以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本実施の形態で用いる用語の概念として、「遊技機器」は、遊技機(パチンコ機やスロットマシン等)、カードユニット、Zカウンタ、カード発行装置、清算装置、ホール用管理装置、景品交換装置等の遊技場に設置される全ての機器を含む概念であり、「遊技用装置」は、上記、「遊技機器」から遊技機のみを排除した概念である。
まず、図1を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)に遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されており、そのパチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、それらカードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を用いて対応するパチンコ機2における封入玉を弾発発射させて遊技ができるようにするための機能を有する。なお、ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
このパチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、打球発射モータ(図示略)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。
この図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であり、図示を省略しているが、遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉が入賞可能な始動口(1)と始動口(2)とが設けられ、それら各始動口に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する可変表示装置が設けられているとともに、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になることにより開放する可変入賞球装置(大入賞口ともいう)などが設けられている。始動口(2)は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変入賞球装置が開放することにより大当り状態となる。また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。大入賞口は、大入賞口(1)と大入賞口(2)との2つ設けられている。たとえば、始動口(1)への入賞に基づいて大当りが発生したときには大入賞口(1)が第1の状態となり、始動口(2)への入賞に基づいて大当りが発生したときには大入賞口(2)が第1の状態となる。さらに、遊技領域2には、4つの通常入賞口(1)〜(4)が設けられている。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口(図示略)に回収される。入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口(図示略)に回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示省略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット320が設けられている。
さらに、表示器312と再プレイボタン319との間に、貸出ボタン321、返却ボタン322、呼出ボタン798が設けられている。貸出ボタン321は、挿入されているカードにより特定されるプリペイド残高を引落して遊技に使用するために操作されるボタンである。返却ボタン322は、カード挿入/排出口309に挿入されているカードを返却するときに操作されるボタンである。呼出ボタン798は、遊技場の係員を呼出すときに遊技者によって操作されるボタンである。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高(カード残高または単に残高とも言う)を表示するものであるが、後述する遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数から引落としてパチンコ機による遊技を行なうことが可能となるとともに、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ1等に記録されている場合には、その貯玉から引落としてパチンコ機2による遊技が可能となる。
なお、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータ1やその他の管理コンピュータにより管理される。一方、「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
なお、この持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ1等の上位サーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに上位サーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器344により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54とチャンスボタン56およびジョグダイヤル57が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、図60で後述するような表示画面を遊技者に表示する。ジョグダイヤル57は、遊技者が回動操作することにより表示器54に表示されている表示画面における各種表示項目(アイコン)等を選択指定するものである。そして、遊技者がこのジョグダイヤル57を回動操作することにより表示器54に表示される表示画面上の各種表示項目において選択対象となるものが順次移動表示され、このジョグダイヤル57を回動操作して遊技者が選択したい表示項目を指定した上でチャンスボタン56を遊技者が押圧操作することにより、その選択された表示項目が指定されて遊技者の選択が確定されることになる。
次に図2を参照して、CU側とP台側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、CU側においてP台側の遊技玉数の変動を算出して現在の遊技玉数を管理している。P台側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台側において遊技玉数が0となったときにP台自ら打球発射を迅速に停止させる制御を行なうためだけに用いられる副次的なものである。遊技玉数の主たる管理をCU側において行なっているために、P台側に遊技玉数の厳重に管理するための機能を設ける必要がなく、その分P台のコストを極力抑えることができる。
特に、CUに比べてP台は遊技場における入替えサイクルが短く早期に入替えが行なわれる。その関係上、P台側における遊技玉数に関する主管理機能をCU側に持たせてP台側のコストを抑えることにより、封入式遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
図2では、CU側のメイン制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台側の払出制御部17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台(パチンコ機2)とCU(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台側の払出制御部17は、主制御基板16(図4参照)からメインチップIDを送信してもらい、そのメインチップIDをCU側に送信するとともに、払出制御部17(図4参照)自身が記憶している払出チップIDをCU側へ送信する。
CU側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU側とP台側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU側からP台側へ送信され、P台側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU側で識別された接続時刻の3つの情報がCU側とP台側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台側からCU側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU側とP台側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU側からP台側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台側において記憶することとなる。
また、CU側とP台側とにおいて動作指示および動作応答の送信が行なわれる毎にシーケンスナンバー(SQN)が「1」ずつ加算更新され、そのシーケンスナンバーがCU側とP台側とにおいて記憶される。このSQNとは、CUとP台との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終SQNとは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施の形態におけるCUとP台とにおけるSQNのバックアップの具体的態様を説明する。CUは、動作指示でP台へ送信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からのSQNを受信すると、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。そして、次の動作指示を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新してP台へ送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。CUではこのような処理を繰返す。
P台でも同様に、動作指示でCUから受信したSQNをバックアップ記憶し、次にP台からCUへ動作応答を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新して送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。そして、次の動作応答を受信したときに、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。P台ではこのような処理を繰返す。
そして、後述する図35、図42〜図57のように、通信途中で通信断が発生したときには、通信の再接続までの間SQNがバックアップ記憶されるのであるが、P台側では、通信断の発生時期にかかわらず常に動作応答を送信した状態となっているため(図35、図42〜図57参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは常に最後に送信したSQNとなっている。一方、CU側では、通信断の発生時期に応じて動作指示を送信した状態または動作指示を受信した状態となっているため(図35、図42〜図57参照)、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは最後に送信したものまたは最後に受信したもののいずれかとなる。
たとえば、CU側からP台側に対して、ある動作指示を送信するとともにそのときのシーケンスナンバーnを送信し、P台側ではその送信されてきたシーケンスナンバーnを記憶する。そして、動作応答をP台側からCU側へ返信するときにその記憶しているシーケンスナンバーnに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU側では返信されてきたシーケンスナンバーn+1が既に記憶していたシーケンスナンバーnより1加算されているためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次に動作指示を送るときにはシーケンスナンバーを+1してn+2のシーケンスナンバーをP台側へ送る。
次に、P台側からCU側へ現在玉関連情報(カウント中の玉関連情報)を送信する。この現在玉関連情報は、RAMの現在玉関連情報記憶領域に記憶されている。具体的には、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から加算玉数情報が払出制御部17へ送信されてきたときに加算玉数カウンタでその加算玉数をカウントしておき、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台側からCU側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されてその発射玉が発射玉検出スイッチにより検出されればその検出信号に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台側からCU側へ送信する。
さらに、始動口(1)または始動口(2)にパチンコ玉が入賞して始動口(1)入賞信号または始動口(2)入賞信号が主制御基板16から払出制御部17へ送信されてきた場合には、払出制御部17において始動口1入賞数カウンタまたは始動口2入賞数カウンタによりそれら入賞数をP台側でカウントし、そのカウント値をP台側からCU側へ送信する。さらに、払出制御部17では、加算玉数と減算玉数とに基づいて現時点における遊技玉数を遊技玉数カウンタで計数しており、その遊技玉数カウンタのカウント値をP台側からCU側へ送信する。
P台側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、および遊技玉数カウンタの値をCU側へ送信する毎に、それらカウント値を前回玉関連情報記憶領域にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、現在玉関連情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタおよび始動口2入賞数カウンタの値を0クリアする。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回玉関連情報(直前に送信した現在玉関連情報)の記憶エリアに、直前にCU側に送信した現在玉関連情報である、加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、および始動口2入賞数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台側からCU側へ現在玉関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
CU側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、始動口(1)総入賞数(始動口(1)回数累計)、始動口(2)総入賞数(始動口(2)回数累計)、遊技玉数を記憶している。
P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数および遊技玉数を更新する。また、P台側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数と遊技玉数とを更新する。さらに、P台から送信されてきた始動口1入賞数カウンタの値に基づいて始動口(1)総入賞数を更新するとともに、P台側から送信されてきた始動口2入賞数カウンタの値に基づいて始動口(2)総入賞数を更新する。このように、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって遊技玉数を更新することで最新の遊技玉数を管理することが可能となる。同様に、CUは、P台より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって総加算玉数、総減算玉数、始動口(1),(2)総入賞数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
なお、「加算玉数」の内訳は、遊技玉獲得個数情報とバック玉加算情報とである。バック玉とはファール玉のことである。また、「減算玉数」を遊技玉発射個数情報とも言う。
なお、CUは、P台側から加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値に加えて遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信しているが、自ら記憶している遊技玉数は加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値に基づいて更新し、P台側から送られる遊技玉数カウンタのカウント値は利用しない。このため、仮に、P台側から送られてきた遊技玉数とCU側で管理している遊技玉数とが一致しない場合でも、CU側の遊技玉数がP台側から送られてきた遊技玉数で更新されてしまうことはない。
さらに、CUは、P台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とCU側において更新されている現在の遊技玉数とを照合して一致するか否かの整合性の判定を行なう。
一致するとの判定(一致確認)が行なわれたことを条件として、CUはP台との間で通常の(正常時の)動作要求(コマンド)の送信および通常の(正常時の)動作応答(レスポンス)の受信を継続する。一方、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、エラー状態に移行する制御を行なう。
エラー状態に移行する制御として、CUは、リカバリ処理を行なって通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のBit1のデータによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行なう。なお、補正する処理としては、CU側で管理している遊技玉数に補正するのであるが、それに代えて、CU側で管理している遊技玉数と、P台側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
また、このような補正処理に代えて、たとえば、表示器312によりエラー報知を行なったり、あるいは、ホール用管理コンピュータ1にエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信し(この場合、ホール用管理コンピュータ1によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)、係員による人為的な対応を促す所定の報知を行なうようにしてもよい。
このように、CUは、P台側から送信されてくる各種カウンタの値を受信し、現時点における遊技玉数を特には加減算玉数カウンタの値に基づいて算出して管理するという遊技玉数の主管理機能を有している。このため、P台には主管理機能を設ける必要がない。その分、遊技機の製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、遊技玉数が0になったときに即座に遊技を禁止できるようにするなどの目的のために、P台側にも遊技玉数を記憶させている。しかしながら、P台側に遊技玉数を記憶するための遊技玉数カウンタを設けないようにしてもよい。
CUは、算出された現時点における遊技玉数とP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタの値とを照合して一致するか否かの判定を行なう遊技玉数一致判定処理を行なう機能と、一致しないときにエラー状態に移行する制御(不一致時エラー制御)を行なう機能とを有する。
このように、本実施の形態では、P台側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で遊技機側で記憶している遊技玉数がCU側で管理記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU側にその判定機能を設けたが、たとえば、CUと接続されるホール用管理コンピュータ1によって、CU側で記憶している遊技玉数とP台側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図2に示すように、CUは、持玉(貯玉)を記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)カードのカード残高を記憶する記憶領域とをさらに有する。CUのメイン制御部323(図4参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、CUに設けられた再プレイボタン(再プレーボタンとも言う)319の押圧入力)に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。また、CUのメイン制御部323は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、貸出しボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
また、このような遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を行なう操作が実行されたときに、その遊技者所有の遊技用価値の減算要求玉数がCU側からP台側へ送信される。P台側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを減算更新する。
図3は、CU側とP台側とのそれぞれで遊技履歴データの記憶を行なう制御態様を説明するための説明図である。なお、遊技履歴データとは、遊技者がP台2により遊技を行なうことにより生成される遊技状態の履歴を示すデータのことであり、たとえば、可変表示装置の可変表示回数であるスタート回数(可変表示装置の変動開始回数)、大当りの発生回数、前回の大当りから今回の大当りまでのスタート回数、ベースの値等である。この遊技履歴データは、当該P台での一日を通しての遊技履歴データと、当該P台において遊技者毎に集計される遊技履歴データとがある。そして、後に詳しく説明するが、前者の遊技履歴データはP台側およびCU側の両方に設けられた当P台遊技履歴データ記憶部に記憶され、後者の遊技履歴データはP台側およびCU側の両方に設けられた現遊技者遊技履歴データ記憶部またはP台側のみに設けられたバックアップ記憶部に記憶される。つまり、当該P台での一日を通しての遊技履歴データと、当該P台において遊技者毎に集計される遊技履歴データとが、CU3とP台2の両方において記憶されている。
図3を参照して、遊技者がP台2により遊技を行なうことにより大当りやスタート(可変表示装置の変動開始)等の各種遊技データが発生しその遊技データが遊技履歴データ管理部291に入力される。この遊技者がP台で遊技を行なった結果発生する通常の遊技データは、例えば払出制御部17に設けられた遊技履歴データ管理部291の通常モード処理部により集計され、その集計された遊技履歴データが表示器用演出制御基板(図示省略)に設けられた表示器用演出制御部292に入力され、その遊技履歴データが当P台遊技履歴データ記憶部に累積記憶される。この当P台遊技履歴データ記憶部は、本日の遊技履歴データを含めて10日分の遊技履歴データが記憶可能である。前述したジョグダイヤル57およびチャンスボタン56を遊技者が操作して表示させたい日の遊技履歴データを選択操作することにより、その選択された日の遊技履歴データが表示器54により表示される。この表示器用演出制御部292と遊技履歴データ管理部291との間での通信は、遊技履歴データ管理部291から表示器用演出制御部292への一方向通信である。
一方、遊技履歴データ管理部291に入力された前述の遊技データは、CU3のCU通信制御部80を経由して、例えばメイン制御部323に設けられた遊技履歴データ管理部391にも送信され、遊技履歴データ管理部391の通常モード処理部によりその遊技データが集計処理される。その集計処理された遊技履歴データがデータ記憶部392の当P台遊技履歴データ記憶部に記憶される。このCU3側の当P台遊技履歴データ記憶部は、当日の遊技履歴データのみが記憶可能に構成されている。そしてタッチパネルで構成されている表示器312を遊技者がタッチ操作して当P台遊技履歴データを表示させる操作が行なわれれば、その操作信号が遊技履歴データ管理部391に入力され、遊技履歴データ管理部391の制御により、当P台遊技履歴データ記憶部に記憶されている当日の遊技履歴データが表示器312により表示される。
一方、CU3では、遊技場に設置されている他のP台2の遊技履歴データも表示器312により表示できるように構成されている。具体的には、遊技者が表示器312に表示されている他P台情報表示の操作ボタンアイコンをタッチ操作することにより、その操作信号が遊技履歴データ管理部391に入力され、他P台情報処理部の働きにより他P台遊技履歴データ要求通知が遊技履歴データ管理部391からホール用管理コンピュータ1へ送信される。ホール用管理コンピュータ1は、他P台2の遊技履歴データを他CU3を経由して受信し、その受信した他P台遊技履歴データを遊技履歴データ管理部391へ返信する。遊技履歴データ管理部391は、その返信されてきた他P台遊技履歴データを他P台情報処理部により処理してその処理された他P台遊技履歴データをデータ記憶部392の他P台遊技履歴データ記憶部に記憶させる。そしてその記憶された他P台遊技履歴データを表示器312により表示する。
さらに本実施の形態においては、P台2で遊技を行なった遊技者毎に遊技履歴データを集計してその遊技者毎遊技履歴データを表示器54、312により表示させることが可能である。その遊技者毎の遊技履歴データの集計を行なうには、P台2で遊技を行なっている遊技者を区別する必要がある。その遊技者を区別するための遊技者識別情報として、会員である遊技者が所持している会員用カードに記憶されているC−ID(カードID)を利用する。C−IDとは、カードに記憶されカード同士を識別するIDのことである。会員用カードは遊技場において会員になった遊技者に発行されるものであり会員と会員用カードとは一対一の対応関係である。そのため、会員用カードに記憶されているC−IDは、当該会員用カードを識別するだけでなく、会員遊技者をも識別可能である。よって、会員用カードに記憶されているC−IDは、遊技者を識別するための遊技者識別情報として機能する。
後に詳しく説明するが、会員である遊技者が会員カードをCU3へ挿入すれば、その挿入された会員カードに記憶されているC−IDが読取られてそのC−IDがデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶される。一方、読取られたC−IDはCU3からP台2へ送信され、P台2では、その受信したC−IDを遊技履歴データ管理部291から表示器用演出制御部292に送信し、表示器用演出制御部292の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶させる。
この状態で、遊技者がP台2により遊技を行なうことにより、C−IDが現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されたときからの遊技履歴データが表示器用演出制御部292の現遊技者遊技履歴データ記憶部に累積記憶される。そして、遊技者が前述したジョグダイヤル57とチャンスボタン56とを操作して自分の遊技履歴データを表示する操作を行なえば、現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴aが表示器54により表示される。また、遊技履歴データ管理部391も、P台2から送信されてきた遊技データに基づいて通常モード処理部が遊技履歴データを集計し、データ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部にC−IDとしてAが記憶された段階から通常モード処理部により集計された遊技履歴データが現遊技者遊技履歴データ記憶部に累積記憶される。そして遊技者がタッチパネルからなる表示器312をタッチ操作して、自分の遊技履歴データを表示させる操作を行なえば、その操作検出信号が遊技履歴データ管理部391に入力されて遊技履歴データ管理部391がデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴aを表示器312に表示させる制御を行なう。
以上説明したように、当該P台での一日を通しての遊技履歴データと当該P台において遊技者毎に集計される遊技履歴データとは、P台側およびCU側の両方において、表示切換え操作により一方の遊技履歴データと他方の遊技履歴データとが切換え表示される。
P台2により遊技を行なっている遊技者が挿入している会員カードを返却するべく返却ボタン322を押圧操作すればCU3から会員カードが排出される。すると、遊技履歴データ管理部391はデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されているC−IDと遊技履歴データとを消去する。その結果、表示器312を操作して現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴aを表示するための操作を行なったとしても、表示器312にその遊技履歴aが表示されない。
一方、会員カードがCU3から排出されるとCUからP台2に対してカード返却通知が送信され、そのカード返却通知を受けた遊技履歴データ管理部291は、表示器用演出制御部292にカード返却通知を送信する。それを受けた表示器用演出制御部292は、現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されているC−IDとしてのAと遊技履歴データaとをバックアップデータ記憶部に記憶させ、現遊技者遊技履歴データ記憶部のC−IDと遊技履歴データとを消去する。その結果、表示器54に遊技履歴データaを表示させる操作が行なわれたとしても表示器54には遊技履歴データaが表示されない。
返却ボタン322は通常は当該P台2による遊技を終了させるときに操作されるが、遊技者が遊技を一旦中断して小用を済ませ再び遊技を行なっていたP台2へ戻ってきて遊技を再開する場合がある。そのような場合には、通常は後述する遊技中断操作を行なった後にカードを排出してそのカードを持参して遊技者が小用を済ませ、再度同じP台2に戻ってきてカードをCU3へ挿入するのであるが、そのような遊技中断の操作を行なうことなく遊技者が返却ボタン322を押圧操作してカードを抜き取りP台2から離席する場合がある。
そのような場合に当該P台2で他の遊技者が遊技を行なうことなく離席した同じ遊技者が当該P台2へ戻ってきて再度会員カードをCU3へ挿入した場合には、離席する前の当該遊技者の遊技履歴データを引継いでその遊技履歴データにさらに遊技再開後の遊技履歴データを加算更新して累積記憶するのが望ましい。それを実現するために、前述した表示器用演出制御部292に設けられているバックアップデータ記憶部にC−IDと遊技履歴データとをバックアップ記憶させているのである。そして、P台2に戻ってきた遊技者が会員カードをCU3へ挿入すれば、その会員カードのカード情報が読取られてその会員カードのC−IDを含む挿入カード情報がCU3からP台2へ送信される。P台2では、その挿入カード情報に含まれているC−IDを遊技履歴データ管理部291が受信し、その受信したC−IDを表示器用演出制御部292へ伝送する。表示器用演出制御部292では、その伝送されてきたC−IDとバックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDとを照合し、一致するか否かを判定する。一致する場合には離席した遊技者と同じ遊技者が再度遊技を再開したと判断し、バックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDとしてのAと遊技履歴データとしてのaとを現遊技者遊技履歴データ記憶部に復帰させて現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶させる。そして、バックアップデータ記憶部の記憶データを削除する。バックアップデータ記憶部に記憶されていた遊技履歴データが現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されて引継がれた状態で、遊技者がP台2により遊技を行なうことによりそれ以降発生した遊技履歴データが現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データaに対して加算更新されて累積記憶される。
一方、CU3から送信されてきた挿入カード情報に含まれているC−IDとバックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDとの比較結果両者が一致しないと判定された場合には、バックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDとしてのAと遊技履歴データとしてのaとが消去される。
なお、変形例として、遊技履歴データ管理部291と表示器用演出制御部292との間での通信を双方向通信にした上で、次のような制御を行なってもよい。
表示器用演出制御部292によりバックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDとCU3から送信されてきたC−IDとの比較結果、両者が一致するか否かの判定結果が表示器用演出制御部292、遊技履歴データ管理部291を経由してCU3の遊技履歴データ管理部391へ送信される。遊技履歴データ管理部391では、その送信されてきたC−ID判定結果が一致する旨の判定結果の場合には、その一致すると判定されたC−IDをデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶させる。またC−ID判定結果が一致するとの判定結果の場合にはそのC−ID判定結果の中に遊技履歴データaも含まれている。その遊技履歴データaを受信した遊技履歴データ管理部391はその遊技履歴データaをデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶させる。それ以降P台2により遊技者が遊技を行なえば、当該遊技データが遊技履歴データ管理部391へ送信され、遊技履歴データ管理部391の通常モード処理部により集計されてその集計された遊技履歴データが現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データaに加算更新されて累積記憶される。その状態で、遊技者が表示器312をタッチ操作して自分の遊技履歴データを表示させる操作を行なえば、前述と同様に現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データが表示器312により表示される。
なお、表示器用演出制御部292のバックアップデータ記憶部は、所定時間(たとえば20分)が経過した時点で記憶しているバックアップデータを消去するように制御してもよい。
さらに本実施の形態では、試打モード(テストモード)処理機能が備えられている。この試打モードとは、遊技機メーカにおける遊技機製造時の出荷検査や遊技場における遊技機設置時の動作確認、セーフ/アウト等の玉数表示、釘調整時のベース確認等を行なうモードである。遊技場の係員が試打モード用のテストカードをCU3へ挿入すれば、そのテストカードのカード情報が読取られ、遊技履歴データ管理部391の試打モード処理部が試打モードに移行するための処理を行なう。具体的には、試打モード通知をP台2へ送信し、その試打モード通知を受信した遊技履歴データ管理部291は試打モード処理部の働きにより試打モード通知を表示器用演出制御部292へ伝送する。それを受けた表示器用演出制御部292では、それ以降発生する遊技データに基づく遊技履歴データを試打遊技履歴データ記憶部に記憶する。この試打遊技履歴データ記憶部は、前述した当P台遊技履歴データ記憶部や現遊技者遊技履歴データ記憶部やバックアップデータ記憶部とは異なる記憶エリアで構成されており、この試打遊技履歴データ記憶部に試打モード中の遊技履歴データが記憶される。
そして、その試打遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データが表示器54により表示される。
CU3においても、遊技履歴データ管理部391の試打モード処理部の働きにより、P台2から送信されてきた遊技データに基づいた遊技履歴データが集計されてその集計された遊技履歴データが試打モード時の遊技履歴データとして表示器312により表示される。
表示器312では、再集計ボタン等の操作ボタンアイコンも表示されており、集計表示された試打モード中の遊技履歴データを見た釘師がそれに基づいて釘調整をした後、改めて試打モードによる遊技履歴データを集計してそれを表示させて釘調整の結果を確認したい場合がある。そのような場合には、再集計ボタンのアイコンがタッチ操作される。するとその操作検出信号が遊技履歴データ管理部391に入力され、遊技履歴データ管理部391から再集計通知がP台2の遊技履歴データ管理部291へ送信される。それを受けた遊技履歴データ管理部291は、表示器用演出制御部292に再集計指令を送信する。それを受けた表示器用演出制御部292は、試打遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データを一旦消去した後、それ以降発生した遊技データに基づいた遊技データを改めて試打遊技履歴データ記憶部に記憶させる制御が行なわれる。そしてその改めて集計された試打遊技履歴データ記憶部の遊技データが表示器54により表示される。一方、CU3側においても、再集計ボタンのアイコンのタッチ操作の検出信号が遊技データ管理部391に入力された後にP台2から送信されてきた遊技データに基づいて試打モード処理部が遊技履歴データを集計してその改めて集計し直された試打モード遊技履歴データが表示器312により表示される。
そして、返却ボタン322が押圧操作されてCU3に受付けられているテストカードが排出されることにより、カード返却通知が遊技履歴データ管理部391からP台2へ送信され、そのカード返却通知を受けた遊技履歴データ管理部291がカード返却通知を表示器用演出制御部292へ送信し、それを受けた表示器用演出制御部292が試打遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データを消去する。
試打モード中において遊技玉がなくなったときにはCU側から遊技玉加算指令をP台へ送ることにより遊技玉の加算を行なって遊技を可能としている。なお、試打モード中において遊技玉がなくなったときには、CU側から遊技玉加算指令をP台へ送ることなく遊技機側で自動的に遊技玉の加算を行なって遊技を可能としてもよい。さらには、遊技機側で自動的に遊技玉の加算を行なうのではなく、遊技玉が0になっても引き続き遊技を続行できるように制御してもよい。
後述するスロットマシン2Sの場合も同様に、試打モード中において持点数がなくなったときにはCU側から持点数加算指令をS台へ送ることにより持点数の加算を行なって遊技を可能としている。
P台2には、RAMクリアスイッチ293が設けられている。このRAMクリアスイッチ293は、スイッチ操作されることにより、前述した主制御基板16や払出制御部17に対してRAMクリアの信号を出力してRAMの記憶データのクリアを行なうためのものである。RAMクリア出力信号が遊技履歴データ管理部291に入力されれば、そのRAMクリア信号が表示器用演出制御部292に入力され、表示器用演出制御部292のバックアップデータ記憶部に記憶されているデータが消去されるとともに、当P台遊技履歴データ記憶部の10日分の記憶データのうち一番古い記憶データが消去され、残りの9日分の記憶データが1つずつ古い日の記憶エリアにシフト記憶される。その結果、一番新しい記憶エリア(当日記憶エリア)が空きエリアとなる。この空きエリア(当日記憶エリア)に本日の遊技履歴データが記憶されることとなる。なお、RAMクリア信号の出力に応じて、当P台遊技履歴データ記憶部の一番新しい日の遊技履歴データ(古い日にシフトする前の遊技履歴データ)が表示器用演出制御部292、遊技履歴データ管理部291、遊技履歴データ管理部391を経由してホール用管理コンピュータ1へ送信され、ホール用管理コンピュータ1においてそのデータがバックアップ記憶されるように制御してもよい。
またRAMクリアスイッチ293からRAMクリア信号を受信した遊技履歴データ管理部291は、クリア通知をCU3へ送信し、そのクリア通知を受信した遊技履歴データ管理部391は、データ記憶部392の当P台遊技履歴データ記憶部に記憶されている遊技履歴データを消去する制御を行なう。その結果、表示器312による当P台遊技履歴データの表示が消去(クリア)される。
なお、カードがCU3に挿入されたカード保持中においては、RAMクリアスイッチ293からRAMクリア信号が出力されたとしても、遊技履歴データのクリア処理は行なわない。
図4は、相互認証の結果異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
図4を参照して、メイン制御部323、CU通信制御部80、P台通信制御部81、払出制御部17、あるいは主制御基板16において異常が発生した場合には、図4の矢印で示す通知が行なわれる。ここに言う異常は、メイン制御部323、CU通信制御部80、P台通信制御部81、払出制御部17、あるいは主制御基板16を、不正製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズ等により誤作動したり故障したりした場合や、断線等によるオフライン状態が含まれる。図4に示される鍵管理サーバ800は、メイン制御部のSID毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵管理サーバである。また、鍵管理サーバ803は、主制御基板16と互いに通信可能な鍵管理サーバである。
まず、カードユニット3のCU通信制御部80により異常が発生した場合には、前述したメイン制御部323とCU通信制御部80との間で行なわれる相互認証の結果、メイン制御部323が異常を検知する。この相互認証では、前述したシリアルID認証と機器認証の他に、後述するセッション鍵による機器認証(図6参照)も含まれている。メイン制御部323がCU通信制御部80の異常を検知した場合には、メイン制御部323は上位サーバ801にその旨を通知するとともに、カードユニット3の表示制御部797に異常報知コマンドを送信し、表示器312に異常発生した旨の表示を行なう制御を表示制御部797に行なわせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行なう。さらに、メイン制御部323は外部通信部(図示省略)からホール用管理コンピュータ1へ異常が発生した旨の信号を送信する。
また、CU通信制御部80により異常が発生したことはP台通信制御部81によっても検知される。P台通信制御部81が異常発生を検知した場合には、その旨を払出制御部17に通知し、払出制御部17がさらにその旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16では、その異常発生信号を受けて、膜板等に設けられた異常報知ランプを点灯または点滅する信号を出力するとともに、ホール用管理コンピュータ1に対して異常が発生した旨の信号を送信する。
カードユニット3のメイン制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりCU通信制御部80が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)をP台通信制御部81に通知する。P台通信制御部81はそれを受けて異常発生した旨を払出制御部17へ通知する。払出制御部17はそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行なうとともにホール用管理コンピュータ1へ異常が発生した旨の信号を送信する。
CU通信制御部80がP台通信制御部81の異常を検知した場合には、その旨をメイン制御部323へ通知し、メイン制御部323がその旨を上位サーバ801へ通知する。
このように、CU通信制御部80は、メイン制御部323の異常を検知したときにはその旨をP台通信制御部81へ通知する一方、P台通信制御部81の異常を検知したときには、その旨をメイン制御部323へ通知するのであり、CU通信制御部80による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行なわれず、異常防止対策にはならないためである。しかも、CU通信制御部80は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行なえず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行なうのである。なお、CU通信制御部80からの異常発生の通知を受けたP台通信制御部81は、その旨を払出制御部17へ通知し、払出制御部17は異常が発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16はその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行なう。
P台通信制御部81に異常が発生した場合には、その旨がCU通信制御部80により検知され、異常が発生した旨がメイン制御部323へ通知され、メイン制御部323は前述した異常報知制御を行なうとともに上位サーバ801へ異常が発生した旨を通知する。また、P台通信制御部81に異常が発生して払出制御部17には異常が発生していない場合には、払出制御部17が異常発生した旨を検知し、その異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なう。
払出制御部17に異常が発生した場合には、主制御基板16がその異常を検知し、前述した異常発生報知用の制御を行なう。また払出制御部17に異常が発生してP台通信制御部81に異常が発生していない場合には、その異常発生をP台通信制御部81が検知し、異常が発生した旨をCU通信制御部80へ通知する。CU通信制御部80は、その通知を受けて異常が発生した旨をメイン制御部323へ通知する。メイン制御部323はその通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なうとともに上位サーバ801へ異常が発生した旨を通知する。
P台通信制御部81と払出制御部17との両方に異常が発生した場合には、その異常発生を主制御基板16が検知するとともにCU通信制御部80も異常が発生したことを検知する。
主制御基板16に異常が発生した場合には、払出制御部17がその異常を検知してP台通信制御部81へ異常が発生した旨を通知する。P台通信制御部81はそれを受けてCU通信制御部80へ異常発生した旨の通知を行ない、CU通信制御部80は、それを受けてメイン制御部323へ異常が発生した旨を通知する。メイン制御部323はそれを受けて前述した異常発生報知の制御を行なうとともに、上位サーバ801へ異常が発生した旨を通知する。
LSI799は、前述したように、CU通信制御部80に異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16へ通知する一方、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してCU通信制御部80へ異常が発生した旨を通知する。このLSI799も、前述したCU通信制御部80と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行なっても異常報知用の制御が行なわれないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行なう。なお、CU通信制御部80とLSI799とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。
以上説明した図3、図4の制御では、遊技機の一例としてパチンコ2を示したが、遊技機の一例としては後述するスロットマシン2Sであってもよい。
図示はしていないが、カードユニットとパチンコ機との間で行なわれるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
送信方向がCUからP台のデータはコマンドであり、送信方向がP台からCUのデータはレスポンスである。
メイン制御部からCU通信制御部に対してリカバリ要求のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台に対してリカバリ情報の送信を要求するものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対してリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対してP台で保持しているリカバリ情報を送信するものである。
CUからP台に対し通信開始要求が送信される。この通信開始要求は、P台に対してリカバリ情報のクリアおよび接続ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。
P台からCUに対し通信開始応答が送信される。この通信開始応答は、CUに対してリカバリ情報のクリアおよび接続ID(通信開始時刻)のバックアップが終了したことを通知するものである。
CUからP台に対し動作指示が送信される。この動作指示は、P台に対して遊技動作を指示するとともに、遊技玉等の遊技台情報の送信を要求するものである。
P台からCUに対し動作応答が送信される。この動作応答は、CUに対して遊技動作指示の実行結果を通知するとともに、遊技玉等の遊技台情報を通知するものである。
CUからP台に対し通信切断要求が送信される。この通信切断要求は、P台に対して通信コネクションの切断を要求するものである。
P台からCUに対し通信切断応答が送信される。この通信切断応答は、CUに対し通信切断要求コマンドを受信したことを通知するものである。
CUからP台に対し疎通テスト要求が送信される。この疎通テスト要求は、P台に対し疎通データを通知するものである。
P台からCUに対し疎通テスト応答が送信される。この疎通テスト応答は、CUに疎通データを応答するものである。
また、メイン制御部とCU通信制御部との間で行なわれるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。図示はしていないが、送信方向がメイン制御部からCU通信制御部はコマンドであり、送信方向がCU通信制御部からメイン制御部のデータはレスポンスである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、BBシリアルIDの認証を要求するBBシリアルID認証要求1が送信される。このBBシリアルID認証要求については、後に詳しく説明する。なお、BBシリアルIDは前述したメイン制御部323のSIDのことである。このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、BBシリアルIDの認証情報を通知するBBシリアルID認証応答1が送信される。このレスポンスの内容の詳細も、後述する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、2回目のBBシリアルID認証要求2が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、2回目のBBシリアルID認証応答2が送信される。
