JP2614030B2 - 建物不同沈下修正ジャッキ - Google Patents

建物不同沈下修正ジャッキ

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JP2614030B2
JP2614030B2 JP8543695A JP8543695A JP2614030B2 JP 2614030 B2 JP2614030 B2 JP 2614030B2 JP 8543695 A JP8543695 A JP 8543695A JP 8543695 A JP8543695 A JP 8543695A JP 2614030 B2 JP2614030 B2 JP 2614030B2
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慶右 甚野
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株式会社トラバース
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】地震による地盤の液状化や、軟弱
地盤の圧密沈下により、建物が傾斜した場合、これを修
正する装置に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】図8は、
何らかの要因で地盤が不同沈下し、例えば木造建築物が
傾斜した図である。これを修正するために、従来は基礎
の下を掘ってジャッキをセットし持ち上げなければなら
なかった。そのため工期がかかり工事費も嵩んだ。
【0003】又不同沈下防止の特殊基礎工法もあるが、
住宅等の小建築物には経費の点で採用できない。
【0004】本発明は、予め建物の基礎に不同沈下修正
ジャッキを埋設しておき、該不同沈下修正ジャッキで、
容易に建物の傾斜を修正し得る装置を提供する。
【0005】図9は、図8のように地盤が不同沈下し
て、建物が傾斜したものを、本発明の建物不同沈下修正
ジャッキで、修正した図である。
【0006】
【課題を解決するための手段】長さ方向に、上部途中ま
で雌ねじを切った肉厚の埋め込みパイプを建物の基礎に
埋設し、該埋め込みパイプの下部に肉厚パイプを遊合せ
しめ、該パイプの底部に地盤の反力を受ける板状部材を
設けたジャッキアップ金物よりなる構成に於いて、地盤
沈下時に、前記埋め込みパイプに、雄ねじを切った肉厚
パイプよりなるジャッキをねじ込み、地盤の反力で建物
の基礎を持ち上げ、地盤と前記建物の基礎との間に出来
た空隙に、パイプとジャッキアップ金物に構成されるグ
ラウト通路からグラウトを注入してなることを特徴とし
た建物不同沈下修正ジャッキ。
【0007】
【実施例】以下図に基づいて本発明の建物不同沈下修正
ジャッキを説明する。
【0008】図1は、本発明の建物不同沈下修正ジャッ
キの適用図である。予め建物の基礎8に、基礎8とコン
クリートの定着をよくするために、鉄筋5を巻いた埋め
込みパイプ1を埋設しておく。該埋め込みパイプ1の上
部内側には雌ねじが切ってある。又該埋め込みパイプ1
の下部には、内径より僅かに小さい径のジャッキアップ
用金物2を、挿入セットしておく。ジャッキアップ金物
2は前記埋め込みパイプ1に嵌入される部分と地盤の反
力を受ける円板とからなり、円筒部分にはグラウトの充
填路2bとグラウト注入口2aを備えている。
【0009】地盤が不同沈下した場合、基礎8を持ち上
げるには埋め込みパイプ1に嵌入したジャッキアップ金
物2の頂部にパッキン4を挿入し、グラウト充填路3a
を設け、外径に雄ねじを切ったジャッキ3を、埋め込み
パイプ1にねじ込む。ジャッキアップ金物2の円板部は
地盤から反力を受け結果的に基礎8は持ち上がることに
なる。
【0010】所定の高さまで、ジャッキ3をねじ込ん
で、グラウト充填路3a、2bからグラウトを充填し、
ジャッキアップ金物2に設けたグラウト注入口2aか
ら、ジャッキアップ金物2の反力を受ける円板と、持ち
上がった基礎8との空隙にグラウトを充填して沈下修正
作業を終える。
【0011】図2は、埋め込みパイプ1の詳細図であ
る。
【0012】図3は、ジャッキアップ金物2の詳細図で
ある。
【0013】図4は、ジャッキ3の詳細図である。
【0014】図5は、木造建物に本発明の建物不同沈下
修正ジャッキを応用した例を示す図である。基礎栗石6
の上に、捨てコンクリート7を施工し、ジャッキアップ
金物2を立てる。該ジャッキアップ金物2に、埋め込み
パイプ1を被せ、基礎コンクリート8を打設する。基礎
コンクリート8に土台9を載せ、大引10を渡し、土台
9には、柱13を建込み、床板11を張り、畳又はカー
ペット等の床材12を敷いたところを示している。
【0015】図6は、本発明の建物不同沈下修正ジャッ
キを、埋設する場所の一例を示した図であり、主として
柱の部分、つまり沈下修正をした場合、建物に不都合な
力が掛からないようにする。
【0016】図7は、本発明の建物不同沈下修正ジャッ
キを埋設した斜図であり補強コンクリート13に埋設す
る。
【0017】
【発明の効果】地盤が不同沈下した場合、建物の傾斜を
修正するために、従来のように基礎の下を掘ってジャッ
キアップすると言うような、大掛かりな工事を必要とせ
ず、建物の基礎を打設する際、予め不同沈下修正ジャッ
キを埋設しておき、不同沈下が生じた場合、床材の一部
を剥がし、ジャッキをねじ込みグラウト充填するだけと
言う簡便な方法で沈下修正が出来る。主柱は通常の住宅
では12〜20本程度であるから、住宅に適用する場合
等の経費は微小ですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建物不同沈下修正ジャッキの適用図で
ある。
【図2】埋め込みパイプの詳細図である。
【図3】ジャッキアップ金物の詳細図である。
【図4】ジャッキの詳細図である。
【図5】木造建物に本発明の建物不同沈下修正ジャッキ
を応用した例を示す図である。
【図6】本発明の建物不同沈下修正ジャッキを、埋設す
る場所の一例を示した図である。
【図7】本発明の建物不同沈下修正ジャッキを埋設した
斜図である。
【図8】何らかの要因で地盤が不同沈下し、例えば木造
建築物が傾斜した図である。
【図9】図8のように地盤が不同沈下して、建物が傾斜
したものを、本発明の建物不同沈下修正ジャッキで、修
正した図である。
【符号の説明】
1・・・埋め込みパイプ、2・・・ジャッキアップ用金
物、2a・・・グラウト注入口、2b・・・グラウト注
入路、3・・・ジャッキ、3a・・・グラウト注入路、
4・・・パッキン、5・・・鉄筋、6・・・基礎栗石、
7・・・捨てコンクリート、8・・・基礎コンクリー
ト、9・・・土台、10・・・大引、11・・・床板、
12・・・畳又はカーペット等床材、13・・・補強コ
ンクリート、14・・・木造建物

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向に、上部途中まで雌ねじを切っ
    た肉厚の埋め込みパイプを建物の基礎に埋設し、該埋め
    込みパイプの下部に肉厚パイプを遊合せしめ、該パイプ
    の底部に地盤の反力を受ける板状部材を設けたジャッキ
    アップ金物よりなる構成に於いて、地盤沈下時に、前記
    埋め込みパイプに、雄ねじを切った肉厚パイプよりなる
    ジャッキをねじ込み、地盤の反力で建物の基礎を持ち上
    げ、地盤と前記建物の基礎との間に出来た空隙に、パイ
    プとジャッキアップ金物に構成されるグラウト通路から
    グラウトを注入してなることを特徴とした建物不同沈下
    修正ジャッキ。
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