JP2611382B2 - 揺動斜板式圧縮機 - Google Patents
揺動斜板式圧縮機Info
- Publication number
- JP2611382B2 JP2611382B2 JP63260014A JP26001488A JP2611382B2 JP 2611382 B2 JP2611382 B2 JP 2611382B2 JP 63260014 A JP63260014 A JP 63260014A JP 26001488 A JP26001488 A JP 26001488A JP 2611382 B2 JP2611382 B2 JP 2611382B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swash plate
- tilt angle
- spring
- rotary drive
- piston
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
- F04B27/00—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
- F04B27/08—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
- F04B27/10—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
- F04B27/1036—Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電磁弁あるいはメカニカルバルブを用いて
制御されるクランク室内の圧力と吸入圧とのピストンを
介した差圧により揺動斜板の傾斜角を制御する可変容量
型の揺動斜板式圧縮機に関するものである。
制御されるクランク室内の圧力と吸入圧とのピストンを
介した差圧により揺動斜板の傾斜角を制御する可変容量
型の揺動斜板式圧縮機に関するものである。
[従来の技術] この種の圧縮機における前記差圧のみによる容量制御
ではクランク室内の僅かな圧力変動によっても斜板傾角
が大きく変わり、安定した容量制御を達成することがで
きない。この欠点を解消すべく、揺動斜板を傾角最大側
へ付勢する復帰ばねを回転軸上に装着するという対策を
図った圧縮機があり、小容量運転から大容量運転へ移行
する際の可変制御性の円滑化が図られている。又、大容
量運転時にはこの復帰ばねにより斜板傾角を最大側へ規
制する作用が得られる。
ではクランク室内の僅かな圧力変動によっても斜板傾角
が大きく変わり、安定した容量制御を達成することがで
きない。この欠点を解消すべく、揺動斜板を傾角最大側
へ付勢する復帰ばねを回転軸上に装着するという対策を
図った圧縮機があり、小容量運転から大容量運転へ移行
する際の可変制御性の円滑化が図られている。又、大容
量運転時にはこの復帰ばねにより斜板傾角を最大側へ規
制する作用が得られる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、高速回転かつ大容量運転時のピストン
の往復慣性力の影響は大きく、斜板傾角最大側で小さく
なる前記復帰ばねのばね作用では前記往復慣性力による
斜板の傾角変動を抑制することができず、最大容量側の
高い可変制御性を達成することができない。特開昭59−
46378号公報では一対の押圧ばねを揺動斜板の前後に配
設し、一方の押圧ばねにより揺動斜板を傾角減少方向へ
付勢すると共に、他方の押圧ばねにより傾角増大方向へ
付勢しているが、この発明では前記差圧が零のときに斜
板が最小傾角となるように設定されている。そのため、
起動時のショック緩和の効果は高いが、起動後に斜板傾
角を最大傾角側へ速やかに移行できないという欠点があ
る。
の往復慣性力の影響は大きく、斜板傾角最大側で小さく
なる前記復帰ばねのばね作用では前記往復慣性力による
斜板の傾角変動を抑制することができず、最大容量側の
高い可変制御性を達成することができない。特開昭59−
46378号公報では一対の押圧ばねを揺動斜板の前後に配
設し、一方の押圧ばねにより揺動斜板を傾角減少方向へ
付勢すると共に、他方の押圧ばねにより傾角増大方向へ
付勢しているが、この発明では前記差圧が零のときに斜
