JP2622606B2 - 東両用空調制御装置 - Google Patents

東両用空調制御装置

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JP2622606B2
JP2622606B2 JP18903789A JP18903789A JP2622606B2 JP 2622606 B2 JP2622606 B2 JP 2622606B2 JP 18903789 A JP18903789 A JP 18903789A JP 18903789 A JP18903789 A JP 18903789A JP 2622606 B2 JP2622606 B2 JP 2622606B2
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一夫 藤井
忠広 高橋
真一郎 小穴
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株式会社ゼクセル
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両用空調制御装置、特に自動制御モードと
手動制御モードとを併有するものに関する。
(従来の技術) 従来、この種の制御装置としては、例えば特開昭63−
207712号公報に示されるように、空調状態に影響を及ぼ
す外気温度等の環境条件を検出し、これに基づいて吹出
しモードの切り換えを自動的に制御するようにし、且つ
また手動によっても乗員の好みに応じて任意に切り換え
を行なえるようにしたものは公知である。
この公報例は、特に吹出しモードに関するが、一般に
は車の環境条件に応じて送風機等の他の空調機器を自動
制御すると共に、手動設定手段を備えるものは既に知ら
れているところである。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、自動制御における制御特性は標準的使用状態
を想定してできる限り多くの使用者に受け入れられるよ
うに設定してあるとはいえ、実際には個人的好みがさま
ざまなことから必ずしも自動制御状態で快適な空調フィ
ーリングが得られるとは限らない。このような場合手動
設定機能のあるものについては、手動操作によって乗員
の空調フィーリングに合った空調制御状態を得ることは
可能であるが、自動制御による空調状態が乗員の好みに
対して明らかに沿っていないような場合には、空調装置
を使用する度毎に手動設定を行なわなければならないと
いう煩わしさを生ずるという問題点があった。
そこで、本発明は上記従来例に寄因する問題点を解決
し、乗員の空調状態の好みを自動制御に反映することが
でき、乗員の好みに応じた快適な空調フィーリングを得
ることのできる車両用空調制御装を提供することを課題
とするものである。
(発明を解決するための手段) しかして、請求項1の車両用空調制御装置は、第1図
に示すように者室内の熱負荷を調節する空調手段100
と、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出す
る環境条件検出手段115と、前記環境条件検出手段115の
検出信号に基づいて車室内へ吹き出す空気の目標温度を
演算する目標吹出し温度演算手段120と、前記目標吹出
し温度演算手段120の演算結果に応じて予め定められた
制御特性から前記空調手段100の作動状態を決定する制
御状態決定手段125と、前記空調手段100の作動状態を手
動設定する手動設定手段130と、前記制御状態決定手段1
25及び前記手動設定手段130の各出力信号に基づいて前
記空調手段100の駆動を制御する駆動手段135とを具備す
る車両用空調制御装置において、制御状態決定手段125
の出力信号に基づく前記空調手段100の制御中に前記手
動設定手段130による手動設定が所定条件のの下に行な
われた場合、前記制御状態決定手段125の制御特性を手
動設定データに応じて変更する特性変更手段140を設け
たものである。
また、請求項2の車両用空調制御装置は、第2図に示
すように車室内に送風する送風機7と、車室内の空調状
態に影響を及ぼす環境条件を検出する環境条件検出手段
115と、前記環境条件検出手段115の検出信号に基づいて
車室内へ吹き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し
温度演算手段120と、前記目標吹出し温度演算手段120の
演算結果に基づいて予め定められた送風特性から前記送
風機7の送風量を決定する送風量決定手段145と、前記
送風機7の送風量を手動設定する送風量手動設定手段15
0と、前記送風量決定手段145及び前記送風量手動設定手
段150の各出力信号に基づいて前記送風機7の駆動を制
御する駆動手動135とを具備する車両用空調制御装置に
おいて、前記送風機7の送風量が前記送風量手動設定手
段150により最大風量へ変更された場合または最大風量
からそれ以下の風量に変更された場合に、前記送風量決
定手段145の送風特性における最大風量の切り換え点を
変更する送風特性変更手段155を設けたものである。
さらに、請求項3の車両用空調制御装置は、第3図に
示すように、車室内の熱負荷を調節する空調手段100
と、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出す
る環境条件検出手段115と、外気温度に応じて予め定め
られた室温特性により車室内の目標温度を設定する目標
室内温度設定手段160と、車室内の目標温度を手動設定
する室内温度手動設定手段165と、前記環境条件検出手
段115、前記目標室内温度設定手段160及び室内温度手動
設定手段165の各出力信号に基づいて車室内へ吹き出す
空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手段120
と、前記目標吹出し温度演算手段120の演算結果に応じ
て予め定められた制御特性から前記空調手段100の作動
状態を決定する制御状態決定手段125と、前記制御状態
決定手段125の出力信号に基づいて前記空調手段100の駆
動を制御する駆動手段135とを具備する車両用空調制御
装置において、前記室内温度手動設定手段165により車
室内の目標温度の設定が行なわれた場合に、前記目標室
内温度設定手段160の室温特性を手動設定されたデータ
に基づいて変更する室温特性変更手段170を設けたもの
である。
またさらに、請求項4の車両用空調制御装置は、第4