次に、メイン制御部からCU通信制御部に対してICシリアルIDの認証を要求するICシリアルID認証要求1が送信される。このICシリアルID認証要求については、後に詳しく説明する。なお、ICシリアルIDは前述したCU通信制御部80のSIDのことである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、ICシリアルIDの認証情報を通知するICシリアルID認証応答1が送信される。このレスポンスの内容の詳細も、後述する。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、2回目のICシリアルID認証要求2が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、2回目のICシリアルID認証応答2が送信される。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、機器認証を要求するコマンド(機器認証要求1)が送信される。この機器認証は、メイン制御部とCU通信制御部とに記憶されている認証鍵(共通鍵)が同一の鍵であるか否かを認証するためのものであり、後に詳しく説明する。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、機器認証結果を通知するレスポンス(機器認証応答1)が送信される。このレスポンスの内容の詳細は、後述する。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、2回目の機器認証を要求するコマンド(機器認証要求2)が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、2回目の機器認証結果を通知するレスポンス(機器認証応答2)が送信される。
機器認証要求1、2および機器認証応答1および2については、後述する図11に基づいて説明する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、カウンタ情報を通知するカウンタ情報通知が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、カウンタ情報通知結果を通知するカウンタ情報通知応答が送信される。
カウンタ情報通知およびカウンタ情報通知応答については、後述する図7に基づいて説明する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、ライタ管理情報を要求するライタ管理情報要求が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、ライタ管理情報を通知するライタ管理情報応答が送信される。
ライタ管理情報要求およびライタ管理情報応答については、後述する図7に基づいて説明する。なお、ライタ管理情報応答に含まれるデータとしては、コマンドコード、ライタID(ROMライタのID)、認証鍵のバージョン等である。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、認証鍵更新を要求するが認証鍵更新要求送信される。
認証鍵更新要求に含まれるデータとしては、コマンドコード、コマンドサイズ、出荷メーカコード、ライタID(ROMライタのID)、認証鍵のバージョン、認証鍵、H−MAC用鍵であるMAC鍵、MACが含まれている。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、認証鍵更新結果を通知する認証鍵更新応答が送信される。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、現在時刻を通知するコマンド(時刻通知)が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、時刻通知のコマンドを受信した旨の通知であるレスポンス(時刻応答)が送信される。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、P台通信制御部との認証を要求するコマンド(P台通信制御部認証要求)が送信される。CU通信制御部とP台通信制御部との間では、互いに相互認証を行なっている。その相互認証の結果であるCU通信制御部によるP台通信制御部の認証結果の要求がメイン制御部によって行なわれる。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、P台通信制御部との認証結果を通知するレスポンス(P台通信制御部認証応答)が送信される。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。CU通信制御部80は、主制御基板16およびLSI799のチップID等の情報を取得してから認証結果をメイン制御部323へ返信する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、機器情報を要求する機器情報要求が送信される。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、機器情報を通知する機器情報応答が送信される。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、CU通信制御部に通信(送信)状態を要求するコマンド(通信状態要求)が送信される。この通信(送信)状態は、メイン制御部とCU通信制御部との間での通信状態が正常であるか否かを要求するコマンドである。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、通信(送信)状態を通知するレスポンス(通信状態応答)が送信される。これは、メイン制御部とCU通信制御部との間での通信状態が適正であるか否かをCU通信制御部が判定し、その判定結果をメイン制御部に返信するレスポンスである。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、P台通信制御部との再認証を要求するコマンド(P台通信制御部再認証要求)が送信される。CU通信制御部とP台通信制御部との間では、互いに相互認証を行なっている。その相互認証の結果であるCU通信制御部によるP台通信制御部の認証結果の要求がメイン制御部によって行なわれる。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、P台通信制御部再認証要求電文の応答を通知するレスポンス(P台通信制御部再認証応答)が送信される。CU通信制御部はP台通信制御部間での認証を再度実行し、メイン制御部はP台通信制御部再認証応答を受信することにより認証結果を取得する。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、BBシリアルIDの認証を要求するBBシリアルID認証要求Aが送信される。このBBシリアルID認証要求Aについては、後に詳しく説明する。このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、BBシリアルIDの認証情報を通知するBBシリアルID認証応答Aが送信される。このレスポンスの内容の詳細も、後述する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、BBシリアルIDの認証を要求するBBシリアルID認証要求Bが送信される。このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、BBシリアルIDの認証情報を通知するBBシリアルID認証応答Bが送信される。
BBシリアルID認証要求AおよびB、BBシリアルID認証応答AおよびBは、図13に基づいて後述する。機器認証要求AおよびB、機器認証応答AおよびBは、図13に基づいて後述する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、機器認証を要求するコマンド(機器認証要求A)が送信される。この機器認証は、メイン制御部とCU通信制御部とに記憶されている認証鍵(共通鍵)が同一の鍵であるか否かを認証するためのものであり、後に詳しく説明する。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、機器認証結果を通知するレスポンス(機器認証応答A)が送信される。このレスポンスの内容の詳細は、後述する。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、機器認証を要求するコマンド(機器認証要求B)が送信される。この機器認証は、メイン制御部とCU通信制御部とに記憶されている認証鍵(共通鍵)が同一の鍵であるか否かを認証するためのものであり、後に詳しく説明する。なお、このコマンドはP台まで送信されるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、機器認証結果を通知するレスポンス(機器認証応答B)が送信される。このレスポンスの内容の詳細は、後述する。なお、このレスポンスはP台から送信されてくるものではなく、例外的なものである。
CU通信制御部からメイン制御部に対して、認証鍵更新を要求する認証鍵設定要求が送信される。認証鍵設定要求は、メイン制御部に対して認証鍵設定情報を通知するレスポンスであり、専用ICライタ(ROMライタ)から書込まれた認証鍵情報(EEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵)をCU通信制御部からメイン制御部へ送信するレスポンスである。認証鍵設定要求に含まれる情報としては、コマンドコード、コマンドサイズ、出荷メーカコード、ライタID(ROMライタのID)、認証鍵のバージョン、認証鍵、H−MAC用鍵としてのMAC鍵、暗号用パディング文字(乱数)、MACである。これらのコード情報は、コマンドコード以外については、ECBのブロック暗号モードを用いて暗号鍵としてBBシリアルIDを使用して暗号化して送信する。
メイン制御部からCU通信制御部に対して、認証鍵更新結果を通知する認証鍵設定応答が送信される。認証鍵設定応答は、CU通信制御部に対して認証鍵情報設定結果を通知するコマンドである。認証鍵設定応答に含まれる情報としては、コマンドコード、コマンドサイズ、更新結果、暗号用パディング文字(乱数)、MACが含まれる。コマンドコード以外については、ECBのブロック暗号モードを用いて暗号鍵としてBBシリアルIDを使用して暗号化して送信する。
次に、コマンド/レスポンスのうち、特に、リカバリ応答、通信開始要求、動作指示、動作応答について、その内容を詳細に説明する。
P台からCUへリカバリ応答のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CUに対して、P台で保持しているリカバリ情報(リカバリデータとも言う)を送信するものである。この「リカバリ情報」とは、CUがリカバリ処理の実行に伴ってP台に対してリカバリ要求のコマンドを送信したときにP台がCUへリカバリ応答として送信するためにバックアプ記憶しているデータのことである。P台からCUへ送信されるリカバリ情報としては、接続時刻、最終シーケンスナンバー、C−ID、前回玉関連情報および現在玉関連情報である。
「暗号」の列は、送信するデータを暗号化しているか否かを示す欄であり、×印が暗号化しておらず、○印が暗号化している旨を示している。この暗号に用いる鍵は、セッション鍵(電文鍵とも言う)を用いており、これについては後述する。
接続時刻は、P台でバックアップしている接続時刻(通信開始時にCUから受信した接続時刻のデータ)である。最終シーケンスナンバーとは、P台でバックアップしていたシーケンスナンバーのことである。C−IDとは、P台でバックアップしていたC−IDである。前回玉関連情報は、前回通知した玉関連情報のことである。具体的には、前回通知した遊技玉獲得個数情報、前回通知したバック玉加算情報、前回通知した遊技玉発射個数情報、前回通知した図柄確定回数1、前回通知した図柄確定回数2、前回通知した始動口1回数、前回通知した始動口2回数、前回通知した大入賞口1回数、前回通知した大入賞口2回数、前回通知した入賞口1〜4回数である。このように、図柄確定回数1と図柄確定回数2はBitで分けているが、これをバイトで分けて送信してもよい。
「遊技玉獲得個数情報」とは、入賞によって遊技玉に加算される加算玉数の情報のことである。「バック玉加算情報」とは、ファール玉検出スイッチ(図示略)より検出されたファール玉を遊技玉に加算する加算情報のことである。「遊技玉発射個数情報」とは、発射部(図示略)により発射されたパチンコ玉の個数情報のことである。「アウト玉通過情報」とは、アウト玉検出スイッチ(図示省略)によりアウト玉が通過して検出されたことを示す情報である。
図2および図5〜図60のフローチャートでは、「遊技玉獲得個数情報」と「バック玉加算情報」と総称して「加算玉数」と表現している。また、「遊技玉発射個数情報」を「減算玉数」と表現している。
「図柄確定回数1」とは、変動表示装置1による図柄確定された回数のことである。「図柄確定回数2」とは、変動表示装置2による図柄確定された回数のことである。
「始動口回数1」とは、始動口1へのパチンコ玉の入賞回数のことである。「始動口回数2」とは、始動口2へのパチンコ玉の入賞回数のことである。
「大入賞口1回数」とは、大入賞口1の開放回数(ラウンド回数)のことである。「大入賞口2回数」とは、大入賞口2の開放回数(ラウンド回数)のことである。
「入賞口1〜4回数」とは、入賞口1〜4の各入賞口へのパチンコ玉の入賞回数のことである。
さらに、P台からCUへ送信されるリカバリ応答の情報として、最新の玉関連情報としての現在玉関連情報がある。現在玉関連情報は、具体的には、現在P台で保持している遊技玉トータル個数情報(遊技玉数ともいう)、現在P台で保持している遊技玉獲得個数情報、現在P台で保持しているバック玉加算情報、現在P台で保持している遊技玉発射個数情報、現在P台で保持している図柄確定回数1、現在P台で保持している図柄確定回数2、現在P台で保持している始動口1回数、現在P台で保持している始動口2回数、現在P台で保持している大入賞口1回数、現在P台で保持している大入賞口2回数、現在P台で保持している入賞口1〜4回数である。
前回玉関連情報以外の情報については、P台でバックアップするデータであり、工場出荷時およびバックアップデータが不定の場合にはALL0をセットする。
各種玉数の意味および確定ポイントの内容に関しては後ほど詳細するが、以下に簡単に説明をする。
遊技玉トータル個数情報とは、P台の保持している遊技玉数のことである。なお、P台の遊技玉数とCUの補正後の遊技玉数とが一致するかをCUがチェックし、不一致の場合には、CUはP台に対して通信切断要求のコマンドを送信して通信切断状態にするとともにP台の遊技を停止させる(図35等参照)。そして、CUはリカバリ処理を実行し、通信開始要求をP台に送信することによって(図15参照)、その通信開始要求のコマンドに含まれているデータ補正要求に従って遊技玉補正要求をP台に送信し、P台の遊技玉をCU側において補正した後の遊技玉数に補正させる処理を行なう。
図柄確定回数1および図柄確定回数2は、それぞれ始動口1および始動口2へのパチンコ玉の入賞に対する図柄確定情報のことであり、CUは遊技台(P台)のスタート回数の集計にこのデータを使用する。
始動口1回数および始動口2回数は、P台の始動口1および始動口2へのパチンコ玉の入賞した回数のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
大入賞口1回数および大入賞口2回数はP台の大入賞口1および大入賞口2へのパチンコ玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台(P台)の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
入賞口1回数〜入賞口4回数は、P台の通常入賞口1〜4へのパチンコ玉の入賞した回数(個数)のことであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。
CUからP台に送信される通信開始要求のコマンドは、P台に対して遊技玉およびシーケンスナンバーの補正および新規通信ID(通信開始時刻)のバックアップを要求するものである。
この通信開始要求の具体的データとしては、接続時刻とデータ補正要求とシーケンスナンバーと遊技玉のデータがある。接続時刻とは、CUとP台との通信が開始されたときの時刻のことであり、CUが保持しており、CUからP台へ送信される。そしてこの接続時刻が通信の接続IDとして使用される。
データ補正要求とは、CUがP台に対してデータの補正を要求するものであり、Bit0〜Bit7の8ビットで構成されている。Bit0は、クリア要求の有無を指定するビットであり、「0」のときにはクリア要求無し、「1」のときにはクリア要求有が指定される。クリア要求有のときには、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」等のP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする要求がP台に対してなされる。
Bit1は、シーケンスナンバーの補正要求があるか否かを指定するビットであり、「0」の場合にはシーケンスナンバー補正要求無し、「1」のときにはシーケンスナンバー補正要求有が指定される。
Bit2は、遊技玉補正要求の有無を指定するビットであり、「0」のときには遊技玉補正要求有、「1」のときには遊技玉補正要求無しが指定される。
なお、図5以降のフローチャートでは、要求の有無を指定するBitが、「0」のときには当該要求無と表現され、「1」のときには当該要求有と表現されている。たとえば、データ補正要求のBit0が、「1」のときは「クリア要求有」、「0」のときには「クリア要求無」と表現される。また、データ補正要求の欄に括弧書で示しているように、「クリア要求」を「リカバリクリア」、「シーケンスナンバー補正要求」を「SQN補正」、「遊技玉補正要求」を「遊技玉補正」と表現している。
シーケンスナンバー(SQNとも言う)は、CUで記憶しているシーケンスナンバーのことである。遊技玉とは、CUで記憶している遊技玉数のことである。
CUはこの通信開始要求のコマンド送信時に、接続時刻のバックアップおよび、「メインチップID」および「払出チップID」のバックアップを行なう。
P台は、この通信開始要求を受信した際には次の処理を行なう。クリア要求ONの場合、「遊技玉」「シーケンスナンバー」「加算玉数」「減算玉数」等のP台側で保持しているバックアップデータを0クリアする。
シーケンスナンバー補正要求ONの場合、通知されたシーケンスナンバーにP台で保持しているシーケンスナンバーを上書きする。
遊技玉補正要求ONの場合、通知された遊技玉にP台で保持している遊技玉を上書きする。
接続時刻のバックアップを行なう。なお、上記P台で行なわれる各処理は、上から順に実行される。
CUからP台へ送信される動作指示のコマンドは、P台に対して「遊技玉の加算」、「遊技玉の減算」、「遊技許可/禁止」、「遊技玉およびシーケンスナンバーのクリア」動作を指示するとともに、各種遊技台情報の送信を要求するものである。CUはこのコマンドを使用して、P台の状態を定期的に確認する。
動作要求としてBit0〜Bit7の8ビットのデータがCUからP台へ送信される。Bit0について、「1」のときに遊技玉数加算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数加算要求無が指示される。Bit1について、「1」のときに遊技玉数減算要求有が指示され「0」のときに遊技玉数減算要求無が指示される。Bit2について、「1」のときに遊技許可要求有が指示され「0」のときに遊技許可要求無が指示される。
Bit3について、「1」のときに遊技禁止要求有が指示され「0」のときに遊技禁止要求無が指示される。Bit4について、「1」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求有が指示され、「0」のときに遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求無が指示される。
Bit5は、遊技領域27前面を開閉可能に覆うガラス扉(図示省略)を開くためのガラス扉開要求に用いられ、Bit6はセル(前枠)開要求に用いられる。Bit7は予備に設けられたものである。
なお、「遊技玉数加算要求」を単に「加算」とも言い、「遊技玉数減算要求」を単に「減算」とも言い、「遊技禁止要求」を単に「禁止要求」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア要求」を単に「クリア要求」とも言い、「ガラス扉開要求」を単に「ガラス開要求」とも言う。
このBit0〜Bit7のうちの複数のビットが「1」となっている場合には、P台はBit0から順に実行する。
上記動作要求の各Bitの台に対応するCUの状態としては、Bit0が「1」のときにはカード保持中であり、Bit1が「1」のときにはカード挿入処理中であり、Bit2が「1」のときには加算表示中であり、Bit3が「1」のときには減算表示中であり、Bit4が「1」のときにはクリア表示中であり、Bit5が「1」のときには試打モード中である。
このCU状態は、Bit0〜Bit5の6ビットで構成されているが、Bit0〜Bit15の16ビットで構成し、各ビットで次のような情報を送信できるようにしてもよい。
Bit0:1=カード挿入処理中
Bit1:1=現金投入処理中
Bit2:1=一般カード(ビジターカード)保持中
Bit3:1=会員カード保持中
Bit4:1=テストカード保持中
Bit7〜5:予備
Bit8:1=プリペイド貸出表示中
Bit9:1=再プレイ貸出表示中
Bit10:1=持玉分割表示中(持玉共有表示中)
Bit11:1=ワゴンサービス表示中
Bit12:1=クリア表示中
Bit13:1=休憩中
Bit15〜14:予備
また、動作要求のBit0が「1」のときにのみ有効となる加算要求玉数のデータがCUからP台へ送信される。この加算要求玉数のデータは、遊技玉数に加算する値を示すものである。
動作要求のBit1が「1」のときにのみ有効となる減算要求玉数のデータがCUからP台へ送信される。この減算要求玉数のデータは、遊技玉数より減算する値を示すものである。
また、CUに挿入されているカードの残高を示すカード残高のデータがCUからP台へ送信される。また、CUからP台へ送信されるC−IDは、状態に応じて次のようなデータが設定される。カード未挿入時には「ALL00h」が設定される。カード保持中にはカードのC−IDが設定される。試打モード中には「ALLFFh」が設定される。
なお、このカード保持中を、CUに挿入されているカードが会員カードである場合とビジターカードである場合とで、両者が区別できるようなデータとなるようにしてもよい。たとえば、「カード保持中」を2Bitで構成し、会員カード保持中では1Bit目、ビジターカード保持中では2Bit目を「1」にする。さらに、ビジターカードの場合には基本的には、CU内に常時カードが保持されている状態となっているために、ビジターカードの場合にはそのビジターカードに残額がある場合にだけカード保持中として(Bitを1として)C−IDを送信するように制御してもよい。また、ビジターカードにはC−IDを記憶させず、会員カードにのみC−IDを記憶させるようにしてもよい。
また、CUからP台には、CUで表示中のエラーコードが送信される。なお、エラー未発生中のCUエラーコードのデータとしては「ALL00h」が送信される。
P台からCUへ動作応答のレスポンスが送信される。その動作応答のレスポンスは、CUに対して指示動作の実行結果および遊技玉数等の遊技台情報を通知するものである。
実行結果としては、Bit0〜Bit6の7ビットのデータとしてP台からCUへ送信される。Bit0について、「1」のときには遊技玉数加算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の加算を拒否しない旨の実行結果が示される。Bit1について、「1」のときには遊技玉数減算拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数の減算を拒否しなかった旨の実行結果が示される。Bit2について、「1」のときには遊技許可拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技許可を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit3について、「1」のときには遊技禁止拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技禁止を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit4について、「1」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリア拒否の実行結果が示され、「0」のときには遊技玉数およびシーケンスナンバークリアを拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit5について、「1」のときにはガラス扉の開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはガラス扉の開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
Bit6について、「1」のときにはセルの開放を拒否した旨の実行結果が示され、「0」のときにはセルの開放を拒否しなかった旨の実行結果が示される。
なお、「遊技玉数加算拒否」を単に「加算拒否」とも言い、「遊技玉数減算拒否」を単に「減算拒否」とも言い、「遊技許可拒否」を単に「許可拒否」とも言い、「遊技禁止拒否」を単に「禁止拒否」とも言い、「遊技玉数およびシーケンスナンバーのクリア拒否」を単に「クリア拒否」とも言い、「ガラス扉開拒否」を単に「ガラス開拒否」とも言う。
「遊技玉トータル個数情報」とは、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉獲得個数情報」とは、獲得した遊技玉の個数のことであり、送信時に複数の入賞がある場合は合算した個数情報である。CU3は、現在保持している遊技玉数に遊技玉獲得個数情報のデータを加算するが、カードを保持していない状態で本データを受信した場合は遊技玉数の加算は行なわない。
「バック玉加算情報」とは、発射部(図示略)により発射したときのバック玉(ファール玉)の個数のことであり、送信時に複数のバック玉がある場合には合算した数の情報である。CU3は、現在保持している遊技玉数にバック玉加算情報のデータを加算するが、カードを保持していない状態で本データを受信した場合は遊技玉数の加算は行わない。「遊技玉発射個数情報」とは、発射部(図示略)により発射された玉の個数のことであり、送信時に複数発射された玉がある場合は合算した数の情報である。CU3は、現在保持している遊技玉数から遊技玉発射個数情報のデータを減算するが、カードを保持していない状態で本データを受信した場合は遊技玉数の減算は行わない。また、CU3は、自身の保持している遊技玉数が0玉の場合、遊技玉数の減算は行わない。「アウト玉通過情報」とは、アウト玉検出スイッチにより検出されたアウト玉の個数であり、送信時に複数のアウト玉がある場合は合算した個数である。「図柄確定回数1」とは、始動口1の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。「図柄確定回数2」とは、始動口2の入賞に対する図柄確定情報のことであり、図柄変動停止時に「1」を加算する。
CUは、「遊技玉獲得個数情報」「バック玉加算情報」「遊技玉発射個数情報」を使用した遊技玉補正処理を行なう。具体的には、遊技玉数+遊技玉獲得個数情報+バック玉加算情報−遊技玉発射個数情報を算出し、その算出結果を新たな遊技玉数(遊技玉トータル個数)に補正する。そして、P台から送信されてきた遊技玉トータル個数情報とその補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)とが一致するか否かチェックし、一致しない場合には、リカバリ処理を行なって通信開始要求のコマンドをP台へ送信し、そのコマンドに含まれているデータ補正要求のデータ(Bit2が「1」のデータ)とCUが記憶している遊技玉数のデータとによりP台の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)をCU側における補正後の遊技玉数(遊技玉トータル個数情報)に補正する処理を行なう。
遊技台エラー状態2としてBit0〜3の各ビットが用意されているが、これは予備として設けられており、実際のエラー状態の指定には用いられていないメーカ固有のエラー情報に対応するためのものである。
遊技台状態1の各ビットの内容は後ほど詳細するが、以下簡単に説明を行なう。
遊技台状態1のBit0における遊技許可状態/遊技禁止状態は、CUにより遊技が許可されているか禁止されているかを示すものであり、CUからのコマンドによる指示を受けたP台は、その指示された状態へ遷移する。また通信異常が発生した場合には、P台は自ら遊技禁止状態へ遷移する。
Bit1における待機中/遊技中は、ファン(遊技者)がプレイ中(玉を発射している)か否かを示すデータであり、ファン(遊技者)が玉を発射していない状態が待機中であり、ファン(遊技者)が玉を発射している状態が遊技中である。Bit3の遊技完了は、P台において玉の発射が停止し、その後遊技領域27に打込まれていたパチンコ玉がすべて回収されてすべての発射した玉の行方が確定しているか否かを表わすものである。全ての玉の行方が未確定の状態が遊技未完了(Bit3=0)であり、全ての玉の行方が確定している状態が遊技の完了(Bit3=1)である。また、P台が玉の発射を停止してから15秒以上を確認出来なかった場合、タイムアウトし、遊技完了とする。
なお、15秒以上遊技の完了を確認できなかった場合にタイムアウトして遊技完了した後に、遊技領域内において発生していた玉詰まりが解消して玉が入賞した場合等には、前回のカードを再挿入することを促す表示を表示器312や表示器54により表示させるようにし、前回のカードが再挿入されるまで他のカードを受付けないように制御してもよい。そして、前回のカードが再挿入された後に遊技店員等による遊技玉数の手補正(手動補正)を行なう。
Bit4における遊技台リセットは、遊技機(P台)の初期リセット信号を示すものであり、P台の起動後30秒間「1」をセットする。Bit5における遊技台履歴情報ありは、P台で「スタート回数」「大当り回数」等の遊技台履歴情報を保持しているか否かを示すデータであり、「0」のときには遊技台履歴情報無しが示され、「1」のときには遊技台履歴情報有りが示される。P台はRAMクリアにより遊技台履歴情報をクリアしたら本データをOFFとする。また、RAMクリア後「スタート回数」、「大当り回数」等のデータを加算したタイミングで本データをONにする。なお、P台との遊技台履歴データを合わせるため、CU3は本データOFFを検知したらCU3で保持している遊技台履歴データもクリアする。
遊技台状態2の各ビットの内容は後ほど詳細するが、以下簡単に説明を行なう。
Bit0の大当り1は、大当り中および小当り中に「1」がセットされる。Bit1の大当り2は、大当り中、小当り中および高ベース中に「1」がセットされる。Bit2の大当り3は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)に「1」がセットされる。
Bit3の大当り4は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)および高ベース中に「1」がセットされる。Bit4の高ベースは、高ベース中に「1」がセットされる。
遊技台エラー状態1は、Bit0〜Bit7の8ビットで構成されており、各ビットの内容は後ほど詳細するが、以下簡単に説明を行なう。
Bit0は、枠本体(前枠)すなわちセルが開放中であるか否かを示すビットであり、開放中のときに「1」がセットされる。Bit1は、ガラス板すなわちガラス扉が開放中であるか否かを示すビットであり、ガラス板(ガラス扉)が開放中のときに「1」がセットされる。Bit2は、遊技領域等に磁石を近づける不正の発生を磁気センサが検出したときの磁気センサエラー時に「1」がセットされる。「1」がセットされた後に、P台の電源ON/OFFにより復帰してBit2が「0」となる。
Bit3は、パチンコ玉の不正入賞を検出したときに「1」にセットされる。そして、P台の電源ON/OFFにより復帰し、Bit4が「0」となる。
遊技台エラー状態2は、メーカ固有のエラー情報を示すものであり、Bit0〜Bit3の4ビットにより、遊技機エラー1発生中、遊技機エラー2発生中、遊技機エラー3発生中、遊技機エラー4発生中が示される。
CU通信制御部からメイン制御部へ送信されるレスポンス(通信状態応答)は、16進数列で示され、0x00で通信状態がOK(適正)であることが示される。これ以外の場合、すなわち、0x01、0x02、0x03、0x04、0x10の場合には、異常であることが示される。CRC−NGとは、パリティチェックの結果NGすなわち異常であることを意味している。また、MAC−NGとは、Message Authentication CodeのNGのことである。復号NGとは、暗号化されて送信されてきたデータを復号した結果適正なデータにならず異常であることを意味している。データ長NGとは、受信したデータの長さが正規の長さでない異常であることを意味している。断線検知とは、P台とCUとの間の断線の発生を検知した異常であることを意味している。
CU通信制御部からメイン制御部へ送信される機器情報応答のレスポンスは、コマンドコード、コマンドサイズ、取得結果、主制御チップID、メーカコード、形式コード、払出制御チップID、メーカコード、形式コード、および、MACである。
CU通信制御部からCUへ機器情報応答のレスポンスが送信される。この機器情報応答のレスポンスは、CUに対して主制御チップIDと払出制御チップIDとの情報を送信するものである。コマンドコードにより、コマンドのコードが特定される。コードサイズにより、コマンドのデータサイズが特定される。取得結果により、OK(収集済情報有)と、NG(収集済情報無)と、未収集とのいずれかが特定される。主制御チップIDとは、P台の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、払出制御チップIDとは、払出制御部17に記憶されているP台の払出チップIDのことである。
次に、図5〜図60に基づいて、CUのメイン制御部323におけるCPUで実行される処理と、払出制御部17に搭載されたCPUで実行される処理とを説明する。
次に図5を参照して、電源起動時の接続シーケンスの処理を説明する。この図5の接続シーケンスの処理は、CUとP台との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CUの電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例としては、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
まず、電源起動時においては、P台では打球発射モータ(図示略)を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。CUでは、まず認証シーケンスの処理が実行される。この認証シーケンスの処理の具体的制御内容は、図6〜図14に示すサブルーチンプログラムのフローチャートにおいて示される。この認証シーケンスの処理により、CUからP台に対して、機器情報要求のコマンドが送信される。P台では、それを受けて、機器情報応答のレスポンスを返信する。この機器情報応答のレスポンスには、メインチップIDと払出チップIDとが含まれている。
機器情報応答を受信したCUは、機器情報応答に含まれる情報を記憶し、応答があったP台(受信したメインチップIDと払出チップIDとにより特定されるP台)に対して、認証要求のデータをP台へ送信する。
認証要求を受信したP台は、認証応答をCUへ返信する。
次に、図5に示した認証シーケンスの処理の具体的制御内容を図6〜図14に基づいて説明する。
図6の(a)と(b)とは、図5に示した認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。図5に示した認証シーケンスは、CUの電源が起動されたときの認証シーケンスとP台(遊技機)の電源が起動されたときの認証シーケンスとの2種類がある。CUの電源が起動されたときの認証シーケンスは、図6(a)に示されている。図6(a)を参照して、メイン制御部323は、上位サーバ801との認証を完了してから通信を開始する。CU通信制御部80は、P台通信制御部81との認証を行なう。その後通信を開始する。そして、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で、まずCU通信制御部認証シーケンスが実行され、次にチップID認証シーケンスが実行される。
P台(遊技機)の電源が起動されたときの認証シーケンスは図6(b)に示されている。図6(b)を参照して、メイン制御部323とCU通信制御部80とにおいて、P台との通信断が検出された後、CU通信制御部80はP台との通信復旧後、P台との認証を行なう。その後、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で、チップID認証シーケンスが実行される。それ以降、P台との通信が可能となる。
図7は、図6(a)に示したCU通信制御部認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。メイン制御部323は上位サーバ801との認証を完了してから通信を開始する。そして、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で、BBシリアルID認証シーケンスが実行される。このBBシリアルID認証シーケンスによりBBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDの認証が行なわれる。次に、メイン制御部323は、上位サーバ801よりCU通信制御部のシリアルIDを取得している場合にのみ、CU通信制御部シリアルID認証シーケンスを実行する。このCU通信制御部シリアルID認証シーケンスによりCU通信制御部シリアルIDの認証が行なわれる。
次にメイン制御部323からCU通信制御部80へライタ管理情報要求のコマンドが送信される。このライタ管理情報とは、EEPROM(図示略)への認証用情報の書込の際に使用したROMライタに関する情報である。たとえば、ROMライタのID、ROMライタのメーカコード、ROMライタが記憶している鍵のバージョン等のデータである。
メイン制御部323は、CU通信制御部80から送信されてきたライタ管理情報応答に含まれているライタ管理情報とメイン制御部323が記憶しているライタ管理情報とを照合し両者が整合するか否かチェックする。このライタ管理情報による照合チェックの結果、偶々メイン制御部323とCU通信制御部80との認証鍵が一致する場合であっても或る程度のセキュリティが確保され、セキュリティが向上する。
次にメイン制御部323とCU通信制御部80との間で、認証鍵による機器認証シーケンスが実行される。次にメイン制御部323からCU通信制御部80へカウンタ情報の送信を要求するカウンタ情報通知のコマンドが送信される。CU通信制御部はそれを受けて、CTRモードの初期ベクタを通知するべくカウンタ情報通知応答のレスポンスをメイン制御部323へ送信する。単純なブロック暗号の利用モードであるECBモードを用いる場合には、或る鍵で同一の平文を暗号化すると、同一の暗号文になるために、暗号対象となる平文の或る部分が他の部分と同じであるかどうかが暗号文の比較によって判断できてしまうという不都合があり、それを解消するためにCTRモードの初期ベクタをCU323へ通知する。このカウンタ情報の通知により暗号化のモード設定が行なわれる。この暗号化のモード設定は遊技場においての毎日の電源立上げ毎に再設定されるので、セキュリティが向上する。カウンタ情報の設定以降の通信の暗号文にさらにスクランブルがかけられる。たとえば、このスクランブル処理が行なわれないと、暗号化はされていても毎日同じ暗号データがやり取りされることになってしまい、暗号が破られやすくなる。スクランブルをかけることによりこのような不都合を解消することができる。
次に、メイン制御部323が上位サーバ801より更新情報を取得している場合にのみ、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で認証鍵更新シーケンスが実行される。この認証鍵更新シーケンスにより、認証鍵を新たなものに変更することができる。
次にメイン制御部323は現在の時刻をCU通信制御部80へ送信する。CU通信制御部80は、その時刻情報を受信して、EEPROM(図示略)に記憶している認証鍵と受信した時刻情報とからセッション鍵(電文鍵)を生成して、時刻応答としてメイン制御部323へ送信する。セッション鍵(電文鍵)の生成方法としては、どのようなものであってもよいのであるが、たとえば、受信した時刻情報と認証鍵とを所定のアルゴリズムに従って合成して(例えばイクスクルーシブオア)生成したり、あるいは、受信した時刻情報を認証鍵により暗号化してその暗号結果をセッション鍵(電文鍵)としてもよい。このセッション鍵は、電源OFFでクリアされ、次の電源ONで再び生成される。
次に、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で、図11に示す機器認証シーケンスと同様の認証シーケンスをセッション鍵を用いて実行する。そして、認証結果適正である場合に、それ以降メイン制御部323とCU通信制御部80との間での暗号通信をセッション鍵を用いて暗号化および復号して行なう。
図8は、図6(a)(b)に示したチップID認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。メイン制御部323は、CU通信制御部80との認証を完了してから通信を開始する。そして、メイン制御部323からCU通信制御部80へ払出制御認証結果要求のコマンドが送信される。この払出制御認証結果要求のコマンドは、P台2のLSI799に設けられているP台通信制御部81をCU通信制御部80が認証したその認証結果を要求するものである。CU通信制御部80は払出制御チップ(LSI)のP台通信制御部81との認証結果を通知するための払出制御認証結果応答のレスポンスをメイン制御部323へ送信する。
次にメイン制御部323からCU通信制御部80へ機器情報要求のコマンドが送信される。この機器情報要求のコマンドは、CU通信制御部のチップIDを要求するものである。CU通信制御部80は、CU通信制御部80のチップIDを機器情報応答としてメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323は、上位サーバ801に機器情報(チップID)を照合するべく問合せして、NG(不適正)のときには以降の通信を停止する。NGでない場合には、以降、P台に対して業務電文の送信が可能となる。そして、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で、リカバリ要求、リカバリ応答、動作指示、動作応答のコマンドレスポンスの送受信が実行される。
図9は、図7に示したBBシリアルID認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートであるり、チャレンジレスポンス方式の認証が行なわれる。チャレンジレスポンス方式の認証とは、一般的に、文字列等に特殊な処理を施すことにより、通信途中にIDなどが盗聴されるのを防ぐ認証方式のことであり、たとえば、認証する側が認証を受けたい側に対してランダムな数値列(これを「チャレンジコード」と呼ぶ)を送信し、そのチャレンジコードを受信した側がID等とその受信したチャレンジコードとを所定のアルゴリズムに従って合成してレスポンスコードを生成して返信する。そのレスポンスコードを受信した側では、送信したチャレンジコードと予め記憶しているID等から同じようにレスポンスコードを生成し、送られてきたレスポンスコードと生成したレスポンスコードとを比較して一致するか否か判定する認証を行なう。
本実施の形態においては、まずメイン制御部323からCU通信制御部80へBBシリアルID要求1のコマンドが送信される。それを受けたCU通信制御部80は、BBシリアルID認証応答1としてチャレンジコードを要求するレスポンスを送信する。それを受けたメイン制御部323は、BBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDを用いてチャレンジコードを生成し、そのチャレンジコードをBBシリアルID認証要求としてCU通信制御部80へ送信する。それを受けたCU通信制御部80は、BBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDを用いてレスポンスコードを生成し、そのレスポンスコードをBBシリアルID認証応答2としてメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323では、そのレスポンスコードをチェックして適正であるか否かを判定する。不適正(NG)のときには以降の通信を行なわないように制御する。
このチャレンジコードの生成とレスポンスコードの生成とのアルゴリズムは、どのようなものであってもよいのであるが、その一例を以下に記載する。チャレンジコードの生成として、BBシリアルIDのコードデータ(2進数)に対して同じデータ長の乱数(2進数)を生成し、BBシリアルIDと乱数とのイクスクルシブオア(排他的論理和)を算出し、その算出結果をチャレンジコードとしてCU通信制御部80へ送信する。一方、CU通信制御部80におけるレスポンスコードの生成としては、受信したチャレンジコードに対してBBシリアルID(2進数)のイクスクルシブオアを算出する。メイン制御部323側のBBシリアルIDとCU通信制御部80側のBBシリアルIDとが一致しておれば、乱数に対して2回同じBBシリアルIDのイクスクルシブオアを演算したこととなり、その結果は元の乱数となる。そしてその元の乱数をレスポンスコードとしてメイン制御部323へ送信する。メイン制御部323は、生成した乱数とレスポンスコードとして送られてきた乱数とが一致するか否かを判定し、一致する場合には適正と判定する一方一致しない場合には不適正(NG)と判定する。
図10は、図7に示したCU通信制御部シリアルID認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。まずメイン制御部323からCU通信制御部80へCU通信制御部シリアルID認証要求1が送信される。それを受けたCU通信制御部80は、CU通信制御部シリアルIDすなわち図4に示したROM809に記憶されているCU通信制御部のSIDを用いてチャレンジコードAを生成し、そのチャレンジコードAをCU通信制御部シリアルID認証応答1としてメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323は、CU通信制御部シリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているCU通信制御部のSIDを用いてレスポンスコードAを生成し、そのレスポンスコードAをCU通信制御部シリアルID認証要求2としてCU通信制御部80へ送信する。それを受けた通信制御部80は、そのレスポンスコードAをチェックして適正であるか否かを判定する。そしてその判定結果(チェック結果)とチャレンジコードBの要求を含むCU通信制御部シリアルID認証応答2をメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323は、チェック結果が不適正(NG)であった場合には、以降の通信を行なわないように制御する。
この図10に示したチャレンジコードの生成およびレスポンスコードの生成のアルゴリズムは、どのようなものであってもよいが、たとえば図9で説明したイクスクルシブオアを用いたアルゴリズムを使用することができる。
チャレンジレスポンス方式の認証のアルゴリズムは上記のものに限らず、次のようなものでもよい。たとえば、CU通信制御部80において乱数R1を生成し、CU通信制御部80に記憶さているCU通信制御部のSID(SIDMという)を鍵として乱数R1を暗号化してチャレンジコードAを生成する。式で示せば、チャレンジコードA=ESIDM(R1) となる。これをメイン制御部323へ送信し。メイン制御部323において記憶しているSIDMで復号してレスポンスコードAを生成する。式で表わせば、レスポンスコードA=DSIDM(チャレンジコードA)=DSIDM(ESIDM(R1))=R1 となる。これを通信制御部80へ返信し、通信制御部80において先に生成していた乱数R1と返信されてきたレスポンスコードA(=R1)とが一致するか否か照合し、一致することを条件に認証成功と判断する。
さらに、メイン制御部323において乱数R2を生成し、メイン制御部323に記憶さているメイン制御部のSID(SIDTという)を鍵として乱数R2を暗号化してチャレンジコードBを生成する。式で示せば、チャレンジコードB=ESIDT(R2) となる。これを通信制御部80へ送信し、通信制御部80において記憶しているSIDTで復号してレスポンスコードBを生成する。式で表わせば、レスポンスコードB=DSIDT(チャレンジコードB)=DSIDT(ESIDT(R2))=R2 となる。これをメイン制御部323へ返信し、メイン制御部323において先に生成していた乱数R2と返信されてきたレスポンスコードB(=R2)とが一致するか否か照合し、一致することを条件に認証成功と判断する。
図11は、図7に示した機器認証シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。この機器認証シーケンスは、暗号鍵(認証鍵)を使用した暗号化・復号化認証シーケンスであり、ブロック暗号モードとしてECBモードを用いる。まずメイン制御部323は機器認証要求1をCU通信制御部80へ送信する。それを受けたCU通信制御部80は、乱数Aを生成しその乱数AをEEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵により暗号化する。またMACを作成する。このMACとは、Message Authentication Codeのことである。たとえば、生成した乱数Aを所定のハッシュ関数を利用して演算した値をMACとする。つまり生成した乱数Aのメッセージ・ダイジェストがMACとなる。そしてCU通信制御部80はメイン制御部323に対して暗号化乱数AとMACとを機器認証応答1として送信する。
それを受けたメイン制御部323は、受信した暗号化乱数AをEEPROM(図示略)に記憶している認証鍵により復号して元の平文の乱数Aを生成し、その乱数Aを前記所定のハッシュ関数を利用してMACを計算する。そして計算したMACとCU通信制御部80から送信されてきたMACとが一致するか否かをチェックする。一致すれば適正と判断し一致しない場合には不適正(NG)と判断する。
次にメイン制御部323は、乱数Bを生成し、EEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵を用いてその乱数Bを暗号化する。さらに乱数Bを所定のハッシュ関数を利用して演算してMACを作成する。そしてその暗号化乱数BとMACとをさらに機器認証応答1に基づいた認証結果とを機器認証要求2としてCU通信制御部80へ送信する。それを受けたCU通信制御部80は、EEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵を用いて受信した暗号化乱数Bを復号して元の平文の乱数Bにする。そしてその乱数Bを所定のハッシュ関数を利用して演算してMACを計算する。その計算されたMACと受信したMACとが一致するか否かをチェックし、一致する場合には適正と判定し不一致の場合には不適正(NG)と判定する。そしてその判定結果を機器認証応答2としてメイン制御部323へ送信する。判定結果が不適正(NG)の場合には、以降の通信を行なわないように制御する。
