JP2620297B2 - 射出成形機用ノズル - Google Patents

射出成形機用ノズル

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、プラスチック、セラミックあるいは金属粉
等の射出成形材を射出成形するノズルおよびその製造方
法に係り、特に耐摩耗性および耐蝕性に優れた射出成形
機用ノズルおよびその製造方法に関する。
(従来の技術) 一般に、例えばプラスチックの射出成形機用ノズル
は、溶融プラスチックの高圧高速流に対する摩耗抵抗に
優れ、しかも溶融プラスチックから発生する弗素ガス等
の腐蝕性ガスに対する耐蝕性をも有していることが必要
である。
従来、この種の射出成形機用ノズルを製造する方法と
しては、合金工具鋼、マルエージング鋼等を硬化させて
用いる方法、あるいは合金鋼を焼入した後、樹脂流動部
にCrメッキあるいはセラミック粒子を含む複合メッキを
施す方法、さらには特開昭61−186406号公報に示されて
いるように熱間静水圧焼結によって5〜50重量%WC(炭
化タングステン)を含むCo基、Ni基合金をノズル内径部
に被覆する方法が知られている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、合金工具鋼等を硬化させて用いる従来の方
法では、プラスチック原料に含まれるガラス繊維等の硬
質物粒子充填物のため早期に内径部が摩耗するととも
に、プラスチック溶融時に発生する腐蝕性ガスのために
早期に腐蝕してしまうという問題がある。
また、メッキを施す従来の方法では、メッキ層が薄い
ため耐摩耗性に劣るという問題がある。
さらに、Co基、Ni基合金をノズル内径部に被覆する従
来の方法では、WCが20重量%以上含まれると、焼結層に
空孔(ポア)が発生して硬度低下をきたすことが知られ
ており、事実上WCを20重量%以上含有する合金は使われ
ていない。また5〜20重量%のWC含有の効果はあるが、
WCの含有率がそれほど高くないため、その効果は限られ
ており、しかもこの方法は、加工代が大きいためコスト
高となるという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたもので、
耐摩耗性および耐蝕性を大幅に向上させることができる
射出成形機用ノズルおよびその製造方法を提供すること
を目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明に係る射出成形機用ノズルは、前記目的を達成
する手段として、鉄鋼材料からなる基材の射出成形材お
よび金型との接触面に被覆層を設け、この被覆層は、硬
質物粒子と、Co基、Ni基のうちの少なくともいずれか一
方の自溶合金からなり、かつ硬質物粒子を50〜70重量%
含有する合金で形成したものであって、Moが28.5重量
%、Crが8.5〜17.5重量%、Siが2.6重量%、残部がCoか
らなるCo−Mo−Cr−Si合金の粒子としたり、あるいはMo
が32.5重量%、Crが15.5重量%、Siが3.4重量%、残部
がNiからなるNi−Mo−Cr−Si合金の粒子としたことを特
徴としている。
(作 用) 本発明に係る射出成形機用ノズルにおいては、基材の
射出成形材および金型との接触面に被覆層が設けられ
る。この被覆層は、硬質物粒子と、Co基、Ni基のうちの
少なくともいずれか一方の自溶合金とからなり、かつ硬
質物粒子を50〜70重量%含有する合金で形成されている
ので、耐摩耗性および耐蝕性の向上を図ることが可能と
なる。
そして、硬質物粒子に超硬合金粉末を用いた場合に
も、あらかじめ仕上寸法を加工し離型性の良いセラミッ
クス(アルミナなど)を被覆したジグを用いるため被覆
層の研磨加工はわずかとなり、しかもこの場合の耐摩耗
性を大幅に向上させることができる。また硬質物粒子
を、Moが28.5重量%、Crが8.5〜17.5重量%、Siが2.6重
量%、残部がCoからなるCo−Mo−Cr−Si合金の粒子、あ
るいはMoが32.5重量%、Crが15.5重量%、Siが3.4重量
%、残部がNiからなるNi−Mo−Cr−Si合金の粒子とする
