JP3637782B2 - データ生成装置と記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドラム等のロール演奏(連打演奏)に用いるに好適なデータ生成装置及び記録媒体に関し、特にユーザにより指定されるロール演奏区間と、ロール開始直後の発音間隔と、ロール終了直前の発音期間とに基づいてロール開始時の発音タイミング及びこれに続く順次の発音タイミングを決定することにより発音間隔が変化するロール演奏を容易に実現可能としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子楽器としては、複数のパッド操作子にバスドラム、スネアドラム、シンバル…等の打楽器音をそれぞれ割当て、パッド操作子の操作に応じて打楽器演奏を行なえるようにしたものが知られている。このような電子楽器では、ロール指示スイッチ及び発音間隔選択スイッチが設けられており、発音間隔選択スイッチにより所望の発音間隔を選択した後ロール指示スイッチと共に例えばスネアドラム対応のパッド操作子をオン操作すると、パッド操作子がオン操作されている間だけ選択に係る一定の発音間隔でスネアドラムのロール演奏が行なわれる。
【0003】
一方、演奏データを入力可能な自動演奏装置としては、リアルタイム入力式のものと、ステップ入力式のものとが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した電子楽器によると、ドラムロールは、一定の発音間隔で行なわれ、自然楽器としてのドラムをロール演奏する場合のようにロール演奏中に発音間隔が変化することはない。従って、ロール演奏が単調になるのを免れなかった。
【0005】
一方、上記した自動演奏装置を用いてドラムロール演奏を行なうことは可能である。しかし、リアルタイム入力式の自動演奏装置では、実際のドラムロール演奏を記録・再生するため、非熟練者がドラムロール演奏を楽しむのは容易でなかった。また、ステップ入力式の自動演奏装置では、発音タイミング毎にデータ入力を行なうため、ロール演奏の場合には多くの発音タイミングについてデータ入力を行なう必要があり、入力作業が煩雑であった。
【0006】
この発明の目的は、発音間隔が変化するロール演奏を容易に実現可能とする新規なデータ生成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るデータ生成装置は、
ロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段と、
前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成する生成手段と
を備えたものである。
【0008】
この発明の構成によれば、ユーザが指定手段によりロール演奏区間と、ロール開始直後の発音間隔と、ロール終了直前の発音期間とを指定すると、生成手段は、ロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングからロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後ロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔がロール開始直後の発音間隔とは異なり且つロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔がロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより第1の発音タイミングからロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成する。生成に係るロールデータを用いて自動演奏を行なったり、ロール音発生指示操作に基づき且つ生成に係るロールデータに従ってロール音信号を発生したりすることにより発音間隔が変化するロール演奏を容易に実現することができる。また、ユーザの指定に係るロール演奏区間と、ロール開始直後の発音間隔と、ロール終了直前の発音期間とに基づいて順次の発音タイミングを決定するので、ロール演奏にユーザの意志を反映させることができる。
【0009】
この発明に係るデータ生成装置において、生成手段は、ロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔がロール終了直前の発音期間と一致するようにロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングを決定するので、ユーザの希望するロール演奏区間の終了タイミングの直前にユーザの希望する発音タイミングで発音が行なわれるようになる。
【0010】
この発明に係るデータ生成装置にあっては、自動演奏用の楽曲データを記憶する記憶手段を設け、この記憶手段に記憶した楽曲データに関してロール演奏区間を指定手段で指定すると共に指定に係るロール演奏区間の自動演奏用のロールデータを生成手段で生成して記憶手段に書込むようにしてもよい。この場合、生成手段では、第1の発音タイミングからロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するデータを自動演奏用のロールデータ中のタイミングデータとして生成する。このようにすると、所望のロール演奏区間において自動演奏用のロールデータを簡単且つ迅速に得ることができる。