図12は、図7に示した認証鍵更新シーケンスのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。メイン制御部323は、上位サーバ801から認証鍵の更新要求があった場合に、その認証鍵更新要求をCU通信制御部80へ送信する。この上位サーバ801からの更新要求には、新たな認証鍵のデータも含まれている。メイン制御部323は、EEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵を、上位サーバ801から送信されてきた新たな認証鍵に更新するとともに、上位サーバ801から送信されてきた認証鍵更新要求をCU通信制御部80へ送信する。それを受けたCU通信制御部80は、EEPROM(図示略)に記憶されているの認証鍵を送信されてきた新たな認証鍵に更新する処理を行ない、その結果を認証鍵更新応答としてメイン制御部323へ送信する。
それを受けたメイン制御部は、通信制御部80との間で、新たに更新された認証鍵を用いての機器認証シーケンスを実行する。この機器認証シーケンスは、図11に示した制御と同じ認証シーケンスである。そして認証結果が適正である場合には、以降その認証鍵を使用して通信を行なう。
図13は、認証鍵のEEPROM(図示略)への記憶設定を示すフローチャートであり、CU通信制御部80から認証鍵をメイン制御部323へ送信してもらい、メイン制御部323のEEPROM(図示略)にその認証鍵を記憶する。
図13を参照して、この認証鍵設定シーケンスは、カードユニット(CU)製造時の認証鍵書込シーケンスである。まずメイン制御部323は、CU通信制御部80との認証鍵が書込まれていないことを条件として、CU通信制御部80から認証鍵情報の送信を待つ。CU通信制御部80は、専用のICライタ(ROMライタ)からの要求により通信を開始する。そしてCU通信制御部80からBBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDの認証要求Aをメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323は、CU通信制御部80に対してチャレンジコードを要求するためのBBシリアルID認証応答AをCU通信制御部80へ送信する。それを受けた通信制御部80は、BBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDを用いてチャレンジコードを生成し、そのチャレンジコードをBBシリアルID認証要求Bとしてメイン制御部323へ送信する。
それを受けたメイン制御部323は、BBシリアルIDすなわちEEPROM(図示略)に記憶されているメイン制御部のSIDを用いてレスポンスコードを生成し、そのレスポンスコードをBBシリアルID認証応答BとしてCU通信制御部80へ送信する。それを受けたCU通信制御部80は、そのレスポンスコードが適正であるか否かを判定し、適正(OK)のときのみ、以降に示す認証鍵情報の送信を行なう。この図13に示したチャレンジレスポンス認証も、図9や図10に示したチャレンジレスポンス認証と同じアルゴリズム(例えばイクスクルーシブオア)を用いることができる。
そして、CU通信制御部80は、認証結果適正であると判断したときに、専用ICライタ(ROMライタ)から書込まれた認証鍵情報すなわちEEPROM(図示略)に記憶されている認証鍵の情報を認証鍵設定要求としてメイン制御部323へ送信する。それを受けたメイン制御部323は、送信されてきた認証鍵をEEPROM(図示略)に記憶させ、記憶させた旨を示す認証鍵設定応答をCU通信制御部80へ送信する。
これにより、メイン制御部323とCU通信制御部80との間で共通の認証鍵(共通鍵)が記憶されたこととなる。そして、CU通信制御部80は、その共通の認証鍵を使用して以降機器認証を行なう。この機器認証は、図11に示した機器認証シーケンスと同様のものである。そして機器認証の結果適正であると判定された場合に、以降の通信は行なわず、リセット待ちの状態となる。
次に、図5に戻り、認証応答を受信したCUは、次にリカバリ要求をP台へ送信する。それを受けたP台では、P台内部(具体的には払出制御部17)でバックアップしているリカバリデータをレスポンスとしてCUへ返信する。このリカバリデータとしては、接続時刻、最終SQN(シーケンスナンバー)、C−ID、前回玉関連情報、および現在玉関連情報が含まれている。なお、以降のフローチャートで「リカバリデータ」と言えば、正確には先に述べた各種データのことである。なお、本実施例では、リカバリデータに含まれている「最終SQN」とは、前述したように、P台が最後に送信したSQNのことである。
このリカバリ応答を受信したCUはその時点からリカバリ処理を開始する。このリカバリ処理とは、CUとP台との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、後述するようにトラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CUは、「動作指示」を送信する度にこのSQN(シーケンスナンバー)をカウントアップする。ただし、動作指示の再送時の際にはカウントアップしない。CUは「動作要求」の送信時にSQNおよびその要求内容をバックアップする。P台は、「動作指示」で受信したSQNを記憶し、そのまま「動作応答」にてCUへ送り返す。P台は、前回受信したSQNと同じSQNの動作指示を受信した場合には、通信不良が発生してCUが動作指示を再送したその再送電文と判断する。
CUは、リカバリ処理が終了した後、メインチップID、払出チップID、接続時刻をP台から受信した値に更新するとともに、SQNを「0」に更新し、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドとして、SQN補正ON、遊技玉補正ON、SQN=0、遊技玉=0のコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報にあわせる(SQN=0、遊技玉=0)。また、通知された「接続時刻」をバックアップする。そして、P台は、通信開始応答をCUへ返信する。これ以降、CUとP台との間で、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信が行なわれる。
CUは、前述したように、この動作指示を送信する毎にシーケンスナンバー(SQN)を1ずつカウントアップする。まず最初の動作指示において、遊技許可要求無、SQN=0、C−ID=00hの動作指示コマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、SQN=1、C−ID=00h、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0のデータをバックアップする。また、P台は、現在玉関連情報である加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台は、動作応答として、SQN=1、C−ID=00h、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技禁止(遊技停止状態)のレスポンスをCUへ送信する。
その動作応答を受けたCUは、その動作応答に基づき、SQN=1をバックアップし、現在の遊技玉数0+受信した加算玉数0−受信した減算玉数0を算出して現在の遊技玉数0をバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)回数累計=0、および始動口(2)回数累計=0をバックアップする。
次に、CU側で起動処理が終了した段階でCUは、遊技許可要求有、SQN=n、C−ID=00hの動作指示をP台へ送信し、それを受けたP台は、動作応答として、遊技可拒否OFF、SQN=n+1、C−ID=00h、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、および遊技許可のレスポンスをCUへ返信する。
図7のセッション鍵による認証シーケンスの結果適正な認証結果が得られた場合に、図14に示す業務電文シーケンスを実行する。図14(a)は業務電文シーケンスが正常の場合を示しており、図14(b)は業務電文シーケンスが異常の場合を示している。
まず図14(a)を参照して、メイン制御部323からCU通信制御部80に対して、動作指示のコマンドが送信された後、その動作指示電文の通信状態の確認要求(通信状態要求)をCU通信制御部80へ送信する。CU通信制御部80は、動作指示電文の受信状況(MAC異常、CRC異常、復号異常、データ長異常、断線検知)を通信状態応答としてメイン制御部323へ通知する(図示略)。
メイン制御部323は、その受信した通信状態応答に基づいて通信状態を確認し、正常な場合には正常と判断する。
一方、CU通信制御部80は、前述の動作指示のコマンドを受信したことに基づいてその動作指示のコマンドをP台(具体的にはP台通信制御部81)へ送信する。それを受けたP台では、動作応答をCU通信制御部80へ返信し、CU通信制御部80はそれを受けてその動作応答のレスポンスをメイン制御部323へ送信する。
一方、業務電文シーケンスが異常の場合が図14(b)に示されている。図14(a)との相違点としては、CU通信制御部80から送信されてきた通信状態応答を受信したメイン制御部323が、その通信状態応答に基づいて通信状態を確認し、異常と判断する点である。これは、送信されてきた通信状態応答のレスポンスが、0x00以外の数値データであった場合に、異常と判断される。メイン制御部323は、異常と判断した場合には、通信状態の確認のリトライを実行する。具体的には、再度動作指示のコマンドをCU通信制御部80へ送信した後、再度通信状態要求をCU通信制御部80へ送信し、CU通信制御部80から返信されてきた通信状態応答に基づいて通信状態の異常が発生しているか否かを判断する。メイン制御部323が、リトライを実行した結果なお通信状態の異常であると判断した場合には、通信状態の異常報知制御を行なう。この通信状態の異常報知制御としては、たとえば、表示制御部797へ異常報知コマンドを送信して表示器312により通信状態の異常報知を行なったり、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅制御したり、あるいは、ホール用管理コンピュータ1に通信状態の異常が発生した旨の信号を送信したりすることが考えられる。このリトライの実行回数は、図14(b)では1回のものを示したが、2回以上実行するものであってもよい。
次に、図15を参照して、CUとP台とを再接続した際の接続シーケンスの処理を説明する。ここで言う「再接続時」とはCUとP台との通信が異常終了した後の通信再開時のことである。この「異常終了」は、後述する、図28のカード保持中に電源が起動したとき、図35のP台が加算拒否したときにCU自ら通信を切断したとき、図42〜図57のCU側に電源断が生じた場合である。後述するように、CUは接続シーケンスを再開するときに、a.待機中以外の状態での接続シーケンスの再開である、b.自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開である(図35参照)、または、c.CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが不整合であるか否かを判断し、a〜cのいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断し、図5ではなく図15の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この再接続時の接続シーケンスは、図5で説明した電源起動時の接続シーケンスと類似しており、ここでは主に相違点を説明する。
まず、P台が遊技を禁止してから通信を開始する時期が、CUからの機器情報要求のコマンドを受信した直後となる。これは、CUからの機器情報要求をP台が受けて初めて再接続されたことをP台が認識できるためである。
次に、図5の接続シーケンスは電源起動時であるために、CUからP台に対してリカバリクリアONの通信開始要求のコマンドを送信し、P台でそれを受けてリカバリデータのクリアを行なうとともに、最初の動作指示で送られてくるSQN=0に従ってシーケンスナンバー(SQN)を1にし、前回玉関連情報および現在玉関連情報等をすべて「0」にクリアする。
しかし、図15の接続シーケンスの場合には、再接続時であるために、P台内部でバックアップしているリカバリ情報とCU側で記憶している情報とが一致しない場合がある。そこで、CUでは、リカバリ処理を開始した後、リカバリ応答に含まれているP台側のリカバリデータ(前回玉関連情報、現在玉関連情報等)の内容に合せて、遊技玉等の補正を行なう処理を実行する。具体的には、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている遊技玉獲得個数情報、バック玉加算情報および遊技玉発射個数情報に基づいて、遊技玉数+遊技玉獲得個数情報+バック玉加算情報−遊技玉発射個数情報を演算し、記憶している遊技玉数をその演算された新たな遊技玉数に補正する処理を行ない、その補正後の遊技玉数とP台からリカバリデータとして送信されてきた遊技玉トータル個数情報とを比較し、一致するか否かを判断する。不一致の場合には、通信開始要求として遊技玉補正ONすなわちデータ補正要求のBit2を「1」にしたコマンドをP台へ送信する。また、P台から送られてきたリカバリデータに含まれている最終SQNとCUが記憶している最終SQNとを比較して一致するか否かを判断し、一致しない場合には通信開始要求としてSQN補正ONすなわちデータ補正要求のBit1を「1」としたコマンドをP台へ送信する。また、補正すべき正しい遊技玉数=300とSQN=3とを通信開始要求に含めてP台へ送信する。
P台は、その通信開始要求のコマンドを受信し、P台でバックアップしていた「シーケンスナンバー」および「遊技玉」をCUの情報に合せる補正処理を行なう。具体的には、SQN=3、遊技玉=300に補正し、また通知された「接続時刻」をバックアップする処理を行なう。
そして、CUでは、リカバリ処理が終了した段階で、P台から送信されてきたメインチップID、払出チップIDをバックアップするとともに、再接続時の時刻である接続時刻をバックアップする。そして、シーケンスナンバーについては、P台から送信されてきた最終SQNが異常でない場合に、そのシーケンスナンバー(SQN)を継続する。
一方、CUにおいて、リカバリ処理を開始した後、通信相手であるP台が一致しないと判断された場合、またはSQNが異常であると判断された場合には、P台から送信されてきたリカバリ応答に含まれている現遊技玉数を、一端持玉へ変換する。持玉とは、遊技者所有の遊技用記録媒体(カード等)に記録した遊技玉数のことである。そして、その記録媒体に持玉が記録された後、その記録媒体の持玉を使用するべく再プレイボタン319を操作し、その持玉を遊技玉に変換した後再遊技を可能とする。その際には、図5に示した電源起動時の接続シーケンスと同様に、CUからP台へ送信される通信開始要求として、リカバリクリアONが送信され、P台はそれを受けてリカバリデータをクリアする。またCUでは、シーケンスナンバーを「0」とし、最初の動作指示においてSQN=1をP台に送信し、P台ではそのSQN=1をバックアップする。また、P台では、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
図16を参照して、カードが挿入されたときのCUとP台との処理を説明する。
CUでは、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
この挿入時処理においては、挿入されたカードに記録されているC−IDをCUが読取ってそのC−IDをP台へ送信するカード挿入要求のコマンドがP台へ送信される。それを受けたP台では、CUに対してC−IDの受信が終了したことを通知するカード挿入応答のレスポンスがCUへ返信される。さらに、この挿入時処理として、後述する図17に示すような制御が実行される。
CUは、カードの挿入が行なわれた後所定期間カード残高問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉やプリペイド残高等をたとえばホール用管理コンピュータ1等の上位のサーバに問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。CUは、図60等で後述するように、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示するとともに、カード保持中ON、C−ID、カード挿入処理中ONを含む動作指示をP台へ送信する。P台では、その動作指示のコマンドを受信することにより、払出制御部17がカード保持中ONおよびカード挿入処理中ONを含む表示器制御コマンドを表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に送信し、表示器用演出制御基板が表示器54に挿入されたカードの問合せ中である旨を表示させる制御を行なう(図60参照)。
その後P台は、動作応答として、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止と特賞と確変とがOFFを含むレスポンスをCUへ送信する。特賞と確変とがOFFとは、具体的には、遊技台状態2におけるBit0〜4がすべて0の状態である。
CUでは、カード残高の問合せの結果挿入されたカードの残高および持玉が確認できた段階で残高および持玉を確定させる。CUでは、その確定したカードのプリペイド残高を表示器312に表示させる制御を行なうとともに、確定した持玉(5000)を遊技玉として遊技機(P台)へ送信している最中である加算表示中の表示を表示器312に表示させる(図60参照)。
そして、SQN=n+4、C−ID、遊技玉=0(更新前遊技玉数)+5000(加算要求玉数)=5000および持玉=0をバックアップする。この時点で持玉の消費を確定させる。
次に、動作指示として、加算有、カード保持中ON、カード挿入処理中OFF、加算表示中ON、SQN=n+4、C−ID、加算要求玉数=5000およびカード残高=7000を含むコマンドをP台へ送信する。なお、カード保持中とカード挿入処理中の動作指示は、会員カードとビジターカードとで分けてこれらカードの種類毎に区別して動作指示を送信し、P台において、カードの種類毎に区別して動作の表示を行なうようにしてもよい。P台では、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む動作指示のコマンドを払出制御部17が受信することにより、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む表示器制御コマンドを払出制御部17から表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板へ送信する。表示器用演出制御基板は、それを受けて、表示器54に遊技玉として5000玉を加算中である旨の表示(加算表示中)を行なう(図60参照)。
図17は、図8に示した挿入時処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャート図である。本実施の形態において破線で示すステップは変形例の制御内容を示している。また、実線の矢印は制御の流れを示し、二点差線の矢印は送信される情報の流れを示している。図17において、S1〜S7の各ステップはCUが実行する。またS8〜S10、S12〜S15はP台が実行する。より具体的には、S8〜S10、S12、S13、S15の削除処理は、P台に設けられている表示器用演出制御基板が実行し、S14とS15の送信処理は、表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板が払出制御部17へ送信して払出制御部17がCUへ送信する。
まずCUは、ステップ(以下単にSという)1により、中断中であるか否かの判定を行なう。この中断中であるか否かは、後述する図24に示した中断操作が行なわれて遊技中断のシーケンスが実行されたか否かにより判断する。中断中である場合には、S2により、挿入されたカードのC−IDと中断操作されたカードのC−IDとが一致するか否か判定し、一致しない場合にはS5によりその挿入されたカードを排出して待機中へ移行する。
一方、挿入されたカードのC−IDと中断操作されたカードのC−IDとが一致する場合には、中断操作した遊技者が再びその遊技機に戻ってきて遊技を開始したと判断されるために、制御がS4へ進み、中断状態を解除し、S6により遊技を再開する処理が実行される。
一方、S1により中断中でないと判断された場合には、挿入されたカードのC−IDをP台へ送信する処理がS3により行なわれる。P台では、そのC−IDを受信し、その受信したC−IDとバックアップエリア(図3に示すバックアップデータ記憶部)に記憶されているC−IDとを比較する(S8)。そしてS9によりその比較結果が一致するか否か判定し、一致しない場合には、離席した遊技者とは異なる遊技者が遊技を開始したと判断し、この挿入時処理のサブルーチンプログラムが終了する。
このように、遊技者特定情報(C−ID)を記憶する遊技者特定情報記憶手段(現遊技者遊技履歴データ記憶部)と同一判定処理を行なう同一判定手段(S8、S9)とが遊技機の表示制御手段(表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板)に設けられているために、通信手段側(払出制御部17側)には同一判定処理機能を設けなくて事足り、表示制御手段を有する遊技機と表示制御手段を有しない遊技機との間で共通の通信手段を使用でき、通信手段の少品種大量生産か可能になる。
なお、変形例の制御内容として、S15とS7との処理を行なってもよい。S15により、バックアップエリア(バックアップデータ記憶部)に記憶されている遊技履歴データとC−IDとをCUへ送信した後削除する。CUでは、それを受信して、受信したデータを上位サーバ801へ送信する。上位サーバ801では、その受信した遊技履歴データとC−IDとをバックアップ記憶する。
一方、S9により一致すると判定された場合にはS12へ進み、バックアップエリア(バックアップデータ記憶)の遊技履歴データを現エリア(図3に示す遊技者遊技履歴データ記憶部)に戻し、その遊技履歴データから新たに遊技履歴データの加算更新を開始する。
なお、変形例の制御内容として、S10、S13、S14の処理を行なってもよい。S9でYESの場合には、制御はS10へ進み、前回のカードが排出されてから所定時間(たとえば20分間)経過したか否かの判断がなされ、経過していないS10により所定時間が経過していると判断された場合には、S13により、バックアップエリア(バックアップデータ記憶部)の遊技履歴データとC−IDとを削除する処理がなされる。また、S12の後、S15により、遊技者が同一である旨の通知をCUへ送信する。なお、変形例の制御内容として、S10、S13、S14の処理およびS15、S7の処理を全て行なうように制御してもよい。
次に、図18を参照して、挿入された記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。この図18の処理では、プリペイド残高が「1000」で、現時点における遊技玉が「50」となっている。まずCUからP台に対し、動作指示として、加算無、加算表示中OFF、SQN=n、C−ID、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0のコマンドが送信される。それを受けたP台では、動作応答として、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=50、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスが返信される。
一方、CUにおいては、1回の貸出操作(玉貸操作)により、500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CUにおいて貸出しボタン(貸出しボタン)321が押下操作された場合に、SQN=n+2、C−ID、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=175および残高=500をバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU側単独で確定する。次に、CUは加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器312に表示させる。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中ON、SQN=n+2、C−ID、加算要求玉数=125、および減算要求玉数=0のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御部17が表示器用演出制御基板へ送信する。表示器用演出制御基板は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
次に、P台は、SQN=n+2、C−ID、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、および前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアし、現在の遊技玉数50に対して加算要求玉数125を加えた175の値に遊技玉数を更新する。
そして、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=175、残高=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
それを受けたCUでは、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=175(更新前遊技玉数)+0(加算要求玉数)−0(減算玉数)=175を計算してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。
このように、残高消費の確定とは異なり、遊技玉数の確定は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させる。
なお、P台では、加算有および加算要求玉数を含む動作指示のコマンドを受けた場合に、その加算が、持玉消費(貯玉再プレイ)とプリペイド残高の消費とを区別することなく、同じシーケンスで以降の処理を実行する。
次に、図19を参照して、貯玉を消費する再プレイ時における処理を説明する。この図19では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される貯玉が「1000」であり、当初の遊技玉が「0」の状態となっている。この図19における再プレイの処理は、図18で示した残高の消費のときの処理と類似している。CU側では、遊技者所有の遊技用記録媒体(会員用カード等)が挿入されてそのカードにより特定される貯玉が存在する状態で、再プレイボタン319が押下操作された場合に、SQN=n+2、C−ID、遊技玉数=0(更新前遊技玉数)+125(加算要求玉数)=125、貯玉=875をバックアップする。貯玉=875は、当初の貯玉=1000から125(加算要求玉数)を引落したため、1000−125で875となる。これは図18の場合の残高が金額単位のデータである一方、図19の持玉が玉数単位のデータであるために、単純に1000−125の引き算をするだけで事足りるためである。
そして、CUは、動作指示として、加算有、加算表示中ON、SQN=n+2、C−ID、加算要求玉数=125、貯玉=875、減算要求玉数=0を含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、その動作指示のコマンドに含まれている加算表示中ONと加算要求玉数125とを含む表示器制御コマンドを払出制御部17が表示器用演出制御基板へ送信する。表示器用演出制御基板は、それを受けて、表示器54に遊技玉数125を加算中である画面を表示させる。
その他の処理においては、図18の処理と同様である。以上説明したように、持玉の消費はP台からの動作応答のレスポンスを待つことなく再プレイボタン319の押下操作が行なわれた時点でCU側単独で確定し、貯玉数(遊技玉数も同じ)は、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定する。
次に、図20を参照して、CU側の指示による遊技玉数の減算(ワゴンサービス等)の処理を説明する。遊技場においては、遊技者所有の遊技玉を消費してドリンク等を遊技者に提供するというワゴンサービスが行なわれている。このようなワゴンサービスを遊技者が受ける場合には、遊技者が表示器312をタッチ操作し、ワゴンオーダーをすることにより、遊技者が注文したオーダー内容がカードユニット3のIR受光ユニット320から赤外線信号として遊技場の店員が所持しているリモコンに入力される。
遊技場の店員はリモコンに入力されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行なう。図20においては、遊技者所有の遊技玉が「1000」ある状態で、使用遊技玉数「300」を消費するワゴンオーダーが発生した場合を示している。ワゴンオーダーが発生すると、CUは、SQN=n+2、C−ID、加算要求玉数=0、減算要求玉数としてワゴンオーダー発生に伴う遊技玉の使用玉数である「300」をバックアップする処理を行なう。この段階では、CUは遊技玉から実際に300の減算は行なわず、単に減算要求玉数として「300」をバックアップするのみである。そして、CUからP台へ、動作指示として、減算有、減算表示中ON、SQN=n+2、C−ID、加算要求玉数=0および減算要求玉数=300のコマンドを送信する。そして、CUは、減算中である旨の表示(表示中)を表示器312に表示させる(図示略)。
コマンドを受けたP台は、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上であるか否かを判定する。なお、この判定は払出制御部17により実行される。図20では、遊技玉数カウンタの値が、減算要求数以上である場合を想定している。P台では、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む動作指示のコマンドを払出制御部17が受信することにより、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む表示器制御コマンドを払出制御部17から表示器用演出制御基板へ送信する。表示器用演出制御基板は、それを受けて、表示器54に遊技玉として300玉を減算中である旨の表示(減算表示中)を行なう。
次に、P台は、SQN=n+3、C−ID、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0および前始動口(2)回数=0をバックアップするとともに、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタの値を0クリアする。そして、減算要求玉数=300に従って、現在の遊技玉数1000から減算玉数300を減算した「700」に遊技玉数を更新する。
そして、P台からCUへ、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+3、C−ID、現遊技玉数=700、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスを返信する。
そして、CUでは、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=1000(更新前遊技玉数)−300(減算要求玉数)+0(加算玉数)−0(減算玉数)=700を算出し、遊技玉数を「700」に修正してバックアップする。このように、遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。
また、CUは、C−ID、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。
一方、P台が、自身が記憶している遊技玉数カウンタの値が減算要求数未満であると判定した場合には、P台は、減算要求数に応じた遊技玉数の減算を実行しない。また、この場合、P台はCUに対して、動作応答として、減算拒否ONの動作応答を返信する。これにより、CUには、P台が減算要求を拒否したために減算要求に基づく遊技玉の減算が行なわれなかったことが通知される。
以上、図19を用いて説明したように、CUの指示に基づいた遊技玉数の減算は、P台からの動作応答のレスポンスを待って初めて確定する。一方、図18を用いて説明したように、CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費は、CUが持玉消費を受け付けた時点で確定する。
このように、「CUの指示に基づいた遊技玉数の減算」と「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」とで確定時期を異ならせたのは、以下の理由による。
CUがワゴンオーダーなどの遊技玉数の減算処理を受け付けた段階では遊技玉数に余裕があったために減算指示を送信したものの、減算指示をP台が受けた段階で遊技玉が遊技に用いられた結果、減算指示に対応する遊技玉数が残っていない場合もある。
このような場合に、CUが減算処理を受け付けた段階でCUで記憶している遊技玉数に基づいて減算を確定してしまうと、実際には遊技機側で遊技玉数が残っていないにもかかわらず減算が確定されることとなり、矛盾が生じてしまう。そこで、本実施の形態では、「CUの指示に基づいた遊技玉数の減算」については、P台からの動作応答のレスポンスを待って確定させるようにしている。
これに対して、「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」については、遊技玉数を加算する指示になるので、その指示がP台に届いた時点でP台が記憶している遊技玉数が変動したとしても、加算指示に対応する遊技玉を加算することに問題は生じない。このため、処理の迅速化の観点より、「CUの指示に基づいた貯玉(持玉)消費」についてはCUが貯玉(持玉)消費を受け付けた時点で確定させるようにしている。
次に、図21を参照して、遊技中に大当りが発生した場合の処理を説明する。この図21では、当初の遊技玉数が1010であり、遊技中のP台とCUとの間で動作指示および動作応答の送受信が行なわれている最中に、確変大当りが発生し、当該大当りの制御が終了した後大当り発生確率が向上した確変がスタートした状態が示されている。
まず、CUにおいて、SQN=n、C−IDをバックアップし、CUからP台に対して、動作指示として、加算無、減算無、SQN=n、C−IDのコマンドを送信する。それを受けたP台では、SQN=n+1、C−ID、前加算玉数=3、前減算玉数=13、前始動口(1)回数=1、および前始動口(2)回数=1をバックアップするとともに、遊技玉数=1010+3(加算玉数)−13(減算玉数)=1000を算出して、遊技玉数を1000に更新する。さらに、レスポンスの作成後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=1000、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。このように、P台は、減算玉数および加算玉数のみならず、遊技玉数もCUへ送信している。その結果、CUは、P台で記憶している遊技玉数が、CUで管理している遊技玉数と一致しているか否かを判定できる。
なお、本実施の形態におけるP台では、前述したとおり、1分間に100発のパチンコ玉を遊技領域27内に打込むものであるために、0.6秒で1発のパチンコ玉を遊技領域に打込むこととなる。そして、コマンド/レスポンスは200ms間隔で送信されるために、前回のレスポンスの送信から今回のレスポンスの送信までの間での減算玉数は0または1となる。よって、P台からCUへ送信される減算玉数も、0または1のいずれかとなる。しかし、減算玉数をこのような小さな値にしたのでは、遊技玉数があまり変化しないこととなり、わかりにくい処理フローとなってしまう。ゆえに、本実施の形態における処理フローの図面では、わかりやすくするために便宜上減算玉数および必要に応じて加算玉数の変化を大げさに記載している。
動作応答のレスポンスを受けたCUでは、遊技玉数=1010+3−13=1000を計算してその1000を遊技玉数としてバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=13、始動口(1)累計=1、および始動口(2)累計=1をバックアップする。
このような動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスの送受信を繰返し実行している最中に、P台において確変大当りが発生し、玉関連情報が、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2に変動する。そしてP台において大当りが終了した後確変がスタートする。CUにおいては、SQN=n+2、C−IDをバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、SQN=n+2、および、C−IDのコマンドをP台へ送信する。
P台においては、SQN=n+3、C−IDをバックアップするとともに、前加算玉数=120、前減算玉数=20、前始動口(1)回数=2、および前始動口(2)回数=2をバックアップするとともに、遊技玉数=1000+120−20=1100を算出してその1100に遊技玉数を更新する。さらに、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=1100、加算玉数=120、減算玉数=20、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2、遊技可、特賞ON、および特賞ONのレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=1000+120−20=1100を計算してその1100に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=120、減算玉数累計=20、始動口(1)累計=2、および始動口(2)累計=2をバックアップする。また、CUは、「特賞」がスタートしたことを検知する。
次に、図22を参照して、P台で遊技をしている最中に遊技玉がなくなったことが検知された場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=20とし、まずCUは、SQN=n、C−IDをバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n、C−IDのコマンドをP台へ送信する。P台においては、SQN=n+1、C−ID、前加算玉数=3、前減算玉数=18、前始動口(1)回数=1、および前始動口(2)回数=1をバックアップする。そしてレスポンス作成後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=5、加算玉数=3、減算玉数=18、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。CUでは、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=20+3−18=5を算出してその後に遊技玉数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=18、始動口(1)累計=0、および始動口(2)累計=0をバックアップする。その後、P台において、減算玉数=5となったために、遊技玉数=5−5=0を算出して遊技玉数=0となり、加算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0に変動する。この遊技玉数=0になった段階で、P台においては、玉なしが検出され、払出制御部17は自動的に打球発射モータ18の駆動を停止させて玉を遊技領域に打込めない遊技禁止状態に制御する。なお、打球発射が停止するのみで、その段階で既に可変表示装置が可変表示中であった場合にはその可変表示を続行する。また発射停止制御を行なった段階で始動口(1)回数または始動口(2)回数に始動記憶がある場合には、その記憶に基づいた可変表示装置の可変表示制御が続行される。
CUでは、SQN=n+2、C−IDをバックアップし、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2、C−IDのコマンドをP台へ送信する。
P台では、SQN=n+3、C−IDをバックアップするとともに、前加算玉数=0、前減算玉数=5、前始動口(1)回数=0、および前始動口(2)回数=0をバックアップし、レスポンスを作成した後、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、および始動口(2)回数の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P台は、動作応答として、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=5、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技可、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。
CUでは、それを受けて、遊技玉数=5+0−5=0を算出して遊技玉数を0に修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=5、始動口(1)累計=1、および始動口(2)累計=0に修正する。
このように、遊技玉数の主たる管理はCUで行なっているが、P台において遊技玉数が0になったことに伴う遊技禁止制御(発射停止制御)を行なうときにのみ、P台側における遊技玉数が0になったことを判定して遊技禁止制御(発射停止制御)を行なう。その後、動作応答として、最終的な玉関連情報をCUに送信して最終的な遊技玉数「0」をCU側において確定させる。このように制御する理由は、P台側において遊技玉数が0になった瞬間に打球発射停止制御を行なう必要があるためである。
たとえば、遊技玉数の主たる管理を行なっているCU側において、P台側から送られてくる遊技玉数=0になったときの加算玉数および減算玉数を含む動作応答のレスポンスの受信を待って、CU側において最終的な遊技玉数を算出してそれが0となることにより、遊技を禁止させるための禁止要求有の動作指示のコマンドをP台側へ送信し、それを受けて初めてP台側において打球発射停止制御を行なった場合には、レスポンスおよびコマンドの送受信の間に、パチンコ玉が弾発発射されてその間に新たな減算玉数が発生する可能性があり、P台側において、遊技玉数が既に「0」になっているにも拘らず新たな減算玉数が発生して結局遊技玉数がマイナスになってしまうという不都合が生じる。このような不都合を防止するため、遊技玉数が0になったときの打球発射停止制御のみ、P台側における遊技玉数に基づいて制御している。
このように、打球発射停止制御に代表されるような遊技制御は、P台自身が記憶している遊技玉数に基づいて行なうために、CUで管理記憶している遊技玉数に基づいてこのような遊技制御を行なう場合に比較して、遊技玉数の変動に即した遊技制御をリアルタイムで行なうことができる。
なお、ここでは、打球発射停止制御を払出制御部17が行なう例を示しているが、主制御基板16が打球発射停止制御を行なうように構成してもよい。
この場合、たとえば、払出制御部17は、遊技玉数0を判定した段階で遊技玉数が0であることを示す信号を主制御基板16へ送信する。主制御基板16は、この信号を受けて、打球発射モータ(図示略)の駆動を禁止する。
次に図23を参照して、カードの返却操作があったときの処理を説明する。当初遊技玉数=500の状態で、CUからP台への動作指示、それに応えてP台からCUへの動作応答が行なわれた段階で、返却ボタン322が押下操作された場合に、CUは、次の動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有、クリア要求無、クリア表示中OFF、SQN=n+2、および、C−IDのコマンドをP台へ送信する。P台では、そのコマンドに含まれる禁止要求有の指示に従って、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。その後、既に発射されている玉が遊技領域27内を流下してアウト玉にすべて流れるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、15秒のウエイトを設ける。この15秒のウエイト時間の間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。ウエイト時間中の動作応答として、P台は、禁止拒否OFF、SQN=n+N、C−ID、遊技玉数=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了OFF、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。ウエイト時間中の動作指示として、CUは、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF,SQN=n+N+1、C−IDをP台へ送信する。
そして、15秒経過した後のレスポンスとして、P台は、SQN=n+N+2、C−ID、遊技玉数=500、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFの動作応答をCUへ送信する。この「遊技完了ON」は、P台において遊技玉数の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報としての役割を有している。また、このときに送信される遊技玉数が、遊技終了時の最終の遊技玉数となる。なお、このシーケンス例は、浮遊玉によって加算玉数も減算玉数も共に変化しなかった場合を示している。仮に浮遊玉によって入賞が発生した場合、あるいはファール玉が発生した場合には、その入賞に応じた払出数、あるいはファール玉数が「加算玉数」としてCUへ送信されることになる。
動作応答のレスポンスを受けたCUは、遊技完了を検知し、SQN=n+N+3とクリア要求有のデータとをバックアップする。さらに、動作応答に含まれる、「加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数」に応じて、記憶している「遊技玉数、総加算玉数、総減算玉数、始動口(1)総入賞数、始動口(2)総入賞数」の各データを更新する。これによって、遊技終了時の遊技玉数がCU側で確定されることになる。このように、最終の遊技玉数をCU側で確定しているために、P台側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、P台のコストを極力抑えることができる。
そして、CUは、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中ON,SQN=n+N+3、C−IDを含むコマンドをP台へ送信する。その後、CUはクリア中である旨の表示(クリア表示中)を表示器312に表示させる(図示略)。この「クリア要求有」が、P台の遊技玉数の初期化を指示するデータである。
P台では、CUから送信されてきたコマンドに含まれているクリア表示中ONを含む表示器制御コマンドを払出制御部17が表示器用演出制御基板へ送信する。表示器用演出制御基板は、それを受けて、表示器54にクリア中である表示画面(クリア表示中の画面)を表示させる。
なお、この例では、CUは、返却ボタン322の操作に基づいた「遊技終了を要求する信号」の入力を受けて、遊技終了時の遊技玉数を確定させている。しかしながら、「遊技終了を要求する信号」としては、返却ボタン322の操作に基づいた信号に限られない。
たとえば、CUに、遊技者の指紋を認証する指紋認証部を設ける。遊技機の開始時には、指紋認証部による認証を必須とし、遊技者が遊技開始時にCUに挿入した遊技カードにより特定される指紋情報と、指紋認証部により検出された指紋情報とが一致することを条件として遊技を許可する。さらに、遊技終了時にも指紋認証部による認証を必須とし、指紋認証部により検出された指紋情報が遊技開始時に検出された指紋情報と一致することを条件として遊技を終了させる。この場合には、「遊技終了を要求する信号」は、指紋認証部で検出される指紋情報となる。
その他、遊技機設置島全体を管理するサーバ等から遊技終了要求信号がCUに入力された場合には、返却ボタン322の操作の有無に関わらず、遊技を終了させてもよい。この場合、サーバから入力される遊技終了要求信号によって「遊技終了を要求する信号」が構成される。
図23の説明に戻る。クリア要求有、クリア表示中、SQN=n+N+3、C−IDのコマンドを受信したP台は、現在記憶エリアに更新記憶されている遊技履歴データとC−IDとをバックアップエリアにシフトして記憶する。
次に、P台は、動作応答として、クリア要求を拒否しない旨のクリア拒否OFF、SQN=0、C−ID、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。そしてCUは、SQN=0、遊技玉=0、持玉=500をバックアップする。この持玉=500は、クリア要求直前に受信した遊技玉数である500を持玉に加算した値である。
その後、CUは、挿入されているカードに持玉=500を記録して排出して遊技者に返却する。そして、動作指示として、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF、SQN=m、C−ID=00hを含むコマンドをP台へ送信する。その後、P台は、動作応答として、SQN=m+1、C−ID=00h、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFFおよび確変OFFのレスポンスをCUへ送信する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。このように、カードの持点を直接カードに記録することと、上位サーバにてカード番号に対応付けて持点を記憶することの両者を総称して、カードに持点を「対応付ける」と表現する。
図23においてP台側で浮遊玉処理待ち時間のために15秒のウエイトを設けたものを示したが、それに加えて、P台側において、発射玉数−ファール玉数−アウト玉数−入賞玉数=0を判定し、または、発射玉数−ファール玉数−アウト玉検出スイッチによる検出玉数=0を判定して、浮遊玉の処理が終了したと判断するようにしてもよい。このような判定と15秒の経過との早い方の条件が成立した時点で浮遊玉の処理が終了したと判断して遊技完了ONにしてもよい。さらに、15秒の経過に基づいて遊技完了ONにした場合に、その遊技完了ONを受信したCUにおいて、カード返却操作等からたとえば20秒経過した時点でタイムアウトしてカード排出処理を実行してもよい。また、15秒の経過に基づいて遊技完了ONにする際または20秒経過した時点でカード排出処理を実行する際に、発射玉数−ファール玉数−アウト玉数−入賞玉数≦所定の閾値、または、発射玉数−ファール玉数−アウト玉検出スイッチによる検出玉数≦ 所定の閾値、であることを条件として実行するようにしてもよい。
