JP2019006279A - 帯状部材、及び空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】環境負荷の低減を図りつつ、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制できる帯状部材を提供する。【解決手段】帯状部材は、1本のコード又は引き揃えられた複数本のコードと、前記コードを被覆するコートゴムと、を有している。前記コードは、少なくとも1本のナイロン11繊維と、前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、帯状部材、及びベルトカバー層を備える空気入りタイヤに関する。
乗用車用の空気入りタイヤには、ベルト層の外側に、補強部材としてベルトカバー層が設けられている場合がある。ベルトカバー層は、例えば、引き揃えられた複数のコードをコートゴムで被覆した帯状部材が、ベルト層の外側に螺旋状に巻きつけられ、作製されている。帯状部材のコードには、多くの石油資源由来の繊維が用いられている。
近年、環境負荷低減の観点から、石油資源の使用量の低減が求められている。例えば、特許文献1には、非石油資源由来であるナイロン11を材料とする繊維をコードとして用いた帯状部材が記載されている。
特開2012−56330号公報
しかし、ナイロン11繊維からなるコードを備えた帯状部材を、空気入りタイヤのベルトカバー層に用いると、タイヤのユニフォミティが悪化することがわかった。
本発明は、環境負荷の低減を図りつつ、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制できる帯状部材、及びそのような帯状部材を備える空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、帯状部材であって、
1本のコード又は引き揃えられた複数本のコードと、
前記コードを被覆するコートゴムと、を有し、
前記コードは、少なくとも1本のナイロン11繊維と、前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維と、を有することを特徴とする。
前記ナイロン11繊維及び前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、
下記式(1)から算出される前記コードの撚り係数Kは1100〜2200であることが好ましい。
K=T×D1/2 ・・・(1)
(式中、Tは前記コードの撚り数(回/10cm)であり、Dは前記コードの総繊度(dtex)である。)
石油資源以外の資源に由来する材質からなる繊維の前記コード中の質量の割合は80%以下であることが好ましい。
本発明の別の一態様は、空気入りタイヤであって、
ベルト層と、
前記ベルト層の外周側に配置され、前記帯状部材がタイヤ周方向に巻き回されたベルトカバー層と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、環境負荷の低減を図りつつ、成形によるタイヤのユニフォミティの悪化を抑制できる帯状部材及び空気入りタイヤが得られる。
本実施形態のタイヤの断面の一例を示すタイヤ断面図である。 本実施形態の帯状部材の一例を示す断面図である。
(タイヤの全体説明)
以下、本実施形態の空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以降、タイヤという)10の断面の一例を示すタイヤ断面図である。
タイヤ10は、例えば、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤは、JATMA YEAR BOOK 2012(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められるタイヤをいう。この他、B章に定められる小型トラック用タイヤおよびC章に定められるトラック及びバス用タイヤに適用することもできる。
以降で説明するタイヤ周方向とは、タイヤ回転中心線の周りにタイヤ10を回転させたとき、トレッド面の回転する方向(両回転方向)をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転中心線に対して直交して延びる放射方向をいう。タイヤ幅方向とは、タイヤ回転中心線に平行な方向をいう。
(タイヤ構造)
タイヤ10は、構造体として、カーカスプライ層4と、ベルト層7,8と、ベルトカバー層9と、ビードコア5とを有する。タイヤ10は、これらの構造体の周りに、トレッド部1と、サイドウォール部2とを主に有する。
カーカスプライ層4は、ゴムで被覆した複数本の有機繊維コードを含む層であり、一対の円環状のビードコア5の間に巻きまわされてトロイダル形状を成している。
カーカスプライ層4のタイヤ径方向外側に2つのベルト層7,8が設けられている。ベルト層7,8は、タイヤ周方向に対して、所定の角度、例えば20〜30度傾斜して配されたスチールコードをゴムで被覆した部材である。2つのベルト層7,8のスチールコードの傾斜方向は、タイヤ周方向からタイヤ幅方向に向かって互いに異なる方向に傾いており、交錯している。ベルト層の数は、2つに制限されず、3つ又は4つ以上であってもよい。
ベルトカバー層9は、ベルト層7,8のタイヤ径方向外側(外周側)からベルト層7,8を覆う層であり、後で説明する帯状部材がタイヤ周方向に巻き回され、加硫されてなる。図1に示すベルトカバー層9は、ベルト層7,8のタイヤ幅方向の全域を覆う1つの層であるが、タイヤ1は、ベルトカバー層9のほか、ベルトカバー層9のタイヤ幅方向の両端部を外周側から覆うよう、タイヤ幅方向に互いに離間して積層された2つのベルトカバー層をさらに有していてもよい。