板が最小傾角となるように設定されている。そのため、
起動時のショック緩和の効果は高いが、起動後に斜板傾
角を最大傾角側へ速やかに移行できないという欠点があ
る。
本発明は迅速かつ高い可変制御性を達成し得る揺動斜
板式圧縮機を提供することを目的とするのものである。
板式圧縮機を提供することを目的とするのものである。
[課題を解決するための手段] そのために本発明では、回転駆動板と回転軸との間、
又は回転駆動板の揺動を案内支持するガイドスリーブと
回転軸との間には前記差圧が零のときに揺動斜板の傾角
を最大傾角と最小傾角との中間位置に規制するためのば
ね部材を介在し、この中間位置より最大傾角側では傾角
減少方向へ付勢すると共に、中間位置より最小傾角側で
は傾角増大方向へ付勢するばね特性を設定した。
又は回転駆動板の揺動を案内支持するガイドスリーブと
回転軸との間には前記差圧が零のときに揺動斜板の傾角
を最大傾角と最小傾角との中間位置に規制するためのば
ね部材を介在し、この中間位置より最大傾角側では傾角
減少方向へ付勢すると共に、中間位置より最小傾角側で
は傾角増大方向へ付勢するばね特性を設定した。
[作用] 斜板傾角が最大側の状態では前記ばね部材が回転駆動
体に対して傾角減少方向への付勢力として働き、この付
勢力が回転駆動板及び斜板を介してピストンの往復慣性
力に対抗する。これによりピストンの往復慣性力による
斜板傾角の変動が大幅に緩和され、最大容量側でも可変
制御性が大幅に向上する。又、前記差圧が零のときには
斜板が中間位置の傾角に規制されるために起動時のショ
ック緩和作用も得られ、しかも起動後の斜板傾角の最大
側への移行も円滑に行なわれる。
体に対して傾角減少方向への付勢力として働き、この付
勢力が回転駆動板及び斜板を介してピストンの往復慣性
力に対抗する。これによりピストンの往復慣性力による
斜板傾角の変動が大幅に緩和され、最大容量側でも可変
制御性が大幅に向上する。又、前記差圧が零のときには
斜板が中間位置の傾角に規制されるために起動時のショ
ック緩和作用も得られ、しかも起動後の斜板傾角の最大
側への移行も円滑に行なわれる。
[実施例] 以下、本発明を具体化した一実施例を第1〜3図に基
づいて説明する。
づいて説明する。
圧縮機全体のハウジングの一部となるシリンダブロッ
ク1の前後にはフロントハウジング2及びリヤハウジン
グ3が接合固定されており、シリンダブロック1及びフ
ロントハウジング2には回転軸4が回転可能に支持され
ている。フロントハウジング2内にて回転軸4には回転
支持体5が止着されており、その後面側には支持アーム
6が突設されていると共に、支持アーム6先端部には長
孔6aが透設されている。長孔6aにはピン7がスライド可
能に嵌めこまれており、ピン7には回転駆動板8が傾斜
角可変に連結支持されている。
ク1の前後にはフロントハウジング2及びリヤハウジン
グ3が接合固定されており、シリンダブロック1及びフ
ロントハウジング2には回転軸4が回転可能に支持され
ている。フロントハウジング2内にて回転軸4には回転
支持体5が止着されており、その後面側には支持アーム
6が突設されていると共に、支持アーム6先端部には長
孔6aが透設されている。長孔6aにはピン7がスライド可
能に嵌めこまれており、ピン7には回転駆動板8が傾斜
角可変に連結支持されている。
回転支持体5の後側にて回転軸4にはガイドスリーブ
9がスライド可能に支持されており、ガイドスリーブ9
の左右両側に突設された軸ピン9a(一方のみ図示)が回
転駆動板8の図示しない係合孔に係合している。これに
より回転駆動板8が軸ピン9aを中心に回転軸4方向へ揺
動可能であり、長孔6aとピン7とのスライドガイド関
係、ガイドスリーブ9のスライド作用及びガイドスリー
ブ9上の軸ピン9aの支持作用により回転駆動板8の揺動
が案内される。
9がスライド可能に支持されており、ガイドスリーブ9
の左右両側に突設された軸ピン9a(一方のみ図示)が回
転駆動板8の図示しない係合孔に係合している。これに
より回転駆動板8が軸ピン9aを中心に回転軸4方向へ揺
動可能であり、長孔6aとピン7とのスライドガイド関
係、ガイドスリーブ9のスライド作用及びガイドスリー
ブ9上の軸ピン9aの支持作用により回転駆動板8の揺動
が案内される。
回転駆動板8の後面側には揺動斜板10が相対回転可能
に支持されており、フロントハウジング2内のクランク