図24は、遊技を中断するときのカードユニットとパチンコ機との処理の一例を示す図である。
図23のカードを返却するときのカードユニットとパチンコ機との処理に類似しており、相違点としては、返却ボタンの押下の代わりに中断操作が行なわれる。この中断操作は、遊技者が小用を済ませるべく遊技を一時中断するための操作であり、遊技者が遊技場の店員を呼び、店員に遊技中断のためのリモコン操作を行なってもらう。すると、そのリモコンから出力された赤外線信号をIR受光ユニット320が受光して電子信号に変換してメイン制御部323に入力する。また、この遊技中断処理の場合には、CUが遊技完了を検知してもクリア要求をP台へ送信しない。その結果、P台においては、中断した遊技者に関するデータ(C−ID、遊技玉数等)を記憶保持している。そしてCUはカードを排出するときに、持点0のカードを排出して遊技者に返却する。その後、中断中は他の遊技者の遊技が禁止される(図17参照)。
図25を参照して、ガラス扉のロックを解除して開放するときの処理を説明する。まず、最初の動作指示としては、ガラス扉の開放要求のないガラス開要求無の指示を含むコマンドがCUからP台へ送信される。それを受けたP台は、動作応答として、遊技玉数=500を含む通常のレスポンスをCUへ返信する。この段階で、たとえばP台において遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が遊技盤面において引っかかるなどのトラブルが発生し、遊技者が遊技場の係員を呼出した場合に、遊技場の係員は、所持しているリモコンを操作してガラス扉のロックを解除して開放させるための赤外線信号をIR受光ユニット320に送信する。それを受けたIR受光ユニット320は、受信した赤外線信号に含まれるガラス扉開放指示信号をメイン制御部323へ入力する。そのガラス扉開の指示入力を受けたCUは、動作指示として、遊技を停止させるための禁止要求有、ガラス開要求無、およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。つまり、ガラス扉を実際に開放する前にまずP台において打球発射停止制御を行なわせるべく、禁止要求有、およびガラス開要求無の動作指示をP台へ送るのである。
P台は、それを受けて、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止させて打球発射停止状態に制御する。次に、P台は、動作応答として、遊技禁止を拒否しない旨の禁止拒否OFFと、遊技禁止状態にした旨を示す遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。
一方、CUでは、前述の禁止要求有を含む動作指示のコマンドをP台へ送信した後、P台において遊技領域27に発射された玉がすべてアウト玉に流れて回収されるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設け、この間、CUはP台に対して遊技禁止すなわち禁止要求有の指示を含むコマンドを送信してポーリングを継続する。
そして、10秒のウエイト時間が経過した段階で、動作指示として、ガラス扉のロックを解除して開放させるためのガラス開要求有、SQN=n+Nの指示を含むコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、ガラス扉開放ソレノイド10を励磁してガラス扉のロックを解除してガラス扉を開放するとともに、ガラス扉開発生中のビットをONにし、以降、ガラス扉が閉じるまで(ガラス扉閉鎖検出器(図示省略)からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。そして、P台は、動作応答として、ガラス開拒否OFF、SQN=n+N+1、C−ID、遊技禁止、およびガラス開発生中等の応答を含むレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、ガラス開要求のコマンドに対して拒否されなければすなわちガラス開拒否ONの応答を含むレスポンスが返信されてこなければ、ガラス扉は開放されたと判断する。そして、以降、動作指示として、ガラス開要求無を含むコマンドをP台へ送信する。
図26は、図25に示したガラス扉開放処理の変形例を示している。図25の処理に比べた相違点としては、CUにおいてガラス扉開放の指示入力が検出されたときに、遊技の禁止要求を指示する禁止要求有ばかりでなく、ガラス扉のロックを解除して開放要求を指示するガラス開要求有のコマンドがP台に送信される点である。P台は、このコマンド受けて、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止して打球発射停止状態に制御するとともに、遊技領域27に発射された玉がすべてアウト玉に流れて回収されるまでの時間すなわち浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウエイトを設ける。この10秒のウエイト時間の間、CUとP台とは動作指示/動作応答の送受信を継続する。そして10秒のウエイト時間が経過した段階で、ガラス扉開放ソレノイド10を励磁してガラス扉のロックを解除してガラス扉を開放する。そして、ガラス扉開発生中のビットをONにし、以降、ガラス扉が閉じるまで(ガラス扉閉鎖検出器からの検出信号が入力されるまで)ONのまま維持する。
そしてP台は、動作応答として、ガラス扉の開放を拒否しないガラス開拒否OFFと、打球発射停止状態となっている旨を示す遊技禁止と、ガラス扉のロックが解除されて開放中である旨を示すガラス開発生中等のデータを含むレスポンスをCUへ送信する。
CUは、ガラス開拒否OFFの動作応答を受信することにより、ガラス扉が開かれたと判断する。
このように、図26に示す変形例では、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイト処理を、CU側ではなくP台側で実行している点が、特徴である。
次に、図27を参照して、セル(前枠)5のロックを解除して開放する処理を説明する。このセル(前枠)6の開放処理は、図25に示したガラス扉の6の開放処理と同様の処理がなされる。ここでは相違点を主に説明する。
遊技場の係員がリモコンを操作して前枠(セル)5のロックを解除して開放させるための操作を行なえば、そのリモコンからIR受光ユニット320に対してセル開放指令信号を含む赤外線が出力される。IR受光ユニット320は、それを受けて、セル開放指令信号をメイン制御部323へ出力する。その結果、CUにおいて、セルを開放するためのセル開の指示入力が検出されたと判断される。そして、CUは、動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有およびセル開要求無等のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、打球発射モータの駆動を停止させて、打球発射停止状態に制御する。
CUでは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設けて、その10秒のウエイト時間が終了した段階で、セルのロックを解除して開放する指示であるセル開要求有のデータを含むコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前枠開放ソレノイド(図示省略)を励磁して前枠のロックを解除して前枠を開放する。そして、セル開発生中のビットをONにし、以降、セルが閉じるまで(前枠閉鎖検出器(図示省略)からの検出信号が入力されるまで)ONを維持する。
そして、P台は、動作応答として、セルの開放要求を拒否しないセル開拒否OFF、打球発射停止状態となっている旨を示す遊技禁止、セルの開成中であることを示すセル開発生中等のデータを含むレスポンスをCUへ送信する。
CUは、セル開要求に対して拒否されていなければ、すなわちセル開拒否OFFを含むレスポンスが返信されてくれば、セルは開かれたと判断する。
なお、この図27に示したセルを開放するときの処理においても、図26に示した変形例と同様に、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設ける機能をP台側に持たせ、セル開の指示入力が検出されたときにCUが禁止要求有とセル開要求有との指示を含むコマンドをP台に送信し、P台側でそれを受けて打球発射禁止制御を行なった後、10秒のウエイト期間CUとP台とで動作指示/動作応答の継続を行ない、10秒のウエイト時間が経過した段階で、前枠開放ソレノイドを励磁制御して前枠のロックを解除して開放し、その後、セル開拒否OFF、セル開発生中のデータを含むレスポンスをCUへ送信するようにしてもよい。
以上、図25〜図27を用いて説明したとおり、本実施の形態によれば、P台の前面部材の具体例となるガラス扉あるいはセルの閉塞状態について、遊技進行に影響を与えることなく解除可能となる。
次に図28を参照して、CUがカード保持中に電源起動されてそのときにP台が接続されていない異常が発生したときの処理を説明する。カードが挿入されてP台で遊技をしている最中にCUとP台との間の通信断が発生したために、CUの電源を再起動した段階で、CUからリカバリ要求のコマンドがP台へ送信される。しかし、P台の未接続異常が発生しているために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。すると、CUは、リカバリ要求のコマンドをP台に再送する。それにも拘らずP台からのレスポンスが返信されてこない場合には、2回目のリカバリ要求をP台に再送する。その2回目の再送に対してもP台からレスポンスが返信されてこない場合には、この段階でCUは、通信異常と判断し、未接続によりエラーが発生した旨の表示を表示器312により行なわせる制御を実行するとともに異常報知ランプを点灯または点滅させる制御を行なう。なお、リカバリ要求の代わりに、機器情報要求のコマンドを送信するようにしてもよい。
この状態で、遊技場の店員がそのCUに対してリモコン操作し、挿入されているカードを強制的に排出する赤外線信号をIR受光ユニット320へ出力すると、その強制排出信号がメイン制御部323へ入力される。CUはそれを受けて、CUでバックアップしている「遊技玉数」を挿入されているカードの「持玉」に加算するとともに、CUの「遊技玉数」「接続時刻」を0クリアしたうえで、挿入されているカードを排出する指令をカードリーダライタへ出力する。それを受けたカードリーダライタは、取込んでいるカードを排出する。なお、カードの持点を直接カードに記録するのではなくて、上位サーバにて当該カードのカード番号に対応付けて持点を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技玉数と挿入されている当該カードのカード番号とを上位サーバへ送信し、上位サーバにて受信したカード番号に対応付けて記憶している持点を検索し、その持点をCUが記憶している遊技玉数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。
その後、CUは、P台に対してリカバリ要求のコマンドを送信して接続シーケンス(図15参照)の再開処理を行なう。CUは、カードが挿入された状態(待機中以外の状態)での接続シーケンスの再開であると判断し、図5の電源起動時の接続シーケンスではなく図15の再接続時の接続シーケンスを実行する。P台の未接続異常が発生してから接続シーケンス(図15参照)の再開処理が実行されて最初の動作応答をP台が送信するまでの間に、加算玉数(たとえばj)または減算玉数(たとえばr)が発生している場合の処理は、図15の再開処理で行なわれる。図15を参照して、CUは、リカバリ応答をP台から受信することにより、遊技玉数=0+j(加算玉数)+r(減算玉数)を算出して、その算出結果である遊技玉数=j+rをバックアップする。そして、図15で説明したように、SQN補正ON、遊技玉補正ON、およびSQNの値と遊技玉の値とを含む通信開始要求をP台に送信して、P台のSQNと遊技玉数とを補正させる。
次に図29を参照して、CUからの動作指示(要求動作無)がP台に未到達の場合の処理を説明する。
図21等で説明したように、P台は、CUからの動作指示のコマンドを受信したことにより、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算玉数および現始動口回数のデータを、前玉関連情報記憶領域に、前加算減算玉数および前始動口回数としてバックアップ記憶させ、現在玉関連情報記憶領域に記憶されている現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアするというバックアップクリア処理を行なうのであるが、図29の場合にはCUからの動作指示がP台に未到達である。ゆえに、P台では、前述のバックアップクリア処理が行なわれない。その結果、加算玉数および減算玉数さらには始動入賞が発生するたびに、それらデータを現在玉関連情報記憶領域に現在玉関連情報として累積加算記憶する。
まず、現時点の遊技玉数=520の状態で、CUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台に送信する。しかし、そのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されない。その結果、CUは同じ動作指示のコマンドを再度P台へ送信する。この再度の送信もP台に到達しなかった場合に、P台からのレスポンスがCUに返信されないために、CUは同じ動作指示について2回目の再送信を行なう。この再送信が繰返されるときには、SQNの値がnで維持され、「1」の加算更新は行なわれない。
2回目の再送信でコマンドがP台に到達した場合に、その動作指示の到達までの間において、P台は、前述したように、加算減算玉数および始動口回数のデータを現在玉関連情報として累積記憶している。そして、その累積記憶されている加算玉数=6、減算玉数=36を用いて、現時点における遊技玉数=520+6−36=490を計算し、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=490、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けて、遊技玉数=520+6(加算玉数)−36(減算玉数)=490を算出し、その490に遊技玉数を修正して記憶する処理を行なう。
次に図30を参照して、P台からの動作応答(要求動作無に対する応答)がCUに未到達の場合の処理を説明する。この図30に示す場合には、CUからのコマンドがP台に入力されるために、前述したバックアップクリア処理が実行されるが、次回のCUからP台に送信されてくるコマンドのSQNの値(=n)が前回のSQNの値(=n)と同じであるために、P台は、CUへ送信した動作応答のレスポンスがCUに到達していないことによる再送であると判断し、前回玉関連情報である前加算減算玉数および前始動口回数のデータを0クリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数を累積加算する。
具体的には、現時点の遊技玉数=520として、まずCUが動作指示として要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台では、前述のバックアップクリア処理を行なって、現時点の遊技玉数=520−13+3=510を算出し、その遊技玉数=510をバックアップし、SQN=n+1をバックアップするとともに、現加算減算玉数および現始動口回数のデータを前加算減算玉数および前始動口回数にバックアップ記憶させ、動作応答のコマンドを作成して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアする。また、現時点の遊技玉数510を動作応答のレスポンスのデータに含める。そして、P台は、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=510、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
ところが、そのレスポンスがCUに到達しないために、CUでは、前回と同じ動作指示すなわち要求無、SQN=nのコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であるために、送信した動作応答のレスポンスがCUに到達しなかったことによる再送であると判断し、前回玉関連情報としての前加算減算玉数および前始動口回数のデータをクリアすることなくそれらデータに対して現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数のデータを累積加算してバックアップする。その結果、前加算玉数=3+3=6、前減算玉数=13+8=21、前始動口(1)回数=1+0=1、前始動口(2)回数=0+1=1となる。これらデータからなる動作応答のレスポンスを作成した後、現加算減算玉数および現始動口回数のデータを0クリアする。そして、動作応答として、P台は、SQN=n+1、遊技玉数=505、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。しかし、このレスポンスもCUに到達しないために、CUでは、再度同じ動作指示(要求無、SQN=n)のコマンドをP台へ送信する。
それを受けたP台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知する。その結果、P台では、前述と同様の、前回玉関連情報に対する累積加算記憶を行ない、動作応答のレスポンスを作成してCUへ返信する。具体的には、動作応答として、SQN=n+1、遊技玉数=485、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
この動作応答のレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+12−47=485を算出し、その485に遊技玉のデータを修正して記憶する処理を行なう。
このように、先に送信した動作応答がCUに到達しなかったときには、P台は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。その結果、遊技用装置では、遊技玉数および始動口入賞数に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。なお、図30の例では、P台からの動作応答が1回未達の場合について説明したが、仮に動作応答が2回未達であった場合には、3回目に送信される動作応答には、2回目に送信された動作応答の情報を合算した合算値が含められることになる。
次に図31を参照して、CUからの動作指示(加算要求)がP台に未到達の場合の処理を説明する。現時点での遊技玉数=520とし、貯玉再プレイまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求玉数=125とし、まずCUが動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のデータを含むコマンドをP台へ送信する。しかしそのコマンドがP台に到達しないために、P台からのレスポンスがCUに返信されてこない。その結果、前述と同様に、CUは同じ動作指示のコマンドを再送信する。その再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにそれに対応するP台からのレスポンスがCUに送信されてこない。よって、前述と同様にCUは同じ動作指示のコマンドについて2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信コマンドがP台に到達する。CUからの動作指示のコマンドの未到達期間においては、P台では、前述のバックアップクリア処理を行なうことなく、現在玉関連情報としての現加算減算玉数および現始動口回数に加減算データおよび始動口回数データを累積加算して記憶する。
そして、P台は、現時点の遊技玉数=520+125(加算要求玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=615を算出し、現時点の遊技玉数データを615とし、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、P台は、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=615、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉数=520+125+6−36=615を算出し、その615に遊技玉数データを修正して記憶する。
次に図32を参照して、P台からの動作応答(加算要求に対する応答)が未到達の場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、貯玉再プレイまたはプリペイド残高から引落として遊技使用するための操作が行なわれて125玉数の加算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520+125+3−13=635を算出して遊技玉数=635を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=635、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに加算要求玉数=125が含まれているもののそのコマンドに基づいた遊技玉の加算更新を行なわない。つまり、加算要求に応じた加算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行なったために、図30の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=635+3−8=630を算出し、遊技玉数を630に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=630、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
P台では、前述と同様に再送検知を行ない、加算要求玉数=125を受信しつつもそれに伴う加算更新は行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=610、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520+125+12−47=610を算出し、遊技玉数を610に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)である場合には、再送信であると判断し、追加の加算要求であると判断せず、遊技玉の加算更新を行なわず、加算要求に応じた加算更新の2重実行を行なわない。
次に図33を参照して、CUからの動作指示(減算要求)がP台に到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で、ワゴンオーダー等の発生により300玉数の減算要求が発生した場合を説明する。まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。ところがそのコマンドがP台に到達しなかったために、P台からのレスポンスがCUへ返信されない。よって、CUは再度同じ動作指示のコマンドをP台へ送信する。この再送信のコマンドもP台に到達しなかったためにP台からのレスポンスがCUへ返信されない。そこでCUは同じ動作指示のコマンドについて、2回目の再送信を行なう。この2回目の再送信のコマンドがP台に到達する。
P台では、CUからの動作指示のコマンドが未到達の期間中、図29の処理と同様に、加算減算玉数および始動入賞が発生するたびに現在玉関連情報記憶領域にそれらデータを累積記憶する。そして、2回目の動作指示のコマンドがP台に入力された段階で、遊技玉=520−300+6−36=190を算出して、その遊技玉=190を記憶する。そして、動作応答として、減算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=190、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信する。
CUではそれを受けて、遊技玉=520−300+6−36=190を算出し、その190に遊技玉を修正して記憶する。
このように、CUは、遊技玉からの減算を行なう際には、まず減算要求有および減算要求玉数のデータを含む動作指示のコマンドをP台へ送信し、それに対する動作応答としてのレスポンスがCUへ返信されてきたのを待って、減算要求分を遊技玉から減算する。遊技玉を加減算して現在の遊技玉を管理する主管理機能はCU側にあるものの、P台において遊技の進行に伴い刻々変化する遊技玉に対してCU側ではP台からの加減算玉数を含む動作応答が返信されてきて初めて遊技玉の加減算を行なって現在の遊技玉を算出することができるのであり、そのP台からの動作応答を待つ期間分、P台に比べてCUでの遊技玉の算出時期が遅れる。したがって、CU側での現時点の遊技玉データはP台に対して時間遅れのあるデータであり、仮にCU側での現時点の遊技玉が減算要求玉数分あるからといっても、P台側では実際には減算要求玉数分の遊技玉が残っていない恐れもある。ゆえに、本実施の形態においては、遊技玉の減算に際しては、CUはP台からの動作応答のレスポンスを待って、減算要求分の遊技玉の減算を行なうようにしているのである。
次に図34を参照して、P台からの動作応答(減算要求に対する応答)がCUに到達しなかった場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、減算要求玉数=300として、まずCUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、現在玉関連情報としての、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0、ならびにSQN=n+1のデータを、前回玉関連情報記憶領域にバックアップ記憶させるとともに、遊技玉数=520ー300+3−13=210を算出して遊技玉数=210を記憶する。
そして、P台は、動作応答のレスポンスを作成した後、現在玉関連情報記憶領域の記憶データを0クリアし、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=210、加算玉数=3、減算玉数=13、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。
しかし、そのレスポンスがCUに到達しなかったために、CUは、前回と同じ動作指示のコマンドをP台に再送信する。その再送信に際しては、SQNを「1」加算更新することなく前回と同じ値nのSQNをP台へ送信する。
P台では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCUに到達していないための再送信であることを検知し、受信したコマンドに減算要求玉数=300が含まれているもののそのコマンドに基づいた遊技玉の減算更新を行なわない。つまり、減算要求に応じた減算更新は2重実行しない。
また、P台では、コマンドの再送検知を行なったために、図30の処理と同様に、前回玉関連情報記憶領域に既に記憶されている前回玉関連情報に対して現在玉関連情報記憶領域に記憶されているデータすなわち加算玉数=3、減算玉数=8、始動口(1)回数=0、始動口(2)回数=1を、累積加算して記憶する。そして、遊技玉数=210+3−8=205を算出し、遊技玉数を205に修正したうえで記憶する。
その後、P台は、動作応答のレスポンスを作成する。具体的には、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1をレスポンスとしてCUへ送信する。
このレスポンスもCUに到達しなかったために、CUは同じ動作指示のコマンドについて2度目の再送信を行なう。
P台では、前述と同様に再送検知を行ない、減算要求玉数=300を受信しつつもそれに伴う減算更新は行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。そして前述と同様に、前回玉関連情報記憶領域への累積記憶、遊技玉数の算出、レスポンスの生成、現在玉関連情報記憶領域の0クリアを行なった後、動作応答として、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技玉数=205+6−26=185、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達したために、CUでは、遊技玉数=520−300+12−47=185を算出し、遊技玉数を185に修正して記憶する。
このように、P台では、CUから送信されてきた加算要求玉数データを含むコマンドを受信しても、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であった場合には、再送信であると判断し、追加の減算要求であると判断せず、遊技玉の減算更新を行なわず、減算要求に応じた減算更新の2重実行を行なわない。
次に図35を参照して、CUの加算要求に対してP台が加算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520、CUに挿入されている遊技用記録媒体(カード)の残高=1000円とし、まずCUから動作指示として、要求無、SQN=n、C−IDのコマンドがP台へ送信される。P台は、遊技玉=520+3−23=500を算出してその遊技玉数、加算玉数、減算玉数、始動口(1)回数、始動口(2)回数、SQN=n+1、およびC−IDのデータを含む動作応答をCUへ返信する。CUはその動作応答に基づいて遊技玉を算出して遊技玉=500に修正する。
次に貸出しボタン321が押下操作され、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、C−ID、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で、加算を拒否する加算拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。
CUは、加算拒否OFFを含む動作応答を受信したために、P台において遊技玉の加算ができず、P台とCUとの間に遊技玉の差異が生じたことを判別し、通信コネクションを切断するために、通信切断要求のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、通信切断応答のレスポンスをCUへ返信し、通信コネクションを切断するとともに、払出制御部17から発射制御基板31へ発射を停止させるための発射制御信号を送信し、それを受けた発射制御基板31が発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止させる。
P台は、さらに、リカバリデータとして、SQN=n+3、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=460、現加算玉数=3、現減算玉数=13、現始動口(1)回数=1、現始動口(2)回数=1のデータを記憶する。
次に、CUとP台との間で、チップID認証を行なった後、リカバリ要求のコマンド、リカバリ応答のレスポンスの送受信が行なわれる。このリカバリ応答のレスポンスでは、P台側において記憶している前述したリカバリデータがCU側に送信される。
CUは、そのリカバリデータ(現加算玉数=3、現減算玉数=13)に従って、遊技玉数=595+3−13=583を算出してバックアップする。以降、図15に示した再接続時(接続シーケンス)の処理に移行し、CUは、通信開始要求において、遊技玉補正ON、遊技玉=583を含むコマンドをP台へ送信する。P台はこれを受けて、遊技玉=583に補正する。CUは、自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での接続シーケンスの再開であると判断し、図5の電源起動時の接続シーケンスではなく図15の再接続時の接続シーケンスを実行する。
この図35の処理においても、残高の消費は、P台からの動作応答のレスポンスを待つことなくCU側で確定するものであるために、P台からの動作応答として加算拒否ONを含むレスポンスが返信されてきたとしても、それ以前の段階で既に残高消費がCU側において確定している。
次に図36を参照して、CUの減算要求に対してP台が減算拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスをCUとP台との間で1往復送受信した段階で、加算玉数=3、減算玉数=13になっているために、遊技玉=520+3−13=510となる。
この段階でワゴンサービスのオーダー等が発生して500玉分の減算要求が生じた場合に、CUは、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、および減算要求玉数=500のコマンドをP台へ送信する。このコマンドを受けた段階では、P台において、加算玉数=6、減算玉数=36となっており、現時点における遊技玉数=510+6−36=480となっている。その結果、減算要求玉数(500)に対して現時点の遊技玉数(480)の方が少ないために、500の減算要求に応えることができない。よって、P台は、動作応答として、減算要求を拒否する旨を示す減算拒否ON、SQN=n+3、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。
CUは、それを受けて、遊技玉=510+6−36=480を算出して遊技玉を480に修正する。そして、減算拒否の検知を行ない、減算キャンセルの処理を行なう。この減算キャンセルの処理は、たとえば、表示器312により、「遊技玉不足で減算できません」などのメッセージを表示する。
そして以降通常の動作指示および動作応答のポーリングを行なう。
次に図37を参照して、CUのクリア指示要求に対してP台がクリア拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520で返却ボタン322が押下操作されたときに、図23の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして、図23の処理と同様に、P台において、10秒ウエイトを設けてこの10秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
その後CUは、クリア要求有およびSQN=n+N+3の動作指示のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、何らかの理由でクリアできない旨を示すクリア拒否ON、SQN=n+N+4、遊技玉数=480、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=1、始動口(2)回数=2の動作応答のレスポンスをCUへ送信する。この段階で遊技玉=480となっている。そしてCUはクリア拒否を検知し、動作指示として要求無およびSQN=n+N+4のコマンドをP台へ送信し、クリアキャンセルの処理を行なう。このクリアキャンセルの処理は、たとえば「返却操作されましたがクリアできずキャンセルします」などのメッセージを表示器312に表示する等の処理である。以降CUとP台との間で動作指示および動作応答の通常のポーリングを行なう。
図38を参照して、CUの遊技許可要求に対してP台が許可拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、何らかの遊技禁止要因が発生したトラブル状態において、P台の遊技が禁止されている状態で動作指示のコマンドおよび動作応答のレスポンスがCUとP台との間で送受信され、図38の「遊技禁止要因解消」の段階で遊技禁止要因が解消されたとする。
そのときに、CUは、動作指示として、遊技許可要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。しかし、P台は、何らかの理由で、打球発射できない状態すなわち遊技許可要求を拒否する遊技拒否ONを含む動作応答のコマンドをCUへ返信する。
CUは、それを受けて、遊技許可されるまで、動作指示として遊技許可要求有を含むコマンドをP台へ繰返し送信する。
次に図39を参照して、CUの遊技禁止要求に対してP台が禁止拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示のコマンドおよび通常の動作応答のレスポンスの送受信が行なわれ、図39の「遊技禁止要因発生」の段階で、たとえば返却ボタン322が操作される等の遊技禁止要因が発生したとする。この段階でCUは、動作指示として、遊技禁止要求有およびSQN=n+2のコマンドをP台へ送信する。P台では、何らかの理由で遊技禁止要求を拒否する禁止拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ返信する。CUは、それを受けて遊技禁止拒否を検知し、遊技禁止されるまで、動作指示として、遊技禁止要求有を含むコマンドをP台へ送信する。
次に図40を参照して、CUのガラス開要求に対してP台がガラス開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてガラス扉の開放指示の入力が検知された場合に、図40では図示されていないが、図25の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびガラス開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止する制御を行なうとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、ガラス開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でガラス扉のロックを解除して開放することを拒否するガラス開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてガラス開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、ガラス開キャンセルの処理を行なった後以降通常のポーリングを実行する。このガラス開キャンセルの処理は、たとえば、「ガラス扉の開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させる等の処理である。
次に図41を参照して、CUのセル開要求に対してP台がセル開拒否の応答を返信した場合の処理を説明する。当初の遊技玉数=520としてセルの開放指示の入力が検知された場合に、図41では図示されていないが、図27の処理と同様に、CUはまず動作指示として、禁止要求有およびセル開要求無のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止する制御を行なうとともに、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止を含むレスポンスをCUへ送信する。CUは、浮遊玉処理待ち時間を考慮した10秒のウエイトを設け、この10秒間、CUはP台に対して動作指示(遊技禁止)でポーリングを継続する。そしてCUは、10秒のウエイトが終了した段階で、セル開要求有およびSQN=n+2の動作指示のコマンドをP台へ送信する。P台は、それを受けて、何らかの理由でセルのロックを解除して開放することを拒否するセル開拒否ONを含む動作応答のレスポンスをCUへ送信する。
CUはそれを受けてセル開拒否を検知し、動作指示として要求無を含むコマンドをP台へ送信するとともに、セル開キャンセルの処理を行なった後以降通常のポーリングを実行する。このセル開キャンセルの処理は、たとえば、「セルの開放ができません」などのメッセージを表示器312により表示させる等の処理である。
次に図42を参照して、加減算データに関する動作応答到達後のCU側での電源断発生時のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でSQN=nの状態で動作指示のコマンドをP台に送信し、P台が、動作応答として、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23の加減算データを含むレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達したことによって、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=500に修正した後、CUで電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=500+6−36=470が算出されてその遊技玉=470が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15の処理と同様に、CU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつ双方のSQNが一致していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図43を参照して、動作指示到達前のCU側における電源断発生時のリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、動作指示のコマンドを受けたP台が、動作応答として、SQN=n+1、C−ID、遊技玉数=500、加算玉数=3、減算玉数=23、始動口(1)回数=1、および始動口(2)回数=1のレスポンスをCUへ送信し、CUがそれに伴ってSQN=n+2、遊技玉=500に修正した後、CUは、動作指示として、要求無、SQN=n+2、および、C−IDのコマンドをP台へ送信する。そのコマンドがP台に到達せず、その直後にCUにおいて電源断が発生した場合に、P台は、最後のレスポンスを送信した後4秒間以上コマンドが受信できなかった場合に、通信断と判断して未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15の処理と同様に、CU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=500+6−36=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNの方が1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図44を参照して、加減算データに関する動作応答到達前にCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、通常の動作指示および通常の動作応答をCUとP台との間でい往復送受信した後、要求無、SQN=n+2、および、C−IDの動作指示のコマンドがP台に送信された後、P台が動作応答として、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=470、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、始動口(2)回数=2のレスポンスをCUに送信した。しかし、そのレスポンスがCUに到達せず、そのレスポンスに従った動作応答処理をCUが実行する前にCUで電源断が発生した場合に、P台は、最後のレスポンス送信後4秒経過した時点でコマンドが送信されてこなければ切断を検知して打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態とする。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15の処理と同様に、CU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=470−3=467、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じでありかつP台のSQNが1進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)+0(現加算玉数)−36(現減算玉数)−3(現減算玉数)=467、加算玉数累計=6(現加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(現減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
図45は、図42に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手が不一致の場合の制御内容を示すフローチャートである。(a)はCUが新たなCUに取替えられて不一致となった場合、(b)はP台が新たなP台に取替えられて不一致となった場合を示している。
たとえばCUが故障して電源断が発生し、その故障したCUを新たなCUに取替えることが遊技場でよく行なわれる。遊技場においては、ユニットストッカで複数台のCUがエージングされている。このエージングとは、上位サーバと接続されたスタンバイ状態のことである。そのユニットストッカにエージングされているCUに故障したCUを取替えてP台と接続し、再起動させた状態が図45(a)に示されている。この場合、P台から送られてくる機器情報応答に基づいて接続されている相手(P台)が違うと判断し、P台のリカバリデータを遊技玉の補正に使用しない。この場合、P台はCU未接続時に未送信データを表示しているため、未送信データがある場合、遊技場の店員によりPOSでカードの遊技玉数を手補正する。具体的には、P台側でメンテナンス画面を表示器54に表示させることにより、CUへの未送信データを確認できるようにし、未送信データが表示されていれば遊技場の店員による人為的な手補正を行なう。これにより、遊技者が損失を被らないようにしている。
なお、この人為的な手補正の代わりに、破線で示すように、一定条件下自動補正するようにしてもよい。この自動補正の変形例を以下に説明する。
まず、CUは、C−IDが含まれたリカバリ応答を受信し、そのC−IDを一時記憶しておく。その状態で、カードが挿入されるのを待ち、カードが挿入された段階で、そのカードに記録されているC−IDを読取り、その挿入されたカードのC−IDとリカバリ応答として送られてきたC−IDとが一致するか否か判定し、一致する場合に下記のとおりのバックアップ値に補正する処理を行なう。
遊技玉数=470、加算玉累計=6、減算玉累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2
なお、C−IDの判定結果が不一致の場合にはリカバリ応答に含まれている現遊技玉数を上位サーバ801へ送信する処理を行なう。その際、リカバリデータに含まれているC−IDも上位サーバ801へ送信するようにしてもよい。それを受けた上位サーバ801では、C−IDに対応付けて受信した現遊技玉数をバックアップ記憶する。このC−IDの判定結果が不一致となる場合としては、遊技者が遊技をしている最中にCUが故障してエージングされている新たなCUと取替える取替作業中に遊技者が遊技の続行を諦めてしまい、取替作業終了後に他の遊技者が遊技を開始するべくカード挿入した場合である。このような場合には、取替作業中に遊技の続行を諦めてしまった遊技者に対してなんらかの損失補填を行なう必要がある。このような遊技の続行を諦めた遊技者が上位サーバ801に自己が所有する会員カードのC−IDを読取らせてバックアップされている現遊技玉数を持玉として当該会員カードに対応付けて排出し、景品交換等ができるようにする。また、遊技の続行を諦めた遊技者が一旦遊技場から立ち去った後、その立ち去った遊技者がその遊技場に再度来店した場合にも損失補填できるようにするべく、数日間上位サーバ801に現遊技玉数をバックアップさせておき、再度来店した遊技者が上位サーバ801に自己が所有する会員カードのC−IDを読取らせてバックアップされている現遊技玉数を持玉として当該会員カードに対応付けて排出し、景品交換等ができるようにしてもよい。
なお、バックアップ値の自動補正をする条件として、C−IDの一致判定に加えて、所定時間(たとえば20分間)が経過していないことを条件としてもよい。つまり、故障したCUを新たなCUに取替えて接続する作業は、10分程度で終了するために、その取替作業が十分実行可能な所定時間(たとえば20分間)が経過した後において、カードが挿入されてたとえC−IDが一致すると判定されたとしても、バックアップデータの自動補正は行なわないように制御してもよい。
また、故障したCUが軽微な故障であって通信可能な場合には、そのCUをユニットストッカに戻してユニットストッカからストッカIDと共に遊技玉数とC−IDとを上位サーバ801へ送信し、かつ、P台と接続された新たなCUがP台からのリカバリデータに基づいて補正した遊技玉数等のデータを上位サーバ801へ送信し、上位サーバ801において、両者の遊技玉数等のデータを照合して一致するか否かを確認するように制御してもよい。そして一致しない場合には異常判定を行ない異常報知等の所定の異常処理を行なう。
さらに、P台から送信されてくるリカバリデータに基づいてCUがデータ補正を行なう代わりに、上位サーバ801からリカバリデータをダウンロードしてCUがデータ補正を行なうようにしてもよい。具体的には、CUは定期的に上位サーバ801へ遊技玉数とC−ID等のデータを送信して上位サーバ801でバックアップ記憶しておき、新たなCUに交換されてP台に接続された後のリカバリ応答に含まれているC−IDとそのCUに挿入されたカードに記録されているC−IDとが一致したときに、そのC−IDを上位サーバ801へ送信してそのC−IDに対応してバックアップ記憶されている遊技玉数等のリカバリデータをダウンロードしてそのCUへ記憶させるようにしてもよい。
図45(b)は、電源断の後P台が新たなものに取替えられて接続された場合が示されている。その場合に、まず起動処理が行なわれて、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答が送受信される。そして、CUは、機器情報応答に基づいて接続相手のP台が異なると判断し、そのP台のリカバリデータを遊技玉の補正に使用しない。新たなP台に取替えられる前に設置されていた元のP台のリカバリデータについては、遊技場の店員介在の下、POSで人為的に手補正する。
図46は、図43に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手が不一致の場合の制御が示されている。この図46の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
図47は、図44に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図47の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
次に図48を参照して、加算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520でプリペイド残高が1000円として、通常の動作指示と通常の動作応答とをCUとP台との間で送受信し、その間に生じた加算玉数および減算玉数に基づいて遊技玉=500となった段階で、貸出しボタン321が押下操作された。すると、CUは、SQN=n+2、加算要求玉数=125とし、残高=1000円−500円=500円を算出して残高を500円に更新して残高の消費をこの段階で確定する。そしてCUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、C−ID、残高=500および加算要求玉数=125を含むコマンドをP台へ送信する。このコマンドがP台へ到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図15の処理と同様に、CU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつP台側のSQNよりもCU側のSQNより1つ進んでいるため、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=595、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