図に示すように、車室内への吹出しモードを切り換える
モードドア15a,15bと、車室内の空調状態に影響を及ぼ
す環境条件を検出する環境条件検出手段115と、前記環
境条件検出手段115の検出信号に基づいて車室内へ吹き
出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手段
120と、前記目標吹出し温度演算手段120の演算結果に応
じて予め定められたモード制御特性から吹出しモードを
決定する吹出しモード決定手段175と、吹出しモードを
手動設定するモード手動設定手段180と、前記吹出しモ
ード決定手段175及び前記モード手動設定手段180の各出
力信号に基づいて前記モードドア15a,15bの駆動を制御
する駆動手段135とを具備する車両用空調制御装置にお
いて、前記モード手動設定手段180による吹出しモード
の設定が所定の条件下で行なわれた場合に前記吹出しモ
ード決定手段175のモード制御特性を手動設定のデータ
に応じて変更するモード特性変更手段182を設けたもの
である。
その上さらに、請求項5の車両用空調制御装置は、第
5図に示すように、車室内への吹出しモードを切り換え
るモードドア15a,15bと、車室内の空調状態に影響を及
ぼす環境条件を検出する環境条件検出手段115と、前記
環境条件検出手段115の検出信号に基づいて車室内へ吹
き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手
段120と、前記目標吹出し温度演算手段120の演算結果に
応じて予め定められた第1のモード制御特性から吹出し
モードを決定する第1の吹出しモード決定手段175aと、
吹出しモードの切り換えを決定する因子であって前記目
標吹出し温度を除く他の所定因子の状態を検出する関連
因子検出手段184と、前記関連因子検出手段184の検出結
果に基づいて、予め定められた第2のモード制御特性か
ら吹出しモードを決定する第2の吹出しモード決定手段
186と、吹出しモードを手動設定するモード手動設定手
段180と、前記モード手動設定手段180による吹出しモー
ドの設定が所定条件下で行なわれた場合に前記第1の吹
出しモード決定手段175aの第1のモード制御特性を手動
設定のデータに応じて変更する第1のモード特性変更手
段182aと、前記モード手動設定手段180による吹出しモ
ードの設定が所定条件下で行なわれた場合に前記第2の
吹出しモード決定手段186の第2モード制御特性を手動
設定のデータに応じて変更する第2のモード特性変更手
段188と、前記第1の吹出しモード決定手段175a、前記
第2の吹出しモード決定手段186及び前記モード手動設
定手段180の各出力信号に基づいて前記モードドア15a,1
5bの駆動を制御する駆動手段135とを具備したものであ
る。
(作用) したがって、本発明によれば、制御状態決定手段によ
る空調制御状態を変更するような手動操作があった場
合、所定の条件を満たす際には制御状態決定手段の制御
特性が特性変更手段によって変更されるため、乗員の空
調制御状態の好みが反映されることとなり、そのため、
上記課題を達成できるものである。
特に、請求項2の装置にあっては、送風量決定手段の
送風特性において、最大風量へ切り換わる点または最大
風量が解除される点が、送風量手動設定手段の手動設定
データに基づいて変更されるので、送風量に対する乗員
の好みが自動制御状態に反映され、そのため上記課題を
達成できるものである。
また、請求項3の装置にあっては、外気温度によって
目標室内温度を設定する目標室内温度の室温特性が、乗
員の手動による室温設定のデータに基づいて変更される
ものである。
さらに、請求項4の装置にあっては、吹出しモード決
定手段のモード制御特性が、乗員の手動による吹出しモ
ードの設定の結果に応じて変更されるものである。
また、さらに請求項5の装置にあっては、請求項の装
置に、吹出しモードの切り換え因子となる目標吹出し温
度以外の因子によって、吹出しモードを決定する第2の
吹出しモード決定手段を設け、この決定手段の第2のモ
ード制御特性をも併せて手動操作の結果に基づいて変更
するようにしたものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第6図において、車両用空調制御装置は、空調ダクト
1の最上流側にインテークドア切換装置2が設けられ、
このインテークドア切換装置2は、内気入口3と外気入
口4とが分かれた部分に内外気切換ドア5が配置され、
この内気切換ドア5をアクチュエータ6により操作して
空調ダクト1内に導入する空気を内気と外気とに選択で
きるようになっている。
送風機7は、空調ダクト1内に空気を吸い込んで下流
側に送風するもので、この送風機7の後方にはエバポレ
ータ8とヒータコア9とが設けられれている。
エバポレータ8は、図示しないコンプレッサ等と配管
結合されて冷房サイクルを構成するものである。また、
ヒータコア9は図示されないエンジンの冷却水が循環し
て空気を加熱するようになっているものである。
ヒータコア9の前方には、エアミックスドア10が設け
られており、このエアミックスドア10の開度をアクチュ
エータ11により調節することで、ヒータコア9を通過す
る空気と、ヒータコア9をバイパスする空気との割合が
調節されるようになっている。さらに、ヒータコア9の
下流側はデフロスト吹出口12、ベント吹出口13及びヒー
ト吐出口14に分かれて車室に開口し、その分かれた部分
にモードドア15a,15bが設けられ、このモードドア15a,1
5bをアクチュエータ16,17で操作することで吹出モード
が切り換えられるようになっている。
そして、前記アクチュエータ6,11,16,17及び送風機7
のモータ7aは、それぞれ駆動回路40a〜40dを介してマイ
クロコンピュータ41からの出力信号に基づいて制御され
る。このマイクロコンピュータ41は図示しない中央処理
装置(CPU)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアク
セスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を持つそれ
自体周知のもので、該マイクロコンピュータ41には、車
室内の温度を検出する車室内温度センサ42からの車室内
温度TR、外気の温度を検出する外気温度センサ43からの
外気温度TA、日射量を検出する日射センサ44からの日射
量TS、車室内の温度設定を行なう温度設定器45からの設
