JPH0376934A - 構造物の不同沈下修正方法 - Google Patents

構造物の不同沈下修正方法

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JPH0376934A
JPH0376934A JP21303089A JP21303089A JPH0376934A JP H0376934 A JPH0376934 A JP H0376934A JP 21303089 A JP21303089 A JP 21303089A JP 21303089 A JP21303089 A JP 21303089A JP H0376934 A JPH0376934 A JP H0376934A
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房郎 谷澤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はべた基礎、独立基礎等の直接基礎構造物に適用
される不同沈下修正方法に係るものである。
(従来の技術) 建物を建設する場合には、地盤の支持力は勿論、その地
盤が建物重量によって建物に有害となるような沈下を生
起しないか否かを検討する必要がある。
通常、建物下部に圧密沈下を生じるような粘性土層が存
在する場合には、建物の基礎として、沈下の慣れのない
堅固な支持層まで杭を貫入する、いわゆる支持杭が採用
される。
しかしながら、臨海地域の埋立て地盤では軟弱層が極め
て厚く堆積しているため、数階建以下の低層建物でも長
尺の杭を必要とする。その結果、基礎工事費の比率が大
きくなっている。
このため、長尺の支持杭を使用することなく建物を直接
基礎で建設する方法として、 1’)建物荷重に相当する土量のすべて、または−部を
掘削して、見掛は上の荷重を低減して有害な沈下を防止
するフローティング工法。
it )沈下の慣れのある軟弱層を改良して強化し、有
害な沈下を防止する地盤改良工法。
1ii)基v1梁上と建屋最下階の柱直下との間に予め
ジヤツキを挿入するか、挿入スペースを設けておき、不
同沈下が生起した場合には、これらを調整して建屋の傾
斜を調整する工法。
iv)耐圧版と地中梁とで囲繞されたエリアに、給、排
水管を敷設しておき、不同沈下が生した場合には沈下の
少ないエリアに給水して、同エリアの沈下を助長し、建
屋の傾斜を修正する工法。
が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 前記t)ii)の工法は、基礎工事の合理化の観点から
再評価される傾向にある。しかし、沈下量を精度よく予
測する方法が確立されておらず、また地盤の不均一性も
あって過大な設計をせざるを得ず、必らずしも経済的で
あるとはいえない。更に安易に採用した結果、予測値よ
り大きな沈下を生じ、建物に障害を発生した事例も多い
これらの問題点を解決するものが1ii)iv)の工法
である。
しかし1ii)の工法においても、基礎と建物とを構造
的に一体とすることができないため、施工が複雑になる
。また構造的に不安定であるため、地震時に水平力が作
用した場合の安全性に問題がある。更に基礎(地中梁、
耐圧版)の不同沈下は修正できないので、大きな亀裂が
発生する可能性が高く、これらを防止するためには基礎
にプレストレスを導入する必要がある。更にまた人間が
建物下部に入って作業する必要があるため、そのための
スペースの確保が必要である。また地下室を持つ構造物
には適用できないという問題点がある。
またiv)の工法においても、沈下の少ないエリアに給
水してこのエリアの沈下を助長させて建屋の傾斜を修正
するため、全体としては可成りの荷重増加となり、全体
沈下量も大きくなる。このため、建物周辺の付属設備や
建物と接続されている給排水管等の障害が増加する懸念
がある。
また沈下の少ないエリアに給水しても、直ちには効果が
発揮されず、そのため給水量を、どの程度にするかの管
理も難しい。
本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案され
たもので、その目的とする処は、直接基礎形式によって
施工された建物が竣工後に沈下を生じた場合でも容易に
修正ができ、軟弱層が厚い場合や、層厚が不均一な場合
、あるいは建物の荷重バランスが均等でない、場合でも
適用できる直接基礎構造物の不同沈下修正方法を提供す
る点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る直接基礎構造
物の不同沈下修正方法は、基礎下端より所定深度の個所
まで地盤を掘削し、地中梁の直交する位置の直下におい
て注入パイプを接続した注入材の注入袋を掘削地盤面上
に水平に設置し、同袋上に基礎の下端まで土砂を敷均ら
して基礎及び建屋を施工し、建設初期の段階で建物の任
意の点のレベル測定を行なって基準値を記録しておき、
竣工後におけるレベル測定の結果、構造物に有害な沈下
が発生する惧れのある場合、沈下の大きい基礎の直下に
埋設された前記袋の内部に注入バイブを介して注入材を
注入し、基礎のレベル修正を行なうように構成されてい
る。
本発明の方法に使用される前記注入材としては、常温で
固化し、加熱によって流動化する注入材を使用すること
が望ましい。
