JP2622397B2 - 選択的ペプチド結合開裂法 - Google Patents

選択的ペプチド結合開裂法

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JP2622397B2
JP2622397B2 JP63099265A JP9926588A JP2622397B2 JP 2622397 B2 JP2622397 B2 JP 2622397B2 JP 63099265 A JP63099265 A JP 63099265A JP 9926588 A JP9926588 A JP 9926588A JP 2622397 B2 JP2622397 B2 JP 2622397B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はペプチド結合の選択的な開裂方法に関するも
のである。
[従来技術] 化学物質による選択的なペプチド結合の開裂は、アミ
ノ酸配列の決定において測り知れない価値が認められて
いる。メチオニンは臭化シアンの作用に鋭敏なため、ア
ミノ酸開裂部位として最も有用である。第2に好適な開
裂の標的はトリプトファンであり、それに関して多くの
試薬が知られている。25年以上に及ぶ研究にもかかわら
ず、どのトリプトファン試薬も恒常的に、メチオニンの
場合に得られる開裂効率および選択性に匹敵するもので
はない。
タンパク質の選択的な開裂方法は、タンパク質の半合
成および遺伝子工学によるタンパク質合成の進歩に伴っ
てその重要度が高まってきた。これらの分野では、殆ん
ど独占的に臭化シアンが用いられていた。合成を目的と
する場合、メチオニンがペプチドにとって本質的な(固
有の)残基であると、臭化シアンの使用は制限される。
ある種のペプチド、特に心室性排泄増加因子(ANF)、
成長ホルモン放出因子(GRF)、およびインシュリン様
成長因子−I(IGF−I)は唯1個のメチオニンを含有
しており、トリプトファンを含有していない。個々のペ
プチドの生理学上の意義および臨床上の利用性を決定す
るためには、各ペプチドの確実な合成源が必要とされ
る。今日、この程度の分子量のペプチドを最も高収率に
生産する方法は、大腸菌(E.coli)内で合成された融合
タンパク質を選択的に開裂することからなる。
トリプトファン不含の天然ペプチドの直前にトリプト
ファンを先行させた融合タンパク質を細菌合成すること
によって選択的に開裂可能な部位が得られる。トリプト
ファンのペプチド結合の化学的な開裂は、酸化的ハロゲ
ン化によって行なわれる。より詳しくは、総論[フォン
タナ,A.、サビゲ,W.E.、およびザンボニン,M.(1980)
「ペプチドおよびタンパク質の配列決定法」」(バー
ル,C.編)、エルスビアー/ノースオランダ バイオメ
ディカル プレス、309−322]を参照。BNPS−スカトー
ル[2−(2−ニトロフェニルスルフェニル)−3−メ
チル−3−ブロモインドレン]の作用によってほぼ60%
の開裂収率が達成された。より最近では、DMSOとHBrと
の酢酸中混合物による選択的開裂が推奨されている[サ
ビゲ,W.E.およびフォンタナ,A.(1977)メソッズ・イン
・エンザイモロジー、47、459−469]。これらの方法の
いずれにおいてもトリプトファンでの修飾は選択的でな
い。メチオニンスルホキシドの生成は、ほぼ定量的なレ
ベルで起こる。非可逆的に修飾されたアミノ酸、例えば
メチオニンスルホン、システイン酸および/または臭化
チロシンも少ないが認められている。
トリプトファン開裂の過程で起きる副反応の程度はN
−クロロスクシンイミド(NCS)を用いると最小になる
ことが報告された[シェヒター,Y.、パッチョーニク,A.
およびバーシュタイン,Y.(1976)バイオケミストリー1
5、5071−5075]。元々検出された他の修飾は、メチオ
ニンの、そのスルホキシドへの変換のみであった。しか
しながら、NCSを用いた継続研究で、かなりのレベルの
システイン酸およびメチオニンスルホンが観察された
[リシウェ,M.W.、およびサング,M.T.(1977)ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、252、4976
−4980]。これらの副反応物は、アミノ酸の配列決定を
混乱させるかもしれないが、利用が成功しないわけでは
ない[フアング,H.V.、ボンド,M.W.、フアンカピラ,M.