定温度TDがマルチプレクサ46及びA/D変換器47を介して
デジタル信号に変換されて入力される。
また、マイクロコンピュータ41には操作部48から出力
信号が入力される。この操作部48は空調装置の制御状態
として自動制御状態(AUTO)の断続を行なうAUTOスイッ
チ、内外気切換ドア(INTAKE DOOR)5の切換スイッ
チ、送風機7の速度を手動設定するためのスイッチ等
(図示せず)を有するものである。
次に、第1の実施例として、前述したマイクロコンピ
ュータ41による本装置の基本的な制御について第7図に
示されるメインフローチャートを参照しつつ説明する。
先ず、マイクロコンピュータ41はステップ200より実
行を開始し、ステップ202へ進んで各種変数、フラグ等
の初期設定を行なう。
次のステップ240では前述した車室内温度センサ42巻
から検出信号等を入力してステップ250へ進む。ステッ
プ250では、上述のステップ240で入力された検出信号を
用いて車室内へ吹き出される空気の目標吹出し温度XM
例えば次式に従って演算する。
XM=B・TR+C・TA+D・TS−A・TD+E …(1) 但し、A,B,C,Dは演算係数で、Eは演算定数である。
また、TDは設定温度、TRは車室内温度、TAは外気温度、
TSは日射量である。
そして、次のステップ300に進み、上述の目標吹出温
度XMに対してエアミックスドア10の開度が演算され、こ
の開度となるよう駆動回路40bを介してエアミックスド
ア10が回動される。ここで、目標吹出温度XMに対するエ
アミックスドア10の開度は送風機7の回転速度、モード
ドア15a,15bのドア位置、内外気切換ドア5のドア位置
と共に予め所定の制御パターンが定められており、例え
ば、このXMに対するエアミックスドア開度特性をROM化
したものを用いて開度制御が行なわれているものであ
る。
以後、ステップ400〜600の処理は基本的には上述のス
テップ300の場合と同様にして各機器(送風機7、コン
プレッサ(図示せず、)及びモードドア15a,15b)の駆
動制御が行なわれる。尚、ステップ600の処理後は前述
したステップ240へ戻り、上述の処理が繰り返されるよ
うになっている。
第8図にて前述したステップ400における送風機制御
の制御ルーチンが示されており、以下、同図を参照しつ
つその内容について説明する。
先ず、マイクロコンピュータ41はステップ400より実
行を開始してステップ402へ進み、空調装置の始動スイ
ッチを兼ねるイグニッションスイッチ(図示せず。)が
OFF状態からON状態に切り換えられたか否かを判定す
る。そして、イグニッションスイッチがOFF状態からON
状態に切り換えられたと判定された場合(YES)にはス
テップ404へ進み、フラグF1に“1"を設定してステップ4
06へ進む。ここで、フラグF1は初期設定においては零が
設定されており、上述のように、ステップ402でYESと判
定された場合には“1"が設定されるもので、さらに、後
述するように送風機7のMAX HIの切り換え点が手動設
定の結果に基づいて変更された後は、再び零が設定され
るものである。
一方、ステップ402において、NOと判定された場合、
即ち、イグニッションスイッチがOFF状態からON状態に
切り換わっているか、または、以前としてOFF状態にあ
る場合には、ステップ404を飛び越して直接ステップ406
へ進む。
次のステップ406では、送風機7の送風量(または回
転数)の設定が操作部48により手動設定されたか否かを
判定し、手動設定された場合(YES)にはステップ426
へ、手動設定されていない場合(NO)、即ち、目標吹出
し温度XMに基づく自動制御状態にある場合にはステップ
408へそれぞれ進む。
先ず、ステップ408では、先に述べたメインフローチ
ャートのステップ250で演算された目標吹出し温度XM
基づいて送風機7に印加されるべき印加電圧VFを決定す
る、このVFの決定は、例えば第9図に示すような目標吹
出し温度XMに対するVFの特性を予め定めたものを読出し
専用メモリ(ROM)に記憶させておき、このROMよりXM
値に対するVFの値を読み出すことにより行なわれる。
尚、第9図は、いわゆるオート制御の空気調和装置に
おいて一般によく知られる特性曲線であるが、概略を説
明すれば、目標吹出し温度XMは横軸右方向に沿って徐々
に低くなり(冷房状態)、反対に左方向に沿って徐々に
高く(暖房状態)なるもので、送風機電圧VF目標吹出し
温度XMが所定範囲では最小電圧となり(最小風量状
態)、その左右でXMの減少または増大と共に増加するよ
うになっている。そして、VFが左右の所定のXMにおいて
一旦一定の値になった後に、さらに一段電圧が増加する
ようになっている部分は、冷房起動時または暖房起動時
において急速冷房または急速暖房を行なうために自動的
に設定される送風機電圧である。尚、XMの変化に対する
送風機7の安定動作確保のため、図示のごとくヒステリ
シスが設けられている。
上述のようにして送風機電圧VFが決定された後は、ス
テップ410へ進み、決定されたVFが急速冷房時(第9図M
AX HIの領域)の電圧VMHに等しいか否かを判定する。そ
して、VF=VMHと判定された場合(YES)は、ステップ41
2へ進みフラグF2に“1"を設定してステップ416へ進む。
一方、VF≠VMHと判定された場合(NO)には、ステップ4
14へ進みフラグF2に零を設定した後ステップ416へ進
む。フラグF2は送風機電圧VFがVMHに達したか否かを識
別するためのもので、VF=VMHの場合に“1"が設定され
るものである。
次に、ステップ416においては、先にステップ408で決
定されたVFが所定値V1以上か否かを判定する。ここで、
V1は次のような観点から定められる値である。本制御
は、送風機電圧VFがVMHから通常のオート制御状態の最
大の送風機電圧に落ちる切り換え点を手動設定の操作に
応じて変え、以後の自動制御では変更後の切り換え点で
作動させるものであるが、VFが比較的低く、制御が安定
状態にある場合からの手動設定の操作は、上記切り換え
点への不満を意味するものとは限定できない為、上述の
処理を行なわないよう処理範囲を制限するためのもので
ある。したがって、V1としては比較的低い値に設定され
る。
そして、VF≧V1と判定された場合(YES)には、フラ
グF3に“1"を設定し、ステップ424へ進む。また、VFがV
1以上でないと判定された場合(NO)にはステップ420で
フラブF1に零を、続いてステップ422でフラグF3に同じ
