JP2622602B2 - 水性化粧料 - Google Patents

水性化粧料

Info

Publication number
JP2622602B2
JP2622602B2 JP32438488A JP32438488A JP2622602B2 JP 2622602 B2 JP2622602 B2 JP 2622602B2 JP 32438488 A JP32438488 A JP 32438488A JP 32438488 A JP32438488 A JP 32438488A JP 2622602 B2 JP2622602 B2 JP 2622602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phospholipid
aqueous
present
phospholipids
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32438488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02169512A (ja
Inventor
良夫 菅谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Priority to JP32438488A priority Critical patent/JP2622602B2/ja
Publication of JPH02169512A publication Critical patent/JPH02169512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2622602B2 publication Critical patent/JP2622602B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、生体由来脂質であるリン脂質を配合し、経
時的に安定で、しかもしっとりとした感触とさっぱりと
した感触のある水性化粧料に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] リン脂質は生体由来脂質であり、生体適合性、皮膚の
保湿性、皮膚を保護する性質を有することから化粧品原
料として使われてきた。さらに近年、リン脂質の界面活
性能が注目され、乳化剤、可溶化剤などの様々な用途に
応用されている。特に、リン脂質を含有した水性化粧料
は、しっとりとした感触とさっぱりとした感触を併せも
っており、感触的に非常に優れている。
ところが、黄卵、大豆等に由来の天然リン脂質の水分
散液は経時的に不安定であることが知られている。例え
ば、リン脂質の水分散液を調製した場合、製造直後は透
明であるが、高温になると経時的に水分散液の透過度が
低下し、リン脂質の分離が生じ、さらには赤色化、変臭
を生じることがあった。
かかるリン脂質水分散液の経時変化は、一般にリン脂
質の脂肪酸鎖の不飽和部位が熱、光、金属、pHなどの影
響をうけ自動酸化され、重合、分解を起こし変質するた
めに生じるものと考えられている。このような経時変化
を防止するため、ひとつにはリン脂質を水素添加するこ
とで安定性を向上させる試みがなされてきた。しかし、
水素添加リン脂質を用いた場合にも、水分散液のpHが経
時的に低下し、分散粒子の凝集、結晶化、増粘などの現
象が認められ、未だ問題が残されていた。これはリン脂
質中に含まれるpH低下物質がひとつの原因とも推定され
ている。
かくして、リン脂質は化粧料にとって有用性が高いも
のの、前記した劣化の問題があり、また水素添加リン脂
質を油剤や界面活性剤などの成分が比較的多量に混在す
る乳化物に配合した場合には凝集、結晶析出が見られな
いが、リン脂質もしくは水素添加リン脂質の特性を活用
してしっとりとしながらさっぱりした感触のある水性化
粧料を調製した場合には、劣化現象が顕著に観察される
ところであった。
そこで、前記した原因の中でリン脂質水分散液のpH低
下に着目して、水分散液に無機および/または有機の電
解質を配合することでpHを調整して、水性化粧料におけ
る経時安定性を図った技術が知られている(特開昭62−
263109号公報)。しかし、無機および/または有機の電
解質の添加は、配合量によっては分散安定化しているリ
ン脂質粒子の凝集を促進してしまうことが認められ、配
合量を充分検討する必要があり、また安定化した分散液
をさらに他の成分と混合する場合には電解質による悪影
響をもたらす場合があり、十分満足し得なかった。
[課題を解決するための手段] 本発明者は前記実情に鑑み、水性化粧料においてリン
脂質の劣化を防止し、経時安定性を向上させるべく、種
々検討を行った結果、微量金属イオンの存在に着目し、
リン脂質と共に金属キレート効果を有するエデト酸およ
び/またはその塩を添加したならば、経時的に安定で、
使用感触の良い水性化粧料が得られることを見出し本発
明を完成した。
すなわち、本発明はリン脂質を0.1〜10重量%含有
し、エデト酸および/またはその塩を前記リン脂質1に
対して0.001〜0.1の割合で配合してなることを特徴とす
る水性化粧料を提供するものである。
本発明に用いられるリン脂質としてはフォスファチジ
ルコリン、フォスファチジルイノシトール、フォスファ
チジルエタノールアミン、フォスファチジルセリン、ス
フィンゴミエリンなどの卵黄、大豆、トウモロコシなど
から抽出される物質およびこれらの精製物、水素添加物
などがあり、また合成リン脂質としてはジステアロイル
フォスファチジルコリン、ジパルミトイルフォスファチ
ジルコリンなどがある。これらリン脂質は、本発明水性
化粧料中に0.1〜10.0重量%配合される。0.1重量%未満
の配合量では、リン脂質による水性化粧料のしっとりし
た感触は得られない。10重量%を超えると、水性化粧料
としてのさっぱりとした感触が損なわれ、べたつき感が
生じる。
また本発明に用いられるエデト酸および/またはエデ
ト酸塩としてはエデト酸およびエデト酸のリチウム、カ
リウム、ナトリウム、アンモニウムなどの無機塩および
有機塩、アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸塩、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミンなどの塩基性アミン塩などが挙げられる。
エデト酸および/またはエデト酸塩は、本発明水性化
粧料中のリン脂質1に対して0.001〜0.1の割合で配合さ
れる。これは水性化粧料中における配合量としては0.00
01〜1重量%の範囲内である。リン脂質1に対する割合
が0.001未満の配合量ではリン脂質の経時的なpH低下に
よる凝集、結晶化、増粘を抑えられず、またリン脂質1
に対する割合が0.1を超えると増粘が生じ、好ましくな
い。
本発明の水性化粧料は、上記必須成分以外に通常この
種化粧料に使用される成分、例えば低級脂肪族アルコー
ル、多価アルコール、油剤、水溶性高分子等を本発明の
