JP2618128B2 - 輻輳規制方法及び装置 - Google Patents

輻輳規制方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はデータ伝送におけるシ
ステム輻輳規制方法及び装置に関し、特に、制御処理要
求の規制に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はパケット交換装置とパケット多重
化装置の概念図を示すものである。パケット交換装置1
0pに対して多数のパケット多重化装置20pが接続さ
れ、更に、1台のパケット多重化装置20pには更に多
数のデータ端末30(例えばパソコン)が接続される。
この状態で上記データ端末30からデータが送信される
と、パケット多重化装置20pでパケット交換装置10
pに適したデータ形式に変換されてパケット変換装置1
0に伝送され、次いで、該パケット交換装置10pから
他のパケット多重化装置20pに伝送される。ここで、
各データ端末30に適合した情報に変換されて、目的と
するデータ端末30に伝送されるようになっている。
【0003】尚、データ端末30はパケット多重化機能
を備えていないので、上記のようにパケット多重化装置
20pを介する必要があるが、パケット交換装置10p
はパケット多重化機能を持った他のパケット端末40と
直接接続されることもある。
【0004】更に、上記のようなシステムにおいて、近
距離間の所定台数(データ端末の台数及びパケット端末
の台数)間通信は、1台のパケット交換装置10pが受
け持つことになるが、上記データ端末30の台数あるい
はパケット端末40の台数が増加したとき、あるいは距
離が遠くなったときには、パケット交換装置10pを複
数台設置して、該パケット交換装置10間の伝送を行う
ようにしている。
【0005】図6はパケット交換装置10pの内部の構
成を示す概念図である。CPU11はプログラムメモリ
12に格納されたプログラムによって動作するようにな
っており、また、上記パケット多重化装置20p等より
送信されるデータはパケットバッファ13に一時的に記
憶されて別の回線を介して、目的とするデータ端末30
に転送されるようになっている。
【0006】上記のようにあるデータ端末30aから他
のデータ端末30bへのデータ転送する場合に、上記各
データ端末30a、30b等の番号、あるいは伝送デー
タ量は呼制御メモリ14に格納されて管理される。
【0007】上記のような構成において、上記CPU1
1にはCPU11の使用率を検出するプログラムによる
使用率検出手段を備えており、この使用率が所定値以上
になるとデータ端末30からの呼要求に対して輻輳規制
制御をかけてパケット交換装置10pの能力以上のデー
タ転送依頼を受付けた状態、すなわち、輻輳状態になる
ことを防止するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】パケット通信に際して
伝送されるデータは実際に相手側に送信されるデータの
他に、パケット交換装置10pから多重化装置20pへ
のシステムの運用、保守に必要な制御処理要求、あるい
は多重化装置20pからパケット交換装置10pへの制
御処理要求、更には、パケット交換装置10p間の制御
処理要求がある。
【0009】例えば、通信開始に先立って、多重化装置
20pがパケット交換装置10pのCPU11の使用率
を調べる制御処理要求、あるいは逆にパケット交換装置
10pから多重化装置20pのバッファの使用率を調べ
る制御処理要求がある。また、定期的な制御処理要求と
してパケット交換装置10pから出される回線試験要求
(回線使用率が高くなるとデータ伝送速度が遅くなるの
で、この速度を検出して保守管理に用いる)、あるいは
多重化装置に蓄積された通信状態を示す情報、例えばデ
ータ通信の回数、伝送路の品質の状態(ばけがあるか否
か)等の処理処理要求がなされる。
【0010】これ等の処理要求は最重要データとして上
記輻輳規制の対象外となる。そこでCPU11の使用率
の高いときに、パケット交換装置10pに制御処理要求
が出された場合であっても、その要求はCPU11で処
理されることとなる。従って、CPU11の使用率が高
いときに制御処理要求が増えると、パケット交換装置1
0pが輻輳を起こすことになる。
【0011】一旦輻輳を起こすと呼発信したデータ端末
30に所定時間「待ち」が指示が出されるが、該所定時