次に図49を参照して、加算要求に対する動作応答到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520、プリペイド残高=1000円とし、通常の動作指示および通常の動作応答がCUとP台との間で送受信され、その間に生じた加算減算玉数に基づいて遊技玉=500となった後に、貸出しボタン321が押下操作された。するとCUでは、SQN=n+2、加算要求玉数=125にするとともに、残高=1000円−500円=500円を算出し、残高を500円にしてこの段階で残高の消費を確定させる。そして、CUは、動作指示として、加算要求有、SQN=n+2、C−ID、残高=500、および加算要求玉数=125のコマンドをP台へ送信する。それを受けたP台は、動作応答として、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=595、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてこのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=595−3=592が算出されてその遊技玉=592が記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15の処理と同様に、CU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=592、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、P台のSQNが1進んでいると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=625(CUの遊技玉数)+6(前加算玉数)+0(現加算玉数)−36(前減算玉数)−3(現減算玉数)=592、加算玉数累計=6(前加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(前減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
図50は、図48に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図50の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
図51は、図49に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示す図である。この図51の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
次に図52を参照して、減算要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520として、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信が行なわれ、その間における加減算玉数に応じて遊技玉数=500になった段階で、ワゴンサービスの要求等によって300玉分の減算要求が発生した場合に、CUでは、SQN=n+2、減算要求玉数=300として、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、C−ID、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
このコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、チップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+1、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=3、前減算玉数=23、前始動口(1)回数=1、前始動口(2)回数=1、現在玉数としての、現遊技玉数=470、現加算玉数=6、現減算玉=36、現始動口(1)回数=2、現始動口(2)回数=2を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、減算要求がP台において実行されていないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口(1)累計=2、始動口(2)累計=2に修正する。
このように、CUは、SQNの値に基づいてP台において減算要求が実行されていないと判断したことにより、リカバリ処理に伴うバックアップ値の修正において、300玉数分の減算要求が発生しておりながらも遊技玉数から減算要求玉数300の減算を行なわない。
次に図53を参照して、減算要求に対する動作応答の到達前の段階においてCU側で電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。当初の遊技玉数=520とし、CUとP台との間で通常の動作指示および通常の動作応答の送受信がなされ、その間に発生した加算減算玉数に応じて遊技玉数=500となった段階で、300玉数分のワゴンサービスの要求が発生した場合に、CUは、SQN=n+2、減算要求玉数=300とし、動作指示として、減算要求有、SQN=n+2、C−ID、および減算要求玉数=300のコマンドをP台へ送信する。
P台は、それを受けて、SQN=n+3、C−ID、遊技玉数=170、加算玉数=6、減算玉数=36、始動口(1)回数=2、および始動口(2)回数=2のレスポンスをCUへ送信する。そのレスポンスがCUに到達せず、CUにおいてそのレスポンスに応じた動作応答の処理が実行される前に電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。前回の加減算データを含む動作応答のレスポンスをP台が送信した後における加減算データおよび始動口回数の累積記憶が現在玉関連情報記憶領域でなされ、それに伴って遊技玉=170−3=167が算出されてその遊技玉=167とSQN=n+3とが記憶される。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15と同様にCU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+3、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=6、前減算玉数=36、前始動口(1)回数=2、前始動口(2)回数=2、現在玉数としての、現遊技玉数=167、現加算玉数=0、現減算玉=3、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり動作指示送信中で、かつP台のSQNが1進んでいるために、P台が減算指示を受信していると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUの遊技玉数)+6(前加算玉数)+0(現加算玉数)−36(前減算玉数)−3(現減算玉数)=467、加算玉数累計=6(前加算玉数)+0(現加算玉数)、減算玉数累計=36(前減算玉数)+3(現減算玉数)、始動口(1)累計=2(前始動口(1)回数)+0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=2(前始動口(2)回数)+0(現始動口(2)回数)に修正する。
CUは、電源起動時に機器情報要求を送信して接続シーケンスを再開させるのであるが、CUがバックアップしているSQNとP台から送信されてきたSQNとが整合しないと判断して、図5の電源起動時の接続シーケンスではなく図15の再接続時の接続シーケンスを実行する。その結果、CUは、リカバリ後の動作指示で、P台側に減算キャンセル分の遊技玉を強制加算させるとともにSQNを補正させるべく、遊技玉補正ON、遊技玉=467、SQN補正ON,SQN=n+2を含む通信開始要求をP台へ送信する(図15参照)。P台は、それを受けて、遊技玉=467、SQN=n+3に修正して記憶する。
このように、P台が減算指示を受信していると判断した場合においても、減算キャンセルの処理を行なう理由は、減算指示を受信したP台側において必ずその減算指示に従った減算処理を行なっているとは限らず、P台側で減算の拒否が行なわれた可能性もある。このようなP台側での減算の拒否が行なわれた場合には、CU側において減算を確定してしまうと遊技玉の残数がマイナス値となるという不都合が生じる。このような理由により、減算キャンセルを行なう。その結果、このようなCU側電源断発生時において、P台側では持点残数が不足するために減算指示を拒否したはずであるにもかかわらず、減算が行なわれたこととなって遊技機側の遊技玉の残数がマイナス値になってしまう不都合を防止できる。
図54は、図52に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図54の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
図55は、図53に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図55の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
次に図56を参照して、クリア要求到達前の段階でCU側において電源断が発生したときのリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図56では、図23の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして図23の処理と同様に、P台において、15秒ウエイトを設けてこの15秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+N+3にし、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中、SQN=n+N+3、および、C−IDを含むコマンドをP台へ送信したが、そのコマンドがP台に到達しなかった場合に、P台は、最後のレスポンスを送信してからコマンドを受信しない状態が4秒継続した段階で、切断を検知して打球発射モータ(図示略)の駆動を停止してプレイ停止状態にする。
一方、CUでは、コマンドの未到達に伴ってP台からのレスポンスがない場合に、同じコマンドを繰返し送信し、2回目の再送を行なった後においてもレスポンスが返信されてこないときに、通信異常(通信断)を検知し、それから5秒後に再接続シーケンスを開始する。
再接続シーケンスを開始した後には、図15と同様にCU通信制御部認証シーケンスおよびチップID認証シーケンスの実行と、リカバリ要求およびリカバリ応答の送受信とをCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=n+N+2、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0、現在玉数としての、現遊技玉数=500、現加算玉数=0、現減算玉=0、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、通信相手が同じであり、かつCU側のSQNが1進んでいるため、クリア要求は到達していないと判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(現遊技玉数)+0(現加算玉数)−0(現減算玉数)=500、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口(1)累計=0、始動口(2)累計=0に修正する。
次に図57を参照して、クリア要求に対する動作応答の到達前の段階でCU側において電源断が発生した場合のリカバリ処理を説明する。挿入されている記録媒体(カード)を返却するための返却ボタン322が押下操作された段階で遊技玉数=500である。図57では、図23の処理と同様に、CUはP台に対して、動作指示として、遊技を禁止するための禁止要求有およびクリア要求無のデータを含むコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、動作応答として、禁止拒否OFFおよび遊技禁止のデータを含むレスポンスをCUへ返信する。そして図23の処理と同様に、P台において、15秒ウエイトを設けてこの15秒ウエイトの間、P台とCUとの間でポーリングを継続する。
そして、CUが、SQN=n+N+3にし、動作指示として、クリア要求有、クリア表示中ON、およびSQN=n+N+3を含むコマンドをP台へ送信する。
そして、P台は、この動作指示を受けて、クリア要求に従って遊技玉を0クリアして遊技玉=0にするとともに、SQNも0クリアしてSQN=0にした上で、動作応答として、SQN=0、C−ID、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口(1)回数=0、および始動口(2)回数=0のレスポンスをCUへ送信する。このレスポンスがCUに到達せず、CUにおいて、そのレスポンスに応じた動作応答処理を行なう前の段階で電源断が発生した場合に、以降CUからのコマンドがP台へ送信されなくなる。P台では、4秒後以上コマンドを受信できなかった場合には、通信断と判断し、未接続状態へ遷移する。
次にCUにおいて電源断が復旧して起動した場合に、図15の処理と同様に接続シーケンスを再開させ、機器情報要求、機器情報応答、認証要求、認証応答、リカバリ要求、リカバリ応答の送受信をCUとP台とが行なう。
P台では、リカバリデータとして、SQN=0、C−ID、前回玉数としての、前加算玉数=0、前減算玉数=0、前始動口(1)回数=0、前始動口(2)回数=0、現在玉数としての、現遊技玉数=0、現加算玉数=0、現減算玉=0、現始動口(1)回数=0、現始動口(2)回数=0を記憶し、リカバリ応答としてCUへ送信する。
CUでは、P台側のSQNが0のため、P台はクリアされていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUのバックアップ値)+0(現加算玉数)−0(現減算玉数)=500、加算玉数累計=0(現加算玉数)、減算玉数累計=0(現減算玉数)、始動口(1)累計=0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=0(現始動口(2)回数)に修正する。
CUでは、P台側のSQNが0のため、P台はクリアされていると判断し、リカバリ応答で送信されてきたリカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技玉数=500(CUのバックアップ値)+0(現加算玉数)−0(現減算玉数)=500、加算玉数累計=0(現加算玉数)、減算玉数累計=0(現減算玉数)、始動口(1)累計=0(現始動口(1)回数)、始動口(2)累計=0(現始動口(2)回数)に修正する。
図58は、図56に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図58の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
図59は、図57に示したCU側電源断発生時のリカバリにおいて通信相手不一致の場合の制御を示している。この図59の制御においても、前述の図45で説明した制御動作と同様の制御が実行される。ここでは説明の繰返しを省略する。
図60は、図16に示したカードの挿入時における制御動作に対応してCU側とP台側とでの表示画面の遷移を示す図である。図60を参照して、まずカードが挿入されていない状態では、待機中、動作要求なしの動作指示のコマンドがCUからP台へ送信され、動作応答として待機中、遊技玉=0のレスポンスがP台からCUへ返信される。このようなコマンドおよびレスポンスの送受信中においては、図60左上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、CUの表示器312に、「カード種別」のタイトルの欄に「なし」、「遊技玉」のタイトルの欄に「0発」が表示される。またP台の表示器54には、図60右上の[通常画面(カード未挿入)]に示すように、「遊技玉」のタイトルの欄に「0玉」、カード残高」のタイトルの欄に「0円」が表示される。なお、表示器312および表示器43には、現時点におけるP台の遊技状態を示す各種データが表示される。たとえば、図60では、スタート回数、大当り回数、確変回数、最高連チャンの回数が表示されるとともに、特賞間スタート回数(或る回の大当りと次の回の大当りとの間での有効始動入賞回数)が棒グラフとして表示される。さらに、CU側の表示器312には、貸玉金額設定の金額表示部、カード残高の金額表示部、再プレイ玉数の表示部、貯玉の玉数の表示部、貸玉のレートの表示部が設けられている。
さらにCU側の表示器312は、前述したようにタッチパネルで構成されており、各表示画面の左上に、「台情報」「設定変更」「注文メニュー」の表示項目が表示されており、そのいずれかを選択してタッチ操作することにより、そのタッチ操作された表示画面に切換わる。図60では、「台情報」が選択された状態の画面が表示されている。
またCU側の表示器312には、各表示画面の下方部分に、「返却」「貸出」「再プレイ」「呼出」の選択操作表示部が設けられており、遊技者がこれら表示部のいずれかを選択してタッチ操作することにより、CUに指令を入力することができる。たとえば「返却」をタッチすれば、挿入されているカードが返却され、「貸出」をタッチすれば、挿入されたカードに記録されているプリペイド残高からの遊技玉の貸出が行なわれる。また「再プレイ」をタッチすれば、挿入されているカード(会員カード)の持玉あるいは貯玉を用いた再プレイを行なうことができる。「呼出」をタッチすれば、遊技場の係員を呼出すための報知がなされる。
カードが挿入された時点でCUは動作指示としてカード挿入処理中、動作要求なしのコマンドをP台へ送信する。P台では、それを受けて、CU側でカード挿入処理が開始されたことを検知する。この動作指示のコマンドの送受信以降、上位サーバ(たとえばホール用管理コンピュータ1)への問合せ中の状態となる。この問合せ中の状態では、CU側の表示器312では、上から2番目の[カード残高問合せ中画面]に示されているように「問合せ中」の表示が行なわれ、またP台側の表示器54では、上から2番目の[通常画面(カード残高問合せ中)]に示されているように画面左下隅に、サーバからICへの矢印表示がなされて挿入されているカードをサーバに問合せている絵が表示される。なお表示画面中の「IC」は、カード(ICカード)を示している。
前述の動作指示を受信したP台では、動作応答として待機中、遊技玉=0のレスポンスをCUへ返信する。
CUでは、サーバへ問合せることによって挿入されているカードの照合がなされてその挿入されているカードの持玉(=5000)と残高(=7000)とが確定すれば、動作指示として、カード保持中、加算要求玉数=5000、カード残高=7000のコマンドをP台へ送信する。このコマンドの送信以降CUは加算表示中となる。このコマンドを受信したP台では、CU側でカード残高および持玉が確定したことを検知し、それ以降加算表示中となる。
加算表示中においては、CUの表示器312では、上から3番目の[玉貸し中画面]に示されているように持玉の表示欄に「5000玉」が表示されて遊技機に向かって矢印表示がなされ、持玉5000玉を遊技機へ送信している最中であることが遊技者に表示される。一方、P台においては、表示器54により、上から3番目の[通常画面(玉貸し中)]に示されているように、ICから遊技玉表示部およびカード残高表示部に向かって矢印表示され、これにより玉貸しに伴う加算中である表示(加算表示中)がなされる。そして、遊技玉表示部に「5000玉」、カード残高表示部に「7000円」が表示される。
次に、P台からCUへ、動作応答として遊技玉=5000を含むレスポンスが送信される。CUでは、加算表示中を示す玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過した段階で、加算表示中を終了させ、表示器312に挿入されているカード種別を示す「会員」、遊技玉として「5000発」を表示する状態に切換わる。一方、P台では、加算表示中としての玉の移動表示を開始してから2〜3秒経過後に加算表示中を終了させ、表示器54による玉の移動表示を終了させる。
このように、問合せ中や加算表示中などの動作処理の開始の表示は、CUとP台とでタイミングを合せて開始させる一方、それら動作処理の表示の終了は、CUからP台へなんら終了指令等を送信せず、P台側において独自のタイミングで終了させることができ、CU側での終了タイミングに拘束されることがない。その結果、P台側独自の個性的な表示を行なうことができる。
次に、払出制御部17と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信コマンドの詳細例を説明する。(A)の起動指示(払出制御部→表示器用演出制御基板)、(B)の遊技機情報通知(払出制御基板→表示器用演出制御基板)、および、(C)のカード挿入要求(払出制御基板→表示器用演出制御基板)に関するコマンドがある。
上記(A)〜(C)においては、各種コマンドについて、送信するコマンドの情報の提供元、送信元、および、受信先等の情報が表形式で対応付けられている。払出制御部17と表示器用演出制御基板との間で通信されるコマンドは、基本的に、送信データ(業務電文)、および、サム(SUM)値(通信フレームの誤り検出用データ)のデータがこの順序で配されたフレーム構成よりなるフレームデータである。当該コマンドにおいて、サム値は、サム値以外の全データの加算結果により算出される。
コマンド(A)の起動指示のコマンドは、払出制御部17から表示器用演出制御基板に送信されるコマンドであり、表示器用演出制御基板に対して電源が投入されたことを通知する。起動指示のコマンドには、送信データとして、コマンドコードが含まれている。
コマンド(B)の遊技機情報通知は、払出制御部17から表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に送信されるコマンドであり、表示器用演出制御基板に対して遊技機情報を通知する。遊技機情報通知には、送信データとして、コマンドコード、遊技玉トータル個数情報、遊技玉獲得個数情報、バック玉加算情報(加算)、遊技玉発射個数情報(減算)、アウト玉通過情報、図柄確定回数1、図柄確定回数2、始動口1回数、始動口2回数、始動口3回数、大入賞口1回数、大入賞口2回数、入賞口1回数、入賞口2回数、入賞口3回数、入賞口4回数、遊技機状態1、遊技機状態2、遊技機エラー状態1、遊技機エラー状態2、CU状態、カード残高、動作モード切替準備指定、動作モード切替指定、遊技玉トータル個数情報、および、メンテナンス内容又はテスト内容が含まれている。
遊技玉トータル個数情報、遊技玉獲得個数情報、バック玉加算情報(加算)、遊技玉発射個数情報(減算)、アウト玉通過情報、図柄確定回数1、図柄確定回数2、始動口1回数、始動口2回数、始動口3回数、大入賞口1回数、大入賞口2回数、入賞口1回数、入賞口2回数、入賞口3回数、および、入賞口4回数が含まれている。払出制御部17では、主制御基板16等から提供された各データに基づいて、これらデータを得ることができ、これらデータを遊技機情報通知のデータとして送信する。
遊技機状態2については、Bit0〜Bit7の1バイトにより、「大当り1中」、「大当り2中」、「大当り3中」、「大当り4中」、「大当り終了表示中」、「高ベース中」、「高確率中」、および、「客待ち中」が指示される。払出制御部17では、主制御基板16から提供された遊技台状態2のデータから得ることができる。
遊技機エラー状態1については、Bit0〜Bit7の1バイトにより、「磁石センサエラー発生中」、「電波センサエラー発生中」、および、「不正入賞エラー発生中了」(Bit1〜0,7〜5は「予備」)が指示される。払出制御部17では、主制御基板16から提供された遊技台エラー状態1に基づいて、遊技機エラー状態1のデータを得ることができる。
遊技機エラー状態2については、Bit0〜Bit7の1バイトにより、「機器間共通エラー番号」(Bit0〜6)が指示され、主制御基板でのエラー(Bit7:1)または払出制御部でのエラー(Bit7:0)が指示される。払出制御部17では、主制御基板16から提供された遊技台エラー状態2のデータから得ることができる。
CU状態については、この例では、Bit0〜Bit15の2バイトにより、「カード挿入処理中」、「現金投入処理中」、「一般カード保持中」、「会員カード保持中」、「テストカード保持中」、「プリペイド貸出表示中」、「再プレイ貸出表示中」、「持玉分割表示中」、「ワゴンサービス表示中」、「クリア表示中」、および、「休憩中」(Bit7〜5、Bit15〜14は「予備」)が指示される。払出制御部17では、カードユニット3から提供されたCU状態のデータから得ることができる。
カードユニット3に挿入されているカードの残高を示すカード残高については、2バイトにより残高が指定される。
動作モード切替準備指定については、Bit0〜Bit7の1バイトにより、遊技機の動作モードの切替準備指定が指示される。
動作モードとしては、稼動状態の「稼動モード」と、テストカード挿入状態の「テストカード挿入モード」と、日常清掃、消耗品交換、および、機器の故障・修理を行なう「メンテナンスモード」と、釘調整・ベース調整の結果確認、設置時の動作確認を行なう「試打モード」と、遊技機の生産時、市場返品時の動作解析に使用する「テストモード」との複数のモードが設けられている。動作モードは、後述するような所定の切替条件が成立したときに切替えられる。
動作モード切替準備指定としては、Bit0が「1」のときには稼動モード準備指定であり、Bit1が「1」のときにはテストカード挿入モード準備指定であり、Bit2が「1」のときにはメンテナンスモード準備指定であり、Bit3が「1」のときには試打モード準備指定であり、Bit4が「1」のときにはテストモード準備指定である(Bit7〜5は予備)。カードユニット3から提供された動作モード切替準備指定のデータから得ることができる。
動作モード切替指定については、Bit0〜Bit7の1バイトにより、遊技機の動作モードの切替指定が指示される。
動作モード切替指定としては、Bit0が「1」のときには稼動モード切替指定であり、Bit1が「1」のときにはテストカード挿入モード切替指定であり、Bit2が「1」のときにはメンテナンスモード切替指定であり、Bit3が「1」のときには試打モード切替指定であり、Bit4が「1」のときにはテストモード切替指定である(Bit7〜5は予備)。カードユニット3から提供された動作モード切替指定のデータから得ることができる。
メンテナンス内容またはテスト内容については、動作モード切替指定でBit2「1」となってメンテナンスモード切替指定がされたときには、Bit0〜7の1バイトにより、メンテナンス内容1〜4が指示される(Bit7〜4は予備)。一方、動作モード切替指定でBit4「1」となってテストモード切替指定がされたときには、Bit0〜7の1バイトにより、テスト内容1〜4が指示される(Bit7〜4は予備)。カードユニット3からコマンドにより提供されたメンテナンス内容またはテスト内容のデータから得ることができる。
コマンド(C)のカード挿入要求は、カードユニット3から払出制御部17表に送信されるデータであり、カードID(C−ID)を送信する。カード挿入要求のコマンドには、送信データとして、コマンドコード、および、カードIDが含まれている。
カードIDについては、前述した動作モード切替指定と同様のデータであり、前述のように、カードユニット3から提供されたカードIDのデータから得ることができる。
次に、カードユニット3とLSI(払出制御部含む)799との間の通信シーケンス、LSI(払出制御部含む)799と主制御基板16との間の通信シーケンス、および、LSI(払出制御部含む)799と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信シーケンスの代表例を説明する。
図61および図62は、カードユニット3と払出制御部17との間の通信シーケンスの代表例を示す図である。図63および図64は、払出制御部17と主制御基板16との間の通信シーケンスの代表例を示す図である。図65〜図68は、SI799と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信シーケンスの代表例を示す図である。図69は、表示器54における表示例を示す図である。本実施の形態において破線で示すステップは変形例の制御内容を示している。
図61および図65には、カードの挿入に基づいて、カードユニット3と払出制御部17との間、および、払出制御部17と主制御基板16との間で実行される通信シーケンスが示されている。
図61を参照して、カードユニット3では、カードが挿入されると、挿入されたカードに記録されているカード残高およびカードID等の情報がカードリーダライタにより読取られる。そして、カードユニット3から払出制御部17に、図示はしていないが、動作指示として、シーケンスナンバー、カード保持中ON(一般カード保持中、会員カード保持中)、および、カード挿入中処理ONで、加算表示中(プリペイド貸出し表示中、再プレイ貸出し表示中)OFFを含むデータが送信される。
このような動作指示を受信した払出制御部17では、動作指示に対するレスポンスである動作応答として、加算更新したシーケンスナンバーを含むデータがカードユニット3に送信される。
また、図65を参照して、このような動作指示を受信した払出制御部17では、カード情報問合せ中の状態であり、払出制御部17から表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に、遊技機情報通知として、カード挿入処理中表示ONを含むデータが送信される。図65を参照して、表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、カードが挿入されていない状態で、表示器54において客待ちアニメ表示をさせ、このような遊技機情報通知を受信したときに、表示器54の表示を、通信中アニメ表示(カードユニット3と通信中であることを示すアニメ表示)に切替える制御が行なわれる。
図61を参照して、カード情報の読取りが終了すると、カードユニット3では、カード挿入要求として、読取ったカードIDを含むデータが払出制御部17に送信される。そして、カードユニット3では、上位サーバ801に対して、読取ったカードIDの正常性を照会する処理が行なわれる。
カードユニット3からこのようなカード挿入要求を受信した払出制御部17では、受信したカードIDについて、払出制御部17のカードID記憶部に記憶(保持)するとともに、図65に示すように、カード挿入要求として、受信したカードIDを含むデータが表示器用演出制御基板に送信される。このように、挿入されたカードのカードIDが通知される。
図65を参照して、カード挿入要求を受信した表示器用演出制御基板では、受信したカードIDに基づいて、カードユニット3に挿入された会員カード、一般カード、または、テストカードのカードIDを、取得し、表示器用演出制御基板のカードID記憶部に記憶(保存)する。
そして、表示器用演出制御基板では、受信したカードIDが、前回記憶されたカードIDと一致するか否かを判定し、一致したときは、今後の遊技結果を、前回記憶された個人遊技履歴データと合算して用いる処理を行なう。一方、不一致のときは、前回記憶された個人遊技履歴データをクリアし、今後の遊技結果は新たな個人遊技履歴データとして用いる処理を行なう。
なお、表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、前述したように、カードIDに対応付けて遊技履歴データを累積記憶するが、表示器用演出制御基板とは別に、払出制御部17においても、LSI799に遊技履歴データ記憶部を設け、当該遊技履歴データ記憶部にカードIDに対応付けて遊技履歴データを累積記憶するようにしてもよい。具体的は、払出制御部17において、カードユニット3から受信したカードIDを記憶するときに、払出制御部17に設けられた遊技履歴データ管理部291により集計された遊技履歴データを、当該カードIDに対応付けて遊技履歴データ記憶部に記憶すればよい。このような構成を採用した場合は、図65において破線で示されるように、払出制御部17においても、表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板と同様に、カードIDの取得・保存を行なうとともに、受信したカードIDが、前回記憶されたカードIDと一致するか否かを判定し、一致したときは、今後の遊技結果を、前回記憶された個人遊技履歴データと合算して用いる処理を行なう。一方、不一致のときは、前回記憶された個人遊技履歴データをクリアし、今後の遊技結果は新たな個人遊技履歴データとして用いる処理を行なう。
また、このようなカード挿入要求を受信した払出制御部17では、カード挿入要求に対するレスポンスとしてのカード挿入応答を、カードユニット3に送信する。
カードユニット3では、カード挿入応答を受信し、カードIDが正常である旨の照会結果が得られた場合に、動作指示として、シーケンスナンバー、カード保持中ON、カード挿入処理中OFF、加算表示中ON、加算要求玉数、および、カード残高を含むデータを払出制御部17に送信するとともに、送信データにおけるシーケンスナンバーのデータと遊技玉数(加算要求玉数)のデータとをバックアップ記録領域に記憶する。また、このような状態になると、カードユニット3では、表示器312において遊技玉の加算中であることを示す加算中表示を行なう制御が実行される。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、遊技玉数関連情報、カード残高、カード挿入処理中表示OFF、加算表示中ONを含む遊技機情報通知を表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に送信する。表示器用演出制御基板では、このような遊技機情報通知を受信すると、表示器54の表示を、加算中アニメ表示(加算中であることを示すアニメ表示)に切替える制御が行なわれる。
また、このような動作指示を受信した払出制御部17では、動作指示に対するレスポンスである動作応答として、シーケンスナンバーおよび遊技玉数を含むデータをカードユニット3に送信する。
その後、カードユニット3では、加算表示が終了し、動作指示として、シーケンスナンバー、カード保持中ON、カード挿入処理中OFF、加算表示中OFF、加算要求玉数、および、カード残高を含むデータを払出制御部17に送信する。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、加算表示中OFFを含む遊技機情報通知を表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に送信する。表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、このような遊技機情報通知を受信すると、表示器54において、加算中アニメ表示を終了する制御が行なわれる。
また、このような動作指示を受信した払出制御部17では、動作指示に対するレスポンスである動作応答として、シーケンスナンバーおよび遊技玉数を含むデータをカードユニット3に送信する。
次に、図62および図63を参照して、動作モードが稼動モードからテストカード挿入モードへの移行するときの通信シーケンスについて説明する。
図62を参照して、カードユニット3では、テストカードが挿入されると、挿入されたカードに記録されているカードID等の情報がカードリーダライタにより読取られる。そして、カードユニット3から払出制御部17に、図示はしていないが、動作指示として、シーケンスナンバー、カード保持中ON(テストカード保持中)、および、カード挿入中処理ONを含むデータが送信される。
このような動作指示を受信した払出制御部17では、動作指示に対するレスポンスである動作応答として、加算更新したシーケンスナンバーを含むデータがカードユニット3に送信される。
カード情報の読取りが終了すると、カードユニット3では、カード挿入要求として、読取ったカードIDを含むデータが払出制御部17に送信される。そして、カードユニット3では、上位サーバ801に対して、読取ったカードIDの正常性を照会する処理が行なわれる。
カードユニット3からこのようなカード挿入要求を受信した払出制御部17では、受信したカードIDについて、払出制御部17のカードID記憶部に記憶(保持)するとともに、カード挿入要求として、受信したカードIDを含むデータが表示器用演出制御基板に送信される。このように、挿入されたカードのカードIDが通知される。
また、このようなカード挿入要求を受信した払出制御部17では、カード挿入要求に対するレスポンスとしてのカード挿入応答を、カードユニット3に送信する。
カードユニット3では、カード挿入応答を受信し、カードIDが正常である旨の照会結果が得られた場合に、動作指示として、動作モード切替準備指定のテストカード挿入モード準備指定ONを含むデータを払出制御部17に送信する。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、主制御基板16および表示器用演出制御基板のそれぞれに、動作モード切替準備指定のテストカード挿入モード準備指定ONを含むデータを送信する。
図63を参照して、払出制御部17では、主制御基板16に対して、カードユニット3から受信したテストカード挿入モード準備指定ONを含むデータに応じて、台状態照会要求として、動作モード切替準備指定のテストカード挿入モード準備指定ONを含むデータを送信する。このような台状態照会要求を受信した主制御基板16では、台状態照会要求に対するレスポンスである台状態照会応答として、次のようなデータを払出制御部17に送信する。
図63に示すように、図柄変動中ではなく、かつ、大当り中でないという条件が成立するまでは、図示はしていないが、動作応答に含まれる動作モード切替準備結果のテストカード挿入モード移行拒否と同様のテストカード挿入モード移行拒否ONを含むデータが送信される。一方、図柄変動中ではなく、かつ、大当り中でないという条件が成立すると、テストカード挿入モード移行拒否OFFを含むデータが送信される。これにより、図柄変動中ではなく、かつ、大当り中でないという条件が成立すると、遊技機において、テストカード挿入モードへの移行準備が完了することとなる。
払出制御部17では、このような台状態照会応答を主制御基板16から受信すると、受信したデータに応じて、遊技玉の発射を停止させる制御が行なわれる。そして、図62を参照して、払出制御部17では、すべての遊技玉が遊技盤面から排出される遊技完了状態となるまで待って、テストカード挿入モード準備指定ONの動作指示に対するレスポンスである動作応答として、テストカード挿入モード移行許否OFFを含むデータをカードユニット3に送信する。これにより、遊技機全体の動作モード切替準備が完了したことが通知される。
遊技機全体の動作モード切替準備が完了すると、カードユニット3では、動作指示として、動作モード切替指定のテストカード挿入モード切替指定ONを含むデータを払出制御部17に送信する。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、主制御基板16および表示器用演出制御基板のそれぞれに、動作モード切替指定のテストカード挿入モード切替指定ONを含むデータを送信する。
図63を参照して、払出制御部17では、主制御基板16に対して、カードユニット3から受信したテストカード挿入モード切替指定を含むデータに応じて、台状態照会要求として、動作モード切替指定のテストカード挿入モード切替指定ONを含むデータを送信する。このような台状態照会要求を受信した主制御基板16では、確率変動機能、変動時間短縮機能等の出玉率に関係のある変数をRAMに設けられた退避領域に一時退避させる。さらに、主制御基板16では、遊技玉数、大当り回数および図柄回転回数等の遊技履歴データがクリアされる。主制御基板16では、図柄の変動および大当り遊技状態が終了し、かつ、このようなデータの一時退避および遊技履歴データのクリア等の処理の切替動作が行なわれることにより、動作モードの切替えが行なわれる。
主制御基板16では、動作モードの切替えが終わるまで待って、台状態照会要求に対するレスポンスである台状態照会応答として、図示はしていないが、動作応答に含まれる動作モード切替結果のテストカード挿入モード移行ONと同様のテストカード挿入モード移行ONを含むデータが払出制御部17に送信される。
払出制御部17では、このようなテストカード挿入モード移行ONを含む台状態照会応答を主制御基板16から受信すると、受信したデータに応じて、テストカード挿入モード切替指定ONの動作指示に対するレスポンスである動作応答として、動作モード切替結果のテストカード挿入モード移行ON、および、遊技玉数を含むデータをカードユニット3に送信する。これにより、遊技機全体で動作モードがテストカード挿入モードへの移行が完了し、動作モード切替が完了したことがカードユニット3に通知される。
カードユニット3では、このような動作応答を払出制御部17から受信すると、カードユニット3も、動作モードがテストカード挿入モードに移行する。
次に、図64を参照して、テストカード挿入モードから稼動モードからへ移行するときの通信シーケンスについて説明する。
テストカード挿入モードにおいて、カードユニット3で返却ボタン322が操作されると、カードユニット3から、動作指示として、動作モード切替準備指定の稼動モード準備指定ONを含むデータが送信される。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、主制御基板16および表示器用演出制御基板のそれぞれに、動作モード切替準備指定の稼動モード準備指定ONを含むデータを送信する。
払出制御部17では、主制御基板16に対して、カードユニット3から受信した稼動モード準備指定ONを含むデータに応じて、台状態照会要求として、動作モード切替準備指定のテストカード挿入モード準備指定ONを含むデータを送信する。このような台状態照会要求を受信した主制御基板16では、台状態照会要求に対するレスポンスである台状態照会応答として、次のようなデータを払出制御部17に送信する。
主制御基板16では、図柄変動中ではなく、かつ、大当り中でないという条件が成立するまでは、図示はしていないが、動作応答に含まれる動作モード切替準備結果の稼動モード移行拒否と同様の稼動モード移行拒否ONを含むデータが送信される。一方、図柄変動中ではなく、かつ、大当り中でないという条件が成立すると、稼動モード移行拒否OFFを含むデータが送信される。
払出制御部17では、このような稼動モード移行拒否OFFを含む台状態照会応答を主制御基板16から受信すると、受信したデータに応じて、遊技玉の発射を停止させる制御が行なわれる。払出制御部17では、すべての遊技玉が遊技盤面から排出される遊技完了状態となるまで待って、稼動モード準備指定ONの動作指示に対するレスポンスである動作応答として、稼動モード移行許否OFFを含むデータをカードユニット3に送信する。
動作モード切替準備が完了すると、カードユニット3では、動作指示として、動作モード切替指定の稼動モード切替指定ONを含むデータを払出制御部17に送信する。
払出制御部17では、このような動作指示をカードユニット3から受信すると、受信したデータに応じて、主制御基板16および表示器用演出制御基板のそれぞれに、動作モード切替指定の稼動モード切替指定ONを含むデータを送信する。
払出制御部17では、主制御基板16に対して、カードユニット3から受信した稼動モード切替指定を含むデータに応じて、台状態照会要求として、動作モード切替指定の稼動モード切替指定ONを含むデータを主制御基板16に送信する。このような台状態照会要求を受信した主制御基板16では、退避領域に一時退避させた確率変動機能、変動時間短縮機能等の出玉率に関係のある変数を元の状態に戻して、遊技機の状態を復帰させる。さらに、主制御基板16では、遊技玉数、大当り回数および図柄回転回数等の遊技履歴データがクリアされる。主制御基板16では、図柄の変動および大当り遊技状態が終了し、かつ、このようなデータの一時退避および遊技履歴データのクリア等の処理の切替動作が行なわれることにより、動作モードの切替えが行なわれる。
主制御基板16では、動作モードの切替えが終わるまで待って、台状態照会要求に対するレスポンスである台状態照会応答として、図示はしていないが、動作応答に含まれる動作モード切替結果のテストカード挿入モード移行ONと同様のテストカード挿入モード移行ONを含むデータが払出制御部17に送信される。
払出制御部17では、このようなテストカード挿入モード移行ONを含む台状態照会応答を主制御基板16から受信すると、受信したデータに応じて、稼動モード切替指定ONの動作指示に対するレスポンスである動作応答として、動作モード切替結果の稼動モード移行ON、および、遊技玉数を含むデータをカードユニット3に送信する。これにより、遊技機全体で動作モードが稼動モードへの移行が完了し、動作モード切替が完了したことがカードユニット3に通知される。
カードユニット3では、このような動作応答を払出制御部17から受信すると、カードユニット3も、動作モードが稼動モードに移行する。
次に、図66を参照して、加算要求時における払出制御部17と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信シーケンスについて説明する。
カードユニット3において、貸出しボタン321の操作によるプリペイド貸出し操作、または、再プレイボタン319の操作による再プレイ貸出し操作が行なわれると、遊技玉の加算要因が発生し、遊技者所有の遊技玉が加算される。それらの場合には、図示はしていないが、動作指示に示される加算要求玉数を含む遊技玉数関連情報、CU状態(プリペイド貸出し表示中または再プレイ貸出し表示中のデータ(加算表示中)がON)、および、カード残高等のデータが動作指示として、カードユニット3から払出制御部17に送信される。このように、カードユニット3から払出制御部17には、加算要因を特定したデータ(プリペイド貸出し表示中、再プレイ貸出し表示中)を含む動作指示が送信される。
プリペイド貸出し操作または再プレイ貸出し操作に基づく加算が行なわれたときには、カードユニット3の表示器312において、図58に示すような加算表示中の画像が表示される。
遊技玉の加算要因が発生したときに、払出制御部17は、カードユニット3から受信したデータに基づいて、遊技機情報通知に示される遊技玉トータル個数等を含む遊技玉数関連情報、CU状態(プリペイド貸出し表示または再プレイ貸出し表示のデータ(加算表示)がON)、および、カード残高等のデータが遊技機情報通知として、払出制御部17から表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板に送信される。このように、払出制御部17から表示器用演出制御基板には、加算要因を特定したデータ(プリペイド貸出し表示、再プレイ貸出し表示)を含む遊技機情報通知が送信される。
表示器用演出制御基板では、遊技機情報通知を受信したときに、加算要因を特定したデータに基づいて、遊技玉の加算要因が、プリペイド貸出しと、再プレイ貸出しとのどちらに該当するかを判定する。
そして、表示器用演出制御基板では、遊技玉の加算要因の判定結果に基づいて、遊技玉の加算要因がプリペイド貸出しであるときには、表示器54において、図69の(A1)〜(A3)に示すようなプリペイド貸出しアニメ表示をさせる表示制御を行なう。プリペイド貸出しアニメ表示は、図69の(A1)のようなプリペイド貸出し前の表示から、図69の(A2)のようなプリペイド貸出し中の表示となり、その後、図69の(A3)のようなプリペイド貸出し後の表示となる。プリペイド貸出し中の表示においては、カード残高(図中「残高」)の数値が、徐々に持玉(図中「持ち玉」)の数値に変換されて、持玉が増加していくアニメーション表示がなされる。そして、このようなアニメーション表示が終了すると、図69の(A3)のようなプリペイド貸出し後の表示となる。このように、プリペイド貸出しアニメ表示では、カード残高の数値が変更されて持玉が増加する表示がされることにより、加算要因がプリペイド貸出しであることが特定される。
また、表示器用演出制御基板では、遊技玉の加算要因の判定結果に基づいて、遊技玉の加算要因が再プレイ貸出しであるときには、表示器54において、図69の(B1)〜(B3)に示すような再プレイ貸出しアニメ表示をさせる表示制御を行なう。再プレイ貸出しアニメ表示は、図69の(B1)のような再プレイ貸出し前の表示から、図69の(B2)のような再プレイ貸出し中の表示となり、その後、図69の(B3)のような再プレイ貸出し後の表示となる。再プレイ貸出し中の表示においては、カード残高(図中「残高」)の数値が変更されず、徐々に持玉(図中「持ち玉」)が増加していくアニメーション表示がなされる。そして、このようなアニメーション表示が終了すると、図69の(B3)のような再プレイ貸出し後の表示となる。このように、再プレイ貸出しアニメ表示では、カード残高の数値が変更されずに持玉が増加する表示がされることにより、加算要因が再プレイ貸出しであることが特定される。
カードユニット3で加算表示中の画像表示が終了すると、払出制御部17に送信される動作指示においてCU状態に含まれるプリペイド貸出し表示中または再プレイ貸出し表示中のデータ(加算表示中)がOFFとなり、それに応じて、払出制御部17から表示器用演出制御基板に送信される遊技機情報通知においてCU状態に含まれるプリペイド貸出し表示または再プレイ貸出し表示のデータ(加算表示)がOFFとされる。表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、遊技機情報通知においてプリペイド貸出し表示または再プレイ貸出し表示のデータがOFFとなったときに、加算アニメ表示を終了させる制御を行なう。
次に、図67を参照して、減算要求時における払出制御部17と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信シーケンスについて説明する。
カードユニット3において、持玉共有(持玉分割)の指定操作による持玉分割操作、または、ワゴンオーダーの指定操作によるワゴンオーダー操作が行なわれると、遊技玉の減算要因が発生し、遊技者所有の遊技玉が減算される。それらの場合には、動作指示に示される減算要求玉数を含む遊技玉数関連情報、CU状態(持玉分割表示中またはワゴンサービス表示中のデータ(減算表示中)がON)、および、カード残高等のデータが動作指示として、カードユニット3から払出制御部17に送信される。このように、カードユニット3から払出制御部17には、減算要因を特定したデータ(持玉分割表示中またはワゴンサービス表示中)を含む動作指示が送信される。
たとえば、ワゴンオーダー操作が行なわれたときには、カードユニット3の表示器312において、ワゴンサービス表示の減算を示す画像等の減算表示中の画像が表示される(図示略)。また、持玉分割操作が行なわれたときには、カードユニット3の表示器312において、持玉分割が行なわれることによる減算を示す画像等の減算表示中の画像が表示される。
遊技玉の減算要因が発生したときに、払出制御部17は、カードユニット3から受信したデータに基づいて、遊技機情報通知に示される遊技玉トータル個数等を含む遊技玉数関連情報、CU状態(持玉分割表示またはワゴンサービス表示のデータ(減算表示)がON)、および、カード残高等のデータが遊技機情報通知として、払出制御部17から表示器用演出制御基板に送信される。このように、払出制御部17から表示器用演出制御基板には、減算要因を特定したデータ(持玉分割表示またはワゴンサービス表示)を含む遊技機情報通知が送信される。
