JP2611322B2 - 内燃機関の空燃比制御装置および空燃比制御用酸素濃度センサ - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置および空燃比制御用酸素濃度センサ

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JP2611322B2
JP2611322B2 JP63087600A JP8760088A JP2611322B2 JP 2611322 B2 JP2611322 B2 JP 2611322B2 JP 63087600 A JP63087600 A JP 63087600A JP 8760088 A JP8760088 A JP 8760088A JP 2611322 B2 JP2611322 B2 JP 2611322B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関(以下、必要に応じ「エンジン」
という)の排気系に設けられた酸素濃度センサ(以下、
「O2センサ」という)からの検出信号をフィードバック
信号として使用することにより、内燃機関の空燃比を制
御する、内燃機関の空燃比制御装置およびかかる空燃比
制御に用いられるO2センサの改良に関する。
[従来の技術] 従来より、O2センサを用いた内燃機関の空燃比制御装
置は種々提案されているが、この種の内燃機関の空燃比
制御装置では、固体電解質の酸素濃淡電池の原理を応用
して出力値が論理空燃比付近で急激に変化するように製
作されたO2センサを、エンジン排気系における触媒コン
バータ(三元触媒)配設部分よりも上流側に配置して、
このO2センサからの出力を所要の基準値(この基準値は
急激に変化する値の中間値として与えられており、リッ
チ・リーン判定用の値としての意味がある)と比較し
て、O2センサ出力がこの基準値以上でリーン化し、逆に
基準値よりも小さくなるとリッチ化するよう、電磁式燃
料噴射弁(インジェクタ)からの燃料噴射量を制御する
ことにより、内燃機関の空燃比を制御している。
また、近年、エンジン排気系に設けられた触媒コンバ
ータの下流側部分にも、O2センサ(以下、このO2センサ
を下流O2センサといい、上記のように触媒コンバータの
上流側部分に設けられたO2センサを下流O2センサに対し
て上流O2センサということがある)を設け、この下流O2
センサからの出力を空燃比制御の補助情報として使用し
たもの(いわゆるデュアルO2センサシステムあるいはダ
ブルO2センサシステム)を提案されている。
[発明が解決しようとする課題] このように従来のO2センサを用いた内燃機関の空燃比
制御装置では、前者の装置では、1つのO2センサの出力
によってのみ空燃比フィードバック制御を行なっている
ので、制御精度上、改善の余地があるほか、使用するO2
センサについて言えば、更に次のような問題点がある。
即ち、従来のO2センサは、排ガス側に配設される検出電
極(白金等)の触媒能力が低いため、この検出電極に非
平衡成分(例えば、リーン時のCO,HC)が到達し、CO+O
2-→CO2+e-等の反応が起こるため、実際はリーンであ
るにもかかわらず、リッチ出力を発生し、通常スタティ
ックλポイントがリーン側にずれている。かかるO2セン
サのバラツキの要因の1つは検出電極の触媒能力がバラ
ツクことによるものとされており、近年、O2センサ電極
付近の触媒能力を向上させたO2センサが提案されている
が、これではセンサ出力の応答性が低下したり、性能劣
化のバラツキが増大したりするなどのおそれがある。
さらに、後者の装置(上流O2センサおよび下流O2セン
サを使用したデュアルO2センサシステム)では、触媒コ
ンバータ下流側の温度がどうしても低くなりがちで、こ
れにより下流O2センサ出力が安定せず、下流O2センサか
らの出力を空燃比制御の補助情報として使用しても、上
流O2センサの出力に基づく空燃比フィードバック制御が
うまくゆかない場合があり、この場合も、やはり改善の
余地がある。
また、触媒コンバータは大きなO2ストレージ能力をも
ち、かつこのO2ストレージ能力は触媒の耐久劣化ととも
に変化する。
