JP2612528B2 - 剥離紙 - Google Patents

剥離紙

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JP2612528B2 JP4356441A JP35644192A JP2612528B2 JP 2612528 B2 JP2612528 B2 JP 2612528B2 JP 4356441 A JP4356441 A JP 4356441A JP 35644192 A JP35644192 A JP 35644192A JP 2612528 B2 JP2612528 B2 JP 2612528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、壁紙、シール、ステッ
カー等の粘着加工品において粘着面または粘着剤面に貼
りあわせて用いられる剥離紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、シール、ステッカー、カル製品等
の需要の増加にともない、これらの粘着加工物の粘着面
または粘着剤面に貼りあわせて用いられる剥離紙の需要
も高まり、同時に省資源のニーズから大量に使用される
剥離紙の再生使用に関する要求も高まってきている。従
来この種の剥離紙としては、支持体となる紙の片面もし
くは両面に直接剥離性シリコーン等の剥離剤を塗布して
剥離層を設けたものが一般的に使用されている。また、
上記構成以外にも紙支持体の表面に例えば、ラテックス
系樹脂の如く各種樹脂コートを施したり、ポリエチレン
等のフィルムをラミネートした上に剥離剤を塗布した剥
離紙が最近使用されるようになってきている。これは、
紙支持体への剥離剤の浸透により多量の剥離剤が必要と
されるということ、紙支持体表面の微小の凹凸によりシ
ール、ステッカー等の粘着剤表面に凹凸が発生して外観
を悪くする等の問題を解決するためである。
【0003】しかしながら、これら従来の剥離紙は紙支
持体に直接シリコーン樹脂等の剥離剤や各種樹脂がコー
ティングされていたり、ラミネートされているため、こ
れら樹脂類と支持体である紙との分離が容易にできな
い。従って、剥離紙を使用後に再生紙として用いること
は事実上不可能であり、焼却するしか処理する方法がな
いのが実状である。再生紙として再利用する場合には、
水に離解してパルプスラリーとして再利用されるもので
ある。そこで、上記樹脂コートとして水溶性樹脂を用い
る提案もなされているが、剥離剤が塗布されているた
め、また水溶性樹脂の溶解性が十分でないため、離解す
るには長時間を要したりして、剥離紙の再生使用は困難
であった。このように、容易に離解することのできる再
生使用可能な剥離紙は未だ得られていない状況である。
【0004】また、前述のポリエチレンラミネート紙
は、剥離剤を塗布する際の支持体への顔料の浸透が防止
されて、少ない塗布量で剥離性を付与することができる
利点を有するものである。しかし、従来の剥離紙を構成
するポリエチレン等のラミネート用樹脂は耐熱性が低い
ために、剥離剤であるシリコーン塗料等を塗布した後に
該シリコーンの硬化被膜の形成に必要な十分な温度がか
けられない。すなわち、耐熱性の低い従来のラミネート
層の上にシリコーンを塗布し、シリコーンの硬化に必要
な十分な加熱を施すとラミネート層が歪みを生じ剥離紙
がカールしたり変形するという問題を生ずる。従って、
従来の剥離紙は硬化が不十分の状態で剥離層が形成され
ているので、繰り返し剥離を行うと剥離層が剥がれ落ち
たりしてしまうという問題を有するものである。
【0005】また、前記の樹脂層を有する剥離紙ではポ
リエチレンラミネート層に比較して、湿度に対するバリ
ヤー性が十分でないため、周囲の環境の湿度変化に対し
て剥離紙や剥離紙と粘着加工物との貼り合わせ品がカー
ルし、工程上の問題や品質の低下を招いていた。以上の
ように、良好な耐熱性、湿度に対する寸法安定性、及び
再生紙適性を同時に満足する剥離紙は未だ得られていな
い現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みなされたもので、再生処理を容易に行うことができ
さらに耐熱性も良好で剥離層用シリコーンの高温キュア
が可能であり、しかも環境の湿度変化に対するカールも
ない剥離紙に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙支持体の少
なくとも片面に、下記一般式(I)により表される少な
くとも一種類の水に対して膨潤性を有する雲母類を含有
するアンダー層及び剥離層が順次積層された構成を有す
る剥離紙である。 Wp(Mg)m(Li)nSi10 (I) (式中WはNaまたはLi、RはFまたはOH、pは1
/3〜1、mは2〜8/3、nは1/3〜1または0で
あり、n=1/3〜1のときはm+n=3である。)
【0008】一般式(I)の雲母類としては下記式の鉱
物があげられる。 W Mg2 LiSi4 102 (a) W2/3 Mg8/3 Li2/3 Si4 102 (b) W1/3 Mg8/3 Li1/3 Si4 102 (C) NaMg2.5 Si4 102 (d) 一般に天然に産出する雲母は、一般式(I)で表される
もののうち、Wがカリウムイオンである構造を有するも
のである。天然の雲母は非膨潤性であるが、本発明で使
用される雲母類は、これらの天然産品とは異なり、カリ
ウムイオンがナトリウムイオンもしくはリチウムイオン
に置換されており、水に対して膨潤性を有する。またR
がフッ素であるフッ素四珪素雲母は、天然には産出せ
ず、合成品が上市されている。一般式(I)で表される
雲母類のうち、式(b)及び(c)のものは通常それぞ
れバーミキュライト、モンモリロナイトと称されている
が、これらも本発明の雲母類に含まれる。
【0009】本発明におけるアンダー層は、剥離紙の再
生処理の際に、紙支持体と剥離層が容易に分離できるよ
うに設けられるもので、式(I)の雲母類を含有するも
のである。本発明においてアンダー層中に前記の雲母類
を含有させた場合、その有する親水性・膨潤性のため
に、剥離紙の再生処理工程時にアンダー層が吸水・膨潤
して、アンダー層および剥離層が容易に紙支持体から脱
離する。従って、離解に要する時間を短縮できるという
効果を有する。
【0010】また、雲母本来の鱗片状の結晶形態を有し
ているためアンダー層の構成成分として使用した場合
に、湿度や剥離層用塗料に対するバリヤー性も付与する
ことができる。このことは、剥離紙の湿度変化に対する
カール特性を向上させたり、剥離層塗工時に剥離層用塗
料の支持体への浸透を防ぎ、剥離層の塗布量を少なくで
きるという効果も同時に得ることができる。そのほかに
も雲母類は良好な耐熱性も有しているため、従来ポリエ
チレンラミネート紙をベースとした剥離紙では困難であ
った高温での剥離層(シリコーン)のキュアリングが可
能になり、十分な耐久性を有する剥離層を得ることがで
きる。
【0011】本発明においてアンダー層は、前記の雲母
類を含有するものであり、他の高分子バインダーを結着
剤として形成される。また、顔料等の添加剤を同時に使
用することも可能である。ここで使用される高分子バイ
ンダーとしては、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、その他のビニル系樹
脂、アミド系樹脂、酸化でんぷん、カゼイン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリビニルピロリドン、シリコーン系
樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノー
ル樹脂、アルキド樹脂、クマロン−インデン樹脂、ブチ
ラール系樹脂等を単独あるいはこれらを2種以上組み合
わせて用いることができる。これらの中でも雲母類の分
散性や製造上の取扱い易さ等から、水溶性又は水性エマ
ルジョン系の樹脂が好ましい。また、顔料としては、例
えばシリカ、クレー、マイカ、タルク、カオリン、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、アルミナ、
酸化亜鉛、リトポン、サチンホワイト等、従来使用され
ている充填材料の他に有機もしくは無機の着色顔料等が
挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0012】上記の如き組成を有するアンダー層全固形
分において、雲母類は10〜80重量%含有されている
ことが好ましく、特に好ましくは30〜70重量%であ
る。ここで雲母類の含有量が10重量%より少ないと本
発明の目的である再生紙適性、耐熱性、湿度バリヤー性
が得られない。また添加量が多すぎる場合には、再生紙
適性は向上するが、被膜性が十分なものでなく湿度バリ
ヤー性が低下する。本発明において紙支持体としては、
木材パルプや合成パルプ等よりなる各種の湿式抄造法に
よる紙類及び不織布、その他乾式抄造法によるシート状
物を適宜使用することができる。
【0013】また、剥離層は、従来公知の剥離性を有す
る材料すなわち剥離剤よりなるものである。剥離剤とし
ては、例えば付加型、縮合型等のシリコーン化合物や室
温硬化型シリコーンゴム等の各種シリコーン化合物が挙
げられるが、これに限定されることなくフッ素系、アク
リル系等(一方社油脂工業社製のピーロイルシリーズ
等)の各種の剥離剤を使用することができる。本発明の
剥離紙においては、アンダー層と剥離層の間に必要に応
じてバリヤー層を設けることができる。アンダー層中に
おける雲母類の添加量を多くした場合、アンダー層上に
剥離層を直接設けると、剥離剤がアンダー層中に浸透す
る程度が若干多くなる。そこで、より少量の剥離層用塗
料で良好な剥離層の形成ができるように、バリヤー層を
設けて剥離層用塗料に対するバリヤー機能を付与するこ
とが好ましい。
【0014】バリヤー層は、樹脂単独で形成されていて
もよいが、その表面平滑性をより向上させるためには、
前述のアンダー層に用いることのできる各種の顔料粒子
を同時に使用することも有効である。バリヤー層の前記
バリヤー機能を損なうことなく、平滑性を向上させるに
は樹脂/顔料の比率が固形分比で1/0.5〜1/1.