室2a、リヤハウジング3内の吸入室3a及び吐出室3bを互
いに接続するようにシリンダブロック1に貫設されたシ
リンダボア11内のピストン12と揺動斜板10とがピストン
ロッド12aにより連結されている。従って、回転軸4の
回転運動が回転駆動板8を介して揺動斜板10の前後往復
揺動に変換され、ピストン12がシリンダボア11内を前後
動する。これにより吸入室3aからシリンダボア11内へ吸
入された冷媒ガスが圧縮されつつ吐出室3bへ吐出される
が、クランク室2a内の圧縮とシリンダボア11内の吸入圧
とのピストン12を介した差圧に応じてピストン12のスト
ロークが変わり、圧縮容量を左右する揺動斜板10の傾角
が第1図に鎖線で示す最小傾角位置と最大傾角位置との
間で変化する。クランク室2a内の圧力はリヤハウジング
3の後端突出部内の電磁制御弁機構13により制御され
る。
に支持されており、フロントハウジング2内のクランク
室2a、リヤハウジング3内の吸入室3a及び吐出室3bを互
いに接続するようにシリンダブロック1に貫設されたシ
リンダボア11内のピストン12と揺動斜板10とがピストン
ロッド12aにより連結されている。従って、回転軸4の
回転運動が回転駆動板8を介して揺動斜板10の前後往復
揺動に変換され、ピストン12がシリンダボア11内を前後
動する。これにより吸入室3aからシリンダボア11内へ吸
入された冷媒ガスが圧縮されつつ吐出室3bへ吐出される
が、クランク室2a内の圧縮とシリンダボア11内の吸入圧
とのピストン12を介した差圧に応じてピストン12のスト
ロークが変わり、圧縮容量を左右する揺動斜板10の傾角
が第1図に鎖線で示す最小傾角位置と最大傾角位置との
間で変化する。クランク室2a内の圧力はリヤハウジング
3の後端突出部内の電磁制御弁機構13により制御され
る。
シリンダブロック1の内端面と回転軸4の段差部4aと
の間にて板状のストローク増大ばね14が一対の支持リン
グ15,16とワッシャ17との間に挾持固定されており、ス
トローク増大ばね14の弧状の作用片14aが回転駆動板8
の基端筒部8aの端面に当接されている。作用片14aは回
転駆動板8の傾角を増大する方向へ付勢するように作用
し、作用片14aが回転駆動板8の基端筒部8aに常に当接
しながらストローク増大ばね14が回転軸4と一体的に回
転する。回転支持体5とガイドスリーブ9との間にはコ
イル状のストローク減少ばね18が介在されており、回転
駆動板8の傾角を減少する方向へ作用する。
の間にて板状のストローク増大ばね14が一対の支持リン
グ15,16とワッシャ17との間に挾持固定されており、ス
トローク増大ばね14の弧状の作用片14aが回転駆動板8
の基端筒部8aの端面に当接されている。作用片14aは回
転駆動板8の傾角を増大する方向へ付勢するように作用
し、作用片14aが回転駆動板8の基端筒部8aに常に当接
しながらストローク増大ばね14が回転軸4と一体的に回
転する。回転支持体5とガイドスリーブ9との間にはコ
イル状のストローク減少ばね18が介在されており、回転
駆動板8の傾角を減少する方向へ作用する。
第3図(b)の直線D1は吐出容量を変数としたストロ
ーク増大ばね14のばね特性を示し、直線D2はストローク
減少ばね18のばね特性を示す。即ち、前記差圧が零のと
きには揺動斜板10が最小傾角位置と最大傾角位置との中
間位置(第1図の実線位置)にある場合に両ばね14,18
のばね作用力がいずれも零となるようにばね特性が設定
されており、かつ、ストローク減少ばね18のばね定数が
ストローク増大ばね14のばね定数よりも大きい値に設定
されている。なお、斜板傾角を増大する方向へのばね力
は+で表し、斜板傾角を減少する方向へのばね力は−で
表してある。これにより圧縮機の起動時には揺動斜板10
が第1図に実線で示す中間位置に配置されることにな
り、起動ショックの緩和が図られる。揺動斜板10の傾角
が中間位置から開始して最大傾角へ移行する構成は最小
傾角から最大傾角への移行に比して遥かに迅速であり、
実質的な圧縮及び吐出の早期開始による運転効率の向上
も著しい。
ーク増大ばね14のばね特性を示し、直線D2はストローク
減少ばね18のばね特性を示す。即ち、前記差圧が零のと
きには揺動斜板10が最小傾角位置と最大傾角位置との中
間位置(第1図の実線位置)にある場合に両ばね14,18
