JP2612893B2 - テレビジョン信号走査変換伝送方法 - Google Patents

テレビジョン信号走査変換伝送方法

Info

Publication number
JP2612893B2
JP2612893B2 JP7810788A JP7810788A JP2612893B2 JP 2612893 B2 JP2612893 B2 JP 2612893B2 JP 7810788 A JP7810788 A JP 7810788A JP 7810788 A JP7810788 A JP 7810788A JP 2612893 B2 JP2612893 B2 JP 2612893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
multiplexed
band
television signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7810788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01253381A (ja
Inventor
泰市郎 栗田
豊 田中
澄男 矢野
正一 鈴木
立 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Broadcasting Corp filed Critical Japan Broadcasting Corp
Priority to JP7810788A priority Critical patent/JP2612893B2/ja
Publication of JPH01253381A publication Critical patent/JPH01253381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2612893B2 publication Critical patent/JP2612893B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はATV(Advanced TV)またはADTV(Advanced D
efinition TV)に好適なテレビジョン信号走査変換伝送
方法に係り、特にNTSC受像機に対して両立性を保ちなが
らアスペクト比16:9の信号を伝送する方法に関する。
〔発明の概要〕
本発明は従来のテレビジョン信号よりも大きいアスペ
クト比と大きな走査線数を有するテレビジョン信号の有
効走査線を従来のテレビジョン信号の有効走査線よりも
少ない有効走査線に走査変換して伝送することにより従
来の受像機に対して両立性を保ちながら大きいアスペク
ト比のテレビジョン信号を伝送する方法において、 前記走査変換により従来よりも広がった垂直ブランキ
ング期間に原画像の垂直高域成分を走査変換した信号を
時間圧縮して多重伝送することにより、前記方式により
再生画像の垂直解像度を向上させるものである。
〔従来の技術〕
NTSC信号の時空間スペクトルの隙間を利用して付加情
報を伝送する方式として、特願昭50−134125号「カラー
テレビジョン信号伝送方式」が知られている。この方式
は通称PAF(Phase Alternating Field)と呼ばれてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記PAFの技術を利用して高域伝送信
号の伝送を行おうとすると、静止画については有効であ
っても、動画についてはほとんど適用することができな
い。
また、アスペクト比が16:9であるハイビジョン信号を
従来の信号の有効走査線数以下の走査線、例えばNTSCの
483本に対して388本の有効走査線に走査変換して従来の
伝送路で伝送する方式(以下、この方式を総称して上下
黒方式と呼ぶ)において、走査変換により低下する垂直
解像度を補強する方式として、本出願と同時に出願する
「画像伝送システム」がある。
さらに、広帯域なテレビジョン信号を従来の信号に対
して映像・音声共に両立性を保ちながら連続帯域で伝送
する方式として、本出願と同時に出願する「テレビジョ
ン信号伝送方式とその受信装置」がある。
しかし、前記「画像伝送システム」による垂直広域成
分の伝送信号は静止画に関しては有効であるが、動画に