目的を妨げない範囲で適宜選択し、配合して調製するこ
とができる。
低級脂肪族アルコールとしては、例えばエタノール、
プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが、多価
アルコールとしては、例えばプロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、グリセリンが、油剤としては、
例えば流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素類、
オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ
油、ミンク油、ラノリンなどの動植物油、ミリスチン酸
イソプロピル、イソオクタン酸セチル、ジカプリン酸ネ
オペンチルグリコール、脂肪酸ペンタエリスリトール、
トリイソオクタン酸グリセリンなどのエステル油、メチ
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなど
のシリコン油、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂
肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの
高級アルコールが挙げられる。水溶性高分子としては例
えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒアルロン酸、アルギン酸、カルボキシビニルポリ
マー、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコールなどが挙
げられる。
尚、前記油剤の配合量は、リン脂質の同重量%以下が
望ましく、油剤の配合量が多すぎるとべたつきが感じら
れ、本発明にとって好ましくない。
さらに本発明の水性化粧料には必要に応じて香料、美
容剤、防腐剤、紫外線吸収剤、保湿剤、界面活性剤、色
素、酸、塩基、塩などを任意に添加することができる。
本発明の水性化粧料を得るにあたっては、常法によっ
て調製することができる。例えば、リン脂質と低級脂肪
族アルコールまたは多価アルコールとを溶解し、これに
エデト酸若しくはその塩を溶解した水溶液を添加するこ
とにより調製される。
かくして得られる本発明水性化粧料は透明〜半透明〜
白濁の外観を有し、柔軟化粧水、収斂化粧水、洗浄用化
粧水、美溶液、ヘアローション、ボディーローションな
どに応用することができる。
[実施例] 以下、本発明について実施例を挙げて更に説明する。
なお、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例[1] 表1に示す組成の水性化粧料を調製し、経時安定性及
び使用感の面について確認し、総合評価した。その結果
も、併せて表1に示す。
調製法 水素添加リン脂質を1,3−ブチレングリコールに溶解
する。これを予め一部の精製水に溶解したエデト酸2ナ
トリウム液中に添加する。次いでこれに水酸化ナトリウ
ムを加えてpHを一定範囲に調製した後、残りの精製水を
添加する。その後、70℃にて超音波ホモジナイザーで3
分間分散させ、冷却し試料とした。
使用感 女子21名からなるパネルによる使用テストを実施し、
各項目に関して表2に示す評価基準で行なった。
表1の結果から明らかな如く、本発明品である試料
〜の水性化粧料は、経時的にpH変化が少なく、また調
製物の状態に変化がなく安定性が非常に良好で、またし
っとり感をもちながらさっぱりとして、使用感触が良
く、優れたものであった。これに対してエデト酸2ナト
リウムの配合量がリン脂質に対して少なすぎる場合(試
料、)には結晶が析出し、また逆に多すぎる場合
(試料)には増粘が生じるといった経時での状態変化
が認められた。
また、リン脂質1に対するエデト酸2ナトリウムの割
合を一定(0.01)にしてリン脂質の配合量を変えてみた
場合(試料〜)、本発明品である試料〜の水性
化粧料は、経時での状態変化がなく、また使用感触も良
好であるのに対し、リン脂質の配合量が少なすぎる場合
(試料)にはしっとり感に欠け、また多すぎる場合
(試料)にはさっぱり感に欠け、総合的に満足すべき
ものではなかった。
実施例[2] (処方) (重量%) (1) 精製大豆リン脂質 2.0 (2) ビタミンEアセテート 0.05 (3) 1,3−ブチレングリコール 6.0 (4) グリセリン 5.0 (5) パラオキシ安息香酸メチル 0.2 (6) エデト酸2ナトリウム 0.01 (7) 精製水 残量 (調製法) I (1)〜(5)を50℃にて加熱溶解する。
II (6)〜(7)を50℃にて加熱溶解する。
III IIにIを加えた後、冷却する。
実施例[3] (処方) (重量%) (1) 水素添加黄卵リン脂質 1.0 (2) POE(20)ソルビタンモノオレート 1.0 (3) 流動パラフィン 1.0 (4) ビタミンD2 0.001 (5) エタノール 10.0 (6) プロピレングリコール 4.0 (7) ヒアルロン酸 0.05 (8) メチルセルロース液(1%水溶液) 3.0 (9) エデト酸2ナトリウム 0.05 (10) パラオキシ安息香酸エチル 0.15 (11)精製水 残量 (調製法) I (1)〜(5)を50℃にて加熱溶解する。
II (6)〜(11)を50℃にて加熱溶解する。
III IにIIを変えた後、冷却する。
[発明の効果] 以上の如く、本発明により、リン脂質水分散液におけ
る経時的な凝集、結晶析出、増粘等の変化を防止でき、
経時安定性が非常に良好で、しかもしっとり感とさっぱ
り感のある、使用感触に優れた水性化粧料の提供が可能
となったのである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン脂質を0.1〜10.0重量%含有し、エデ
    ト酸および/またはその塩を前記リン脂質1に対して0.
    001〜0.1の割合で配合してなることを特徴とする水性化
    粧料。
JP32438488A 1988-12-22 1988-12-22 水性化粧料 Expired - Lifetime JP2622602B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32438488A JP2622602B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 水性化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32438488A JP2622602B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 水性化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02169512A JPH02169512A (ja) 1990-06-29
JP2622602B2 true JP2622602B2 (ja) 1997-06-18

