JP2616336B2 - パチンコ遊技場の管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ遊技における
出玉率を複数段階のいずれかに設定することが可能な遊
技制御装置を有するパチンコ機を複数列設するパチンコ
島台が設置されるパチンコ遊技場の管理装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、パチンコ機における出玉率の調整
は、障害釘等の間隔を調節することにより行っていた
が、その調節に熟練を要する等の理由で、近年マイクロ
コンピュータを含む遊技制御装置によって遊技における
出玉率を複数段階のいずれかに設定することが可能なパ
チンコ機が提供されるようになってきた。このようなパ
チンコ機にあっては、その出玉率の設定をする調節つま
みが各パチンコ機の内部に設けられる前記遊技制御装置
自体に設けられていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このため、出玉率を所
望の値に設定するためには、各パチンコ機毎に調節つま
みを調節しなければならず、多数のパチンコ機を調節す
るのに時間がかかるという欠点があった。本発明は、上
記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするとこ
ろは、電気的に出玉率の調節が可能なパチンコ機に対す
る出玉率の調節を極めて簡単に行うことができるパチン
コ遊技場の管理装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、パチンコ遊技における出玉
率を複数段階のいずれかに設定することが可能な遊技制
御装置を有するパチンコ機を複数列設するパチンコ島台
が設置されるパチンコ遊技場の管理装置において、該管
理装置は、少なくとも前記パチンコ機において発生する
利益玉情報及び不利益玉情報に基づいて当該パチンコ機
に係る管理データを演算する演算手段と、前記遊技制御
装置に前記複数段階のいずれかの出玉率を設定指令する
出玉率設定指令手段と、を含むと共に、有線回線を介し
てパチンコ遊技場から離れた外部の移動可能な制御端末
装置と接続可能に構成され、前記制御端末装置と前記管
理装置とを前記有線回線で接続した状態で、前記制御端
末装置の操作に基づいて、前記管理装置を介して各パチ
ンコ機毎の出玉率を設定し得ると共に前記管理装置で演
算された売上データ，打止回数データ，大当り回数デー
タ等の管理データを前記制御端末装置で得ることができ
ることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】管理装置に出玉率設定指令手段が設けられてい
るので、管理装置を操作することにより各パチンコ機毎
に所望の出玉率を設定することができ、パチンコ機の出
玉率の調節を極めて短時間に容易に行うことができる。
また、管理装置は、回線を介して外部の移動可能な制御
端末装置と接続可能に構成されているので、制御端末装
置の操作に基づいて各パチンコ機毎の出玉率を設定する
ことができると共に、管理装置によって演算された各パ
チンコ機の管理データを制御端末装置で得ることができ
る。これにより、わざわざパチンコ遊技場に出向かなく
ても離れた位置からパチンコ機の出玉率の設定や管理デ
ータを得ることができるので、多店舗展開しているチェ
ーン店の管理も極めて容易に行うことができる。

【０００６】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。まず、図４乃至図６を参照して、実施例に
係るパチンコ遊技場１の構成について説明する。図４
は、パチンコ遊技場１の概略を示す平面図であり、図５
は、パチンコ遊技場１の一角に設けられる管理室２に設
置される管理装置３を示す斜視図であり、図６は、パチ
ンコ遊技場１に設置されるパチンコ島台６の一部を示す
斜視図である。

【０００７】図４において、パチンコ遊技場１には、複
数のパチンコ島台６（図示では６つ）が並列状に設置さ
れている。各パチンコ島台６は、パチンコ遊技場１の一
角に設けられる管理室２に設置される管理装置３と配線
によって接続されている。この配線は、各パチンコ島台
６に列設されるパチンコ機２０（図６参照）からの打込
玉（利益玉）及び賞球玉（不利益玉）に係る情報データ
を伝送するデータ用配線、パチンコ島台６に設けられる
パチンコ機２０を含む各種の機器を制御する制御用配線
を含んでいる。

【０００８】また、管理室２には、管理装置３の他に、
他のデータ（例えば、景品管理データ）等の管理を行う
補助コンピュータ４と、外部に持ち運び可能な制御端末
装置５とが設けられている。また、パチンコ遊技場１に
は、遊技者が獲得した景品玉（本実施例においては、後
述するように獲得した景品玉数を印字したレシート）と
所望の景品とを交換する景品交換場８も設けられてい
る。

