JP2614441B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2614441B2
JP2614441B2 JP62015235A JP1523587A JP2614441B2 JP 2614441 B2 JP2614441 B2 JP 2614441B2 JP 62015235 A JP62015235 A JP 62015235A JP 1523587 A JP1523587 A JP 1523587A JP 2614441 B2 JP2614441 B2 JP 2614441B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
tire
rubber
carcass
cord
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62015235A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63184502A (ja
Inventor
昌 木田
勇一 斉藤
清大 山口
邦夫 影山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP62015235A priority Critical patent/JP2614441B2/ja
Publication of JPS63184502A publication Critical patent/JPS63184502A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2614441B2 publication Critical patent/JP2614441B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、耐久性を大幅に改良した空気入りタイヤ、
特に重荷重用空気入りタイヤに関する。
〔従来技術〕
一般に空気入りタイヤには、チューブ付きで供される
タイプのチューブ付タイヤとチューブ無しで供されるタ
イプのチューブレスタイヤとの2種類がある。また、特
にトラック、バス等に用いられる重荷重用タイヤでは、
キャップトレッドを何度も更生して長時間使用に供され
るため、一般の空気入りタイヤに比較して耐久性が重要
な要求性能となっている。
タイヤにおいてインナーナイラー層は、通常、カーカ
ス層の内面全体にわたってカーカス層の内側に配置され
る。このインナーライナー層は、チューブ付タイヤの場
合にはカーカス層とチューブとを保護する機能を持ち、
チューブレスタイヤの場合にはタイヤ内部に充填した空
気の透過を防止する機能を有する。特に重荷重用タイヤ
では、高い耐久性の要求から、このようなインナーライ
ナー層の機能に加えて水分の透過を防止する機能が要求
される。即ち、タイヤが長期間使用されたり、タイヤ保
管時にタイヤが放置されたりしたとき等において空気中
の水分がインナーライナー層を透過する。このとき、カ
ーカスコードとして金属コードが使用されていると、金
属コードの錆発生による強力低下や金属コードとコード
被覆ゴムとの接着性の低下等が起こり、タイヤ走行中コ
ードの切断等の問題が生じてしまう。また、カーカスコ
ードの有機繊維コードを使用した場合でも、透過した水
分により湿熱劣化が起こり、金属コードと同様にコード
の切断等の問題が生じることが従来よりよく知られてい
る。この水分によるコード切断等の問題は、チューブ付
タイヤおよびチューブレスタイヤに共通した問題であ
る。
これらの問題を解消するために、従来から、複数層か
らなるインナーライナー層のうちで充填空気側の層には
ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴム等の不透性原料ゴ
ムを含有する組成物が一般に用いられる。しかしなが
ら、この種のタイヤは、近年の道路の整備、高速道路の
拡充等の交通環境の改善に伴ない、従来に比較して使用
領域が拡大し、更にタイヤの長寿命化の要求が高まると
共に、この種のタイヤの耐久性を大幅に改良する要求が
高まってきている。即ち、高温多湿地域から極寒地域ま
での領域において使用されるに至り、キャップトレッド
を更生して使用する更生回数が増加してきている。特に
タイヤの耐久性で問題となるのは、高温多湿地域での苛
酷な走行条件である。この場合、インナーライナー層に
は、充填空気の不透過性および水分の不透過性をはかる
ために、ハロゲン化ブチルゴム等の原料ゴムを含む組成
物が用いられている。しかし、ハロゲン化ブチルゴムを
単独で用いたゴム組成物でも完全に空気および水分の透
過を防止することができず、また、空気および水分の透
過をできるだけ少なくすべくハロゲン化ブチルゴムを含
むゴム層の厚さを厚くする方法も取られるが走行中ゴム
の発熱が高くなり、熱劣化による剥離が生じ易くなる等
の問題がある。
〔発明の目的〕
本発明は、この種の従来のタイヤとして機能を保持し
つつ広範囲な地域での使用において耐久性能を大幅に改
良できる、新規なインナーライナー層を備えた空気入り
タイヤを提供することを目的とする。
〔発明の効果〕
本発明者らは、種々検討した結果、インナーライナー
層を少なくとも3層となし、各層を構成するゴム組成物