Family

ID=18165190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32438488A Expired - Lifetime JP2622602B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 水性化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2622602B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2098429A1 (en) * 1993-03-30 1994-10-01 Yvette Lynn Touchet Preserved wet wipes
GB9621293D0 (en) * 1996-10-11 1996-11-27 Scotia Holdings Plc Formulations containing unsaturated fatty acids

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02169512A (ja) 1990-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100369260B1 (ko) 알킬에테르시트레이트 기재 나노에멀젼, 및 화장, 피부학,약학 및/또는 안과학 분야에서의 그의 용도
KR100345098B1 (ko) 인산 지방 에스테르를 기재로 한 나노에멀젼, 및 화장,피부, 약학 및/또는 안과 분야에서의 그의 용도
KR100354357B1 (ko) 지방산 또는 지방알콜, 카르복실산 및 글리세롤의 혼합에스테르를 기재로 한 나노에멀젼, 및 화장품, 피부과학및/또는 안과학 분야에서의 그의 용도
KR101052493B1 (ko) 베시클 분산물 및 이를 함유하는 화장료
KR950003411B1 (ko) 겔상 에멀젼의 제조방법 및 이들로부터 o/w 에멀젼의 제조방법
EP1267830B1 (en) Method for preparing high pressure/high shear dispersions containing physiologically active ingredients
JPH0336567B2 (ja)
HU217667B (hu) Fitantriolalapú, diszpergálószerként és stabilizátorként hosszú szénláncú felületaktív anyagot tartalmazó köbös gélrészecskék vizes és stabil diszperziója formájában lévő kozmetikai vagy dermatológiai készítmény és alkalmazása
JPH04193814A (ja) 透明ないし半透明の化粧料
JP5623076B2 (ja) ベシクル組成物、及び皮膚外用剤
RU2392921C2 (ru) Улучшенная доставка агентов, полезных для кожи
JPH09309813A (ja) 皮膚外用剤
WO2018020903A1 (ja) 皮膚外用剤
JP2622602B2 (ja) 水性化粧料
JP2008231087A (ja) 皮膚外用剤
JPH08183726A (ja) 皮膚外用剤
JP2000026238A (ja) ジェル状クレンジング化粧料
JP3557877B2 (ja) 脂質分散組成物を水性媒体に分散させてなる化粧料
JP2001206817A (ja) 多価アルコール中油型温熱基剤
JPH06279467A (ja) リン脂質組成物
JP3527053B2 (ja) 化粧料
JP3656197B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2003212750A (ja) ゲル組成物および乳化組成物
KR20180000828A (ko) 고형 지질 나노입자로 안정화한 코디세핀을 함유하는 화장료 조성물
JP2811482B2 (ja) 化粧料