JP2616752B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

自動演奏装置

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JP2616752B2
JP2616752B2 JP7346853A JP34685395A JP2616752B2 JP 2616752 B2 JP2616752 B2 JP 2616752B2 JP 7346853 A JP7346853 A JP 7346853A JP 34685395 A JP34685395 A JP 34685395A JP 2616752 B2 JP2616752 B2 JP 2616752B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マニアル演奏楽
器と併用するに好適な自動演奏装置に関し、特に自動演
奏の停止及び再開を制御する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マニアル演奏楽器との併用を意図
した自動演奏装置としては、例えば図5に示すように一
連の演奏データを記憶したメモリに所望の演奏停止位置
に対応して停止データSTP及び再開アドレス指定デー
タADをワンセットにして記憶しておき、メモリから演
奏データを読出して自動演奏を行なう際に停止データS
TPを検知して自動演奏を停止させた後フットスイッチ
等の操作に基づく再開指令に応じてデータADの指示す
る再開アドレスAC から自動演奏を再開させるようにし
たものが知られている(例えば特開昭59−94792
号公報参照)。
【0003】このような自動演奏装置にあっては、演奏
区間Aの自動演奏が終った後、演奏区間Bでは自動演奏
の代りにマニアル演奏を行なうことができる。そして、
マニアル演奏の終了後にフットスイッチ等の操作により
再開指令を発生すると、再開アドレスAC から演奏デー
タの読出しが開始され、演奏区間Cの自動演奏が遂行さ
れる。従って、アドリブ的にマニアル演奏を挿入するな
どして変化に富んだ楽曲演奏を楽しむことができる。
【0004】他の従来技術としては、演奏データ中の任
意の個所に停止データを記憶しておき、操作子の操作に
応じて演奏進行方向とは逆方向に停止データをサーチ
し、停止データが見つかった位置から自動演奏を再開す
るものが知られている(例えば、特開昭61−2563
91号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に関して上記した
従来技術によると、自動演奏の停止位置が停止データS
TPの配置位置に固定されてしまい、演奏者としては、
任意の停止位置からマニアル演奏に移れないという問題
点があった。
【0006】また、メモリに演奏データを書込む際に
は、停止データSTPと再開アドレス指定データADと
をワンセットにして書込むので、停止指示とアドレス指
示の2操作を行なう必要があり、特にアドレス指示につ
いては停止位置より後方の再開位置を事前に計算して指
示するか又は再開位置に達した後で指示するかしなけれ
ばならず、書込作業が面倒であるという問題点もあっ
た。
【0007】上記した他の従来技術によると、操作子を
操作すると、停止データの位置まで戻って自動演奏が再
開されるので、マニアル演奏の練習には好都合である。
しかし、演奏挿入を意図したものではないので、アドリ
ブ的にマニアル演奏を挿入して楽しむことはできなかっ
た。
【0008】この発明の目的は、上記のような問題点を
解決した新規な自動演奏装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動演奏
装置は、(a)所望の演奏内容に対応した一連の演奏情
報を記憶した記憶手段であって、該演奏情報の配列途中
には所望の演奏再開位置に対応して再開情報を記憶する
と共に該演奏情報の末尾には終了情報を記憶しているも
のと、(b)この記憶手段から演奏進行に従って順次に
演奏情報を読出す読出手段と、(c)演奏停止指令及び
演奏再開指令を各々に対応する指令操作に応じて発生す
る指令手段と、(d)この指令手段からの演奏停止指令
に応じて前記記憶手段からの演奏情報の読出しを停止す
べく前記読出手段を制御する停止制御手段と、(e)こ
の停止制御手段により演奏情報が読出停止とされた状態
で前記指令手段からの演奏再開指令に応じて該読出停止