W.およびフッド,L.E.(1983)、メソッズ・イン・エン
ザイモロジー、91、318−324]。これらの試薬をタンパ
ク質合成工程に使用するには、一層厳格な条件が適用さ
れる。
概念上、酢酸中でのDMSOおよびHBrによるトリプトフ
ァンの開裂は最も興味深い。開裂は安価で入手容易な試
薬によって選択的に行なわれる。より重要な点は、メチ
オニンが即座に再生され得る機会があることである。メ
チオニンスルホキシドは、ジメチルスルホキシドの添加
により濃塩酸中で還元され得る[サビゲ,W.E.およびフ
ォンタナ,A.(1977)メソッズ・イン・エンザイモロジ
ー、47、453−459]。しかしながら、強酸性条件はペプ
チド構造に破壊的な影響を及ぼすので、トリプトファン
の開裂およびメチオニンスルホキシドの還元にはこれら
の方法は殆んど用いられない。基本的には、適当な溶媒
が見つかれば、DMSO−促進トリプトファン開裂の後、素
早くDMS−誘導メチオニン再生成を行うことができる。
トリプトファンにおける効率的な開裂は、酢酸中DMSO
および4N塩酸では達成されない[サビゲ,W.E.およびフ
ォンタナ,A.(1977)メソッズ・イン・エンザイモロジ
ー、47、4442−453]。HBrのような強力なハロゲン化剤
が必要である。しかし、残念ながら、その存在は、シス
テイン酸レベルの増加という望ましからぬ結果をももた
らす。
従って、望ましからぬ副生成物、特に非可逆的な副生
成物の生成を最小限度に止めてトリプトファンの位置で
効率良くする開裂方法の開発が極めて重要である。
そのような方法は、本発明によって完成された。本発
明方法では、従来法と同様にDMSOおよびHCIを使用す
る。しかしながら、酢酸の代わりにトリフルオロ酢酸を
用いて開裂を行う。トリプトファンでの開裂はかなりの
レベルで起きるが、非可逆的な副生成物の生成は最小限
度であり、特にシステインからシステイン酸への変換お
よびメチオニンからメチオニンスルホンへの変換は最小
限度に止まっている。
このように、本発明の目的は、ペプチドまたはタンパ
ク質を、1またはそれ以上のトリプトファン残基の位置
で選択的に開裂する方法であって、トリフルオロ酢酸
中、濃度約0.05mM〜約50mMの該ペプチドまたはタンパク
質を、濃度約0.01M〜約1Mの有機スルホキシド、濃度約
0.01M〜約2Mの塩素イオン、および約10Mを超えない濃度
の水で処理することからなる方法を提供することにあ
る。
上記の如く、本発明の目的は、ペプチドまたはタンパ
ク質を1またはそれ以上のトリプトファン残基の位置で
選択的に開裂する方法にある。この方法は、例えば構造
解析の如く、多くの具体的な応用方法に適用することが
できる。しかしながら、本発明方法の代表的な応用例と
して、組換えDNA発現法で得られた前駆体物質から成熟
タンパク質を生産する大規模な商業上の利用が考えられ
る。前駆体は、所望の成熟生成物のアミノ末端に位置し
て該成熟生成物と余分なペプチドとを結合しているトリ
プトファン残基を含有するように特別の修復を行なった
ものである。通常、この余分なペプチドは発現を効率的
にし、かつ/または精製を容易にするために含有させ
る。
加えて、この前駆体は、トリプトファン残基によって
それぞれ連結された、成熟生成物の複数の配列を含有し
ていてよい。
以上の記載から当然分かるように、所望の成熟生成物
はトリプトファン残基を含んでいないことが重要であ
る。この基準に適合する生物活性な成熟生成物には例え
ば、インシュリン様成長因子−I(IGF−I)、インシ
ュリン様成長因子−II(IGF−II)、成長ホルモン放出
因子(GRF)、心室ナトリウム排泄増加因子(ANF)、プ
ロインシュリン、インシュリンA−鎖、インシュリンB
−鎖、形質転換成長因子−α(TGF−α)等がある。
本発明方法は、溶媒としてトリフルオロ酢酸を用いて
行う。開裂にとって水は不可欠であり、理想的にはトリ
プトファン残基1モルあたり、少なくとも1モルで表さ
れる量、存在させるべきであるか、大過剰の水は有害で
ある。従って、通常の工程では、反応混合物に必要量の
濃塩酸を添加すると、十分量の水が加えられることにな
るので、実質上、無水のトリフルオロ酢酸を用いること
が極めて好ましい。“実質上無水の”という語句は微量
の水も存在しないよう、特に測定する必要があることを
意味するものではない。単に、積極的には水を加えない
ことを意味するにすぎない。
トリフルオロ酢酸に、開裂に付されるタンパク質また
はペプチドと、有機スルホキシドおよび塩素イオンを加
える。試薬の添加順序は任意である。しかしながら、理
想的には、まず、タンパク質またはペプチドをトリフル
オロ酢酸に溶解させた後、有機スルホキシドを加え、次
