあらわれる。
【0006】グリセリン等のグリコール類以外にPVA
系樹脂の可塑剤としては、特開昭46−2944号公報に記載
のあるホスフィン酸化合物、特公昭46-35972号公報に記
載のあるポリアルキレンオキシド付加グリセリンエーテ
ル化合物、特公昭50-35543号公報に記載のあるヒドロキ
シル基を有する第4級アンモニウム化合物、特公昭51-4
5620号公報に記載のあるアンモニアにアルキレンオキシ
ドを付加した分子量 500以下のアミノ化合物、特公昭55
-30019号公報に記載のあるイソシアヌル酸のアルキレン
オキシド付加物、特公昭58-12301号公報に記載のある多
価アルコールまたはアルカノールアミンとアクリル酸エ
ステルとのマイケル型反応物、特開昭60−156741号公報
に記載のあるモノまたはジアンヒドロヘキシトール、特
開昭61-98752号公報に記載のある末端にアルエル基を持
つ水溶性ポリグリシドールなどが提案されている。しか
し、これらの可塑剤についても、失われやすいという性
質はグリコール類と同様であり、さらにPVA系樹脂と
の相溶性が悪く、フィルムを曇らせるものもあるため十
分な添加量とすることができなかった。
【0007】また、PVA系フィルムは一般に樹脂水溶
液を平滑な成形金属面に流延したり、可塑剤や水分を添
加したフレーク状物を押出機などで溶融成形されるが、
PVA系フィルムには金属表面との間に強い接着性があ
るため、効率よく製造するにはフィルム状の成形物を金
属面より剥離しやすくする必要がある。そのためこれま
でワックス、シリコン樹脂、高級脂肪族アミンなどの各
種の疏水性物質を金属面に塗布したり、PVA系樹脂組
成物中に混合するなどの提案がなされているが、これら
の疏水性物質はPVA系樹脂との相溶性が悪く、金属表
面に対する樹脂組成物の付着性や表面張力にむらを生じ
させて膜厚を不均一にしたり、PVA系フィルムの特徴
である優れた透明性、光沢度を低下させ、成形中にフィ
ルムを白化させるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の前記の課題を
解決するためなされたもので、低温低湿下でも柔軟性が
保持され、高温高湿下で長時間保存しても可塑剤のしみ
出しによるべとつきがなく、透明性や光沢が損なわれる
ことなく、成形時に成形金属面から容易に剥がすことが
できるPVA系フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明のPVA系フィルムは、PVA系樹
脂に下記式(II)で表されるアミン類を含有させてな
る。
【化3】 〔式中、R1はC1〜C4のアルカノール基、R2はC1〜C4のア
ルカノール基、C1〜C3のアルキル基、または水素を表わ
し、nは0また1である。〕 式(II)中のR1はC1〜C4のアルカノール基であり、C5
上になると、水溶性が失われ添加したフィルムが白く濁
ったりする。式(I)中のR2はC1〜C3アルキル基、C1
C4のアルカノール基、または水素であり、C4以上のアル
キル基、あるいは、C5以上のアルカノール基になると、
同様に水溶性が失われたり、添加したフィルムが白く濁
ったりする。
【0010】式(II)で表されるアミン類としては、N-
(2, 3-ジヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシメチルアミ
ン、N-(2, 3-ジヒドロキシプロピル) -N- ヒドロキシエ
チルアミン、N-(2,3- ジヒドロキシプロピル)-N-(2- ヒ
ドロキシプロピル) アミン、N-(2,3- ジヒドロキシプロ
ピル)-N-(2- ヒドロキシブチル) アミン、N,N-ジヒドロ
キシメチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル) アミン、N,
N-ジヒドロキシエチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)
アミン、N,N-ジ(2- ヒドロキシプロピル)-N-(2,3- ジヒ
ドロキシプロピル) アミン、N,N-ジ(2- ヒドロキシブチ
ル)-N-(2,3- ジヒドロキシプロピル) アミン、N-ヒドロ
キシエチル-N- ヒドロキシメチル-N-(2,3-ジヒドロキシ
プロピル) アミン、N-ヒドロキシエチル-N-(2-ヒドロキ
シプロピル)-N-(2,3- ジヒドロキシプロピル) アミン、
N-(2,3- ジヒドロキシプロピル)N-ヒドロキシエチル-N-
メチルアミン、N-(2,3- ジヒドロキシプロピル)-N-エ
チル-N- ヒドロキシエチルアミン、N-(2,3- ジヒドロキ
シプロピル)-N-ヒドロキシエチル-N- プロピルアミン、
N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシメチル
エチレンジアミン、 N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-
N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、 N´-(2,3-ジヒ
ドロキシプロピル)-N-(2- ヒドロキシプロピル) エチレ
ンジアミン、 N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-N-(2-
ヒドロキシブチル)エチレンジアミン、N,N-ジヒドロキ
シメチル-N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル) エチレンジ