【0011】
この発明に係るデータ生成装置にあっては、ドラム音等の所定の打楽器音に関してロール音発生を指示する指示手段を設け、この指示手段でのロール音発生の指示に応答して生成手段からのロールデータの指示する発音タイミングに従って所定の打楽器音に関するロール音信号を発生するようにしてもよい。このようにすると、所望のロール演奏区間と、ロール開始直後の発音間隔と、ロール終了直前の発音期間とを指定した後ロール音発生の指示を行なうだけの簡単な操作により自然楽器のように発音間隔が変化するロール演奏を行なうことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1,2を参照してこの発明に係るロールデータ生成方法を説明する。
【0013】
この発明に係るロールデータ生成方法では、図1に例示するように予めユーザが所望の楽曲に関して所望のロール演奏区間Rを指定する。図1は、4/4拍子の曲の流れを示すもので、MSは演奏開始位置を、Mnは第n小節の開始タイミングを、MEは演奏停止(終了)位置を、B1 〜B4 は第1〜第4拍のタイミングをそれぞれ表わす。nは、任意の小節番号であり、n=1とすることもできる。
【0014】
ユーザは、第何小節の第何拍から第何拍までというようにロール演奏区間Rを指定する。ロール演奏区間Rの開始タイミングTS 及び終了タイミングTE は、ユーザによる区間指定に基づいて後述のテンポクロック信号のクロック数で表わされる。演奏開始位置MSのタイミングは、クロック数0で表わされ、4分音符長に相当するクロック数は48とされる。4/4拍子の場合、例えば第2小節の開始位置に対応する開始タイミングTS は、クロック数192(=48×4)で表わされる。
【0015】
ユーザは、ロール演奏区間Rの他に、図2に例示するようにロール開始直後の発音間隔に相当するステップタイムFSTと、ロール終了直前の発音期間に相当するステップタイムLSTとを指定する。図2において、図1と同様の部分には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。ステップタイムFST,LSTは、いずれも後述のテンポクロック信号のクロック数により指定される。
【0016】
一例として、ロール演奏区間Rを第n小節の第1〜第3拍B1 〜B3 と指定し、ステップタイムFST,LSTをそれぞれ48,12と指定した場合について発音タイミングの決定例を説明する。ロール開始時の発音タイミングとしては開始タイミングTS を採用する。ロール開始時の発音タイミングTS の次の発音タイミングt1としては、「TS +FST=TS +48」を採用する。ステップタイムFSTの次のステップタイムとしては「FST−所定値」を採用する。ここで、所定値は12とすると、FSTの次のステップタイムは36となる。同様にしてt1より後の順次の発音タイミングt2,t3,t4を求めると、それぞれ「t1+36」、「t2+24」、「t3+12」となる。
【0017】
発音タイミングt4,t5のように終了タイミングTE に達する前にステップタイムがステップタイムLST=12より小さくなる場合は、ステップタイムとしてLST=12を採用する。この結果、発音タイミングt5は「t4+12」となり、発音タイミングt5と終了タイミングTE との間の時間間隔は「12」となる。
【0018】
なお、終了タイミングTE に達したときに終了タイミングTE とその直前の発音タイミングとの間の時間間隔がステップタイムLST=12より長い場合は、該時間間隔をLST=12に一致させる。例えば、終了タイミングTE と発音タイミングt5との時間間隔が「15」であったときは、「12」とする。
【0019】
終了タイミングTとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔をユーザの指定に係るステップタイムLSTに一致させることによりユーザの希望に沿ってロール演奏を終了させることができる。
【0020】
図2には、発音タイミングTS ,t1〜t5に関してゲートタイムGTを示してある。ゲートタイムGTは、所定の打楽器音(例えばスネアドラム音)の発音開始からの発音持続時間を後述するテンポクロック信号のクロック数で表わすものである。一例として、TS ,t1〜t5のすべての発音タイミングに関して一定のクロック数10でゲートタイムGTを表わす。
【0021】
図2の例によれば、発音タイミングTS ,t1〜t5を指示するロールデータに従って自動演奏又はロール発音を行なうことにより発音間隔が変化するロール演奏を簡単に実現することができる。例えば、スネアドラム音は、TS のタイミングで発音された後、t1〜t3のタイミングを経由するにつれてステップタイムが48,36,24,12と短くなるように発音され、t4,t5のタイミングではステップタイムがいずれも12になるように発音される。
【0022】
