JP2946794B2 - 剥離紙 - Google Patents

剥離紙

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JP2946794B2
JP2946794B2 JP5861891A JP5861891A JP2946794B2 JP 2946794 B2 JP2946794 B2 JP 2946794B2 JP 5861891 A JP5861891 A JP 5861891A JP 5861891 A JP5861891 A JP 5861891A JP 2946794 B2 JP2946794 B2 JP 2946794B2
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英明 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着紙、粘着シート及
び粘着テープ等に使用する剥離紙に関し、剥離剤を直接
塗工することができて、さらに古紙再生パルプとして再
利用が可能な剥離紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着紙、粘着シート及び粘着テープ等に
使用される剥離紙の基紙は、大別して2種類に分類され
る。一つは上質紙やクラフト紙等の原紙にシリコーン樹
脂剥離剤塗工の目止め層として、ポリエチレン等の樹脂
フィルム層を設けたポリラミネート紙であり、もう一つ
は高度に叩解したパルプを使用し、シリコーン樹脂剥離
剤塗工の目止め剤として、ポリビニルアルコール(以下
PVAと略称)、デンプン、カルボキシメチルセルロー
ス(以下CMCと略称)等の塗工を行い、さらに高度な
スーパーキャレンダー処理を行い高密度化したグラシン
紙である。
【0003】このように、従来剥離紙の基紙として使用
されているポリラミネート紙ではラミネートフィルムが
含まれており、また、高密度化されたグラシン紙ではパ
ルプ離解が困難なため、古紙再生パルプとしての再利用
が難しく、ほとんど回収されることなく廃棄焼却処分さ
れているのが実情である。
【0004】一方、地球環境問題がクローズアップされ
ている今日、森林資源保護のために古紙の再利用が大き
な社会問題となっており、剥離紙古紙の場合も、これを
再利用できる技術の開発が強く望まれている。ところ
で、現在古紙再生パルプとして再利用されている各種の
用紙を、剥離紙の基紙として使用するためには、ポリラ
ミネート紙やグラシン紙が備えている剥離紙としての多
くの特性を付与する必要がある。そして、例えば一般印
刷用の塗被紙を剥離紙として使用するためには、剥離剤
層の塗工適性、剥離性及び工業的経済性等多くの技術改
良が必要であり、現状では古紙再生パルプとして再利用
可能な剥離紙は実用されるには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明者等は古紙再生パルプとして再利用ができ、しかも
シリコーン樹脂剥離剤を直接塗工することが可能で、従
来の剥離紙に比較して粘着紙上紙の剥離性にも優れた剥
離紙の開発について、鋭意研究を重ねた結果、原紙上に
顔料及び接着剤を主成分とする塗被層を設けた塗被紙
に、特定の新規な四つの規定を加えてやると、これらの
相乗効果によって、極めて顕著な改良効果が得られるこ
とを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙上に顔料
及び接着剤を主成分とする塗被層を設けた塗被紙の塗被
層上に、剥離剤層を積層した剥離紙において、該塗被紙
が、(a)塗被層の乾燥重量が片面当たり5g/m2
上であること。(b)塗被層表面にシリコーン樹脂濃度
が6重量%であるトルエン溶液を滴下し、10秒後の接
触角が10度以上であること。(c)塗被紙表面のスム
ースター平滑度が55cmHg以下であること。(d)塗被
紙のガーレー高圧透気度が50秒/10ml以上であるこ
と。を同時に満たすことを特徴とする剥離紙である。
【0007】
【作用】本発明の剥離紙は上記の如く、片面当たり5g
/m2 以上の塗被層を有する塗被紙をその基紙とするも
のであるが、粘着紙として仕上げた時の剥離性や剥離紙
の再離解性を満足させるために、特定のシリコーン樹脂
に対する濡れ性(接触角度)及び特定の平滑性、さらに
は特定の高圧透気度を有することが必須の要件である。
そして濡れ性は、接触角測定に信越化学社製KS−77
0シリコーン樹脂をトルエンで6重量%に希釈した溶液
を使用し、この溶液を塗被層表面に滴下し、10秒後の
接触角を、協和界面化学社製CONTACT−ANGL
E METER CA−Dで画像解析処理することによ
り求められる。
【0008】そして、10秒後の接触角が10度未満の
場合には、シリコーン樹脂が基紙の塗被層の中まで滲み
込んでしまうため、剥離性が極端に低下して剥離紙とし
て実用的に使用不可能となる。そのため、10度以上の
接触角が必要であり、好ましくは14度以上の接触角を
有するように塗被層の調整が行われる。
【0009】次いで、本発明でいう塗被層の平滑性は、
東英電子工業社製スムースター平滑度試験器を使用して
測定した値で調整され、この値が55cmHgを越えると、
表面の粗さが大きくなり過ぎ乾燥重量で片面当たり0.
