JP2616699B2 - カーボン・ナノチューブの精製法 - Google Patents
カーボン・ナノチューブの精製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素、水、二酸化炭素
のような酸化性気体を用いて、カーボン・ナノチューブ
と共に含まれる炭素不純物を酸化によって取り除くこと
により、カーボン・ナノチューブを精製する方法、およ
び、カーボン・ナノチューブと物質との複合材料とその
製造方法に関するものである。本発明の精製法は、大幅
に改善された性質を持つ材料としての高品質のカーボン
・ナノチューブを生産するために非常に有用である。ま
た本発明の複合材料およびその製造方法とともに、とり
わけ化学からエレクトロニクスまで広い範囲に渡る次世
代の産業に利用できる。
のような酸化性気体を用いて、カーボン・ナノチューブ
と共に含まれる炭素不純物を酸化によって取り除くこと
により、カーボン・ナノチューブを精製する方法、およ
び、カーボン・ナノチューブと物質との複合材料とその
製造方法に関するものである。本発明の精製法は、大幅
に改善された性質を持つ材料としての高品質のカーボン
・ナノチューブを生産するために非常に有用である。ま
た本発明の複合材料およびその製造方法とともに、とり
わけ化学からエレクトロニクスまで広い範囲に渡る次世
代の産業に利用できる。
【0002】
【従来の技術】カーボン・ナノチューブの大量合成法
は、1992年(Nature,358,220−22
2(1992))に発見された。これは、炭素アークプ
ラズマ放電法と呼ばれ、Heガス雰囲気下、2つの炭素
電極間に50〜100アンペア(A)、約18ボルト
(V)の電圧の印加によりアークプラズマを発生させる
ことにより、片方の電極上にナノチューブを大量に含ん
だ蒸着物を得る方法である。この合成法はナノチューブ
の収率は高く、通常生成物の65%以上がナノチューブ
であるが、生成物は、カーボン・ナノ粒子(多面体の炭
素の殻で覆われたナノメートル・スケールの粒子)を幾
分か(35%未満)と少量の構造を持たないアモルファ
ス・カーボンをしばしば含んでいる。ナノチューブ材料
を精製するために、濾過やクロマトグラフィのような従
来の技術を利用することができるが、それらの技術は簡
便でなく、しかも、大量精製には適していない。
は、1992年(Nature,358,220−22
2(1992))に発見された。これは、炭素アークプ
ラズマ放電法と呼ばれ、Heガス雰囲気下、2つの炭素
電極間に50〜100アンペア(A)、約18ボルト
(V)の電圧の印加によりアークプラズマを発生させる
ことにより、片方の電極上にナノチューブを大量に含ん
だ蒸着物を得る方法である。この合成法はナノチューブ
の収率は高く、通常生成物の65%以上がナノチューブ
であるが、生成物は、カーボン・ナノ粒子(多面体の炭
素の殻で覆われたナノメートル・スケールの粒子)を幾
分か(35%未満)と少量の構造を持たないアモルファ
ス・カーボンをしばしば含んでいる。ナノチューブ材料
を精製するために、濾過やクロマトグラフィのような従
来の技術を利用することができるが、それらの技術は簡
便でなく、しかも、大量精製には適していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不純
物を含むバルクの粗ナノチューブを、純度が99.9%
以上であるナノチューブに、簡便かつ大量に精製するこ
とにある。
物を含むバルクの粗ナノチューブを、純度が99.9%
以上であるナノチューブに、簡便かつ大量に精製するこ
とにある。
【0004】本発明の他の目的は、上記精製されたナノ
チューブと他の物質との複合材料およびその製造方法を
提供することにある。
チューブと他の物質との複合材料およびその製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、サンプル中の