のばね作用力がいずれも零となるようにばね特性が設定
されており、かつ、ストローク減少ばね18のばね定数が
ストローク増大ばね14のばね定数よりも大きい値に設定
されている。なお、斜板傾角を増大する方向へのばね力
は+で表し、斜板傾角を減少する方向へのばね力は−で
表してある。これにより圧縮機の起動時には揺動斜板10
が第1図に実線で示す中間位置に配置されることにな
り、起動ショックの緩和が図られる。揺動斜板10の傾角
が中間位置から開始して最大傾角へ移行する構成は最小
傾角から最大傾角への移行に比して遥かに迅速であり、
実質的な圧縮及び吐出の早期開始による運転効率の向上
も著しい。
揺動斜板10が最大傾角側にある場合にはストローク減
少ばね18の圧縮反作用がピストン12の往復慣性力に対抗
する。この対抗作用により特に高速回転かつ斜板傾角大
のときのピストン12の往復慣性力に起因するストローク
変動、即ち斜板傾角の変動が緩和され、最大容量側での
可変制御性が向上する。
少ばね18の圧縮反作用がピストン12の往復慣性力に対抗
する。この対抗作用により特に高速回転かつ斜板傾角大
のときのピストン12の往復慣性力に起因するストローク
変動、即ち斜板傾角の変動が緩和され、最大容量側での
可変制御性が向上する。
第3図(a)に実線で示す曲線C1はストローク増大ば
ね14及びストローク減少ばね18を用いた本実施例のクラ
ンク室圧力−吐出容量の関係を示す。鎖線で示す曲線C2
はストローク増大ばね14及びストローク減少ばね18のい
ずれもない従来の場合を示し、鎖線で示す曲線C3はスト
ローク増大ばね14に相当するばね部材を採用した従来の
場合を示す。曲線C2はクランク室2aの圧力が僅かに変動
するだけで吐出容量が大きく変わることを示しており、
曲線C3はクランク室2a内の圧力がそれほど低くない領域
でも吐出容量が最大になってしまうこと、即ち最大傾角
側での制御性の悪さを示している。ストローク増大ばね
14に相当するばね部材のばね力を強くすれば最大傾角側
での制御性を向上することができるが、そのためにはク
ランク室内の圧力を高める必要があり、圧力シールの上
で問題がある。
ね14及びストローク減少ばね18を用いた本実施例のクラ
ンク室圧力−吐出容量の関係を示す。鎖線で示す曲線C2
はストローク増大ばね14及びストローク減少ばね18のい
ずれもない従来の場合を示し、鎖線で示す曲線C3はスト
ローク増大ばね14に相当するばね部材を採用した従来の
場合を示す。曲線C2はクランク室2aの圧力が僅かに変動
するだけで吐出容量が大きく変わることを示しており、
曲線C3はクランク室2a内の圧力がそれほど低くない領域
でも吐出容量が最大になってしまうこと、即ち最大傾角
側での制御性の悪さを示している。ストローク増大ばね
14に相当するばね部材のばね力を強くすれば最大傾角側
での制御性を向上することができるが、そのためにはク
ランク室内の圧力を高める必要があり、圧力シールの上
で問題がある。
これに対して本実施例における曲線C1は最大傾角側で
クランク室2aの圧力変動が少ない場合には吐出容量が大
きく変わらないことを示しており、クランク室2a内の圧
力が十分に低くなったときに吐出容量が最大になる。即
ち曲線C1は最大傾角側での制御性の良さを示しており、
本実施例における可変制御性の高さが従来の場合よりも
格段に良いことは明白である。
クランク室2aの圧力変動が少ない場合には吐出容量が大
きく変わらないことを示しており、クランク室2a内の圧
力が十分に低くなったときに吐出容量が最大になる。即
ち曲線C1は最大傾角側での制御性の良さを示しており、
本実施例における可変制御性の高さが従来の場合よりも
格段に良いことは明白である。
なお、本実施例ではストローク増大ばね14として板ば
ねを採用しているが、これはガイドスリーブ9のスライ
ド量の少なさを考慮したものである。即ち、ストローク
増大ばね14の作用片14aの先端部を比較的揺動変位量の
大きい回転駆動板8の基端筒部8aに当接させることによ
り作用片14aの変位量が大きくなり、この変位量の大き
さにより可変制御性の精度をさらに高めることができ
る。さらにはガイドスリーブ9とシリンダブロック1の
内端面との間という比較的スペースに余裕のない場合で
のばね部材の配設にも板ばねの採用が好適である。
ねを採用しているが、これはガイドスリーブ9のスライ
ド量の少なさを考慮したものである。即ち、ストローク
増大ばね14の作用片14aの先端部を比較的揺動変位量の
大きい回転駆動板8の基端筒部8aに当接させることによ
り作用片14aの変位量が大きくなり、この変位量の大き
さにより可変制御性の精度をさらに高めることができ
る。さらにはガイドスリーブ9とシリンダブロック1の
内端面との間という比較的スペースに余裕のない場合で
のばね部材の配設にも板ばねの採用が好適である。
又、本実施例では揺動斜板10が第1図に実線で示す中
間位置にある場合には両ばね14,18が自然長となるよう
に設定されているが、両ばね14,18のばね作用力がある
程度の大きさをもって均衡するようにしてもよい。この
ようにすれば、ばね力を若干落したストローク増大ばね
及びストローク減少ばねを用いてクランク室2a内の圧力
を示す第3図(a)の横軸方向へ曲線C1を引き伸ばすこ
とができ、一層精度の良い可変制御性を達成することが
できる。
間位置にある場合には両ばね14,18が自然長となるよう
に設定されているが、両ばね14,18のばね作用力がある
程度の大きさをもって均衡するようにしてもよい。この
ようにすれば、ばね力を若干落したストローク増大ばね
及びストローク減少ばねを用いてクランク室2a内の圧力
を示す第3図(a)の横軸方向へ曲線C1を引き伸ばすこ
とができ、一層精度の良い可変制御性を達成することが
できる。
本発明は勿論前記実施例にのみ限定されるものではな
く、例えば第4,5図に示す実施例も可能である。
く、例えば第4,5図に示す実施例も可能である。
第4図(a),(b)の実施例では第4図(a)に実
線で示す中間位置に揺動斜板10があるときに自然長とな
るコイル状のばね部材19をガイドスリーブ9と支持リン
グ15との間に介在したものであり、この場合にはばね部
材19の両端はそれぞれガイドスリーブ9及び支持リング
15に固着されている。第4図(b)に示す直線D3はばね
部材19のばね特性を示す。ばね部材19を用いた場合の作
用効果は前記実施例と同様であり、第3図(a)に示す
曲線C1に相当する圧力−吐出容量の特性曲線は直線とな
る。
線で示す中間位置に揺動斜板10があるときに自然長とな
るコイル状のばね部材19をガイドスリーブ9と支持リン
グ15との間に介在したものであり、この場合にはばね部
材19の両端はそれぞれガイドスリーブ9及び支持リング
15に固着されている。第4図(b)に示す直線D3はばね
部材19のばね特性を示す。ばね部材19を用いた場合の作
用効果は前記実施例と同様であり、第3図(a)に示す
曲線C1に相当する圧力−吐出容量の特性曲線は直線とな
る。
第5図の実施例では回転支持体5とガイドスリーブ9
との間にコイル状のばね部材20が介在されており、その
両端はそれぞれ回転支持体5及びガイドスリーブ9に固
着されている。ばね部材20のばね特性は第4図(b)と
略同一であり、第4図の場合と同様に揺動斜板10の傾角
が中間の場合にばね部材20が自然長となり、第4図と同
様の作用効果が得られる。
との間にコイル状のばね部材20が介在されており、その
両端はそれぞれ回転支持体5及びガイドスリーブ9に固
着されている。ばね部材20のばね特性は第4図(b)と
略同一であり、第4図の場合と同様に揺動斜板10の傾角
が中間の場合にばね部材20が自然長となり、第4図と同
様の作用効果が得られる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明は、クランク室内の圧力と
吸入圧とのピストンを介した差圧が零の場合のときに揺
動斜板の傾角を最大傾角と最小傾角との中間位置に揺動
斜板を規制するためのばね部材を用いたので、揺動斜板
の傾角が大きい大容量運転状態でもこのばね部材のばね
作用がピストンの往復駆動の慣性力に対抗し、揺動斜板
の傾角制御の安定化を図ることができる。しかも揺動斜
板の傾角が中間位置のときから起動するために起動ショ
ックを緩和しつつ起動後の最大圧縮作用を迅速に得るこ
とができるという優れた効果を奏する。
吸入圧とのピストンを介した差圧が零の場合のときに揺
動斜板の傾角を最大傾角と最小傾角との中間位置に揺動
斜板を規制するためのばね部材を用いたので、揺動斜板
の傾角が大きい大容量運転状態でもこのばね部材のばね