3〜3.0g/m2 程度のシリコーン樹脂剥離剤量では
塗被紙表面を充分に被覆できず、剥離性が極端に低下し
てしまう。そのため、55cmHg以下の平滑性が必要であ
り、好ましくは30cmHg以下に調節される。
【0010】さらに、本発明でいう高圧透気度は、熊谷
理機工業社製高圧型デンソメーターを使用して測定した
値であり、この値が50秒/10ml未満の場合にはシリ
コーン樹脂が塗被層の中まで滲み込んでしまうため、剥
離性が極端に低下して、剥離紙として実用的に使用不可
能となる。従って50秒/10ml以上、好ましくは60
秒/10ml以上に調節される。なお、上記の如き特定の
透気度を有する塗被紙のうちでも、高圧透気度が100
〜4000秒/10mlの範囲にあり、且つ塗被層のピン
ホールが4000個/m2以下、好ましくは1000個
/m2 以下である塗被紙は、特に初期の剥離性に極めて
優れるのみならず、経時により剥離性が低下した後であ
っても優れた剥離性を維持しうる剥離紙が得られるた
め、とりわけ好ましい。
【0011】かかるピンホールの個数は、マシンの流れ
方向を長辺とする20cm×25cmの塗被紙サンプルを調
製し、この塗被層にK&Nインキ(東洋インキ製造株式
会社製)をケロシンで1.5倍に薄めてバーで塗り、1
分30秒間放置した後、ガーゼで余剰のインクを拭き取
って105℃の熱風乾燥機で3分間乾燥した後、紙面上
に見えるピンホールの数を測定し、その値を20倍して
1m2 当たりのピンホール数に換算したものである。
尚、シリコーン樹脂剥離剤層の乾燥重量は片面当たり
0.3〜3.0g/m2 程度の極めて少量であっても優
れた剥離力を示すため、本発明の剥離紙は経済的にも優
れた作用効果を呈するものである。
【0012】また、剥離力の測定には、インテスコ社製
INTESCO Model 2001を使用すればよ
く、剥離速度0.3m/分,引張角度180度の条件で
測定した剥離力が50g/5cmを越えると剥離性が悪く
なるため、この値以下に調節するのが望ましい。
【0013】上記の如き様々な特性を備えた本発明の剥
離紙に使用される塗被紙の製造方法について以下に示
す。剥離紙用塗被紙に使用される原紙については特に限
定がなく、例えば通常の抄紙機で抄造される酸性紙、中
性紙のいずれでもよく、勿論古紙再生パルプを含む酸性
紙、中性紙、高歩留パルプを含む中質紙であってもよ
い。さらに、例えばサイズプレス、ビルブレード等で予
備塗工した原紙等も使用可能である。
【0014】そして、各種原紙に合わせて、前記特性を
備えるように塗被組成物に使用される顔料、接着剤、さ
らには各種助剤が適宜選択使用されるものである。顔料
としては、例えばカオリン、クレー、水酸化アルミニウ
ム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化
チタン、サチンホワイト、タルク、プラスチックピグメ
ント、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の如
き通常の塗被紙用顔料から適宜選択して使用されるが、
勿論二種類以上の顔料を併用することもできる。
【0015】接着剤としては、例えば酸化澱粉、陽性澱
粉等の澱粉類、CMC、ヒドロキシエチルセルロース等
のセルロース誘導体、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質
等のタンパク質類、スチレン・ブタジエン共重合体、メ
チルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジエ
ン系重合体ラテックス、アクリル酸エステルの重合体又
は共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれ
らの各種重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基
含有単量体で変性したアルカリ溶解性或いはアルカリ非
溶解性の重合体ラテックス、PVA、オレフィン・無水
マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成樹脂系接着剤の
如き通常の塗被紙用接着剤が単独或いは併用される。
【0016】なお、一般に接着剤は顔料100重量部に
対して5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量
%程度の範囲で配合される。また、塗被組成物中には必
要に応じて、例えば消泡剤、着色剤、離型剤、流動変性
剤等の各種助剤が適宜配合されるが、塗被層の固化を促
進する助剤として、例えばアミン、アミド、ポリアクリ
ルアミン等や亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カル
シウム、バリウム等の多価金属の塩を、顔料100重量
部に対して0.1〜10重量%程度添加してもよい。
【0017】上記の如き条件で得られた塗被液は、一般
の塗被紙製造に用いられる、例えばキャストコーター、
ブレードコーター、エヤーナイフコーター、ロールコー
ター、リバースロールコーター、バーコーター、カーテ
ンコーター、ダイスロットコーター、グラビアコータ
ー、チャンプレックスコーター、サイズプレスコーター
等の塗被装置を設けたオンマシンコーターやオフマシン
コーターによって、原紙上に一層或いは二層以上に分け
て片面または両面に塗被される。
【0018】なお、両面剥離紙を製造する場合には当然
のことであるが、片面剥離紙の裏面に印刷を施すような
場合にも、印刷仕上がりを考慮して両面に塗被液を塗被
するのが好ましい。塗被液の固形分濃度は、一般に40
〜75重量%程度に調節され、操業性等を考慮すると4
5〜70重量%の範囲が好ましい。また、原紙への塗被
量は一般に乾燥重量で片面当たり5〜50g/m2 程度
であるが、得られる塗被紙の白紙品質、剥離層のバリヤ
ー性を考慮すると8〜40g/m2 の範囲で調節するの
がより好ましい。
【0019】そして、塗工された直後の湿潤塗被層を乾
燥する方法としては、例えば蒸気加熱、熱風加熱、ガス
ヒーター加熱、電気ヒーター加熱、赤外線ヒーター加
熱、高周波加熱、レーザー加熱、電子線加熱等各種の乾
燥方法が採用されるが、特に限定されるものではない。
上記の如くして得られた塗被紙は、本発明で規定される
前記の如き特性を備えるように、塗被層表面の仕上げ処
理が必要に応じて施されるが、仕上げ処理には、例えば
スーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトコンパ
クトカレンダー等の金属ロール又はドラムと弾性ロール
より成る各種カレンダーがオンマシンやオフマシンで適
宜選択して用いられる。
【0020】本発明の剥離紙は、上記のようにして得ら
れた塗被紙に、直接シリコーン樹脂剥離剤を塗布し、乾
燥熱硬化して製造される。なお、シリコーン樹脂剥離剤
としては、溶剤系シリコーン樹脂、及び、紫外線硬化型
または電子線硬化型などの電離放射線硬化型シリコーン
樹脂が好ましく用いられるが、電離放射線硬化型シリコ
ーン樹脂を使用する場合には、紫外線または電子線照射
によってシリコーン樹脂が硬化される。また、シリコー
ン樹脂の塗布量は、古紙再生パルプとして再利用するこ
とを考慮すると、乾燥重量で片面当たり0.3〜3.0
g/m2 程度の範囲となるように調節するのが望まし
い。さらに、剥離剤層を形成する塗布装置としては、例
えばロールコーター、バーコーター、グラビアコーター
等の一般剥離剤塗工用の各種コーターあるいは印刷機等
が適宜使用される。
【0021】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をより具体的
に説明するが、勿論その範囲に限定されるものではな
い。また、例中の部及び%は特に断らない限りそれぞれ
重量部及び重量%を示す。
【0022】実施例1顔料としてカオリン(商品名:U
W−90,EMC社製)80部、沈降性炭酸カルシウム
(商品名:タマパールTP,奥多摩工業社製)20部
を、ポリアクリル酸ソーダ0.2部(固形分)を用いて
コーレス分散機で分散し、固形分濃度70%の顔料スラ
