JP2622326B2 - 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置 - Google Patents
射出成形における金型温度分布制御方法及び装置Info
- Publication number
- JP2622326B2 JP2622326B2 JP13381492A JP13381492A JP2622326B2 JP 2622326 B2 JP2622326 B2 JP 2622326B2 JP 13381492 A JP13381492 A JP 13381492A JP 13381492 A JP13381492 A JP 13381492A JP 2622326 B2 JP2622326 B2 JP 2622326B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- mold
- injection molding
- temperature distribution
- cavity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形における金型
温度分布制御方法及び装置に関し、特に、金型キャビテ
ィのキャビティ表面の温度あるいは温度分布を直接自在
に制御し、ヒケやソリ等を除去するための新規な改良に
関する。
温度分布制御方法及び装置に関し、特に、金型キャビテ
ィのキャビティ表面の温度あるいは温度分布を直接自在
に制御し、ヒケやソリ等を除去するための新規な改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種の射出成形
における金型温度分布制御方法及び装置としては、ここ
では文献名を開示していないが、一般に、加熱ヒータを
金型に設けるか、又は、冷却及び加熱媒体となる流体を
金型に案内して金型キャビティの温度を制御することに
より、成形品の形状を正常に保つようにしていた。
における金型温度分布制御方法及び装置としては、ここ
では文献名を開示していないが、一般に、加熱ヒータを
金型に設けるか、又は、冷却及び加熱媒体となる流体を
金型に案内して金型キャビティの温度を制御することに
より、成形品の形状を正常に保つようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の射出成形におけ
る金型温度分布制御方法及び装置は以上のように構成さ
れていたため、次のような課題が存在していた。すなわ
ち、金型はその質量が大きい故に熱容量が大きく、その
温度を厳密かつ迅速に制御することは困難であった。こ
れに加えて、金型の温度は、金型と樹脂との熱交換によ
ってのみ定常的な温度となるので表面温度等を自在に制
御することはできなかった。また、樹脂の流動時の粘性
発熱や流動中の温度降下、あるいは金型冷却水配管の影
響により、金型表面には成形品品質に対して望ましくな
い温度分布ができ、このため、成形品の形状精度不良、
ヒケなどの品質不良を生じることがあった。また、局部
的な厚肉構造をとるボスなどを有する成形品の場合に
は、肉厚部におけるヒケは不可避となっていた。従っ
て、これらは、金型設計の段階においてしか制御でき
ず、生産中に発生するヒケ、形状精度不良などの成形不
良を解決することは極めて困難であった。
る金型温度分布制御方法及び装置は以上のように構成さ
れていたため、次のような課題が存在していた。すなわ
ち、金型はその質量が大きい故に熱容量が大きく、その
温度を厳密かつ迅速に制御することは困難であった。こ
れに加えて、金型の温度は、金型と樹脂との熱交換によ
ってのみ定常的な温度となるので表面温度等を自在に制
御することはできなかった。また、樹脂の流動時の粘性
発熱や流動中の温度降下、あるいは金型冷却水配管の影
響により、金型表面には成形品品質に対して望ましくな
い温度分布ができ、このため、成形品の形状精度不良、
ヒケなどの品質不良を生じることがあった。また、局部
的な厚肉構造をとるボスなどを有する成形品の場合に
は、肉厚部におけるヒケは不可避となっていた。従っ
て、これらは、金型設計の段階においてしか制御でき
ず、生産中に発生するヒケ、形状精度不良などの成形不