いで、塩素イオンを加える。
トリフルオロ酢酸に加えるペプチドまたはタンパク質
の量は、一般に約0.05mM〜約50mMである。好ましくは約
0.1mM〜約10mM、さらに好ましくは、約0.3mM〜約3mM、
最も好ましくは、約0.5mM〜約1.5mMである。至適濃度は
約1mMである。
タンパク質またはペプチドを、トリフルオロ酢酸中で
有機スルホキシドおよび塩素イオンと反応させる。反応
性のスルホキシド部分以外の部分が本発明方法の条件下
で不活性でさえあれば、広範囲に及ぶ有機スルホキシド
の内、どれを用いてもよい。代表的なスルホキシドに
は、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、エ
チルメチルスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、メ
チオニンスルホキシド等を挙げることができる。好まし
いスルホキシドは、それぞれ1〜3個の炭素原子を有す
るアルキル基からなるジアルキルスルホキシドである。
本発明方法にはジメチルスルホキシドが極めて好まし
い。
通常、濃度域約0.01M〜約1Mで、有機スルホキシドを
反応混合物を加える。好ましい濃度は約0.05M〜約0.5
M、最適濃度は約0.1Mである。
残る必須試薬は塩素イオンである。塩素イオンは広範
囲な供給源にから得られる。それは、例えば、無機塩、
有機塩、および塩化水素として加えることができる。塩
素イオンは、反応溶媒、即ちトリフルオロ酢酸に溶ける
形で存在していることが好ましい。従って、塩酸または
テトラエチルアンモニウムクロライドのような有機性塩
を用いることが好都合である。開裂を好都合かつ成功裏
に、しかも経済的に行うことができるので、本発明方法
にとって塩化水素は好ましい試薬である。塩化水素を用
いる場合、それを混合物に気体状で導入してもよく、あ
るいは塩化水素水として加えてもよい。一般的に、混合
物中に存在する塩素イオンの濃度は約0.01M〜約2M、好
ましくは約0.05M〜約0.5Mの範囲である。最適濃度は約
0.1Mである。前記の如く、本発明方法には水が必要であ
るが、最良の成果を挙げるためには、水の量を注意深く
コントロールしなければならない。
反応の完結のためにタンパク質またはペプチド中のト
リプトファン残基数に基いて化学量論的に表される量の
水を存在させる必要がある。当然、反応程度を低くする
場合には、それに対応してより少量の水を用いるとよ
い。水の量が実質上過剰であることは、本発明方法の成
功に極めて有害である。従って水の濃度は通常、約10M
を越えるべきでない。
本来、HClの約4倍の水を含有している濃塩酸を用い
ることによって所望の水濃度にすると便利である。しか
しながら、気体状の塩化水素または他の塩素イオン供給
源を用いる場合には、それに対応して、所望の濃度に達
するよう、反応混合物に水を加える必要がある。
本発明方法は、約5℃〜約45℃の広範囲の温度域の任
意の温度で行うことができる。室温程度の温度で反応を
行うことが好ましい(約20〜25℃)。
通常、開裂は極めて急速に起きる。反応は長時間、例
えば6時間行うこともできるが、僅か5分間で完了し得
る。したがって、一般に、約30分間から約90分間、反応
させる。
開裂反応の完了後、所望の生成物を既知の回収方法で
回収することができる。従来法と異なり、生成物は、シ
ステインの非可逆的酸化物であるシステイン酸またはメ
チオニンの非可逆的なメチオニンスルホンを、たとえ含
有していても極く僅かしか含有していない。本発明の開
裂条件下で幾分のメチオニンスルホキシドが生成される
が、既知の多くの還元反応の手法のいずれかによって容
易に還元することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を詳しく説明する。これ
らは本発明を制限することを意図したものではない。
実施例1 選択したヘキサペプチドの処理 以下のヘキサペプチドを調製した。
(1)H−Phe−Trp−Gly−Pro−Glu−Thr−NH2(FWGPE
N−NH2) (2)H−Phe−Cys−Gly−Pro−Glu−Thr−NH2(FCGPE
T−NH2) (3)H−Phe−Met−Gly−Pro−Glu−Thr−NH2(FMGPE
T−NH2) それぞれ、Trp開裂、Cys酸化およびMet酸化の程度を
評価するために本発明方法に従って各ペプチドを処理し
た。
反応の具体例を以下に示す。
FWGPET−NH2(8.32mg)を無水トリフルオロ酢酸(TF
A)7.6mlに溶かした(1mg/ml;1.4mM)。このペプチド溶
液を6部に分割した。1部にはDMSOおよび塩酸のいずれ
も加えなかった(対照)。他の5つのペプチド溶液には