5程度とすることが効果的である。こうした組成を有す
るバリヤー層は、キャレンダー処理等の方法によって容
易に1000秒/10cc以上の平滑度を付与すること
ができる。なお、ここでいう平滑度とは王研式の測定方
法によって測定したものである。
【0015】バリヤー層に用いられる樹脂としては、前
記のアンダー層に用いられる樹脂を適宜使用することが
できるが、中でもより高い耐熱性を有するものが好まし
く、例えばポリビニルアルコール樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックス、ポリウレタン樹脂、酸化デ
ンプン、カゼイン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニ
ルピロリドン等の高分子化合物を使用することが好まし
い。また、これらの樹脂に加えてメラミン系、イソシア
ネート系、エポキシ系、金属キレート系、グリオキザー
ル系等の架橋剤を適宜使用することも有効である。
【0016】本発明の剥離紙は、支持体上の少なくとも
片面に、前記のアンダー層、剥離層を順次積層して設
け、必要に応じバリヤー層を設けた構成よりなるもので
ある。紙支持体上に各層を設けるには、各層を形成する
ための材料を均一に混合分散して調製した塗料をロール
コーティング法、ブレードコーティング法、スプレーコ
ーティング法、エアナイフコーティング、ロッドバーコ
ーティング法等の方法によって、本発明の積層順序に従
って塗布・乾燥すればよい。なお、アンダー層の塗布量
は5〜15g/m2 程度、好ましくは8〜10g/m2
であり、バリヤー層は2〜10g/m2 程度、好ましく
は4〜7g/m2 であり、また剥離層は0.1〜2g/
2 程度、好ましくは0.5〜1g/m2 である。
【0017】
【実施例】次に、実施例により本発明の詳細な説明を行
う。なお、配合を示す「部」は全て重量部を表す。 実施例1 坪量90g/m2 の上質紙からなる紙支持体の片面に、
下記組成よりなるアンダー層用塗料を調製後、塗布・乾
燥してアンダー層(塗布量8g/m2 )を設けた。 ・雲母(ME−100、コープケミカル社製) 5部 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 23部 次に、上記アンダー層が設けられている面とは反対側の
面に下記組成よりなるバック層用塗料を塗布・乾燥して
バック層(塗布量12g/m2 )を設けた。 ・絹雲母(ミクロクリーン、同和鉱業社製) 4部 ・雲母(ME−100、コープケミカル社製) 3部 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 23部
【0018】次にこのアンダー層及びバック層が設置さ
れた支持体にキャレンダー処理を行い、両面の平滑性を
高めた後で、下記組成よりなる剥離層用塗料を塗布し、
140℃の熱風で60秒間乾燥硬化させて厚さ0.2μ
mの剥離層を設けて本発明の剥離紙を作製した。 ・シリコーン 10部 (SD7226、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製 固形分30%) ・硬化触媒 0.03部 (SRX212、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製) ・トルエン 20部
【0019】実施例2 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は、実施例1と全く同様にして本発明の剥離紙を作製し
た。 ・雲母(ME−100、コープケミカル社製) 2.7部 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 23部
【0020】実施例3 坪量90g/m2 の上質紙からなる紙支持体の片面に、
下記組成よりなるアンダー層用塗料を調製後、塗布・乾
燥してアンダー層(塗布量8g/m2 )を設けた。 ・雲母(ME−100、コープケミカル社製) 11部 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 23部 次に、上記アンダー層が設けられている面とは反対側の
面に下記組成よりなるバック層用塗料を塗布・乾燥して
バック層(塗布量12g/m2 )を設けた。 ・絹雲母(ミクロクリーン、同和鉱業社製) 6部 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 23部
【0021】次にこのアンダー層及びバック層が設置さ
れた支持体にキャレンダー処理を行い、両層表面の平滑
性を高めた。次に、上記アンダー層上に下記組成よりな
るバリヤー層用塗料を塗布・乾燥してバリヤー層(塗布