カーボン・ナノ粒子および他の炭素不純物を選択的に酸
化するために、酸化剤を利用するカーボン・ナノチュー
ブの精製のための方法である。一般的な酸化剤の他、酸
化剤として特に効果の大きい酸素(O2)、水(H
2O)、二酸化炭素(CO2)を利用するカーボン・ナ
ノチューブの精製のための方法を含んでいる。
カーボン・ナノ粒子および他の炭素不純物を選択的に酸
化するために、酸化剤を利用するカーボン・ナノチュー
ブの精製のための方法である。一般的な酸化剤の他、酸
化剤として特に効果の大きい酸素(O2)、水(H
2O)、二酸化炭素(CO2)を利用するカーボン・ナ
ノチューブの精製のための方法を含んでいる。
【0006】本発明は、また、精製されたカーボン・ナ
ノチューブを使用して製造された、セシウム(Cs)、
ルビジウム(Rb)、セレン(Se)、イオウ(S)な
どの融解・液化した時の界面張力(表面エネルギー)の
比較的小さな物質(およそ500mN/m以下)とナノ
チューブの複合材料である。
ノチューブを使用して製造された、セシウム(Cs)、
ルビジウム(Rb)、セレン(Se)、イオウ(S)な
どの融解・液化した時の界面張力(表面エネルギー)の
比較的小さな物質(およそ500mN/m以下)とナノ
チューブの複合材料である。
【0007】このような複合材料は、上記方法により精
製されたカーボン・ナノチューブと前記物質とを混合し
て融解・液化するまで加熱することにより製造される。
製されたカーボン・ナノチューブと前記物質とを混合し
て融解・液化するまで加熱することにより製造される。
【0008】
【作用】カーボン・ナノチューブの大量合成時には、炭
素多面体であるカーボン・ナノ粒子と構造を持たないア
モルファス・カーボンが同時に生成する。産業上ナノチ
ューブの特徴を効果的に生かすためには、これら不純物
炭素を取り除く必要がある。もし、酸化反応の活性化障
壁を越えるために十分なエネルギー(熱)が与えられた
ならば、良く知られているように、酸化剤の存在下で炭
素材料を酸化することができる。(「活性炭(基礎と応
用)」、炭素材料学会編、講談社、1984年4月22
日参照)。酸化反応の例を挙げると次のようになる。
素多面体であるカーボン・ナノ粒子と構造を持たないア
モルファス・カーボンが同時に生成する。産業上ナノチ
ューブの特徴を効果的に生かすためには、これら不純物
炭素を取り除く必要がある。もし、酸化反応の活性化障
壁を越えるために十分なエネルギー(熱)が与えられた
ならば、良く知られているように、酸化剤の存在下で炭
素材料を酸化することができる。(「活性炭(基礎と応
用)」、炭素材料学会編、講談社、1984年4月22
日参照)。酸化反応の例を挙げると次のようになる。
【0009】 (1) C+O2 →CO2 (2) C+H2O →CO+H2 (3) C+CO 2 →2CO これらの反応を開始するためには、通常、炭素を700
〜1000℃に加熱しなければならない。反応に必要な
温度は、炭素材料と酸化剤の濃度に依存する。
〜1000℃に加熱しなければならない。反応に必要な
温度は、炭素材料と酸化剤の濃度に依存する。
【0010】カーボン・ナノチューブを含むサンプルの
酸化反応を研究した結果、我々は、ナノチューブがその
先端部分から最初に反応を起こし、それ故、ナノチュー
ブが開くことを発見した(Nature,Vol.36
1,No6410,P333〜P334,1993年1
月28日)。また、ナノ粒子は反対に非常にゆっくりと
反応することを見いだした。我々は、この反応性の相違
は歪みに由来すると説明付けている。言い替えれば、大
きく彎曲したナノチューブの先端部分は、ナノ粒子やナ
ノチューブの側面と比較して、より歪んでおり、それ
故、ナノチューブの先端部分がより反応し易いためと説
明することができる。上記の反応性の相違を図1(a)
から(b)へのナノチューブ1を含むサンプルの酸化反
応に伴う経時変化を示す模式図で示す。図1(a)は酸