を限定することにより上記目的を達成できることを見出
した。
したがって、本発明は、カーカス層の内側にインナー
ライナー層を有するタイヤにおいて、(1)前記インナ
ーライナー層が、カーカス層側の内層とタイヤ充填空気
に面する外層とこれら内層および外層の間に配置された
中間層との3層から少なくとも構成され、(2)前記外
層はハロゲン化ブチルゴム単独又はハロゲン化ブチルゴ
ムと天然ゴムとからなり、(3)前記中間層は天然ゴム
単独もしくは天然ゴムにジエン系合成ゴムを20重量部以
下配合してなる原料ゴム100重量部に対しp−フエニレ
ンジアミン系老化防止剤を5〜30重量部配合してなるこ
とを特徴とする空気入りタイヤを要旨とするものであ
る。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
第1図は本発明の空気入りタイヤの一例の子午線方向
半断面説明図、第2図はその要部の拡大説明図である。
第1図において、左右一対のビードワイヤ3,3間に少
なくとも1層のカーカス層4が装架されており、トレッ
ド1においてはカーカス層4の上にスチールコートから
なるベルト層2がタイヤ周方向に環状に配置されてい
る。カーカス層4の内側には、カーカス層4の内面全体
に亘ってインナーライナー層5が配置されている。6は
サイドウォール部である。
インナーライナー層5は、第2図に示すように、カー
カス層4側の内層5aとタイヤ充填空気に面する外層5cと
これらの間に配置された中間層5bとの3層から少なくと
も構成される。
(a) 外層5cは、空気の透過やタイヤ走行中に充填空
気に含まれる水分やタイヤ保管時における大気中の水分
がインナーライナー層を透過し、カーカスコードに金属
コードを使用した場合には金属コードの錆発生による強
力低下や金属コードとコード被覆ゴムとの接着低下、一
方、カーカスコードに有機繊維コードを配置した場合に
も同じく水分による湿熱劣化のためにコード強化低下等
の発生の問題があるため、これを防止することを目的と
してハロゲン化ブチルゴムを主体し、ゴム成分中少なく
とも50%以上ハロゲン化ブチルゴムを含有するゴム組成
物を用いることが必要である(残りは天然ゴム)。好ま
しくは、ハロゲン化ブチルゴム単独からなるゴム組成物
が好ましい。
(b) 内層5aおよび外層5cについては、従来では2層
構造であるが、この2層構造では高温多湿地域において
はタイヤ走行中カーカスコードの切断等の発生により耐
久性が不満足である。そこで、本発明者らが鋭意検討し
た結果、インナーライナー層を透過した空気中の酸素
が、カーカス層に金属コードを用いた場合の錆発生およ
びカーカスコード被覆ゴムの物性低下に対し重要な原因
になっていることが判明した。即ち、錆の発生において
も水分のみでは強力低下が起こり難く、コード被覆ゴム
の物性低下は透過した空気中の酸素により酸化劣化が起
きているという知見が得られた。
この空気中の酸素の透過を防止するため、中間層5b
は、天然ゴム単独もしくは天然ゴムにジエン系合成ゴム
を20重量部以下配合してなる原料ゴム100重量部に対し
p−フエニレンジアミン系老化防止剤を5〜30重量部配
合したゴム組成物から構成される。5重量部よりも少な
いと外層5cを透過した空気中の酸素を捕捉する効果が充
分でなく、30重量部を越えると酸素の透過を防止する効
果はあるものの初期の引張強さ等の物性低下をきたす。
第3図は、3層インナーライナー層のうち、中間層ゴ
ムのN−(1,3−ジメチル−ブチル)−N′フエニル−
p−フエニレンジアミン(老化防止剤)の配合量を変更
したときの内層ゴムの引張強さの変化(図中○印で示
す。)および中間層ゴムの初期引張強さの変化(図中●
印で示す。)を示している。ここで、内層、中間層、外
層の厚みは一定に固定し、内層ゴムの引張強さは、50℃
の恒温槽に3週間放置後、タイヤから切り出した試料で
測定したものである。この第3図から判明するように、
p−フエニレンジアミン老化防止剤が5重量部未満では
内層ゴムの引張強さの低下が大きく問題があり、30重量
部を超えると中間層ゴムの初期の引張強さが低下して好
ましくない。
本発明において用いるp−フエニレンジアミン系老化
防止剤は、例えば、N,N′−ジフエニル−p−フエニレ
ンジアミン、N−フエニル−N′−イソプロピル−p−
フエニレンジアミン、N−(1,3−ジメチル−ブチル)
−N′フエニル−p−フエニレンジアミン、N,N′−ビ
ス(1,3−ジメチル−ブチル)−p−フエニレンジアミ
ン、N,N′−ビス−2−ナフチル−p−フエニレンジア
ミン等から任意に選択することができる。また、本発明
においては、これら配合剤のほかに通常ゴム業界で使用
される配合剤、例えば、酸化亜鉛、カーボンブラック、
プロセスオイル、加硫促進剤等が適宜適量添加される
が、その中でも促進剤を選択することが望ましい。即
ち、老化防止剤を多量配合するとスコーチがはやくなる
恐れがあるため、これを防止する目的でチアゾール類の
促進剤の中でもスルフェンアミド系加硫促進剤が好適
で、その配合量も0.5〜1.5重量部の範囲で配合すると、
スコーチが安定し、加工性の問題を解消することができ
る。
内層5aの厚みは0.5〜1.5mmの範囲でよく、0.5mm未満
ではカーカスコード被覆ゴムの金属コードとの接着の安