作用がピストンの往復駆動の慣性力に対抗し、揺動斜板
の傾角制御の安定化を図ることができる。しかも揺動斜
板の傾角が中間位置のときから起動するために起動ショ
ックを緩和しつつ起動後の最大圧縮作用を迅速に得るこ
とができるという優れた効果を奏する。
第1〜3図は本発明を具体化した一実施例を示し、第1
図は側断面図、第2図は第1図のA−A拡大断面図、第
3図(a)はクランク室圧力−吐出容量の関係を示すグ
ラフ、第3図(b)はストローク増大ばね14及びストロ
ーク減少ばね18のばね特性を示すグラフ、第4図(a)
は別例を示す要部側断面図、第4図(b)はばね部材19
のばね特性を示すグラフ、第5図はさらに別例を示す要
部側断面図である。 回転軸4、回転駆動板8、ガイドスリーブ9、ストロー
ク増大ばね14、ストローク減少ばね18、ばね部材19,2
0。
図は側断面図、第2図は第1図のA−A拡大断面図、第
3図(a)はクランク室圧力−吐出容量の関係を示すグ
ラフ、第3図(b)はストローク増大ばね14及びストロ
ーク減少ばね18のばね特性を示すグラフ、第4図(a)
は別例を示す要部側断面図、第4図(b)はばね部材19
のばね特性を示すグラフ、第5図はさらに別例を示す要
部側断面図である。 回転軸4、回転駆動板8、ガイドスリーブ9、ストロー
ク増大ばね14、ストローク減少ばね18、ばね部材19,2
0。
Claims (1)
- 【請求項1】クランク室、吸入室、吐出室及びこれら各
室を接続するシリンダボアを区画形成すると共に、シリ
ンダボア内にピストンを往復直線運動可能に収容するハ
ウジング内の回転軸上にガイドスリーブを相対回転可能
かつ摺動可能に支持し、回転軸上の回転支持体に回転駆
動板を傾斜角可変に支持すると共に、回転駆動板の揺動
を前記ガイドスリーブで案内支持し、この回転駆動板上
に相対回転可能に支持された揺動斜板、及びこの揺動斜
板とピストンとの間に介在されたピストンロッドを介し
て回転駆動板の回転運動をピストンの往復直線運動に変
換すると共に、クランク室内の圧力と吸入圧とのピスト
ンを介した差圧により揺動斜板の傾角を制御する揺動斜
板式圧縮機において、前記回転駆動板と回転軸との間、
又は前記ガイドスリーブと回転軸との間には前記差圧が
零のときに揺動斜板の傾角を最大傾角と最小傾角との中
間位置に規制するためのばね部材を介在し、この中間位
置より最大傾角側では傾角減少方向へ付勢すると共に、
中間位置より最小傾角側では傾角増大方向へ付勢するば
ね特性を設定した揺動斜板式圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63260014A JP2611382B2 (ja) | 1988-10-15 | 1988-10-15 | 揺動斜板式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63260014A JP2611382B2 (ja) | 1988-10-15 | 1988-10-15 | 揺動斜板式圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02108871A JPH02108871A (ja) | 1990-04-20 |
JP2611382B2 true JP2611382B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=17342111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63260014A Expired - Lifetime JP2611382B2 (ja) | 1988-10-15 | 1988-10-15 | 揺動斜板式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2611382B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2096307A2 (en) | 2008-02-26 | 2009-09-02 | Calsonic Kansei Corporation | Tilting plate type compressor |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2001263750A1 (en) * | 2000-03-03 | 2001-09-12 | Luk Fahrzeug-Hydraulik Gmbh And Co. Kg | Compressor |