図2の例では、ロール演奏区間Rの開始タイミングTS から終了タイミングTE に向けてステップタイムが減少するようにロール演奏を行なうようにしたが、TS からTE に向けてステップタイムが増大するようにロール演奏を行なうことも可能である。このためには、例えばステップタイムFST,LSTとしてそれぞれ12,48を指定し、FSTより後のステップタイムを「FST+12」、「FST+12+12」…のように決定し、決定に係るステップタイムに基づいて上記したと同様に発音タイミングを決定すればよい。
【0023】
図3は、この発明の一実施形態に係るロールデータ生成装置を備えた電子楽器の回路構成を示すもので、この電子楽器では、パーソナルコンピュータ等の小型コンピュータによって楽音発生、ロールデータ生成等が制御されるようになっている。
【0024】
バス10には、CPU(中央処理装置)12、ROM(リード・オンリィ・メモリ)14、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)16、検出回路18、表示回路20、音源回路22、効果回路24、外部記憶装置26、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)インターフェース28、通信インターフェース30、タイマ32等が接続されている。
【0025】
CPU12は、ROM14にストアされたプログラムに従って楽音発生、ロールデータ生成等のための各種処理を実行するもので、ロールデータ生成のための処理については図5を参照して後述する。
【0026】
ROM14には、プログラムの他に、自動演奏用の多数の楽曲データがデータベースとして記憶されている。各楽曲データは、一例として図4に示すようなフォーマットで記憶される。
【0027】
図4において、楽曲データは、ヘッダ部のデータと演奏部のデータとを含んでいる。ヘッダ部のデータとしては、テンポ、音量、効果等の設定データSTが記憶される。演奏部のデータとしては、演奏すべき楽曲の内容に従って演奏イベント毎にタイミングデータTM及びイベントデータEVが記憶される。各タイミングデータは、楽曲先頭から演奏イベントまでの時間を後述のテンポクロック信号のクロック数で表わし、楽曲先頭のタイミングデータのクロック数は0とされる。各イベントデータは、楽音の発生又は消去等の演奏イベントを表わす。
【0028】
タイミングデータTM及びイベントデータEVの配列において適宜の個所には、自動演奏用のロールデータRDが記憶される。図2の例と対応させてロールデータRDを説明すると、ロールデータRDは、発音タイミングTS ,t1〜t5にそれぞれ対応した発音イベントSE1 ,SE2 〜SE6 のデータを含んでいる。発音イベントSE1 のデータは、発音タイミングTS を表わすタイミングデータと、スネアドラム音の発生を指示するキーオンイベントデータと、ベロシティ(発音強度)を指示するベロシティデータと、ゲートタイムGTを指示するゲートタイムデータとを含んでいる。発音イベントSE2 〜SE6 のデータは、それぞれ発音タイミングt1〜t5を指示するタイミングデータを含む点で発音イベントSE1 のデータと異なるだけで、SE2 〜SE6 のいずれの発音イベントのデータも発音イベントSE1 のデータと同じキーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータを含んでいる。すなわち、発音イベントSE1 〜SE6 のデータにあっては、発音タイミングデータの指示する発音タイミングが異なるものの、キーオンイベントデータの内容(スネアドラム音の発生)は同一であり、ベロシティデータの内容(発音強度)は同一であり、ゲートタイムの内容(GT=クロック数10)は同一である。
【0029】
タイミングデータTM及びイベントデータEV及びロールデータRDの配列の末尾には、エンドデータEDが記憶される。なお、ROM14に記憶した楽曲データのうちにはロールデータRDを含んでいないものもある。
【0030】
RAM16は、CPU12による各種処理に際して使用される種々の記憶部を含むもので、主な記憶部としては、楽曲データ記憶部16A、区間データ記憶部16B、FSTデータ記憶部16C、LSTデータ記憶部16D、ロールデータ記憶部16Eを含んでいる。記憶部16Aは、ROM14から読出した自動演奏用の楽曲データを記憶するためのもの、記憶部16Bは、前述のロール演奏区間Rを指示する区間データを記憶するためのもの、記憶部16Cは、前述のステップタイムFSTを指示するFSTデータを記憶するためのもの、記憶部16Dは、前述のステップタイムLSTを指示するLSTデータを記憶するためのもの、記憶部16Eは、ロール発音指示操作に基づくロール発音に使用されるロールデータを記憶するためのものである。
【0031】
検出回路18は、操作子群34から各種操作子の操作情報を検出するものである。操作子群34は、ロールデータ生成モード等のモードを選択するためのモード選択スイッチ、ロール演奏区間RやステップタイムFST,LSTを指定するための指定スイッチ群、複数のパッド操作子、ロール発音指示スイッチ、マニアル演奏用の鍵盤、文字・数値入力可能なキーボード等を含んでいる。複数のパッド操作子には、それぞれバスドラム、スネアドラム、シンバル…等の打楽器音が予め割当てられている。
【0032】
表示回路20は、液晶表示器等の表示器36の表示動作を制御することにより各種の表示を可能にするものである。
【0033】