種々の量のDMSO(0.01M〜1M)と濃塩酸(0.01M〜1M)を
加えた。この溶液を激しく混合した後、室温で撹拌せず
に60分間放置した。素早くN2で乾燥し、0.1%水性TFAで
希釈して反応を終結させた。化学修飾の程度をアルテッ
クス・ウルトラスフェアーODS逆相カラム(0.46X25cm)
を用い、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で評価し
た。クロマトグラフィーは、0.1%TFA中、45℃において
漸増量のCH3Nの線状グラディエントを溶離液として行っ
た。定量は214nmにおける測定値のピーク部分の値に基
いて行なわれた。DMSO/TFA/HCl処理FWGPET−NH2から、
合成GPET−NH2標準とクロマトグラフィーにおける保持
時間が同一であるペプチドが得られた。様々な混合比の
試薬と前記の各ペプチドを用いて得られた結果を表1お
よび表2に示す。また、前記3つのヘキサペプチドを用
い、本発明方法および幾つかの従来技術の方法に従って
得られた結果を表3に示す。
実施例2 インシュリンB鎖S−スルフォネートの処理 インシュリンB鎖S−スルフォネート(3.84mg)を無
水トリフルオロ酢酸(TFA)3.45mlに溶かした。この溶
液にDMSO345mlおよび濃塩酸34.5μlを加えた。この溶
液を激しく混合した後、室温で撹拌せずに2時間おい
た。混合物を素早くN2で乾燥することにより反応を終結
させた。試料を10%HOACに溶かし、セファデックスG−
10カラム上で精製した。純化ペプチドを凍結乾燥し、次
いで、アミノ酸配列決定に付した。システイン酸レベル
は1.6%と測定された。
実施例3 GRF(1−45)、Lys45−OHからGRF(1−4
5)、Lys45、Met27(O)−OHへの酸化 成長ホルモン放出因子類似体[GRF(1−45)、Lys45
−OH](1.25mg)を無水トリフルオロ酢酸(TFA)1mlに
溶かした。このペプチド溶液から10μlをとり、0.1%
水性TFAで0.05mgGRF類似体/mlに希釈した。この溶液を
未処理対照として用いた。このペプチド/TFA溶液にDMSO
100ml、次いで、濃塩酸10μlを加えた。この溶液を激
しく混合した後、室温で撹はんせずに60分間放置した。
混合物を0.1%水性TFAで20倍希釈することにより反応を
終結させた。化学修飾の程度をVydac C18逆相カラム
(0.46X15cm)を用い、高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)で評価した。クロマトグラフィーは、0.1%TFA
中、45℃において漸増量のCH3Nの線状グラディエントを
溶離液として行った。定量は214nmにおける測定量のピ
ーク部分の値に基いて行なわれた。修飾したGRF類似体
はクロマトグラフィーにおいて合成GRF類似体標準、Met
27(O)−OHと同一の保持時間を有していた。非修飾物
質中には測定可能な未処理GRF類似体が存在せず(対照
と比較して)、さらに、修飾した物質は、対照物質に匹
敵する品質を有していた。上記の方法により、GRF類似
体はほぼ定量的にメチオニンスルホキシド誘導体に変換
された。
実施例4 グルカゴンの酸化および開裂 グルカゴン(3.35ml)を無水トリフルオロ酢酸(TF
A)0.27mlに溶かした。このペプチド溶液を分割し、1
部をDMSO中1Mにし、他を0.1M(好適)にした。次いで、
濃塩酸を加えて0.1Mにした。この溶液を激しく混合した
後、室温で撹拌せずに60分間放置した。0.1%水性TFAで
20倍希釈することによって反応を終結させた。化学修飾
の程度をアルテックス・ウルトラスフェアーODS逆相カ
ラム(0.46X25cm)を用い、高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)で評価した。クロマトグラフィーは、0.1Mり
ん酸アンモニウム、pH2.6中、45℃において漸増量のCH3
CNの線状グラディエントを溶離液として用いて行った。
定量は214nmにおける測定量のピーク面積の値に基いて
行なわれた。グルカゴンの開裂および酸化の収率を、予
測される開裂産物であるH−Leu−Met(O)−Asn−Thr
−OH[LM(O)NT]およびH−Leu−Met−Asn−Thr−OH
((LMNT)の合成標準品に対する分析によって定量し
た。好ましい条件下において、64%の開裂が得られ、そ
のうち酸化されたLM(O)NTが全開裂産物の37%を占め
ていた。
実施例5 キメラIGF−1の酸化および開裂IGF−1顆粒
(11.7mg)[ウイリアムス,D.C.、ファン フランク,R.