化を行う前の状態、図1(b)は反応性の高いナノチュ
ーブ先端部分が選択的に酸化されている状態を示してい
る。この反応性の相違は試みた全ての酸化剤に対して成
り立つ。
酸化反応を研究した結果、我々は、ナノチューブがその
先端部分から最初に反応を起こし、それ故、ナノチュー
ブが開くことを発見した(Nature,Vol.36
1,No6410,P333〜P334,1993年1
月28日)。また、ナノ粒子は反対に非常にゆっくりと
反応することを見いだした。我々は、この反応性の相違
は歪みに由来すると説明付けている。言い替えれば、大
きく彎曲したナノチューブの先端部分は、ナノ粒子やナ
ノチューブの側面と比較して、より歪んでおり、それ
故、ナノチューブの先端部分がより反応し易いためと説
明することができる。上記の反応性の相違を図1(a)
から(b)へのナノチューブ1を含むサンプルの酸化反
応に伴う経時変化を示す模式図で示す。図1(a)は酸
化を行う前の状態、図1(b)は反応性の高いナノチュ
ーブ先端部分が選択的に酸化されている状態を示してい
る。この反応性の相違は試みた全ての酸化剤に対して成
り立つ。
【0011】これらの結果を考慮に入れると、直感的に
は、酸化によるナノチューブを精製することができない
ことが予想される。しかしながら、さらに研究を続けた
結果、反応時間と酸化性気体の濃度を変化させると、適
切な条件下ではナノチューブ1が残り、ナノ粒子2が反
応して消失することを見い出した。この結果のキーポイ
ントは、ナノチューブの側壁とナノ粒子の外壁の相対的
な反応速度の違い、ならびにナノチューブとナノ粒子の
相対的なサイズの相違にあると考えられる。ナノ粒子は
粒子径が数十から百ナノメートル程度の大きさであるの
に対し、ナノチューブはその長さが数マイクロメートル
に及び、数十から数百倍大きい。この反応速度の相違、
サイズの相違による酸化反応の経時変化を、図1の
(a)、(b)、(c)に図示した。酸化の初期段階で
は反応性の高いナノチューブの先端部分のみが選択的に
反応し開口している(図1(b))。しかしながら、図
1(c)に示すように、十分反応が進行すると、反応性
の低いナノ粒子も酸化により完全に消失してしまい、ナ
ノチューブは両端からの酸化を受けて短くなりながらも
消失することなく生き残っている。この結果は、我々が
試みた全ての酸化剤で同じく観察された。酸化剤のタイ
プによって変化するのは、完全に精製するために必要な
反応時間だけである。
は、酸化によるナノチューブを精製することができない
ことが予想される。しかしながら、さらに研究を続けた
結果、反応時間と酸化性気体の濃度を変化させると、適
切な条件下ではナノチューブ1が残り、ナノ粒子2が反
応して消失することを見い出した。この結果のキーポイ
ントは、ナノチューブの側壁とナノ粒子の外壁の相対的
な反応速度の違い、ならびにナノチューブとナノ粒子の
相対的なサイズの相違にあると考えられる。ナノ粒子は
粒子径が数十から百ナノメートル程度の大きさであるの
に対し、ナノチューブはその長さが数マイクロメートル
に及び、数十から数百倍大きい。この反応速度の相違、
サイズの相違による酸化反応の経時変化を、図1の
(a)、(b)、(c)に図示した。酸化の初期段階で
は反応性の高いナノチューブの先端部分のみが選択的に
反応し開口している(図1(b))。しかしながら、図
1(c)に示すように、十分反応が進行すると、反応性
の低いナノ粒子も酸化により完全に消失してしまい、ナ
ノチューブは両端からの酸化を受けて短くなりながらも
消失することなく生き残っている。この結果は、我々が
試みた全ての酸化剤で同じく観察された。酸化剤のタイ
プによって変化するのは、完全に精製するために必要な
反応時間だけである。
【0012】本発明で示すナノチューブの精製のために
用いた酸化剤は、酸素(空気を含める)、水(水蒸
気)、二酸化炭素であるが、酸化作用のある物質ならば
基本的にどのような物質でも、本発明に使用することが