量10g/m2 )を設けた。 ・ポリビニルアルコール 50部 (ゴーセノールT−330、日本合成化学社製、10%水溶液) ・メラミン系架橋剤 3部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製、固形分80%) ・水 10部 次に、上記アンダー層上に下記組成よりなる剥離層用塗
料を塗布し、140℃の熱風で60秒間乾燥硬化させて
厚さ0.2μmの剥離層を設けて本発明の剥離紙を作製
した。 ・シリコーン 10部 (SD7226、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製 固形分30%) ・硬化触媒 0.03部 (SRX212、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製) ・トルエン 20部
【0022】比較例1 アンダー層における雲母の代わりにクレーを用いた以外
は実施例1と全く同様にして比較用の剥離紙を作製し
た。 比較例2 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は実施例1と全く同様にして比較用の剥離紙を作製し
た。 ・スチレン−ブタジエンラテックス 10部 (ラックスター6071A、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・水 12部
【0023】以上の実施例1〜3および比較例1〜2で
得られた剥離紙について、対湿度カール性、再生処理適
性について以下の方法で試験を行った。 対湿度カール性 各サンプルと粘着加工した厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートフイルムを貼り合わせた。各貼り合わせ
サンプルをA4サイズに断裁し、高湿(30℃/80%
RH)、低湿(30℃/20%RH)の環境下に24時
間放置した後のカールを確認した。カールが大きく工程
上や品質上の問題となるものを×、カールが小さく実用
上問題のないものを○とした。
【0024】再生処理適性 JIS P−8209に従い、離解機を10分間運転し
た後に得られた離解品を水で希釈して、離解できない粗
大パルプの状況について目視にて観察した。また得られ
た離解品を手抄きで紙とし、その表面に散在するフロッ
ク状の未離解部についても目視で観察した。それぞれの
サンプルについて未離解分が多く実用に耐えないものを
×、良好なものを○、中間程度のものを△とした。
【0025】試験結果は表1に示したとおりであり、本
発明の剥離紙は良好な対湿度カール性と、良好な再生処
理適性を有していることが確認された。また、実施例1
〜3の剥離層面と、粘着加工が施されたポリエステルフ
ィルムの粘着面と貼り合わせて剥離性能の評価をした結
果、100回の繰り返し剥離でも全く問題がなかった。
一方、比較例1の剥離紙は剥離剤の浸透が多く十分な剥
離性(剥離紙が粘着面より抵抗なく容易に剥離しない)
が得られなかった。なお、実施例1においてアンダー層
の雲母を絹雲母(ミクロクリーン、同和鉱業社製)5部
または白雲母(A−11、山口雲母工業所社製)5部に
代えた以外は同様にして作製した剥離紙は、対湿度カー
ル性は実用上問題がなかったが、再生処理適性は実用に
耐えないもの(×)であった。
【表1】
【0026】実施例4 坪量90g/m2 の上質紙からなる紙支持体の少なくと
も片面に、下記組成よりなるアンダー層用塗料を調製
後、塗布・乾燥してアンダー層(塗布量8g/m2 )を
設けた。 ・雲母 300部 (スメクタイトSWN、コープケミカル社製、5%水分散品) ・スチレン−ブタジエン共重合ラテックス 48部 (ラックスターDS405、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・マイカ(ミクロクリーン、同和鉱業社製) 5部 ・メラミン系架橋剤 2.7部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製、固形分80%) ・水 10部 次に該アンダー層上に下記組成よりなるバリヤー層用塗
料を塗布・乾燥してバリヤー層(塗布量3g/m2 )設
けた。 ・アクリルエマルジョン 100部 (モビニール767、ヘキスト合成社製、固形分45%) ・マイカ(ミクロクリーン、同和鉱業社製) 22部 ・水 100部
【0027】次に、上記バリヤー層表面上に下記組成よ
りなる剥離層用塗料を塗布し、140℃の熱風で60秒
間乾燥硬化させて厚さ0.1μmの剥離層を設けて本発
明の剥離紙を作製した。 ・シリコーン 10部 (SD7226、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製、固形分30%) ・硬化触媒 0.03部 (SRX212、トーレ・ダウコーニングシリコーン社製) ・トルエン 20部