ことにより、切削加工が可能となり、加工費が低減され
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図において、符号1はプラスチック射出成形機用
のノズル基材であり、このノズル基材1は、例えばSUS4
20J2等の鉄鋼材料で形成されている。このノズル基材1
には、第1図に示すようにS20C製の基材の表面にアルミ
ナを溶射して形成される第1ジグ2、第2ジグ3および
第3ジグ4がそれぞれ装着されるようになっており、こ
れら各ジグ2,3,4を用いてノズル基材1の射出成形材お
よび金型(いずれも図示せず)との接触面1aに被覆層が
形成されるようになっている。この被覆層は、第1図に
示すようにノズル基材1と第2ジグ3および第3ジグ4
との間に充填される硬質物粒子5と、ノズル基材1上部
の第1ジグ2内に配されたCo基、Ni基のうちの少なくと
もいずれか一方の自溶合金6とから、硬質物粒子5を50
〜70重量%含有する合金として形成されるようになって
おり、自溶合金6は、第1図に示す状態で無酸化雰囲気
中または真空中で加熱することにより、溶融液となって
硬質物粒子5間の空隙に浸透するようになっている。
硬質物粒子5は、耐摩耗性を時に大幅を向上させる必
要がある場合には、例えばWC−6.5重量%Co等の超硬合
金粉末が用いられ、また加工工数の低減を目途する場合
には、Moが28.5重量%、Crが8.5〜17.5重量%、Siが2.6
重量%、残部がCoからなるCo−Mo−Cr−Si合金粒子、あ
るいはMoが32.5重量%、Crが15.5重量%、Siが3.4重量
%、残部がNiからなるNi−Mo−Cr−Si合金粒子が用いら
れるようになっている。
また自溶合金6としては、Crが7重量%、Bが3重量
%、Siが4重量%、残部がNiからなるNi−Cr−B−Si合
金、Bが3.5重量%、Siが5.0重量%、残部がNiからなる
Ni−B−Si合金、あるいはMoが24〜33重量%、Crが4〜
20重量%、Siが3.5%以下、残部がCoからなるCo−Mo−C
r−Si合金、さらにはこれらの混合物が用いらるように
なっている。
次に、本発明に係る射出成形機用ノズルの製造方法に
ついて説明する。
まず、第1図に示すようにノズル基材1に第1ジグ
2、第2ジグ3および第3ジグ4をそれぞれ装着し、ノ
ズル基材1と第2ジグ3および第3ジグ4との間に、加
振器を用いて硬質物粒子5を充填する。そしてその後、
ノズル基材1上部の第1ジグ2内の自溶合金6をセット
する。
次いで、これを無酸化雰囲気中または真空中で加熱
し、自溶合金6を溶融させる。自溶合金6の溶融液は、
硬質物粒子5間の空隙に浸透する。すなわち、液相焼結
により被覆層が形成される。
そこで、これを冷却してノズル基材1と被覆層とを一
体化し、その後機械加工により所定の形状に仕上げる。
なお、自溶合金6は、ノズル基材1の上部に配するの
ではなく、下部に配するようにしてもよい。
実施例1 1.使用材料 a ノズル基材1 SUS420J2 b 硬質物粒子5 30〜200μmのWC−6.5重量% Coの超硬合金粉末 b 自溶合金6 −100メッシュのNi−7重量%Cr −3重量%B−4重量%Si合金 2.製造方法 ノズル基材1と第2ジグ3および第3ジグ4との間
に、加振器を用いて硬質物粒子5を充填し、その後第1
ジグ2内に自溶合金6をセットした。その後、これを真
空炉中で1080℃に加熱して30分間保持し、自溶合金6を
溶融させて硬質物粒子5間に浸透させた。そして、これ
を真空炉中で室温まで冷却した。次いで、ノズルの内径
面を研磨仕上げした後、外径、端面を切削加工して所定
の寸法に仕上げた。
実施例2 a ノズル基材1 SCM435 b 硬質物粒子5 −100+325メッシュの28.5重量%Mo−8.5重量%Cr−
2.6重量%Si−残部CoからなるCo−Mo−Cr−Si合金 c 自溶合金6 −100メッシュのNi−7重量%Cr −3重量%B−4重量%Si合金 2.製造方法 前記実施例1と同一 実施例3 1.使用材料 a ノズル基材1 SCM435 b 硬質物粒子5 −100+325メッシュの32.5重量%Mo−15.5重量%Cr−
3.4重量%Si−残部NiからなるNi−Mo−Cr−Si合金 c 自溶合金6 −100メッシュのNi3.5重量%B −5.0重量%Si合金 2.製造方法 前記実施例1と同一 本発明者達は、このようにして製造されたノズルと従
来のノズル(SKD61、焼入HRC50)とを用いて大越式摩耗
試験で耐摩耗性の比較実験を行ない、第2図に示す結果
を得た。なお第2図において、グラフAは、前記実施例
1の方法で製造されたノズルの摩耗特性を示し、またグ
ラフBは、前記実施例2および実施例3の方法で製造さ
れたノズルの摩耗特性を示し、さらにグラフCは、従来
のノズルの摩耗特性を示す。
第2図からも明らかなように、本発明に係るノズル
は、従来のものに比較して耐摩耗性を大幅に向上させる
ことができることが判る。また耐蝕性にも優れているこ
とが確認された。これは、硬質物粒子5を高率で含有さ
せることができ、しかも液相焼結により空孔が発生しな
いためであると考えられる。
本発明者達はまた、前記各ノズルを用い、実機による
ライフテストを行なった。その結果、前記実施例1のノ
ズルは、従来のノズルに比較して約5倍の寿命があり、
また前記実施例2および実施例3のノズルは、従来のノ
ズルに比較して約3倍の寿命があることが確認された。
このように、硬質物粒子5として、Co−Mo−Cr−Si合
金粒子あるいはNi−Mo−Cr−Si合金粒子を用いる場合に
は、いずれの場合にも焼結後の寸法精度が優れている
(±0.05)ので、加工工数を低減させて低コストのノズ
ルが得られる。特にCo基合金、Ni基合金の場合には切削
加工が可能なので加工費が低減できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係る射出成形機用ノズ
ルは、基材に設けられる被覆層を、硬質物粒子と自溶合
金とからなり硬質物粒子を50〜70重量%含有する合金で
形成するとともに、硬質物粒子をそれぞれ所定の重量%
で構成したので、従来のノズルに比較して耐摩耗性およ
び耐蝕性を向上させ、寿命を延ばすことができる。
そしてこの際、硬質物粒子を超硬合金粉末とすること
により、耐摩耗性を大幅に向上させることができ、また
硬質物粒子をCo−Mo−Cr−Si合金粒子あるいはNi−Mo−
Cr−Si合金粒子とすることにより、研削工数を低減させ
てコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る射出成形機用ノズルの製造方法を
示す説明図、第2図は本発明に係る射出成形機用ノズル
と従来のノズルの耐摩耗性を大越式摩耗試験により比較
したグラフである。 1……ノズル基材、1a……接触面、5……硬質物粒子、
6……自溶合金。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鋼材料からなる基材の射出成形材および
    金型との接触面に被覆層を設け、この被覆層は、硬質物
    粒子と、Co基、Ni基のうちの少なくともいずれか一方の
    自溶合金とからなり、かつ硬質物粒子を50〜70重量%含
    有する合金であるとともに、前記硬質物粒子は、Moが2
    8.5重量%、Crが8.5〜17.5重量%、Siが2.6重量%、残
    部がCoからなるCo−Mo−Cr−Si合金の粒子であることを
    特徴とする射出成形機用ノズル。
  2. 【請求項2】鉄鋼材料からなる基材の射出成形材および
    金型との接触面に被覆層を設け、この被覆層は、硬質物
    粒子と、Co基、Ni基のうちの少なくともいずれか一方の
    自溶合金とからなり、かつ硬質物粒子を50〜70重量%含
    有する合金であるとともに、前記硬質物粒子は、Moが3
    2.5重量%、Crが15.5重量%、Siが3.4重量%、残部がNi
    からなるNi−Mo−Cr−Si合金の粒子であることを特徴と
    する射出成形機用ノズル。
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