したがって、空燃比制御システムの応答性は触媒の劣
化とともに変化し、空燃比制御用の制御定数を常に最適
値に維持しようとすると、複雑な補正手段が必要とな
る。
本発明はこのような問題点を解決しようとするもの
で、触媒コンバータの上流側に2つのO2センサ素子を設
け、その内の1つのO2センサ素子に工夫をこらして、こ
れに下流O2センサと同等の機能をもたせることができる
ようにすることにより、O2センサの製品毎の特性のバラ
ツキや特性の経年変化によって制御精度が変わらず、し
かも触媒コンバータによる排ガス浄化効率も高く維持で
きるようにして、高い制御信頼性が得られるようにし
た、内燃機関の空燃比制御装置を提供することを目的と
する。
また、本発明は、触媒コンバータの上流側に設けられ
上記の2つのO2センサ素子をコンパクトに配置収納でき
るようにした、空燃比制御用のO2センサを提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明にかかる内燃機関
の空燃比制御装置は、内燃機関の排気系に設けられた排
ガス浄化用触媒コンバータの上流側に設けられて排ガス
中の酸素濃度を検出する第1のO2センサと、上記触媒コ
ンバータの上流側に設けられ、触媒成分により覆われた
検出電極をそなえるとともに上記第1のO2センサ素子に
比べ検出応答速度の遅い第2のO2センサ素子と、上記第
1のO2センサ素子からの検出値と所要の基準値との比較
結果に基づいて上記内燃機関の空燃比を制御する空燃比
制御手段とをそなえ、上記第2のO2センサ素子からの検
出値と同第2のO2センサ素子のための第2基準値との比
較結果に基づいて上記空燃比制御手段による空燃比制御
に対し補正を加える空燃比制御補正手段が設けられたこ
とを特徴としている。
また、本発明の内燃機関の空燃比制御装置は、内燃機
関の排ガス中の酸素濃度を検出する第1のO2センサ素子
と触媒成分により覆われた検出電極をそなえるとともに
上記第1のO2センサ素子に比べ検出応答速度の遅い第2
のO2センサ素子とを一体に有する酸素センサを、上記内
燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバー
タの上流側に設けるとともに、このO2センサにおける検
出応答速度の速い上記第1のO2センサ素子からの検出値
と所要の基準値との比較結果に基づいて上記内燃機関の
空燃比を制御する空燃比制御手段をそなえ、上記O2セン
サにおける検出応答速度の遅い上記第2のO2センサ素子
からの検出値と同第2のO2センサ素子のための第2基準
値との比較結果に基づいて上記空燃比制御手段による空
燃比制御に対し補正を加える空燃比制御補正手段が設け
られたことを特徴としている。
更に、本発明の空燃比制御用O2センサは、内燃機関の
排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータの上流
側に配設される空燃比制御用O2センサにおいて、排ガス
中の酸素濃度を検出する第1のO2センサ素子と触媒成分
により覆われた検出電極をそなえるとともに上記第1の
O2センサ素子に比べ酸素濃度検出応答速度の遅い第2の
O2センサ素子とをそなえ、これらの第1のO2センサ素子
および第2のO2センサ素子が共通のベース部材に設けら
れていることを特徴としている。
また、本発明の空燃比制御用O2センサは、内燃機関の
排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータの上流
側に配設される空燃比制御用O2センサにおいて、固体電
解質からなるベース部材と、このベース部材の排ガス側
壁部にそれぞれ設けられた第1の検出電極および触媒成
分で覆われた第2の検出電極と、上記の各検出電極に対
応するよう上記ベース部材の大気側壁部に設けられた基
準電極とをそなえて構成されたことを特徴としている。
さらに、本発明の空燃比制御用O2センサは、内燃機関
の排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータの上
流側に配設される空燃比制御用O2センサにおいて、固体
電解質からなるベース部材と、このベース部材の排ガス