表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、遊技機情報通知を受信したときに、減算要因を特定したデータに基づいて、遊技玉の減算要因が、持玉分割と、ワゴンオーダとのどちらに該当するかを判定する。
そして、表示器用演出制御基板では、遊技玉の減算要因の判定結果に基づいて、遊技玉の減算要因が持玉分割であるときには、表示器54において、持玉の数値が、徐々に分割玉の数値に変換されて、持玉が減少していくアニメーション表示がなされる。一方、表示器用演出制御基板では、遊技玉の減算要因の判定結果に基づいて、遊技玉の減算要因がワゴンオーダであるときには、表示器54において、持玉の数値が、徐々に分ワゴンオーダーの数値に変換されて、持玉が減少していくアニメーション表示がなされる。このように減算要因に基づいて持玉が減少する表示が、減算アニメ表示と呼ばれる。このように、減算アニメ表示では、減算要因が特定される。
カードユニット3で減算表示中の画像表示が終了すると、払出制御部17に送信される動作指示においてCU状態に含まれる持玉分割表示中またはワゴンサービス表示中のデータ(減算表示中)がOFFとなり、それに応じて、払出制御部17から表示器用演出制御基板に送信される遊技機情報通知においてCU状態に含まれる持玉分割表示またはワゴンサービス表示のデータ(加算表示)がOFFとされる。表示器用演出制御基板では、遊技機情報通知において持玉分割表示またはワゴンサービス表示のデータ(減算表示)がOFFとなったときに、減算アニメ表示を終了させる制御を行なう。
次に、図68を参照して、遊技中における払出制御部17と表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板との間の通信シーケンスについて説明する。
カードユニット3において、大当りが発生するまでの遊技状態では、表示器用演出制御基板により、表示器54において、遊技中に表示されるアニメーション表示である遊技中アニメ表示をするための表示制御が行なわれる。そして、大当りが発生すると、遊技制御基板16から払出制御部17に、台状態照会応答として、遊技情報通知に含まれる大当り1〜4中ONと同様の大当り中ONを含むデータが送信される。
このような大当り中ONを含む台状態照会応答を受信したときに、払出制御部17は、遊技機情報通知に示される遊技玉トータル個数等を含む遊技玉数関連情報、大当り中(大当り1〜4中を含む)ON、および、大当り終了表示OFFを含むデータが遊技機情報通知として、払出制御部17から表示器用演出制御基板に送信される。このように、払出制御部17から表示器用演出制御基板には、遊技状態を特定したデータを含む遊技機情報通知が送信される。
表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、大当り中ONを含む遊技機情報通知を受信したときに、表示器54において、大当りの遊技中に表示されるアニメーション表示である大当り中アニメ表示をするための表示制御が行なわれる。
そして、大当りの遊技状態が終了する前には、遊技制御基板16から払出制御部17に、台状態照会応答として、遊技情報通知に含まれる大当り終了表示中ONと同様の大当り終了表示中ONを含むデータが送信される。
このような大当り終了表示中ONを含む台状態照会応答を受信したときに、払出制御部17は、遊技機情報通知に含まれる大当り終了表示のデータをONとする(大当り中のデータはONで継続)。
表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、大当り中ONおよび大当り終了表示ONを含む遊技機情報通知を受信したときに、表示器54において、大当り中アニメ表示を終了させ、大当り終了時に表示されるアニメーション表示である大当り終了アニメ表示をするための表示制御が行なわれる。
そして、大当りの遊技状態が終了したときには、遊技制御基板16から払出制御部17に、台状態照会応答として、遊技情報通知に含まれる大当り中OFFおよび大当り終了表示中OFFを含むデータが送信される。
このような大当り中OFFおよび大当り終了表示中OFFを含む台状態照会応答を受信したときに、払出制御部17は、遊技機情報通知に含まれる大当り中のデータおよび大当り終了表示のデータをOFFとする。
表示器用演出制御部292が設けられた表示器用演出制御基板では、大当り中OFFおよび大当り終了表示OFFを含む遊技機情報通知を受信したときに、表示器54において、大当り終了アニメ表示を終了させ、遊技中アニメ表示をするための表示制御が行なわれる。
次に、上位サーバ801とカードユニット(CU)3とにおけるセキュリティ関連情報の管理について説明する。
セキュリティ関連情報としては、たとえば、少なくともベース異常検知設定値(ベース閾値)、特賞間スタート回数(TSともいう)の異常検知設定値(TS閾値)、遊技機試打モード設定値、および、減算玉異常検知設定値等の設定情報を含む認証動作指定情報が含まれている。このように、セキュリティ関連情報としては、遊技機が稼動状態のときに発生する遊技情報の数値が適正であるか否かを判定するための閾値のデータを含む所定の設定情報が含まれる。また、本実施の形態におけるパチンコ機2では、後述するように、大当り発生確率や低ベース時の普図当り確率および高ベース時の普図当り確率が、複数段階(たとえば5段階)に可変設定可能に構成されている。これら確率の可変設定は、上位サーバ801において遊技場の管理者が手動で入力設定する。セキュリティ関連情報には、これら確率の可変設定値も含まれている。
上記上位サーバ801による手動での入力設定に代えてまたはそれに加えて、リモコン等の遠隔操作装置により確率の可変設定を行なうようにしてもよい。さらには、上位サーバ801の操作によって確率の可変設定を行なう遊技機を複数台まとめて指定し、その指定された複数台分の確率の可変設定を1度に行なうことができるようにしてもよい。複数台の遊技機を指定する方法は、複数台の遊技機が設置されている島単位で指定する方法、同じ機種の遊技機毎にまとめて指定する方法、あるいは遊技機を特定する台番号やその遊技機に隣接して設置されているカードユニット3の番号等を入力設定して指定する方法など、種々の方法が考えられる。
さらに、このようなセキュリティ関連情報には、セキュリティ関連情報全体を対象とした情報の版数を示す数値データが含まれている。このような情報の版数を示すデータは、前述のようなセキュリティ関連情報のうちのいずれかの情報が変更されたときに更新(たとえば、版数の数値データの加算更新)される。なお、このような情報の版数のデータは、セキュリティ関連情報全体として設定される場合に限らず、ベース異常検知設定値、特賞間スタート回数(TS)異常検知設定値、遊技機試打モード設定値、および、減算玉異常検知設定値を含む認証動作指定情報の各データについて個別に設定されて更新されるようにしてもよい。このようなセキュリティ関連情報は、上位サーバ801およびCU3のそれぞれに設けられたセキュリティ関連情報記憶部に記憶される。
このようなセキュリティ関連情報は、標準的な設定情報がデフォルトデータ(後述する各種情報の「初期値」のデータ)として予め設定されており、上位サーバ801に設けられたキーボード等の所定の入力操作手段において、遊技場の管理者がデータを手動入力することによりデータを変更(更新)することが可能である。したがって、上位サ−バ801においてセキュリティ関連情報について何ら変更操作が行なわれていないときは、セキュリティ関連情報が「初期値」のデータに設定される。上位サーバ801においてセキュリティ関連情報を手動入力する場合には、たとえば、遊技場における各遊技機について遊技機ごとに手動入力したり、あるいは、機種ごとに統一された閾値を入力設定したりすることが可能である。なお、上位サーバ801においては、次のようにセキュリティ関連情報を取得して用いるようにしてもよい。遊技機の機種情報とセキュリティ関連情報の設定情報とが予め対応付けられている場合、すなわち、機種情報とセキュリティ関連情報の設定情報とが1対1で対応している場合に、設定情報を入力設定する上位サーバ801よりもさらに上位のサーバから機種情報が上位サーバ801にダウンロードされ、そのダウンロードされた機種情報を上位サーバ801が記憶することによりその機種情報に1対1で対応しているセキュリティ関連情報を上位サーバ801が選択して記憶し、当該セキュリティ関連情報を用いるようにしてもよい。また、このようなセキュリティ関連情報は、手動入力によらず、予め設定されたタイミング(たとえば、定期的なタイミング)で、予め定められたデータに自動的に変更(更新)することが可能となるようにしてもよい。
ベース異常検知設定値は、CU3でベースの異常状態を検知するときのベース異常検知の有無およびその定数(閾値)を設定するためのデータである。ベース異常検知設定値としては、低ベース状態時にベース異常検知設定値として用いる低ベース時閾値と、高ベース状態時にベース異常検知設定値として用いる高ベース時閾値とが含まれる。
低ベース時閾値は、後述する図71(b)のB1に示す値であり、設定値が0〜100%の範囲内であり、初期値が30%である。このような低ベース時閾値は、0%に設定されたときに「検知無」を示し、0%以外に設定されたときに「検知有」を示すものである。これにより、低ベース時閾値が0%以外のときは設定された低ベース時閾値を用いたベース異常検知が行なわれ、低ベース時閾値が0%のときは低ベース時閾値を用いたベース異常検知が行なわれない。
高ベース時閾値は、後述する図71(c)のB2に示す値であり、設定値が0〜150%の範囲内であり、初期値が120%である。このような高ベース時閾値は、0%に設定されたときに「検知無」を示し、0%以外に設定されたときに「検知有」を示すものである。これにより、高ベース時閾値が0%以外のときは設定された高ベース時閾値を用いたベース異常検知が行なわれ、高ベース時閾値が0%のときは高ベース時閾値を用いたベース異常検知が行なわれない。
TS閾値は、後述する図71(a)のIに示す値であり、設定値が0〜100の範囲内であり、初期値が60である。このようなTS閾値は、0に設定されたときに「検知無」を示し、0以外に設定されたときに「検知有」を示すものである。これにより、TS閾値が0以外のときは設定されたTS閾値を用いたTS異常検知が行なわれ、TS閾値が0のときはTS閾値を用いたベース異常検知が行なわれない。
遊技機試打モード設定値は、遊技機釘調整等の試打モードの有無を設定するためのデータである。遊技機試打モード設定値では、「試打モード有」または「試打モード無」が示され、初期値が「試打モード無」である。
減算玉異常検知設定値は、CU3での減算玉数(発射検出信号に基づいて遊技玉数から減算される玉数)の異常状態の検知の有無およびその定数(閾値)を設定するためのデータである。ここで設定される減算玉の異常状態は、遊技玉の発射がないにもかかわらず、設定された玉数分連続して遊技玉の入賞が生じたことに基づいて検知される。減算玉異常検知設定値の閾値は、減算玉数の異常状態と判断される連続入賞した入賞玉数を設定するためのデータである。減算玉異常検知設定値は、設定値が0〜99玉の範囲内であり、初期値が5玉である。このような減算玉異常検知設定値は、0玉に設定されたときに「検知無」を示し、0玉以外に設定されたときに「検知有」を示すものである。これにより、減算玉異常検知設定値が0玉以外のときは設定された減算玉数の閾値を用いて減算玉異常検知が行なわれ、減算玉異常検知設定値が0玉のときは減算玉異常検知が行なわれない。
このようなセキュリティ関連情報は、たとえば、上位サーバ801とCU3との通信確立(通信コネクション確立)時、および、セキュリティ関連情報の設定値変更時等の所定タイミングにおいて上位サーバ801からCU3に送信される。ただし、セキュリティ関連情報は、上位サーバ801とCU3との両方で版数が管理される。前記所定タイミングにおいてCU3が上位サーバ801と同一版数の情報を保持(記憶)しているときは、セキュリティ関連情報の送信が行なわれない。
次に、上位サーバ801およびCU3におけるセキュリティ関連情報を管理するためのセキュリティ関連情報処理の具体例を説明する。図70は、上位サーバ801およびCU3におけるセキュリティ関連情報に関する処理を示すフローチャートである。図70においては、(A)に上位サーバ801側で実行される処理としてのセキュリティ関連情報管理処理が示され、(B)にCU3側(メイン制御部323)で実行される処理としてのセキュリティ関連情報設定処理が示される。
図70(A)を参照して、上位サーバ801では、上位サーバ801とCU3との間での通信コネクションの確立状態開始時(たとえば、後述するS713によりセキュリティ関連情報の設定変更が完了までに要する標準的な時間に所定のマージンを加えた時間のような予め定められた通信確立開始後の所定の短期期間中)であるか否かを判定する(S701)。この場合の通信コネクションの確立状態開始時とは、上位サーバ801が常時稼動状態であり、CU3が営業時間開始前に電源投入され、営業時間終了後に電源切断される場合のように、CU3が電源投入されたことに起因する上位サーバ801とCU3との間での通信コネクションの確立状態開始時を意味している。通信コネクションの確立開始状態時であるときは、後述するS703に進む。
一方、通信コネクションの確立開始状態時でないときは、オンライン状態においてセキュリティ関連情報の設定変更時であるか否かを判定する(S702)。セキュリティ関連情報の設定変更時とは、たとえば、前述のようなベース異常検知設定値(ベース閾値)、TS異常検知設定値(TS閾値)、大当り確率の設定値、低ベース時の普図当り確率の設定値、高ベース時の普図当り確率の設定値、遊技機試打モード設定値、および、減算玉異常検知設定値のうちのいずれかのデータの設定が手動(たとえば係員の操作入力による手動変更)で変更された後、当該セキュリティ関連情報管理処理が実行されたときである。具体的には、上位サーバ801とCU3とがオンライン状態でセキュリティ関連情報の設定変更がされたときに、所定の変更フラグがセットされ、このS702ではそのような変更フラグがセットされているときにセキュリティ関連情報の設定変更時であると判定される。また、このような変更フラグは、上位サーバ801でのセキュリティ関連情報の設定変更に応じてCU3でもセキュリティ関連情報の設定変更がされたことが確認されたときにリセットされる。また、このような変更フラグは、上位サーバ801とCU3とがオフライン状態でセキュリティ関連情報の設定変更がされたときにはセットされない。それは、上位サーバ801とCU3との間がオフライン状態であるときには、上位サーバ801でセキュリティ関連情報の設定変更をしても、変更後のセキュリティ関連情報を直ちにCU3に送信できないためであり、CU3の電源投入時の通信コネクションの確立状態開始時においては、S701から、後述するS703以降の処理に進むことで変更後のセキュリティ関連情報をCU3に送信できるためである。
上位サーバ801において、セキュリティ関連情報の設定変更は、セキュリティ関連情報の設定対象となるCU3との通信状態がオフライン状態である場合と、セキュリティ関連情報の設定対象となるCU3との通信状態がオンライン状態である場合とのどちらの場合でも実行することが可能である。ただし、上位サーバ801とCU3との通信状態がオンライン状態である場合には、設定変更後のセキュリティ関連情報が直ちにCU3に送信可能となるが、当該通信状態がオフラライン状態である場合には、設定変更後のセキュリティ関連情報が直ちにCU3に送信可能とならない。この実施の形態において、S702では、セキュリティ関連情報の設定対象となるCU3との通信状態がオンライン状態である場合にセキュリティ関連情報の設定変更がされたか否かを判定している。
なお、上位サーバ801とCU3とがオフライン状態でセキュリティ関連情報の設定変更がされたときに変更フラグをセットして保持しておき、次回のCU3の電源投入後、S701をバイパスしてS702によりセキュリティ関連情報の設定変更時であると判定し(変更フラグがセットされていればセキュリティ関連情報の設定変更時であると判定する)、オンライン状態で直ちにセキュリティ関連情報が設定変更される場合と同様の処理が行なわれることにより、次回のCU3の電源投入後に、変更後のセキュリティ関連情報をCU3に送信できるようにしてもよい。また、上位サーバ801において、セキュリティ関連情報の設定変更は、セキュリティ関連情報の設定対象となるCU3との通信状態がオンラインである場合にのみ実行可能となるようにしてもよい。また、セキュリティ関連情報の設定変更は、セキュリティ関連情報の設定対象となるCU3との通信状態がオフラインである場合にのみ実行可能となるようにしてもよい。
なお、前述のベース異常検知設定値(ベース閾値)、特賞間スタート回数(TSともいう)の異常検知設定値(TS閾値)等の各種異常検知用閾値の設定変更は、前述のような手動操作入力による変更以外に、次のような方法により変更されてもよい。上位サーバ801が、自らが記憶する複数の異常検知用閾値の中から、受信した遊技台情報に基づいて、CU3が接続されたP台2の機種に対応するデータを設定するような自動的な設定変更を行なうようにしてもよい。また、上位サーバ801が、受信した遊技台情報に基づいて、遊技場の外部に設けられた外部サーバ(たとえば、遊技機メーカに設けられたサーバ)とデータ通信することで、CU3が接続されたP台機種に対応する設定データをダウンロードし、当該設定データに基づいて自動的な設定変更を行なうようにしてもよい。この自動的な設定変更は、前述したように、上位サーバ801が5段階確率可変設定(図71(a)(b)(c)の設定値1〜5)のうちの標準設定である「設定3」に対応する異常検知用閾値のみを入力設定することにより、すべての設定に対応する閾値をカードユニット側で算出してそれぞれテーブル記憶することにより、可能となる。つまり、上位サーバ801において設定変更する際に、対象となるパチンコ機2の確率設定がどのような設定値になっていようとも、上位サーバ801においては標準確率である「設定3」のときのデータのみを設定すれば事足りるのである。
そして、上位サーバにおいて、異常検知用閾値とは別に確率の可変設定(図71(a)(b)(c)の設定値1〜5)を行なえば、その設定値がCU3とP台2へ送信され、その設定値がCU3とP台2で記憶される。P台2ではその記憶した設定値にしたがって遊技制御を行い、CU3では、その記憶した設定値に対応する異常検知用閾値を図71(a)(b)(c)の各種閾値テーブルを参照して読出し、その読出された異常検知用閾値を用いて異常判定を行なう。
S702でセキュリティ関連情報の設定変更時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S702でセキュリティ関連情報の設定変更時であると判定されたときは、S703に進む。一方、S702でセキュリティ関連情報の設定変更時ではないと判定されたとき、すなわち、オフライン状態であるとき、または、セキュリティ関連情報の設定が変更されていないとき等、S702の条件に該当しないときには、セキュリティ関連情報の設定変更に関するデータをCU3に送信する必要がないので、処理を終了する。
S703では、セキュリティ関連情報版数要求コマンドが未送信であるか否かが判定される(S703)。ここで、セキュリティ関連情報版数要求コマンドとは、CU3に記憶されているセキュリティ関連情報の版数のデータの返答を要求するコマンドである。具体的に、S703では、S701またはS702によりセキュリティ関連情報の送信タイミングであると判断された状態において、まだセキュリティ関連情報版数要求コマンドが送信されていないかどうかが判断されるのである。セキュリティ関連情報版数要求コマンドが送信されたかどうかは、後述する版数要求済フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
S703でセキュリティ関連情報版数要求コマンドが未送信であると判定されたときは、セキュリティ関連情報版数要求コマンドをCU3に送信するための処理が行なわれ(S704)、処理が終了する。S704によりセキュリティ関連情報版数要求コマンドが送信されたときには、前述の版数要求済フラグがセットされる。一方、S703でセキュリティ関連情報版数要求コマンドが未送信ではないと判定されたときは、CU3からのセキュリティ関連情報版数レスポンスの受信時であるか否かが判定される(S705)。ここで、セキュリティ関連情報版数レスポンスとは、CU3が、CU3に記憶されているセキュリティ関連情報の版数のデータを返答するレスポンスである。具体的に、S705では、S703によりセキュリティ関連情報版数要求コマンドが既に送信されたと判断された後において、CU3からのセキュリティ関連情報版数レスポンスが受信されたタイミングであるか否かが判断されるのである。
S705でセキュリティ関連情報版数レスポンスの受信時ではないと判定されたときは、後述するS709に進む。一方、S705でセキュリティ関連情報版数レスポンスの受信時であると判定されたときは、受信したセキュリティ関連情報版数レスポンスにより特定される版数と、上位サーバ801で記憶されて管理されている版数とが比較(照合)されて一致するか否かが判定される(S706)。上位サーバ801では、前述のようなセキュリティ関連情報が変更された場合に、その版数を示すデータが更新される。一方、CU3では、上位サーバ801からのセキュリティ関連情報を受信したときに当該情報に含まれる版数のデータが、更新後の版数のデータとして記憶されて管理される。
S706で版数が一致していると判定されたときは、CU3で記憶されているセキュリティ関連情報が適正な情報であり、新たにセキュリティ関連情報をCU3に送信する必要がないので、処理を終了する。一方、S706で版数が一致していないと判定されたときは、CU3で記憶されているセキュリティ関連情報が不適正な情報であり、CU3で記憶保持されているセキュリティ関連情報を上位サーバ801で記憶保持されている最新の情報に変更(更新)する必要があるので、当該最新のセキュリティ関連情報をCU3に送信するための処理が行なわれ(S707)、処理を終了する。
このようにS707でセキュリティ関連情報の版数が一致しない場合としては、CU3の電源がオン状態のときにおいて上位サーバ801でセキュリティ関連情報が設定変更されたとき、CU3の電源がオフ状態のときにおいて上位サーバ801でセキュリティ関連情報が設定変更されたとき、CU3の電源がオフ状態のときにおいてCU3の交換等のCU側装置の交換がされたとき、CU3の電源がオン状態のときにおいて通信障害により誤ったセキュリティ関連情報がCU3に記憶されたとき、および、CU3の電源がオン状態のときにおいてノイズ等によりCU3で記憶されているセキュリティ関連情報が不適正な情報に変化したとき等が含まれている。ここで、CU3およびP台2の少なくとも一方を交換した場合には、交換前のCU3が記憶しているセキュリティ関連情報と、交換後のCU3が記憶しているセキュリティ関連情報とで版数が異なる場合がある。したがって、このような装置交換がなされた場合にも、上位サーバ801とCU3とで記憶しているセキュリティ関連情報の版数が一致しなくなる場合があるので、上位サーバ801とCU3とで記憶しているセキュリティ関連情報を一致させる必要がある。
次に、応答待ち時間の計時が開始される(S708)。ここで、応答待ち時間は、セキュリティ関連情報を送信したときから、当該情報の送信に対してCU3から返答されるレスポンス(後述するセキュリティ関連情報設定レスポンス)を受信するまでの時間であり、所定のソフトウェアタイマ処理により計時され、所定時間が経過すると、タイムアウトする。
応答待ち時間がタイムアウトする所定時間は、たとえば、CU3が正常に動作しておりCU3と上位サーバ801との通信状態が正常であるときにおいて、セキュリティ関連情報の送信時からセキュリティ関連情報設定レスポンスの受信時までに要する標準的な時間に、所定のマージンを見込んだ時間に設定されている。つまり、応答待ち時間がタイムアウトする所定時間は、CU3が正常に動作しておりCU3と上位サーバ801との通信状態が正常であると認めることが許容できる時間に設定されている。
S709では、応答待ち時間がタイムアウトしておらずCU3からのセキュリティ関連情報設定レスポンスの受信を待っている状態としての応答待ち状態中であるか否かが判定される(S709)。応答待ち状態中でないときは、処理を終了する。一方、応答待ち状態中であるときは、CU3からのセキュリティ関連情報設定レスポンスを受信したか否かが判定される(S710)。
S710でセキュリティ関連情報設定レスポンスを受信したと判定されたときは、応答待ち状態を終了し(S713)、処理が終了する。この場合には、S713において応答待ち時間の計時を終了する。一方、S710でセキュリティ関連情報設定レスポンスを受信していないと判定されたときは、S708により計時が開始された応答待ち時間が所定時間を経過してタイムアウトしたか否かが判定される(S711)。S711でタイムアウトしていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S711でタイムアウトしたと判定されたときは、情報通信に異常が生じたと判断して、上位サーバ801とCU3と間の通信を遮断するための処理をして(S712)、S713により応答待ち状態を終了する。S713が実行されるときには、前述の版数要求済フラグがリセットされる。
なお、前述したようなセキュリティ関連情報の版数を確認して不一致のときにセキュリティ関連情報をCU3に送信する処理は、前述のようなS701,S702で判断されるタイミング以外に、定期的なタイミングで実行してよく、低ベース状態から高ベース状態に移行した後の所定期間、高ベース状態から低ベース状態に移行した後の所定期間、および、大当り遊技状態となったときの所定期間等のように、遊技状態が変化したときのタイミングで実行してもよく、常時実行するようにしてもよい。
また、前述したS701は、上位サーバ801の電源投入時における遊技場内のネットワークに対する通信コネクションの確立時であるか否かを判断して、当該確立時にS703に処理が進むようにし、通信コネクションの確立後は、S702でセキュリティ関連情報の設定変更がされたか否かを判断するようにしてもよい。その場合には、セキュリティ関連情報の設定変更時が上位サーバ801とCU3との間がオンライン状態であるか否かを問わずセキュリティ関連情報の設定変更があったときに前述の変更フラグをセットし、当該変更フラグがセットされているときに、S702からS703に処理が進むようにすればよい。
また、上位サーバ801およびCU3のそれぞれで常に電源がオン状態で、これらの間が常時オンラン状態であるときには、停電等の異常状態が発生した場合を除き上位サーバ801とCU3との間で通信コネクションが常時確立されているので、上位サーバ801においてセキュリティ関連情報が変更設定されたときには、必ずS702からS703に進むこととなる。
次に、図70(B)を参照して、CU3では、セキュリティ関連情報設定処理において、上位サーバ801からのセキュリティ関連情報版数要求コマンドの受信時であるか否かが判定される(S751)。S751によりセキュリティ関連情報版数要求コマンドの受信時ではないと判定されたときには、後述するS754に進む。一方、S751によりセキュリティ関連情報版数要求コマンドの受信時であると判定されたときには、CU3におけるセキュリティ関連情報記憶部に記憶されているセキュリティ関連情報の版数データを確認し(S752)、確認した版数データを特定するレスポンスとしてのセキュリティ関連情報設定レスポンスを上位サーバ801へ送信するための処理が行なわれ(S753)、処理が終了する。
S754では、前述したS707により上位サーバ801から送信されるセキュリティ関連情報の受信時であるか否かが判定される(S754)。セキュリティ関連情報の受信時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、セキュリティ関連情報の受信時であると判定されたときは、受信したセキュリティ関連情報が、CU3におけるセキュリティ関連情報記憶部に記憶(更新記憶)される(S755)。これにより、上位サーバ801から送信されたセキュリティ関連情報は、CU3において、記憶保持される。その記憶保持の一例が後述する図71の(a)(b)(c)に示されている。そして、セキュリティ関連情報を記憶したことに応じて上位サーバ801に返答するレスポンスとして、セキュリティ関連情報設定レスポンスを上位サーバ801に送信する(S755)。
なお、上位サーバ801とCU3とで記憶しているセキュリティ関連情報が異なるか否かを判定するためには、CU3からセキュリティ関連情報の版数のデータの送信を受けて版数が一致するか否かを比較する例を示したが、これに限らず、CU3からセキュリティ関連情報の設定値データの送信を受けて当該設定値データが一致するか否かを比較するようにしてもよい。このようにすれば、CU3を交換した場合において、当該CU3が異なる機種のP台2に接続されていたものであってセキュリティ関連情報の設定値データが異なるがセキュリティ関連情報の版数データがたまたま上位サーバ801が記憶しているセキュリティ関連情報の版数データと一致している場合に、間違った設定値で異常検知が行なわれてしまうのを防ぐことができる。
図71(a)〜(c)は、カードユニット(CU)3のメイン制御部323に記憶されている各種テーブルを示す図である。なお、図71(a)〜(c)の各テーブルにおける「設定値」と「大当り確率」「普図当り確率」との関しては、パチンコ機2の製造段階で、主制御基板16のROMにもテーブル記憶される。そして、上位サーバ801において遊技機の機種データに対応付けて図71(a)〜(c)に示す各種テーブルデータを記憶しておき、カードユニット3とパチンコ機2とが接続された後の最初の電源投入時において、主制御基板16に記憶されている当該パチンコ機2の機種データを、払出制御部17、P台通信制御部81、CU通信制御部80、メイン制御部323を経由して上位サーバ801へ送信し、上位サーバ801においてその送信されてきた機種データに対応するテーブルデータを検索し、その検索された各種テーブルデータをカードユニット3のメイン制御部323へ送信し、その送信されてきた各種テーブルデータをメイン制御部323がEEPROMに記憶させるようにする。なお、「普図当り確率」に代えてまたはそれに加えて、「始動入賞口を構成する電動チューリップの開放回数または開放時間」をテーブル記憶して可変設定可能にしてもよい。
また、上位サーバ801からカードユニット3へダウンロードして記憶する各種テーブルデータを、大当り確率および普図当り確率以外の、設定値と閾値に関するテーブルデータ部分のみに限定してもよい。
図71(a)の「K」、図71(b)の「M1」、図71(c)の「M2」は、パチンコ機2の設計段階で予め決められた具体的な数値を示している。一方、図71(a)の「I」、図71(b)の「B1」、図71(c)の「B2」は、前述した上位サーバ801の操作により入力設定されたセキュリティ関連情報としての各種閾値である。
図71(a)の「K」は、確変以外の通常時における大当りの発生確率を示しており、5段階で可変設定可能な大当りの発生確率中の「設定3」のときの大当り発生確率がこの「K」である。
図71(b)の「M1」は、低ベース時における普図当り確率を示しており、5段階に可変設定可能な普図当り確率における「設定3」のときの普図当り確率がこの「M1」である。
図71(c)の「M2」は、高ベース時における普図当り確率を示しており、5段階に可変設定可能な普図当り確率における「設定3」のときの普図当り確率がこの「M2」である。
図71(a)の「I」は、稼動中のパチンコ機2から出力されてくる遊技データとしての特賞間スタート回数(TS)が異常な数値になっているか否かを判定するためのTS閾値であり、「設定3」における特賞間スタート回数(TS)がこの「I」である。
図71(b)の「B1」は、稼動中のパチンコ遊技機から遊技情報として出力されてくる低ベース時におけるベース値が異常な値になっているか否かを判定するためのベース閾値であり、「設定3」におけるベース閾値がこの「B1」である。
図71(c)の「B2」は、稼動中の遊技機から出力されてくる低ベース時のベース値が異常な値になっているか否かを判定するためのベース閾値を示しており、「設定3」のときのベース閾値がこの「B2」である。
図71(a)〜(c)に示された0.8、0.9、1.1、1.2などの数字は、5段階の可変設定(設定1〜設定5)におけるそれぞれの設定状態での係数である。
大当り確率、低ベース時における普図当り確率、および高ベース時における普図当り確率などの当り確率については、設定1〜設定5の5段階の設定のうち設定3が通常の確率であり、設定3→設定2→設定1となるに従って低い確率となるように係数値も小さな値になり、設定3→設定4→設定5となるに従って高い確率となるように係数値もより大きな値となっている。
図71(b)(c)に示すベース閾値の係数値も、普図当り確率の係数値と同様に、設定3→設定2→設定1となるに従って小さな値となる一方、設定3→設定4→設定5となるに従って大きな値となっている。これは、パチンコ玉を100発打込んだときに払出された賞球数のことがベースであるために、普図当り確率が向上して電動チューリップが頻繁に開放すればベースの値も大きくなり、その異常を判定するベース閾値も大きな値にする必要があるためである。
一方、図71(a)に示すTS閾値の場合には、設定3→設定2→設定1となる毎にTS閾値の係数が大きな値となる一方、設定3→設定4→設定5となるに従ってTS閾値の係数が大きな値となる。これは、TSが特賞間スタート回数すなわち前回の大当りの終了から次の大当りの開始までに可変表示装置が何回変動したか(スタートしたか)の回数であるために、大当り確率が向上することによってTSの値は小さな値となり、大当り確率とTSの値とは反比例の関係にあるためである。
図71の(a)に示す大当り確率TS閾値テーブルは、特賞間スタート回数(TS)が適正な値であるか否かを判定するために用いるTS閾値を大当り確率に対応付けて記憶しているテーブルである。大当り確率は、設定1〜設定5の5種類の確率データが記憶されており、設定3が標準の大当り確率K(たとえば1/300)である。設定1が一番低い大当り確率0.8K(たとえば0.8×1/300)である。設定2の大当り確率は0.9K(たとえば0.9×1/300)である。設定4の大当り確率は1.1K(たとえば1.1×1/300)である。設定5の大当り確率は1.2K(たとえば1.2×1/300)である。
大当り確率がたとえば1/300の場合には、計算上の論理値としては、TSが300となる。すなわち、特図(可変表示装置)が300回変動して1回大当りが発生するという計算上の値となる。このようなTSの値が異常に少ない場合(たとえば50以下)、パチンコ機2に何らかの不正が行なわれた虞がある。そのようなTSの異常判定の閾値が、各種設定値に対応付けてテーブル記憶されている。
なお、図71の(a)に示す大当り確率TS閾値テーブルは、高確率状態(確変状態)ではない通常状態のときのテーブルであり、この通常状態時における大当り確率TS閾値テーブルの他に、確変状態時における大当り確率TS閾値テーブルを別途記憶させるようにしてもよい。
パチンコ機2は、普図当り確率も、大当り確率と同様に設定1〜設定5の5段階で可変設定できるように5種類の普図当り確率データがテーブル記憶されている。そして、図71(b)は、低ベース時に参照されるテーブルであり、(c)は高ベース時に参照されるテーブルである。これら(b)と(c)とのテーブルは、普図当り確率の設定1〜設定5に対応して各普図当り確率のデータとベース閾値のデータとが記憶されている。(b)の普図当り確率低ベース時テーブルにおける標準の設定である設定3では、普図当り確率がM1でそれに対応する異常判定用のベース閾値がB1となっており、設定1、設定2、設定4、設定5は、設定3の値を基準として設計されたそれぞれの値がテーブル記憶されている。同様に、(c)の普図当り確率高ベース時閾値テーブルも、標準の設定である設定3における普図当り確率がM2でそれに対応するベース閾値がB2であり、その設定3の値を基準として設計された設定1、設定2、設定4、設定5に対応する各値がテーブル記憶されている。
なお、この図71(a)〜(c)に示す各種テーブルデータは、単なる例示に過ぎず、このような具体的な値に限定されるものではない。
大当り確率や普図当り確率の可変設定は、前述したように上位サーバ801から遊技場の管理者が遠隔操作して可変設定できるように構成されている。上位サーバ801のキーボード等を遊技場の管理者が操作して、可変設定対象となるパチンコ機2を特定するとともに大当り確率、低ベース時の普図当り確率、あるいは高ベース時の普図当り確率の設定値(設定1〜設定5)を選択指定する。すると、その選択指定されたデータが設定対象のパチンコ機2へ、カードユニット3のメイン制御部323、CU通信制御部80を経由してパチンコ機2へ送信される。その上位サーバから送信されてきたデータを受信したパチンコ機2では、P台通信制御部81、払出制御部17を経由して主制御基板16にそのデータを取込み、主制御基板16のRAMまたはEEPROMにそのデータを記憶する。またカードユニット3も、上位サーバから送信されてきたデータ(設定値)をメイン制御部323のRAMまたはEEPROMに記憶する。
そして主制御基板16では、遊技の進行制御を行なう際に、その記憶されている設定値に対応する確率で、大当り発生制御、低ベース時の普図当り発生制御、高ベース時の普図当り発生制御等の各種制御を行なう。このような設定値に対応する基準値(大当り確率や普図当り確率)に基づいて主制御基板16が遊技制御を行なうことにより発生する遊技情報(発射個数情報、獲得個数情報、図柄確定回数等)が、主制御基板16から、払出制御部17、P台通信制御部81、CU通信制御部80を経由してメイン制御部323へ送信される。メイン制御部323では、その送信されてきた遊技情報(TSの値や低ベース時におけるベース値や高ベース時におけるベース値)を、図71(a)〜(c)に示す各種テーブルに記憶されている対応するベース値と比較して、異常な値になっているか否かを判定する。
たとえば、低ベース時の普図当り確率が「設定2」に可変設定されている場合においては、図71(b)の普図当り確率低ベース時閾値テーブルにおける「設定2」に対応付けて記憶されているベース閾値0.9B1と、パチンコ機2から送信されてきたベース値とを比較し、ベース閾値である0.9B1以上であれば、異常判定する。同様の方法で、大当り確率TS閾値テーブル、普図当り確率高ベース時閾値テーブルを用いて、TSの異常判定、高ベース時におけるベース値の異常判定を行なう。
TS閾値、低ベース時のベース閾値、および高ベース時のベース閾値については、図71(a)〜(c)に示した、「設定3」における、TS閾値I、低ベース時のベース閾値B1、および高ベース時のベース閾値B2を、上位サーバ801から入力設定し、その入力された閾値が上位サーバ801からダウンロードされて記憶される。具体的には、遊技場の管理者は、上位サーバ801のキーボード等を操作して、閾値可変設定対象となるパチンコ機を特定した上で、設定3に対応する各種閾値I、B1、およびB2の値を入力設定する。すると、その入力設定された各種閾値I、B1、B2の値が、上位サーバからカードユニット3のメイン制御部323へ送信される。メイン制御部323では、その受信したIの値を大当り確率TS閾値テーブルのTS閾値の欄における「I」に代入してテーブル記憶し、受信したB1の値を普図当り確率テーブルベース時閾値テーブルのベース閾値の欄の「B1」に代入してテーブル記憶し、さらに、受信したB2の値を普図当り確率高ベース時閾値テーブルのベース閾値の欄における「B2」に代入してテーブル記憶する。その結果、TS閾値の欄、低ベース時におけるベース閾値の欄、高ベース時におけるベース閾値の欄に、具体的な数値がテーブル記憶されることとなる。
たとえば、TS閾値Iとして「100」が上位サーバ801から入力設定され、それがカードユニット3のメイン制御部323へ送信されてきた場合には、メイン制御部323ではI=100を図71(a)の大当り確率TS閾値テーブルの「TS閾値」の記憶領域に代入し、設定3でTS閾値が「300」、設定2でTS閾値が1.1×100=「110」、設定1でTS閾値が1.2×100=「120」、設定4でTS閾値が0.9×100=「90」、設定5でTS閾値が0.8×100=「80」となり、各TS閾値をテーブル記憶する。これにより、大当り確率閾値テーブルのデータ記憶が完了する。
この状態で、大当り確率として「設定4」が上位サーバ801から入力設定され、それがカードユニット3のメイン制御部323へ送信されてきた場合には、メイン制御部323は「設定4」を記憶するとともに「設定4」をパチンコ遊技機2へ送信し、パチンコ遊技機2の主制御基板16がそれを記憶して「設定4」に従った大当り確率で遊技制御を行なう。そして、カードユニット3は、「設定4」に対応して記憶されているTS閾値である上記「90」に基づいてST異常が発生したか否か判定する。
このように、遊技場の管理者は、「設定3」に対応する各種閾値を入力設定するだけで、設定1、設定2、設定4、設定5に対応する各種閾値の値が、カードユニット3側において自動的に可変設定されることとなり、可変設定の入力操作が楽になる。なお、設定1、設定2、設定3、設定4、設定5の各設定に応じた各種閾値を、逐一手動操作によって入力設定するように構成してもよい。
次に、このようにCU3において記憶(保持)されたセキュリティ関連情報に基づいてベースを監視するためにCU3(メイン制御部323)で実行されるベース監視処理を説明する。図72は、CU3で実行されるベース監視処理を示すフローチャートである。ベース監視処理は、大当り遊技状態以外の状態において実行される。
ベース監視処理においては、まず、払出制御部17から送信される遊技玉発射個数情報が受信された否かが判定される(S801)。遊技玉発射個数情報が受信されたと判定されたときは、受信された遊技玉発射個数情報に基づいて、CU3において発射情報個数カウンタにより計数される発射個数のデータが加算更新され(S802)、S803に進む。一方、発送個数情報が受信されていないと判定されたときは、発射個数のデータを加算更新せずにS803に進む。これにより、CU3において、発射個数を計数して管理することができる。
S803では、払出制御部17から送信される遊技玉獲得個数情報が受信された否かが判定される(S803)。遊技玉獲得個数情報が受信されたと判定されたときは、受信された遊技玉獲得個数情報に基づいて、CU3において獲得個数カウンタにより計数される獲得個数のデータが加算更新され(S804)、S805に進む。一方、遊技玉獲得個数情報が受信されていないと判定されたときは、獲得個数のデータを加算更新せずにS805に進む。これにより、CU3において、獲得個数を計数して管理することができる。
S805では、予め定められたベース算出タイミングとなっているか否かが判定される(S805)。CU3では、たとえば、1分間等の所定時間が経過するごとにベースを算出する処理を行なうために、CU3にカードが挿入されから所定のソフトウェアタイマを用いて経過時間が計時され、当該タイマが所定時間(たとえば、1分間)を計時してタイムアウトするごとに、S805により、ベース算出タイミングになったと判断される。このS805による「予め定められたベース算出タイミング」は、普図当りが複数回発生した後から算出タイミングになったか否かの判定を行なうようにしてもよい。電源投入後最初の普図当りの段階からベース算出タイミングの判定を行なった場合には、偶々その最初の当りが極端に少ない発射玉で発生した場合にすぐに異常判定されてしまうことになるが、複数回普図当りが発生するまでの間S801〜S804の制御を行なった上で、S806以降のベースの算出およびその算出値の異常判定を行なうようにすることにより、複数回の普図当りに亘った平均的なベース算出が可能となり、最初の普図当りのときに誤って異常判定してしまうという前述の不都合を回避することができる。
S805でベース算出タイミングとなっていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S805でベース算出タイミングとなっていると判定されたときは、S802により計数される発射個数とS804により計数される獲得個数とに基づいてベースを算出する処理がなされる(S806)。具体的に、S806では、「獲得個数/発射個数×100」(%)というような演算式を用いて演算を行なうことにより、ベースが算出される。
次に、現在の遊技状態が低ベース状態であるか否かが判定される(S807)。S807では、たとえば、P台2から送信されて受信された「遊技台状態2」のデータにより特定される高ベース中であるか否かの情報に基づいて、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否かが判定される。
S807により高ベース状態ではない、すなわち、低ベース状態であると判定されたときは、CU3におけるセキュリティ関連情報記憶部に記憶されているセキュリティ関連情報のうち、低ベース閾値がベース異常検知設定値として設定され(S808)、S810に進む。具体的には、S808では、普図当り確率低ベース時閾値テーブル(図71(b)参照)を参照して、普図当り確率設定値に対応するベース閾値を読出してベース異常検知設定値として設定する処理が行なわれる一方、S807により高ベース状態であると判定されたときは、CU3におけるセキュリティ関連情報記憶部に記憶されているセキュリティ関連情報のうち、高ベース閾値がベース異常検知設定値として設定され(S809)、S810に進む。具体的には、S809では、普図当り確率高ベース時閾値テーブル(図71(c)参照)を参照して、普図当り確率設定値に対応するベース閾値を読出してベース異常検知設定値として設定する処理が行なわれる。
S810では、S806により算出されたベース値がS808またはS809により高ベース状態であるか否かに応じて設定されたベース異常検知設定値以上であるか否かが判定される。S810によりベース異常検知設定値以上ではないと判定されたときは、処理が終了する。一方、S810によりベース異常検知設定値以上であると判定されたときは、表示器312において、ベースに異常が生じた旨を報知するベース異常の発生を報知するエラー報知が行なわれる(S811)とともに、上位サーバ801に、当該異常状態が特定されたエラー情報の通知が行なわれ(S812)、処理が終了する。なお、エラー報知としては、表示器312で実行されるものに代えて、または、加えて、CU3に設けられた異常報知用ランプの点等(または点滅)、あるいは、スピーカからの音声による異常報知を行なわせるようにしてもよい。また、このような表示、発光、および、音による報知は、上位サーバ801に設けられた表示、ランプ、および、スピーカにより行なうようにしてもよく、P台2に設けられた表示器(たとえば表示器54等)ランプ、および、スピーカにより行なうようにしてもよい。
S812により通知されるエラー情報としては、発生日時、エラーコード(大分類のデータ)、エラー情報(小分類のデータ)、BBシリアル番号、主制御チップ情報(メインチップID)、および、払出制御チップ情報(払出チップID)が含まれている。ここで、エラーコードとは、エラーの種別を所定の分類基準で大分類した場合における大分類のエラーコードを示す情報である。また、エラー情報とは、大分類のエラーコードを予め定められた分類基準で詳細に小分類した場合における小分類のエラーコードを示す情報である。
このように、P台2から送信されてきた遊技情報の数値が不適正であると判定されたときにその不適正と判定された遊技情報に対応するエラーの種類を特定するエラー情報がCU3から上位サーバ801へ送信されるために、上位サーバ801においては、発生したエラーの種類を掌握することができる。
なお、S805によるベース算出タイミングおよびS810による異常検知タイミングのそれぞれとしては、前述したように定期的なタイミングに代えて、低ベース状態から高ベース状態に移行した後の所定期間、高ベース状態から低ベース状態に移行した後の所定期間、および、大当り遊技状態となったときの所定期間等のように、遊技状態が変化したときのタイミングに設定されてもよく、また、ベース監視処理が実行されるときに常時ベースを算出するようにしてもよい。
次に図73を参照して、CUにより実行されるTS監視処理の制御を説明する。S819により、スタートがあったか否かの判断がなされる。これは、特図(可変表示装置)が可変開始されたか否かを判定するものであり、前述したパチンコ機2から送信されてくる図柄確定回数1、図柄確定回数2のデータにより判定する。なお、この特図(可変表示装置)は、大当り中は可変表示されず、大当り以外のときに始動入賞に基づく保留記憶があることにより可変開始される。S819によりNOの判断がなされた場合には制御がS821へ進むが、S819によりYESの判断がなされた場合には制御がS820へ進み、スタート回数を加算更新して記憶する処理が行なわれる。次にS821では、大当り発生情報をパチンコ機2から受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはこのTS監視処理が終了する。一方、パチンコ機2から大当り発生情報を受信した場合には、制御がS822へ進み、大当り確率閾値テーブル(図71(a)参照)を参照して、大当り確率設定値に対応するTS閾値を読出して、TS異常検知設定値として設定する処理が行なわれる。
次にS823により、S820で記憶しているスタート回数を用いて算出される平均スタート回数(スタート回数/現時点までの大当り発生回数)がTS異常検知設定値未満であるか否かの判断がなされる。通常通り正常な動作をしておれば、S823によりNOの判断がなされて制御はS836へ進むが、パチンコ機2に何らかの不正が行なわれてスタート回数が異常に少なかった場合には、S823によりYESの判断がなされて制御がS824へ進み、表示器312において、TSに異常が生じた旨を報知するTS異常の発生を報知するエラー報知が行なわれるとともに、上位サーバ801に、当該異常状態が特定されたエラー情報の通知が行なわれ(S835)、処理が終了する。なお、S823による異常判定は、電源投入後所定回数(たとえば3回)大当りが発生するまで実行しないようにしてもよい。このようにすれば、たとえば1回目の大当りがたまたま少ないスタート回数で発生した場合の異常判定を防止することができ、真に不正が行なわれている可能性の高い異常のみを判別可能となる。
前述のS823によって判定される平均スタート回数は、現時点までのトータルスタート回数を現時点までのトータル大当り発生回数で除して算出しているが、他の算出方法として、大当り発生毎に大当り間のスタート回数をカウントしてその値をそれぞれ記憶しておき、現時点から複数回分の大当り間スタート回数を抽出してその複数回分の大当り間スタート回数の平均を算出するようにしてもよい。
なお、エラー報知としては、表示器312で実行されるものに代えて、または、加えて、CU3に設けられた異常報知用ランプの点等(または点滅)、あるいは、スピーカからの音声による異常報知を行なわせるようにしてもよい。また、このような表示、発光、および、音による報知は、上位サーバ801に設けられた表示、ランプ、および、スピーカにより行なうようにしてもよく、P台2に設けられた表示器(たとえば表示器54等)ランプ、および、スピーカにより行なうようにしてもよい。また、前述のS811、S824によるエラー報知は、カードユニット3やパチンコ機2等の遊技者が確認できるところでは報知を行なわないようにし、遊技場の管理者や係員だけが認識出来る所でエラー報知を行なうようにしてもよい。このエラー報知は、確実に不正が行なわれたことによるエラー報知ではなく、あくまでも不正による異常が発生した可能性があるという判定結果のエラー報知であり、たとえば、偶々連チャンしてしまった場合にエラー報知を行なうと、何ら不正を行なっていない遊技者が恰も不正を働いているように扱ってしまう不都合が生じ、そのような不都合を防止するために、遊技者が確認できない所でエラー報知を行なうのがよい。