の位置から演奏進行方向に前記再開情報又は前記終了情
報をサーチし、前記終了情報より先に前記再開情報を検
知したときは前記演奏再開位置から後の演奏情報の読出
しを開始させるべく前記読出手段を制御し、前記再開情
報より先に前記終了情報を検知したときは前記読出停止
の位置から後の演奏情報を読出すことなく前記記憶手段
からの演奏情報の読出しを停止すべく前記読出手段を制
御する再開制御手段と、(f)前記記憶手段から読出さ
れる演奏情報に従って自動的に演奏音信号を発生する演
奏音発生手段とをそなえたものである。
【0010】この発明の構成によれば、指令操作に基づ
く演奏停止指令に応じて自動演奏を停止させるようにし
たので、演奏者としては、任意の位置で自動演奏を停止
させてマニアル演奏に移ることができる。この後、指令
操作により演奏再開指令を発生させると、自動演奏は演
奏再開位置から再開される。
【0011】また、再開情報の記憶位置(複数の再開情
報を記憶したときは最後の再開情報の記憶位置)より後
で演奏停止指令を発生させた場合にも、演奏停止指令に
応じて自動演奏が停止されるので、マニアル演奏に移る
ことができる。この場合、演奏停止指令を発生させた後
で誤って演奏再開指令を発生させると、演奏再開指令に
応じて終了情報がサーチされ、読出停止位置から後の自
動演奏は行なわれない。従って、演奏者としては意図し
ない自動演奏に煩わされることなくマニアル演奏を行な
うことができる。
【0012】すなわち、この発明によれば、サーチで検
出されたのが再開情報か終了情報かに応じて自動演奏の
再開又は終了の処理が行なわれるので、任意の位置でマ
ニアル演奏に移行可能である。
【0013】なお、記憶手段には、演奏情報の他に所望
の演奏再開位置に対応して再開情報を書込むだけでよい
ので、書込作業が非常に簡単となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係る自動演奏
装置をそなえた電子楽器の構成を示すもので、この電子
楽器は、マニアル演奏音発生、演奏情報の記録・再生等
がマイクロコンピュータによって制御されるようになっ
ている。
【0015】バス10には、鍵盤回路12、スイッチ群
14、中央処理装置(CPU)16、プログラムメモリ
18、レジスタ群20、演奏データメモリ22、テンポ
クロック発生器24、トーンジェネレータ(TG)26
等が接続されている。
【0016】鍵盤回路12は、多数の鍵を有する鍵盤を
含むもので、各鍵毎に鍵操作情報が検出されるようにな
っている。
【0017】スイッチ群14は、記録/再生(REC/
PLAY)モード選択スイッチRSWと、走行/停止
(RUN/STOP)指令スイッチSSWと、再開情報
の書込指令、自動演奏の停止指令及び自動演奏の再開指
令に兼用のフットスイッチFSWと、その他のスイッチ
(例えば、音色設定スイッチ、音量設定スイッチ、効果
設定スイッチ、テンポ設定スイッチ等)を含むもので、
各スイッチ毎に操作情報が検出されるようになってい
る。
【0018】CPU16は、プログラムメモリ18にス
トアされたプログラムに従ってマニアル演奏音発生、演
奏情報の記録・再生等に関する各種処理を実行するもの
で、これらの処理については図3及び図4を参照して後
述する。
【0019】レジスタ群20は、CPU16による各種
処理に際して利用されるレジスタを含むもので、この発
明の実施に関係するレジスタについては後述する。
【0020】演奏データメモリ22は、鍵盤演奏に基づ
く演奏情報を記憶するためのもので、一例として図2に
示すように各種データが記憶される。すなわち、鍵盤に
てキーイベント(キーオンイベント又はキーオフイベン
ト)が検出されるたびにイベント情報EVとしてキー情
報及び時間間隔情報が記憶され、このようなイベント情
報が演奏進行に従って順次に記憶される。イベント情報
配列の途中には、フットスイッチFSWの操作に基づく
書込指令に応じて再開コード(再開情報)RSが記憶さ
れ、イベント情報配列の末尾には、エンドコード(終了
情報)ECが記憶される。
【0021】各キー情報は、イベント種類(キーオン又
はキーオフ)を表わすデータと、イベントありの鍵に対
応するキーコードを表わすデータとからなる。キーコー
ドの値は、C2 鍵ならば36というように各鍵毎に予め
定められている。また、時間間隔情報は、前のイベント
からの時間間隔を表わすものである。
【0022】メモリ22の書込み又は読出しアドレス
