JPH03125105A

JPH03125105A - 防水型光ファイバケーブル

Info

Publication number: JPH03125105A
Application number: JP1263583A
Authority: JP
Inventors: Tomoyuki Hattori; 知之服部; Nobuhiro Akasaka; 伸宏赤坂; Toru Yamanishi; 徹山西
Original assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date: 1989-10-09
Filing date: 1989-10-09
Publication date: 1991-05-28

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は光通信に用いる防水型光ファイバケーブルに関
するものである。

（従来の技術）例えば、銅導体上にポリエチレンやポリプロピレン等の
プラスチック被覆層を設けた素線を撚合せた後、ケーブ
ルの空隙内に防水コンパウンドを充填し、外部被覆層を
形成した防水型通信ケーブルは、保守が不要な通信ケー
ブルとして用いられている。そして、上記防水コンパウ
ンドとしては、ポリブテン系オイルに低分子量ポリエチ
レンを添加したもの、あるいはペトロラタム系オイルに
同様に低分子量ポリエチレンを添加したもの等が知られ
ている。これらの防水コンパウンドは例えば特開昭５７
−２０２０１５号公報に開示されているように、その充
填時に加熱溶融させてケーブル内の空隙部に注入するも
のである。

上述の防水コンパウンドは加熱溶融させて充填するため
、光ファイバケーブルにおいては、その冷却過程におけ
る体積収縮により光ファイバに短周期の微小屈曲、即ち
マイクロベンディングを生じさせて伝送損失を増加させ
てしまう。

これとは別に、光ファイバ用防水コンパウンドとして、
例えば特開昭［１ｌ−１２［１７０Ｂ号公報には、合成
油又は合成油と鉱油からなる光ファイバケーブル用防水
コンパウンドの組成が開示されておリ、又特開昭５８−
８７７７号公報には、鉱油と疎水性シリカから成る光フ
ァイバケーブル用防水コンパウンドの組成が開示されて
いる。

（解決しようとする課題）上述のような従来の防水コンパウンドを充填した光ファ
イバケーブルには前述のような製造上の問題の他に、下
記の三つの問題点がある。即ち、（ム）低温における伝
送損失の増加（Ｂ）光ファイバ被覆材料の劣化（Ｃ）ケーブル端末からの防水コンパウンドの流出であ
る。

（Ａ）の低温における伝送損失の増加は、防水コンパウ
ンドが低温で固化収縮し、光ファイバを締めつけマイク
ロベンディングを生じるためにおこる現象である。

（Ｂ）の光ファイバ被覆材料の劣化は、防水コンパウン
ドの主成分であるオイル成分が炭化水素系であるため、
光ファイバ被覆材料中に浸透しやすく、被覆材料を膨潤
あるいは劣化させてしまうことである。例えば、特開昭
８３−１０００３１ｉ号公報に開示されているように、
防水コンパウンド中のオイルが光ファイバ被覆材料中に
浸透し、被覆中に応力が発生することでマイクロベンデ
ィングが生じるといった問題等が知られている。このよ
うな問題に対し、例えば特開昭６１−２１３８１３号公
報で開示されているように、オイルの芳香族成分を減ら
し、極性を低くすることで光ファイバ被覆材料への影響
を抑える工夫がなされている。しかし、近年光ファイバ
被覆材料は低吸水率化が図られており、被覆材料の極性
も従来より小さくなっているので、オイル成分の極性を
抑えることで、被覆材料の膨潤を防ぐことは困難である
。

（Ｃ）のケーブル端末からの防水コンパウンドの流出は
、防水コンパウンドもしくは防水コンパウンド中のオイ
ルがケーブル端末から流出する現象をさし、作業性の低
下あるいは光ファイバの接続作業を不可能にしてしまう
。

従来、これら（Ａ）（Ｂ）及び（Ｃ）の問題点に対して
すべてを滴定する防水コンパウンド充填の光ファイバケ
ーブルを得ることが出来なかった。

（課題を解決するための手段）本発明者等は上述の問題点を解決すべく研究を重ねた結
果、特に光ファイバ被覆材料の劣化を抑えた防水型光フ
ァイバケーブルを提供するもので、その特徴は、光ファ
イバ心線の被覆材料に対する膨潤度が１０％以下・であ
る防水コンパウンドを充填することにある。

