JP2619185B2 - 走水防止形光ファイバケーブル - Google Patents

走水防止形光ファイバケーブル

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JP2619185B2
JP2619185B2 JP4311619A JP31161992A JP2619185B2 JP 2619185 B2 JP2619185 B2 JP 2619185B2 JP 4311619 A JP4311619 A JP 4311619A JP 31161992 A JP31161992 A JP 31161992A JP 2619185 B2 JP2619185 B2 JP 2619185B2
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optical fiber
water
cable
fiber cable
powder
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典元 阿部
進 小石原
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走水防止形光ファイバ
ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタル系一般通信ケーブルの送水防止に
は、ペトラム系ゼリー、ポリブデン系混和物、さらには
水に膨潤するパウダーを、ケーブル内に連続あるいは間
欠的に充填する方法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年実用化されてまだ
歴史の浅い光ファイバケーブルにおいても同様の方法が
採用されつつあるが、光ファイバケーブルでは次のよう
な問題が生じる。
【0004】(1) ゼリー混和物の場合、一般に集合体上
からゼリーが高温、高圧で注入されるが、この場合、光
ファイバにも高温、高圧が加わることになり、ファイバ
のマイクロベンディング即ち損失増加を避けることは難
しい。更に、ゼリーによって光ファイバはケーブルの長
手方向に拘束されることになるが、拘束される状態を全
般的に制御することは難しい。
【0005】(2) パウダーの場合、一般に集合時点にお
いてパウダーをケーブル内に吹き込む方法がとられてい
るが、長期にわたってケーブル内に均一にパウダーを存
在させることが難しい。即ち、ケーブルの傾斜、振動等
によってパウダーがケーブル内を移動、偏在し、必要な
時に役に立たない可能性がある。
【0006】本発明は斯かる状況に鑑み、光ファイバに
悪影響を与えることなく、長期にわたり安定した走水防
止特性を有する光ファイバケーブルを提供することを目
的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、テープ
巻層に、水を吸収することによりゲル状化しテープ巻層
から滲出して周辺の空隙を封止するように作用するポリ
アクリル酸パウダーが均一に含有され、該テープ巻層は
ゲル状となった上記ポリアクリル酸パウダーが透過でき
る性質のものから形成されていることにある。
【0008】
【実施例】以下に本発明の走水防止形光ファイバケーブ
ルの一実施例を図面により説明する。
【0009】1はテンションメンバ例えば鋼線であり、
外周に緩衝層7(例えばポリエチレン)が被覆されてい
る。この緩衝層7の外側には4本の光ファイバ2と介在
紐3が配列されており、介在紐3は光ファイバ2の間隙
に適宜本数配置されている。
【0010】光ファイバ2及び介在紐3の外周にはテー
プ巻層4が形成され、テープ巻層4の外側にはアルミニ
ウム−ポリエチレンラミネートテープ5が巻装され、そ
れらの外側にシース6が被覆されている。
【0011】テープ巻層4には、水を吸収することによ
りゲル状となり周囲に滲出して周辺の前記シース6内の
間隙を封止し走水を防止する作用を行う物質、ポリアク
リル酸パウダーが均一に含まれ形成されている。
【0012】介在紐3は、水の入らない状態では、ケー
ブリングを行う上で光ファイバ2を定位置におさめるた
めのスペーサの役割と、光ファイバ2に応力をかけない
ためのクッションの役割を果たす。テープ巻層4は、断
熱作用と共にクッションの役割を果たす。
【0013】そして、水がケーブル内に侵入した場合に
は、テープ巻層4に含まれた前記物質が、極く短時間の
間にゲル状となり、テープ巻層4から滲み出してケーブ
ル内に残存する間隙を埋め、その粘性によって走水が防
止される。
【0014】尚、テープは、ゲル状となった上記物質が
透過できる性質のものから形成されている(例えば、テ
ープは、市販の不織布や網状体などから形成されてい
る。)
【0015】