【0028】実施例5 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は、実施例1と全く同様にして本発明の剥離紙を作製し
た。 ・雲母 500部 (スメクタイトSWN、コープケミカル社製、5%水分散品) ・スチレン−ブタジエン共重合共重合ラテックス 48部 (ラックスターDS405、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・メラミン系架橋剤 2.7部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製,固形分80%)
【0029】実施例6 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は、実施例1と全く同様にして本発明の剥離紙を作製し
た。 ・雲母 500部 (スメクタイトSWF、コープケミカル社製、5%水分散品) ・スチレン−ブタジエン共重合ラテックス 30部 (ラックスターDS405、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・メラミン系架橋剤 1.7部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製、固形分80%)
【0030】比較例3 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は、実施例4と全く同様にして比較用の剥離紙を作製し
た。 ・ポリビニルアルコール 100部 (T330、日本合成化学社製、10%水溶液) ・マイカ(ミクロクリーン、同和工業社製) 10部 ・メラミン系架橋剤 1.4部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製、固形分80%)
【0031】比較例4 アンダー層用塗料として下記組成のものを使用した以外
は、実施例1と全く同様にして比較用の剥離紙を作製し
た。 ・スチレン−ブタジエン共重合ラテックス 48部 (ラックスターDS405、大日本インキ化学工業社製、固形分45%) ・メラミン系架橋剤 3部 (スミレーズSR613、住友化学工業社製、固形分80%) ・水 30部
【0032】以上、実施例4〜6、比較例3〜4の剥離
紙を使って再生工程の試験を行った。方法はJIS P
−8209に従い、離解機を10分間運転した後に得ら
れた離解品を水で希釈して、離解できない粗大パルプの
状況について目視にて観察した。また得られた離解品を
手抄きで紙とし、その表面に散在するフロック状の未離
解部についても目視で観察した。それぞれのサンプルに
ついて未離解分が多く実用に耐えないものを×、良好な
ものを○、中間程度のものを△とした。
【0033】
【表2】 結果は表2に示すとおりであり、本発明の剥離紙は容易
に離解することができ、かかる離解品100%で再生し
た紙シートもフロック状未離解部がほとんど認められな
い良好なものであった。一方、比較例の剥離紙は離解が
困難でフロック状未離解部が多く再利用には問題を有す
るものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明の剥離紙は、雲母類を含有するア
ンダー層及び必要に応じてバリヤー層を剥離層の下層と
して設けたことにより、良好なバリヤー性が得られて
剥離剤の浸透を抑え少量の剥離剤で十分な剥離性能を得
ることができ、また、対湿度カール性も良好である、
良好な耐熱性を有することから製造時に剥離剤の硬化を
十分に行うことができる、優れた再生処理適性を有す
るため再生紙として使用する際の再生処理が容易に行う
ことができる、という三つの大きな効果を有するもので
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙支持体の少なくとも片面に、下記一般
    式(I)により表される少なくとも一種類の水に対して
    膨潤性を有する雲母類を含有するアンダー層及び剥離層
    が順次積層された構成を有する剥離紙。 Wp(Mg)m(Li)nSi10 (I) (式値WはNaまたはLi、RはFまたはOH、pは1
    /3〜1、mは2〜8/3、nは1/3〜1または0で
    あり、n=1/3〜1のときはm+n=3である。)
  2. 【請求項2】 アンダー層と剥離層の間にバリヤー層が
    設けられていることを特徴とする請求項1の剥離紙。
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