第４図（イ）及び（０）はいずれも光ファイバ心線の構
造例の横断面図である。

同図（イ）は石英系ガラスを主成分とする光伝送用ガラ
スファイバ（１重）上に単層（１２）もしくは多層（１
２）（１３）に被覆層を設けた単心光ファイバ心線（１
）である。又同図（０）は上記単心光ファイバ心線（１
）の複数条を並列に配列し、これらに共通に一括して外
部被覆層（１４）を施した多心光ファイバテープ心線（
！Ｏ）である。

上記光ファイバ心線（１）（ｔｏ）の被覆層（Ｉｆ）（
１２）は、光伝送用ガラスファイバ（１１）を外傷等か
ら保護し、可撓性を付与するもので、ウレタンアクリレ
ート系、エポキシアクリレート系、シリコンアクリレー
ト系、フッ化物アクリレート系樹脂等が用いられるが、
これらに限定されるものではない。

又本発明における防水コンパウンドは、シリコーンオイ
ル、ポリブテンオイル、α−オレフィンオイル、ミネラ
ルオイル等のオイル成分、シリカ、ベントナイト、クレ
イ等の増稠剤成分、スチレン系ブロック共重合体等によ
るオイル分離抑制剤の３ｍを主成分とするものであり、
この他に酸化防止剤、紫外線安定剤等を添加してもよい
。

上記防水コンパウンドの光ファイバ被覆材料に対する膨
潤度を１０％以下にするには、後述の実施例に示すよう
に、オイル成分の平均分子量を選択することで製造する
ことが出来る。なお、上記膨潤度とは、物質が溶媒を吸
収する度合をさし、物質の初期重量に対する吸収された
溶媒の重量の百分率で表わす。

（作用）本発明による防水型光ファイバケーブルが安定したケー
ブル特性を有する理由について説明する。

防水コンパウンドを充填した光ファイバケーブルにおい
ては、防水コンパウンドの主成分であるオイル成分が光
ファイバ被覆材料中に浸透し、被覆中に応力が発生し、
伝送損失が増加すること、あるいはオイル成分が光ファ
イバガラスと被覆材料との界面まで到達し、光ファイバ
ガラスを被覆材料から引抜くのに必要な引抜力を低下さ
せて光ファイバの接続を困難にしていた。これらはいず
れも防水コンパウンドのオイル成分による光ファイバ被
覆材料の膨潤が主要因であるが、零顯発明者等が鋭意研
究を重ねた結果、光ファイバ被覆材料の膨潤度が１０％
以下であれば、上記のような問題を生ずることなく、安
定したケーブル特性が得られることを見出した。

次に、膨潤度を１０％以下に抑える方法について説明す
る。膨潤を防ぐ方法として光ファイバ被覆材料の架橋点
密度を高くする方法がある。しかしながら、架橋点密度
の上昇は、伸びの低下、硬化収縮率の増大につながり、
光ファイバ被覆材料としては好ましくない。本願発明者
等は、防水コンパウンドの主成分であるオイル成分の分
子量に着目した。即ち、分子ｆｉ　３００以下のオイル
成分が主に光ファイバ被覆材料中に浸透することを見出
したのである。この結果、これら低分子量成分を含まな
いオイル、具体的にはα−オレフィンオイル等の合成オ
イル、あるいは低分子量成分を人為的に除去したミネラ
ルオイルを使用した防水コンパウンドを充填することで
、すぐれた安定性を存する防水型光ファイバケーブルを
得るに至った。

（実施例）第１図は本発明の防水型光ファイバケーブルの実施例の
横断面図である。

第４図（イ）に示すような単心光ファイバ心線（１）の
６本を内径１．４ｅ＋＋φ、外径２．０Ｉｌｌｌφのポ
リアミド樹脂製のチュブ（３）内に収納し、いわゆるル
ースチューブ心線化し、チューブ（３）内に本Ｒ［ｌＪ
ｌ　ニおける防水コンパウンド（２）を充填した。

上記単心光ファイバ心線（１）は光ファイバガラス径１
２５ｊａ＋φのシングルモードファイバに紫外線硬化型
樹脂を２層コーティングし、その外径を２５０＋ｍφに
したものを使用した。