は、アドレスポインタAPNTによって指定される。1
アドレス分のデータは、便宜上、ポインタによる指定ア
ドレスをAPNTとして、DT(APNT)のように表
わすものとする。
【0023】テンポクロック発生器24は、テンポ設定
スイッチで設定されたテンポに対応する周波数を有する
テンポクロック信号TCLを発生するもので、このテン
ポクロック信号TCLの各パルスは、CPU16に割込
命令として供給される。
【0024】TG26は、マニアル演奏音発生用の複数
のチャンネルと、自動演奏音発生用の複数のチャンネル
とを有するもので、各チャンネルから発生される楽音信
号はサウンドシステム28に供給されて音響に変換され
る。
【0025】レジスタ群20に属するレジスタのうち、
この発明の実施に関係するものを列挙すると、次の通り
である。
【0026】(1)アドレスポインタAPNT…これ
は、前述したように演奏データメモリ22の書込み又は
読出しアドレスを指定するためのアドレスレジスタであ
る。
【0027】(2)ランフラグRUN…これは、1ビッ
トのレジスタであり、走行/停止スイッチSSWをオン
するたびに内容が反転されるものである。ランフラグR
UNの値が1であれば、記録又は再生中であり、0であ
れば、記録又は再生中でない。
【0028】(3)モードフラグREC…これは、1ビ
ットのレジスタであり、RUN=0のとき記録/再生モ
ード選択スイッチRSWをオンするたびに内容が反転さ
れるものである。モードフラグRECの値が1ならば、
記録モードであり、0ならば再生モードである。
【0029】(4)ポーズフラグPSE…これは、1ビ
ットのレジスタであり、RUN=1且つREC=0(再
生中)のときフットスイッチFSWをオンするたびに内
容が反転されるものである。ポーズフラグPSEの値が
1であれば、再生が一時停止中であり、0であれば一時
停止中でない。
【0030】(5)クロックカウンタCLK…これは、
テンポクロック信号TCLを計数するためのもので、記
録モード時にはキーイベント間の時間間隔を測定するの
に使用され、再生モード時にはキー情報を読出すべきタ
イミングを決定するのに使用される。
【0031】図3は、メインルーチンの処理の流れを示
すもので、このルーチンは、電源スイッチオン等に応じ
てスタートする。
【0032】まず、ステップ30では、初期設定処理を
行なう。例えば、RUN、PSE、REC等に0をセッ
トする。そして、ステップ32に移る。
【0033】ステップ32では、スイッチSSWにオン
イベントありか判定する。この判定結果が肯定的(Y)
であればステップ34に移り、1からRUNの値を差引
いたものをRUNにセットすることによりRUNの内容
を反転(0ならば1に、1ならば0に)する。そして、
ステップ36に移る。
【0034】ステップ36では、RUNの値が1か判定
する。この判定結果が肯定的(Y)であれば記録又は再
生を開始すべくステップ38に移り、CLK及びPSE
にいずれも0をセットし且つAPNTに先頭アドレスを
セットする。
【0035】ステップ36の判定結果が否定的(N)で
あったときはステップ40に移り、RECの値が1か判
定する。この判定結果が肯定的(Y)であれば、記録中
に停止指令を与えたことになり、ステップ41でREC
に0をセットする。そして、ステップ42に移り、図2
又は図6に示すようにメモリ22においてAPNTの指
示するアドレスにエンドコードECを書込む。
【0036】ステップ38又は42の処理が終ったと
き、あるいはステップ32又は40の判定結果が否定的
(N)であったときはステップ44に移り、スイッチR
SWにオンイベントありか判定する。この判定結果が肯
定的(Y)であればステップ46に移り、RUNの値が
0か判定する。これは、記録又は再生中でないときのみ
スイッチRSWによるモード変更を許容するためであ
る。
【0037】ステップ46の判定結果が肯定的(Y)で
あればステップ48に移り、RECの内容を反転する。
従って、記録モードであったときは再生モードになり、
再生モードであったときは記録モードになる。
【0038】ステップ48の処理が終ったとき、あるい
はステップ44又は46の判定結果が否定的(N)であ
ったときはステップ50に移り、スイッチFSWにオン
イベントありか判定する。この判定結果が肯定的(Y)
であればステップ52に移り、RUNの値が1か判定す
る。これは、記録又は再生中にのみスイッチFSWによ
る指令を許容するためである。