く零をそれぞれ設定した後ステップ424へ進む。ここ
で、フラグF3は、VFが所定値V1以上で且つVMH以下にあ
る場合に“1"が設定されるものである。
ステップ424においては、VFを駆動回路40dより送風機
7のモータ7aに印加して送風機7の駆動を行ない、ステ
ップ442を介してメインルーチンへ戻ることとなる。
一、先のステップ406で送風量の手動設定有りと判定
され、ステップ426へ進むと、同ステップ426において
は、フラグF1及びF2が共に“1"であるか否かが判定さ
れ、共に“1"であると判定された場合(YES)、即ち、
手動設定によりVMHより低い送風機電圧となった場合
は、ステップ428へ進んで、送風機電圧がVMHから通常の
オート制御状態におけるVFの最大電圧に落ちる点(風量
切り換え点)における目標吹出し温度XMの値p1より所定
値αを減算し、これを新たにp1の値として記憶し、即
ち、風量切り換え点としてステップ430へ進む。ここ
で、p1の記憶は不揮発性のメモリを用いて行なわれ、装
置への電源供給を断としても保存されるようになってい
る。そして、次のステップ430では、フラグF1に零を設
定した後ステップ432へ進む。ステップ430において、F1
に零を設定するのは、風量切り換え点が一度変更された
後は、本装置が一度断とされ再び始動しない限り風量切
り換え点の変更を行なわないようにするためである。
一方、ステップ426でF1又はF2が“1"でないと判定さ
れた場合(NO)には、直接ステップ432へ進む。
ステップ432においては、手動設定された送風量に対
応する送風機電圧VmがVMHであるか否かを判定し、Vm=V
MHと判定された場合(YES)にはステップ434へ、それ以
外の場合(NO)には直接ステップ440へ進む。
ステップ434においては、フラグF1及びF3が共に“1"
であるか否かを判定し、F1=F3=1である場合(YE
S)、即ち、送風機電圧が所定値V1以上で且つVMHより低
い状態において、手動設定によりVMHになった場合には
ステップ436へ、それ以外の場合(NO)には直接ステッ
プ440へそれぞれ進む。
ステップ436においては、前述のp1に所定値αを加算
したものを新たにp1とし記憶し、ステップ438へ進んでF
1に零を設定した後ステップ440へ進む。
ステップ440では、手動設定された送風量に対応する
送風機電圧としてVmを駆動回路40dからモータ7aへ出力
して、ステップ442を介してメインルーチンへ戻ること
となる。
しかして、上記構成における本装置の風量制御を総括
的に説明すれば、先ず、図示されない始動スイッチによ
り本装置が起動され、車室内の冷房要求が大であったと
すると、送風機7のモータ7aへの印加電圧はVMH(MAX
HI)状態に選択されて、いわゆるクールダウン制御(急
速冷房)が開始される。その後、車室内の温度が徐々に
低下し始めると、これに伴い目標吹出し温度は徐々に低
い値から高い値へと変化してゆく。これを第9図の特性
曲線で見ると、MAX HIの線上を左方向へ徐々に移動す
ることに相当する。
そして、XM=p1となる以前の乗員の手動操作により送
風量の設定が下げられると、p1の値はαだけ減じたもの
に置き換えられ(ステップ428参照)、これ以降にクー
ルダウン制御が行なわれた場合には、この新たなp1が送
風機風量の切り換え点となる。尚、再度クールダウン制
御が行なわれる場合とは、一旦装置の作動を停止させ再
び起動した場合であって、冷房要求が大である時であ
り、通常継続し動作中に複数回行なわれることはないよ
うになっている。
また、上述のクールダウン中に乗員の手動操作が行な
われず、第9図の制御特性に従い送風機電圧がV1以下に
安定し、その後に手動による送風機風量の設定があって
も、この場合には風量切り換え点の変更は行なわれない
(ステップ416,420参照)。
尚、逆にXM=p1となりVFがVMHから通常のオート制御
状態の最大の送風機電圧に落ちた後に乗員の手動操作に
より送風量の設定が上げられると、p1の値はαだけ加算
されたものに置き換えられ(ステップ436参照)、これ
以後にクールダウン制御が行なわれた場合には、この新
たなp1が送風機風量の切り換え点となる。
上述の実施例においては、急速冷房の場合について説
明したが、急速暖房の場合にも基本的には第8図のサブ
ルーチンによって同様の処理が行なえるものである。
次に、第2の実施例について説明する。
装置の基本的構成は、前述した第1の実施例における
ものと同様(第6図参照)であるが、本実施例における
装置は、空調制御によって達成しようとする車室内温度
を外気温度に応じて自動設定するようになっている点で
若干異なっている。尚、第6図の構成については、前述
の実施例において説明しているので、ここでの説明は省
略する。
第10図にはメインフローチャートが示されており、前
述した第7図のメインフローチャートと同一処理内容の
ステップには同一番号を付してその説明を省略し、以下
に異なる点を中心に第10図を参照しつつ説明する。
先ず、ステップ204においては、外気温度に応じて目
標室内温度TDTを所定の処理に基づいて設定する。この
処理の具体的内容が第11図にサブルーチンフローチャー
トとして示されており、同図を参照しつつその内容を説
明すれば、先ず、マイクロコンピュータ41はステップ20
4より実行を開始し、ステップ206へ進んで外気温度TA
入力する。
次に、ステップ208において入力された外気温度が予
め定められた外気温度レンジのいずれに該当するかを決
定する。
即ち、外気温度を例えば表1に示すように10℃の幅毎
に一つのレンジを設定し、各レンジ毎に目標室内温度R
を定めておき、これを例えばRAM等に記憶させておき、
ステップ206で入力された外気温度TAと照合することで
どのレンジに該当するか決定する。尚、目標設定温度記
憶値Rは、初期値として例えば表1のごとく全て25℃に
記憶させておき、後述するように温度設定器45による手
動設定があった場合にこれを書き換えるようにしている
ものである。
外気温度レンジ決定の後は、ステップ210へ進み目標
室内温度記憶値Rを読み出し、ステップ212へ進む。
ステップ212においては、上述のステップ210で読み出
した目標室内温度記憶値Rを目標室内温度TDTへ設定す
ると共に、このTDTの値を操作部48にある表示器(図示
せず。)に表示した後ステップ214を介してメインルー
チンへ戻る。
メインルーチン(第10図参照)においては、ステップ
240へ進んで車室内温度センサ42等からの各種検出信号