音源回路22は、供給されるイベントデータが楽音の発生又は消去を指示するのに応答してそれぞれ楽音信号を発生又は消去するものである。供給されるイベントデータが発生すべき楽音の音高を指示するときは、指示された音高を有する楽音信号を発生し、供給されるイベントデータが発生すべき打楽器音(例えばスネアドラム音)を指示するときは、指示された打楽器音の音色を有する楽音信号を発生する。
【0034】
この発明の実施形態では、スネアドラム音のロール演奏を行なうようにしている。音源回路22には、図2に示したTS ,t1〜t5のような各発音タイミング毎にスネアドラム音の発生を指示するキーオンイベントデータが供給され、これに応じてスネアドラム音の音色を有する楽音信号が発生される。このとき、音源回路22には、スネアドラム音のベロシティ(発音強度)を指示するベロシティデータと、ゲートタイムGTを指示するゲートタイムデータとが供給されるので、スネアドラム音の発音強度や発音持続時間も制御される。
【0035】
効果回路24は、音源回路22から発生される楽音信号にコーラス、リバーブ等の効果を付加するものである。効果回路24から送出される楽音信号は、サウンドシステム38に供給され、音響に変換される。
【0036】
外部記憶装置26は、HD(ハードディスク)、FD(フロッピーディスク)、CD(コンパクトディスク)、DVD(ディジタル多目的ディスク)、MO(光磁気ディスク)等のうち1又は複数種類の記録媒体を着脱可能なものである。外部記憶装置26に所望の記録媒体を装着した状態では、記録媒体からRAM16へデータを転送可能である。また、装着した記録媒体がHDやFDのように書込可能なものであれば、RAM16のデータを記録媒体に転送可能である。
【0037】
自動演奏用の楽曲データのデータベースとしては、ROM14の代りに外部記憶装置26の記録媒体(前述のHD,FD,CD,DVD,MO等)を用いてもよい。また、プログラム記録手段としては、ROM14の代りに外部記憶装置26の記録媒体を用いることができる。この場合、記録媒体に記録したプログラムは、外部記憶装置26からRAM16へ転送する。そして、RAM16に記憶したプログラムに従ってCPU12を動作させる。このようにすると、プログラムの追加やバージョンアップ等を容易に行なうことができる。
【0038】
MIDIインターフェース28は、自動演奏装置等の他のMIDI機器40との間で演奏情報等の送受信を行なうために設けられたものである。
【0039】
通信インターフェース30は、通信ネットワーク42(例えばLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)、インターネット、電話回線等)を介してサーバコンピュータ44と情報通信を行なうために設けられたものである。この発明の実施に必要なプログラムや各種データは、サーバコンピュータ44から通信ネットワーク42及び通信インターフェース30を介してRAM16又は外部記憶装置26へダウンロード要求に応じて取込むようにしてもよい。
【0040】
タイマ32は、与えられるテンポデータTMPに対応する周期でテンポクロック信号TCLを発生するもので、テンポクロック信号TCLは、割込命令としてCPU12に供給される。CPU12は、テンポクロック信号TCLの各クロックパルス毎に割込処理を開始する。このような割込処理を利用することにより記憶部16Aの楽曲データに基づく自動演奏又は記憶部16Eのロールデータに基づくロール演奏を行なうことができる。すなわち、テンポクロック信号TCLのクロックパルスを計数して発音タイミングに達するたびにその発音タイミングを指示するタイミングデータと組をなすイベントデータ(ロール演奏の場合はキーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータ)を音源回路22に供給することにより楽音信号(ロール演奏の場合はスネアドラム音の音色を有する楽音信号)を発生させることができる。
【0041】
上記した電子楽器において、CPU12は、操作子群34中の鍵盤で鍵が押されるたびに押された鍵に対応する音高情報と発音命令信号とを音源回路22に供給する。音源回路22は、音高情報及び発音命令信号に応じて、押された鍵に対応する音高を有する楽音信号を発生する。このようにしてマニュアル演奏音の発生が可能となる。
【0042】
次に、図5を参照してロールデータ生成ルーチンを説明する。ユーザが操作子群34中のモード選択スイッチによりロールデータ生成モードを選択すると、図示しないメインルーチンにおいてロールデータ生成モードが選択されたことが検知され、これに応じて図5のロールデータ生成ルーチンがスタートする。
【0043】
ステップ50では、楽曲選択処理を行なう。すなわち、操作子群34中の文字・数値入力可能なキーボードの操作により所望の楽曲を指定すると、指定に係る楽曲の楽曲データがデータベースから読出され、RAM16の記憶部16Aに図4に示したようなフォーマットで書込まれる。
【0044】