間が経過すると再び呼発信が各データ端末30から出さ
れ、再び輻輳状態となる。このことは、各データ端末3
0の通信を止めるばかりでなく、パケット端末40間の
通信をも止めることになり、不都合である。
【0012】この発明は上記従来の事情に鑑みて提案さ
れたものであって、制御要求によって輻輳を起こさない
輻輳規制方法及び装置を提供することを目的とするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために以下の手段を採用している。すなわち、ネ
ットワークを構成する2つのサブシステム10、20の
中の上位のサブシステム10が自己のCPU11の使用
率を検出する機能を備えている場合の輻輳規制方法にお
いて、上位のサブシステム10に所定時間に流入出する
制御処理要求の回数を計数しておき、上記計数値が所定
値以上になったときの上位のサブシステム10のリソー
スの使用率に基づき、上記上位のサブシステム10への
制御処理要求の流入出を所定時間制限するようにしてい
る。
【0014】上記方法を実施するためには、図1に示す
ように、上位のサブシステム10に所定時間に流入出す
る制御処理要求の回数を計数するカウンタ手段112
と、上記カウンタ手段112の計数値が所定値以上にな
ったときに、上記使用率検出手段111の検出した使用
率を参照して制御処理要求の流入出を規制するための時
間を演算する演算手段114と、上記演算手段114の
演算結果に基づいて、上記上位のサブシステム10への
制御処理要求の流入出を所定時間規制する受信規制手段
115と、一旦規制された制御処理要求の流入出を上記
所定時間がタイムアップしたときに解除するタイマー手
段116とよりなる構成としている。
【0015】上記2つのサブシステムの中の上位のサブ
システム10は例えばパケット交換装置10pであり、
他のサブシステム20は例えばパケット多重化装置20
pである。
【0016】
【作用】パケット交換装置10p等の上位のサブシステ
ム10が輻輳するか否かはデータ伝送量と制御処理要求
の合量で決まる。従って、パケットバッファ13等のリ
ソースの使用率が高いときには、従来と同様通常の呼発
信の流入が規制されるとともに、更に、制御処理要求が
所定値以上となったときには、制御処理要求の流入出に
も所定時間規制をかける。これによって、制御処理要求
の増加にともなう輻輳が防止できることになる。
【0017】
【実施例】図1は本発明の機能ブロック図を示すもので
あり、図2は本発明の手順を示すフロー図、図3は規制
処理の概要図、図4は本発明の制御処理要求の規制例を
示すものである。
【0018】CPU11は従来と同様CPU11の使用
率を検出するプログラムよりなる使用率検出手段111
を備えている一方、該CPU11はパケットバッファ1
3に所定時間To(図4参照)内に流入出する制御処理
要求をカウントするカウンタ手段112を備えている。
このカウンタ手段112によるカウント数が所定値以上
になったとき、CPU11の判別手段113が上記使用
率検出手段111の検出した使用率を参照して制御処理
要求の流入、流出に規制をかけるか否かを判別する(図
3、F1→F2→F3)。
【0019】ここで、CPU11の使用率が低く判別手
段113による判断が“規制をかけない”となったとき
(図3、F2:N、F3:N)は、例えば図4A部(使
用率30%)に示すように、入回線対応部10aより入
力された制御処理要求はそのままパケットバッファ13
に一旦収納されてCPU11で必要な処理がなされて出
回線対応部10bに出力される。
【0020】一方判断手段113による判断が“規制を
かける”となったときには、(F3:Y)、上記所定時
間Toの制御処理要求の流入、流出量とCPU11の使
用率とを勘案して、演算手段114は制御処理要求の流
入出をどのくらいの時間規制するかの演算を行い、この
演算手段114の演算結果を受けて、受信規制手段11
5が所定時間だけパケットバッファ13よりのデータの
流入出に規制をかける(図2、F5)。
【0021】すなわち、制御処理要求が上記の所定値以
上であって、CPU11の使用率が図4、B部に示すよ
うに例えば70%になったときには受信規制手段115
が上記演算手段114に示した時間(使用率が例えば5
0%を下回る状態にまでなるに要する時間)、制御処理
要求の受信規制を入回線対応部10aに指示する(図
2,F5)。これによって、データ端末30は図4C部