を入力した後にステップ242へ進み、温度設定器45によ
る目標室内温度の手動設定が行なわれたか否かを判定す
る。そして、手動設定が行なわれたと判定された場合
(YES)はステップ244へ、それ以外の場合(NO)はステ
ップ250へそれぞれ進む。
ステップ244においては、温度設定器45で設定された
設定温度TDをTDTへ代入し、先に説明したステップ212に
おいて決定された目標室内温度TDTの値の変更を行な
い、次のステップ246へ進む。
ステップ246においては、ステップ240で入力した外気
温度TAに基づいて、表1より外気温度レンジを決定し、
ステップ248へ進む。そして、ステップ248においては、
ステップ246で決定された外気温度レンジに対応する目
標室内温度記憶値Rの値をTDの値に書き換えて目標室内
温度記憶値の更新を行ない、ステップ250へ進む。
ステップ250においては、目標吹出し温度XMの演算を
次式に従って演算する。
XM=B・TR+C・TA+D・TS−A・TDT+E ……(2) この(2)式は、先に説明した第1の実施例における
(1)式と基本的には同一であり、(1)式におけるTD
をTDTに変えた点のみが異なっている。
そして、このステップ250の後は、演算されたXMに基
づいて各空調機器(送風機7、エアミックスドア10等)
を制御する点は第1の実施例と同様であり、以下その説
明は省略する。
次に、第3の実施例について、第12図乃至第14図を参
照しつつ以下に説明する。
この第3の実施例は、第2の実施例と同様に目標室内
温度が外気温度により決定される構成の空調装置を前提
としており、その構成(第6図参照)についての説明は
省略する。
第12図はメインフローチャートで、第1の実施例及び
第2の実施例と同一内容の処理ステップについては、同
一番号を付してその説明を省略し、以下に異なる点を中
心に説明すれば、ステップ700では目標室内温度パター
ンの補正を行なう。
この実施例における目標室内温度TDTの設定は、第2
の実施例と異なり、後述するように予め定められた外気
温度に対する目標室内温度の特性曲線(パターン)に基
づいて行なうようにしているが、温度設定器45による手
動設定があった場合には対応する外気温度における目標
室内温度のデータを書き換えるようにしているものであ
り、ステップ700ではそのための一連の処理が行なわれ
る。
しかして、第13図には目標室内温度パターン補正の具
体例がサブルーチンフローチャートとして示されてお
り、以下に同図を参照しつつその内容を説明する。
先ず、マイクロコンピュータ41は、ステップ700より
実行を開始し、ステップ702へ進んでステップ240で入力
された外気温度TAが予めRAM等に記憶されている第14図
に示すようなパターンにおいて、いずれの外気温度レン
ジに該当するかを決定する。即ち、第14図のパターンは
外気温度に対して目標室内温度TDTを定めるものである
が、外気温度は、例えば同図に示すごとく10℃の幅で区
切られる外気温度レンジが設けられている。
尚、RAM等の記憶素子には同図の実線で示されるパタ
ーンが予め記憶されている。
ステップ702で外気温度レンジを決定した後はステッ
プ704へ進み、フラグFが零か否かを判定し、F=0の
場合(YES)にはステップ706へ、それ以外の場合(NO)
はステップ712へそれぞれ進む。
最初に、ステップ706においては、先のステップ702で
決定された外気温度レンジと温度設定器45とにより設定
された温度TDのデータを第1の記憶変数R1に設定して一
時記憶し、ステップ708へ進む。
ステップ708においては、フラグFに“1"を設定して
ステップ710に進み、所定時間のタイマをリセットし且
つ新たにスタートさせ、ステップ728を介してメインル
ーチンへ戻る。
一方、ステップ712においては、再度の温度設定器45
の手動設定に対応してステップ706と同様に、その手動
設定時の外気温度に基づいて決定された外気温度レンジ
と設定値TDとを第2の記憶変数R2に設定してステップ71
4へ進み、同ステップ714においては、第1の記憶変数R1
の内容と第2の記憶変数R2の内容とが一致しているか否
かを判定する。
そして、R1の内容とR2の内容とが一致していると判定
された場合(YES)はステップ716へ、双方の内容が一致
していない場合(NO)にはステップ724へそれぞれ進
む。
最初に、ステップ716においては、先のステップ710で
作動を開始させたタイマが所定時間を計時したか否かを
判定し、タイマが所定時間経過して終了していると判定
された場合(YES)はステップ718へ進み、未だタイマが
終了していない場合(NO)はステップ718以降を行なわ
ずにステップ728へ直接進んでメインルーチンへ戻るこ
ととなる。
ここでタイマを設けるのは、手動による温度設定が一
時的なもので直ぐに変更されるような場合もあり得るこ
とを考慮したもので、手動設定が行なわれてから十分な
時間経過後のデータを用いるようにするためである。
次に、ステップ718においては、R1の内容を第3の記
憶変数R3へ設定して記憶した後、ステップ720へ進む。
ステップ720においては、上述のR3の内容を元に目標
室内温度パターン(第14図参照)の補正を行なう。即
ち、R3に記憶されている内容を読み出してきて、例えば
外気温度レンジが0〜10℃のレンジで、手動設定による
目標室内温度のデータが第14図の白丸で示される値とす
れば、0〜10℃レンジにおいては、実線で示される特性
線を、白丸で示されるデータ値と、この外気温度レンジ
の両側のデータ値とを結んだ線(第14図二点鎖線部分)
に置き換えて、この線上の値を目標室内温度記憶値Rと
して記憶し、以後の目標室内温度設定(ステップ204)
において用いるようにする。
もし、両側の外気温度レンジにおいて未だ手動設定に
よる目標室内温度の変更が行なわれていない場合には、
実線で示される特性線と、第14図縦方向に示された10℃
毎の仕切線との交点と、白丸で示されたデータ値とを結
んだ線を、0〜10℃における特性線としてステップ722
へ進む。
ステップ722においては、フラグFに零を設定して、
その後ステップ728を介してメインルーチンへ戻る。
一方、ステップ724においては、前述した第2の記憶
変数R2の内容を第1の記憶変数R1に設定してR1の内容の
更新を行ない、ステップ726へ進む。このような処理を
行なうのは、一回の手動設定による直ちに目標室内温度
パターンの補正を行なうのではなく、手動設定が二回行