次に、ステップ52では、ロール演奏区間R、ステップタイムFST,LSTの指定処理を行なう。ユーザが操作子群34中の指定スイッチ群を用いて所望のロール演奏区間R及びステップタイムFST,LSTを指定すると、RAM16の記憶部16B,16C及び16Dには、それぞれ指定に係るロール演奏区間Rを指示する区間データ、指定に係るステップタイムFSTを指示するFSTデータ及び指定に係るステップタイムLSTを指示するLSTデータが書込まれる。記憶部16Bの区間データは、図1,2に示したように開始タイミングTS 及び終了タイミングTE を指示するものである。ステップ52の後は、ステップ54に移る。
【0045】
ステップ54では、ステップ52の指定処理が完了したか判定する。この判定の結果が否定的(N)であればステップ52に戻り、指定処理を行なう。ステップ54の判定結果が肯定的(Y)になると、ステップ56に移る。
【0046】
ステップ56では、記憶部16Aの楽曲データにおいて記憶部16Bの区間データの指示するロール演奏区間にデータがあるか判定し、あればそのデータを削除し、なければ何もしない。例えば、図4に示したようにロール演奏区間にロールデータRDがあったときは、このロールデータRDを削除し、その削除個所にこの後の処理により新たなロールデータを書込む。また、記憶部16Aの楽曲データが指定に係るロール演奏区間においてデータを含んでいなかったときは、指定に係るロール演奏区間にこの後の処理によりロールデータを書込む。
【0047】
次に、ステップ58では、記憶部16Aの楽曲データにおいて記憶部16Bの区間データの指示するロール演奏区間に先頭の発音イベントに関する各種データを書込む。図4の例では、先頭の発音イベントSE1 に関する各種データとしてタイミングデータ、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータを書込む。このとき、タイミングデータとしては、記憶部16Bの区間データの指示する開始タイミングTS を発音タイミングとするデータを書込み、キーオンイベントデータとしては、スネアドラム音の発生を指示するデータを書込み、ベロシティデータとしては、予め定めたベロシティ値を表わすデータを書込み、ゲートタイムデータとしては、予め定めたゲートタイム値(GT=10)を表わすデータを書込む。この後、ステップ60に移る。
【0048】
ステップ60では、次の発音イベントに関するステップタイムNSTと発音タイミングtNとを算出する。図2の例では、「TS +FST」の式により発音タイミングt1=TS +48を算出すると共に「FST−12」の式によりステップタイムNST=36を算出する。この後、ステップ62に移る。
【0049】
ステップ62では、発音タイミングtNの値が記憶部16Bの区間データの指示する終了タイミングTE の値以上(tN≧TE )か判定する。この判定は、発音タイミングが終了タイミングTE に達したか又は終了タイミングTE を超えたか判定するものである。図2の例では、t1=TS +48であり、TE に達していないから、ステップ62の判定結果は否定的(N)となり、ステップ64に移る。
【0050】
ステップ64では、ステップタイムNSTが記憶部16DのLSTデータの指示するステップタイムLSTより短い(NST<LST)か判定する。図2の例では、NST=36であり、LST=12より長いので、ステップ64の判定結果は否定的(N)となり、ステップ66に移る。
【0051】
ステップ66では、記憶部16Aの楽曲データにおいて記憶部16Bの区間データの指示するロール演奏区間に算出した発音タイミングに対応する発音イベントに関する各種データを書込む。図4の例では、発音イベントSE2 に関する各種データとしてタイミングデータ、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータを書込む。このとき、タイミングデータとしては、発音タイミングt1を指示するデータを書込み、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとしては発音イベントSE1 のキーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとそれぞれ同一のデータを書込む。そして、ステップ60に戻る。
【0052】
ステップ60では、前述したと同様にして次の発音イベントに関するステップタイムNSTと発音タイミングtNとを算出する。図2の例では、発音タイミングt2として「t1+36」を算出し、ステップタイムNSTとして「36−12=24」を算出する。そして、ステップ62に移る。
【0053】
ステップ62では、前述したと同様にしてtN≧TE か判定する。図2の例では、t2=t1+36であり、TE に達していないので、ステップ62の判定結果が否定的(N)となり、ステップ64に移る。
【0054】
ステップ64では、前述したと同様にしてNST<LSTか判定する。図2の例では、NST=24であり、LST=12より長いので、ステップ64の判定結果は否定的(N)となり、ステップ66に移る。
【0055】
ステップ66では、前回と同様にして算出した発音タイミングに対応する発音イベントに関する各種データを記憶部16Aに書込む。図4の例では、発音イベントSE3 (図示せず)に関する各種データとしてタイミングデータ、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータを書込む。このとき、タイミングデータとしては、発音タイミングt2を指示するデータを書込み、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとして発音イベントSE1 のキーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとそれぞれ同一のデータを書込む。そして、ステップ60に戻る。