【0039】ステップ52の判定結果が肯定的(Y)で
あったときはステップ54に移り、RECの値が1か判
定する。この判定結果が肯定的(Y)であれば、記録中
にスイッチFSWにより書込指令が与えられたことにな
り、ステップ56に移る。ステップ56では、メモリ2
2においてAPNTの指示するアドレスに図2又は図6
に示すように再開コードRSを書込む。そして、ステッ
プ57に移り、APNTの値を1アップする。
【0040】ステップ54の判定結果が否定的(N)で
あったときは、再生中にスイッチFSWにより指令が与
えられたことになり、ステップ58に移る。ステップ5
8では、PSEの内容を反転する。そして、ステップ6
0に移り、PSEの値が1か判定する。この判定結果が
肯定的(Y)であれば、図6で演奏区間A及びBについ
て例示するようにS1 〜S3 等の任意のタイミングで停
止指令が与えられたことになり、ステップ62に移る。
ステップ62では、TG26にて全チャンネルを発音停
止とすべくキーオフ処理を行なう。この場合、発音停止
とするのは、自動演奏音発生用のチャンネルだけでもよ
い。
【0041】ステップ60の判定結果が否定的(N)で
あったときは、再開指令が与えられたことになり、ステ
ップ64に移る。ステップ64では、APNTのアドレ
スを順次に進めて図6に示すように再開コードRSをサ
ーチし、RSのアドレスの次のアドレスAC をAPNT
にセットする。この結果、演奏区間Cの頭から自動演奏
が再開されるようになる。また、ステップ64では、サ
ーチ中に再開コードより先にエンドコードを検出したと
きは、RUNに0をセットする。この結果、例えば図6
に示すように演奏区間Cの末尾にエンドコードECがあ
り且つ演奏区間Cの途中で再開指令が発生されたとき
は、RUN=0に応じて自動演奏が停止となり、演奏区
間Cの一部が演奏されない。
【0042】なお、ステップ60の判定結果が否定的
(N)であった場合のステップ64の処理は、破線
N’,64’で示すようにステップ62の後で行なうよ
うにしても良い。
【0043】ステップ57,62又は64の処理が終っ
たとき、あるいはステップ50又は52の判定結果が否
定的(N)であったときはステップ66に移り、鍵盤に
てキーイベントありか判定する。この判定結果が肯定的
(Y)であればステップ68に移り、オン又はオフイベ
ントに応じてTG26にてキーオン又はキーオフ処理を
行なう。すなわち、キーオンイベントであれば、そのイ
ベントに係る鍵に対応するキーコードをマニアル演奏音
発生用チャンネルのいずれかに割当てて該チャンネルか
ら該キーコード対応の楽音信号を発生させる。また、キ
ーオフイベントであれば、そのイベントに係る鍵に対応
するキーコードが割当てられているチャンネルをサーチ
し、該チャンネルで発生中の楽音信号を減衰開始させ
る。ステップ66,68の処理によれば、記録又は再生
のいずれのモードにおいても鍵盤操作に基づくマニアル
演奏音発生が可能となる。
【0044】次に、ステップ70では、RUNの値が1
で且つRECの値が1か(記録中か)判定する。この判
定結果が肯定的(Y)であればステップ72に移り、メ
モリ22においてAPNTの指示するアドレスにイベン
トに係る鍵のキー情報(キーオン/オフ及びキーコー
ド)を書込むと共に該アドレスの次のアドレスにCLK
の値(時間間隔情報)を書込む。そして、ステップ74
に移り、CLKに0をセットすると共に、APNTの値
を2アップする。
【0045】ステップ74の処理が終ったとき、あるい
はステップ66又は70の判定結果が否定的(N)であ
ったときはステップ76に移り、その他の処理を行な
う。その他の処理としては、音色設定スイッチ、音量設
定スイッチ、効果設定スイッチ、テンポ設定スイッチ等
の操作にそれぞれ応答した音色設定処理、音量設定処
理、効果設定処理、テンポ設定処理等があるが、詳細は
省略する。
【0046】ステップ76の後は、ステップ32に戻
り、上記のような処理を繰返す。
【0047】図4は、クロック割込みルーチンを示すも
ので、このルーチンは、テンポクロック信号TCLの各
パルス毎にスタートする。
【0048】まず、ステップ80では、RUNの値が1
で且つPSEの値が0か判定する。この判定結果が否定
的(N)であれば、記録又は再生中でないか、あるいは
記録又は再生中であっても一時停止中であることにな
り、図3のルーチンにリターンする。すなわち、RUN
=0又はPSE=1のときは、以下に述べるような処理