側壁部に設けられた第1の検出電極と、上記ベース部材
に形成され排ガスを小径通路を介して取り入れる拡散室
と、この拡散室内に配設された第2の検出電極と、この
第2の検出電極を覆うようにして上記拡散室内に配設さ
れた触媒と、上記の各検出電極に対応するよう上記ベー
ス部材の大気側壁部に設けられた基準電極とをそなえて
構成されたことを特徴ととしている。
さらにまた、本発明の空燃比制御用O2センサは、内燃
機関の排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータ
の上流側に配設される空燃比制御用O2センサにおいて、
固体電解質からなるベース部材と、このベース部材の排
ガス側壁部に設けられた第1の検出電極と、上記ベース
部材に形成され排ガスを小径通路を介して取り入れる拡
散室と、この拡散室内に配設された触媒能力を持つ第2
の検出電極と、上記の各検出電極に対応するよう上記ベ
ース部材の大気側壁部に設けられた基準電極とをそなえ
て構成されたことを特徴としている。
[作 用] 上述の本発明の内燃機関の空燃比制御装置では、空燃
比制御手段により、第1のO2センサ素子からの検出値と
所要の基準値との比較結果に基づいて、内燃機関の空燃
比が制御される一方、空燃比制御補正手段で、第2のO2
センサ素子からの検出値と第2のO2センサ素子のための
第2基準値との比較結果に基づいて、空燃比制御手段に
よる空燃比制御に対し補正が加えられる。
また、他の態様の内燃機関の空燃比制御装置では、第
1のO2センサ素子および第2のO2センサ素子を一体に有
するO2センサにおける検出応答速度の速い方のO2センサ
素子(第1のO2センサ素子)からの検出値と所要の基準
値との比較結果に基づいて、空燃比制御手段が内燃機関
の空燃比を制御する一方、O2センサにおける検出応答速
度の遅い方のO2センサ素子(第2のO2センサ素子)から
の検出値とこの第2のO2センサ素子のための第2基準値
との比較結果に基づいて、空燃比制御補正手段が空燃比
制御手段による空燃比制御に対し補正を加える。
ところで、本発明にかかる空燃比制御用O2センサは、
内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバ
ータの上流側に配設されるが、第1のO2センサ素子およ
び第2のO2センサ素子が共通のベース部材に設けられて
いるので、これらの2つのO2センサ素子をコンパクトに
配置収納できる。
また、他の態様の空燃比制御用O2センサでは、ベース
部材の排ガス側壁部に第1の検出電極および触媒成分で
覆われた第2の検出電極を設け、各検出電極に対応する
ようベース部材の大気側壁部に基準電極を設けているの
で、1つのセンサとして更にコンパクトに配置収納する
ことができる。
さらに別の態様の空燃比制御用O2センサでは、ベース
部材の排ガス側壁部に設けられた第1の検出電極と、ベ
ース部材に形成され排ガスを小径通路を介して取り入れ
る拡散室と、この拡散室内に配設された第2の検出電極
と、この第2の検出電極を覆うようにして拡散室内に配
設された触媒と、各検出電極に対応するようベース部材
の大気側壁部に設けられた基準電極とをそなえて構成さ
れているので、同様にして、1つのセンサとして更にコ
ンパクトに配置収納することができる。
さらにまた別の態様の空燃比制御用O2センサでは、ベ
ース部材の排ガス側壁部に設けられた第1の検出電極
と、ベース部材に形成され排ガスを小径通路を介して取
り入れる拡散室と、この拡散室内に配設された触媒能力
を持つ第2の検出電極と、各検出電極に対応するよう上
記ベース部材の大気側壁部に設けられた基準電極とをそ
なえて構成されているので、やはり1つのセンサとして
更にコンパクトに配置収納することができる。
[実 施 例] 以下、図面により本発明の実施例について説明する
と、第1〜42図は本発明の第1実施例としての内燃機関
の空燃比制御装置を示すもので、第1図(a)はその制
御ブロック図、第1図(b)はその要部制御ブロック
図、第2図そのハードウェアを主体にして示すブロック
図、第3図はそのエンジンシステムを示す全体構成図で
あり、第4〜10図は本装置に使用されるO2センサを示す
もので、第4図はその斜視図、第5図はその要部を破断