定化に対する効果が少なく、1.5mmを超える厚さでは重
量が増加し、好ましくない。また、内層5aは、カーカス
層4に直接接触するため、カーカスコード被覆ゴムと同
一組成物又はそれに近いゴム組成物を用いることが好ま
しい。
中間層5bの厚みは0.5〜1.0mmの範囲でよく、0.5mm未
満では酸素の透過防止効果が少なく、1.0mmを超える厚
さでは前記の如く高価な老化防止剤を多量に配合するこ
とになるため経済上好ましくない。
外層5cの厚みは1.5〜2.5mmの範囲でよく、1.5mm未満
では空気および水分の不透過の効果が不充分であり、2.
5mmを越えると発熱が高くなり耐久性上好ましくない。
次に実施例および比較例により本発明をさらに詳しく
説明する。
実施例、比較例 第1図に示すタイヤ断面構造で、1000R20、11R22.5の
タイヤサイズの重荷重用ラジアルタイヤを試作した。カ
ーカス層4はスチールコードからなり、そのコード角度
はタイヤ周方向に対し略90℃である。また、内層5a、中
間層5b、外層5cの厚さは、タイヤのショルダー部域でそ
れぞれ1mm、1mm、2mmである。
下記第1表にはタイヤ試作に用いた各インナーライナ
ー層のゴム組成物を示し、第2表には第1表に示すゴム
組成物の組合わせを用いた各種のタイヤについて室内ド
ラム耐久寿命を評価した。
室内ドラム耐久寿命評価は、評価タイヤを80℃の恒温
槽に1ヶ月間放置した後、内圧;7.25kgf/cm2、荷重;JIS
標準荷重の150%、速度;50kg/hの条件でタイヤが破壊す
るまでの走行時間を測定し、指数表示した。このときタ
イヤの破壊は全てショルダー部でのスチールカーカスコ
ードの破壊である。
第2表の性能比較から明らかなように、本発明の実施
例タイヤはいずれも優れた耐久性能を有している。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明のインナーライナー層3層
構造においては、通常のタイヤ使用地域から高温多湿地
域までの広範囲な使用地域での耐久性能を満足すること
ができる。このため、本発明のタイヤは、特に重荷重用
空気入りタイヤとして好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の空気入りタイヤの一例の子午線方向半
断面説明図、第2図はその要部の拡大説明図、第3図は
インナーライナー層において中間層の老化防止剤配合重
量部と中間層の初期引張強さおよび中間層の老化防止剤
配合重量部と内層の引張強さの変化を示す説明図であ
る。 1……トレッド、2……ベルト層、3……ビードワイ
ヤ、4……カーカス層、5……インナーライナー層、6
……サイドウォール部、5a……内層、5b……中間層、5c
……外層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−120501(JP,A) 特開 昭59−89208(JP,A) 特開 昭59−186502(JP,A) 特公 昭57−39962(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーカス層の内側にインナーライナー層を
    有するタイヤにおいて、(1)前記インナーライナー層
    が、カーカス層側の内層とタイヤ充填空気に面する外層
    とこれら内層および外層の間に配置された中間層との3
    層から少なくとも構成され、(2)前記外層はハロゲン
    化ブチルゴム単独又はハロゲン化ブチルゴムと天然ゴム
    とからなり、(3)前記中間層は天然ゴム単独もしくは
    天然ゴムにジエン系合成ゴムを20重量部以下配合してな
    る原料ゴム100重量部に対しp−フェニレンジアミン系
    老化防止剤を5〜30重量部配合してなることを特徴とす
    る空気入りタイヤ。
JP62015235A 1987-01-27 1987-01-27 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JP2614441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62015235A JP2614441B2 (ja) 1987-01-27 1987-01-27 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62015235A JP2614441B2 (ja) 1987-01-27 1987-01-27 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63184502A JPS63184502A (ja) 1988-07-30
JP2614441B2 true JP2614441B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=11883205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62015235A Expired - Lifetime JP2614441B2 (ja) 1987-01-27 1987-01-27 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2614441B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082608A1 (fr) * 2002-04-01 2003-10-09 Bridgestone Corporation Pneumatique pour lourdes charges