M.、ムス,W.L.、およびバーネット,J.P.(1982)サイエ
ンス、215巻、687−689参照]を無水トリフルオロ酢酸
(TFA)1.15mlに溶かした。この溶液にDMSO11.5μlお
よび濃塩酸11.5μlを加えた。最初、この溶液を激しく
混合した後、室温で60分間放置した。N2で急速に乾燥す
ることによって反応を終結させた。ペプチドを50%HOAC
に溶かし、セファデックスG−10カラムを用いて精製し
た。凍結乾燥した後、純化試料をそのS−スルフォネー
ト誘導体に変換した。酸化処理の効果を2本(4X0.6c
m)のデュポン リライアンスC8、3μ逆相カートリッ
ジ(連続)を用い、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)で評価した。クロマトグラフィーは、0.1Mの(NH4
2HPO4、pH7中、45℃において漸増量のCH3CNの線状グラ
ディエントを溶離液として行った。修飾されたIGF−1
は生合成されたIGF−1およびIGF−1,Met59(O)比較
標準品と同じ保持時間を有していた。未精製顆粒からの
IGF−1の収率は2.9%であった。酸化形のMet(O)IGF
−1は開裂産物の54%を占めていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Int.J.Pept.Protei n Res.,15(3)(1980)(デン マ−ク)P.285−297 Biochemistry,18(17) (1979)(米)P.3810−3814 Int.J.Pept.Protei n Res.,11(1)(1978)(デン マ−ク)P.49−58 J.Biol.Chem.,252(14) (1977)(米)P.4976−4980 Biochemistry,15(23) (1976)(米)P.5071−5075 Biochemistry,11(25) (1972)(米)P.4641−4650

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1またはそれ以上のトリプトファン残基の
    位置でペプチドまたはタンパク質を選択的に開裂する方
    法であって、トリフルオロ酢酸中、濃度約0.05mM〜約50
    mMの該ペプチドまたは該タンパク質を濃度約0.01M〜約1
    Mの有機スルホキシド、濃度約0.01M〜約2Mの塩素イオン
    および濃度約10Mを超えない水で処理することからなる
    方法。
  2. 【請求項2】実質上無水のトリフルオロ酢酸中で開裂を
    行うことからなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】塩素イオンの供給源として塩化水素を用い
    て開裂を行うことからなる請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】塩化水素および水の全供給源として濃塩酸
    を用いて開裂を行うことからなる請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】ペプチドまたはタンパク質の濃度が約0.3m
    M〜約3mMである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】ペプチドまたはタンパク質の濃度が約0.5m
    M〜約1.5mMである請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】有機スルホキシドが、それぞれ炭素原子数
    1〜3個のアルキル基からなるジアルキルスルホキシド
    である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】有機スルホキシドがジメチルスルホキシド
    である請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】ジメチルスルホキシドの濃度が約0.05M〜
    約0.5Mである請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】塩化水素の濃度が約0.05M〜約0.5Mであ
    る請求項3に記載の方法。
  11. 【請求項11】反応混合物中の水の含有量が、少なくと
    も、ペプチドまたはタンパク質中のトリプトファン残基
    数に基く化学量論的な当量を達成する上で必要な量であ
    る請求項1〜10項のいずれかに記載の方法。
JP63099265A 1987-04-22 1988-04-21 選択的ペプチド結合開裂法 Expired - Lifetime JP2622397B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US041162 1987-04-22
US07/041,162 US4745178A (en) 1987-04-22 1987-04-22 Process for selective peptide bond cleavage using sulfoxides and CF3 CO
US41162 1987-04-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63284196A JPS63284196A (ja) 1988-11-21
JP2622397B2 true JP2622397B2 (ja) 1997-06-18

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ID=21915075

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