して示す部分斜視図、第6図はその要部正面図、第7図
はその要部断面図、第8図はその分解斜視図、第9図
(a)〜(e)はその製造工程を説明するための図、第
10図(a)〜(e)はその製造工程を第9図(a)〜
(e)に対応させて説明するための図であり、第11〜14
図は本装置に使用される他のO2センサを示すもので、第
11図はその要部正面図、第12図はその要部断面図、第13
図は第12図のXIII−XIII矢視断面図、第14図(a)〜
(f)はその製造工程を説明するための図であり、第15
〜17図は本装置に使用される更に他のO2センサを示すも
ので、第15図はその要部正面図、第16図はその要部断面
図、第17図は第16図のXVII−XVII矢視断面図であり、第
18図(a)〜(d)はいずれも本空燃比制御装置のメイ
ンルーチンを説明するためのフローチャート、第19図は
電磁弁駆動ルーチンを説明するためのフローチャート、
第20図(a)はタイマ減算ルーチンを説明するためのフ
ローチャート、第20図(b)は積分時間演算ルーチンを
説明するためのフローチャート、第21図は第2センシン
グエレメント出力と目標値(第2基準値)との偏差値を
求めるためのフローチャート、第22図は第21図で求めた
偏差値に基づいて応答遅れ時間を補正するためのフロー
チャート、第23図は第21図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック積分ゲインを補正するためのフロー
チャート、第24図は第21図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック比例ゲインを補正するためのフロー
チャート、第25図は第21図で求めた偏差値に基づいて第
1センシングエレメント出力と比較されるべきリッチ・
リーン判定用基準値を補正するためのフローチャート、
第26図はその空燃比フィードバック補正係数を説明する
ためのグラフ、第27図(a)〜(d)はいずれもその作
用を説明するためのグラフ、第28図(a),(b)およ
び第29図(a),(b)はいずれもその応答遅れ時間補
正量を説明するためのグラフ、第30図(a),(b)お
よび第31図(a),(b)はいずれもその空燃比フィー
ドバック積分ゲイン補正量を説明するためのグラフ、第
32図(a),(b)および第33図(a),(b)はいず
れもその空燃比フィードバック比例ゲイン補正量を説明
するためのグラフ、第34図(a),(b)はいずれもそ
の上流O2センサ出力と比較されるべきリッチ・リーン判
定用基準値の補正量を説明するためのグラフ、第35,35
図はいずれもその応答遅れ時間による補正法を説明する
ためのグラフ、第37,38図はいずれもその空燃比フィー
ドバック積分ゲインによる補正法を説明するためのグラ
フ、第39,40図はいずれもその空燃比フィードバック比
例ゲインによる補正法を説明するためのグラフ、第41,4
2図はいずれもその上流O2センサ出力と比較されるべき
リッチ・リーン判定用基準値による補正法を説明するた
めのグラフである。
さて、本装置によって制御されるエンジンシステム
は、第3図のようになるが、この第3図において、エン
ジンEはその燃焼室1に通じる吸気通路2および排気通
路3を有しており、吸気通路2と燃焼室1とは吸気弁4
によって連通制御されるとともに、排気通路3と燃焼室
1とは排気弁5によって連通制御されるようになってい
る。
また、吸気通路2には、上流側から順にエアクリーナ
6,スロットル弁7および電磁式燃料噴射弁(電磁弁)8
が設けられており、排気通路3には、その上流側から順
に排ガス浄化用の触媒コンバータ(三元触媒)9および
図示しないマフラ(消音器)が設けられている。
なお、電磁弁8は吸気マニホルド部分に気筒数だけ設
けられている。今、本実施例のエンジンEが直列4気筒
エンジンであるとすると、電磁弁8は4個設けられてい
ることになる。即ちいわゆるマルチポイント燃料噴射
(MPI)方式のエンジンであるということができる。
また、スロットル弁7はワイヤケーブルを介してアク
セルペダルに連結されており、これによりアクセルペダ
ルの踏込み量に応じて開度が変わるようになっている