関してはあまり有効でない。特に高域伝送信号の伝送に
前記PAFの技術を利用する場合はこれが顕著である。
よって本発明の目的は上述の点に鑑み、再生画像垂直
解像度を静止画・動画共に改善するようにしたテレビジ
ョン信号走査変換伝送方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、所定テレビジョン信号よりも大きいアス
ペクト比と大きな走査線数を有するテレビジョン信号の
有効走査線を所定テレビジョン信号の有効走査線よりも
少ない数の有効走査線に走査変換して伝送することによ
り所定の受像機に対して両立性を保ちながらより大きい
アスペクト比のテレビジョン信号を伝送する方法におい
て、前記走査変換されたテレビジョン信号の垂直ブラン
キング期間に原画像の垂直高域成分を走査変換した高域
伝送信号を時間圧縮して多重し伝送する。
〔作用〕
本発明は、前記走査変換により従来よりも広がった垂
直ブランキング期間に原画像の垂直高域成分を走査変換
した信号を時間圧縮して多重伝送することにより、前記
方法による再生画像の垂直解像度を向上させるものであ
る。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
第1図に本発明の一実施例を示す。本回路の入力は走
査線1125本有効走査線1035本のY(輝度)およびC1,C2
(色差)のハイビジョン信号であり、本回路の出力はNT
SC信号と両立性のある走査線525本,有効走査線388本の
伝送信号である。ハイビジョン信号,伝送信号は共にフ
ィールド周波数60Hz,2:1インターレース走査であるとす
る。
Y,C1,C2のハイビジョン信号は送信側ライン変換器10
に入力されると1035本の有効走査線が各々8:3ライン変
換器1,3,4で525本,有効走査線388本の信号にライン
(走査線)変換されNTSCエンコーダ5に入力される。こ
れらライン変換器1,3,4は公知の技術により実現でき、
通常変換画質を向上させるために動き検出部を有して動
き適応処理を行っている。
NTSCエンコーダ5では通常の手段によりY,C1,C2のコ
ンポーネント信号を複合映像信号にエンコードする。一
方、ハイビジョンのY信号は高域成分の8:3ライン変換
器2にも入力され、垂直空間周波数に関する高域成分が
ライン変換器1,3,4における処理と同様に8:3ライン変換
されて走査線525本,有効走査線388本の高域伝送信号
(YVH)に変換される。ただし、この変換に必要な動き
信号はYの変換器1より供給される。
動き信号は画像の中の動画成分の大小を示す信号であ
る。YVHは4:1D/D変換器6において1/4の画素数に時間圧
縮される。この信号をバッファメモリ7において4ライ
ン分の画素を1ラインにつめ込んで有効走査線97本と
し、この97本をライン変換器1,3,4で変換された信号の
垂直ブランキング位置に移動させる。
レベル変換器8では、この信号が従来のNTSC受像機に
おいて目立たないようにレベル圧縮・セットアップ調整
等のレベル変換を行っている。レベル変換器8の出力が
YVHを垂直ブランキング期間に多重するための多重信号
となる。
スイッチ9ではNTSCエンコーダ5の出力である垂直空
間周波数に関する低域成分の複合映像信号と上述の多重
信号を切り換えて伝送信号とする。スイッチ9は垂直ブ
ランキング期間(VBLK期間)は多重信号を選択し、388
本の有効期間(▲▼期間)はNTSCエンコーダ5
の出力である複合映像信号を選択する。これにより、52
5本の走査線の388+97=485本が映像信号を伝送する走
査線となり、残り40本が第1図示の伝送信号において文
字放送など他目的に使用できる垂直ブランキング期間と
なる。
第3図は第1図の伝送信号を従来のNTSC受像機で表示
した場合の画像の例を示している。伝送信号は第3図の
点線(イ)のようにブランキングを含めると走査線525
本,水平63.6μsecの領域を持っている。標準NTSC信号
は第3図の実線(ロ)に示すように走査線483本,水平5
2.7μsecの有効走査期間を有する信号である。これに対
して第1図の伝送信号は、標準NTSC信号と画面中心を合
わせると第3図の実線(ハ)のような走査線388本,水
平55.5μsecの有効走査期間を持つ信号となる。この信