【発明の効果】本発明の走水防止形光ファイバケーブル
は、以上のように構成されているので、パウダーやゼリ
ー等の注入工程がなく製作が容易である。そして、水を
吸収して走水を防止する物質は、テープ巻層のテープそ
のものに含有されており、これを介してケーブル内での
分布が常に均一に保たれているので、パウダーをケーブ
ル空隙に充填した場合のようにシース内で移動、偏在す
ることがなく、ゼリーを注入する場合のように高温、高
圧を加えて光ファイバにマイクロベンディングロスを生
じさせることもない。又、従来のパウダー入テープを用
いた場合のように光ファイバを膨潤により押しつけてマ
イクロベンディングを生じることもない。
【0016】さらに、本発明によれば、水を吸収してゲ
ル状となる物質として吸水倍率が高く吸水率及び粘度の
熱安定性に優れているポリアクリル酸パウダーを採用し
てなるため、光ファイバケーブル内への浸水による走水
長を短く抑えることができると共に、該ポリアクリル酸
パウダーは、光ファイバケーブル内に浸入してきた水に
含まれる微生物によっては分解されない物質であるた
め、光ファイバに悪影響を与えることなく、長期にわた
って防水効果を発揮することができるという優れた効果
を奏する。
【0017】すなわち、ケーブルが布設される環境を考
えた場合、実際に光ファイバケーブル内に浸入してくる
水は、純粋な水ではなくバクテリア等の無数の微生物が
存在しているのが実状であり、水を吸収してゲル状とな
る物質が例えばカルボキシルメチルセルロース等の天然
ポリマーであったとすると、その物質は、微生物によっ
て分解され始め、浸水してから2〜3日後には光ファイ
バケーブル内の酸素と窒素が減り水素が発生する。ケー
ブル内に水素が発生すると、水素は光ファイバ心線内部
に拡散し、水素の光吸収損失及び水素と光ファイバ内の
ドーパントとの結合により形成されるOH基の光吸収損
失が発生するため、光ファイバの伝送特性を著しく劣化
させてしまうのであるが、本発明によれば、水を吸収し
てゲル状となる物質がポリアクリル酸パウダーであるた
め、微生物によって分解されることはなく水素が発生す
ることもないので、光ファイバの著しい伝送特性の劣化
を防止することができる。
【0018】また、光ファイバケーブル内への浸水によ
り、水を吸収してゲル状となった天然ポリマーは、微生
物の分解によってその粘度が急速に低下し保水性がなく
なってしまうため、浸水当初発揮していた止水ダムの機
能が低下してしまい、時間の経過と共に浸水が進行して
走水長を延ばしてしまうのであるが、本発明によれば、
水を吸収してゲル状となる物質がポリアクリル酸パウダ
ーであるため、微生物によって分解されることはなく保
水性が保たれるので、長期に渡って走水長を維持するこ
とができる。
【0019】このように、本発明によれば、光ファイバ
に悪影響を与えることなく、長期にわたり安定した走水
防止特性を有することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走水防止形光ファイバケーブルの一実
施例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 テンションメンバ 2 光ファイバ 3 介在紐 4 テープ巻層 6 シース 7 緩衝層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−165224(JP,A) 特開 昭57−204005(JP,A) 実開 昭56−139109(JP,U) 実公 昭51−8137(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テンションメンバ外周に複数本の光ファイ
    バが配設され、該光ファイバの外周にテープ巻層が形成
    され、それらの外周にシースが被覆されてなるものにお
    いて、前記テープ巻層に、水を吸収することによりゲル
    状化しテープ巻層から滲出して周辺の空隙を封止するよ
    うに作用するポリアクリル酸パウダーが均一に含有さ
    、該テープ巻層はゲル状となった上記ポリアクリル酸
    パウダーが透過できる性質のものから形成されている
    とを特徴とする走水防止形光ファイバケーブル。
JP4311619A 1992-11-20 1992-11-20 走水防止形光ファイバケーブル Expired - Lifetime JP2619185B2 (ja)

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JPH05249354A JPH05249354A (ja) 1993-09-28
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