【０００９】前記管理装置３は、図５に示すように、パ
チンコ遊技場１に設置されるすべてのパチンコ機２０に
対応して設けられ、その稼働状況等を報知する個別表示
器１０と、所望の管理データを表示又は印字する際に操
作するキーボード１１と、該キーボード１１によって操
作された所望の管理データを印字するプリンタ１２と、
前記キーボード１１によって操作された所望の管理デー
タを表示する表示器１３と、所定の操作を１つのキー操
作で処理するファンクションキー１４と、が設けられて
いる。しかして、前記したように、管理装置３には、パ
チンコ島台６に列設されるパチンコ機２０からの利益玉
情報及び不利益玉情報が入力記憶され、該情報に基づい
て演算した結果を前記キーボード１１又はファンクショ
ンキー１４の操作によって前記プリンタ１２又は表示器
１３で表示するように制御する。また、管理装置３に
は、後述するように、回線３０（図１及び図２参照；一
般公衆回線やＩＳＤＮ等）を介して制御端末装置５と接
続できるようになっている。なお、パチンコ島台６に玉
貸機がある場合には、その玉貸機からの情報（売上情
報）も管理装置３で管理するようにしても良い。

【００１０】また、前記補助コンピュータ４は、独自に
インプットされるデータに基づいて景品管理を行うばか
りでなく、前記管理装置３からの情報を受け入れて、日
報や月報等の管理データを作成することもできる。更
に、制御端末装置５は、いわゆるラップトップパソコン
又はノートパソコンと言われる持ち運び可能なパーソナ
ルコンピュータであり、前記したように管理装置３と回
線３０を介して接続できるようになっている。

【００１１】一方、前記パチンコ島台６に列設されるパ
チンコ機２０は、図６に示すように、その前面に払い出
された景品玉を貯留し且つ打球として供給する上皿２１
と、該上皿２１に貯留される景品玉が満杯となったとき
に溢れた景品玉を貯留する下皿２２とが設けられるが、
下皿２２の下方には、玉返却装置２３が設けられてい
る。この玉返却装置２３は、パチンコ島台６のカウンタ
ー台７内に埋め込まれて設けられると共に下皿２２から
玉抜きされた景品玉を計数した後、パチンコ島台６の内
部に設けられる還元タンク（図示しない）に返却するも
のであり、遊技終了時に精算することにより、計数され
た景品玉（即ち、遊技者が獲得した景品玉）の数を印字
したレシートが発行されるようにプリンター装置を内蔵
している。また、本実施例におけるパチンコ機２０は、
玉貸機能を有しており、カード又は硬貨を投入（カード
又は硬貨の投入口は、玉返却装置２３と一体的に形成さ
れている）することにより、所望数の遊技玉を上皿２１
に自動的に払い出すようになっている。

【００１２】また、パチンコ機２０は、詳細に図示しな
いが、その出玉率を複数段階に設定し得る遊技制御装置
を内蔵している。この場合の出玉率は、正確な意味での
出玉率（総貸玉数に対して遊技客が獲得した総景品玉数
の割合）ではなく、打込玉数に対する景品玉数の割合で
算出（いわゆる入賞率に近い）されるもので、例えば、
その割合が「０．８」「０．９」「１．０」「１．１」
「１．２」「１．３」の６段階に調節し得るようになっ
ている。そして、実際の遊技においては、任意の時間毎
にその時点での出玉率と設定された出玉率とを比較し
て、その値が異なる場合には、設定された出玉率に収束
するように、例えば、図柄表示装置の大当りとなる確率
を変更したりして制御することになる。

【００１３】上記したようにパチンコ機２０には、出玉
率を複数段階に設定し得る遊技制御装置を有している
が、この設定は、図１に示すように、前記管理装置３か
らの設定指令信号に基づいて設定される。そして、この
場合、管理装置３における操作は、誰でも操作できるわ
けではなく、所定の限られた人（例えば、遊技場のオー
ナーや支配人）だけが行えるようにすることが望まし
く、このため所定のパスワードをインプットしたとき又
はキースイッチを操作したときだけに設定し得るように
すれば良い。管理装置３に記憶される他の重要な情報も
上記のような保護処理の下で管理されることが望まし
い。また、これらの重要な指令及び情報の読み出しは、
同様に図１に示すように、離れた場所からの前記制御端
末装置５の操作に基づいても実行できるようになってい
る。

【００１４】即ち、制御端末装置５とパチンコ遊技場１
に設置される管理装置３（ホストコンピュータと表示）
とを回線３０で接続し、制御端末装置５の操作に基づい
て各パチンコ機２０の遊技制御装置（端末機と表示）に
所望の出玉率を設定すべく指令する。この場合、各パチ
ンコ機２０毎に１台づつ設定操作しても良いし、あるい
はパチンコ島台６毎に設定操作しても良いし、更には、
機種別毎に設定操作しても良い。また、逆に管理装置３
に記憶されている管理データ（例えば、売上データ、打
止回数データ、大当り回数データ等）を制御端末装置５
から読み出すようにしても良い。なお、制御端末装置５
から遊技場の店員に対する営業方針やメッセージ等を送
って管理装置３に表示するようにしても良い。