ベルトカバー層9のタイヤ径方向外側には、トレッドゴムからなるトレッド部1が設けられ、トレッド部1のタイヤ幅方向両側には、サイドゴムからなるサイドウォール部2が設けられている。サイドゴムのタイヤ径方向内側の端には、リムクッションゴムが設けられ、タイヤ10が装着されるリムに当接する。ビードコア5のタイヤ径方向外側には、ビードコア16に巻き回されて折り返されたカーカスプライ層4の部分に挟まれるようにビードフィラーゴム6が設けられている。タイヤ10とリムとで囲まれる、空気が充填されるタイヤ空洞領域に面するタイヤ10の内表面には、インナーライナゴムが設けられている。
タイヤ10は、このようなタイヤ構造を有するが、本実施形態のタイヤ構造は、図1に示すタイヤ構造に限定されない。
(帯状部材)
図2は、本実施形態の帯状部材11の一例を示す断面図である。
帯状部材11は、タイヤ10の補強部材(例えば、ベルトカバー層9)に用いられる部材であり、複数本のコード13と、コートゴム15と、を有している。
複数本のコード13は、互いに平行に引き揃えられている。帯状部材11に含まれるコード13の本数は、図2に示す例では複数本であるが、1本であってもよく、例えば1〜15本である。コード13の打ち込み本数は、帯状部材の幅方向に、例えば6〜10本/cmである。
コード13は、少なくとも1本のナイロン11繊維と、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維(以下、他の繊維ともいう)と、を有する。
ナイロン11繊維は、ひまし油の主成分であるリシノール酸から公知の方法で合成することができ、また、ユニチカ社製キャストロン(登録商標)などの市販品として入手することができる。コード13に含まれるナイロン11繊維の本数は、例えば1本、2本、3本、又は4本である。コード13は、石油資源以外の資源(非石油資源)に由来するナイロン11繊維を有しているため、帯状部材11の原料に使用される石油資源量が低減されており、環境負荷の低減が図られている。
他の繊維の収縮応力は、上述したように、ナイロン11繊維よりも小さい。本明細書において、収縮応力は、JIS L1017:2002に規定される乾熱時収縮応力(cN/dtex)をいう。乾熱時収縮応力は、好ましくは168±5℃で測定される。本発明者の検討によれば、ナイロン11繊維からなるコードを備える帯状部材をベルトカバー層に用いた空気入りタイヤでは、加硫成形時のナイロン11繊維の熱収縮量が大きいために、熱収縮した繊維がゴムに食い込んでタイヤの寸法精度が悪化し、その結果、タイヤのユニフォミティが悪化することが明らかとなった。本実施形態では、帯状部材11のコード13は、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい他の繊維を有しているため、ナイロン11繊維のみで構成されたコードを備える帯状部材を用いた場合と比べ、加硫成形時のコード13の熱収縮量が低減され、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。すなわち、本実施形態によれば、ナイロン11繊維を有していることで環境負荷の低減を図りつつ、ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい他の繊維を有していることでタイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。
ナイロン11繊維と他の繊維との収縮応力の差は、コード13の熱収縮量を緩和する効果が高くなる点で、100cN/dtex以上あることが好ましい。
他の繊維としては、例えば、アラミド繊維、ナイロン66繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、レーヨン繊維、カーボン繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維等が挙げられる。中でも、好ましい他の繊維は、アラミド繊維、カーボン繊維である。アラミド繊維は、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維のいずれであってもよいが、コード13の熱収縮量の大きさを緩和する効果が高い点で、パラ系アラミド繊維が好ましい。
ナイロン11繊維及び他の繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、下記式(1)から算出されるコード13の撚り係数Kが1100〜2200であることが好ましい。
K=T×D1/2 ・・・(1)
(式中、Tはコード13の上撚り数(回/10cm)であり、Dはコード13の総繊度(dtex)である。)
撚り係数が1100未満であると、コード13の撚り数が少なく、バネ性が小さくなるために、タイヤの転動に伴ってコード13が発熱しやすく、転がり抵抗が大きくなる場合がある。また、撚り係数が2200を超えると、コード13の撚り数が多く、バネ性が大きくなるために、加硫成形時にコード13が伸びすぎて寸法精度が悪化し、ユニフォミティが悪化する場合がある。また、撚り係数が2200を超えると、コード13の硬さ(弾性率あるいはコード1本当たりの剛性)が低下し、転がり抵抗が大きくなる場合がある。撚り係数は、転がり抵抗を低減し、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する観点から、1100〜1500であることが好ましい。