JP5164679B2 (ja) * | 2008-06-10 | 2013-03-21 | サンデン株式会社 | 可変容量圧縮機 |
JP5222447B2 (ja) * | 2008-06-11 | 2013-06-26 | サンデン株式会社 | 可変容量圧縮機 |
JP6269386B2 (ja) * | 2014-08-18 | 2018-01-31 | 株式会社豊田自動織機 | 容量可変型斜板式圧縮機 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62293047A (ja) * | 1986-06-12 | 1987-12-19 | 株式会社ボッシュオートモーティブ システム | 冷房装置 |
-
1988
- 1988-10-15 JP JP63260014A patent/JP2611382B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62293047A (ja) * | 1986-06-12 | 1987-12-19 | 株式会社ボッシュオートモーティブ システム | 冷房装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2096307A2 (en) | 2008-02-26 | 2009-09-02 | Calsonic Kansei Corporation | Tilting plate type compressor |
JP2009203832A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Calsonic Kansei Corp | 斜板式圧縮機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02108871A (ja) | 1990-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3125952B2 (ja) | 容量可変型斜板式圧縮機 | |
JP2555026B2 (ja) | 容量可変型圧縮機 | |
JPH05172052A (ja) | 可変容量斜板式圧縮機 | |
JPH05312144A (ja) | 可変容量斜板式圧縮機 | |
JPS6123390B2 (ja) | ||
JP3066879B2 (ja) | 可変容量式斜板型圧縮機 | |
JPH04159464A (ja) | 揺動斜板式可変容量圧縮機 | |
JP2530707Y2 (ja) | 可変容量圧縮機のコイルスプリング取付け構造 | |
KR940003308B1 (ko) | 가변용량형 압축기 | |
JP2611382B2 (ja) | 揺動斜板式圧縮機 | |
JPH1162824A (ja) | 可変容量圧縮機 | |
JP2001304102A (ja) | 可変容量圧縮機 | |
KR100201934B1 (ko) | 가변용량압축기 | |
JP2917767B2 (ja) | 容量可変型斜板式圧縮機 | |
KR100282042B1 (ko) | 가변용량 사판식 압축기 | |
JP2993215B2 (ja) | 可変容量型揺動斜板式圧縮機 | |
JP2611382C (ja) | ||
KR20020039144A (ko) | 용량 가변형 사판식 압축기 | |
JP3277600B2 (ja) | 容量可変型斜板式圧縮機 | |
JP3354979B2 (ja) | 可変容量型液圧回転機 | |
JPH0261374A (ja) | 揺動斜板式圧縮機 | |
JPH0821358A (ja) | 可変容量斜板式圧縮機 | |
JPH10281091A (ja) | 可変容量型ベーン型圧縮機 | |
JP2590366Y2 (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JP2600308B2 (ja) | 可変容量型斜板式圧縮機 |