が、更にアイドルスピードコントロール用モータ(ISC
モータ)10によっても開閉駆動されるようになってお
り、これによりアイドリング時にアクセルペダルを踏ま
なくても、スロットル弁7の開度を変えることができる
ようにもなっている。
このような構成により、スロットル弁7の開度に応じ
エアクリーナ6を通じて吸入された空気が吸気マニホル
ド部分で電磁弁8からの燃料と適宜の空燃比となるよう
に混合され、燃焼室1内で点火プラグを適宜のタイミン
グで点火させることにより、燃焼せしめられて、エンジ
ントルクを発生させたのち、混合気は、排ガスとして排
気通路3へ排出され、触媒コンバータ9で排ガス中のC
O,HC,NOXの3つの有害成分を浄化されてから、マフラで
消音されて大気側へ放出されるようになっている。
さらに、このエンジンEを制御するために、種々のセ
ンサが設けられている。まず吸気通路2側には、そのエ
アクリーナ配設部分に、吸入空気量をカルマン渦情報か
ら検出するエアフローセンサ11,吸入空気温度を検出す
る吸気温センサ12および大気圧を検出する大気圧センサ
13が設けられており、そのスロットル弁配設部分に、ス
ロットル弁7の開度を検出するポテンショメータ式のス
ロットルセンサ14,アイドリング状態を検出するアイド
ルスイッチ15およびISCモータ10の位置を検出するモー
タポジションセンサ16が設けられている。
また、排気通路3における触媒コンバータ9の配設部
分よりも上流側部分には、排ガス中の酸素濃度(O2
度)を検出する酸素濃度センサ(O2センサ)17が設けら
れている。このO2センサ17は固体電解質の酸素濃淡電池
の原理を応用したもので、その出力電圧は理論空燃比
(ストイキオ)付近で急激に変化する特性を持ち、理論
空燃比よりもリーン側の電圧が低く、理論空燃比よりも
リッチ側の電圧が高い。
そして、このO2センサ17は、第4図のような外観をし
ており、第5図に示すごとく、その先端部に排気通路3
内に配設されるセンサ素子部17Sが位置し、このセンサ
素子部17Sを保護カバー17aで覆うような構造となってい
る。なお、保護カバー17aには、排気通路3とセンサ素
子部配設空間とを連通する連通孔17a−1が複数形成さ
れている。
ところで、このO2センサ17は、第5〜8図に示すごと
く、排ガス中の酸素濃度を検出する第1のO2センサ素子
としての第1センシングエレメント17Aと、この第1セ
ンシングエレメント17Aに比べ酸素濃度検出応答速度の
遅い第2のO2センサ素子としての第2センシングエレメ
ント17Bとをそなえ、これらの第1センシングエレメン
ト17Aおよび第2センシングエレメント17Bが共通のベー
ス部材17bに設けられている。
即ち、このO2センサ17は、ZrO2等の固体電解質からな
るベース部材17bを有しており、このベース部材17bの排
ガス側壁部17b−1には、それぞれ第1の測定電極17e
と、Ptまたは/およびRhを含む触媒層17hで覆われた第
2の測定電極17fとが設けられるとともに、これらの各
測定電極(mesuring electrode)17e,17fに対応するよ
うベース部材17bの大気側壁部17b−2には、基準電極
(reference electrode)17i,17jが設けられている。な
お、両測定電極17e,17fの表面はアルミナ等からなるコ
ーティング層17gで覆われており、触媒層17hはこのコー
ティング層17gの外方から第2の測定電極17fを覆ってい
る。なお、第1の測定電極17e,第2の測定電極17fおよ
び基準電極17i,17fは酸素濃淡電池用電極として好適なP
tで構成されている。
ここで、第1センシングエレメント17Aは、第1の測
定電極17eと基準電極17iとこれらの電極で挾まれる固体
電解質部(ベース部材17bの一部)とで構成され、第2
センシングエレメント17Bは、触媒層17h付き第2の測定
電極17fと基準電極17jとこれらの電極で挾まれる固体電
解質部(ベース部材17bの一部)とで構成される。
これにより、第1センシングエレメント17Aは、従来
と同様、応答性重視のセンシングエレメント(触媒能力
は小さい)として構成される一方、第2センシングエレ