【0056】
この後は、ステップ60〜66の処理を繰返すことにより発音イベントSE4 に関する各種データ(発音タイミングt3=t2+24を指示するタイミングデータ等)を記憶部16Aに上記したと同様に書込む。この場合、ステップタイムNSTは、24−12=12となる。この後、ステップ60に戻る。
【0057】
ステップ60において、発音イベントSE5 に関するステップタイムNST及び発音タイミングtNを求めると、t4=t3+12、NST=12−12=0となる。
【0058】
次に、ステップ62では、tN≧TE か判定する。t4=t3+12は、TE に達しないので、ステップ62の判定結果は否定的(N)となり、ステップ64に移る。
【0059】
ステップ64では、NST<LSTか判定する。NST=0であり、LST=12より短いので、ステップ64の判定結果は肯定的(Y)となり、ステップ68に移る。
【0060】
ステップ68では、記憶部16Aの楽曲データにおいて記憶部16Bの区間データの指示するロール演奏区間に算出した発音イベントに関する各種データを書込み、ステップタイムNSTとしてLST=12を採用する。図4の例では、発音イベントSE5 に関する各種データとしてタイミングデータ、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータを書込む。このとき、タイミングデータとしては、発音タイミングt4を指示するデータを書込み、キーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとして発音イベントSE1 のキーオンイベントデータ、ベロシティデータ及びゲートタイムデータとそれぞれ同一のデータを書込む。そして、ステップ60に戻る。
【0061】
ステップ60において、発音イベントSE6 に関するステップタイムNST及び発音タイミングtNを求めると、t5=t4+12、NST=12−12=0となる。
【0062】
この後、ステップ62,64,68の処理を上記したと同様に実行することにより発音イベントSE6 に関する各種データ(発音タイミングt5=t4+12を指示するタイミングデータ等)を記憶部16Aに書込む。この場合、ステップタイムNSTは、ステップ68の処理によりLST=12となる。ステップ68の後は、ステップ60に戻る。
【0063】
ステップ60において、次の発音イベントに関するステップタイムNST及び発音タイミングtNを求めると、tN=t5+12、NST=12−12=0となる。そして、ステップ62でtN≧TE か判定すると、tN=TE であるため、判定結果が肯定的(Y)となり、ステップ70に移る。
【0064】
ステップ70では、TE −前回の発音イベントに関するtN=LSTなる式が成立するか判定し、成立しなければ成立するように前回の発音イベントに関するtNを修正する。図4の例では、TE −t5=12=LSTであるので、t5の修正はしない。仮に、TE −t5=15であったときは、TE −t5=12となるようにt5を修正する。
【0065】
ステップ70の後は、処理エンドとし、メインルーチンにリターンする。
【0066】
上記したロールデータ生成ルーチンによれば、記憶部16Aの楽曲データにおいて記憶部16Bの区間データの指示するロール演奏区間には、図4に示したようにロールデータRDを書込むことができる。前述した割込処理により記憶部16Aの楽曲データに基づいてメロディ等の自動演奏を行なうことができ、ロール演奏区間ではロールデータRDの指示する発音タイミングTS ,t1〜t5に従ってロール演奏を行なうことができる。
【0067】
この発明の他の実施形態としては、ロール発音指示操作に基づくロール発音をロールデータRDに従って行なうことができる。この場合、図5のロールデータ生成ルーチンにおいて楽曲選択処理50を省略し、ステップ52〜70を上記したと同様に実行することによりRAM16の記憶部16EにロールデータRDを記憶させる。ただし、発音イベントSE1 のタイミングデータとして発音タイミングTS =クロック数0を指示するデータを書込み、ロール演奏区間Rとしては例えば1小節(複数小節も可)を指定する。
【0068】
操作子群34中のスネアドラム音対応のバッド操作子を単独でオン操作したときは、スネアドラム音の発生を指示するイベントデータを音源回路22に供給することによりスネアドラム音の音色を有する楽音信号を単発的に発生させる。一方、操作子群34中のスネアドラム音対応のパッド操作子とロール発音指示スイッチとを同時的にオン操作したときは、前述した割込処理により記憶部16EのロールデータRDに基づいてロール演奏を行なう。このロール演奏は、パッド操作子と発音指示スイッチとの同時的オン操作がなされている間だけ行なう。ロール演奏がロール演奏区間の終了タイミングTE に達したときは、ロール演奏区間の開始タイミングTS に戻って演奏を続ける。
【0069】