なわれ、その二回の内容が一致した場合にのみパターン
補正を行ない、空調制御の安定性を確保するためであ
る。
ステップ724の後は、ステップ726へ進んでタイマを再
びリセットし且つ再スタートさせ、ステップ728を介し
てメインルーチンへ戻ることとなる。
そして、メインルーチンにおいては、前述したステッ
プ240へ戻り、一連の処理が再び繰り返されることとな
る(第12図参照)。
しかして、上記構成における本装置の作用を総括的に
説明すれば、先ず、図示されない始動スイッチの投入に
より本装置に電源が印加されると、その時点における外
気温度に基づいて目標室内温度が決定されると共に、こ
の目標室内温度、日射量等に基づいて目標吹出し温度が
演算される(ステップ204〜214、ステップ250参照)。
そして、この目標吹出し温度に基づき送風機7、エア
ミックスドア10等の各空調機器は作動制御を受けること
となる(ステップ300〜600参照)。
この後、乗員により温度設定器45が操作されると、そ
の設定された温度を目標室内温度として各空調機器(送
風機7、エアミックスドア10等)は作動制御を受ける
(ステップ242,248等参照)。同時に、この時の手動に
よる設定温度及び外気温度レンジが記憶される(ステッ
プ706参照)。
上述の手動設定の後、所定時間経過後再び手動設定が
行なわれ、その設定温度及び外気温度レンジが手動設定
時のデータと一致する場合には、目標室内温度パターン
(第14図参照)の補正が行なわれ、予め記憶されていた
パターンが乗員の空調フィーリングに沿ったパターンに
変更されることとなる。そして、以後はその変更後のパ
ターンに基づいて目標室内温度が決定されることとなる
(ステップ720参照)。
次に、第4図の実施例について説明する。
この実施例における装置の基本的構成は、第1の実施
例で説明したものと同様(第6図参照)であり、その詳
細な説明は省略する。尚、空調制御の方式としては、第
2及び第3の実施例で説明した外気温度に基づき目標室
内温度を決定するものであっても、特に支障ないもので
ある。
しかして、本装置の全体的な制御は、第1の実施例で
説明したものと同様のメインフローチャート(第7図)
に従ってなされるものであり、その説明は省略する。
この実施例は、特にモード制御に関するもので、第15
図に示されたモード制御のサブルーチンフローチャート
を参照しつつ、以下にその内容を説明する。
先ず、マイクロコンピュータ41は、ステップ600より
実行を開始し、ステップ602へ進んで吹出しモードの手
動設定が行なわれたか否かを判定する。そして、モード
の手動設定有りと判定された場合(YES)はステップ604
へ、それ以外の場合(NO)はステップ616へそれぞれ進
む。
ステップ604においては、手動設定された吹出しモー
ドとなるように駆動回路40cによりアクチュエータ16,17
を駆動して、モードドア15a,15bを所定の位置に設定
し、ステップ606へ進む。
ステップ606においては、吹出しモードの手動設定が
行なわれた際の目標吹出し温度を、手動設定された吹出
しモードと共にデータとして入力し、ステップ608へ進
む。同ステップ608においては、予め記憶されている目
標吹出し温度に対する吹出しモードの切り換えパターン
(第16図(a)参照)と上述のステップ606における入
力データとの照合を行なう。第16図(a)の切り換えパ
ターンは予めRAM等に入力されているもので、目標吹出
し温度t1まではベント(VENT)モード、t1以上t2までは
バイレベル(BI−L)モード、t2以上はヒート(HEAT)
モードとそれぞれ吹出しモードが変化してゆくことを示
している。
ステップ610では、上述の照合の結果、切り換えパタ
ーンと手動設定の内容とが一致しているか否かを判定す
る。即ち、例えば、手動設定による吹出しモードがバイ
レベルモードであって、この時の目標吹出し温度がt1
至t2の間にあれば、切り換えパターンと一致している判
定され、この場合(YES)はステップ630を介してメイン
ルーチンへ戻ることとなる。
また、一致していないと判定された場合(NO)は、ス
テップ612へ進み、切り換えパターンの各モードの切り
換え点と手動による切り換え点との目標吹出し温度での
偏差が所定値α以内か否かを判定する。例えば、第16図
(b)を参照しつつ説明すれば、バイレベルモード状態
において、手動によりベントモードへの切り換えが行な
われたとし、その際の目標吹出し温度がt3とすれば、予
め記憶されている切り換えパターンのベントモードとバ
イレベルモード間の切り換え点における目標吹出し温度
t1との偏差Δt=|t1−t3|が所定値α以内である場合
(YES)にはステップ614へ進むことになる。また、それ
以外の場合(NO)にはステップ630を介してメインルー
チンへ戻ることとなる。
次のステップ614においては、手動設定された吹出し
モードのデータによって、予め定められていた切り換え
パターン(第16図(a))を書き換える。即ち、前述し
たステップ612において、YESと判定された吹出しモード
の切り換えデータによって、第16図(b)のように該当
する元の切り換えパターンを変更するのである。この
際、同図に示す点d1,d2のような異常なデータは、この
切り換えパターンの書き換えには当然用いられない。こ
のステップ614の処理後は、ステップ630を介してメイン
ルーチンへ戻ることとなる。
一方、前述したステップ602においてNOと判定された
場合は、いわゆるオート制御状態を意味するため、ステ
ップ616へ進み、メインルーチンで演算された目標吹出
し温度XMを入力してステップ618へ進む。そして、ステ
ップ618において所定の吹出しモード切り換えパターン
(第16図(a)参照)に基づいて吹出しモードの切り換
えを行ない、その後ステップ630を介してメインルーチ
ンへ戻る。
最後に、第5の実施例について説明する。
この実施例は、前述した実施例を基本としており、さ
らに、吹出しモードの切換制御に影響する目標吹出し温
度以外の他の因子(以下、「関連因子」と言う。)によ
っても吹出しモードの切り換えを制御するようにしたも
ので、以下に、第17図のサブルーチンフローチャートを
参照しつつ、第15図に示すフローチャートの処理内容と
同一のステップについては、同一番号を付してその説明
を省略し、異なる点を中心に説明する。
先ず、ステップ615においては、関連因子の入力を行
なう。即ち、メインルーチンで演算された目標吹出し温
度XMに加え、装置が急速冷房制御または急速暖房制御の
