JP2620943B2 - 無接触形ポテンショメータ - Google Patents

無接触形ポテンショメータ

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JP2620943B2
JP2620943B2 JP62209548A JP20954887A JP2620943B2 JP 2620943 B2 JP2620943 B2 JP 2620943B2 JP 62209548 A JP62209548 A JP 62209548A JP 20954887 A JP20954887 A JP 20954887A JP 2620943 B2 JP2620943 B2 JP 2620943B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は無接触形ポテンショメータに関するものであ
る。
(ロ)従来の技術 従来の無接触形ポテンショメータは、半導体磁気抵抗
素子と永久磁石を組合わせたもので、分圧比出力Voutの
変化範囲は、入力電圧をVinとして、Vin/2を中心として
約±15%Vinの範囲内で、Voutの最大値は最小値の約2
倍である。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 半導体磁気抵抗素子を用いているため、分圧比温度係
数は約±0.05%Vin/℃と大きく、例えば温度変化が50℃
あったとすると、その変化量は、約±2.5%Vinとなり、
Voutの変化量約±15%Vinに比較して大きすぎる欠点が
あった。そして温度変化を少なくするには新たに温度補
償回路を設けなければならなかった。
磁気抵抗素子として例えばNi−Fe系又はNi−Co系の強
磁性薄膜抵抗素子を用いると、温度変化は少なくなるこ
とが出来るが、従来の構造のままでは分圧比出力の変化
範囲が小さい欠点があった。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は上記欠点を軽減するためになされたもので、
その特徴とするところは、薄いガラス基板上に、細長く
長方形に強磁性薄膜を形成させて1個の磁気抵抗素子と
し、該磁気抵抗素子とし、該磁気抵抗素子4個を該磁気
抵抗素子の長手方向が互いに直角に位置するように、1
枚のガラス基板上に形成するか、2層又は4層に重ね合
わせたガラス基板上に形成するかしてなる1個の磁気セ
ンサと該磁気センサのガラス基板に、該ガラス基板上に
平行に磁界を印加する磁気回路と、該磁気回路を固着し
て回転可能とする回転軸と、該回転軸の回転により、該
磁気回路の磁界が、該ガラス基板の平行面内で回転する
ように該回転軸を保持する軸受部と、該磁気センサと該
軸受部を固着する筐体とよりなり、該4個の磁気抵抗素
子をホイストンブリッジに結線して構成した無接触形ポ
テンショメータを提供することにある。
(ホ)作 用 4個の磁気抵抗素子によって結線されたホイストンブ
リッジの相対する2端子に入力電圧Vinを印加し、他の
2端子を出力端子として、磁気回路の回転軸を回転する
と、磁気回路によって発生する磁界の回転により4個の
磁気抵抗素子の抵抗値が変化し、ホイストンブリッジの
出力端子から分圧比出力Voutを取り出すことが出来る。
面してVoutの最小値は電源電圧その他のドリフト値で決
定されるから、Voutの最大値と最小値の比を大きくする
こが出来る。
(ヘ)実 施 例 以下図面について詳細に説明する。
第10図及び第11図は従来の無接触形ポテンショメータ
の動作原理を説明する正面図及び側断面図である。第10
図及び第11図において、51、52は半円筒形の半導体抵抗
素子、53は半円形の永久磁石で、N、Sはその磁極であ
る。54は回転軸で、永久磁石53を固着し、軸受55によっ
て支持されている。回転軸54を回転揺動すると、永久磁
石53は矢印57のように揺動する。永久磁石53の位置を第
10図のように±で表す。即ち、第10図では−の位
置にあるとする。半導体磁気抵抗素子51、52は感度がよ