この発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の改変形態で実施可能なものである。例えば、次のような変更が可能である。
【0070】
(1)自動演奏用の楽曲データは、複数トラックに分けて記憶するようにしてもよい。例えば、第1のトラックには自動演奏用のメロディデータを記憶すると共に該メロディデータ中の所望の位置にロール演奏区間マークデータを記憶し、第2のトラックには自動演奏用のロールデータを記憶する。第1のトラックからメロディデータを読出してメロディを自動演奏する際には、ロール演奏区間マークデータの読出しに応答して第2のトラックからロールデータを読出し、該ロールデータに従ってロール演奏を行ない、ロール演奏の終了に応答してメロディの自動演奏に戻るようにすればよい。また、所望のトラック中の所望の区間を選択してロールデータを作成し、記録するようにしてもよい。
【0071】
(2)自動演奏用の楽曲データのフォーマットは、イベントの発生時刻を曲内の絶対時間で表わす「イベント+絶対時間」方式に限らず、イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの相対時間で表わす「イベント+相対時間」方式、音符の音高と音符長及び休符と休符長で曲の内容を表わす「音高(休符)+符長」方式、イベント発生の最小時間単位毎に記憶領域を確保し、イベントの発生時刻に対応する記憶領域にイベントを記憶する方式等の任意の方式を用いることができる。
【0072】
(3)発音させるドラム音の音色は、ユーザが自由に設定できるようにしてもよい。また、発音イベント毎に異なる音色を設定するようにしてもよい。
【0073】
(4)ゲートタイムは、各発音イベント毎にユーザが自由に設定できるようにしてもよい。また、各発音イベント毎にステップタイムに対応するゲートタイムを作成するようにしてもよい。例えば、ステップタイムが徐々に短くなるにつれてゲートタイムも徐々に短くなるように作成することができる。
【0074】
(5)発音タイミングやステップタイムの算出方法は、実施形態で示したものに限定されない。例えば、所定の関数を使用して各発音イベント毎に発音タイミング及びステップタイムを求めてもよいし、あるいは予め記憶されたテーブルを参照して各発音イベント毎に発音タイミング及びステップタイムを求めてもよい。また、ステップタイムの減衰(あるいは増加)量は一定値でなくてもよい。
【0075】
(6)発音タイミングの決定方法としては、ステップタイムを単純に減少(又は増大)させるような決定方法に限らず、例えばステップタイムを所定の中間値に向けて減少させた後ロール終了タイミングに向けて増大させるような決定方法等を用いてもよい。ステップタイムの中間値は、ユーザが自由に設定できるようにしてもよい。
【0076】
(7)ベロシティの値は、各発音イベント毎に異ならせてもよい。例えば、ロール演奏区間の先頭及び最後のベロシティ値をユーザが設定し、先頭のベロシティ値から最後のベロシティ値に向けて徐々に変化するようにベロシティ値を算出することができる。算出方法としては、所定値ずつ減少(又は増大)させる方法、所定の関数を用いる方法、テーブルを参照する方法等がある。また、ベロシティ値の変動をステップタイムの変動に追従させる方法を用いてもよく、例えばロール演奏区間の先頭のベロシティ値をユーザが設定し、ステップタイムが徐々に短く(又は長く)なるのに追従してベロシティ値を徐々に小さく(又は大きく)するようにしてもよい。
【0077】
(8)区間の指定は、小節や拍タイミングに限らず、任意のクロックタイミングで行なうようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ユーザの指定に係るロール演奏区間と、ロール開始直後の発音間隔と、ロール終了直前の発音期間とに基づいてロール開始時の発音タイミング及びそれに続く順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成する構成にしたので、発音間隔が変化するロール演奏をユーザの意志を反映させた形で簡単に実現できる効果が得られる。
【0079】
また、ユーザの指定するロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔がユーザの指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するようにロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングを決定する構成にしたので、ユーザの希望する態様でロール演奏を終了できる効果がある。
【0080】
さらに、記憶手段に記憶した自動演奏用の楽曲データに関してロール演奏区間を指定手段で指定すると共に指定に係るロール演奏区間の自動演奏用のロールデータを発音タイミング指示データを含むように生成手段で生成して記憶手段に書込む構成にしたので、所望のロール演奏区間において自動演奏用のロールデータを簡単且つ迅速に得ることができ、スムーズに自動演奏に移れる効果がある。
【0081】