メント17Bは、触媒層17hの存在により触媒能力を相対的
に向上せしめられるが、応答性は相対的に遅いセンシン
グエレメントとして構成される。従って、この第2セン
シングエレメント17Bによって、電極に達する排ガス中
の非平衡成分を排除することができ、スタティックλポ
イントをステイキオに近づけることができる(スタティ
ックλポイント,ダイナミックλポイントのバラツキを
低減できる)のである。即ち、この第2センシングエレ
メント17Bは触媒コンバータ9の上流側にありながら従
来の下流O2センサとまったく同じ機能を発揮するのであ
る。
また、このO2センサ17は、積層タイプのO2センサとし
て構成されている。即ち、このO2センサ17は、ZrO2等の
固体電解質からなる5枚の板部材17b,17c,17d−1,17d−
2,17d−3を積層させてなり、板部材のうち端に配置さ
れるものがベース部材17bとして構成され、上述のごと
く、このベース部材17bには、測定電極17e,17fおよび基
準電極17i,17jが設けられている。
板部材のうち他の端部に配置される3枚17d−1,17d−
2,17d−3はヒータベース部材アセンブリ17dとして構成
され、このヒータベース部材アセンブリ17dには、ヒー
タ18が設けられている。更に、このヒータベース部材ア
センブリ17dについて説明すると、例えば一方の板部材1
7d−1にヒータ18が印刷され、中間の板部材17d−2の
打ち抜き部にヒータ18を嵌め込み、更に他方の板部材17
d−3を重ねるようにして、アセンブリ化されている。
なお、ヒータ18は、Al2O3からなる絶縁層18aで被覆さ
れたヒータエレメント18bを有しているが、絶縁層18aも
ヒータエレメント18bも印刷により作られ、その製造に
際しては、まず絶縁層18aの一部を印刷し、ついでその
上からヒータエレメント18bを印刷し、更にその上から
残りの絶縁層18aを印刷する。
また、板部材のうち中間に配置されるもの(中間部
材)17cは、打ち抜き部を有しており、これら5枚の板
部材17b,17c,17d−1,17d−2,17d−3を重ね合わせるこ
とにより、上記打ち抜き部が大気側に通じる基準エア導
入室17kを形成する。そして、この状態で、基準電極17
i,17jはこの基準エア導入室17kに面するように位置す
る。
なお、第1センシングエレメント17A,第2センシング
エレメント17Bはそれぞれ独立に電圧検出回路を構成す
る。
また、ヒータ18は図示しないスイッチを介してバッテ
リ24に接続される。
このようにして、第1センシングエレメント17Aおよ
び第2センシングエレメント17Bを1つのセンサ素子部1
7S内にコンパクトに配置収納することができ、更にはセ
ンサのインテリジェント化も容易になる。
また、ほぼ同じ温度環境下に配置されるので、前述し
た従来のデュアルO2センサシステムにおいて生じたよう
な不具合は生じない。
次に、この積層タイプのO2センサ17の製造工程(厚膜
製造工程)につき、第9図(a)〜(e)および第10図
(a)〜(e)を用いて説明する。
まず、テープTAから板部材17b,17c,17d−1,17d−2,17
d−3の元になるボードBMを成形する[第9図(a)参
照]。なお、第10図(a)は、テープTAを製造する要領
を示す模式図で、固体電解質の粉末(セラミック粉末)
と有機バインダと溶剤との混合物をホッパHPにいれて、
この混合物をポッパHP下端のスリットからコンベアCV上
へ出すことにより、テープTAを製造する。
次に、パンチPCで上記ボードの基準エア導入室17kと
なる部分を打ち抜いて、中間部材用ボード17c′とする
[第9図(b)および第10図(b)参照]。
この工程と並行して、第9図(c)および第10図
(c)に示すごとく、他のボードの表面に、所要の印刷
パターンを切り抜かれたスクリーンSKをあてがい、ステ
ージSTを移動させて、ペーストPSをボード表面に塗布す
ることにより、このボード表面に第1,第2の測定電極17
e,17fを印刷するとともに、このボードの裏面にも同様
の手法により基準電極17i,17jを印刷する。その後は、
このボードに関しては、測定電極の上から同様の手法に
よりコーティング層17gを印刷し、更には同様にして、