できる。例えば、酸化性気体であるオゾン(O3)、二
酸化硫黄(SO2)、二酸化窒素(NO2)などの他、
過酸化水素水(H2O2、加熱で分解、2H2O2=2
H2O+O2+46.2kcal)、硫酸(H2S
O4)、酢酸(HNO3)、過塩素酸(HCIO4)な
ど無機物質、過酢酸(CH3COOOH)、過安息香酸
などの有機物質が挙げられる。
用いた酸化剤は、酸素(空気を含める)、水(水蒸
気)、二酸化炭素であるが、酸化作用のある物質ならば
基本的にどのような物質でも、本発明に使用することが
できる。例えば、酸化性気体であるオゾン(O3)、二
酸化硫黄(SO2)、二酸化窒素(NO2)などの他、
過酸化水素水(H2O2、加熱で分解、2H2O2=2
H2O+O2+46.2kcal)、硫酸(H2S
O4)、酢酸(HNO3)、過塩素酸(HCIO4)な
ど無機物質、過酢酸(CH3COOOH)、過安息香酸
などの有機物質が挙げられる。
【0013】
【実施例】バルクの粗ナノチューブは既報(Natur
e,358,220−222,1992)の方法で合成
し、電動モーターで擦り潰し粉末にした。秤量したサン
プル(約20mg)を開放系の石英ガラス管に詰め、6
00〜1000℃の間で炉中で加熱する。この時、炉の
中は酸化剤(空気、酸素(O2)、二酸化炭素(C
O2)、水(H2O))で満たす。与えられた反応時間
後、サンプルを取り出し、秤量し反応した炭素を定量す
る。サンプルの一部をエタノール中超音波分散した後、
その一滴を透過型電子顕微鏡(TEM)のグリッドに垂
らし、サンプル中の定性的な変化の直接像をTEMを用
いて分折する。この方法を用いれば、バルクの粗ナノチ
ューブを精製するために必要な条件を確立することがで
きる。
e,358,220−222,1992)の方法で合成
し、電動モーターで擦り潰し粉末にした。秤量したサン
プル(約20mg)を開放系の石英ガラス管に詰め、6
00〜1000℃の間で炉中で加熱する。この時、炉の
中は酸化剤(空気、酸素(O2)、二酸化炭素(C
O2)、水(H2O))で満たす。与えられた反応時間
後、サンプルを取り出し、秤量し反応した炭素を定量す
る。サンプルの一部をエタノール中超音波分散した後、
その一滴を透過型電子顕微鏡(TEM)のグリッドに垂
らし、サンプル中の定性的な変化の直接像をTEMを用
いて分折する。この方法を用いれば、バルクの粗ナノチ
ューブを精製するために必要な条件を確立することがで
きる。
【0014】1)酸化剤として空気を用いた場合、ナノ
チューブを含むサンプルは、15分間、850℃の加熱
で精製された。図2および図3は、それぞれ、サンプル
の酸化前と酸化後の状態を示している。図7は、15分
間、空気中で酸化反応を行った場合のナノチューブを含
むサンプルを様々な温度に対する重量減少の割合(百分
率)の関係をプロットしたグラフ(図7(a))であ
る。なお、図7(b)は参照のために示したフラーレン
C60の場合である。この図から分かるように、ナノチ
ューブを含むサンプルは、比較的高温の700℃付近の
臨界的な温度まで酸化に対する耐性を持ち、それ以上の
温度では急激に酸化反応を起こす。また、1000℃付
近では、重量の約99%を失う。従って、ナノチューブ
の精製には、酸化剤が空気、反応時間が15分の場合、
反応温度は700℃以上1000℃以下が好ましい結果
が得られる。また、良い結果を生む反応時間は、反応温
度がそれぞれ700℃付近とした場合、20〜60分、
850℃付近の場合は5〜30分、1000℃では1〜
10分である。各々の温度でここに示した最適の反応時
間を越えて反応を行うと、ナノチューブを含むサンプル
のほぼ全量が失われてしまう。図7(a)の温度依存性
の結果を解析したところ、ナノチューブの酸化反応は、
アレニウス(Arrhenius)の式に従い、空気酸
化反応に必要な活性化エネルギーは、225kJ/mo
lであることが分かった。
チューブを含むサンプルは、15分間、850℃の加熱