良を解決することは極めて困難であった。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、金型キャビティのキャビテ
ィ面の温度あるいは温度分布を直接自在に制御し、ヒケ
やソリ等を除去するようにした射出成形における金型温
度分布制御方法及び装置を提供することを目的とする。
めになされたもので、特に、金型キャビティのキャビテ
ィ面の温度あるいは温度分布を直接自在に制御し、ヒケ
やソリ等を除去するようにした射出成形における金型温
度分布制御方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による射出成形に
おける金型温度分布制御方法は、あらかじめ所定の温度
あるいは温度分布に設定した温度制御体を金型の金型キ
ャビティのキャビティ表面に接合させて前記キャビティ
表面の温度あるいは温度分布を自在に設定し、その後、
前記金型を閉じて射出成形を行う方法である。
おける金型温度分布制御方法は、あらかじめ所定の温度
あるいは温度分布に設定した温度制御体を金型の金型キ
ャビティのキャビティ表面に接合させて前記キャビティ
表面の温度あるいは温度分布を自在に設定し、その後、
前記金型を閉じて射出成形を行う方法である。
【0006】さらに詳細には、前記温度制御体は熱媒体
により加熱又は冷却作用を行う方法である。
により加熱又は冷却作用を行う方法である。
【0007】本発明による射出成形における金型温度分
布制御装置は、温度制御した状態における金型の金型キ
ャビティ内に溶融樹脂を射出するようにした射出成形に
おける金型温度分布制御装置において、前記金型キャビ
ティのキャビティ表面に接合するための温度制御体と、
前記温度制御体に設けられ加熱又は冷却作用を有する熱
媒体と、前記温度制御体を移動させるためのアクチュエ
ータと、前記熱媒体及びアクチュエータの作動を制御す
るための制御装置とを備えた構成である。
布制御装置は、温度制御した状態における金型の金型キ
ャビティ内に溶融樹脂を射出するようにした射出成形に
おける金型温度分布制御装置において、前記金型キャビ
ティのキャビティ表面に接合するための温度制御体と、
前記温度制御体に設けられ加熱又は冷却作用を有する熱
媒体と、前記温度制御体を移動させるためのアクチュエ
ータと、前記熱媒体及びアクチュエータの作動を制御す
るための制御装置とを備えた構成である。
【0008】さらに詳細には、前記温度制御体には温度
センサが設けられている構成である。
センサが設けられている構成である。
【0009】さらに詳細には、前記熱媒体はペルチェ素
子からなる構成である。
子からなる構成である。
【0010】さらに詳細には、前記熱媒体は加熱ヒータ
からなる構成である。
からなる構成である。
【0011】さらに詳細には、前記熱媒体は水、油など
の流体からなる構成である。
の流体からなる構成である。
【0012】
【作用】図1から図6の射出成形サイクルにおいて、冷
却工程に続いて型開きを完了すると、可動側金型のキャ
ビティ表面に付着した成形品は、エジェクタピンによっ
て突出されて落下する。ここで、所定の温度ないしは温
度分布に設定された温度制御体が、アクチュエータによ
って、可動側金型又は固定側金型のキャビティ表面の所
定位置に移動させられて押し付け接合される。この温度
制御体とキャビティ表面とが接合すると、キャビティ表
面温度TWと温度制御体の表面温度TAとの温度差に応じ
た伝導伝熱が生じる。この場合、温度制御体の表面温度
TAは、熱電対などの温度センサによって検出され、所
定の設定値TASに制御されているので、金型のキャビテ
ィ表面近辺のキャビティ表面温度TWも、必然的に前記
設定値TASに近づいてくる。このキャビティ表面から、
どれ位の深さまでの温度を制御するかは、温度制御体の
伝熱能力、キャビティ表面への接合時間などによって自
在に変化及び設定させることができる。このキャビティ
表面への接触時間は、例えば、成形品の肉厚や、問題と
なる成形品ヒケ量に応じて異なり、ヒケのない状態に設
定する。また、図7では、温度制御体の温度を、ペルチ
ェ素子を用いて制御する例を示してある。このペルチェ
素子では、これに付与する電圧の量を変えることで、マ