コード13の撚り数は、例えば20〜70回/cmであり、コード13の総繊度は、例えば1000〜5000dtexである。
他の繊維は、収縮応力がナイロン11繊維より小さいことに加え、強度がナイロン11繊維より大きいことが好ましい。強度は、JIS L1017:2002に規定される乾燥時(あるいは恒温時又は調湿時)引張強さ(cN/dtex)をいう。強度がナイロン11繊維より大きいことで、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する十分な効果が得られる。強度は、ナイロン66のみで構成されたコードを備える場合と同等以上、もしくはそれに準じるユニフォミティの悪化抑制効果が得られる点で、10cN/dtex以上であることが好ましい。ナイロン11繊維と他の繊維との強度の差は、コード13の熱収縮量を緩和する効果が高くなる点で、1.5cN/dtex以上あることが好ましい。
コード13中の、非石油資源の材質からなる繊維の質量の割合(以下、非石油資源比率ともいう)は、80%以下であることが好ましい。非石油資源の材質からなる繊維は、例えば、ナイロン11繊維、レーヨン繊維等である。非石油資源比率が80%を超えると、加硫成形時のコード13の熱収縮量が大きく、タイヤのユニフォミティの悪化を十分に抑制できない場合がある。また、非石油資源比率が80%を超えると、コード13の強度が低下し、また、低転がり抵抗性、高速操縦安定性等の目標とするタイヤ性能が得られない場合がある。一方、非石油資源比率は55%以上であることが好ましい。非石油資源比率が55%未満であると、例えば、コード13が硬すぎて、加流成形時にゴムに追従できない結果、タイヤのユニフォミティが悪化する場合がある。また、非石油資源比率が55%未満であると、低転がり抵抗性、高速操縦安定性が悪化する場合がある。非石油資源比率は、タイヤのユニフォミティの悪化を抑制する効果を高める観点から、70〜80%であることが好ましい。
コード13に含まれる他の繊維の本数は、例えば1本又は2本である。
また、コード13に含まれる全ての繊維の本数は、例えば2〜4本である。
コートゴム15は、コード13を被覆するゴムであり、ゴム組成物からなる。ゴム組成物は、ゴム成分と、充填剤とを含む。
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等、あるいは、これらのゴムのうち2種以上をブレンドしたジエン系ゴムを挙げることができる。
充填剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカなどが挙げられる。充填剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、例えば15〜80質量部、好ましくは30〜80質量部であることが好ましい。
ゴム組成物は、ゴム成分及び充填剤以外に、硫黄、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫促進剤、加工助剤、可塑剤、加硫剤等の添加剤を、適宜、一般的な配合量で含むことができる。
帯状部材11は、上記各成分を含んだゴム組成物を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等の一般的な混練機を用いて混合してコートゴムを作製し、作製したコートゴムでコード13を被覆することにより製造できる。
帯状部材11の寸法は、例えば、コード13の直径が0.3〜1mmである場合に、厚み0.4〜3mmであり、幅5〜15mmである。なお、コード13が複数の繊維を撚り合わせてなる場合のコード13の直径は、コード13の断面輪郭形状に外接する最小の円の直径をいう。
ベルトカバー層9は、ベルト層7,8の外周側に、帯状部材11を、螺旋状にタイヤ幅方向に隙間なく巻き回した未加硫のタイヤを加硫してなる。
本実施形態によれば、環境負荷の低減を図りつつ、成形によるタイヤのユニフォミティの悪化を抑制することができる。
(実施例、従来例、比較例)
コードが異なる上記説明した帯状部材を種々作製し、作製した帯状部材を用いて未加硫タイヤを作製し、次いで加硫し、製造した試験用タイヤのユニフォミティを調べた。また、試験用タイヤを乗用車に装着して、低転がり抵抗性、高速操縦安定性を調べた。
帯状部材のゴム組成物は、上記説明した配合量に従って、硫黄、加硫促進剤を除く成分を、1.8Lの密閉型ミキサー160℃、5分間混練し放出したマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤を加えてオープンロールで混練することにより、調製した。得られたゴム組成物を、表1,2に示すコードに圧着し、帯状部材を得た。得られた帯状部材を未加硫タイヤのベルト層の幅全体に螺旋状に巻きつけ、未加硫タイヤ全体を加硫することにより、ベルトカバー層を備える試験用タイヤ(タイヤサイズ:235/60R18)を作製した。
コードの収縮応力として、170℃で上記乾熱時収縮応力(cN/dtex)を測定した。
コードの強度として、上記乾燥時引張強さ(cN/dtex)を測定した。
コードの非石油資源比率を下記式に従って計算し、45%以上である場合を、環境負荷低減を達成できていると評価した。
非石油資源比率=(非石油資源由来の繊維の繊度の合計/コードを構成する繊維の繊度の合計)×100
(ユニフォミティ)