号は水平方向に関しては8.1μsecのブラキングを残して
おり、NTSCの水平同期パルスとカラーバーストの期間は
約7.9μsecであるので、この信号を従来のNTSC受像機で
受信しても同期に関しては問題なく、画面の両脇が若干
CRT上からはみ出すだけである。垂直方向に関しては第
3図の斜線(ニ)の領域に含まれる第1図の多重信号が
見えてしまうが、レベル変換器8で多重信号のレベルを
適切に調整すればかなり目立たなくすることができる。
また、一般の受像機はかなりオーバースキャンな傾向に
あるので、実際にCRT上で見えるこの領域はかなり狭く
なり、多重信号は更に目立ちにくくなるので、この点に
関しても両立性に問題はない。
第2図は請求項第2項による第1図示の伝送信号の受
信機の一実施例を示している。伝送信号はまずスイッチ
11で388本の有効期間の複合映像信号と垂直ブランキン
グ期間の多重信号に分離される。前者は通常のNTSCデコ
ーダ12でY,C1,C2のコンポーネント信号にデコードさ
れ、受信側ライン変換器21に入力される。多重信号はレ
ベル変換器13,バッファメモリ14,1:4D/D変換器15で第1
図と逆の処理を行うことにより元のレベル,元のサイズ
の高域伝送信号YVHとなる。このYVHは受信側ライン変換
器21に入力される。
ライン変換器21ではY,C1,C2の信号は各々3:4ライン変
換器16,18,19で例えば有効走査線388本から有効走査線5
17本の走査線525本順次走査信号に走査変換される。こ
れらライン変換器16,18,19は公知の技術で実現でき、通
常画質向上のため動き適応処理を行っている。C1,C2
ついてはライン変換器18,19の出力がそのまま受信機の
出力信号となるが、Y信号については高域成分の3:4ラ
イン変換器17においてY,C1,C2と同様に変換比3:4で走査
変換されたYVH信号を加算器20において加算した信号が
受信機のY信号出力となる。このときライン変換器17に
対して動き信号がライン変換器16から供給される。
第4図は第1図示の高域成分の8:3ライン変換器2の
具体的構成例を示している。入力されたY信号は垂直空
間周波数に関する帯域フィルタであるYVHプリフィルタ3
1で例えば垂直解像度388〜517本に帯域制限された後、
乗算器32においてライン毎に交互に+1,−1が乗じられ
る。
乗算器32の出力は例えば第1図のライン変換器1,3,4
と全く同様な回路構成と全く同様な変換特性を持つ8:3
ライン変換器33で第1図のY,C1,C2信号と同様に走査線5
25本,有効走査線388本の信号に走査変換される。この
ような回路により、例えば垂直解像度388〜517本の垂直
高域成分が有効走査線388本の信号として伝送できるこ
とは本願人による本願発明と同日出願の「画像伝送シス
テム」に明らかである。
一方、Y信号は8:3ライン変換器34にも入力される。
このライン変換器34はライン変換器1,3,4,33と回路構成
は全く同様であるが、変換特性が異っている。変換特性
としては、例えば垂直解像度194〜388本の動画成分を変
換する特性を使用する。このような特性は通常のライン
変換器において使用できるものである。
ライン変換器33、34の出力は各々制御係数器35、36で
動き信号入力に従って各々の1−α、αの係数が乗じら
れた後、加算器37で加算され、垂直高域成分に関する伝
送信号(YVH)となる。制御係数器35,36において係数α
は画像の中の動き成分が大きいとき1であり、動き成分
がないときは零となる。これにより、画像の動き成分が
大きいときはライン変換器34の出力がYVH信号となり、
零のときはライン変換器33の出力がYVH信号となる。α
=1とα=0の間は段階的に変化させても連続的に変化
させてもよい。
第5図は第2図における高域成分のライン変換器17の
具体的構成例である。高域伝送信号(YVH)は入力され
ると制御係数器41,42に入力される。これら制御係数器4
1,42では動き信号入力に従って各々係数1−α,αが乗
じられる。制御係数器41,42の動作は第4図の制御係数
器35、36と全く同様である。
制御係数器41の出力は、例えば第2図のライン変換器
16,18,19と全く同様な回路構成と全く同様な変換特性を
持つ3:4ライン変換器43でY,C1,C2信号と同様に有効走査
線517本の走査線525本順次走査の信号に走査変換され