で精製された。図2および図3は、それぞれ、サンプル
の酸化前と酸化後の状態を示している。図7は、15分
間、空気中で酸化反応を行った場合のナノチューブを含
むサンプルを様々な温度に対する重量減少の割合(百分
率)の関係をプロットしたグラフ(図7(a))であ
る。なお、図7(b)は参照のために示したフラーレン
C60の場合である。この図から分かるように、ナノチ
ューブを含むサンプルは、比較的高温の700℃付近の
臨界的な温度まで酸化に対する耐性を持ち、それ以上の
温度では急激に酸化反応を起こす。また、1000℃付
近では、重量の約99%を失う。従って、ナノチューブ
の精製には、酸化剤が空気、反応時間が15分の場合、
反応温度は700℃以上1000℃以下が好ましい結果
が得られる。また、良い結果を生む反応時間は、反応温
度がそれぞれ700℃付近とした場合、20〜60分、
850℃付近の場合は5〜30分、1000℃では1〜
10分である。各々の温度でここに示した最適の反応時
間を越えて反応を行うと、ナノチューブを含むサンプル
のほぼ全量が失われてしまう。図7(a)の温度依存性
の結果を解析したところ、ナノチューブの酸化反応は、
アレニウス(Arrhenius)の式に従い、空気酸
化反応に必要な活性化エネルギーは、225kJ/mo
lであることが分かった。
【0015】2)酸化剤として純粋な酸素(1気圧)を
用いた場合、ナノチューブを含むサンプルは、15分
間、750℃の加熱で精製された。その精製されたサン
プルを図4に示す。反応が起こる臨界的な温度は600
℃程度であることが分かった。さらに、同じ圧力のと
き、純粋の酸素の濃度は空気の濃度に比べ、約5倍高い
ため、酸素を酸化剤として用いた場合、空気の場合に比
較して、低い反応温度、短い反応時間でナノチューブを
精製できることが分かった。反応時間が15分の場合、
反応温度は600℃以上1000℃以下が望ましい。ま
た、好ましい反応時間は、反応温度が、それぞれ、約6
00℃の場合で20〜60分、約750℃の場合で5〜
30分、約900℃の場合で1〜10分、約1000℃
の場合で30秒〜5分程度である。
用いた場合、ナノチューブを含むサンプルは、15分
間、750℃の加熱で精製された。その精製されたサン
プルを図4に示す。反応が起こる臨界的な温度は600
℃程度であることが分かった。さらに、同じ圧力のと
き、純粋の酸素の濃度は空気の濃度に比べ、約5倍高い
ため、酸素を酸化剤として用いた場合、空気の場合に比
較して、低い反応温度、短い反応時間でナノチューブを
精製できることが分かった。反応時間が15分の場合、
反応温度は600℃以上1000℃以下が望ましい。ま
た、好ましい反応時間は、反応温度が、それぞれ、約6
00℃の場合で20〜60分、約750℃の場合で5〜
30分、約900℃の場合で1〜10分、約1000℃
の場合で30秒〜5分程度である。
【0016】3)水蒸気(気体のH2O)の存在下で
は、酸化反応は非常に遅く、図5に示されるようなサン
プルを得るためには、12時間、900℃の加熱が必要
であった。
は、酸化反応は非常に遅く、図5に示されるようなサン
プルを得るためには、12時間、900℃の加熱が必要
であった。
【0017】4)二酸化炭素もナノチューブを精製する
ための酸化剤として使用することができるが、反応速度
は遅い。1気圧の二酸化炭素の場合、サンプルを36時
間、900℃で加熱しなければならなかった。この方法
で精製されたナノチューブを図6に示す。
ための酸化剤として使用することができるが、反応速度
は遅い。1気圧の二酸化炭素の場合、サンプルを36時
間、900℃で加熱しなければならなかった。この方法
で精製されたナノチューブを図6に示す。
【0018】5)精製されたナノチューブを使用して、
ナノチューブの中空内に他物質を導入すること、もしく
は、ナノチューブの外皮を他物質で被覆することによ
り、ナノチューブと他物質の複合材料を製造することが