さらに、指示手段でのロール音発生の指示に応答して生成手段からのロールデータの指示する発音タイミングに従って所定の打楽器音に関するロール音信号を発生する構成にしたので、非熟練者であっても簡単な操作により自然楽器のように発音間隔が変化するロール演奏を楽しめる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るロールデータ生成方法におけるロール演奏区間の指定例を示すタイムチャートである。
【図2】 この発明に係るロールデータ生成方法における発音タイミング及びステップタイムの決定例を示すタイムチャートである。
【図3】 この発明の一実施形態に係るロールデータ生成装置を備えた電子楽器の回路構成を示すブロック図である。
【図4】 自動演奏用の楽曲データのフォーマットを示す図である。
【図5】 ロールデータ生成ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10:バス、12:CPU、14:ROM、16:RAM、16A:楽曲データ記憶部、16B:区間データ記憶部、16C:FSTデータ記憶部、16D:LSTデータ記憶部、16E:ロールデータ記憶部、18:検出回路、20:表示回路、22:音源回路、24:効果回路、26:外部記憶装置、28:MIDIインターフェース、30:通信インターフェース、32:タイマ、34:操作子群、36:表示器、38:サウンドシステム、40:MIDI機器、42:通信ネットワーク、44:サーバコンピュータ。

Claims (5)

  1. ロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段と、
    前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成する生成手段と
    を備えたデータ生成装置。
  2. 自動演奏用の楽曲データを記憶する記憶手段と、
    前記楽曲データに関してロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段と、
    前記指定に係るロール演奏区間の自動演奏用のロールデータを生成して前記記憶手段に書込む生成手段であって、前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するデータを前記自動演奏用のロールデータ中のタイミングデータとして生成するものと
    を備えたデータ生成装置。
  3. 自動演奏用の楽曲データを記憶する記憶手段と、前記楽曲データに関してロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段とを備えたコンピュータにおいて使用される記録媒体であって、
    前記指定に係るロール演奏区間の自動演奏用のロールデータを生成して前記記憶手段に書込むステップであって、前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するデータを前記自動演奏用のロールデータ中のタイミングデータとして生成するもの
    を含むプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  4. 所定の打楽器音に関してロール音発生を指示する指示手段と、
    ロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段と、
    前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成する生成手段と、
    前記指示手段でのロール音発生の指示に応答して前記ロールデータの指示する発音タイミングに従って前記所定の打楽器音に関するロール音信号を発生する発生手段と
    を備えたデータ生成装置。
  5. 所定の打楽器音に関してロール音発生を指示する指示手段と、ロール演奏区間を指定すると共にロール開始直後の発音間隔及びロール終了直前の発音期間を指定する指定手段とを備えたコンピュータにおいて使用される記録媒体であって、
    前記指定に係るロール演奏区間の開始タイミングをロール開始時の第1の発音タイミングとすると共に該第1の発音タイミングから前記指定に係るロール開始直後の発音間隔を隔てたタイミングを第2の発音タイミングとした上で該第2の発音タイミングの後前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを隣り合う発音タイミング毎に発音間隔が前記指定に係るロール開始直後の発音間隔とは異なり且つ前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングとその直前の発音タイミングとの間の時間間隔が前記指定に係るロール終了直前の発音期間と一致するように決定することにより前記第1の発音タイミングから前記指定に係るロール演奏区間の終了タイミングの直前の発音タイミングまでの順次の発音タイミングを指示するロールデータを生成するステップと、
    前記指示手段でのロール音発生の指示に応答して前記ロールデータの指示する発音タイミングに従って前記所定の打楽器音に関するロール音信号を発生するステップと
    を含むプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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