リーを調製した。この顔料スラリーに酸化澱粉(商品
名:エースA,王子コーンスターチ社製)5部(固形
分)、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(商品
名:JSR0696,日本合成ゴム社製)10部(固形
分)を加え、更に、水を加えて固形分濃度60%の塗被
液を調製した。
【0023】この塗被液を120g/m2 の上質原紙
に、塗被層の乾燥重量が片面当たり20g/m2 となる
ようにブレードコーターで両面塗被し、熱風加熱エアー
ホイルドライヤーで紙水分が7%になるように乾燥し
た。次に、12段スーパーキャレンダーで処理し、接触
角17度、スムースター平滑度9cmHg、ガーレー高圧透
気度230秒/10ml、ピンホール1000個/m 2
塗被紙を得た。
【0024】この塗被紙にバーコーターで溶剤系シリコ
ーン樹脂剥離剤(商品名:KS770,信越化学社製)
を乾燥重量が0.8g/m2 になるように塗布し、13
0℃の熱風加熱ドライヤーで1分間乾燥し、剥離紙を製
造した。次いで、得られた剥離紙にアクリルエマルジョ
ン粘着剤(商品名:ニカゾールL−144,日本カーバ
イト社製)を乾燥重量が25g/m2 になるようにリバ
ースロールコーターで塗布し、130℃の熱風加熱ドラ
イヤーで90秒乾燥し、上紙としてキャストコート紙
(商品名:ミラーコート85g/m2 ,神崎製紙社製)
を貼り合わせて粘着紙を得た。
【0025】この粘着紙についてマシンの流れ方向を長
辺とする10cm×5cmのサンプルを調製し、INTES
CO Model 2001で剥離速度0.3m/分の
試験条件で流れ方向に180度の引張角度で剥離させた
時の剥離力を測定し、その結果を表1に記した。なお、
剥離力の測定は、製造直後の粘着紙を20℃,65%R.
H.の条件下で5時間シーズニングした試料(直後)、お
よび経時後の剥離性を評価するための促進試験として5
0℃の恒温加熱処理機内に1週間放置した後、20℃,
65%R.H.の条件下で5時間シーズニングした試料(経
時後)について行った。更に、剥離力の総合評価を併せ
て表1に示した。
【0026】 〔総合評価の基準〕 A:極めて優れている B:優れている C:良好 D:劣る E:極めて劣る
【0027】実施例2 実施例1で調製された塗被液を90g/m2 の原紙に乾
燥重量が片面当り10g/m2 となるようにロールコー
ターで両面塗被し、さらに、同塗被液を乾燥重量が片面
当たり10g/m2 となるようにバーコーターで両面に
上塗りをし、蒸気加熱シリンダードライヤーで紙水分が
7%になるように乾燥した。
【0028】次に、12段スーパーキャレンダーで処理
し、接触角20度、スムースター平滑度5cmHg、ガーレ
ー高圧透気度400秒/10ml、ピンホール100個/
2 の塗被紙を得た。
【0029】得られた塗被紙を使用した以外は実施例1
と同様にして剥離紙及び粘着紙を得て、実施例1と同様
に評価を行い、その結果を表1に記した。
【0030】実施例3 顔料としてカオリン(UW−90)60部、サチンホワ
イト(商品名:サチンホワイト,白石工業社製)10
部、微粒子重質炭酸カルシウム(商品名:カービタル9
0,富士カオリン社製)30部を、分散剤としてポリア
クリル酸ソーダ0.2部を用いてコーレス分散機で分散
し固形分濃度65%の顔料スラリーを調製した。この顔
料スラリーに酸化澱粉(商品名:エースA,王子コーン
スターチ社製)1部(固形分)、スチレン・ブタジエン
共重合体ラッテクス(JSR0696)13部(固形
分)を加え、更に水を加えて固形分濃度60%の塗被液
を調製した。
【0031】この塗被液を80g/m2 の上質原紙に乾
燥重量が片面当り20g/m2 となるようにブレードコ
ーターで両面塗被後、エアーホイルドライヤーで紙水分
が9%になるように乾燥した。次に、12段スーパーキ
ャレンダーで処理し、接触角22度、スムースター平滑
度2cmHg、ガーレー高圧透気度600秒/10ml、ピン
ホール600個/m2 の塗被紙を得た。