できる。この複合材料はナノチューブの細長い非常に小
さな筒を鋳型とした、様々な物質のミクロな同軸ケーブ
ルのような量子細線と見なすことができる。この複合材
料を製造する方法は、ナノチューブと複合したい物質を
減圧下加熱処理することで融解・液化させ、毛細管現象
(濡れ)によって物質をナノチューブの中空もしくは外
皮に吸引・被覆させることに基づいている。物質のナノ
チューブに対する濡れは、物質の界面張力(表面エネル
ギー)の大きさに関係する。物質の界面張力が小さいほ
ど、ナノチューブは物質に対して濡れ易く、従って、物
質をナノチューブに吸引・被覆させ易い。様々な物質で
ナノチューブとの複合化を試行した結果、液化した物質
の界面張力がおよそ500mN/m以下の場合、複合材
料が得られることが分かった。
ナノチューブの中空内に他物質を導入すること、もしく
は、ナノチューブの外皮を他物質で被覆することによ
り、ナノチューブと他物質の複合材料を製造することが
できる。この複合材料はナノチューブの細長い非常に小
さな筒を鋳型とした、様々な物質のミクロな同軸ケーブ
ルのような量子細線と見なすことができる。この複合材
料を製造する方法は、ナノチューブと複合したい物質を
減圧下加熱処理することで融解・液化させ、毛細管現象
(濡れ)によって物質をナノチューブの中空もしくは外
皮に吸引・被覆させることに基づいている。物質のナノ
チューブに対する濡れは、物質の界面張力(表面エネル
ギー)の大きさに関係する。物質の界面張力が小さいほ
ど、ナノチューブは物質に対して濡れ易く、従って、物
質をナノチューブに吸引・被覆させ易い。様々な物質で
ナノチューブとの複合化を試行した結果、液化した物質
の界面張力がおよそ500mN/m以下の場合、複合材
料が得られることが分かった。
【0019】以下に具体的な複合材料の例とその製造法
について述べる。まず、真空系内で、精製されたナノチ
ューブ表面に吸着していると考えられる酸素・水などを
減圧下(約10 -6 torr)、加熱(約500℃)によ
って十分な時間をかけて取り除く。次に同じ真空系に予
め入れておいた複合する物質を減圧・加熱処理されたナ
ノチューブと混合し、複合する物質が融解・液化する温
度まで加熱する。複合する物質とナノチューブを良くな
じませ、複合を完了する。ナノチューブとの複合は、ナ
ノチューブ中空内の場合はTEMで、ナノチューブ表面
の場合はSTMで観察し確認する。この製造法の利点
は、界面張力が比較的小さい(およそ500mN/m以
下)ものであれば、基本的に複合する物質を選ばないと
ころである。物質の例としては、セシウム(Cs)、ル
ビジウム(Rb)、セレン(Se)、イオウ(S)など
が考えられる。
について述べる。まず、真空系内で、精製されたナノチ
ューブ表面に吸着していると考えられる酸素・水などを
減圧下(約10 -6 torr)、加熱(約500℃)によ
って十分な時間をかけて取り除く。次に同じ真空系に予
め入れておいた複合する物質を減圧・加熱処理されたナ
ノチューブと混合し、複合する物質が融解・液化する温
度まで加熱する。複合する物質とナノチューブを良くな
じませ、複合を完了する。ナノチューブとの複合は、ナ
ノチューブ中空内の場合はTEMで、ナノチューブ表面
の場合はSTMで観察し確認する。この製造法の利点
は、界面張力が比較的小さい(およそ500mN/m以
下)ものであれば、基本的に複合する物質を選ばないと
ころである。物質の例としては、セシウム(Cs)、ル
ビジウム(Rb)、セレン(Se)、イオウ(S)など
が考えられる。
【0020】図8にセレン(Se)とナノチューブを上
記方法により複合した場合のTEM写真を示す。図はナ
ノチューブの長軸方向の断面を表し、ナノチューブ内の
濃く映った部分にセレンが導入されている。このTEM
写真では、ナノチューブ内のセレンの格子像が観察され
ないことから、セレンはアモルファス状態にあると考え
られる。ナノチューブは、その直径と螺旋度に依存し