イナス数十度への冷却も可能である。次に、所定時間、
温度制御体をキャビティ表面に接合させた後は、アクチ
ュエータによって、この温度制御体を移動させ、元の位
置に復帰させる。その後、型閉を行い、次の射出成形サ
イクルを繰返す。
却工程に続いて型開きを完了すると、可動側金型のキャ
ビティ表面に付着した成形品は、エジェクタピンによっ
て突出されて落下する。ここで、所定の温度ないしは温
度分布に設定された温度制御体が、アクチュエータによ
って、可動側金型又は固定側金型のキャビティ表面の所
定位置に移動させられて押し付け接合される。この温度
制御体とキャビティ表面とが接合すると、キャビティ表
面温度TWと温度制御体の表面温度TAとの温度差に応じ
た伝導伝熱が生じる。この場合、温度制御体の表面温度
TAは、熱電対などの温度センサによって検出され、所
定の設定値TASに制御されているので、金型のキャビテ
ィ表面近辺のキャビティ表面温度TWも、必然的に前記
設定値TASに近づいてくる。このキャビティ表面から、
どれ位の深さまでの温度を制御するかは、温度制御体の
伝熱能力、キャビティ表面への接合時間などによって自
在に変化及び設定させることができる。このキャビティ
表面への接触時間は、例えば、成形品の肉厚や、問題と
なる成形品ヒケ量に応じて異なり、ヒケのない状態に設
定する。また、図7では、温度制御体の温度を、ペルチ
ェ素子を用いて制御する例を示してある。このペルチェ
素子では、これに付与する電圧の量を変えることで、マ
イナス数十度への冷却も可能である。次に、所定時間、
温度制御体をキャビティ表面に接合させた後は、アクチ
ュエータによって、この温度制御体を移動させ、元の位
置に復帰させる。その後、型閉を行い、次の射出成形サ
イクルを繰返す。
【0013】
【実施例】以下、図面と共に本発明による射出成形にお
ける金型温度分布制御方法及び装置の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。図1から図13は本発明による射
出成形における金型温度分布制御方法及び装置を示すた
めのもので、図1から図6迄は射出成形サイクルを示す
工程図、図7は要部の拡大断面図、図8は成形品を示す
断面図、図9は温度制御体の他例を示す正面図、図10
は図9の側断面図、図11は成形品の断面図、図12は
温度制御体の他例を示す平面図、図13は図12の縦断
面図である。
ける金型温度分布制御方法及び装置の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。図1から図13は本発明による射
出成形における金型温度分布制御方法及び装置を示すた
めのもので、図1から図6迄は射出成形サイクルを示す
工程図、図7は要部の拡大断面図、図8は成形品を示す
断面図、図9は温度制御体の他例を示す正面図、図10
は図9の側断面図、図11は成形品の断面図、図12は
温度制御体の他例を示す平面図、図13は図12の縦断
面図である。
【0014】図1から図6において符号1で示されるも
のは固定盤2に設けられた固定側金型3と可動盤4に設
けられた可動側金型5とからなる金型であり、この金型
1に形成された金型キャビティ6には、第1、第2キャ
ビティ表面6a,6bが形成されている。
のは固定盤2に設けられた固定側金型3と可動盤4に設
けられた可動側金型5とからなる金型であり、この金型
1に形成された金型キャビティ6には、第1、第2キャ
ビティ表面6a,6bが形成されている。
【0015】前記金型1の下方位置には、第1、第2ア
クチュエータ7,8及びアクチュエータロッド7a,8
aにより上下及び左右移動自在に設けられた第1、第2
温度制御体10,11が配設されており、この温度制御
体10,11は加熱ヒータ、ペルチェ素子及び温冷水等
よりなる加熱及び冷却用の熱媒体12が内蔵されている
と共に、この熱媒体12及び各アクチュエータ7,8は
周知のオンオフ型又はPID型の制御装置13により制
御されるように構成されている。
クチュエータ7,8及びアクチュエータロッド7a,8
aにより上下及び左右移動自在に設けられた第1、第2
温度制御体10,11が配設されており、この温度制御
体10,11は加熱ヒータ、ペルチェ素子及び温冷水等
よりなる加熱及び冷却用の熱媒体12が内蔵されている
と共に、この熱媒体12及び各アクチュエータ7,8は
周知のオンオフ型又はPID型の制御装置13により制
御されるように構成されている。
【0016】前記各温度制御体10,11は、キャビテ
ィ表面6a,6bに迅速に伝熱できるように、アルミニ
ウム、銅など熱拡散率のよい材質で形成され、例えば図
7で示すように構成されていると共に、熱良導体14、
ペルチェ素子15、放熱板16を重ねた構造で前記熱媒
体12が構成され、空冷ファン17、熱電対からなる温
度センサ18が設けられている。
ィ表面6a,6bに迅速に伝熱できるように、アルミニ
ウム、銅など熱拡散率のよい材質で形成され、例えば図
7で示すように構成されていると共に、熱良導体14、
ペルチェ素子15、放熱板16を重ねた構造で前記熱媒
体12が構成され、空冷ファン17、熱電対からなる温
度センサ18が設けられている。
【0017】前記可動側金型5には冷却水配管19が設
けられていると共に、そのキャビティ表面6aに前記温
度制御体10が接合した状態を示しており、この可動側
金型5の金型表面温度TWに対し前記熱良導体14(す
なわち前記温度制御体10,11の温度に相当)の温度
TAが温度センサ18により検出される。
けられていると共に、そのキャビティ表面6aに前記温
度制御体10が接合した状態を示しており、この可動側
金型5の金型表面温度TWに対し前記熱良導体14(す
なわち前記温度制御体10,11の温度に相当)の温度
TAが温度センサ18により検出される。
【0018】また、前記温度制御体10,11の形状
は、キャビティ表面6a,6bと同一形状でキャビティ
表面6a,6b全体を覆うことができるように形成する
か、又は、肉厚部のヒケを防止するため、キャビティ表
面6a,6bの肉厚部のみに局部的に接合させることが
できるように小さい単純な形状で形成されている。
は、キャビティ表面6a,6bと同一形状でキャビティ
表面6a,6b全体を覆うことができるように形成する
か、又は、肉厚部のヒケを防止するため、キャビティ表
面6a,6bの肉厚部のみに局部的に接合させることが
できるように小さい単純な形状で形成されている。
【0019】また、図9及び図10で示すように、前記
温度制御体10,11は冷却水20を案内するための冷
却ジャケット21を有すると共に、厚肉部への接合を行
うための突出した小形接合部22を有している。
温度制御体10,11は冷却水20を案内するための冷
却ジャケット21を有すると共に、厚肉部への接合を行
うための突出した小形接合部22を有している。
【0020】また、図12及び図13は前記温度制御体
10,11の他例を示すもので、複数の前記熱良導体1
4、ペルチェ素子15及び温度センサ18が断熱材25
を介して各々熱的に独立した状態で構成されており、各
前記制御装置13によって各熱良導体14ごとに同一又
は異なる温度に自在に設定できる構成である。
10,11の他例を示すもので、複数の前記熱良導体1
4、ペルチェ素子15及び温度センサ18が断熱材25
を介して各々熱的に独立した状態で構成されており、各
前記制御装置13によって各熱良導体14ごとに同一又
は異なる温度に自在に設定できる構成である。
【0021】次に、前述の構成において、実際に各キャ
ビティ面6a,6bの温度又は温度分布を自在に制御す
る場合について説明する。
ビティ面6a,6bの温度又は温度分布を自在に制御す
る場合について説明する。
【0022】まず、図1から図6の射出成形サイクルに
おいて、冷却工程に続いて型開きを完了すると、可動側
金型5のキャビティ表面6aに付着した成形品30は、
エジェクタピン(図示せず)によって突出されて落下す
る。ここで、所定の温度ないしは温度分布に設定された
温度制御体10,11が、アクチュエータ7,8によっ
て、可動側金型5又は固定側金型3のキャビティ表面6
a,6bの所定位置に移動させられて押し付け接合され
る。
おいて、冷却工程に続いて型開きを完了すると、可動側
金型5のキャビティ表面6aに付着した成形品30は、
エジェクタピン(図示せず)によって突出されて落下す
る。ここで、所定の温度ないしは温度分布に設定された
温度制御体10,11が、アクチュエータ7,8によっ
て、可動側金型5又は固定側金型3のキャビティ表面6
a,6bの所定位置に移動させられて押し付け接合され
る。
【0023】この温度制御体10,11とキャビティ表
面6a,6bとが接合すると、キャビティ表面温度TW
と温度制御体10,11の表面温度TAとの温度差に応
じた伝導伝熱が生じる。この場合、温度制御体10,1
1の表面温度TAは、熱電対などの温度センサ18によ
って検出され、所定の設定値TASに制御されているの
で、金型1のキャビティ表面6a,6b近辺のキャビテ
ィ表面温度TWも、必然的に前記設定値TASに近づいて
くる。このキャビティ表面6a,6bから、どれ位の深
さまでの温度を制御するかは、温度制御体10,11の
伝熱能力、キャビティ表面6a,6bへの接合時間など
によって自在に変化及び設定させることができる。
面6a,6bとが接合すると、キャビティ表面温度TW
と温度制御体10,11の表面温度TAとの温度差に応
じた伝導伝熱が生じる。この場合、温度制御体10,1
1の表面温度TAは、熱電対などの温度センサ18によ
って検出され、所定の設定値TASに制御されているの
で、金型1のキャビティ表面6a,6b近辺のキャビテ
ィ表面温度TWも、必然的に前記設定値TASに近づいて
くる。このキャビティ表面6a,6bから、どれ位の深
さまでの温度を制御するかは、温度制御体10,11の
伝熱能力、キャビティ表面6a,6bへの接合時間など
によって自在に変化及び設定させることができる。
【0024】このキャビティ表面6a,6bへの接触時
間は、例えば、成形品30の肉厚や、問題となる成形品
ヒケ量に応じて異なり、ヒケのない状態に設定する。ま
た、図7では、温度制御体10,11の温度を、ペルチ
ェ素子15を用いて制御する例を示してあり、このペル
チェ素子15では、これに付与する電圧の量を変えるこ
とで、マイナス数十度への冷却も可能である。次に、所
定時間、温度制御体10,11をキャビティ表面6a,
6bに接合させた後は、アクチュエータ7,8によっ
て、この温度制御体10,11を移動させ、元の位置に
復帰させる。その後、型閉を行ない、次の射出成形サイ
クルを繰返す。
間は、例えば、成形品30の肉厚や、問題となる成形品
ヒケ量に応じて異なり、ヒケのない状態に設定する。ま
た、図7では、温度制御体10,11の温度を、ペルチ
ェ素子15を用いて制御する例を示してあり、このペル
チェ素子15では、これに付与する電圧の量を変えるこ
とで、マイナス数十度への冷却も可能である。次に、所
定時間、温度制御体10,11をキャビティ表面6a,
6bに接合させた後は、アクチュエータ7,8によっ
て、この温度制御体10,11を移動させ、元の位置に
復帰させる。その後、型閉を行ない、次の射出成形サイ
クルを繰返す。
【0025】次に、実際に行った成形品30について説
明する。まず、第1の実験例は、図8に示すような不均
一な肉厚を有する成形品30において、最も肉厚の大き
いボス部からなる厚肉分布30aにおけるヒケを解決し
た例である。不均一な肉厚の成形品30では、保圧冷却
段階において、厚肉部30aの冷却が薄肉部30bに比
べて遅くなる。この薄肉部30bでは、肉厚方向の温度
勾配が大きいため、表面部が低温度となって、収縮して
も、肉厚方向中心部の温度が高く流動性が高いので、収
縮を補う樹脂流動が充分にあり、ヒケは生じにくい。し
かし、厚肉部30aでは、肉厚方向の温度勾配が小さい
ため、表面部と中心部との温度差は小さい。このため、
中心部の温度が低下して、流動性を失っても、表面部が
中心部の温度に相当するほど高温であり、多くの収縮を
生じるが、これを補う樹脂流動が生じない。このため、
ヒケが生じ易い。このヒケを解決するためには、金型温
度を極力低くして、樹脂の流動性が高いうちに極力多く
の収縮を生じさせることにより、収縮の大部分を補える
ようにする必要がある。しかし、金型温度全体を低くす
ると、厚肉部30aへの流路を形成する薄肉部30bの
樹脂流動性が低下し、厚肉部30aへの樹脂補給がなさ
れにくくなるので、かえってヒケを促す恐れがある。そ
こで、厚肉部30aの金型表面温度を図9,10に示す
温度制御体10,11によって局部的に冷却し、薄肉部
30bに比べて10℃〜20℃低い金型表面温度とする
ことにより、ヒケを解決した。つまり、薄肉部30bの
樹脂温度が高く、流動性が高い時期に、厚肉部30aで
極力多くの収縮を生じさせ、収縮完了時点まで、薄肉部
30bからの充分な樹脂補給がなされるようにすること
によって、厚肉部30aのヒケを解決できる。
明する。まず、第1の実験例は、図8に示すような不均
一な肉厚を有する成形品30において、最も肉厚の大き
いボス部からなる厚肉分布30aにおけるヒケを解決し
た例である。不均一な肉厚の成形品30では、保圧冷却
段階において、厚肉部30aの冷却が薄肉部30bに比
べて遅くなる。この薄肉部30bでは、肉厚方向の温度
勾配が大きいため、表面部が低温度となって、収縮して
も、肉厚方向中心部の温度が高く流動性が高いので、収
縮を補う樹脂流動が充分にあり、ヒケは生じにくい。し
かし、厚肉部30aでは、肉厚方向の温度勾配が小さい
ため、表面部と中心部との温度差は小さい。このため、
中心部の温度が低下して、流動性を失っても、表面部が
中心部の温度に相当するほど高温であり、多くの収縮を
生じるが、これを補う樹脂流動が生じない。このため、
ヒケが生じ易い。このヒケを解決するためには、金型温
度を極力低くして、樹脂の流動性が高いうちに極力多く
の収縮を生じさせることにより、収縮の大部分を補える
ようにする必要がある。しかし、金型温度全体を低くす
ると、厚肉部30aへの流路を形成する薄肉部30bの
樹脂流動性が低下し、厚肉部30aへの樹脂補給がなさ
れにくくなるので、かえってヒケを促す恐れがある。そ
こで、厚肉部30aの金型表面温度を図9,10に示す
温度制御体10,11によって局部的に冷却し、薄肉部
30bに比べて10℃〜20℃低い金型表面温度とする
ことにより、ヒケを解決した。つまり、薄肉部30bの
樹脂温度が高く、流動性が高い時期に、厚肉部30aで
極力多くの収縮を生じさせ、収縮完了時点まで、薄肉部
30bからの充分な樹脂補給がなされるようにすること
によって、厚肉部30aのヒケを解決できる。
【0026】次に第2の実験例は、図11に示す流動長
の大きい他の成形品30Aである。この場合、金型1の
冷却水配管19位置の不適切や、流動方向に沿った樹脂
の温度差によって、キャビティ表面6a,6bにも流動
方向に温度差が現れる。この場合、成形品30Aの冷却
速度が流動方向に沿って不均一となり、ソリや肉厚の不
均一を生ずる。これを解決するため、図12、図13に
示すように、流動方向に沿って、断熱材25でしきられ
た複数のペルチェ素子15からなる温度制御体10,1
1を形成し、各ペルチェ素子15上に設けられた熱良導
体14を、別々の温度設定値TAS1,・・・,TAS5に制
御し、金型表面に直接接合させ、流動方向に沿ったキャ
ビティ表面温度TWを均一化することにより、ソリ及び
肉厚の不均一さを解決することができる。
の大きい他の成形品30Aである。この場合、金型1の
冷却水配管19位置の不適切や、流動方向に沿った樹脂
の温度差によって、キャビティ表面6a,6bにも流動
方向に温度差が現れる。この場合、成形品30Aの冷却
速度が流動方向に沿って不均一となり、ソリや肉厚の不
均一を生ずる。これを解決するため、図12、図13に
示すように、流動方向に沿って、断熱材25でしきられ
た複数のペルチェ素子15からなる温度制御体10,1
1を形成し、各ペルチェ素子15上に設けられた熱良導
体14を、別々の温度設定値TAS1,・・・,TAS5に制
御し、金型表面に直接接合させ、流動方向に沿ったキャ
ビティ表面温度TWを均一化することにより、ソリ及び
肉厚の不均一さを解決することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明による射出成形における金型温度
分布制御方法及び装置によれば、所定の温度あるいは温
度分布に制御された温度制御体を、型開時に金型のキャ
ビティ表面に直接接合させることにより、キャビティ表
面温度を迅速かつ緻密に制御できる。このため、従来、
不可避であった不均一肉厚部のヒケや、流動方向温度分
布の不均一に伴うソリ、肉厚の不均一など、困難な品質
上の諸問題を解決でき、高精度の成形品を得ることがで
きる。
分布制御方法及び装置によれば、所定の温度あるいは温