また、遊技場の係が、表示器312等により、異常の発生履歴や可変設定された設定値を確認することができるようにしてもよい。具体的には、たとえば前述した「メンテナンスモード」に切換えた状態で、タッチパネルからなる表示器312のタッチ操作により、メイン制御部323が異常発生履歴や設定値を表示器312に表示するように制御する。また、設定値の表示は、メンテナンスモードにおいて遊技機側の表示器54(または後述する表示器510)において表示するようにしてもよい。さらに、ベースの異常等のような遊技機側で判断できるものであれば、遊技機側の表示器54(または後述する表示器510)の方で表示するようにしてもよい。また、「異常発生履歴」の具体例としては、発生した異常毎に、その発生時刻と異常の種類(たとえばベース異常やTS異常等)、異常と判定された遊技データの値を、一覧表にして表示する。この一覧表は、操作に応じて、当日の一覧表、過去1週間分の一覧表、過去1ヶ月分の一覧表等のように選択表示できるようにしてもよい。また、上記「異常と判定された遊技データの値」の表示は、過去の実際の数値自体(異常なTS実測値やベース実測値の数値自体)を表示する。
さらに他の表示方法として、過去の実際の数値自体(正常と異常の両者を含むすべてのTS実測値やベース実測値の数値自体)の遷移を、例えば折線グラフ(横軸が時間で縦軸が数値の大きさ)で表示し、縦軸の対応箇所に異常判定用閾値をプロットしてそこから横方向に破線等を表示するようにしてもよい。このようにすれば、このグラフを見ることにより、異常判定用閾値である破線を越えた(または下回った)遊技データ部分が異常である旨、判断することができる。
また、CU3(メイン制御部323)では、CU3において記憶(保持)されたセキュリティ関連情報に基づいて減算玉を監視する減算玉監視処理も実行される。減算玉監視処理においては、払出制御部17から送信される遊技玉発射個数情報に基づいて発射玉がある状態か否かを認識し、発射玉がないと判定された状態で、払出制御部17から送信される入賞情報(始動口1〜3、大入賞口1,2、入賞口1〜4)に基づいて検知された入賞玉を認識し、当該入賞玉が、CU3において記憶(保持)されたセキュリティ関連情報に含まれる減算異常に関する入賞玉数の設定値(たとえば、5玉)以上連続して入賞したと判定したときに、減算玉数の異常が発生したと判断される。そして、減算玉異常が発生したと判断されたときに、前述したベース異常の場合と同様に、当該異常状態を特定するエラー報知と、エラー通知とが行なわれる。
なお、前述したベース異常および減算玉異常の他に、次のようなセキュリティ関連情報を上位サーバ801とカードユニット(CU)3とのそれぞれで記憶し、前述したようなベース異常および減算玉異常と同様に、設定値の送信処理、エラー監視処理を実行するようにしてもよい。
CU3が記憶している持玉数とP台2が記憶している持玉数との差異が設定値(たとえば1玉)以上となったときに持玉数の異常であると判断する持玉数異常を前記セキュリティ関連情報として用いてもよい。
払出制御部17からCU3に送信される遊技玉獲得個数情報に基づいて入賞カウントがない状態で、払出制御部17からCU3に送信される入賞情報(始動口1〜3、大入賞口1,2、入賞口1〜4)に基づいて入賞玉が検知されたときに加算玉の異常であると判断する加算玉異常を前記セキュリティ関連情報として用いてもよい。
払出制御部17からCU3に送信される遊技玉獲得個数情報および遊技玉発射個数情報に基づいて、CU3で記憶している持玉数がマイナス値となったときに異常であると判断するマイナス玉異常を前記セキュリティ関連情報として用いてもよい。
払出制御部17からCU3に送信される入賞情報(始動口1〜3、大入賞口1,2、入賞口1〜4)に基づいて、単位時間あたりの入賞玉数が設定値以上となったときに異常であると判断する単位時間入賞玉数異常を前記セキュリティ関連情報として管理してもよい。その場合には、設定値として、大当り遊技状態時用の第1設定値(たとえば、50玉/1分間)と、非大当り遊技状態時用の第2設定値(たとえば、10玉/1分間)とに分けて管理すればよい。
払出制御部17からCU3に送信される打込玉数と回収玉数との差が設定値以上となったときに異常であると判断する差玉数異常を前記セキュリティ関連情報として用いてもよい。
また、セキュリティ関連情報としては、前述した認証動作指定情報の他に、認証制御情報を上位サーバ801からCU3に送信して、このような認証制御情報を、上位サーバ801とCU3との両方で記憶して管理するようにしてもよい。ここで、認証制御情報とは、前述した各種認証に関連する閾値のデータを含む予め定められた設定情報であり、前述した認証動作指定情報と同様のタイミングで設定情報を送信するか否かの判断がなされ、前述した認証動作指定情報と同様に、上位サーバ801で記憶された版数とCU3で記憶された版数とが一致しないときにのみ情報が送信されるようにすればよい。
このように、セキュリティ関連情報としては、遊技機が稼動状態のときに発生する遊技情報の数値が適正であるか否かを判定するための閾値のデータを含む所定の設定情報が用いられる。そして、このような設定情報のデータは、上位サーバ801からCU3に送信されて、上位サーバ801とCU3との両方で記憶され、CU3において、遊技機が稼動状態のときに発生する遊技情報の数値が適正であるか否かを判定するために用いられる。
なお、ベース異常検知設定値としては、低ベース状態時に用いる低ベース時閾値と、高ベース状態時に用いる高ベース時閾値とを示した。しかし、これに限らず、大当り遊技状態時に用いる大当り時閾値を設けてセキュリティ関連情報に含めて上位サーバ801から送信し、低ベース時閾値および高ベース時閾値と同様に異常検知に用いるようにしてもよい。その場合には、大当り遊技状態中にもベースを算出して、算出したベースと大当り時閾値とを比較して大当り中のベースの異常検知を行なうようにしてもよい。
また、CU3に挿入されたC−ID(カードID)と、そのC−IDに対応する遊技情報に基づいて、ベース異常のような異常状態の発生頻度が高い遊技者を特定し、当該遊技者に対しては、その他の遊技者と異なる閾値(たとえば、異常状態がより検知しやすい閾値等)等のデータが設定された特別なセキュリティ関連情報を用いて異常判定ができるようにセキュリティ関連情報のデータを設定することで、異常状態の発生頻度に応じて、セキュリティ関連情報の設定内容を異ならせるようにしてもよい。
以上に説明したように、ベース異常検知設定値等のセキュリティ関連情報に関する設定情報を、上位サーバ801からCU3に送信して、CU3が記憶し、CU3において、当該設定情報に基づいてベース異常等のセキュリティ関連情報に関する異常を監視することで、上位サーバ801が自らセキュリティ関連情報に関する異常を監視する場合と比べて、上位サーバ801の処理負担を軽減することができる。さらに、上位サーバ801とCU3とでセキュリティ関連情報の監視処理が分担されるので、より細分化された閾値による異常判定を行なうことができる。その場合であっても、上位サーバ801では設定値を管理するのみで、CU3では送信された設定値に基づく異常判断をするのみであるため、両者の処理負担の増加を抑制することができる。
また、前述したように、上位サーバ801で記憶されているセキュリティ関連情報の版数と、CU3で記憶されているセキュリティ関連情報の版数とが比較(照合)され、版数が一致しない場合にセキュリティ関連情報の送信が行なわれるので、記憶されたセキュリティ関連情報の設定が誤ったまま遊技が継続されてしまう不都合を防止することができる。また、上位サーバ801で記憶されているセキュリティ関連情報と、CU3で記憶されているセキュリティ関連情報とが一致しておりCU3で記憶されているセキュリティ関連情報を更新する必要がないのにも関わらずセキュリティ関連情報の無駄な通信が行なわれるのを防ぐことができる。なお、セキュリティ関連情報の送信は、前述のような通信コネクション確立開始状態時、および、セキュリティ関連情報の設定値変更時等の所定タイミングにおいて、版数を比較することなく、必ず送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、セキュリティ関連情報の閾値等の設定情報の管理を行なっている遊技用管理装置としては、上位サーバ801を例に挙げたが、これに限らず、上位サーバ801の代わりに、ホール用管理コンピュータ1によりセキュリティ関連情報の閾値等の設定情報の管理を行なうようにしてもよい。
また、上位サーバ801において、セキュリティ関連情報の閾値のデータを入力する場合には、たとえば10%、20%、30%・・・というようにデータを直接入力して設定する代わりに、各データを複数段階(たとえば、設定1、設定2、・・・)に分けて管理し、設定段階にそれぞれ閾値を対応付けておき(たとえば、設定1:10%、設定2:20%、設定3:30%・・・)、たとえば、設定1、設定2、設定3・・・というような設定段階情報を入力設定することにより、間接的に閾値のデータを特定して上位サーバ801に記憶するようにしてもよい。
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図74を参照して、スロットマシン2Sは、本体枠2aに対して前面扉2bがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前面扉2bSにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起6aS、6bSが設けられている。この係合突起6aS、6bSは、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、係合突起6aS、6bSに対向する本体枠2aSの位置には係合受け片7aS、7bSが設けられている。開放状態の前面扉2bSを本体枠2aSに押付けることにより係合突起6aS、6bSが係合受け片7aS、7bSを乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起6aS、6bSが下方に移動し、ロック状態となる。
そして、前面扉2bSの裏面側に前面扉開放ソレノイド110(図示略)が設けられており、この前面扉開放ソレノイド110が励磁されることによりばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起6aS、6bSが上方に押上げられ、その結果係合受け片7aS、7bSに対する係合突起6aS、6bSの係合が解除されてロック解除状態となり、前面扉2bが開放される。
本体枠2aSの上方部分における前面扉2bSと接触する箇所に前面扉閉鎖検出器(図示略)が設けられており、前面扉2bSが本体枠2aSに押付けられてロック状態となったことが検出される。
次に図75を参照して、CU側とS台側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、CU側においてS台側の持点数の変動を算出して現在の持点数を管理している。S台側においても現在の持点数の算出・記憶を行なっている。ただし、S台側において、その持点数は、持点数が賭数設定に最低限必要な数未満(たとえば、0)となったときに極力早い段階で新たにゲームを開始できないようにするためだけに用いられる副次的なものである。本実施の形態においては、持点数の主たる管理をCU側において行なっているために、S台側に持点数の厳重に管理するための機能を設ける必要がなく、その分S台のコストを極力抑えることができる。
特に、CUに比べてS台は遊技場における入替えサイクルが短く早期に入替えが行なわれる。その関係上、S台側における持点数に関する主管理機能をCU側に持たせてS台側のコストを抑えることにより、S台を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
図75では、CU側のメイン制御部323に設けられているRAMの記憶データと、S台側の払出制御部(図示省略)に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、S台(スロットマシン2S)とCU(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、S台側の払出制御部は、主制御基板(図示省略)からメインチップIDを送信してもらい、そのメインチップIDをCU側に送信するとともに、払出制御部自身が記憶している払出チップIDをCU側へ送信する。
CU側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU側とS台側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU側からS台側へ送信され、S台側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU側で識別された接続時刻の3つの情報がCU側とS台側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、S台側からCU側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じS台が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU側とS台側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU側からS台側へ送信されてその新たな接続時刻データをS台側において記憶することとなる。
また、CU側とS台側とにおいて動作指示および動作応答の送信が行なわれる毎にCU側とS台側とにおいてシーケンスナンバー(SQN)が「1」ずつ加算更新され、そのシーケンスナンバーがCU側とS台側とにおいて記憶される。このSQNとは、CUとS台との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終SQNとは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施の形態におけるCUとS台とにおけるSQNのバックアップの具体的態様を説明する。CUは、動作指示でS台へ送信したSQNをバックアップ記憶し、次にS台からのSQNを受信すると、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。そして、次の動作指示を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新してS台へ送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。CUではこのような処理を繰返す。
S台でも同様に、動作指示でCUから受信したSQNをバックアップ記憶し、次にS台からCUへ動作応答を送信するときに、バックアップ記憶しているSQNを1加算更新して送信し、その送信済みのSQNをバックアップ記憶する。そして、次の動作応答を受信したときに、バックアップ記憶しているSQNをその受信したSQNに書換えて記憶する。S台ではこのような処理を繰返す。
そして、通信途中で通信断が発生したときには、通信の再接続までの間SQNがバックアップ記憶されるのであるが、S台側では、通信断の発生時期にかかわらず常に動作応答を送信した状態となっているため、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは常に最後に送信したSQNとなっている。一方、CU側では、通信断の発生時期に応じて動作指示を送信した状態または動作指示を受信した状態となっているため、通信の再接続までの間バックアップ記憶しているSQNは最後に送信したものまたは最後に受信したもののいずれかとなる。
たとえば、CU側からS台側に対して、ある動作指示を送信するとともにそのときのシーケンスナンバーnを送信し、S台側ではその送信されてきたシーケンスナンバーnを記憶する。そして、動作応答をS台側からCU側へ返信するときにその記憶しているシーケンスナンバーnに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU側では返信されてきたシーケンスナンバーn+1が既に記憶していたシーケンスナンバーnより1加算されているためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次に動作指示を送るときにはシーケンスナンバーを+1してn+2のシーケンスナンバーをS台側へ送る。
次に、S台側からCU側へ現在持点関連情報(カウント中の持点関連情報)を送信する。この現在持点関連情報は、RAMの現在持点関連情報記憶領域において各カウンタによって記憶されている。
RAMの現在持点関連情報記憶領域には、図75に示されるように、加算数カウンタと、減算数カウンタと、外部出力情報カウンタと、持点数カウンタとの合計4種類のカウンタが設けられている。
加算数カウンタは、入賞の発生に応じて加算すべき持点数をカウントとするためのカウンタである。S台において入賞が発生すると、主制御基板から持点加算数を特定可能な加算数信号が払出制御部へ送信される。払出制御部は、加算数信号に基づいて加算数カウンタを加算更新する。
減算数カウンタは、賭数設定に応じて減算すべき持点数をカウントするためのカウンタである。賭数設定操作が検出されると、主制御基板から払出制御部へ賭数設定信号が送信される。払出制御部は、賭数設定信号に基づいて減算数カウンタを加算更新する。
外部出力情報カウンタは、遊技状態に変化が生じた回数をカウントするためのカウンタである。外部出力情報カウンタとしては、1枚BETスイッチ500あるいはMAXBETスイッチ600の操作により設定された賭数をカウントするカウンタ、リール2L、2C、2Rの回転が開始したときにカウントアップするカウンタ、スタート操作により内部抽選が実行されたときの内部当選役を入賞役別にカウントするカウンタ、リールの停止操作が行なわれたときに、その操作を第1〜第3停止操作別にカウントするカウンタ、表示結果が確定した時点でカウントアップするカウンタ、遊技状態が変化した時点でその遊技状態別にカウントアップするカウンタ、およびエラーが発生した時点でそのエラー種類別にカウントアップするカウンタが含まれる。
なお、遊技状態が変化した時点でその遊技状態別にカウントアップするカウンタには、BBに対応するカウンタ、RBに対応するカウンタ、RTに対応するカウンタなどが含まれる。払出制御部は、主制御基板から送信されてくる各種の外部出力情報に基づいて対応する外部出力情報カウンタを加算更新する。
持点カウンタは、現時点での遊技者の持点(持点総数)を記憶するためのカウンタである。払出制御部は、加算数カウンタを加算更新する際に持点カウンタを加算数カウンタの加算分だけ加算更新し、減算数カウンタを加算更新する際に持点カウンタを減算数カウンタの加算分だけ減算更新する。
CUからS台へは、一定時間間隔でデータの送信を要求するコマンドが送信される。S台は、そのコマンドを受信したタイミングで上記4種類のカウンタ(加算数カウンタ、減算数カウンタ、外部出力情報カウンタ、持点数カウンタ)の値をCUへ送信する。さらに、S台は、上記4種類のカウンタのうちの持点数カウンタを除く3種類のカウンタについては、データ送信毎にそのカウンタ値を「前回持点関連情報」の記憶エリアにバックアップする。
すなわち、加算数カウンタの値は「加算数」として、減算数カウンタの値は「減算数」として、外部出力情報カウンタの値は「外部出力情報」として、それぞれ「前回持点関連情報」の記憶エリアに記憶される。なお、当該記憶エリアへの記憶の際には、それ以前に記憶されていたデータは消去される。すなわち、「前回持点関連情報」の記憶エリアには、新たなデータが上書き保存(書換え)される。
「前回持点関連情報」の記憶エリアにカウンタ値がバックアップされた加算数カウンタ、減算数カウンタ、および外部出力情報カウンタは、その後に初期化(0クリア)されて、次のデータのカウントに備えられる。
その結果、加算数カウンタ、減算数カウンタ、および外部出力情報カウンタには、前回、CUに対してデータ送信して以降の各データ(持点、外部出力情報)の変化量(CUへの未送信データ)が記憶されることになる。そして、次回、CUからデータの送信要求を受けたときには、前回、データの送信要求を受けたときから、今回、データの送信要求を受けたときまでのデータの変化量がCUへ送られることになる。一方、データ送信毎に初期化されない持点カウンタには、上記のとおり、現段階での持点総数が記憶されることになる。そして、CUからデータの送信要求を受ける毎に、現段階での持点総数がCUへ送信されることになる。すなわち、S台は、データ変化量の送信を指示するコマンドを受信する毎に、当該コマンドを前回受信してから今回受信するまでの間のデータ変化量を送信する。
換言すると、前回持点関連情報(直前に送信した現在持点関連情報)の記憶エリアに、直前にCU側に送信した現在持点関連情報である、加算数、減算数、外部出力情報のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、S台側からCU側へ現在持点関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
CU側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、総加算数(加算累計)、総減算数(減算累計)、外部出力情報累計、持点数を記憶している。
CUは、S台側から送信されてきた加算数カウンタの値に基づいて総加算数と持点数とを更新する。また、S台側から送信されてきた減算数カウンタの値に基づいて総減算数と持点数とを更新する。さらに、S台から送信されてきた外部出力情報カウンタの値に基づいて外部出力情報累計数を更新する。なお、外部出力情報累計数は、各外部出力情報カウンタの種類別に更新される。その結果、CU側では、「賭数」、「リール始動」、「入賞役別の内部当選」、「第1〜第3停止操作」、「表示結果」、「遊技状態の変化」別に、その数(回数)が累計される。
このように、CUは、S台より逐一送信されてくる現在持点関連情報によって持点数を更新することで最新の持点数を管理をすることが可能となる。同様に、CUは、S台より逐一送信されてくる現在持点関連情報によって総加算数、総減算数、外部出力情報総数を更新することで最新のそれらの情報を管理をすることが可能となる。
なお、CUは、S台側から加算数カウンタおよび減算数カウンタの値に加えて持点数カウンタのカウント値も受信しているが、自ら記憶している持点数は加算数カウンタおよび減算数カウンタの値に基づいて更新し、S台側から送られる持点数カウンタのカウント値は利用しない。このため、仮に、S台側から送られてきた持点数とCU側で管理している持点数とが一致しない場合でも、CU側の持点数がS台側から送られてきた持点数で更新されてしまうことはない。
さらに、CUは、S台側から送信されてきた持点数カウンタの値とCU側において更新されている現在の持点数とを照合して一致するか否かの整合性の判定を行なう。
一致するとの判定(一致確認)が行なわれたことを条件として、CUはS台との間で通常の(正常時の)動作要求(コマンド)の送信および通常の(正常時の)動作応答(レスポンス)の受信を継続する。一方、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、エラー状態に移行する制御を行なう。
エラー状態に移行する制御としては、たとえば、表示器312によりエラー報知を行なうこと、あるいは、ホール用管理コンピュータ1にエラーが発生した旨のエラー通知信号を送信すること(この場合、ホール用管理コンピュータ1によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)、係員による人為的な対応を促す所定の報知をすること等が考えられる。
あるいは、一致しないとの判定が行なわれたときには、CUは、持点数をCU側が管理している持点数に補正指示するためのコマンドを生成の上で、S台へ送信するようにすることも考えられる。この場合、S台には、自身が記憶している持点数を補正指示コマンドに従って補正する機能を設ける。なお、補正指示コマンドとしては、CU側で管理している持点数を指定したコマンドとしても、あるいは、CU側で管理している持点数と、S台側で記憶している持点数との差を示すコマンドとしてもよい。
このように、CUは、S台側から送信されてくる各種カウンタの値を受信し、現時点における持点数を特には加減算数カウンタの値に基づいて算出して管理するという持点数の主管理機能を有している。このため、S台には主管理機能を設ける必要がない。その分、遊技機の製造コストを低減できる。なお、本実施の形態では、持点数が0になったときに即座に遊技を禁止できるようにするなどの目的のために、S台側にも持点数を記憶させている。しかしながら、S台側に持点数を記憶するための持点数カウンタを設けないようにしてもよい。
CUは、算出された現時点における持点数とS台側から送信されてきた持点数カウンタの値とを照合して一致するか否かの判定を行なう持点数一致判定処理を行なう機能と、一致しないときにエラー状態に移行する制御(不一致時エラー制御)を行なう機能とを有する。
このように、本実施の形態では、S台側にも持点数を記憶させているが、その持点数がCU側で管理記憶している持点数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で遊技機側で記憶している持点数がCU側で管理記憶している持点数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU側にその判定機能を設けたが、たとえば、CUと接続されるホール用管理コンピュータ1によって、CU側で記憶している持点数とS台側で記憶している持点数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
また、図75に示すように、CUは、貯メダルを記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)プリペイドカード(遊技カード)のカード残高を記憶する記憶領域とをさらに有する。CUのメイン制御部323は、貯メダルの使用を要求する入力(たとえば、CUに設けられた再プレイボタン319の押圧入力)に応じて貯メダルを記憶する記憶領域から所定数の貯メダルを減算する。また、CUのメイン制御部323は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、貸出ボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
また、このような遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、カードに記録された持点、あるいは貯メダル数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の持点数を持点数カウンタに加算するための加算要求数がCU側からS台側へ送信される。S台側では、それを受けて、持点数カウンタを加算更新する。
一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダー等を行なう操作が実行されたときに、その遊技者所有の遊技用価値の減算要求数がCU側からS台側へ送信される。S台側では、それを受けて、持点数カウンタを減算更新する。
図76は、図3に示したP台とCUとにおける遊技履歴データの記憶制御に対応する説明図であり、S台とCUとにおける遊技履歴データの記憶制御を示す図である。図3と同様の制御が行なわれ、P台の代わりにS台となっている点である。その他は同様であるために、ここでは図面開示のみに留め説明の繰返しを省略する。
次に、以上説明した実施の形態における変形例や特徴点等を以下に説明する。
(1) 図77は、図1に示したカードユニット3の変形例を示しており、カードユニット3がパチンコ機2の内部に組込まれているものを示している。
遊技領域27の下方位置に、破線で示すようにカードユニット3が組込まれている。そして、カードユニット3に設けられているカード挿入/排出口309から遊技者がカードを挿入でき、またカードユニット3に設けられている紙幣挿入口302から遊技者が紙幣を挿入できるように構成されている。さらに、カードユニット3の表示器312が遊技機の表示器54の隣に遊技者が視認可能な状態で設けられている。また図中、320はIR受光ユニット、319は再プレイボタン、321は貸出ボタン、322は返却ボタン、798は呼出ボタンである。
この図77に示したカードユニットの変形例は、遊技機の一例のパチンコ機2に組込んだものを示したが、組込み対象となる遊技機としてはパチンコ機2に限らず、図74〜図76に示したスロットマシン2Sであってもよい。
(2) 次に、図3、図17、図76で説明した実施の形態の変形例を説明する。図78は、図3に示したCU側とP台側とのそれぞれの遊技履歴データの記憶を行なう制御態様の変形例を説明するための説明図である。ここでは、図3、図17、図76との相違点を主に説明する。
図3の場合には、P台2に設けられたRAMクリアスイッチ293を操作することにより遊技履歴データをクリアするものを示したが、この図78に示す変形例においては、ホール用管理コンピュータ1からCU3へ送信されてくるクリア指令に基づいて遊技履歴データをクリアする。遊技履歴データのクリアは、遊技場の営業開始前に当該遊技場に設置された各遊技機について行なう必要がある。ゆえに、各遊技機毎に設置されているRAMクリアスイッチの操作ではなく、ホール用管理コンピュータ1からの各CU3へのクリア指令信号の一斉配信による遊技履歴データのクリアの方が便利である。
遊技場の係員がホール用管理コンピュータ1を操作して、またはホール用管理コンピュータ1に内蔵されているクロック機能によって遊技場の営業開始時刻前の所定時刻になることにより、ホール用管理コンピュータ1から各CU3へクリア指令信号が一斉配信される。そのクリア指令信号を受信したCU3は、遊技履歴データ管理部391に設けられているクリア処理部の働きにより、データ記憶部392の当P台遊技履歴データ記憶部の記憶を消去する。その結果、表示器312による当P台遊技履歴データの表示が消去(クリア)される。また、クリア処理部の働きにより、クリア指令信号をP台2の遊技履歴データ管理部291へ送信する。
クリア指令信号を受信した遊技履歴データ管理部291は、クリア処理部の働きにより、表示器用演出制御部292のバックアップデータ記憶部に記憶されているデータが消去されるとともに、当P台遊技履歴データ記憶部の10日分の記憶データのうち一番古い記憶データが消去され、残りの9日分の記憶データが1つずつ古い日の記憶エリアにシフト記憶される。その結果、一番新しい記憶エリア(当日記憶エリア)が空きエリアとなる。この空きエリア(当日記憶エリア)に本日の遊技履歴データが記憶されることとなる。
また、この図78に示す変形例においては、遊技者が離席した後当該離席した遊技者と次に遊技を行なう遊技者との同一性の判断をCU3側において行なっている。離席した遊技者の遊技者特定情報であるC−IDがデータ記憶部392の現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている。その後離席したP台2において再度遊技を行なうべく遊技者がカードをCU3に挿入した場合に、その挿入されたカードの情報が読取られてその挿入カード情報に含まれるC−IDと現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されている離席した遊技者のC−IDとが比較されて両者が一致するか否かが判定される。両者が一致すると判定された場合にはCU3の遊技履歴データ管理部391からP台2の遊技履歴データ管理部291に対して同一コマンドが送信される一方、両者が一致しないと判定された場合には、相違コマンドが送信される。
それら同一/相違コマンドを受信した遊技履歴データ管理部291は、同一コマンドである場合にはバックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDと遊技履歴データとを現遊技者遊技履歴データ記憶部に復帰させて記憶させる制御を行なう。一方、相違コマンドを受信した場合には、バックアップデータ記憶部に記憶されているバックアップデータを消去する制御を行なう。
図79は、図78に示したP台とCUとにおける遊技履歴データの記憶制御に対応する変形例の説明図であり、S台とCUとにおける遊技履歴データの記憶制御を示す図である。図77と同様の制御が行なわれ、相違点としては、P台の代わりにS台となっている点である。その他は同様であるため、ここでは図面開示のみに留め説明の繰返しを省略する。この図78、図79も、前述した図3、図76と同様に、ビジターカードではなく会員カードのC-IDが読取られた場合にのみ遊技者の同一性を確認して現遊技者遊技履歴データに記憶して遊技履歴を引継いで集計する。
図80は、図78および図79に示した変形例における挿入時処理の制御を示すフローチャートである。この図80の制御は、図17に示した制御の一部を変更したものであり、同一の制御ステップについては同一のステップ番号を付しており、ここでは主に相違点について説明する。この図80においても、実線の矢印は制御の流れを示し、二点差線の矢印は送信される情報の流れを示している。図80において、S1、S2、S4〜S7、S20、S21の各ステップはCUが実行し、S22、S10、S12、S13、S15はP台が実行する。
S1により中断中でないと判断された場合には制御がS20へ進み、今回挿入されたカードと前回挿入されたカードとのC−IDを比較し一致するか否か判定する。次にS21により、その判定結果に基づくコマンドをP台へ送信する制御が行なわれる。具体的には、一致するとの判定結果の場合には同一コマンド、一致しないとの判定結果の場合には相違コマンドがP台へ送信される。
P台においては、その送信されてきたコマンドが一致コマンドであるか否かの判定がS22により行なわれ、一致することを条件として、バックアップエリア(バックアップデータ記憶部)の遊技履歴データを現エリア(現遊技者遊技履歴データ記憶部)に戻し、遊技履歴データの更新を再開する制御(S12)が行なわれる。
なお、この図80に示す変形例においては、図17に示したS14の制御は実行されない。
この変形例において、前述の同一コマンドの送信の代わりに、データ記憶部392の現エリア(現遊技者遊技履歴データ記憶部)に記憶されている遊技履歴データaを遊技機(P台2やS台2S)へ送信してもよい。遊技履歴データaを受信した遊技機(P台2やS台2S)では、その受信した遊技履歴データaを現エリア(現遊技者遊技履歴データ記憶部)に記憶し、遊技履歴データaを引継いで新たな遊技履歴データを加算更新する。この場合には、遊技機(P台2やS台2S)においてバックアップエリア(バックアップデータ記憶部)が不要になる。
(3) 上記した実施の形態には、以下の構成の発明が開示されている。
遊技者により遊技が行なわれる遊技機(パチンコ機2、スロットマシン2S)と、該遊技機と通信可能に接続された遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
該遊技機を制御する第1の制御手段(主制御基板16)と、
該第1の制御手段と通信可能に接続された第2の制御手段(LSI799)とを含み、
前記第1の制御手段は、
前記遊技機の制御中に発生するエラーを判定するエラー判定手段(主制御基板16のCPU)と、
該エラー判定手段によりエラーの発生が判定されたときに異常を報知する制御を行なう異常報知制御手段(主制御基板16のCPU、I/Oポート)とを含み、
前記第2の制御手段は、
前記遊技用装置と通信可能に接続され(コネクタにより接続され)、
前記第1の制御手段の異常を判定する異常判定手段(図7の認証シーケンス)を含み、さらに、
前記異常判定手段により前記第1の制御手段の異常が判定されたときに異常が発生したことを通知する異常通知情報を前記遊技用装置へ出力する出力手段(主制御基板16の異常を検知した払出制御部17がP台通信制御部81,S台通信制御部からCU通信制御部80へ通知する)を含み、
前記遊技用装置は、前記異常通知情報を受信したときに異常を報知する制御を行なうことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技機の制御中にエラーが発生した場合に異常を報知する制御機能を有する第1の制御手段自体の異常が第2の制御手段によって判定され、その第1の制御手段自体の異常が発生したことが第1の制御手段から遊技用装置へ出力され、遊技用装置において異常を報知する制御を行なうために、異常発生時に異常報知制御機能を有する第1の制御手段自体に異常が存在する場合においても、良好に異常報知制御を行なうことができる。
(4) 上記実施の形態においては、CU通信制御部80やP台通信制御部81は、メイン制御部323や払出制御部17から送られてきた情報を受信してそのままその情報をP台あるいはCUへ送信するが、受信した情報を加工(プロトコル変換やシリアル/パラレル変換等)してその加工した情報を送信するものであってもよい。
(5) 図6〜図14の認証シーケンスと業務電文シーケンスは、メイン制御部323と通信制御部80との制御であるが、図6〜図14の認証シーケンスと業務電文シーケンスとの制御を、パチンコ機2の払出制御部17とP台通信制御部81とで行ってもよく、またスロットマシン2Sの払出制御部とS台通信制御部82とで行ってもよく、さらには、遊技場に設置されたその他の遊技機器(カード発行装置、清算装置、ホール用管理装置、景品交換装置等)において行ってもよい。
また、図14に示した業務電文シーケンスを、たとえば、ホール用管理コンピュータ1に接続された島コンピュータと遊技機のコンピュータとの間で行ってもよく、また、メイン制御部と通信制御部を備えたZカウンタにおいて、その通信制御部が景品管理装置に接続されており、メイン制御部と通信制御部との間で行ってもよい。さらには、たとえば貯玉管理装置と接続された通信制御部をカードユニットに設け、その通信制御部とカードユニットのメイン制御部との間において図14に示した業務電文シーケンスを実行してもよい。
(6) 図9に示したBBシリアルID認証シーケンスは、メイン制御部のSIDとCU通信制御部のSIDとの2種類のSIDを用いた認証であるが、1種類のSID(たとえばCU用SID)を用いてメイン制御部とCU通信制御部との認証を行なってもよい。この場合には、互いに同じSIDを記憶していることの認証が行なわれることになる。
(7) 前述の実施の形態においては、遊技玉数をCU側に設けた表示器312により表示させるようにしているとともに、P台側の表示器54により遊技玉数の表示を行なうようにしている。遊技玉数をCU側の表示器により表示する場合には、表示部のないP台にも、本実施の形態におけるCUを適用して遊技玉数の表示ができるというメリットがある。一方、P台側に遊技玉数表示部を設ける場合には、その表示制御をCU側で行なってもよい。あるいは、その表示制御をP台側で行なってもよい。表示制御をP台側で行なう場合には、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるようにすることによって、遊技玉数表示部にはCUで管理している遊技玉数を表示することが可能となる。また、このように、表示制御をP台側で行なうと、装飾的(演出的)価値の高い遊技玉数の表示を行なうことが可能になるというメリットがある。なお、表示制御をP台側で行なう場合、表示すべき遊技玉数の情報をCU側からもらい受けるのではなく、P台自身が記憶している遊技玉数カウンタの値に基づいて、遊技玉数の表示制御をするものとしてもよい。
(8) 図26においてP台側で浮遊玉処理待ち時間のために10秒のウエイトを設けたものを示したが、その代わりに、P台側において、発射玉数−ファール玉数−アウト玉数−入賞玉数=0を判定し、または、発射玉数−ファール玉数−アウト玉検出スイッチによる検出玉数=0を判定して、浮遊玉の処理が終了したと判断するようにしてもよい。
(9) 前述の実施の形態においては、禁止要求のコマンドを受けたP台において、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止して打球発射停止状態にし、変動中の可変表示装置の停止あるいは始動入賞記憶に基づいた可変表示装置の変動までは停止しないものを示したが、その代わりに、可変表示装置の変動をも停止させるようにしてもよい。
(10) 前述の実施の形態においては、ワゴンサービス等によって遊技玉を減算する際に、図20等に基づいて説明したように、P台からの応答を待って減算確定するものを示した。しかし、これに限らず、CU側において記憶している遊技玉の数が減算要求の玉数に比べて十分多い場合(たとえば30玉数以上多い場合)、P台からの応答を待つことなくCU側単独で遊技玉の減算処理を行なって、その後にP台に対して減算要求の動作指示を送信するようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、CUからP台にコマンドを送信してP台がそれに応えてレスポンスをCUに返信するものを示したが、逆に、P台からコマンドをCUに送信し、CUがそれに応えてレスポンスをP台へ返信する通信形態であってもよい。
具体的には、払出制御部17で生成されたコマンド(動作指示)をP台通信制御部81,S台通信制御部82へ送信し、そのコマンド(動作指示)をP台通信制御部81,S台通信制御部82からCUへ送信する。そのコマンド(動作指示)に応じたレスポンス(動作応答)がCUからP台通信制御部81,S台通信制御部82へ返信され、そのレスポンス(動作応答)をP台通信制御部81,S台通信制御部82が払出制御部17へ送信する。
この場合には、コマンドの再送(図示略)を払出制御部17が実行する。つまり、払出制御部17は、コマンド送信後1秒間レスポンスをP台通信制御部81,S台通信制御部82から受信できなかった場合にはコマンドをP台通信制御部81,S台通信制御部82へ再送する。さらに、図14(a)(b)で示した通信状態要求の送信および通信状態の確認のリトライも払出制御部17が実行する。つまり、払出制御部17は、動作指示をP台通信制御部81,S台通信制御部82へ送信した後通信状態要求を送信し、P台通信制御部81,S台通信制御部82から返信されてくる通信状態応答に基づいて通信状態を確認する。そして、確認結果異常と判断した場合は、再度動作指示を送信した後通信状態要求を送信し、通信状態の確認のリトライを実行する。
(12) さらに、前述の実施の形態においては、定期的(たとえば200ms)毎にCUとP台との間で通信を行なっているが、それに代えて、通信の必要性が生じたときにCUまたはP台の一方から他方にデータを送信して交信するようにしてもよい。
(13) 前述の実施の形態においては、P台からCUに対して、加算拒否ON、減算拒否ON、クリア拒否ONなどの要求に従わない拒否信号を含む動作応答をCUに返信し、CU側でその拒否ONに基づいて要求が拒否されたことを判別するようにしている。しかしこれに限定されるものではなく、拒否ONの動作応答をP台が返信する代わりに、CUからの要求に従っていない加算減算玉数や遊技玉のデータを含む動作応答をCUへ返信し、CU側で、その返信されてきたデータ(加算減算玉数や遊技玉等)が要求に従ったものであるか否かを判別し、それにより要求が拒否されたか否かを判別するようにしてもよい。
(14) 前述の実施の形態においては、CUでの電源断やCUとP台との間での通信断が検知された場合に、P台側において打球発射を停止させてプレイ停止状態にするものを示したが、それに限定されるものではなく、P台側において打球発射を停止させることなく遊技が続行できる状態に制御してもよい。その場合に、通信断が発生してからそれら異常が復旧して起動するまでの間において続行された遊技に伴って生成された加算減算玉数および始動口回数のデータをP台側で累積記憶しておき、起動時にそれらデータおよび遊技玉のデータをCUに送信してCU側のデータのバックアップ値を修正するようにしてもよい。
(15) 前述の実施の形態においては、P台は、CUからのコマンドが所定時間(たとえば4秒間)送信されてこないときに、所定の処理によって通信断と判断している。しかし、次のような方法で通信断の判断を行なってもよい。
パチンコ機2とカードユニット3とが電気的に接続されているか否かを検出する接続検出器をパチンコ機2に設ける。CU通信制御部80と払出制御部17とは前述したように信号線で接続されているが、その信号線の他にカードユニット3からの所定電圧(たとえば5V)がパチンコ機2側に入力される接続検知用信号線を設ける。この接続検知用信号線とCU通信制御部80および払出制御部17の間での信号線とが、同じケーブルで構成されており、そのケーブルの断線あるいはコネクタの離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じた場合には、接続検知用信号線の電圧が0Vとなるために、それを接続検出器が検出し、その検出信号が払出制御部17に入力されるように構成する。払出制御部17は、その検出信号が入力されたことにより、ケーブルの断線あるいはコネクタの離脱さらにはカードユニット3の電源断が生じたことを判定する。
(16) 図15の処理において、P台は、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたときに、P台でその補正要求を拒否できないようにプログラムされている。しかし、P台において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受けたにもかかわらず、遊技玉等の補正ができない重度のエラーが発生している場合もある。このような重度のエラー状態を考慮して、CU側において、補正ONを含む通信開始要求(補正要求)の送信後、P台から送信されてくる動作応答の内容をチェックして、P台側の遊技玉等が正しく修正されているか否かを判定し、修正されていないときには、エラー状態に移行する制御を行なうようにしてもよい。
つまり、CUは、図15の補正ONを含む通信開始要求(補正要求)を受信した後においても未だ遊技機(たとえばP台)において遊技玉等の加算ができないことを判別したときに、予め定められたエラー状態に移行する制御を行なうエラー制御手段を含む。
エラー状態に移行する制御としては、たとえば、表示器312により重度のエラー報知を行なうとともに、ホール用管理コンピュータ1に重度のエラーが発生した旨の通知を行なってホール用管理コンピュータ1によるエラー報知を行なって、係員による人為的な対応を促す等が考えられる。
(17) P台側では、次のようにして加算玉数をカウントしてもよい。
P台側に加算玉数をカウントするためのカウンタとして、カウンタAとカウンタBとを設ける。初めに、カウンタAによって加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタAのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタAの値は維持し、以降はカウンタBにて加算玉数をカウントする。加算玉数の送信タイミングになれば、カウンタBのカウント値をCUへ送信する。その後、カウンタBの値は維持する一方、カウンタAのカウント値を0クリアし、以降はカウンタAにて加算玉数をカウントする。以下、カウンタA、Bによる上記のカウントを繰り返す。
以上のカウント方法は、P台側での減算玉数のカウントに利用してもよい。あるいは、始動口1入賞数、始動口2入賞数のカウントに利用してもよい。
(18) P台は、加算玉数と減算玉数との2つの情報をCUに送信するのではなく、加算玉数と減算玉数とを加減算した後の1つの情報をCUに送信してもよい。つまり、このような情報によっても、「前記変化量を特定可能な更新情報」が構成される。
(19) 通信方式は、上記のコマンド-レスポンス方式に限定されるものではない。P台は、CUからのコマンドを待つことなく所定時間間隔で遊技玉等の玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。あるいは、P台は、所定時間間隔で玉関連情報を送信するのではなく、予め定めた情報量が得られる毎に、玉関連情報をCUに送信するものとしてもよい。たとえば、加算玉であれば、1つあるいは2つ以上の予め定めた数の加算玉数が生じる毎に加算玉数をCUに送信するように構成することが考えられる。
(20) 本実施の形態では、P台側に加算玉数カウンタと減算玉数カウントとの2つのカウンタを設けた。しかしながら、これらの2つのカウンタに代えて、遊技玉の増加(入賞の発生等)により加算し、遊技玉の減少(弾発発射等)により減算する1つの加減算カウンタを用いるようにしてもよい。この場合には、この1つの加減算カウンタの値をP台からCUへ送信する。
(21) 本実施の形態は、次の構成を含む。
前記遊技用装置は、持点の減算を指示するためのコマンドを前記遊技機へ送信した後、当該コマンドに対する応答を受信する前に、前記遊技機との間での通信コネクションを再確立させる処理に移行した場合、通信コネクションを再確立させる処理において前記遊技機側から送信されてきたデータに基づいて、持点の減算を指示するためのコマンドが前記遊技機へ到達していたか否かを判定する到達判定手段を含み、前記コマンド送信手段は、持点の減算を指示するためのコマンドが到達していたと前記到達判定手段により判定されたとき、当該コマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを前記遊技機へ送信し、前記副持点更新手段は、持点の減算を指示するためのコマンドによる持点の減算指示をキャンセルするためのコマンドを受信したとき、持点の減算を指示するためのコマンドに基づいて既に持点を減算済みである場合および持点不足により持点を減算していない場合のいずれであっても、前記副持点記憶手段が記憶している持点に減算指示のキャンセル分に対応する持点を加算する。
(22) 本実施の形態では、返却ボタン322の操作により、遊技終了を要求する信号がCUに入力される。しかし、CUは、遊技終了を要求する信号を管理コンピュータなどから入力可能に構成してもよい。
(23) CUとP台とは、有線接続でなく、無線により通信可能に接続してもよい。
(24) 払出制御部17の機能を主制御基板16に設けることによって、払出制御部17をパチンコ機2に設けないようにしてもよい。
(25) 払出制御部17は、パチンコ機2側で記憶している遊技玉数カウンタが0になった段階で打球発射モータ(図示略)の駆動を停止する制御を行なう。しかしながら、払出制御部17は、遊技玉数カウンタが0以外の所定値になった段階でその制御を実行するものとしてもよい。たとえば、前記所定値を遊技者が遊技機の所定の操作スイッチを用いて予め指定入力できるようにする。払出制御部17は、遊技玉数カウンタが遊技者指定の所定値に達した段階で、打球発射モータ(図示略)の駆動を停止する。これにより、遊技者は、遊技玉の残数が予め指定した玉数になった段階で自動的に遊技を停止させることが可能となる。
(26) 前述した実施の形態では、パチンコ機2側に演出部(表示器用演出制御部292)が設けられており表示器54により各種表示がなされるものを示したが、この演出部を備えていないパチンコ機2であってもよい。その場合には、前述したカード挿入処理中ON、加算表示中ON、電算表示中ON、クリア表示中ON等の動作指示を含むコマンドがP台2へ送信されてきても、P台2では、そのコマンドに応じた表示制御は行なわず、CU側の表示器312のみによる表示となる。
(27) 図3に示すRAMクリアスイッチ293による手動操作によるRAMクリアの代わりに、クロック機能を設けて遊技場の営業開始時刻になると自動的にRAMクリア信号が出力されるようにしてもよい。その自動的に出力されたRAMクリア信号により前述したように遊技履歴データがクリアされる。