て、電気的物性が半導体から金属に周期的に変化するこ
とが知られている(フィジカル・レビュー・レター(P
hys.Rev.Lett.)、68(10)(199
2),1579)。従って、この複合材料は、金属(セ
レン)を半導体または金属(ナノチューブ)で覆ったミ
クロな同軸ケーブルと見なせる。
記方法により複合した場合のTEM写真を示す。図はナ
ノチューブの長軸方向の断面を表し、ナノチューブ内の
濃く映った部分にセレンが導入されている。このTEM
写真では、ナノチューブ内のセレンの格子像が観察され
ないことから、セレンはアモルファス状態にあると考え
られる。ナノチューブは、その直径と螺旋度に依存し
て、電気的物性が半導体から金属に周期的に変化するこ
とが知られている(フィジカル・レビュー・レター(P
hys.Rev.Lett.)、68(10)(199
2),1579)。従って、この複合材料は、金属(セ
レン)を半導体または金属(ナノチューブ)で覆ったミ
クロな同軸ケーブルと見なせる。
【0021】図9にイオウ(S)とナノチューブを上記
の方法で複合した場合のSTM写真を示す。中央に見え
る束の一本一本がイオウで被覆されたナノチューブであ
る。イオウの被覆はSTMのバイアス電圧を通常観察の
5〜6倍の4〜5Vに上げることにより剥ぐことができ
る。この複合材料は、絶縁体(イオウ)で半導体または
金属(ナノチューブ)を被覆したミクロな同軸ケーブル
と考えることができる。
の方法で複合した場合のSTM写真を示す。中央に見え
る束の一本一本がイオウで被覆されたナノチューブであ
る。イオウの被覆はSTMのバイアス電圧を通常観察の
5〜6倍の4〜5Vに上げることにより剥ぐことができ
る。この複合材料は、絶縁体(イオウ)で半導体または
金属(ナノチューブ)を被覆したミクロな同軸ケーブル
と考えることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明で示されるカーボン・ナノチュー
ブ精製法は、カーボン・ナノチューブを簡便かつ効果的
に、さらに大量に精製することが可能であることを実証
している。それ故、本発明は、産業上、ナノチューブと
他の物質との複合材料のように、ナノチューブを新しい
材料として用いることができるために、非常に有用であ
る。
ブ精製法は、カーボン・ナノチューブを簡便かつ効果的
に、さらに大量に精製することが可能であることを実証
している。それ故、本発明は、産業上、ナノチューブと
他の物質との複合材料のように、ナノチューブを新しい
材料として用いることができるために、非常に有用であ
る。
【図1】カーボン・ナノチューブとカーボン・ナノ粒子
の酸化の経時変化を示す図である。
の酸化の経時変化を示す図である。
【図2】精製する前(酸化前)のナノチューブを含むサ
ンプルの電子顕微鏡写真である。
ンプルの電子顕微鏡写真である。
【図3】酸化剤として空気を用いて精製したナノチュー
ブを含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
ブを含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
【図4】酸化剤として酸素を用いて精製したナノチュー
ブを含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
ブを含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
【図5】酸化剤として水を用いて精製したナノチューブ
を含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
を含むサンプルの電子顕微鏡写真である。
【図6】酸化剤として二酸化炭素を用いて精製したナノ
チューブを含むサンプルのTEM像である。
チューブを含むサンプルのTEM像である。
【図7】酸化における反応温度とナノチューブを含むサ