アミン、N,N-ジヒドロキシエチル-N´-(2,3-ジヒドロキ
シプロピル) エチレンジアミン、N,N-ジ(2- ヒドロキシ
プロピル) -N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル) エチレン
ジアミン、N,N-ジ(2- ヒドロキシブチル) -N´(2,3- ジ
ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N-ヒドロキシ
エチル-N- ヒドロキシメチル-N´-(2,3-ジヒドロキシプ
ロピル) エチレンジアミン、N-ヒドロキシエチル-N-(2-
ヒドロキシプロピル) -N´-(2,3-ジヒドロキシプロピ
ル) エチレンジアミン、 N´-(2,3 ジヒドロキシプロピ
ル)N-ヒドロキシエチル-N- メチルエチレンジアミン、
N´-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-N-エチル-N- ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン、 N´-(2,3-ジヒドロキシ
プロピル)-N-ヒドロキシエチル-N- プロピルエチレンジ
アミン等が挙げられる。これらは、N-ヒドロキシメチル
アミン、N-ヒドロキシエチルアミン、N-(2- ヒドロキシ
プロピル) アミン、N-(2- ヒドロキシブチル) アミン、
N,N-ジヒドロキシメチルアミン、N,N-ジヒドロキシエチ
ルアミン、N,N-ジ(2- ヒドロキシプロピル) アミン、N,
N - ジ(2- ヒドロキシブチル) アミン、N-ヒドロキシエ
チル-N- ヒドロキシメチルアミン、N-ヒドロキシエチル
-N-(2-ヒドロキシプロピル)アミン、N-ヒドロキシエチ
ル-N- メチルアミン、N-エチル-N- ヒドロキシエチルア
ミン、N-ヒドロキシエチル-N- プロピルアミン、N-ヒド
ロキシメチルエチレンジアミン、N-ヒドロキシエチルエ
チレンジアミン、N-(2- ヒドロキシプロピル) エチレン
ジアミン、N-(2- ヒドロキシブチル) エチレンジアミ
ン、N,N-ジヒドロキシメチルエチレンジアミン、N,N-ジ
ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N-ジ(2- ヒドロ
キシプロピル) エチレンジアミン、N,N-ジ(2- ヒドロキ
シブチル) エチレンジアミン、N-ヒドロキシエチル-N-
ヒドロキシメチルエチレンジアミン、N-ヒドロキシエチ
ル-N-(2-ヒドロキシプロピル) エチレンジアミン、N-ヒ
ドロキシエチル-N- メチルエチレンジアミン、N-エチル
-N- ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N-ヒドロキシ
エチル-N- プロピルエチレンジアミン、等のアルカノー
ルアミン、アルカノールエチレンジアミンにグリシドー
ルを水中で付加することによって得られる。
【0011】このような式(II)で表されるアミン類は
フィルム成形時にPVA系樹脂に含有されて用いられ
る。PVA系樹脂は、PVAでもよく、ビニルアルコー
ル共重合体、あるいはそれらの誘導体でもよい。その場
合のPVAとしては、例えばけん化度70モル%以上、重
合度 300以上、好ましくはけん化度75モル%以上、重合
度 500以上のPVAであるとよい。ビニルアルコール共
重合体としては不飽和カルボン酸−酢酸ビニル共重合体
のけん化物などが挙げられる。その場合の不飽和カルボ
ン酸としては、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
フマル酸、酢酸アリルなどが挙げられる。PVA誘導体
としては、そのようなPVAもしくはビニルアルコール
共重合体のエステル化物が挙げられる。エステルを形成
する酸としては、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マ
レイン酸などの酸無水物が挙げられる。
【0012】このような式(II)で表されるアミン類の
添加量はPVA系フィルムの用途により適宜選択される
とよい。一般的には2〜40部、好ましくは5〜30部であ
ることが多い。これらは可塑剤として従来から知られて
いるグリコール類、多価アルコール類、アミン類などと
一緒に添加剤として使用されてもよく、さらに必要に応
じて活性剤、香料、顔料などが添加されていてもよい。
【0013】式(II)で表されるアミン類を含有させた
このフィルムは、次のようにして形成されるとよい。例
えば濃度10〜30重量%のPVA系樹脂組成物水溶液、あ
るいはスラリーを調製し、ロール、ドラム、エンドレス
ベルトなどの平滑な金属面上に流延する。あるいは水な
どを添加して30〜50重量%のフレークを調製し、エクス
ツルーダーなどで溶融成形する。このようにして成形さ
れたPVA系フィルムは、PVAが高けん化度の場合、
カッターシャツ、セーター、下着、シーツ、毛布、布
団、毛糸などの繊維製品の包装に用いられる。低けん化
度の場合、水溶性の農薬、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、洗
浄剤、染料、顔料などの包装に用いられる。
【0014】
【作用】式(II)で示したアミン類には低温低湿度下で
もPVA系フィルムの柔軟性を向上させる可塑化作用が
ある。PVA系樹脂とは相溶性がよく高温高湿下でもに
じみ出しがない。フィルムに成形するとき、成形軸のロ
ール、ドラム、エンドレスベルト、ダイ、スクリューな
どの金属面から剥離しやすくする作用もあり、PVA系