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4763872B2 (ja) * 2000-03-15 2011-08-31 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
WO2005063482A1 (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 耐候性が改良された熱可塑性樹脂エラストマー/ゴム積層体及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5114105B2 (ja) * 2007-06-21 2013-01-09 東洋ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム部材の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5739962A (en) * 1980-08-21 1982-03-05 Toppan Printing Co Ltd Manufacture of decorative material
JP2507288B2 (ja) * 1982-12-28 1996-06-12 株式会社ブリヂストン 重荷重用チュ−ブレス空気入りラジアルタイヤ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082608A1 (fr) * 2002-04-01 2003-10-09 Bridgestone Corporation Pneumatique pour lourdes charges

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63184502A (ja) 1988-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2220815C (en) Pneumatic tire
US6397913B1 (en) Pneumatic tire having crescent sectional shape reinforcing liner layer
US4549593A (en) Pneumatic tires
JPS584642B2 (ja) ラジアルタイヤ
US5046542A (en) Radial tires for construction vehicles including tread cap and divided tread base
US20020003017A1 (en) Pneumatic vehicle tire
JP4462936B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20220266632A1 (en) Pneumatic tire
JPH06191221A (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP3853490B2 (ja) インナーライナー用ゴム組成物
JP2614441B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH02162102A (ja) 空気入りタイヤ
EP1491363B1 (en) Pneumatic tire for heavy load
US9902203B2 (en) Pneumatic vehicle tire, preferably pneumatic commercial vehicle tire
JPH02231202A (ja) 空気入りタイヤ
US20020134480A1 (en) Pneumatic tire
JPH07149108A (ja) 空気入りタイヤ
JP2004204099A (ja) 白色又は明色インナーライナー用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ
JPH07237405A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2955774B2 (ja) 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JP3031654B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4030149B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH04183618A (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JPH06211008A (ja) 空気入りタイヤ
JPH06156007A (ja) 空気入りタイヤ