る。
制御係数器42の出力は3:4ライン変換器44に入力さ
れ、ライン変換器43と同じ変換比で走査変換される。ラ
イン変換器44の回路構成はライン変換器43と全く同様で
あるが、変換特性が異っているライン変換器44の変換特
性は、例えば第4図のライン変換器34と同じにすれば良
い。ライン変換器43の出力は、乗算器45において送信側
の乗算器32(第4図参照)の動作に同期して、ライン毎
に+1,−1が交互に乗じられる。このようにすることに
よりYVHから垂直解像度388〜517本の成分が復元できる
ことは前記の「画像伝送システム」に明らかである。
乗算器45とライン変換器44の出力が加算器46で加算さ
れ、有効517本の垂直高域成分の信号となる。これら各
要素41〜46の動作により、画像の中の動き成分が大きい
ときはYVHをライン変換器44により走査変換し、零のと
きはYVHをライン変換器43,乗算器45により変換して垂直
高域成分の信号として出力している。
以上述べた第1図,第2図,第4図および第5図の回
路による動作を時間垂直の時空間スペクトルにおいて説
明すると第6図のようになる。第6図(a)は静止画の
場合の特性であり、同図(b)は動画の場合の特性であ
る。第6図において横軸は時間周波数f(Hz)、縦軸は
垂直空間周波数または垂直解像度ν(本)である。第6
図(a)の静止画において、ハイビジョン信号の輝度信
号は本来1035本までの垂直解像度をもっているが、第4
図の回路ではYVHプリフィルタ31により垂直方向に帯域
制限されて、例えば解像度517本までの信号となる。こ
の成分を点線Aの領域で示す。伝送路では有効走査線38
8本であるので第1図の8:3ライン変換器1には静止画の
変換特性として、例えば第6図(a)の一点鎖線の領域
Bを通過域とするような特性を使用する。
この特性により、第1図のライン変換器1のY信号出
力は第6図(a)のように垂直解像度388本までの信号
となる。上記Bが時間方向に15Hzで制限されているの
は、388本2:1インターレースのキャリア(図のCi)によ
る折り返し歪を防ぐためである。上記Bの帯域外となる
解像度388〜517本の成分は、第4図の乗算器32における
ライン毎極性反転により、第6図(a)のClをキャリア
として図の斜線で示したYVHの領域に周波数シフトされ
る。このシフトにより、Bの特性を持つ変換器でYVH
ライン変換すれば、上述したY信号と同様に解像度388
〜517本の成分を有効走査線388本の伝送路で伝送でき
る。
受信側では以上と逆の処理をすることにより信号を正
しく復元できる。この場合、ライン変換器の変換特性は
送信側と同様でよい。
一方、第6図(b)の動画特性において、Y信号はラ
イン変換の際にやはり上記のCiによる折り返し歪を防ぐ
ため、図のように垂直解像度が194本以下に制限され
る。このため、画像が動くと空間解像度が低下するとい
う現象が生じる。これを防ぐには、図に点線で示した領
域の成分をYVH信号として伝送すればよい。このような
領域を通過域とする走査変換は、通常のライン変換器で
も実現できる。
受信側でも同様な特性で走査変換した後、Y信号とY
VH信号を加算すれば、動画でも垂直解像度のあまり低下
しない信号が得られる。
第4図および第5図の回路では、第6図(a)のYVH
と同図(b)のYVHを動き適応に利用しているが、伝送
路の状況により動き検出回路が誤動作しやすい場合や装
置を簡単化したい場合は、もちろん第6図(a),
(b)におけるYVHをそれぞれ単独で利用することもで
きる。
第7図は請求項3項に相当する実施例を示す。Y,C1,C
2のハイビジョン信号は第1図と同じ送信側ライン変換
器10でライン変換され、そのライン変換器10のY,C1,C2
出力はNTSCエンコーダ5で複合映像信号にエンコードさ
れる。YVH信号は4:1D/D変換器6,バッファメモリ,レベ
ル変換器8で第1図と同様に処理されて垂直ブランキン
グ期間の多重信号となる。
ところで、伝送路がNTSC伝送路であると帯域が4.2MHz
で制限されるが、このとき前記多重信号として伝送され
るYVH信号は水平空間周波数として まで伝送できる。本実施例では1.05MHz以上の帯域のYVH
信号を別の手段により伝送する。
第7図のYVHは制御係数器51にも入力され、画像に動
