JP2621729B2 - 多層配線基板用絶縁膜の製造方法 - Google Patents

多層配線基板用絶縁膜の製造方法

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JP2621729B2
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保 大和田
康男 山岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層配線基板用絶縁膜の
製造方法に関する。電子機器を小型化し、また高速化す
るには半導体の集積度の向上と共に、これを実装する配
線基板の高密度化が必要である。
【0002】このために配線基板は当初の単層プリント
板から、多層プリント板、表面実装へと集積度の向上が
行われ、現在では半導体チップ実装にも対応でき、ま
た、更に高密度化が可能なマルチチップモジュール(M
CM)が開発されつゝある。
【0003】こゝで、厚膜法で製造したセラミック配線
基板をMCMの基板として使用することも可能である
が、信号の高速化を追求する大型コンピュータなどにお
いては、セラミックよりも更に低誘電率で半田耐熱性に
も優れたポリイミドを絶縁層とし、この上に銅(Cu)配線
を形成したものを交互に積層する薄膜多層配線基板が開
発され、この実用化が行われつゝある。( 例えば、日経
マイクロデバイス 1989/12月号)
【0004】
【従来の技術】現在、配線基板用絶縁材料として実用化
されているポリイミドは耐熱性と低誘電率(ε=3.4)を
併せ持つ優れた材料である。
【0005】然し、この材料は極性の大きいイミド環を
有するために吸湿性が大きく、吸湿によって見掛け上の
誘電率が増大し、また絶縁性が低下すると云う問題があ
る。また、信号伝播速度はε1/2 反比例する関係がある
ことから、ポリイミドよりも更に誘電率の低い材料が求
められている。
【0006】こゝで、低吸湿性で耐熱性があり、しかも
誘電率が極めて低い材料としてベンゾシクロブテン系ポ
リマ、例えばテトラメチル- ジビニルジシロキサン- ビ
スベンゾシクロブテン( 品名UX13005,ダウケミカル社)
がある。
【0007】かゝるベンゾシクロブテン系樹脂( 略称B
CB樹脂) は比誘電率(ε)が 2.7程度と誘電率が低い
材料であり、また環状構造をとっているため優れた耐熱
性を有している。
【0008】また、この材料は吸湿性が非常に小さく、
耐薬品性にも優れていることから、薄膜多層配線基板用
絶縁膜として好ましい材料であり、これを支持基板上に
塗布して積層したMCMの試作例やその特性が報告され
ている。(IEEE Transaction on Components,Hybrids a
nd Manufacturing Tec. vol.13,p347,1990 、J Electro
nic Materials, vol.19, p1357,1990など)然し、配線層
と絶縁層を1層づつ交互に積層する薄膜法においては、
セラミックスや金属よりなる剛性支持基板上に絶縁材料
溶液を塗布し、熱処理して絶縁層を形成する際、絶縁膜
の熱応力が大きい場合には基板と絶縁膜との間で剥離を
生ずると云う問題がある。
【0009】そのため、熱膨張係数の大きいBCB樹脂
を多層膜として使用するには基板および配線との強固な
接着が必要である。さて、樹脂と無機材料からなる基板
との接着性を向上する方法として一般にSiカップリング
剤が使用されている。
【0010】そこで、BCB樹脂についてもSiカップリ
ング剤の使用が可能であるが、Siカップリング剤は一般
に直鎖の炭化水素を含んでいるために熱分解温度が低
く、そのためSiカップリング剤を使用すると、却ってB
CB樹脂の耐熱性が損なわれてしまうと云う問題があ
る。
【0011】そのため、BCB樹脂を多層膜として使用
するには耐熱性の優れた接着改良剤を使用する必要があ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】BCB樹脂は耐熱性が
優れ、低誘電率であり、また、吸湿性の少ない優れた材
料であるが、熱膨張係数が大きく、多層膜として使用す
る場合には基板との剥離を生ずることから、接着改良剤
の使用が必要であるが、この接着改良剤はBCB樹脂の
耐熱性や電気的特性を損なうものであってはならない。
【0013】そこで、BCB樹脂と剛性基板の両方に良
好な接着性を有すると共に耐熱性が優れた接着改良剤を
用いてBCB樹脂を多層配線基板の絶縁膜とすることが
課題である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、BCB系
樹脂薄膜を層間絶縁膜として用いた多層配線基板を構成
するに際して、まず、剛性基板の上に弗素化ポリイミド
層を形成し、次いで、該弗素化ポリイミド層の上にBC
B系樹脂薄膜を形成する多層配線基板用絶縁膜の製造方
法によって解決することができる。
【0015】
【作用】本発明は、弗素化ポリイミドを接着改良剤とし