JIS D4233に規定される試験方法に従って、各試験タイヤをユニフォミティ測定装置に装着し、ラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例2を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどユニフォミティが良好であることを意味する。指数値が103以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制できると評価し、指数値が108以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が高いと評価し、指数値が115以上である場合を、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高いと評価した。
(高速操縦安定性)
標準リムに組付けた試験タイヤを車両に装着し、速度80〜250km/時の範囲においてテストドライバー5人によるフィーリング結果を点数化し、従来例2を100として、指数表示した。この指数値が大きいほど高速操縦安定性が良好であることを意味する。指数値が106以上である場合を、高速操縦安定性に優れると評価した。
(低転がり抵抗性)
各試験タイヤを、リムサイズ18×8Jのアルミホイールに組み付け、空気圧230kPaを充填し、ISO28580に準拠して、ドラム径1707.6mmのドラム試験機を用い、JATMAで規定される最大負荷能力の70%の荷重を負荷し、速度80km/時走行時の転がり抵抗を測定した。従来例2の転がり抵抗の逆数を100として、指数表示した。指数が小さいほど転がり抵抗性が良好であることを示す。指数値が98以下である場合を、低転がり抵抗性に優れると評価した。
結果を、表1,2に示す。
なお、表1,2において、コード構造が「+」を用いて表されている場合、「+」の前後の部分は、それぞれ、コード材質の欄において「+」の前後に記載した材質の繊維の繊度及び本数を表す。
収縮応力の欄には、コードの収縮応力を示すとともに、実施例1〜10に関しては、合わせて、コードの各繊維の収縮応力を、コード材質の順に括弧内に示す。
引張強さの欄には、コードの各繊維の引張強さをコード材質の順に示す。
Figure 2019006279
Figure 2019006279
表1,2に示すコード材質の繊維は、下記の通りである。
・N11:ユニチカ社製のキャストロン
・N66:旭化成社製のナイロン66繊維
・PET:暁星社製のPET繊維
・レーヨン:ユニオンタイヤコード社製のレーヨン繊維
・アラミド:東レ社製のケブラー
また、作製した帯状部材の寸法は、厚み:0.80mm、幅:10mm、打ち込み本数50本/cmとした。
実施例1〜10と従来例2の比較から、ベルトカバー層のコードが、ナイロン11繊維と、ナイロン11繊維より収縮応力の小さい他の繊維とを有している場合、環境負荷低減を達成しつつ、ユニフォミティの悪化を抑制できることがわかる。特に、実施例4〜10と実施例1〜3の比較から、ナイロン11繊維と他の繊維の収縮応力の差が100cN/dtex以上ある場合、環境負荷低減を達成しつつ、ユニフォミティの悪化を抑制する効果を高められることがわかる。
また、実施例4〜7の比較から、ベルトカバー層のコードの撚り係数が1100〜2200である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高く、また、低転がり抵抗性が優れていることがわかる。特に、実施例6と実施例4の比較から、撚り係数が1100〜1500である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が極めて高く、さらに、高速操縦安定性に優れることがわかる。
また、実施例4、8〜10の比較から、非石油資源比率が50〜80%である場合は、ユニフォミティの悪化を抑制する効果が特に高く、低転がり抵抗性が優れていることがわかる。
以上、本発明の帯状部材及び空気入りタイヤについて説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカスプライ層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7,8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 空気入りタイヤ
11 帯状部材
13 コード
15 コートゴム

Claims (4)

  1. 1本のコード又は引き揃えられた複数本のコードと、
    前記コードを被覆するコートゴムと、を有し、
    前記コードは、少なくとも1本のナイロン11繊維と、前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい少なくとも1本の繊維と、を有することを特徴とする帯状部材。
  2. 前記ナイロン11繊維及び前記ナイロン11繊維よりも収縮応力が小さい繊維は、それぞれ下撚りされ、上撚りに撚り合わされており、
    下記式(1)から算出される前記コードの撚り係数Kは1100〜2200である、請求項1に記載の帯状部材。
    K=T×D1/2 ・・・(1)
    (式中、Tは前記コードの撚り数(回/10cm)であり、Dは前記コードの総繊度(dtex)である。)
  3. 石油資源以外の資源に由来する材質からなる繊維の前記コード中の質量の割合は80%以下である、請求項1又は2に記載の帯状部材。
  4. 空気入りタイヤであって、
    ベルト層と、
    前記ベルト層の外周側に配置され、請求項1から3のいずれか1項に記載の帯状部材がタイヤ周方向に巻き回されたベルトカバー層と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
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