画成分が小さいときのみ次の1.05〜3MHz BPF(帯域通過
フィルタ)52に入力される。制御係数器51の動作は他の
制御係数器35,36などと同様であり、係数βは動き成分
が大きいとき零,動き成分がないとき1となる。これを
制御する動き信号は、例えば送信側ライン変換器10から
供給される。
BPF52で適当な帯域を抽出されたYVH信号は、変調器53
においてスイッチ55の出力であるキャリアによって振幅
変調され、388本の有効画面内の多重信号YVH′となる。
スイッチ55は例えば周波数が (fscはNTSC方式の色副搬送波)のキャリアとそれをπ
移相器54で180゜位相を遅らせたキャリアをライン毎且
つフィールド毎に状態が反転するスイッチで切り換えて
いる。
このような操作によって作られたキャリアで信号を振
幅変調すると、NTSC信号の時空間スペクトルの隙間を利
用して、NTSC信号と両立性のある多重信号を形成できる
ことは特願昭50−134125号「カラーテレビジョン信号伝
送方式」および本願人による本発明と同日出願の「カラ
ーテレビジョン信号伝送方式とその受信装置」に公知で
ある。
このスイッチ55の出力のキャリアはNTSC信号の色副搬
送波と30Hzだけ周波数オフセットしており、通称PAFキ
ャリアと呼んでいる。このPAFキャリアで変調された
YVH′信号は加算器56で複合映像信号に加算される。加
算器56の出力とレベル変換器8の出力を第1図のスイッ
チ9と同様にスイッチ57で切り換えて伝送信号とする。
第8図は請求項第4項に相当する一実施例である受信
機の構成を示す。第7図の送信部による伝送信号は第2
図と同様にスイッチ11で有効な走査線388本内の信号と
垂直ブランキングの多重信号とに分離され、多重信号は
レベル変換器13,バッファメモリ14,1:4D/D変化器15によ
って第2図と同様に1.05MHz帯域の信号に復元される。
一方、388本の信号は動き検出回路61とY/C分離回路62
に入力される。
Y/C分離回路62では複合映像信号を従来の手段によっ
てY/C分離する。ここで必要ならば、画質向上のため公
知の技術で実現できる動き検出回路61の出力である動き
信号に基づいて、動き適応の3次元Y/C分離を行っても
よい。
Y/C分離回路62のY信号出力は、そのまま第2図と同
じ受信側ライン変換器21に入力される。Y/C分離回路62
の色信号側出力として、搬送色信号(C′とする)に第
7図のYVH′が加算された信号が出力される。この信号
を時空間フィルタ63によりC′とYVH′に分離する。こ
の時空間フィルタ63の構成法は上記特願昭50−134125号
に公知であるので省略する。
C′信号は通常の色信号復調回路によりC1,C2のコン
ポーネント信号に復調され、ライン変換器21に入力され
る。YVH′信号は復調器65においてスイッチ66,π移相器
67により送信側と同様にして作られた送信側に同期した
周波数 のPAFキャリアにより復調される。
復調器65の出力から1〜3MHzのBPF68により必要な帯
域を抽出した後、動き検出回路61から供給される動き信
号によって制御される制御係数器69において画像の動き
に応じた係数が乗じられる。制御係数器69の動作は第7
図の制御係数器51と同様である。
制御係数器69の出力は垂直ブランキング期間に多重さ
れた垂直の高域伝送信号である1:4D/D変換器15の出力と
加算器70において加算される。
加算器70の出力は受信側ライン変換器21にYVH信号と
して入力される。このライン変換器21は第2図と同じ処
理を行いY,C1,C2の525本順次走査信号を出力する。第1
図および第2図の実施例によれば、伝送路の帯域が4.2M
Hzの場合、YVH信号の伝送帯域は動画および静止画とも
1.05MHzであったが、本実施例によればYVHの伝送帯域を
静止画についてのみ例えば3MHzまで拡大できる。静止画
のみの帯域拡大となるのは、PAF方式による伝送の場
合、動画ではC′信号とYVH′がクロストークするため
である。
第9図は請求項第5項による送信部の一実施例であ
る。Y,C1,C2のハイビジョン信号は送信側ライン変換器1
0,NTSCエンコーダ5,4:1D/D変換器6,バッファメモリ7に
おいて第1図と同様に処理される。NTSCエンコーダ5の
出力でる複合映像信号は、4.2MHzのLPF73および4.2〜6.