(28) 前述した実施の形態においては、図柄確定回数1、2、始動口1〜3、大入賞口1、2、入賞口1〜4等の遊技履歴玉数のリカバリ処理において、CU側のデータに合せる制御を行なっているが、これら遊技履歴データについてはP台が管理している情報であるため、基本的に一致、不一致に関係なく、P台側が保持している遊技履歴データに基づいてCU側の遊技履歴データを更新するように制御してもよい。但し、トータルの遊技玉数、加算玉累計および減算玉累計のデータについては、CU側の記憶データに合せる。
(29) 前述した実施の形態においては、試打モードへの移行はテストカードをCUに挿入することにより行なっていたが、それに代えてあるいはそれに加えて、上位サーバ801からの移行指令あるいは遊技場の店員によるリモコン操作によって試打モードへの移行を行なうように制御してもよい。このようなリモコン操作による試打モードへの移行は、客待ち中(確変中でもよい)においてリモコン操作により試打モードに移行させることが可能となる。そして、試打モードとして、遊技場における営業外のイベントとして使用する第1試打モードと、釘調整後の確認のための第2試打モードとの、2種類設けてもよい。
さらに、前述の実施の形態においては、試打モード中において遊技玉(または持点数)がなくなったときにはCU側から遊技玉加算指令(または持点数加算指令)をP台(またはS台)へ送ることにより遊技玉の加算(または持点数の加算)を行なって遊技を可能としているが、CU側からの遊技玉加算指令(または持点数加算指令)を送ることなく、P台(またはS台)において遊技玉(または持点数)がなくなっても継続して遊技ができるように制御してもよい。
(30) 前述したC−IDは、変化することのない固定のコードデータで構成されたものであるが、それに代えて、カードから読み取られるC−IDがその読取時刻に応じて変化する動的IDコードであってもよい。そして、CUにカードが挿入されてCUがC−IDを読取ったときにその読取時刻とともにC−IDをCUが記憶しておき、その読取時刻とC−IDとの両データに基づいて遊技者が特定できるように構成してもよい。例えば、CUがC−IDを読取る際に、現在時刻Tをカードに入力し、カード内において、C−IDをTで暗号化ET(C−ID)し、そのET(C−ID)とTとをペアで出力する。CUは、そのET(C−ID)をTで復号DT(ET(C−ID))してC−IDを抽出する。
(31) 前述の実施の形態においては、C−IDに基づいて遊技者が特定されて同一の遊技者が遊技を行なっているか否かの判定を行なうようにしたが、それに代えてあるいはそれに加えて、遊技者の指紋や静脈等の生体情報を読取る生体情報読取手段をCUあるいはP台に設け、その生体情報読取手段により読取られた生体情報読取手段に基づいて遊技者の同一性を判別するバイオメトリクス認証を採用してもよい。
(32) 前述の実施の形態においては、図3に示したように、カードの返却に伴って、現遊技者遊技履歴データ記憶部に記憶されているデータをバックアップデータ記憶部にシフトして記憶させるものを示したが、その代わりに、カードの返却に伴って、現遊技者遊技履歴データ記憶部をバックアップデータ記憶部に切換えてかつバックアップデータ記憶部を現遊技者遊技履歴データ記憶部に切換えるように制御してもよい。その場合には、切換えられた現遊技者遊技履歴データ記憶部の記憶データが表示器54により表示されることとなる。
(33) 前述の実施の形態においては、図3等に基づいて説明したように、C−IDの一致判定をP台側において行なっていたが、その一致判定をCU側において行なってもよい。その場合には、P台2のバックアップデータ記憶部に記憶されているC−IDをCU側に送信してもらい、それを受信したCU側において、挿入されたカードに記録されているC−IDを読取り、その読取ったC−IDとP台から送信されたC−IDとの一致判定を行なう。そして、CU3において、C−IDが不一致であると判定した場合に、P台2に対してクリアコマンドを送信する。そのクリアコマンドを受信したP台2では、バックアップデータ記憶部に記憶されているデータを消去する。
一方、CU3において、C−IDが一致すると判定された場合には、P台2に対し、バックアップデータ記憶部に記憶されている遊技履歴データを現遊技者遊技履歴データ記憶部に復帰させてその遊技履歴データを引継いで新たな遊技履歴データの加算更新を行なうための指令情報をCU3からP台2へ送信する。この指令情報は、引継ぎ指令情報等のようなコードデータであってもよいが、引継ぐためのバックアップ遊技履歴データすなわちP台2のバックアップデータ記憶部に記憶されている遊技履歴データをCU側において記憶しておき、そのバックアップされている遊技履歴データを引継ぎ指令情報としてP台2へ送信するようにしてもよい。その場合には、P台におけるバックアップデータ記憶部は不要となる。
(34) 前述の実施の形態においては、図45〜図47、図50、図51、図54、図55、図58、図59に示したように、C−IDの同一性の判定をCU側で行なうものを示したが、この同一性判定をP台側で行なうようにしてもよい。つまり、以下のような構成を持たせた遊技機にしてもよい。
持点による遊技が可能であり、遊技領域に遊技媒体を発射して遊技が行なわれ、遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算する遊技用装置と通信する通信部を備え、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機であって、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段と、
持点を記憶する持点記憶手段と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する持点更新手段と、
前記変化量を特定可能な更新情報と前記持点記憶手段に記憶されている持点とを前記通信部から前記遊技用装置へ送信する制御を行なう情報送信制御手段と、
遊技を行なう遊技者を特定する遊技者特定情報を記憶する遊技者特定情報記憶手段と、
前記遊技用装置と接続されて通信が開始された際に、遊技者特定情報読取手段により読取られた遊技者特定情報と前記遊技者特定情報記憶手段に記憶されている遊技者特定情報とにより同一の遊技者が特定されるか否かを判定する同一判定手段と、
該同一判定手段による判定結果を前記通信部から前記遊技用装置へ送信する制御を行なう同一判定結果送信制御手段とを備えた、遊技機。
(35) 前述した実施の形態においては、動作指示および動作応答にC−IDを含めて送受信している。その送受信の最中に異なるC−IDがP台からCUへ送信されてきたときには、エラーと判定して、CU側において加算玉数および減算玉数の更新を行なわないように制御してもよい。このように制御した場合には、コマンドおよびレスポンスの送受信の最中にノイズによってC−IDが一時的に狂ったデータとなる虞がある。その場合に、たとえばCU側において受信した動作応答中に含まれているC−IDがコマンドとして送信したC−IDと異なっていた場合には、CU側においてはエラーと判定してその送信されてきた動作応答に含まれている加算玉数や減算玉数に基づいて加減算更新制御を実行しない。その結果、次回のコマンドおよびレスポンスの送受信においてノイズで狂っていないC−IDがP台側から送信されてきた場合に、C−IDが一致して正常であると判定されながらも、その動作応答に含まれている遊技玉数(トータル遊技玉数)とCUが記憶しているトータル遊技玉数とが食い違うこととなり、前述の実施の形態では、そのような場合には、CUが記憶している遊技玉数に補正するコマンドをP台へ送信し、P台が記憶している遊技玉数がCU側の記憶玉数に書替えられる。その結果、ノイズによりC−IDが狂う1つ前のレスポンスに基づいて更新された1つ前の古い遊技玉数にP台の遊技玉数が書替えられることとなり、正しい遊技玉数が誤った遊技玉数に書替えられる場合が生ずる。
このような不都合を解消するために、レスポンスに含まれているC−IDがCU側のC−IDと異なったとしても、1回のレスポンスだけで判断するのではなく、数回(たとえば2回)続けてレスポンス中のC−IDがCU側のC−IDと狂った場合に限り、異常と判定するように制御するのが望ましい。これを実現する具体的方法としては、以下の2つの方法が考えられる。
まず第1の方法として、1回目のレスポンスに含まれているC−IDがCU側のC−IDと食い違っている場合に、次のコマンドの送信に際してSQNを加算更新することなくそのままP台へ送信する。すると、P台においては、図30に基づいて説明したように、レスポンスがCUに到達していないと判断して加算玉数等に前回送信データを追加してその追加された加算玉数等を次回のレスポンスとしてCUへ送信する制御を行なう。CUにおいては、その次回のレスポンスに含まれているC−IDがCU側のC−IDと一致している場合には、適正と判断して、その前回送信データを追加した加算玉数等に基づいて玉数の更新制御を行なう。その結果、正しい遊技玉数に更新することが可能となる。一方、次回のレスポンスにふくまれているC−IDもCU側のC−IDと異なっていた場合には、2回連続してC−IDが異なっているためにCUは異常と判定し、そのレスポンスに含まれる加算玉数や減算玉数に基づいて遊技玉数の更新を行なわず、以降所定のエラー処理制御を行なうようにしてもよい。
第2の方法としては、C−IDの不一致の間CU側で別個に加算更新しておき、正しいC−IDを受信したときにその別個に加算更新されているデータを遊技玉トータル数等に一括加算更新する。
以上説明した変形例の構成をまとめると、以下のようになる。
遊技用装置は、
持点を記憶する持点記憶手段と、
所定の識別情報を記録する遊技用装置側識別情報記憶手段と、
該遊技用装置側識別情報記憶手段に記憶されている識別情報を定期的に前記遊技機へ送信する制御を行なう遊技用装置側識別情報送信制御手段とを含み、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定する特定手段と、
前記変化量を特定可能な更新情報を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段と、
前記遊技用装置側識別情報送信制御手段の制御により送信されてきた識別情報を記憶する遊技機側識別情報記憶手段と、
該遊技機側識別情報記憶手段に記憶されている識別情報を定期的に前記遊技用装置へ送信する制御を行なう遊技機側識別情報送信制御手段とを含み、
前記遊技用装置は、
前記更新情報を受信する情報受信手段と、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段と、
前記遊技機側識別情報送信制御手段の制御により送信されてきた識別情報と前記遊技用装置側識別情報記憶手段に記憶されている識別情報とを照合して整合しているか否かを判定する整合判定手段と、
該整合判定手段の判定結果所定回数連続して整合していない旨の判定が行なわれたときに異常判定を行なう異常判定手段とを含み、
前記持点更新手段は、
前記異常判定手段による異常判定が行なわれたときに、前記整合判定手段により不整合であると判定された期間中における前記遊技機での持点の変化量の合計に相当する持点の更新を行なわず、
前記異常判定手段による異常判定が行なわれる以前に送信されてきた識別情報に基づいて前記整合判定手段が正常であるとの判定を行なったときに、前記整合判定手段により不整合であると判定された期間中における前記遊技機での持点の変化量の合計に基づいた持点の更新を行なう。
このような構成によれば、適正な識別情報が送信されたにもかかわらずノイズ等により一時的に狂った識別情報が受信されたとしても、遊技用装置において異常と誤判定して更新情報に基づく持点の更新を行なわないことによる不都合を防止できる。
(36) 前述の実施の形態では、表示器312に表示された再集計ボタン等の操作ボタンアイコンがタッチ操作されることにより、改めて試打モードによる遊技履歴データの再集計を行なうものを示したが、その代わりにまたはそれに加えて、ガラス扉の開放を検出することにより改めて試打モードによる遊技履歴データの再集計を行なうように制御してもよい。
(37) 前述の実施の形態の内容は、パチンコ遊技機ばかりでなくスロットマシンのような遊技機にも適用できる。
ここに、パチンコ遊技機タイプの遊技機とは、記録媒体(カード)を受付けて該記録媒体に記録されている記録情報により特定される遊技者所有の有価価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を遊技に使用可能にする遊技用装置(カードユニット3)と通信する通信部(P台通信制御部81)を備え、遊技領域に遊技媒体を発射して遊技が行なわれる遊技機(パチンコ機2)である。
また、他の表現をすれば、パチンコ遊技機タイプの遊技機とは、持点による遊技が可能であり、遊技領域に遊技媒体を発射して遊技が行なわれ、遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算する遊技用装置と通信する通信部を備え、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)である。
一方、スロットマシンタイプの遊技機とは、記録媒体(カード)を受付けて該記録媒体に記録されている記録情報により特定される遊技者所有の有価価値プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を遊技に使用可能にする遊技用装置(カードユニット3)と通信する通信部(P台通信制御部81)と、表示状態が変化可能な可変表示装置とを備え、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、導出表示された表示結果が予め定められた特定の表示結果となったときに入賞が発生可能となる遊技機(スロットマシン2S)である。
また、他の表現をすれば、スロットマシンタイプの遊技機とは、持点による遊技が可能であり、遊技者所有の遊技用価値を用いて持点を加算する遊技用装置と通信する通信部(S台通信制御部82)と、表示状態が変化可能な可変表示装置とを備え、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、導出表示された表示結果が予め定められた特定の表示結果となったときに入賞が発生可能となり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(スロットマシン2S)である。
(38) 前述の実施の形態においては、図2、図75で説明したように、CUが記憶している遊技玉数や持点数と遊技機から送られてきた遊技玉数や持点数とが一致するか否かCUが判断し、不一致の場合には遊技機側の遊技玉数や持点数をCU側の遊技玉数や持点数に合わせる補正用のコマンドを送信しているが、コマンド送信の判断基準としてC−IDの一致不一致をさらに付加してもよい。例えば、CUが記憶している遊技玉数や持点数と遊技機から送られてきた遊技玉数や持点数とが不一致であってもそれだけでは補正用のコマンドを送信せず、さらに遊技機から送られてきたC−IDがCUの記憶しているC−IDと不一致であるとCUが判断した場合に、補正用のコマンドを送信する。これにより、ノイズ等何らかの原因でC−IDのデータが狂うような異常が生じた場合に、補正用のコマンドを送信して遊技機側での遊技玉数や持点数を正しい値に補正することができる。
さらに遊技機から送られてきたC−IDがCUの記憶しているC−IDと一致するとCUが判断した場合に、補正用のコマンドを送信するようにしてもよい。これにより遊技者が代わっていない状態で遊技機側の遊技玉数や持点数が狂うという異常が生じた場合に、補正用のコマンドを送信して遊技機側での遊技玉数や持点数を正しい値に補正することができる。
(39) 前述の実施の形態においては、RAMクリアスイッチ293のスイッチ操作により、当P台遊技履歴データ記憶部の10日分の記憶データのうち一番古い記憶データが消去され、残りの9日分の記憶データが1つずつ古い日の記憶エリアにシフト記憶されるが、このような当P台遊技履歴データのシフト制御を実行する条件として、遊技場の開店前の時間帯であることを付加してもよい。つまり、遊技場の開店前の所定時間帯にRAMクリアスイッチ293のスイッチ操作が行なわれたことを条件として、当P台遊技履歴データのシフト制御を実行する。
(40) 前述の実施の形態においては、CU通信制御部認証シーケンスをメイン制御部323とCU通信制御部80との間で実行しているが、それに加えて、遊技機のLSI799と主制御基板16、116との間、払出制御部17、117とP台通信制御部81、82との間で実行してもよい。
(41) 図78、図79で説明した変形例においては、ホール用管理コンピュータ1から送信されてきたクリア指令がCU3に入力されるものを示したが、その代わりにまたはそれに加えて、CU3にクリアスイッチを設け、クリアスイッチを操作することにより、前述した遊技履歴データをクリアする処理を行なうようにしてもよい。また、リモコン操作により遊技履歴データをクリアできるようにしてもよい。具体的には、遊技場の係員がCU3のIR受光ユニット320にリモコンを向けてクリア操作することにより、その操作信号(赤外線)をIR受光ユニット320が受光し、遊技履歴データをクリアする処理を行なう。
(42) 上記実施の形態では、持点方式のスロットマシンとして、遊技においてメダルなどの物理的な遊技媒体を一切用いる必要のないスロットマシンを例に挙げて説明した。このようなスロットマシンを採用した場合には、遊技媒体が不要になるため、スロットマシンに遊技媒体の搬送経路や遊技媒体の貯留部を設ける必要がない。その結果、スロットマシンの構造を簡略化でき、スロットマシンの小型化あるいは低コスト化を図ることが可能になる。
しかしながら、このようなスロットマシンに換えて、持点方式を採用しつつも、メダルあるいは遊技玉などの遊技媒体を所定方向へ移動させることに連動して持点を更新させるようなスロットマシンを採用することも考えられる。
たとえば、スロットマシン内に多数の遊技媒体を封入し、その封入した遊技媒体を所定方向に循環させる循環経路を設ける。なお、循環経路の所定箇所には必要に応じて遊技媒体を排出・投入可能な排出・投入部を設けてもよい。
持点の加算条件が成立すると、スロットマシンは、循環経路内の複数の遊技媒体のうち、加算する持点数に応じた数の遊技媒体を循環経路内の所定の第1の箇所から第2の箇所へと移動させるとともに、記憶している持点を加算更新し、かつ、持点を加算するための応答コマンドをCUへ送信する。CUは、記憶している持点数を加算更新する。
また、持点の減算条件が成立すると、スロットマシンは、循環経路内の複数の遊技媒体のうち、減算する持点数に応じた数の遊技媒体を循環経路内の前記第2の箇所から前記第1の箇所へと移動させるとともに、記憶している持点を減算更新し、かつ、持点を減算するための応答コマンドをCUへ送信する。CUは、記憶している持点数を減算更新する。
なお、減算条件が成立した場合にも、加算条件が成立した場合と同じく、第1の箇所から第2の箇所へと遊技媒体と移動させるものとしてもよい。あるいは、加算条件が成立した場合にのみ、遊技媒体の移動を行なうものとしてもよく、または、減算条件が成立した場合にのみ、遊技媒体の移動を行なうものとしてもよい。
また、遊技媒体の移動に対応して持点が更新されていることを遊技者に認識させるために、前記第1の箇所と前記第2の箇所との間を移動する遊技媒体を透視可能な透視部をスロットマシンの正面側の所定位置に設けることが望ましい。
さらに、前記第1の箇所と前記第2の箇所との間には遊技媒体を移動させるための移動通路を複数条設けておけば、1回の加算条件あるいは減算条件の成立で更新すべき持点の更新数が多い場合(たとえば、入賞に基づく払出数が多い場合、貸出指令に基づく加算数が多い場合、賭数がMAX値である場合)に、持点の更新数に対応する遊技媒体を速やかに移動させることができる。その結果、持点の更新表示が終了しているにも関わらず遊技媒体の移動が延々と続くような違和感のある動作になることを防止できる。
また、前記第1の箇所と前記第2の箇所とが鉛直方向上部と下部との関係になるように配置すれば、前記第1の箇所から前記第2の箇所へと遊技媒体を自重による自然落下させることができ、遊技媒体の移動機構を単純化できる。この場合には、持点の加算更新および減算更新の双方共に遊技媒体を前記第1の箇所から前記第1の箇所へと流下させるものとする。または、持点の加算更新と持点の減算更新との一方の場合にのみ、遊技媒体を前記第1の箇所から前記第1の箇所へと流下させるものとしてもよい。あるいは、持点の加算更新用の流下経路と、持点の減算更新用の流下経路とを別個に設けて、加算更新視認用の透視窓と、減算更新視認用の透視窓をそれぞれ設けてもよい。
特に、上記遊技媒体として、遊技球を用いた場合には、遊技媒体が球形であることからメダルを用いた場合よりも遊技媒体の循環をスムーズに行なえる。また、遊技球としては、遊技店でごく普通に用いられるパチンコ玉を採用することが考えられる。この場合、たとえば、スロットマシンのメダル1枚の価値(持点=1の価値)に対してパチンコ玉5球が対応するものとすれば、持点数が更新される場合には更新持点数の5倍のパチンコ玉を第1の箇所と第2箇所との間で移動させることになる。また、第1の箇所と第2の箇所との間に設けた透視窓から視認されるパチンコ玉は、専ら、持点の更新が行なわれていることを遊技者に示すための“見せ玉”として機能することになる。
(43) 前述した実施の形態では、発射部(図示略)は、駆動源としてモータを用いているが、その代わりに、駆動源としてソレノイドを用いてもよい。その場合に、ソレノイドの非励磁状態のときのプランジャ位置を原点として原点センサにより検出するようにし、その原点センサの検出出力に基づいて前述した各種エラーを払出制御部17が判定するようにしてもよい。
前述した実施の形態では、S101の「客待ち状態が60秒異常経過?」のステップとS102の「カード挿入中?」(またはS102Aの「持点=0?」のステップ)との両方を有するものを示したが、その代わりに、S101の「客待ち状態が60秒異常経過?」のステップのみ、または、S102の「カード挿入中?」(またはS102Aの「持点=0?」)のステップのみにしてもよい。
(44) 中継基板等に設けられた玉抜きスイッチを操作することにより、パチンコ機2設置時における搬送モータを駆動してのパチンコ玉の装填や、玉抜きモータを駆動しての封入玉の玉抜きを行なってもよい。また、それに代えてまたはそれに加えて、遊技場の係員が所持しているリモコンを操作して発せられた赤外線をカードユニット3のIR受光ユニット320が受光することにより、カードユニット3からパチンコ機2へ所定のコマンドが送信され、それを受けたパチンコ機2の払出制御部17が、パチンコ機2設置時における搬送モータを駆動してのパチンコ玉の装填や、玉抜きモータを駆動しての封入玉の玉抜きを行なってもよい。
(45) 前述の実施の形態においては、大当り確率や普図当り確率の5段階可変設定(図71(a)(b)(c)の設定1〜設定5)や異常判定用の基準として用いられる各種基準閾値(図71(a)(b)(c)のTS閾値、低ベース時のベース閾値、高ベース時のベース閾値等)を、上位サーバから遠隔操作で可変設定できるものを示したが、それに代えてまたはそれに加えて、カードユニット3やパチンコ機2あるいはスロットマシン2Sにおいて可変設定できるようにしてもよい。パチンコ機2やスロットマシン2Sにおいて可変設定する場合には、パチンコ機2やスロットマシン2Sに設けられた例えば遊技の進行制御を行なう主制御基板を収納している基板ボックスに、可変設定スイッチを設け、電源立上げ時にたとえば遊技場の係のみが所持する可変設定用の鍵を可変設定スイッチに差込んで可変設定操作することにより、可変設定が可能となるように構成する。その可変設定された設定値を主制御基板に設けられたEEPROMまたはRAMが記憶する。つまり、遊技機の遊技状態の制御を行なう基準値(大当り確率、低ベース時の普図当り確率、高ベース時の普図当り確率等)を設定変更する設定変更手段(可変設定スイッチ)と、該設定変更手段により設定変更された基準値を記憶する基準値記憶手段(EEPROMまたはRAM)と、前記設定変更手段により設定変更された基準値を遊技用装置(カードユニット3)へ送信する送信手段と、を遊技機に備えてもよい。または、前述した「メンテナンスモード」等のモード変更を行なって、可変設定できるようにしてもよい。
また、上記設定は遊技用装置から設定できるようにしてもよい。つまり、遊技機の遊技状態の制御を行なう基準値(大当り確率、低ベース時の普図当り確率、高ベース時の普図当り確率等)を設定変更する設定変更手段(可変設定スイッチ)と、該設定変更手段により設定変更された基準値を記憶する基準値記憶手段(EEPROMまたはRAM)と、前記設定変更手段により設定変更された基準値を遊技機へ送信する送信手段と、を遊技用装置に備えてもよい。
さらに、上記設定はホール用管理コンピュータ等の上位サーバから設定できるようにしてもよい。つまり、遊技機の遊技状態の制御を行なう基準値(大当り確率、低ベース時の普図当り確率、高ベース時の普図当り確率等)を設定変更する設定変更手段(可変設定スイッチ)と、該設定変更手段により設定変更された基準値を記憶する基準値記憶手段(EEPROMまたはRAM)と、前記設定変更手段により設定変更された基準値を遊技機へ送信するために出力する出力手段と、を上位サーバに備えてもよい。
また、パチンコ機2あるいはスロットマシン2Sにおいて可変設定した場合には、その設定値をパチンコ機2あるいはスロットマシン2Sからカードユニット3へ送信してカードユニット3のメイン制御部323でその設定値を記憶する。
(46) 可変設定の内容は、前述した大当り発生確率や普図当り確率に限定されるものではなく、たとえば、確変突入率(連チャン率)、大当り時におけるラウンド実行上限回数、アタッカー(可変入賞球装置)への入賞に伴って払出される賞球数等、各種基準値を可変設定できるようにしてもよい。
(47) 前述の図70〜図73の制御は、対象とする遊技機の一例として主にパチンコ機2を例に挙げて説明したが、遊技機としてはパチンコ機2に限定されるものではなく、スロットマシン2Sであってもよい。スロットマシン2Sの場合には、図71(a)などに示した大当り発生確率の可変設定に相当するものとして、ビッグボーナス(BB)内部当選確率の可変設定がある。このBB内部当選確率の可変設定以外のものとして考えられるものには、リプレイ内部当選確率、小役内部当選確率がある。またBB内部当選確率の可変設定に連動してアシストタイム(AT)への突入確率の可変設定を行なうようにしてもよい。また、TSに相当するものとして、スロットマシン2Sでは、前回のBBから今回のBBまでの間に消化したゲーム回数がある。
また、図71(b)(c)に示した高ベース状態に相当するものとして、スロットマシン2Sの場合には、リプレイ確率が向上したRT状態があり、このRT状態以外の通常状態が図71(c)の低ベース状態に相当する。そして、普図当り確率に相当するものとして、小役の内部当選確率やリプレイ内部当選確率がある。さらにベースに相当するものとして、ゲームに消費した賭数に対して遊技者に付与された加算点数がある。
(48) 前述の実施の形態においては、遊技の進行に応じて発生する遊技情報の数値が適正であるか否かの判定に用いる基準値に応じた設定(図71(a)のTS閾値、図71(b)(c)のベース閾値)を記憶する記憶手段(図70(B)のS755)と、該記憶手段に記憶されている前記設定に基づいて、前記遊技情報送信手段より送信されてきた遊技情報の数値が適正であるか否か判定する適否判定手段(図72のS807〜S810、図73のS822、S823)とを、遊技用装置(カードユニット3)に備えたものを示した。しかし、これら記憶手段と適否判定手段とを、上位サーバに設け、異常判定を上位サーバにおいて行なうようにしてもよい。
(49) 以上説明実施の形態には、以下の構成を有する発明が開示されている。
遊技機は、遊技の結果遊技者に付与される遊技結果価値に関する設定(図71(a)(b)(c)の大当り確率や普図当り確率等の設定1〜5)を複数の中から選択設定可能な選択設定手段(可変設定スイッチ)を備えている。
前記選択設定手段は、表示状態が変化可能な変動表示部において予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機において、前記特定遊技状態の発生確率を選択設定可能である。
前記選択設定手段は、表示状態が変化可能な普通変動表示部と、該普通変動表示部の表示結果が予め定められた所定表示結果になったときに遊技媒体の入賞確率が向上する普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置に遊技媒体が入賞したときに表示状態が変化する特別可変表示装置とを備えた遊技機において、前記普通変動表示部の表示結果が前記所定表示結果になる確率を選択設定可能である。
前記選択設定手段は、表示状態が変化可能な普通変動表示部と、該普通変動表示部の表示結果が予め定められた所定表示結果になったときに開放して遊技媒体の入賞確率が向上する普通可変入賞球装置と、該普通可変入賞球装置に遊技媒体が入賞したときに表示状態が変化する特別可変表示装置と、前記普通可変入賞球装置の開放制御を行なう普通可変入賞球装置制御手段とを備えた遊技機において、前記普通可変入賞球装置制御手段が制御する前記普通可変入賞球装置の開放時間を選択設定可能である。
前記選択設定手段は、遊技者にとって有利な第1の状態と遊技者にとって不利な第2の状態とに変化可能な可変入賞球装置(大入賞口)と、表示状態が変化可能な変動表示部と、前記変動表示部の表示結果が予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに前記可変入賞球装置を第1の状態に制御する可変入賞球装置制御手段とを備えた遊技機において、前記第1の状態となっている可変入賞球装置に遊技媒体が入賞したときの遊技者に付与される遊技結果価値の大きさを選択設定可能である。
前記選択設定手段は、表示状態が変化可能な変動表示部において予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御されるとともに、予め定められた特別条件が成立したときに前記特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態(確変や時短)になる遊技機において、前記特別遊技状態の発生確率(確率突入率)を選択設定可能である。
前記選択設定手段は、表示状態が変化可能な変動表示部において予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機において、前記特別遊技状態が連続して発生する確率(連チャン率)を選択設定可能である。
前記選択設定手段は、遊技機の電源立ち上げ時に選択設定可能となる。
前記選択設定手段は、遊技者が遊技を行なうことができる営業モードがらメンテナンスモードに切換えることが可能なモード切替手段を備えた遊技機において、前記メンテナンスモード中において選択設定可能となる。
選択設定手段をなにに設けるかは、以下に示すように種々の変形例が考えられる。
遊技機は、前記選択設定手段による選択設定が行なわれたときに、該選択設定された設定情報を遊技用装置へ送信する設定情報送信手段を備えている。
前記遊技用装置は、稼動中の遊技機から発生する遊技情報としてのベース値が異常な値になっているか否かを判定するための判定値(図71(b)(c)のベース閾値)を各設定に対応して複数記憶する判定値記憶手段(図71(b)(c)の普図当り確率高ベース時閾値テーブル、普図当り確率低ベース時閾値テーブル)と、前記判定値記憶手段に記憶されている判定値の中から前記遊技機の設定に応じた判定値を特定し、該特定された判定値を用いて前記遊技機から発生したベース値が異常な値であるか否かを判定する異常判定手段とを備えている。
選択設定手段をなにに設けるかは、以下に記載するように、遊技機以外にも遊技用装置や上位サーバが考えられる。
前記遊技用装置は、前記遊技機において遊技の結果遊技者に付与される遊技結果価値に関する設定(図71(a)(b)(c)の大当り確率や普図当り確率等の設定1〜5)を複数の中から選択設定可能な選択設定手段(可変設定スイッチ)と、前記選択設定手段により選択設定された設定情報を遊技機へ送信する送信手段と、を備えている。
上位サーバは、前記遊技機において遊技の結果遊技者に付与される遊技結果価値に関する設定(図71(a)(b)(c)の大当り確率や普図当り確率等の設定1〜5)を複数の中から選択設定可能な選択設定手段(可変設定スイッチ)と、前記選択設定手段により選択設定された設定情報を遊技機へ送信するために出力する出力手段と、を備えている。
さらに、上記異常判定手段を上位サーバに設けてもよい。つまり、上位サーバは、稼動中の遊技機から発生する遊技情報としてのベース値が異常な値になっているか否かを判定するための判定値(図71(b)(c)のベース閾値)を各設定に対応して複数記憶する判定値記憶手段(図71(b)(c)の普図当り確率高ベース時閾値テーブル、普図当り確率低ベース時閾値テーブル)と、前記判定値記憶手段に記憶されている判定値の中から前記遊技機の設定に応じた判定値を特定し、該特定された判定値を用いて前記遊技機から発生したベース値が異常な値であるか否かを判定する異常判定手段とを備えている。
(50) 前述したC−IDは、200msec毎に逐一LSI799とカードユニット3との間で送受信を行なっているが、カードがカードユニット3へ挿入されたときおよびカードがカードユニット3から排出されるときにのみ、そのカードのC−IDの送受信を行なうようにしてもよい。
(51) 前述の実施の形態では、テストカードをCU3へ挿入することにより、遊技機のモード変更を行なっていたが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技場の係員がリモコンを操作してその操作信号をCU3のIR受光ユニット320に読取らせてモード変更が行なえるようにしてもよい。
以下、本実施の形態に含まれる各種手段等および各種手段等の組合せから奏される作用効果を列挙する。
(1−1) 持点による遊技が可能であり、入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算するとともに前記遊技機と通信可能に接続(コネクタと接続配線)される遊技用装置(カードユニット3)とからなる遊技用システムであって、
前記遊技機は、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量(加算玉数、減算玉数)を特定する特定手段(遊技機制御用のマイクロコンピュータ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ)と、
前記変化量を特定可能な更新情報(加算玉数および減算玉数を含む動作応答)を前記遊技用装置へ送信する情報送信手段(払出制御部17)とを含み、
前記遊技用装置は、
持点を記憶する主持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
前記更新情報を受信する情報受信手段(CU通信制御部80)と、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(メイン制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−2) 前記遊技機は、
持点を記憶する副持点記憶手段(遊技玉数カウンタ)と、
前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記変化量に応じて更新する副持点更新手段(払出制御部17)とを含み、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいた遊技制御(遊技玉数カウンタが0になれば打球発射モータ(図示略)の駆動停止)を行なう一方、
前記遊技用装置は、遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記主持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(メイン制御部323;図23)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−3) 前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点を表示する持点表示部(表示器312)と、
前記更新情報の送信を指示するための情報(動作指示)を前記遊技機へ送信する指示情報送信手段(CU通信制御部80)とを含み、
前記遊技機は、
前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する指示情報受信手段(払出制御部17)を含み、
前記情報送信手段は、前記更新情報の送信を指示するための情報を受信する毎に、当該情報を前回受信してから今回受信するまでの間の前記変化量(現在玉関連情報)を示す更新情報を送信する(図2の加算玉数カウンタおよび減算玉数カウンタの値、図21)。
このような構成によれば、遊技用装置の指示に応じて、遊技機から遊技用装置に対して、前回の更新情報の送信時を基準とした前記変化量を示す更新情報が逐一送信される。このため、遊技用装置は、逐一送信されてくる更新情報によって持点を更新することによって最新の持点管理をすることが可能となる。
(1−4) 前記情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点(遊技玉数カウンタの値)を前記遊技用装置へ送信し(図2の遊技玉数カウンタの値、図21)、
前記遊技用装置は、
前記主持点記憶手段が記憶している持点と、前記副持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図2;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−5) 前記指示情報送信手段は、前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記副持点記憶手段が記憶している持点を前記主持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求)を前記遊技機へ送信し、
前記指示情報送信手段は、前記補正情報を前記遊技機へ送信し(遊技玉補正ONと遊技玉数とを含む通信開始要求のP台への送信)、
前記遊技機は、前記補正情報に基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点を補正する持点補正手段(払出制御部17;遊技玉数を遊技玉補正ONと遊技玉数とに従って補正)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−6) 前記遊技機は弾球遊技機(パチンコ機2)であって、
前記情報送信手段は、前記更新情報を遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔で順次送信する。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されるために、更新情報によって通知される持点の変化量が極力小さいものとされる。その結果、遊技用装置に対して、持点の変化量を細やかに通知することが可能となる。
(1−7) 前記遊技機は、遊技の続行に必要な持点残数の有無を前記副持点記憶手段が記憶している持点に基づいて判定する持点残数判定手段(払出制御部17、図22)を含む。
このような構成によれば、判定時に更新情報の送信が間に合わないことによって、遊技用装置側で記憶している持点と実際の持点(遊技機側で記憶している遊技玉数)との間にズレが生じていても、実際の持点に基づいた判定をすることができる。
(1−8) 前記指示情報送信手段は、遊技禁止を指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図23〜図27の動作指示(禁止要求有))、
前記遊技機は、遊技禁止を指示するための情報を受信したときに、持点による遊技が行なわれない状態にするための遊技禁止手段(払出制御部17は打球発射モータ(図示略)の駆動を停止、図25〜図27の「遊技禁止」)を含む。
このような構成によれば、遊技用装置側で遊技機による遊技の禁止をコントロールできる。
(1−9) 前記指示情報送信手段は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を前記遊技機へ送信し(図23、図57の動作指示(クリア要求有))、
前記遊技機は、前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にすることを指示するための情報を受信したことに基づいて前記副持点記憶手段が記憶している持点の値を初期値にする持点初期化手段(図23、図57(払出制御部17は、遊技玉数カウンタの値を0に初期化する)を含む。
このような構成によれば、遊技機に記憶されている持点を遊技用装置側で初期化指示することができる。
(1−10) 持点による遊技が可能であり入賞の発生に応じて持点が加算される遊技機(パチンコ機2)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ)を備え、遊技者所有の遊技用価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて持点を加算する遊技用装置(カードユニット3)であって、
持点を記憶する持点記憶手段(「遊技玉数」を記憶するRAM)と、
遊技への使用および入賞の発生に応じた持点の変化量を特定可能な更新情報を前記遊技機より受信する情報受信手段(CU通信制御部80)と、
前記持点記憶手段が記憶している持点を前記更新情報に基づいて更新する持点更新手段(メイン制御部323)とを含む。
このような構成によれば、持点管理を遊技用装置側において行なっているために、遊技機側に持点管理機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
特に、遊技機は、より趣向性の高い遊技をいち早く提供できるようにするために遊技場における入替えサイクルが遊技用装置に比べて短い傾向にある。その関係上、持点管理機能を遊技機側ではなく遊技用装置側に持たせて遊技機のコストを抑えることにより、遊技機を導入する遊技場のランニングコストを軽減することができるという利点がある。
(1−11) 遊技終了を要求する信号(返却ボタン322の操作信号)が入力されたときに、前記持点記憶手段が記憶している持点を遊技終了時の持点として確定させる持点確定手段(メイン制御部323;図23)を含む。
このような構成によれば、遊技終了時の持点を遊技用装置側で確定させているために、遊技機側に持点確定機能を設ける必要がなく、その分、遊技機のコストを極力抑えることができる。
(1−12) 遊技への使用および入賞の発生に応じて前記遊技機側で更新している持点を前記遊技機より受信したときに、当該受信した持点と、前記持点記憶手段が記憶している持点との整合性を判定する判定手段(図2;遊技玉数の一致を判定)を含み、
前記判定手段によって不整合と判定されたときに、所定の不整合発生時処理(表示器312によりエラー報知、リカバリ処理を行なってデータ補正要求のBit2が「1」のデータ(遊技玉補正ON)とCUが記憶している遊技玉数のデータを含む通信開始要求をP台へ送信し、P台の遊技玉数の記憶をCUの遊技玉数に合わせる補正を行なうなど)を実行する。
このような構成によれば、遊技機側で記憶している持点が遊技用装置側で記憶している持点と整合しない異常を検出できる。さらに、そのような異常が発生した場合には、不整合発生時処理による対処が可能となる。
(1−13) 前記判定手段によって不整合と判定されたときに、前記遊技機が記憶している持点を前記持点記憶手段が記憶している持点に補正するための補正情報を前記遊技機へ送信する補正情報送信手段(遊技玉補正ONと遊技玉数との送信)を含む。
このような構成によれば、不正行為、その他の原因によって遊技機側で記憶している持点の大きさに異常が生じることによって遊技用装置側で記憶している持点と遊技機側で記憶している持点とが整合しなくなった場合でも、遊技機側で記憶している持点を遊技用装置側で記憶している持点に補正可能となる。
(1−14) 前記遊技用装置は、前記更新情報の送信を指示するための情報を前記遊技機における遊技玉の発射時間間隔(0.6sで1発)よりも短い間隔で順次前記遊技機へ送信し、
前記持点更新手段は、順次受信される前記更新情報に基づいて前記持点記憶手段が記憶している持点を順次更新する(メイン制御部323、図21)。
このような構成によれば、遊技玉の発射時間間隔よりも短い間隔で更新情報が送信されてくるために、遊技用措置は、遊技機側での持点の変化を細やかに反映させた持点管理が可能となる。
(2−1) 本発明は、遊技者により遊技が行なわれる遊技機(パチンコ機2、スロットマシン2S)と、該遊技機と通信可能に接続され、記録媒体(カード)を受付けて該記録媒体に記録されている記録情報により特定される遊技者所有の有価価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)とを備える遊技用システムであって、
前記遊技機は、
前記遊技機の遊技状態の制御を行なう基準値(大当り確率、低ベース時の普図当り確率、高ベース時の普図当り確率等)が設定変更(上位サーバ801等により設定変更)されたときに該設定変更された基準値に従って遊技機の遊技状態を制御する遊技制御手段(主制御基板16)と、
遊技の進行に応じて発生する遊技情報(特賞間スタート回数(TS)、低ベース時のベース値、高ベース時のベース値等)を前記遊技用装置へ送信する遊技情報送信手段(P台通信制御部81)とを含み、
前記遊技用装置は、
遊技の進行に応じて発生する遊技情報の数値が適正であるか否かの判定に用いる基準値に応じた設定(図71(a)のTS閾値、図71(b)(c)のベース閾値)を記憶する記憶手段(図70(B)のS755)と、
該記憶手段に記憶されている前記設定に基づいて、前記遊技情報送信手段より送信されてきた遊技情報の数値が適正であるか否か判定する適否判定手段(図72のS807〜S810、図73のS822、S823)とを含む。
このような構成によれば、遊技の進行に応じて発生する遊技情報の数値が適正であるか否かの判定に用いる基準値に応じた設定に基づいて、遊技情報の数値が適正であるか否かの判定が行なわれるために、基準値がどのような値に設定されているかをも考慮したきめ細かな異常判定を行なうことができ、不正の可能性のある遊技機に対する対策を極力万全なものとすることができる。
(2−2) 上記(2−1)の遊技用システムにおいて、前記遊技用装置は、前記適否判定手段により不適正であると判定されたときに(S810でY、S823でY)、不適正と判定された遊技情報に対応するエラーの種類を特定するエラー特定情報を出力するエラー特定情報出力手段(S812、S835)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技機から送信されてきた遊技情報の数値が不適正であると判定されたときにその不適正と判定された遊技情報に対応するエラーの種類を特定するエラー特定情報が出力されるために、遊技場側において発生したエラーの種類を掌握することができる。
(2−3) 上記(2−1)または(2−2)に記載の遊技用システムにおいて、前記遊技機は、遊技者が遊技を行なうことが可能な営業モード(稼動モード)と、遊技機のメンテナンスを行なうためのメンテナンスモード(メンテナンスモード)とに切換可能であり、
前記遊技用装置および前記遊技機の少なくとも一方は、前記遊技機がメンテナンスモードとなっているときに前記基準値を表示する制御を行なう基準値表示制御手段(メンテナンスモード時に設定値を表示器312に表示する制御を行なうメイン制御部323)を含む。
このような構成によれば、遊技機がメンテナンスモードとなっているときに基準値が表示されるために、遊技場側においてその基準値を確認することができる。
(2−4) 上記(2−1)〜(2−3)のいずれかに記載の遊技用システムにおいて、前記遊技機は、遊技者が遊技を行なうことが可能な営業モード(稼動モード)と、遊技機のメンテナンスを行なうためのメンテナンスモード(メンテナンスモード)とに切換可能であり、
前記遊技用装置は、前記遊技機がメンテナンスモードとなっているときに前記適否判定手段により不適正であると判定された遊技情報の履歴を表示する制御を行なう不適正履歴表示制御手段(メンテナンスモード時に異常発生履歴を表示器312に表示する制御を行なうメイン制御部323)を含む。
このような構成によれば、遊技機がメンテナンスモードとなっているときに、不適正であると判定された遊技情報の履歴が表示されるために、遊技場側においてその不適正な遊技情報の履歴を確認することができる。
(2−5) 本発明の他の態様は、遊技者により遊技が行なわれる遊技機と通信可能な通信部(CU通信制御部80)を備え、記録媒体(カード)を受付けて該記録媒体に記録されている記録情報により特定される遊技者所有の有価価値(プリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)を用いて該遊技機での遊技を可能にする遊技用装置(カードユニット3)であって、
前記遊技機の遊技状態の制御を行なう基準値(大当り確率、低ベース時の普図当り確率、高ベース時の普図当り確率等)が設定変更(上位サーバ801等により設定変更)されたときに該設定変更された基準値に従って遊技機の遊技状態を制御する遊技制御手段(主制御基板16)を含む遊技機より、遊技の進行に応じて発生する遊技情報を受信する遊技情報受信手段(S801とS819)と、
前記設定変更された基準値に従って制御される前記遊技機の遊技の進行に応じて発生する遊技情報の数値が適正であるか否かの判定に用いる基準値に応じた設定(図71(a)のTS閾値、図71(b)(c)のベース閾値)を記憶する記憶手段(図70(B)のS755)と、
該記憶手段に記憶されている前記設定に基づいて、前記遊技機より送信されてきた遊技情報の数値が適正であるか否か判定する適否判定手段(図72のS807〜S810、図73のS822、S823)とを含む。
このような構成によれば、遊技の進行に応じて発生する遊技情報の数値が適正であるか否かの判定に用いる基準値に応じた設定に基づいて、遊技情報の数値が適正であるか否かの判定が行なわれるために、基準値がどのような値に設定されているかをも考慮したきめ細かな異常判定を行なうことができ、不正の可能性のある遊技機に対する対策を極力万全なものとすることができる。
(2−6) 上記(2−5)の遊技用装置において、前記適否判定手段により不適正であると判定されたときに(S810でY、S823でY)、不適正と判定された遊技情報に対応するエラーの種類を特定するエラー特定情報を出力するエラー特定情報出力手段(S812、S835)をさらに備える。
このような構成によれば、遊技機から送信されてきた遊技情報の数値が不適正であると判定されたときにその不適正と判定された遊技情報に対応するエラーの種類を特定するエラー特定情報が出力されるために、遊技場側において発生したエラーの種類を掌握することができる。
(2−7) 上記(2−5)または(2−6)の遊技用装置において、前記遊技機がメンテナンスモード(メンテナンスモード)になっているときに、前記基準値を表示する制御を行なう基準値表示制御手段(メンテナンスモード時に設定値を表示器312に表示する制御を行なうメイン制御部323)を含む。
このような構成によれば、遊技機がメンテナンスモードとなっているときに基準値が表示されるために、遊技場側においてその基準値を確認することができる。
(2−8) 上記(2−5)〜(2−7)のいずれかの遊技用装置において、前記遊技機がメンテナンスモード(メンテナンスモード)になっているときに、前記適否判定手段により不適正であると判定された遊技情報の履歴を表示する制御を行なう不適正履歴表示制御手段(メンテナンスモード時に異常発生履歴を表示器312に表示する制御を行なうメイン制御部323)を含む。
このような構成によれば、遊技機がメンテナンスモードとなっているときに、不適正であると判定された遊技情報の履歴が表示されるために、遊技場側においてその不適正な遊技情報の履歴を確認することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。