【0032】得られた塗被紙を使用し、実施例1と同様
にして剥離紙及び粘着紙を得て、実施例1と同様に評価
を行い、その結果を表1に記した。
【0033】実施例4 シリコーン樹脂剥離剤層の乾燥重量を0.3g/m2
した以外は、実施例3と同様にして剥離紙を製造し、実
施例1と同様に粘着紙を得て評価した。
【0034】実施例5 カオリン(UW−90)80部、沈降性炭酸カルシウム
(タマパールTP)20部、15%カゼイン水溶液15
部(固形分)、アクリル酸・ブタジエン・メチルメタク
リレート共重合体ラテックス15部(固形分)からなる
固形分濃度53%の塗被液を調製した。
【0035】この塗被液を80g/m2 のキャストコー
ト用原紙に乾燥重量が片面当り25g/m2 となるよう
にウエットキャスト方式でキャスト仕上げを行い、接触
角26度、スムースター平滑度1.3cmHg、ガーレー高
圧透気度60秒/10ml、ピンホール3500個/m2
のキャスト塗被紙を得た。
【0036】得られたキャスト塗被紙を使用した以外は
実施例1と同様にして剥離紙及び粘着紙を得て、実施例
1と同様に評価した。
【0037】実施例6 顔料としてカオリン(UW−90)90部、沈降性炭酸
カルシウム(商品名:タマパールFCC,奥多摩工業社
製)10部をポリアクリル酸ソーダ0.2部を用いてコ
ーレス分散機で分散し、固形分濃度72%の顔料スラリ
ーを調製した。この顔料スラリーにアルカリ感応性ラテ
ックス15部(固形分)を加え、更に水を加えて固形分
濃度65%の塗被液を調製した。
【0038】この塗被液を80g/m2 の中質原紙に乾
燥重量が片面当り5g/m2 となるようにブレードコー
ターで両面塗被後、エアーホイルドライヤーで紙水分が
6%になるように乾燥した。次に、12段スーパーキャ
レンダーで処理し、接触角25度、スムースター平滑度
30cmHg、ガーレー高圧透気度180秒/10ml、ピン
ホール2000個/m2 の塗被紙を得た。以後は実施例
1と同様にして剥離紙及び粘着紙を得て、実施例1と同
様に評価した。
【0039】実施例7 顔料としてカオリン(商品名:HT,EMC社製)60
部、重質炭酸カルシウム(商品名:ソフトン2200,
備北粉化社製)40部をポリアクリル酸ソーダ0.2部
を用いてコーレス分散機で分散し、固形分濃度70%の
顔料スラリ−を調製した。この顔料スラリーに酸化澱粉
9部(固形分)、スチレン・ブタジエン共重合体ラテッ
クス15部(固形分)を加え、更に水を加えて固形分濃
度60%の塗被液を調製した。
【0040】この塗被液を80g/m2 の原紙に乾燥重
量が片面当り10g/m2 となるようにブレードコータ
ーで片面塗被後、エアーホイルドライヤーで紙水分が6
%になるように乾燥した。次に、12段スーパーキャレ
ンダーで処理し、接触角10度、スムースター平滑度5
4cmHg、ガーレー高圧透気度50秒/10ml、ピンホー
ル2500個/m 2 の塗被紙を得た。
【0041】この塗被紙にバーコーターで溶剤系シリコ
ーン樹脂剥離剤(KS770)を乾燥重量で1.0g/
2 になるように塗布し、130℃の熱風ドライヤーで
1分間乾燥し、剥離紙を製造した。以後は実施例1と同
様に粘着紙を得て、実施例1と同様に評価した。
【0042】実施例8溶剤系シリコーン樹脂剥離剤(K
S770)の乾燥重量を2.0g/m2 とした以外は実
施例7と同様にした。
【0043】実施例9 顔料としてカオリン(UW−90)30部、重質炭酸カ
ルシウム(ソフトン2200)70部を、ポリアクリル
酸ソーダ0.2部(固形分)を用いてコーレス分散機で
分散し、固形分濃度70%の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーに酸化澱粉(エースA)15部(固形
分)、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(JS
R0696)4部(固形分)を加え、更に、水を加えて
固形分濃度60%の下塗り用塗被液を調製した。
【0044】一方、顔料としてカオリン(UW−90)
90部、微粒子重質炭酸カルシウム(カービタル90)