に示すように所定時間、制御処理を発信することを待機
させられる。
【0022】上記演算手段114の演算した時間はタイ
マー手段116に設定され、該タイマーがタイムアップ
したときに、上記受信規制手段115による受信規制を
解除するようになっている(図2、F6→F7)。
【0023】以上CPU11でプログラムよってのみ制
御する場合について説明したが、この発明は上記各手段
の全部又は一部を回路に置き換えてもよいことはもちろ
んである。また上位のサブシステム10としてのパケッ
ト交換装置10pと他のサブシステムとしてのパケット
多重化装置20pとの関係についてのみ触れたが、この
発明は他の交換システムに適用することも勿論可能であ
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、パケッ
ト交換装置等の上位のCPU11の使用率が高く、しか
も制御処理要求が所定値以上である場合に優先データで
ある制御処理要求の流入出にも規制がかかるようになっ
ているので、CPU11の使用率が高くても制御処理要
求で輻輳を起こすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の手順を示すフロー図である。
【図3】本発明によるデータの流れを示す概念図であ
る。
【図4】本発明による制御処理要求の規制を示す説明図
である。
【図5】本発明が適用されるシステム概念図である。
【図6】パケット交換装置の概念図である。
【符号の説明】
10、20 サブシステム 10p パケット交換装置 20p パケット多重化装置 111 使用率検出手段 112 カウンタ手段 114 演算手段 115 受信規制手段 116 タイマー手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークを構成する2つのサブシス
    テム(10)、(20)の中の上位のサブシステム(10)が自己の
    リソースの使用率を検出する機能を備えている場合の輻
    輳規制方法において、 上位のサブシステム(10)に所定時間に流入出する制御処
    理要求の回数を計数しておき、 上記計数値が所定値以上になったときの上位のサブシス
    テム(10)のリソースの使用率に基づき、上記上位のサブ
    システム(10)への制御処理要求の流入出を所定時間制限
    することを特徴とする輻輳規制方法。
  2. 【請求項2】 ネットワークを構成する2つのサブシス
    テム(10)、(20)の中の上位のサブシステム(10)が自己の
    リソースの使用率を検出する使用率検出手段(111) を備
    えている場合の輻輳規制装置であって、 上位のサブシステム(10)に所定時間に流入出する制御処
    理要求の回数を計数するカウンタ手段(112) と、 上記カウンタ手段(112) の計数値が所定値以上になった
    ときに、上記使用率検出手段(111) の検出した使用率を
    参照して制御処理要求の流入出を規制するための時間を
    演算する演算手段(114) と、 上記演算手段(114) の演算結果に基づいて、上記上位の
    サブシステム(10)への制御処理要求の流入出を所定時間
    規制する受信規制手段(115) と、 一旦規制された制御処理要求の流入出を上記所定時間が
    タイムアップしたときに解除するタイマー手段(116) と
    よりなる輻輳規制装置。
  3. 【請求項3】 上記2つのサブシステムの中の上位のサ
    ブシステム(10)がパケット交換装置(10p) であり、他の
    サブシステム(20)がパケット多重化装置(20p) である請
    求項2に記載の輻輳規制装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6359139A (ja) * 1986-08-28 1988-03-15 Canon Inc デ−タ通信装置
JPH02104150A (ja) * 1988-10-13 1990-04-17 Fujitsu Ltd 処理待ちキュー長による輻輳規制方式
JPH03209946A (ja) * 1990-01-12 1991-09-12 Hitachi Ltd データ交換網の入力規制方式

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