が行なわれない。
【0049】ステップ80の判定結果が肯定的(Y)で
あったときは、記録又は再生中であり、しかも一時停止
中でないことになり、ステップ82に移る。ステップ8
2では、RECの値が0か(再生モードか)判定する。
この判定結果が肯定的(Y)であれば、ステップ84に
移る。
【0050】ステップ84では、APNTの指示するア
ドレスのデータDT(APNT)の種別を判定する。こ
の判定の結果、キー情報であればステップ86に移り、
次のアドレスのデータDT(APNT+1)[すなわち
時間間隔情報]の値がCLKの値と等しいか(読出すべ
きタイミングか)判定する。この判定結果が肯定的
(Y)であればステップ88に移る。
【0051】ステップ88では、データDT(APN
T)[すなわちキー情報]をメモリ22から読出してT
G26にてキーオン又はキーオフ処理を行なう。すなわ
ち、キー情報がオンイベントに関するものであれば、該
キー情報中のキーコードを自動演奏音発生用チャンネル
のいずれかに割当てて該チャンネルから該キーコード対
応の楽音信号を発生させる。また、キー情報がオフイベ
ントに関するものであれば、該キー情報中のキーコード
が割当てられているチャンネルをサーチし、該チャンネ
ルで発生中の楽音信号を減衰開始させる。
【0052】次に、ステップ90では、APNTの値を
2アップする。そして、ステップ92に移り、CLKに
0をセットする。この後、ステップ94でCLKの値を
1アップしてから、図3のルーチンにリターンする。
【0053】ステップ86の判定結果が否定的(N)で
あったときは、読出すべきタイミングでないことにな
り、ステップ94を経て図3のルーチンにリターンす
る。
【0054】上記したステップ84〜94の処理により
自動演奏音発生(記録した演奏情報の再生)が可能とな
る。
【0055】ステップ84の判定結果が再開コードRS
であったときはステップ96に移り、APNTの値を1
アップする。そして、図3のルーチンにリターンする。
この結果、再開コードRSは読出されず、次回の割込み
では、再開コードRSの次のキー情報が読出されるよう
になる。
【0056】ステップ84の判定結果がエンドコードE
Cであったときはステップ96に移り、RUNに0をセ
ットする。そして、図3のルーチンにリターンする。こ
の結果、次回の割込みでは、ステップ80の判定結果が
否定的(N)となり、自動演奏は停止される。
【0057】ステップ82の判定結果が否定的(N)で
あったときは、記録モードであったことになり、ステッ
プ94でCLKの値を1アップしてから図3のルーチン
にリターンする。あるキーイベントに応じて図3のステ
ップ74でCLK値を0にした後次のキーイベント発生
までの間ステップ94を何回か通ることによりCLKの
カウント値はキーイベント間の時間間隔に対応したもの
となる。
【0058】メモリ22に図6に示すようにデータが記
憶されていた場合について自動演奏の停止・再開動作を
説明する。
【0059】スイッチRSWによりREC=0としてか
らスイッチSSWによりRUN=1とすると、ステップ
80〜94により演奏区間Aの頭から自動演奏が開始さ
れる。そして、自動演奏は、演奏区間AからBに進行す
るが、S1 〜S3 等の任意のタイミングでスイッチFS
Wをオンすると、ステップ50〜54,58〜62,8
0により自動演奏は停止される。このような自動演奏の
停止中は、ステップ66,68によりマニアル演奏音を
発生可能である。
【0060】この後、スイッチFSWを再びオンする
と、ステップ50〜54,58,60,64,80〜9
4により再開アドレスAC から自動演奏が再開され、演
奏区間Cの自動演奏が行なわれる。そして、ステップ8
4でエンドコードECが検出されると、自動演奏は停止
される。
【0061】この発明は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、種々の改変形態で実施可能なものである。例
えば、次のような変更が可能である。
【0062】(1)演奏情報の書込みは、リアルタイム
方式で行なったが、1音毎に音高、音長等のデータを書
込んではマニアル操作によりアドレスを進めるステップ
ライト方式でもよい。
【0063】(2)記憶データフォーマットにあって
は、データ表現形式、データ配置等を適宜変更できる。
例えば、時間情報としては、時間間隔ではなく、時刻
(例えば小節内のクロックタイミング)を表わすものを