【００１５】上記した説明では、パチンコ遊技場１が１
店舗の場合についてのものであったが、複数のパチンコ
遊技場１がチェーン店舗展開されている場合には、図２
及び図３に示すように、個々のパチンコ遊技場１、１Ａ
〜１Ｄの管理装置３と制御端末装置５とを回線３０で接
続（図２及び図３の破線）しても良いが、メインのパチ
ンコ遊技場１の管理装置３（ホストコンピュータと表
示）とサブのパチンコ遊技場１Ａ〜１Ｄ（ただし、図３
においては、１Ａと１Ｂだけ表示）の管理装置３Ａ〜３
Ｄ（サブ端末機と表示）とをＩＳＤＮ等の回線で接続し
ておき、制御端末装置５とメインのパチンコ遊技場１に
設置される管理装置３とを回線３０で接続し、制御端末
装置５による操作指令がメインのパチンコ遊技場１を含
むすべてのパチンコ遊技場１Ａ〜１Ｄに伝送されるよう
にしても良い。これによって、わざわざパチンコ遊技場
１、１Ａ〜１Ｄに出向かなくても離れた位置からパチン
コ機２０の出玉率の設定や管理データを得ることができ
るので、多店舗展開しているチェーン店の管理も極めて
容易に行うことができる。

【００１６】なお、上記した実施例においては、パチン
コ機２０として、実際にパチンコ玉を発射して遊技を行
うものを示したが、遊技内容を映像化して遊技を行うモ
ニター式遊技機であっても良い。また、本発明の技術思
想は、パチンコ遊技機だけでなく、メダルを使用して遊
技する遊技機（例えば、スロットマシーン）にも応用す
ることが可能である。

【００１７】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、管理装置が、少なくともパチン
コ機において発生する利益玉情報及び不利益玉情報に基
づいて当該パチンコ機に係る管理データを演算する演算
手段と、遊技制御装置に複数段階のいずれかの出玉率を
設定指令する出玉率設定指令手段と、を含むと共に、回
線を介して外部の移動可能な制御端末装置と接続可能に
構成されているので、パチンコ機の出玉率の調節を極め
て短時間に容易に行うことができると共に、制御端末装
置の操作に基づいて各パチンコ機毎の出玉率を設定する
ことができると共に、管理装置によって演算された各パ
チンコ機の管理データを制御端末装置で得ることがで
き、わざわざパチンコ遊技場に出向かなくても離れた位
置からパチンコ機の出玉率の設定や管理データを得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る管理装置と制御端末装置とパチン
コ遊技場との関係を示す配線概略図である。

【図２】多店舗のパチンコ遊技場に設置される管理装置
と制御端末装置との関係を示す配線概略図である。

【図３】同様に多店舗のパチンコ遊技場と制御端末装置
との関係を示す配線概略図である。

【図４】パチンコ遊技場の概略を示す平面図である。

【図５】パチンコ遊技場の管理室に設けられる管理装置
の斜視図である。

【図６】パチンコ遊技場に配置されるパチンコ島台の一
部を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ パチンコ遊技場 ３ 管理装置 ５ 制御端末装置 ６ パチンコ島台 ２０ パチンコ機 ３０ 回線

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ遊技における出玉率を複数段階
   のいずれかに設定することが可能な遊技制御装置を有す
   るパチンコ機を複数列設するパチンコ島台が設置される
   パチンコ遊技場の管理装置において、 該管理装置は、少なくとも前記パチンコ機において発生
   する利益玉情報及び不利益玉情報に基づいて当該パチン
   コ機に係る管理データを演算する演算手段と、前記遊技
   制御装置に前記複数段階のいずれかの出玉率を設定指令
   する出玉率設定指令手段と、を含むと共に、有線回線を
   介してパチンコ遊技場から離れた外部の移動可能な制御
   端末装置と接続可能に構成され、 前記制御端末装置と前記管理装置とを前記有線回線で接
   続した状態で、前記制御端末装置の操作に基づいて、前
   記管理装置を介して各パチンコ機毎の出玉率を設定し得
   ると共に前記管理装置で演算された売上データ，打止回
   数データ，大当り回数データ等の管理データを前記制御
   端末装置で得ることができることを特徴とするパチンコ
   遊技場の管理装置。