5MHzのBPF72に入力される。このLPF73では従来の伝送路
の帯域である4.2MHz以上の高域成分を抜き出し、変調器
74ではLPF73の出力を例えば周波数が のキャリアで振幅変調する。
一方、バッファメモリの出力である垂直ブランキング
期間の位置につめ込まれたYVH信号は、変調器71におい
て例えば周波数が2倍のfscのキャリアによって振幅変
調される。変調器71の出力がブランキング期間の多重信
号となる。変調器74の出力と変調器71の出力である各々
振幅変調された信号は、スイッチ75において第1図のス
イッチ9と同様な処理により時分割多重される。
4.8MHz〜7.2MHzのBPF76によってスイッチ75の出力信
号の下側波帯のみを抽出し、係数器77においてLPF73の
出力信号とのレベル合わせのためBPF76の出力を2倍す
る。
LPF73の出力信号と係数器77の出力信号を加算器78で
加算した後、この信号をVSB−AM変調器79においてfvを
映像キャリアとして変調する。
VSB−AM変調器79の出力信号にNTSC方式と同じFM変調
器81によってfAを音声キャリアとしてFM変調された音声
信号を加算器80で加算し、伝送信号とする。
第9図において、72〜74、76〜81の回路によりRFで例
えば連続9MHzの伝送路を利用して従来のNTSC信号と映像
音声に両立性のある広帯域な伝送信号を形成できること
は本願人による本発明と同日出願の「テレビジョン信号
伝送方式とその受信装置」に明らかである。
本実施例ではLPF73の出力である従来の信号と両立性
を有するRF9MHz帯域中の下6MHzの帯域を占める主伝送信
号の垂直ブランキング期間には何も多重せず、係数器77
の出力である上3MHzの帯域を占める付加伝送信号の垂直
ブランキング期間にのみ変調器71の出力である多重信号
を多重している。このようにすることにより従来のNTSC
受像機では多重信号は全く見えなくなり両立性が向上す
る。ただし、YVH信号の伝送帯域は例えば に制限される。
第10図は、第9図の回路による伝送信号のための受信
機の一例である。スイッチ95で第2図のスイッチ11と同
様にして切り分けられた多重信号は復調器102において
送信側に同期した2fscのキャリアで復調された後、3MHz
LPF103で不要な高域成分がカットされ、レベル合わせの
ための係数器104で2倍されてバッファメモリ14に入力
される。
バッファメモリ14,1:4D/D変換器15,NTSCデコーダ12,
ライン変換器21の動作は第2図と全く同様である。また
91〜94,96〜101の動作は前記の「テレビジョン信号伝送
方式とその受信装置」に明らかである。
第9図および第10図の回路により、多重信号が従来の
受像機ではまったく見えない形で、垂直高域成分の伝送
信号YVHを伝送することができる。
本発明はこれまで例示した有効走査線1035本のハイビ
ジョン信号,388本の伝送信号,517本順次走査の再生信号
に限らず、他の本数あるいは他の走査の信号にも適用で
きる。
また、両立性の対象となる方式もNTSC方式に限らずPA
L,SECAM等に対しても使用できる。
さらに上述した実施例ではコンポーネント信号のエン
コーダ,デコーダとして従来の装置をそのまま利用した
が、これに限らず従来の信号と両立性を有するEDTVある
いはエンハンストTVのエンコーダ、デコーダも使用でき
る。
垂直空間周波数の高域成分の時間圧縮として水平方向
のD/D変換のみを実施例で使用したが、垂直方向(走査
線方向)に関する時間圧縮(例えばライン間引き等)も
利用できる。この場合、例えば第1図のライン変換器2
において8:3のライン変換ではなく16:3のライン変換を
行ってから2:1のD/D変換を行えば、第1図と同様に走査
線97本分の多重信号が得られる。受信側では当然その逆
の動作を行って信号を復元することになる。
〔発明の効果〕
以上述べたとおり本発明によれば、上下黒方式により
アスペクト比の大きい信号を従来の伝送路で伝送する際
に生じる垂直解像度の低下を、静止画および動画共に改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す図、 第2図は受信機の一実施例を示す図、 第3図は本発明による伝送信号を従来の受信機で表示し
た場合の画像の一例を示す図、 第4図は高域成分の8:3ライン変換器の構成例を示す
図、 第5図は高域成分の3:4ライン変換器の構成例を示す
図、 第6図は時間−垂直の時空間スペクトルにおける本発明