く、永久磁石33によって発生する磁界Hが印加された時
と印加されない時の抵抗値は、前者が後者の約2倍にも
達する。半導体磁気抵抗素子51、52の無磁界時の抵抗値
をr、磁界印加時の抵抗値を2rとする。58、59及び60を
電気端子とし、58、60間に入力電圧Vinを加え、58、59
を出力端子として分圧比出力Voutを取り出す。永久磁石
53の位置が=−90゜のときVout=2Vin/3、=0のと
きVout=Vin/2、=+90゜のときVout=Vin/3、=+
180゜のときVout=Vin/2、=−90゜のときVout=2Vin
/3となり元に戻る。即ち、VouはVinの33.3%から66.7%
まで2倍変化することになる。永久磁石53は半導体抵抗
素子51、52に接触していないので、無接触形ポテンショ
メータとなる。
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す筐体を断
面した正面図及び制御図である。第1図及び第2図で11
は薄いガラス基板、12は磁気抵抗素子、13は合成樹脂で
ガラス基板11をモールドして磁気センサ14を構成してい
る。15、16、17及び18は磁気センサ14の電気端子で、プ
リント基板19にはんだ着で固定する。20、21は永久磁石
でN、Sはその磁極である。22は非磁性材の保持板で永
久磁石20、21を固着し、磁気回路23を構成している。24
は回転軸で磁気回路23に固着されている。25は筐体で磁
気センサ14を固着している。26は回転軸24の軸受部で筐
体25に固着している。
永久磁石20、21によって出来る磁界Hは、ガラス基板
11に平行に印加され、回転軸24を回転揺動することによ
り、磁界Hはガラス基板11に平行な面内で回転揺動させ
ることが出来る。
第3図は本発明の動作原理を説明する斜視図で、11が
薄いガラス基板、12が細長く長方形に例えばNi−Fe系又
はNi−Co系の強磁性薄膜で形成された磁気抵抗素子であ
る。ガラス基板11の面上で、磁気抵抗素子12の長手方向
をx軸、それと直角方向をy軸とする。磁界Hはx、y
平面内でy軸に角度θだけ傾けて印加し、磁気抵抗素子
12の長手方向に直流Iを通電して抵抗値を観察すると、
磁界Hがy軸方向(θ=0)の時、H≒40エールステッ
ドで抵抗値は最小となる。この最大減小量をΔRとする
と、任意の角度θでの抵抗減小量ΔRθはΔRθ=|Δ
Rcosθ|で表される。Rを磁界印加時前の抵抗値とする
と、ΔR/Rの値は例えばNi−Fe系で2.3〜4.6%、Ni−Co
系3.4〜5.0%で、半導体磁気抵抗素子に比べて非常に小
さい。
磁界Hの方向がx、y平面に直角なz軸方向の場合に
も、磁界を印加したときH≒40エールステッドで上記と
同量の抵抗減小量を観測することが出来る。
この磁界抵抗素子を第10図及び第11図のように、従来
の無接触形ポテンショメータと同一構造で実現した場
合、ΔR/R=4%として分圧非電圧VoutはVinの49%から
51%までしか変化せず実用に供せられない。
第4図は磁気センサーの一実施例を示す平面図で、11
はガラス基板、32、33、34及び35が4個の磁気抵抗素子
でそれぞれ長手方向が互いに直角に位置するように1枚
のガラス基板11上に形成して1個の磁気センサ14として
いる。磁気抵抗素子32、33、34及び35を第4図のように
結線し、15、16、17及び18を電気端子とすると、第5図
が第4図の等価回路でホイストンブリッジになってい
る。ここで相対する2端子15、17を入力端子として入力
電圧Vinを印加すれば、他の2端子16、18を出力端子と
して分圧比出力Voutを取り出すことが出来る。
第4図の磁気センサ14を第1図及び第2図のように組
込むと、磁気回路23によりガラス基板11に平行な磁界H
が磁気センサ14に印加される。磁気抵抗素子32及び34の
長手方向に平行な軸をy軸とし、磁界Hがy軸となす角
度をθとする。第4図でθ=0のときは、磁気抵抗素子
32、34の抵抗値はR、磁気抵抗素子33、35の抵抗値はR
−ΔRである。従って、分圧比出力はVout=−VinΔR/2