いわゆる起動制御中にあるか否かの情報(以下、「起動
制御情報」と言う。)を入力し、ステップ618へ進む。
ステップ619においては、目標吹出し温度XM及び起動
制御情報に基づいて吹出しモードの切り換えを行なう。
具体的には、先ず、起動情報に対し予め表2に示す制御
特性(以下、「関連因子制御パターン」と言う。)が定
められており、RAM等の記憶素子に記憶されている。
起動制御中の情報が入力されている場合、吹出しモー
ドは、デフロスト吹出し口12とベント吹出し口13とを同
時に開くベント・デフロストモードを他に優先して設定
する制御状態となり、この場合、目標吹出し温度は吹出
しモードの切り換えには無関係となる。
また、起動制御が既に終了した状態である場合に、上
述の優先制御の状態が解除され、第4の実施例で説明し
たものと同様の目標吹出し温度に基づく吹出しモードの
切換制御(第15図ステップ618参照)が行なわれる。
次に、ステップ610において、手動による吹出しモー
ドの切り換えデータと、記憶されている切り換えパター
ンの特性とが一致していると判定(YES)され、ステッ
プ620へ進むと、ここでは関連因子としての起動制御情
報を入力する。
そして、ステップ622においては、関連因子制御パタ
ーンとの照合を行なう。即ち、手動による吹出しモード
の切り換えが起動制御中に行なわれたものか否かを、起
動制御中に行なわれた場合には、その切り換えの吹出し
モードが表2と一致するか否かを照合するのである。そ
して、ステップ624へ進み、一致していると判定された
場合(YES)は、ステップ630を介してメインルーチンへ
戻る。
一方、一致していない場合(NO)には、ステップ626
へ進み、手動による吹出しモードの切り換えの回数Nが
所定回数n1以上か否かを判定し、n1に満たない場合(N
O)は、以後説明する手動モード切り換えに基づく関連
因子制御パターンの書き換えに値しないとして、ステッ
プ630を介してメインスーチンヘ戻る。
また、n1以上の場合(YES)には、ステップ628へ進
み、関連因子制御パターンの書き換えを行なう。具体的
には、例えば、起動制御中に手動操作により、デフロス
トモードが設定される状態がn1回以上発生した場合に、
先に示した表2中、起動制御中の吹出しモードをベント
・デフロストモードからデフロストモードに書き換え
て、以後これを関連因子制御パターンとして用いるよう
にするのである。そして、この書き換えの後はステップ
630を介してメインルーチンへ戻ることとなる。
(発明の効果) 本発明は、以上述べたように構成されているので、乗
員の空調フィーリングに対する好みを自動制御の制御特
性に反映させることができ、従来のごとく頻繁に手動操
作により自動制御による空調状態の変更を行なう必要が
なくなり、快適な空調フィーリングを得ることができ
る。
また、手動操作の結果に基づいて、予め定められてい
る自動制御状態における送風量等の制御特性が変更され
るので、装置の仕向け地別に仕様を変えたものを準備す
る必要がなく、装置の汎用化に寄与できる。
さらに、従来のように手動操作による空調制御状態の
変更を行なう回数が減少するので、特に運転者が操作を
行なうような場合には、運転に専念できるために安全運
転に寄与できるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の車両用空調制御装置の機能的構成を
示す機能ブロック図、第2図は請求項2の車両用空調制
御装置の機能的構成を示す機能ブロック図、第3図は請
求項3の車両用空調制御装置の機能的構成を示す機能ブ
ロック図、第4図は請求項4の車両用空調制御装置の機
能的構成を示す機能ブロック図、第5図は請求項5の車
両用空調制御装置の機能的構成を示す機能ブロック図、
第6図は本発明に係る車両用空調制御装置の実施例にお
ける全体構成を示す構成図、第7図は同上の車両用空調
制御装置に用いられるマイクロコンピュータによる第1
の実施例における空調装置の制御例を示すメインフロー
チャート、第8図は第1の実施例における送風機制御の
制御例を示すサブルーチンフローチャート、第9図は第
1の実施例における目標吹出し温度と送風機電圧との関
係を示す特性線図、第10図は第2の実施例における空調
装置の制御例を示すメインフローチャート、第11図は第
2の実施例における目標室内温度設定の制御例を示すサ
ブルーチンフローチャート、第12図は第3の実施例にお
ける空調装置の制御例を示すメインフローチャート、第
13図は第3の実施例における目標室内温度パターン補正
の制御例を示すサブルーチンフローチャート、第14図は
第3の実施例における外気温度と目標室内温度記憶値と
の関係を示す特性線図、第15図は第4の実施例における
吹出しモード切り換えの制御例を示すサブルーチンフロ
ーチャート、第16図(a),(b)は第4図の実施例に
おける目標吹出し温度に対する吹出しモードの切り換え
の関係を示す特性線図、第17図は第5の実施例における
吹出しモード切り換えの制御例を示すサブルーチンフロ
ーチャートである。 7……送風機、15a,15b……モードドア、41……マイク
ロコンピュータ、48……操作部、100……空調手段、115
……環境条件検出手段、120……目標吹出し温度演算手
段、125……制御状態決定手段、130……手動設定手段、
135……駆動手段、140……特性変更手段、145……送風
量決定手段、150……送風量手動設定手段、155……送風
特性変更手段、160……目標室内温度設定手段、165……
室内温度設定手段、170……室温特性変更手段、175……
吹出しモード決定手段、175a……第1の吹出しモード決
定手段、180……モード手動設定手段、182……モード特
性変更手段、182a……第1のモード特性変更手段、184
……関連因子検出手段、186……第2の吹出しモード決
定手段、188……第2のモード特性変更手段。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内の熱負荷を調節する空調手段と、 車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する環
    境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段の検出信号に基づいて車室内へ吹
    き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手