10部を、ポリアクリル酸ソーダ0.2部(固形分)を
用いてコーレス分散機で分散し、固形分濃度70%の顔
料スラリーを調製した。この顔料スラリーに酸化澱粉
(エースA)5部(固形分)、スチレン・ブタジエン共
重合体ラテックス(JSR0696)15部(固形分)
を加え、更に、水を加えて固形分濃度60%の上塗り用
塗被液を調製した。
【0045】70g/m2 の原紙に上記下塗り用塗被液
を乾燥重量が片面当り20g/m2 となるようにロール
コーターで両面塗被し、さらに、上記上塗り用塗被液を
乾燥重量が片面当たり15g/m2 となるようにバーコ
ーターで両面に塗被した以外は実施例2と同様に仕上
げ、接触角27度、スムースター平滑度4cmHg、ガーレ
ー高圧透気度2000秒/10ml、ピンホール100個
/m2 の塗被紙を得た。
【0046】得られた塗被紙を使用し、シリコーン樹脂
剥離剤(KS770)の塗布量を乾燥重量で0.4g/
2 とした以外は実施例1と同様にして剥離紙および粘
着紙を製造し、実施例1と同様に評価し、その結果を表
1に示した。
【0047】実施例10 実施例9において、下塗り用塗被液の酸化澱粉使用量を
5部(固形分)とし、且つ、上塗り用塗被液のラテック
ス使用量を16部とした以外は、実施例9と同様に行っ
て、接触角29度、スムースター平滑度3cmHg、ガーレ
ー高圧透気度3500秒/10ml、ピンホール100個
/m2 の塗被紙を得た。
【0048】得られた塗被紙を使用し、シリコーン樹脂
剥離剤(KS770)の乾燥塗布量を0.3g/m2
した以外は実施例1と同様にして剥離紙および粘着紙を
製造し、実施例1と同様に評価し、その結果を表1に示
した。
【0049】実施例11 溶剤系シリコーン樹脂剥離剤の代わりに紫外線硬化型シ
リコーン樹脂剥離剤(商品名:X−62−7540,信
越化学社製)を使用し、これを乾燥重量が1.5g/m
2 となるように塗布し、200WのUVランプで硬化さ
せた以外は実施例7と同様にして剥離紙を得た。
【0050】この剥離紙を用い、粘着剤としてアクリル
エマルジョン粘着剤の代わりにホットメルトタイプの粘
着剤(商品名:JF−5027,日本フーラー社製)を
乾燥重量が25g/m2 になるように塗布した以外は実
施例1と同様に行って粘着紙を製造し、実施例1と同様
に評価し、その結果を表1に示した。
【0051】比較例1 実施例1と同様に塗被乾燥し、次に12段スーパーカレ
ンダーでロールを加温せずに軽加圧で高速仕上げして、
接触角16度、スムースター平滑度60cmHg、ガーレー
高圧透気度60秒/10ml、ピンホール1000個/m
2 の塗被紙を製造した。得られた塗被紙を使用した以外
は実施例1と同様に剥離紙、粘着紙を得て、実施例1と
同様に評価した。
【0052】比較例2 実施例1と同様に塗被し、紙水分が5%になるように乾
燥した。次に12段スーパーカレンダーで低速仕上げし
た以外は比較例1と同様にして、接触角16度、スムー
スター平滑度40cmHg、ガーレー高圧透気度45秒/1
0ml、ピンホール1000個/m2 の塗被紙を製造し
た。得られた塗被紙を使用した以外は実施例1と同様に
剥離紙及び、粘着紙を得て、実施例1と同様に評価し
た。
【0053】比較例3 顔料としてカオリン(HT)60部、重質炭酸カルシウ
ム(ソフトン2200)40部をポリアクリル酸ソーダ
0.2部を用いてコーレス分散機で分散し、固形分濃度
70%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに
酸化澱粉2部(固形分)、スチレン・ブタジエン共重合
体ラテックス(JSR0696)6部(固形分)を加
え、更に水を加えて固形分濃度60%の塗被液を調製し
た。
【0054】この塗被液を80g/m2 の原紙に乾燥重
量が片面当り4g/m2 となるようにブレードコーター
で片面塗被後、エアーホイルドライヤーで紙水分が6%
になるように乾燥した。
【0055】次に、12段スーパーキャレンダーで処理
し、接触角7度、スムースター平滑度60cmHg、ガーレ