度分布に制御された温度制御体を、型開時に金型のキャ
ビティ表面に直接接合させることにより、キャビティ表
面温度を迅速かつ緻密に制御できる。このため、従来、
不可避であった不均一肉厚部のヒケや、流動方向温度分
布の不均一に伴うソリ、肉厚の不均一など、困難な品質
上の諸問題を解決でき、高精度の成形品を得ることがで
きる。
【図1】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図2】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図3】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図4】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図5】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図6】射出成形サイクルを示す工程図である。
【図7】要部の拡大断面図である。
【図8】成形品を示す断面図である。
【図9】温度制御体の他例を示す正面図である。
【図10】図9の側断面図である。
【図11】成形品の断面図である。
【図12】温度制御体の他例を示す平面図である。
【図13】図12の縦断面図である。
1 金型 6 金型キャビティ 6,6b キャビティ表面 7,8 アクチュエータ 10,11 温度制御体 12 熱媒体 13 制御装置 18 温度センサ
Claims (7)
- 【請求項1】 あらかじめ所定の温度あるいは温度分布
に設定した温度制御体(10,11)を金型(1)の金型キャビテ
ィ(6)のキャビティ表面(6a,6b)に接合させて前記キャビ
ティ表面(6a,6b)の温度あるいは温度分布を自在に設定
し、その後、前記金型(1)を閉じて射出成形を行うこと
を特徴とする射出成形における金型温度分布制御方法。 - 【請求項2】 前記温度制御体(10,11)は熱媒体(12)に
より加熱又は冷却作用を行うことを特徴とする請求項1
記載の射出成形工程における金型温度分布制御方法。 - 【請求項3】 温度制御した状態における金型(1)の金
型キャビティ(6)内に溶融樹脂を射出するようにした射
出成形における金型温度分布制御装置において、前記金
型キャビティ(6)のキャビティ表面(6a,6b)に接合するた
めの温度制御体(10,11)と、前記温度制御体(10,11)に設
けられ加熱又は冷却作用を有する熱媒体(12)と、前記温
度制御体(10,11)を移動させるためのアクチュエータ(7,
8)と、前記熱媒体(12)及びアクチュエータ(7,8)の作動
を制御するための制御装置(13)とを備え、前記温度制御
体(10,11)により前記キャビティ表面(6a,6b)の温度ある
いは温度分布を制御するように構成したことを特徴とす
る射出成形における金型温度分布制御装置。 - 【請求項4】 前記温度制御体(10,11)には温度センサ
(18)が設けられていることを特徴とする請求項3記載の
射出成形における金型温度分布制御装置。 - 【請求項5】 前記熱媒体(12)はペルチェ素子からなる
ことを特徴とする請求項3又は4記載の射出成形におけ
る金型温度分布制御装置。 - 【請求項6】 前記熱媒体(12)は加熱ヒータからなるこ
とを特徴とする請求項3又は4記載の射出成形における
金型温度分布制御装置。 - 【請求項7】 前記熱媒体(12)は、所定の温度に制御さ
れた水、油などの流体からなることを特徴とする請求項
3又は4記載の射出成形における金型温度分布制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13381492A JP2622326B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13381492A JP2622326B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318549A JPH05318549A (ja) | 1993-12-03 |