R、θが0から増加するとVoutの絶対値は漸減し、θ=4
5゜でVout=0、更にθを増加するとVoutの絶対値は漸
減し、θ=90゜でVout=+VinΔR/2Rとなり、以後第6
図のように変化する。第6図は横軸に磁界Hの回転角θ
を縦軸に分圧比出力Voutを示した。最大変化量はΔR/R
=4%として、高々ΔR/2R=2%であるが、最小変化量
は電源電圧のドリフトがなければ0とすることが出来
る。一例としてVin=10Voltとすると分圧比電圧の最大
変化量は200mVであるが、この出力をトランジスタ増巾
器で増巾するとし、この増巾器の入力換算ドリフト値が
10μVとしても、最低1mVの分圧比電圧を検出すること
は容易で最大200倍の分圧比を検出することが出来る。
第7図及び第8図は磁気センサの他の実施例を示す斜
視図である。第7図及び第8図で11は薄いガラス基板、
32、33、34及び35が磁気抵抗素子15、16、17及び18が電
気端子である。第7図は2個の磁気抵抗素子32、33及び
34、35をそれぞれ1枚のガラス基板に形成して2層に重
ね合わせたものであり、第8図は磁気抵抗素子32、33、
34及び35をそれぞれ1枚のガラス基板に形成し、4層に
重ね合わせたものである。
第9図は磁気抵抗素子1個の他の実施例を示す平面図
で、薄いガラス基板11の上に磁気抵抗素子を41のよう
に、長方形素子をすだれ状に多数配置し、42によって直
列に形成したものである。このようにして磁気抵抗素子
1個の抵抗値を実用し得る抵抗値とすることが出来る。
(ト)効 果 以上図面について詳細に説明したように本発明によれ
ば、磁気回路を回転しても何ら接触する部分がなく、磁
界の変化による抵抗値変化量の少ないNi−Fe系又はNi−
Co系の強磁性薄膜抵抗素子を用いても、実用し得る無接
触形ポテンショメータを提供し得ると同時に、温度変化
の少ない特徴を十分活用することが出来るので実用上の
効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の一実施例を示す筐体を断面
した正面図及び側面図、第3図は本発明の動作原理を説
明する斜視図、第4図は磁気センサの一実施例を示す平
面図、第5図は第4図の等価回路、第6図は分圧比出力
電圧と磁界の回転角との関係を示す図、第7図及び第8
図は磁気センサの他の実施例を示す斜視図、第9図は磁
気抵抗素子1個の他の実施例を示す平面図、第10図及び
第11図は従来の無接触形ポテンショメータの動作原理を
説明する正面図及び側断面図である。 11……ガラス基板、12……磁気抵抗素子、13……合成樹
脂モールド、14……磁気センサ、15、16、17、18……電
気端子、19……プリント基板、20、21……永久磁石、22
……支持板、23……磁気回路、24……回転軸、25……筺
体、26……軸受部、32、33、34、35……磁気抵抗素子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄いガラス基板上に、細長く長方形に強磁
    性薄膜を形成させて1個の強磁性薄膜抵抗素子(以下単
    に磁気抵抗素子と呼ぶ)とし、該磁気抵抗素子4個を該
    磁気抵抗素子の長手方向が互いに直角に位置するよう
    に、1枚のガラス基板上に形成するか、2層又は4層に
    重ね合わせたガラス基板上に形成するかしてなる1個の
    磁気センサと、該磁気センサのガラス基板に、該ガラス
    基板に平行に磁界を印加する磁気回路と、該磁気回路を
    固着して回転可能とする回転軸と、該回転軸の回転によ
    り、該磁気回路の磁界が、該ガラス基板の平行面内で回
    転するように該回転軸を保持する軸受部と、該磁気セン
    サと該軸受部を固着する筐体とよりなり、該4個の磁気
    抵抗素子をホイストンブリッジに結線して構成したこと
    を特徴とする無接触形ポテンショメータ。
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