による伝送スペクトルの一例を示す図、 第7図はその他の実施例を示す図、 第8図はその他の実施例を示す図、 第9図はその他の実施例を示す図、 第10図は受信機のその他の実施例を示す図である。 1,2,3,4……ライン変換器、 5……NTSCエンコーダ、 6……4:1D/D変換器、 7……バッファメモリ、 8……レベル変換器、 9……スイッチ、 10……送信側ライン変換器、 11……スイッチ、 12……NTSCデコーダ、 13……レベル変換器、 14……バッファメモリ、 15……1:4D/D変換器、 16,17,18,19……ライン変換器、 20……加算器、 21……受信側ライン変換器、 31……YVHプリフィルタ、 32……乗算器、 33,34……ライン変換器、 35,36……制御係数器、 37……加算器、 41,42……制御係数器、 43,44……ライン変換器、 45……乗算器、 46……加算器、 51……制御係数器、 52……BPF、 53……変調器、 54……π移相器、 55……スイッチ、 56……加算器、 57……スイッチ、 61……動き検出回路、 62……Y/C分離回路、 63……時空間フィルタ、 65……復調器、 66……スイッチ、 67……π移相器、 68……BPF、 69……制御係数器、 70……加算器、 71……変調器、 72……BPF、 73……LPF、 74……変調器、 75……スイッチ、 76……BPF、 77……係数器、 78……加算器、 79……VSB−AM変調器、 80……加算器、 81……FM変調器、 91……音声ノッチフィルタ、 92……VSB−AM復調器、 93……4.5〜8MHzのBPF、 94……4.5MHzのLPF、 95……スイッチ、 96……乗算器、 97……7MHzのLPF、 98……係数器、 99……加算器、 100……音声BPF、 101……FM復調器、 102……復調器、 103……LPF、 104……係数器。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正一 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会放送技術研究所内 (72)発明者 渡辺 立 東京都渋谷区神南2丁目2番1号 日本 放送協会放送センター内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定テレビジョン信号よりも大きいアスペ
    クト比と大きな走査線数を有するテレビジョン信号の有
    効走査線を所定テレビジョン信号の有効走査線よりも少
    ない数の有効走査線に走査変換して伝送することにより
    所定の受像機に対して両立性を保ちながら大きいアスペ
    クト比のテレビジョン信号を伝送する方法において、 前記走査変換されたテレビジョン信号の垂直ブランキン
    グ期間に原画像の垂直高域成分を走査変換した高域伝送
    信号を時間圧縮して多重し伝送することを特徴とするテ
    レビジョン信号走査変換伝送方法。
  2. 【請求項2】伝送信号の有効走査線をより多い数の走査
    線に走査変換して出力する回路と、伝送信号の垂直ブラ
    ンキング内の前記多重信号を時間伸張したのち走査変換
    を行ってから前記出力信号に加算する回路とを前記受像
    機側に備えたことを特徴とする請求項第1項記載のテレ
    ビジョン信号走査変換伝送方法。
  3. 【請求項3】垂直ブランキングに多重する信号を動き適
    応で使用する際に、伝送路の帯域と時間圧縮の圧縮率に
    より決まる高域伝送信号の水平空間周波数に関する伝送
    帯域以上の周波数を有する高域伝送信号を、画像の静止
    画部分についてのみNTSCの色副搬送波とフレーム周波数
    だけオフセットしたキャリアで振幅変調し、有効走査線
    内の伝送信号に多重することを特徴とする請求項第1項
    記載のテレビジョン信号走査変換伝送方法。
  4. 【請求項4】伝送信号を受信し、振幅変調された信号を
    時空間フィルタにより他の信号と分離したのち送信側に
    同期したキャリアで復調し、画像の静止画部分について
    のみ時間伸張した垂直ブランキング内の信号に加算する
    ことを特徴とする請求項第3項記載のテレビジョン信号
    走査変換伝送方法。
  5. 【請求項5】広帯域なテレビジョン信号の高帯域成分を
    分離して振幅変調し、変調後の下側波帯を付加伝送信号
    として所定テレビジョン信号の音声キャリア周波数以上
    の付加帯域に多重して伝送する際に、前記広帯域なテレ
    ビジョン信号として走査変換された信号を利用し、付加
    伝送信号の垂直ブランキング期間に多重信号を振幅変調
    して多重することを特徴とする請求項第1項記載のテレ