ー高圧透気度40秒/10ml、ピンホール3000個/
2 の塗被紙を得た。この塗被紙にバーコーターで溶剤
系シリコーン樹脂剥離剤(KS770)を乾燥重量で
2.5g/m2 になるように塗被乾燥し、剥離紙を製造
した。以後は実施例1と同様に粘着紙を得て実施例1と
同様に評価をした。
【0056】比較例4 実施例3と同様に両面塗被し、エアードライヤーで紙水
分が6%になるように乾燥した。次に12段スーパーカ
レンダーでロールを加温せずに軽加圧で高速仕上げし
て、接触角20度、スムースター平滑度60cmHg、ガー
レー高圧透気度60秒/10ml、ピンホール600個/
2 の塗被紙を得た。この塗被紙にバーコーターで溶剤
系シリコーン樹脂剥離剤(KS770)を乾燥重量で
1.0g/m 2 になるように塗被乾燥し、剥離紙を製造
し、以後は実施例1と同様に粘着紙を得て評価した。
【0057】比較例5 実施例1と同様に塗被し、紙水分が5%になるように乾
燥し、比較例1と同様に仕上げして、接触角15度、ス
ムースター平滑度60cmHg、ガーレー高圧透気度40秒
/10ml、ピンホール1500個/m2 の塗被紙を得
た。この塗被紙にバーコーターで溶剤系シリコーン樹脂
剥離剤(KS770)を乾燥重量で2.0g/m2 にな
るように塗布乾燥し、剥離紙を製造した以外は実施例1
と同様に評価した。
【0058】比較例6 実施例1の塗被紙に代えて、市販のグラシン紙80g/
2 を使用した以外は実施例1と同様にして剥離紙を得
た。
【0059】実施例1〜11と比較例1〜6で得られた
剥離紙用基紙(剥離剤塗布前)及び剥離紙(剥離剤塗布
後)について、古紙再生パルプ化における離解性を評価
し、その結果を表2に記載した。なお、離解性は、温度
20℃,固形分濃度15%の条件下で20分離解後の単
繊維化の程度で評価した。
【0060】 〔離解性の評価基準〕 ○:再生パルプとして使用可能 ×:単繊維化の程度が劣り、再生パルプとして使用不可 ××:単繊維化の程度が極めて劣り、再生パルプとして
使用不可
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明の剥離紙は、古紙再生パルプとして充分再利用でき、
しかも剥離剤を直接塗工することが可能であり、いずれ
も剥離性に優れた剥離紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 7/02 WPI/L(QUESTEL)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原紙上に顔料及び接着剤を主成分とする塗
    被層を設けた塗被紙の塗被層上に、剥離剤層を積層した
    剥離紙において、該塗被紙が、下記条件を同時に満たす
    ことを特徴とする剥離紙。 (a)塗被層の乾燥重量が片面当たり5g/m2 以上で
    あること。 (b)塗被層表面にシリコーン樹脂濃度が6重量%であ
    るトルエン溶液を滴下 した場合の、10秒後における接触角が10度以上であ
    ること。 (c)塗被紙表面のスムースター平滑度が55cmHg以下
    であること。 (d)塗被紙のガーレー高圧透気度が50秒/10ml以
    上であること。
  2. 【請求項2】塗被紙のガーレー高圧透気度が100〜4
    000秒/10mlであり、且つ塗被層のピンホールが4
    000個/m2 以下である請求項1記載の剥離紙。
  3. 【請求項3】剥離剤層が溶剤系シリコーン樹脂または電
    離放射線硬化型シリコーン樹脂により形成される請求項
    1または2記載の剥離紙。
  4. 【請求項4】剥離剤層の乾燥重量が片面当たり0.3〜
    3.0g/m2 である請求項1〜3記載の剥離紙。
  5. 【請求項5】該剥離紙を用いて得られる粘着紙の剥離力
    が、剥離速度0.3m/分,引張角度180度の測定条
    件で50g/5cm以下である請求項1〜4記載の剥離
    紙。
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