    段と、 前記目標吹出し温度演算手段の演算結果に応じて予め定
    められた制御特性から前記空調手段の作動状態を決定す
    る制御状態決定手段と、 前記空調手段の作動状態を手段設定する手動設定手段
    と、 前記制御状態決定手段及び前記手動設定手段の各出力信
    号に基づいて前記空調手段の駆動を制御する駆動手段と
    を具備する車両用空調制御装置において、 制御状態決定手段の出力信号に基づく前記空調手段の制
    御中に前記手動設定手段による手動設定が所定条件の下
    に行なわれた場合、前記制御状態決定手段の制御特性を
    手動設定データに応じて変更する特性変更手段を設けた
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 【請求項2】車室内に送風する送風機と、 車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する環
    境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段の検出信号に基づいて車室内へ吹
    き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手
    段と、 前記目標吹出し温度演算手段の演算結果に基づいて予め
    定められた送風特性から前記送風機の送風量を決定する
    送風量決定手段と、 前記送風機の送風量を手動設定する送風量手動設定手段
    と、 前記送風量決定手段及び前記送風量手動設定手段の各出
    力信号に基づいて前記送風機の駆動を制御する駆動手動
    とを具備する車両用空調制御装置において、 前記送風機の送風量が前記送風量手動設定手段により最
    大風量へ変更された場合または最大風量からそれ以下の
    風量に変更された場合に、前記送風量決定手段の送風特
    性における最大風量の切り換え点を変更する送風特性変
    更手段を設けたことを特徴とする車両用空調制御装置。
  3. 【請求項3】車室内の熱負荷を調節する空調手段と、 車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する環
    境条件検出手段と、 外気温度に応じて予め定められた室温特性により車室内
    の目標温度を設定する目標室内温度設定手段と、 車室内の目標温度を手動設定する室内温度手動設定手段
    と、 前記環境条件検出手段、前記目標室内温度設定手段及び
    室内温度手動設定手段の各出力信号に基づいて車室内へ
    吹き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算
    手段と、 前記目標吹出し温度演算手段の演算結果に応じて予め定
    められた制御特性から前記空調手段の作動状態を決定す
    る制御状態決定手段と、 前記制御状態決定手段の出力信号に基づいて前記空調手
    段の駆動を制御する駆動手段とを具備する車両用空調制
    御装置において、 前記室内温度手動設定手段により車室内の目標温度の設
    定が行なわれた場合に、前記目標室内温度設定手段の室
    温特性を手動設定されたデータに基づいて変更する室温
    特性変更手段を設けたことを特徴とする車両用空調制御
    装置。
  4. 【請求項4】車室内への吹出しモードを切り換えるモー
    ドドアと、 車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する環
    境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段の検出信号に基づいて車室内へ吹
    き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手
    段と、 前記目標吹出し温度演算手段の演算結果に応じて予め定
    められたモード制御特性から吹出しモードを決定する吹
    出しモード決定手段と、 吹出しモードを手動設定するモード手動設定手段と、 前記吹出しモード決定手段及び前記モード手動設定手段
    の各出力信号に基づいて前記モードドアの駆動を制御す
    る駆動手段とを具備する車両用空調制御装置において、 前記モード手動設定手段による吹出しモードの設定が所
    定の条件下で行なわれた場合に前記吹出しモード決定手
    段のモード制御特性を手動設定のデータに応じて変更す
    るモード特性変更手段を設けたことを特徴とする車両用
    空調制御装置。
  5. 【請求項5】車室内への吹出しモードを切り換えるモー
    ドドアと、 車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条件を検出する環
    境条件検出手段と、 前記環境条件検出手段の検出信号に基づいて車室内へ吹
    き出す空気の目標温度を演算する目標吹出し温度演算手
    段と、 前記目標吹出し温度演算手段の演算結果に応じて予め定
    められた第1のモード制御特性から吹出しモードを決定
    する第1の吹出しモード決定手段と、 吹出しモードの切り換えを決定する因子であって前記目
    標吹出し温度を除く他の所定因子の状態を検出する関連
    因子検出手段と、 前記関連因子検出手段の検出結果に基づいて、予め定め
    られた第2のモード制御特性から吹出しモードを決定す
    る第2の吹出しモード決定手段と、 吹出しモードを手動設定するモード手動設定手段と、 前記モード手動設定手段による吹出しモードの設定が所
    定条件下で行なわれた場合に前記第1の吹出しモード決
    定手段の第1のモード制御特性を手動設定のデータに応
    じて変更する第1のモード特性変更手段と、 前記モード手動設定手段による吹出しモードの設定が所
    定条件下で行なわれた場合に前記第2の吹出しモード決
    定手段の第2のモード制御特性を手動設定のデータに応
    じて変更する第2のモード特性変更手段と、 前記第1の吹出しモード決定手段、前記第2の吹出しモ
    ード決定手段及び前記モード手動設定手段の各出力信号
    に基づいて前記モードドアの駆動を制御する駆動手段と
    を具備することを特徴とする車両用空調制御装置。
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