    ビジョン信号走査変換伝送方法。
JP7810788A 1988-04-01 1988-04-01 テレビジョン信号走査変換伝送方法 Expired - Fee Related JP2612893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7810788A JP2612893B2 (ja) 1988-04-01 1988-04-01 テレビジョン信号走査変換伝送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7810788A JP2612893B2 (ja) 1988-04-01 1988-04-01 テレビジョン信号走査変換伝送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01253381A JPH01253381A (ja) 1989-10-09
JP2612893B2 true JP2612893B2 (ja) 1997-05-21

Family

ID=13652661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7810788A Expired - Fee Related JP2612893B2 (ja) 1988-04-01 1988-04-01 テレビジョン信号走査変換伝送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2612893B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03132185A (ja) * 1989-10-17 1991-06-05 Sanyo Electric Co Ltd テレビジョン信号変換器
JP2712674B2 (ja) * 1989-12-18 1998-02-16 松下電器産業株式会社 ワイドテレビジョン信号の伝送方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01253381A (ja) 1989-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI100572B (fi) Yhteensopiva televisiolähetysjärjestelmä
JP2588636B2 (ja) Ntscテレビジョンとhdテレビジョンの画面信号の互換方法及び装置
US5001551A (en) NISC compatible two-channel transmission apparatus for enhanced definition television
JP2612893B2 (ja) テレビジョン信号走査変換伝送方法
JP2713973B2 (ja) テレビジョン信号の伝送方法及び再生方法
JP2600446B2 (ja) 映像信号処理装置
JPH07121108B2 (ja) テレビジョン方式
US4965661A (en) Method and apparatus for increasing the definiton of an NTSC video signal using an augmentation channel
JP3241368B2 (ja) テレビジョン信号伝送方式
JPH04240982A (ja) テレビジョン信号送受信装置
JP2612892B2 (ja) 画像伝送システム
JPH08331520A (ja) Edtvデコーダ装置
JPH1070736A (ja) テレビジョン信号の伝送/再生方法及び装置
JP2621730B2 (ja) ワイド画面テレビ信号の送信装置及び受信装置
JPH06350975A (ja) テレビジョン信号の構成方法
JPH0292082A (ja) テレビジョン信号の伝送方式
JPH01229584A (ja) 多重化信号受信装置
JPH0865640A (ja) ワイドテレビジョン信号処理装置
JPH01194590A (ja) 高品位テレビジョン補強ライン信号発生システム並びに復調装置
JPS62250790A (ja) テレビジヨン信号多重方式
JPH07327211A (ja) ワイドテレビジョン信号処理装置
JPH06269023A (ja) 映像信号処理装置
JPS647555B2 (ja)
JPH07143258A (ja) テレビジョン信号処理装置
JPH06296266A (ja) ワイドテレビジョン信号多重伝送装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees