JP2620007B2 - 振動ジャイロ用振動子 - Google Patents

振動ジャイロ用振動子

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JP2620007B2
JP2620007B2 JP3325459A JP32545991A JP2620007B2 JP 2620007 B2 JP2620007 B2 JP 2620007B2 JP 3325459 A JP3325459 A JP 3325459A JP 32545991 A JP32545991 A JP 32545991A JP 2620007 B2 JP2620007 B2 JP 2620007B2
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vibrating
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Inventor
厚吉 寺嶋
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赤井電機株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、角速度を検出するた
めの振動ジャイロ用の振動子に関し、特に漏れ電圧の変
化を低減することによって、角速度の安定した検出を可
能ならしめるものである。
【0002】
【従来の技術】従来既知の振動ジャイロには、たとえば
図4に示すようなものがある。この例に示す振動ジャイ
ロは、横断面形状が四角形をなす振動体1の、相互に隣
接するそれぞれの側面に、検出および駆動機能を有する
圧電素子2a, 2bをそれぞれ貼着することによって振動子
3を構成したものである。ここで、振動体1は一般に、
エリンバ合金、42合金、石英などにより作成されてい
る。
【0003】この例においては、かかる振動子3に接続
した増幅器4の出力を、その負帰還ループ側では、固定
抵抗器5を介して、増幅器4の反転入力側に帰還させる
こととし、そして、その反転入力側と大地との間にコン
デンサ6を介装している。一方、正帰還ループ側では、
増幅器4の出力を振動体1に供給するとともに、圧電素
子2aおよび固定抵抗器7の直列回路と、圧電素子2bおよ
び固定抵抗器8の直列回路との相互の並列回路を介して
増幅器4の非反転側へ帰還させることとしている。な
お、その非反転側に接続した固定抵抗器9a,9bはバイア
ス抵抗である。
【0004】このような振動ジャイロでは、正帰還が最
大となる周波数、すなわち、それぞれの圧電素子2a, 2b
および振動体1の材料、寸法などとの関連において、そ
れらの圧電素子2a, 2bのインピーダンスが最小となる発
振周波数で振動子3が機械的共振状態となり、振動子3
は、図中のX軸方向へ継続的に安定した自励振動を行う
ことになる。
【0005】そして、その自励振動状態の下で、振動子
3がz軸の廻りに回転されると、振動体1にはコリオリ
の力基づくY軸方向の振動が発生し、これによって圧
電素子2a, 2bのインピーダンスが変化する結果、圧電素
子2aおよび固定抵抗器7を経て帰還する帰還電流値と、
圧電素子2bおよび固定抵抗器8を経て帰還する帰還電流
値とに差を生じることになる。
【0006】そこで、それぞれの圧電素子2a, 2bと、そ
れぞれの固定抵抗器7,8との各接続部10, 11を、差動
増幅器12のそれぞれの入力端に接続することにより、入
力角速度を電圧として検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示す
振動ジャイロにあっては、それぞれの圧電素子2a, 2bの
分極方向が、図5に白抜矢印で示すように、振動体1に
対してともに同じ向きとなるように選択されていること
から、振動子3の発振状態においては、それぞれの圧電
素子2a, 2bはともに同じように伸縮変形し、その振動子
3は図のX軸方向に屈曲振動することになる。
【0008】かかる屈曲振動の中立面は、振動体1それ
だけについてみれば、その対角を通る中立面13となる
が、振動子3としてみたときには、その中立面13一方
側に二個の圧電素子2a, 2bが偏って貼着されていること
により、振動体1および両圧電素子2a, 2bの弾性的性質
その他が組合わさって、振動子3の中立面は、振動体1
の中立面よりも圧電素子2a, 2b側に位置する合成中立面
14となる。
【0009】ところが、振動体1および圧電素子2a, 2b
の弾性的性質の、温度に対する依存性は相互に同一とな
らないことから、合成中立面14が周囲の温度変化に伴っ
て移動することになって中立面14の安定性が悪く、それ
故に、圧電素子2a, 2bのそれぞれを流れる帰還電流の電
流値が、周囲の温度によって変動し易く、その変動に伴
って両電流値の差もまた変化することになるため、差動
増幅器12は、その差を電圧として出力して、常に一定し
ない漏れ電圧を発生することになるという問題があっ
た。
【0010】この発明は、従来技術が有する上述した問
題点を解決課題として鋭意研究した結果なされたもので
あり、この発明の目的は、振動子の合成中立面の変化を
小さく抑えることによって、漏れ電圧の安定化を図り、
角速度の、常に安定した検出を可能ならしめる振動ジャ
イロ用振動子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の振動ジャイロ
用振動子は、とくに、振動体の側面に貼着される、検出
および駆動機能を有する二枚の圧電素子のそれぞれを、
振動子の励振による振動体の屈曲振動の中立面を境とし
て、対称に振り分け配置したものである。
【0012】
【作用】この振動ジャイロ用振動子では、検出および駆
機能を有する二枚の圧電素子のそれぞれを、振動体の
中立面を挟むように貼着配置することにより、振動子と
しての合成中立面は振動体のそれと一致することにな
る。このために、周囲の温度変化によって、振動体およ
びそれぞれの圧電素子の弾性的性質が変化しても、振動
子の励振に当り、両圧電素子が相互に変化を相殺すべく
機能することになって振動子の合成中立面の変化は極め
て小さいものとなる。
【0013】従って、それぞれの圧電素子を流れる帰還
電流値の差の変化を十分小ならしめて、漏れ電圧を極め
て安定なものとすることができる。
【0014】以下、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、この発明の一実施例を示す図であ
り、図中従来技術(図4)で述べた部分と同一の部分は
それらと同一の符号で示す。この例では、横断面形状が
四角形をなす振動体1の一側面に、検出および駆動機能
を有する一方の圧電素子13a を貼着するとともに、それ
に隣接する他側面に、これも検出および駆動機能を有す
る他方の圧電素子13b を貼着することによって振動子14
を構成する。ここで、それぞれの圧電素子13a, 13bの分
極方向は、図2に白抜矢印で示すように、振動体1に対
して相互に逆向きとなるよう選択する。
【0015】このような振動子14の自励振動および、そ
れによる角速度の検出は、従来技術で述べたところと同
様にして行う。
【0016】ところで、この例によれば、振動子14の励
振に当り、それぞれの圧電素子13a,13b は相互に逆方向
に伸縮して、その振動子14は図のXa 軸方向、すなわ
ち、従来例のY軸に相当する方向に屈曲振動することに
なり、このときの中立面は、振動体それ自身については
中立面15となる。
【0017】しかもこの振動子14では、それぞれの圧電
素子13a, 13bが、振動体1の中立面15に対して対称に配
置されていることから、それらの圧電素子13a, 13bの弾
性的性質が振動体1のそれとは相違するものであって
も、ともに同じ性質を有する二枚の圧電素子13a,13b
が、中立面15に対して相互に均衡することとなり、振動
子全体としてみたときの合成中立面16は、振動体1の中
立面15とほぼ一致することになる。
【0018】従って、周囲温度の変化などに伴って、振
動体1および圧電素子13a, 13bの弾性的性質が変化して
も、それぞれの圧電素子13a,13bが、相互の釣合いを保
ちつつ性質を変化させるので、合成中立面16の変化は極
めて小さく、漏れ電圧は十分に安定したものとなる。
【0019】図3(a), (b)は、この発明の他の実施例を
示す図である。図3(a) は、横断面形状が三角形をなす
振動体17の一側面に、前述の場合と同様に機能する一方
の圧電素子18a を貼着するとともに、隣接する側面に
これも同様に機能する他方の圧電素子18b を貼着するこ
とによって振動子19を構成したものであり、この振動子
19の、それぞれの圧電素子18a, 18bの分極方向は、図
白抜矢印で示すように、振動体17に対して相互に逆向き
となる。
【0020】また、図3(b) に示す例は、横断面形状が
四角形をなす振動体20の一の側面に、二枚の圧電素子21
a, 21bのそれぞれを、その幅方向の各側部に偏せて貼着
して振動子22としたものであり、この場合も、それぞれ
の圧電素子21a, 21bの分極方向は、白抜矢印で示すよう
に、振動体20に対して相互に逆向きとなる。
【0021】このような構成のいずれの振動子19, 22に
おいても、その励振状態においては、図のXa 軸方向に
屈曲振動することとなるので、それぞれの合成中立面2
3, 24は、振動体17, 20のそれぞれの中立面25, 26とほ
ぼ一致することになり、従って、漏れ電圧の十分なる安
定化を図ることができる。
【0022】以上この発明を図示例に基づいて説明した
が、この発明では、他の種類の発振回路を用いることも
でき、たとえば、それぞれの圧電素子の分極方向を、振
動体に対してともに同じ向きとし、他の励振手段によ
り、それぞれの圧電素子に対して相互に逆相の交流電圧
を印加して、振動子をXa 軸方向の屈曲振動させること
も可能である。また、振動体の横断面形状を五角形以上
の多角形形状とすることもできる。
【0023】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、振動体の
中立面を境として振り分け配置した、駆動および検出機
能を有する二枚の圧電素子が、それらの弾性的性質の変
化を相互に相殺することから、振動子の合成中立面の変
化を小さく抑えて、漏れ電圧を十分安定させることがで
き、この結果として、角速度の検出精度を常に安定した
ものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を発振回路とともに示す図で
ある。
【図2】振動子を示す拡大正面図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す拡大正面図であ
る。
【図4】従来例を示す図である。
【図5】従来の振動子を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1,17, 20 振動体 13a, 13b, 18a, 18b, 21a, 21b 圧電素子 14, 19, 22 振動子 15, 23, 24 中立面 16, 25, 26 合成中立面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面形状が多角形をなす振動体と、こ
    の振動体の側面に貼着した、検出および駆動機能を有す
    る二枚の圧電素子とを具える振動子であって、 それぞれの圧電素子を、振動子の励振による振動体の屈
    曲振動の中立面を境として振り分け配置したことを特徴
    とする振動ジャイロ用振動子。
JP3325459A 1991-12-10 1991-12-10 振動ジャイロ用振動子 Expired - Lifetime JP2620007B2 (ja)

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JPH05157567A JPH05157567A (ja) 1993-06-22
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JPS6367921U (ja) * 1986-10-24 1988-05-07
JPS6367922U (ja) * 1986-10-24 1988-05-07

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