前記ルースチューブ心線の複数本を、プラスチック被覆
層（４ａ）を施したテンシ１ンメンノイー（４）の周囲
に適当ピッチで撚合せ、撚合せ間隙には従来から使用さ
れているポリブテン系の防水コンパウンド（８）を充填
し、その上るとプラスチックの外部被覆層（５）を押出
し成形して防水型光ファイバケーブルを形成した。

第１表は上記ポリアミドイミド樹脂製チューブ（３）内
に充填した防水型コンノくランドの各試料の組成と、室
温における各防水コンノ＜ランドによる光ファイバ被覆
材料の膨潤度を示したものである。因みに、第１表にお
いてＡ、Ｂ、Ｃ１Ｄは本発明による防水コンパウンドを
用いたものであり、ＥｌＦｌＧは比較のためのものであ
る。又Ｘは第４図（イ）における−次被覆（１２Ｌ　Ｙ
は二次被覆に使用した樹脂であり、いずれもウレタンア
クリレート系樹脂である。

第１表　防水性コンパウンドの組成前記製作したケーブルについて、６ケ月経過後における
伝送損失の増加の存無、及びルースチューブ内の光ファ
イバ心線の引抜き力の変化を第２表に示す。

引抜き力の変化の少ないものはＡｌＢ、Ｃ，Ｄであり、
伝送損失の増加のないものはＡ、Ｂ。

Ｃ１Ｄ１Ｅであった。両者の特性を満足するのは本発明
によるＡ、８１Ｃ，Ｄである。

又本発明における防水コンパウンドは一４０℃における
損失増加もなく、ケーブル端末から防水コンパウンドの
流出もなく、光ファイバケーブル用防水コンパウンドと
して適当であることが確認された。

第２図は本発明の防水型光ファイバケーブルの他の実施
例の横断面図である。本実施例においては、単心光ファ
イバ心線（１）の複数本が、中心にテンシーンメンバー
（４）を配置し、外周部に複数の収納溝（７ａ）を具え
たスペーサ（７）の上記収納溝（７ａ）内に収納されて
おり、該収納溝（７ａ）には本発明における防水コンパ
ウンド（２）が充填されている。前記スペーサ（７）の
上には押え巻きテープ（８）を施し、さらにその上に外
部被覆層（５）を設けて防水型光ファイバケーブルを形
成している。

第３図は本発明の防水型光ファイバケーブルのさらに他
の実施例の横断面図である。本実施例は上記第２図の実
施例と同様の構造を有しているが、第２図と相違すると
ころは、スペーサ（７）の収納溝（７ａ）に、第４図（
０）に示す多心光ファイバテープ心線（ｌＯ）が収納さ
れていることである。

（発明の効果）以上説明したように、本発明の防水型光ファイバケーブ
ルによれば、ケーブル内の空隙部に光ファイバ被覆材料
の一潤度を抑えうる防水コンパウンドを充填することに
より、安定した機械特性、伝送特性を宵しており、光通
信の分野で、保守不要の光ファイバケーブルとして有用
である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図はいずれも本発明の防水型光
ファイバケーブルの実施例の横断面図である。第４図（イ）及び（０）はいずれも光ファイバ心線の構
造例の横断面図である。ｌ・・・単心光ファイバ心線、１０・・・多心光ファイ
バテープ心線、２・・・本発明における防水コンパウン
ド、３・・・プラスチックチューブ、４・・・テンシー
ンメンバー　５・・・外部被覆層、６・・・従来の防水
コンパウンド、７・・・スペーサ、８・・・押え巻きテ
ープ。穿１ｖ！Ｊ秦２図２

Claims

【特許請求の範囲】

（１）少なくとも１条の光ファイバ心線に接触して防水
コンパウンドが充填されてなる光ファイバケーブルにお
いて、上記防水コンパウンドが光ファイバ心線の被覆材
料に対する膨潤度が１０％以下であることを特徴とする
防水型光ファイバケーブル。
（２）防水コンパウンドが分子量３００以下のオイル成
分を含有しないことを特徴とする請求項（１）記載の防
水型光ファイバケーブル。