用いてもよい。また、再開情報は、独立のアドレスとせ
ず、キー情報等の不使用ビットに記憶してもよい。
【0064】(3)演奏情報としては、パーカッション
系の音に関するものを用いてもよい。すなわち、この発
明は自動リズム演奏装置にも適用可能である。
【0065】(4)演奏情報をメモリに書込む際は、鍵
盤とは別個の手段から演奏情報を入力するようにしても
よい。
【0066】(5)指令手段としては、フットスイッチ
の代りにニースイッチ、手動スイッチ等を用いてもよ
く、書込指令用、停止指令用及び再開指令用に各々専用
のスイッチを設けてもよい。
【0067】(6)ポーズ状態でマニアル演奏音を発生
させるためには、自動演奏装置とは別個の電子楽器又は
自然楽器を用いることもできる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、サー
チで検出されたのが再開情報か終了情報かに応じて自動
演奏の再開又は終了の処理を行なうようにしたので、
開情報の記憶位置の前後を問わず任意の停止位置からマ
ニアル演奏に移行可能であり、演奏表現の自由度が向上
し、従来より一層変化に富んだ楽曲演奏を楽しめる効果
が得られるものである。また、再開情報の記憶位置(複
数の再開情報を記憶したときは最後の再開情報の記憶位
置)より後で演奏停止指令を発生させてマニアル演奏に
移行したときは、その後に誤って演奏再開指令を発生さ
せることがあっても自動演奏が行なわれないので、演奏
者としては意図しない自動演奏に煩わされずにマニアル
演奏を楽しめる効果もある。
【0069】その上、メモリに演奏情報を書込む際は、
所望の演奏再開位置に対応して再開情報を書込むだけで
よく、書込作業の簡単化を図れる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る自動演奏装置をそなえた電子
楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】 演奏データメモリ22における記憶データの
フォーマットを示す図である。
【図3】 メインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】 クロック割込みルーチンを示すフローチャー
トである。
【図5】 従来の自動演奏停止・再開動作を説明するた
めのデータ配置図である。
【図6】 この発明の自動演奏停止・再開動作を説明す
るためのデータ配置図である。
【符号の説明】
10…バス、12…鍵盤回路、14…スイッチ群、16
…中央処理装置、18…プログラムメモリ、20…レジ
スタ群、22…演奏データメモリ、24…テンポクロッ
ク発生器、26…トーンジェネレータ、28…サウンド
システム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)所望の演奏内容に対応した一連の演
    奏情報を記憶した記憶手段であって、該演奏情報の配列
    途中には所望の演奏再開位置に対応して再開情報を記憶
    すると共に該演奏情報の末尾には終了情報を記憶してい
    るものと、(b)この記憶手段から演奏進行に従って順
    次に演奏情報を読出す読出手段と、(c)演奏停止指令
    及び演奏再開指令を各々に対応する指令操作に応じて発
    生する指令手段と、(d)この指令手段からの演奏停止
    指令に応じて前記記憶手段からの演奏情報の読出しを停
    止すべく前記読出手段を制御する停止制御手段と、
    (e)この停止制御手段により演奏情報が読出停止とさ
    れた状態で前記指令手段からの演奏再開指令に応じて該
    読出停止の位置から演奏進行方向に前記再開情報又は前
    記終了情報をサーチし、前記終了情報より先に前記再開
    情報を検知したときは前記演奏再開位置から後の演奏情
    報の読出しを開始させるべく前記読出手段を制御し、前
    記再開情報より先に前記終了情報を検知したときは前記
    読出停止の位置から後の演奏情報を読出すことなく前記
    記憶手段からの演奏情報の読出しを停止すべく前記読出
    手段を制御する再開制御手段と、(f)前記記憶手段か
    ら読出される演奏情報に従って自動的に演奏音信号を発
    生する演奏音発生手段とをそなえた自動演奏装置。
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