| JP2622326B2 true JP2622326B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=15113667
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13381492A Expired - Lifetime JP2622326B2 (ja) | 1992-05-26 | 1992-05-26 | 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2622326B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108421962A (zh) * | 2018-05-10 | 2018-08-21 | 广州市型腔模具制造有限公司 | 一种模具冷却管道的监测方法 |
-
1992
- 1992-05-26 JP JP13381492A patent/JP2622326B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108421962A (zh) * | 2018-05-10 | 2018-08-21 | 广州市型腔模具制造有限公司 | 一种模具冷却管道的监测方法 |
| CN108421962B (zh) * | 2018-05-10 | 2019-12-13 | 广州市型腔模具制造有限公司 | 一种模具冷却管道的监测方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05318549A (ja) | 1993-12-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US20060246166A1 (en) | Injection molding system and method for using the same | |
| US7445743B2 (en) | Molding tool, and method of making plastic articles | |
| JP3896461B2 (ja) | 精密成形金型 | |
| JP3162522B2 (ja) | 半導体装置の樹脂モールド方法及び樹脂モールド装置 | |
| JP2622326B2 (ja) | 射出成形における金型温度分布制御方法及び装置 | |
| JPS60174624A (ja) | 成形用金型 | |
| JP2837990B2 (ja) | プラスチック成形用金型の冷却装置 | |
| KR20030036161A (ko) | 열처리용 장치 및 방법 | |
| JP2828161B2 (ja) | プラスチック成形装置 | |
| JP2000238103A (ja) | 成形金型装置 | |
| JP4714491B2 (ja) | 樹脂成形品の製造方法、樹脂成形用金型、プラスチック光学素子及びディスプレイ装置、並びに画像形成装置 | |
| JPS6315892B2 (ja) | ||
| JP3438908B2 (ja) | 射出成形用ヒートサイクルシステム | |
| JPH054262A (ja) | 成型用金型 | |
| JP2006150749A (ja) | レンズ成形方法及び成形金型 | |
| JP2002248625A (ja) | 樹脂成形品の成形装置及び成形方法 | |
| JPH0596576A (ja) | 成形金型 | |
| JP5356452B2 (ja) | 溶融微細転写成形方法及び溶融微細転写成形装置 | |
| JP4809071B2 (ja) | 金型温度制御装置 | |
| JPH0542939B2 (ja) | ||
| JPS61152420A (ja) | 熱可塑性樹脂の成形方法 | |
| JP3187902B2 (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
| JP2003220635A (ja) | 射出成形装置および射出成形方法 | |
| JP2018030086A (ja) | ヒートシンクの製造方法 | |
| JP2001026430A (ja) | ガラス成形用金型およびガラス成形方法 |