て使用することにより基板とBCB樹脂よりなる絶縁膜
との接着性を向上するものである。
【0016】発明者等はBCB樹脂とガラスセラミック
基板の双方に対して接着性が良く且つ耐熱性の優れた樹
脂を研究して弗素化ポリイミドを見出したものである。
次の構造式は弗素化ポリイミドの構造の一例である。
【0017】
【化1】
【0018】ポリイミド樹脂は、耐熱性に優れた低誘電
率の樹脂であるが非接着性である。また、弗素樹脂は、
代表的なテフロンに見られるように非接着性である。と
ころが、この両者の構造を合わせもつ弗素化ポリイミド
は、金属やSiO2などに対する接着性に優れ、また、溶剤
可溶性である。
【0019】この理由については詳細は不明であるが、
恐らく、ポリイミドの大きな溶解度パラメータ、或いは
分子の極性が弗素化によって金属やSiO2に対して好まし
い接着性を示す範囲にまで低下するためと考えられる。
【0020】なお、弗素化ポリイミドはポリイミドに較
べて電気的特性および耐湿性が優れている。すなわち、
ポリイミドは弗素化されることにより電子分極が低減さ
れることにより誘電率が減少し、また、弗素化アルキル
基が導入されるため低吸水性になっている。
【0021】これらのことから、接着剤として弗素化ポ
リイミドを使用することにより、BCB樹脂の特性が損
なわれることはない。本発明はBCBよりなる絶縁膜の
接着剤として弗素化ポリイミドを用いて多層配線基板を
形成するものであるが、BCBよりなる絶縁膜はBCB
樹脂溶液をスピンコート法により塗布して膜形成する
か、或いは誘電特性の優れた多孔質樹脂膜にBCB樹脂
液を含浸した樹脂膜を積層して形成するものである。
【0022】このような方法をとることにより、耐熱性
と電気的特性に優れた多層配線基板を実用化することが
可能になる。
【0023】
【実施例】実施例1:基板として大きさが100 ×100 ×
1mmのガラスセラミック基板を用い、またBCB樹脂液
としてはBCB樹脂の62%メシチレン溶液( 品名XU 130
05.02 ダウケミカル社) を使用した。
【0024】そして、本発明に係る弗素化ポリイミドの
有効性を示すために次の4種類の処理を行なった。 基板面に弗素化ポリイミドを塗布し、350 ℃で60分
のキュア、(キュア後の膜厚は7μm ) 基板面にSi
カップリング剤( 品名XU 1300.02 ,ダウケミカル社) を
塗布、 基板面にアミノ系Siカップリング剤( 品名サ
イラエース, チッソ) を塗布、 無処理、これらの基
板上にBCB樹脂液をスピンコートし、オーブン中で15
0 ℃で5分間プリベークし、その後、直ちにN2雰囲気で
250 ℃,10 分のキュアを行い、一層当たり19μm の絶縁
膜を形成した。
【0025】そして、キュア後、直ちにオーブンから取
り出して室温まで冷却し、1時間以上放置してクラック
が生じないことを確認し、1層目と同じ条件で塗布と成
膜を繰り返した。
【0026】その結果、の試料については10層( 厚さ
190 μm ) まで積層できた。の試料については5層(9
5 μm ) まで、との試料については4層(76 μm)
までしか積層することができなかった。 実施例2:弗素化ポリイミドを予め塗布し、350 ℃で60
分キュアを行なった大きさが70×70×1mmのガラス基板
を基板として用い、この上に多孔質ポリテトラフルオロ
エチレン膜( 品名FP-200, メンブランフィルタ, 空隙率
75%, 厚さ80μm , 住友電工) を載せ、この上にBCB
溶液(品名UX13005,BCB 樹脂55%, キシレン-MIBK溶液,
ダウケミカル社) をスクリーン印刷して含浸させた。
【0027】そして、100 ℃のオーブン中で30分処理し
て溶剤を除去した後、真空オーブンに入れ、250 ℃で1
時間加熱してBCBを硬化させることにより空隙部が充
填された均質な膜を形成した。
【0028】次に、この上に同様な処理によりBCB膜
を3層(240 μm ) 形成したが、膜の剥離は生じなかっ
た。
【0029】
【発明の効果】弗素化ポリイミドを接着改良剤とする本
発明の実施により、耐熱性に優れ、低誘電率のBCB系
樹脂やBCB系樹脂複合材料を絶縁膜とする多層回路基
板の実用化が可能となり、電算機など電子機器の高速化
に寄与するところが大きい。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性基板の上に弗素化ポリイミド層を形
    成する第1の工程と、 前記弗素化ポリイミド層の上にベンゾシクロブテン系樹
    脂薄膜を形成する第2の工程と、 前記ベンゾシクロブテン系樹脂薄膜の上に配線導体を形
    成する第3の工程と、 前記配線導体の上にベンゾシクロブテン系樹脂薄膜を形
    成する第4の工程とを含み、 前記第4の工程の後に、前記第3の工程と第4の工程を
    この順序で複数回繰り返えす ことを特徴とする多層配線
    基板用絶縁膜の製造方法。
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