ンプルの相対的重量減少の関係を示す図である。
ンプルの相対的重量減少の関係を示す図である。
【図8】セレンと精製されたナノチューブとの複合材料
の電子顕微鏡写真である。
の電子顕微鏡写真である。
【図9】イオウと精製されたナノチューブとの複合材料
の電子顕微鏡写真である。
の電子顕微鏡写真である。
1 カーボン・ナノチューブ 2 カーボン・ナノ粒子
Claims (9)
- 【請求項1】カーボン・ナノチューブを含むサンプルを
粉末にし、このサンプルを酸化剤とともに反応温度60
0℃〜1000℃で、カーボン・ナノチューブ以外のカ
ーボン・ナノ粒子やアモルファス・カーボンなどの炭素
不純物が消失するまで加熱することを特徴とするカーボ
ン・ナノチューブの精製法。 - 【請求項2】前記サンプルを空気中で反応温度700℃
〜1000℃で加熱することを特徴とする請求項1記載
のカーボン・ナノチューブの精製法。 - 【請求項3】前記サンプルを酸素とともに反応温度60
0℃〜1000℃で加熱することを特徴とする請求項1
記載のカーボン・ナノチューブの精製法。 - 【請求項4】前記酸化剤が水であることを特徴とする請
求項1記載のカーボン・ナノチューブの精製法。 - 【請求項5】前記酸化剤が二酸化炭素であることを特徴
とする請求項1記載のカーボン・ナノチューブの精製
法。 - 【請求項6】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
方法により精製されたカーボン・ナノチューブを使用し
て製造された、融解・液化した時の界面張力(表面エネ
ルギー)が500mN/m以下である物質と前記カーボ
ン・ナノチューブの複合材料。 - 【請求項7】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
方法により精製されたカーボン・ナノチューブと、融解
・液化した時の界面張力(表面エネルギー)が500m
N/m以下である物質とを混合して融解・液化するまで
加熱することにより、前記物質と前記カーボンナノチュ
ーブの複合材料を製造する方法。 - 【請求項8】 前記物質が、セシウム(Cs)、ルビジウ
ム(Rb)、セレン(Se)、イオ ウ(S)のいずれか
であることを特徴とする請求項6記載の複合材料。 - 【請求項9】 前記物質が、セシウム(Cs)、ルビジウ
ム(Rb)、セレン(Se)、イオウ(S)のいずれか
であることを特徴とする請求項7記載の複合材料を製造
する方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP6145242A JP2616699B2 (ja) | 1993-06-03 | 1994-05-24 | カーボン・ナノチューブの精製法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-133048 | 1993-06-03 | ||
JP13304893 | 1993-06-03 | ||
JP6145242A JP2616699B2 (ja) | 1993-06-03 | 1994-05-24 | カーボン・ナノチューブの精製法 |
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Family
ID=26467485
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-
1994
- 1994-05-24 JP JP6145242A patent/JP2616699B2/ja not_active Expired - Fee Related
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NATURE 362〜8!(1993−4−8)P.522−525 |
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