フィルム特有の透明性や光沢を損ねることもほとんどな
い。これらは、いずれも本発明者が実験的に見出した知
見である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 実施例1 完全けん化PVA(信越化学工業株式会社製『信越ポパ
ールA』)に水を加え、加熱しながら撹拌して濃度10
重量%の水溶液を調製した。この水溶液100重量部に
対し、表1にあるようにN−(2,3−ジヒドロキシプ
ロピル)−N−ヒドロキシメチルアミンを20重量部添
加し、80℃まで加熱したクロムメッキドラム上に流延
して3分間乾燥し、厚さ0.04mmの無色透明で柔軟
性のあるフィルムを得た。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】実施例2〜8、比較例1〜8 表1、表2に示したPVAと可塑剤の組成物を実施例1
と同じ方法を使用してフィルムを作成し、実施例1と同
様の基準で評価した。フィルムの物性を表3に示す。
【0019】このようにして得られたフィルムについ
て、透明性、相溶性、破断強度、破断伸度、ヤング率、
高温高湿状態でのにじみ出し、低温低湿状態での柔軟
性、添加剤の転移性、水分率、金属面との剥離性につい
て次のように評価した。結果を表3に示す。
【0020】
【表3】
【0021】「透明性」については、23℃、相対湿度50
%の雰囲気中に5日間放置した後、濁りなく透明状態の
ままであれば○、わずかに白く濁れば△、白く半透明に
濁れば×と評価することとした。「相溶性」について
は、23℃、相対湿度50%下に5日間放置し、外観に水分
のはじきむらが全くない場合は○、わずかに水分のはじ
きやむらが生じた場合は△、はじきやむらが多く発生し
た場合は×と評価することとした。「破断強度」「破断
伸度」「ヤング率」の測定条件は、23℃、相対湿度50%
下に5日間放置した後、島津製作所製の引っ張り試験機
『オートグラフ AG-500C』で測定した。「高温高湿下で
の滲出性」については、40℃、相対湿度85%下に10日間
放置した後のフィルム表面のべたつきを調べ、全く外観
に変化がなかった場合は○、わずかにフィルム表面がべ
たついた場合は△、にじみ出しが厳しくフィルム表面が
かなりべとついた場合は×と評価することとした。「低
温低湿下での柔軟性」については、シリカゲルの入った
デシケーターにフィルムを入れ、20℃の雰囲気下に5日
間放置した後、−10℃の雰囲気下でフィルムを取りだ
し、フィルムを曲げたときの状態を観察した。折り曲げ
てその折れ目を強く押しても割れなかった場合は○、折
り曲げてその折れ目を強く押したら割れた場合は△、折
り曲げただけで割れた場合は×と評価することとした。
「添加剤の移行性」については、フィルムを脱脂綿で挟
み、濃度40℃、相対湿度30%下に10日間放置した後フィ
ルムを取り出してフィルム中の可塑剤量を測定し、次式
で添加剤の残存率を算出して評価した。
【0022】添加剤の残存率(%)=(試験後の添加剤
の量 ÷ 初期の添加剤の量)×100 添加剤の残存率が81%以上であった場合は○、添加剤の
残存率が30〜80%であった場合は△、添加剤の残存率が
29%以下であった場合は×と評価することとした。
【0023】フィルム水分率については、湿度23℃、相
対湿度が33%、65%、80%の各雰囲気中に5日間フィル
ムを放置した後、秤量し、その後 105℃で2時間乾燥し
再度秤量して次式で水分率を算出した。 フィルム水分率(%)={(乾燥前重量 − 乾燥後重
量) ÷ 乾燥前重量}×100
【0024】成形時のフィルムと金属表面との剥離性の
評価は次式でフィルムの収縮率を求めて評価した。 収縮率(%)={(フィルムをキャストした幅 − 剥
離後のフィルム幅)÷ フィルムをキャストした幅}
× 100 収縮率が0〜5%未満であった場合は○、収縮率が5〜
10%未満であった場合は△、収縮率が10%以上であった
場合は×と評価することとした。
【0025】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明のP
VA系フィルムは低温低湿下でも柔軟性を維持する。高
温高湿下でも添加剤がにじみ出てくることがなくべたつ
きもない。したがって包装物を汚すことなく、充填剤が
消失し、けん化して破れやすくなるというようなことも
ない。ほとんどいつでもPVA系フィルム特有の強靭さ
を発揮する。剥離性に優れていて成形機の金属面から容
易に剥離することができ、工業上効率よく製造でき、裂
け目も傷もなく、平滑で透明で光沢もよい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール系樹脂に下記式
    (I) 【化1】 〔式中、R1はC1〜C4のアルカノール基、R2はC1〜C4のア
    ルカノール基、C1〜C3のアルキル基、または水素を表わ
    し、nは0また1である。〕で示されるアミン類を含有
    させてなることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール系樹脂に下記式
    (I) 【化2】 〔式中、R1はC1〜C4のアルカノール基、R2はC1〜C4のア
    ルカノール基、C1〜C3のアルキル基、または水素を表わ
    し、nは0また1である。〕で示されるアミン類を含有
    させてなる組成物より製造されたポリビニルアルコール
    系樹脂フィルム。
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