このため前記バイブ及び注入材の注入袋には、これらに
供送される前記注入材の加熱用ワイヤーが内装される。
また前記袋の内壁面は、2回目以降の注入材の注入時、
同注入材が袋内に進入可能なように、剥離性のよい材料
より構成される。
(作用) 本発明は前記したように構成されているので、建物のレ
ベル測定の結果、構造物に有害な沈下が発生する惧れの
ある場合は、沈下の大きい地中梁の直交位置の直下に埋
設された注入材の注入袋内に、注入パイプを介して注入
材を注入して基礎のレベルを修正し、構造物の有害な沈
下の発生を未然に防止する。
この際、前記袋と基礎との間に土砂が介在されているの
で、注入材の注入に伴って前記袋が膨脂した際における
地盤と基礎との間に空隙が発生するのが防止される。
請求項2の発明は前記注入材が常温で固化する注入材を
使用し、前記注入材の注入袋に対する注入時に加熱して
流動化することによって、前記袋る対する注入作業を容
易ならしめるものである。
請求項3の発明は前記注入材注入袋、及び間貸に接続さ
れた注入パイプに加熱用ワイヤを内装したことによって
、第2回目以降の注入材の注入時に、前記袋及びパイプ
内に固結している注入材を加熱して流動化し、前記袋及
びパイプに対する注入材の進入を容易ならしめるもので
ある。
請求項4の発明は、前記袋の内壁材を剥離性のよい材料
より構成したので、前記袋内に固結している注入材と前
記内壁材とが剥離することによって、その間隙より、第
2回目以降の注入材の前記袋内への注入が可能となる。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
本発明を第3図及び第4図に示すべた基礎に適用した場
合を示す。
図中(a)は基礎、(ロ)は建屋である。
先ず基礎下端より1m程度の深度まで地盤(4)を掘削
する。(第5図参照) 次いで第1図の基礎状図に示すように、地中梁(1)が
直交する個所の直下に注入パイプ(2)が接続された注
入材の注入袋(3)を水平に設置する。(第6図参照) なお前記注入袋(3)として地中梁(1)の内央部交叉
部用袋(3A)、外側交叉部用袋(3B〉、隅各部交叉
部用袋(3C)が配設され、夫々コック(4A) (4
B) (4C)が介装された分岐パイプ(2A) (2
B) (2C)、及び同各分岐パイプを注入材供給ポン
プ(P)の吐出側に接続され、且つコック(4D)が介
装された注入材供給パイプ(2D)を接続し、前記容袋
に選択的に注入材を供給しうるようになっている。(第
2図参照)図中(11)は前記各パイプ及び固化材注入
袋に内装された加熱ワイヤの電源である。
次いで前記袋(3)の上から基礎の下端まで、土砂、好
ましくは砂(5)を敷き均らす。(第7図参照)しかる
のち基礎(a)及び建屋い)の順に施工する。(第8図
参照)図中(6)は注入材の注入口である。
なお前記注入材としては、注入が1回のみの場合はセメ
ントスラリーやモルタル等を用いればよい。
しかし2回以上の注入を行なう場合には、セメント系の
材料を用いると1回目の注入により注入材が固化して、
以後の注入が不可能となるので、注入材としては常温で
固結しており、加熱すると流動化するようなパラフィン
、合成樹脂等の如き熱可逆性材料を使用する。
また注入パイプ(2)としては耐圧性、可撓性、耐久性
、それにある程度の伸縮性を有する材料より構成される
而して注入材の第1回目の注入の後、同パイプ(2)内
には注入材が固結しているので、この注入材料を加熱し
て溶融するため、前記パイプ(2)の内壁、または周壁
部内に加熱用ワイヤー(7)が配設されていて、第2回
目以後の注入材の注入の際には、前記固結した注入材を
溶融するため、前記ワイヤー(7)に電流を通し、加熱
できるようにしておく。
(第11図参照) なお前記パイプ(2)は各注入材の注入用袋(3)毎に
接続され、注入口は地上部に設けられている。
また注入材の注入袋(3)は可撓性、耐久性のある材料
より構成される。第1回目の注入材の注入後、袋内には
注入材が固結している。この注入材のすべてを溶かす必
要はないが、第2回目以降の注入材の注入の際に、既に
注入した材料と袋とが剥離し、2回目以降の注入材が袋
内に進入可能なように、袋内壁に剥離性のよい材料を用
いるか、または袋内部に加熱用ワイヤー(7)を配設し
ておき、注入材の注入時に注入材の円面または上面を溶
融するために、前記ワイヤー(7)に通電して注入材料
を加熱できるようにしておく。(第12図参照)而して
建物建設の初期の段階で、建物の柱周りのレベル測定を
行ない、初期値(基準値)を記録しておく。
竣工後、定期的にレベル測定を行なう、なお圧密は長時
間続き、しかも沈下量は初期の段階で大きいので、初期
の段階は半年から1年報度の間隔で測定し、その後は徐
々に測定期間を延ばしてよい。測定は沈下量の予測値や
実測値から決定することもできる。
レベル測定の結果、第9図に示す如く建造物に有害な沈
下が発生する惧れがある場合は、沈下の大きい基礎梁交
叉部の直下に埋設された注入袋(3)に注入パイプ(2
)を介して注入材を注入固化せしめ、基礎のレベル修正
を行なう、(第10図参照)なお注入材の注入時には加
熱して液体としておく。
以上の注入材の注入作業を1回乃至数回反覆し、建物に
有害となる沈下が生起しないことが確認できるまで行な
う。
なおこの際、基礎直下に前記注入袋(3)を配設すると
、間貸(3)内に注入材を注入した際、地盤と基礎との
間に空隙ができ、地中梁の耐圧版に大きなモーメントが
作用してこれらに悪影響を及ぼす可能性が高く、このた
め発生した空隙にモルタル等を注入する必要があるが、
前記実施例における如く、前記袋(3)と基礎との間に
土砂を介在させると、空隙の発生が防止される。
なお第13図及び第14図は本発明が適用される独立基
礎を示し、この場合、基礎(a′)直下に注入材の注入
袋(3)を設けても問題はない。
また建物の沈下をレベル測定でなく、床の傾斜装置で管
理してもよく、更にまた、予め地中梁等に傾斜計を設置
しておき、この値によって建物基礎の不同沈下量を管理
してもよい。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、基礎下端より所定深度
まで地盤を掘削し、地中梁の直交位置の直下において注
入パイプを接続した注入材の注入袋を掘削地盤上に水平
に設置するとともに、同袋上に基礎の下端まで土砂を敷
均らして基礎及び建屋を施工し、前記注入袋に注入材を
注入することによって基礎のレベル修正を行ない、建物
の不同沈下を防止するようにしたので、従来方法では直
接基礎形式を採用できなかった軟弱地盤上に建つ、広い
建築面積を有する建物を、直接基礎形式で建設すること
が可能となり、極めて経済的である。
また本発明は構造物建設後に沈下をコントロールする方
法であるため、沈下を生しる軟弱層の厚さが多少異なる
場合、荷重バランスが異なる場合でも直接基礎で施工可
能となる。
更に自然沈下が続継しているような地盤においても、直
接PIEw形式で構造物を建設できる。
更に本発明によれば前記従来のジヤツキアップ方式と異
なり、基礎を毀損することがなく、地震時も安定してお
り、また地下室をもつ構造物等、根入れの深い構造物に
も適用される。
更にまた本発明によれば、前記従来の注水方式と異なり
、不同沈下のみならず全体沈下量も修正することができ
、従って建物と接続する埋設管等を毀傷する慣れがない
また前記注入袋と基礎の下端まで土砂が敷均らされてい
るので、前記袋に注入材を注入した際に、地盤と基礎と
の間に空隙を生じる惧れかない。
請求項2の発明は、前記注入材として、常温で固化し、
加熱によって液状化する注入材を使用して、前記注入袋
に対する注入材の注入、固化作業を容易に遂行しうるよ
うにしたものである。
請求項3の発明は、前記注入材の注入袋及び間貸に接続
された注入パイプに加熱用ワイヤーを内装し、同ワイヤ
ーを介して既に前記注入袋及び注入パイプ内に進入固化
した注入材を溶融して、爾後の注入材の前記パイプ及び
注入袋に対する注入を可能ならしめるものである。
請求項4の発明は、前記注入袋の内壁材を剥離性のよい
材料より構威し、既に同注入袋に注入固化した注入材と
注入袋内壁面との間に間隙が形成されるようにし、爾後
の注入材の注入袋に対する注入を可能ならしめるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る直接基礎構造物の不同沈下修正方
法に適用される修正装置を示す平面図、第2図はその注
入材の供給配管及び加熱用配線図、第3図及び第4図は
本発明の適用されるへた基礎の横断平面図並に縦断面図
、第5図乃至第10図は本発明の方法の工程を示す縦断
面図、第11図及び第12図は夫々注入バイブ並に注入
材の注入袋の斜視図、第13図及び第14図は夫々本発
明の適用される独立フーチング基礎の横断平面図並に縦
断面図である。 囚・・・地盤、        (P)・・・ポンプ、
(H)・・・電源、      (a)(a′)・・・
基礎、い)・・・建屋、       (1)・・・地
中梁、(2) (2A) (2B) (2C)・・・注
入バイブ、(3) (3A) (3B) (3C)・・
・注入材の注入袋、(4A) (4B) (4C) (
4D)・・・コック、(5)・・・砂、

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基礎下端より所定深度の個所まで地盤を掘削し、地
    中梁の直交する位置の直下において注入パイプを接続し
    た注入材の注入袋を掘削地盤面上に水平に設置し、同袋
    上に基礎の下端まで土砂を敷均らして基礎及び建屋を施
    工し、建設初期の段階で建物の任意の点のレベル測定を
    行なって基準値を記録しておき、竣工後におけるレベル
    測定の結果、構造物に有害な沈下が発生する惧れのある
    場合、沈下の大きい基礎の直下に埋設された前記袋の内
    部に注入パイプを介して注入材を注入し、基礎のレベル
    修正を行なうことを特徴とする直接基礎構造物の不同沈
    下防止方法。 2、前記注入材として、常温で固化し、加熱によって液
    状化する注入材を使用し、前記袋に対する注入時に加熱
    する請求項1記載の直接基礎構造物の不同沈下修正方法
    。 3、前記パイプ及び注入材の注入袋に加熱用ワイヤーを
    内装する請求項1記載の直接基礎構造物の不同沈下修正
    方法。 4、前記袋の内壁材を剥離性のよい材料より構成する請
    求項1記載の直接基礎構造物の不同沈下修正方法。
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