第2の測定電極17fを覆うように触媒層17hを印刷する。
これにより、ベース部材用ボード17b′が作られる。な
お、ボード17b′の測定電極側面部に、基準電極17i,17j
に電気的に導通されるべき導体部分17i′,17j′が同様
にして印刷されるが、その後ボード17b′に穴をあける
ことによりこの導体部分17i′,17j′と対応する基準電
極17i,17j付きのリード線部と電気的に導通される。
さらに、中間部材用ボード17c′およびベース部材用
ボード17b′を作る工程と並行して、3枚のヒータベー
ス部材用ボードあるいは3枚のヒータベース部材用ボー
ドからなるヒータベース部材用ボードアセンブリ17d′
も作られる。これについては、図示していないが、電極
を作る場合と同様の要領で、スクリーンSKとステージST
とを用いて絶縁層18aとヒータエレメント18bとを印刷す
ることが行なわれる。すなわち、あるボード上に絶縁層
18aの一部を印刷し、ついでその上からヒータエレメン
ト18bを印刷し、更にその上から残りの絶縁層18aを印刷
して、絶縁層18aとヒータエレメント18bとを印刷するこ
とにより、ヒータ18が印刷により作られる。その後は中
間のヒータベース部材用ボードの打ち抜き部にヒータ18
を嵌め込み、更に他のヒータベース部材用ボードを重ね
るようにしてヒータベース部材用ボードアセンブリをつ
くるが、このヒータベース部材用ボートアセンブリ17
d′は後述のごとく中間部材用ボード17c′,ベース部材
用ボード17b′とともに重合させるときにいっしょに作
られる。なお、オーバコート層も印刷される。
その後は、これらのボードを重ねて、第10図(d)に
示すようにプレスPRにかける。これにより、第9図
(d)に示すごとく、ボード17b′,17c′,17d′が圧着
により積層される。
更にその後は、第10図(e)で示すごとく、ナイフKF
で、第9図(d)に示す積層ボードを適当にカットす
る。このようにしてできたもの[第9図(e)参照]
は、その後、同時焼成(Co−fire)される、これによ
り、O2センサ17の心臓部であるセンサ素子部17Sが作ら
れる。
なお、第9図(d),(e)において、ヒータベース
部材用ボードアセンブリ17d′は1枚のように描かれて
いるが、実際は前述したように3層構造となっている。
そのあとは、このセンサ素子部17Sに適宜の配線を施
し、更にはこのセンサ素子部17Sをケースあるいはハウ
ジングにセットして、O2センサ17を完成させる。
これにより、O2センサの製造工程の点に着目すると、
触媒層17hを印刷する工程が増える程度で、このO2セン
サ17を作ることができるので、従来のデュアルO2センサ
システムに比べても製造コストの点で有利となる。
また、O2センサ17として、上記のようなセンサ素子部
をもつO2センサを用いる代わりに、第11〜13図に示すよ
うな別構造をもったO2センサを用いてもよい。
即ち、このO2センサ17は、第11〜13図に示すように、
固体電解質からなるベース部材17bと、このベース部材1
7bの排ガス側壁部17b−1に設けられた第1の測定電極1
7eと、ベース部材17bに形成され排ガスを小径通路17l,1
7nを介して取り入れる拡散室17mと、この拡散室17m内に
配設された第2の測定電極17fと、この第2の測定電極1
7fを覆うようにして拡散室17m内に配設された触媒17h
と、各測定電極17e,17fに対応するようベース部材の大
気側壁部17b−2に設けられた基準電極17i,17jとをそな
えて構成されている。
ここで、第1センシングエレメント17Aは、第1の測
定電極17eと基準電極17iとこれらの電極で挾まれる固体
電解質部(ベース部材17bの一部)とで構成され、第2
センシングエレメント17Bは、触媒層17h付き第2の測定
電極17fと基準電極17jとこれらの電極間に実質的に存在
することになる固体電解質部(ベース部材17bの一部)
とで構成される。
これにより、このO2センサ17も、その第1センシング
エレメント17Aが、従来と同様、応答性重視のセンシン
グエレメント(触媒能力は小さい)として構成される一
方、第2センシングエレメント17Bが、触媒層17hの存在
により触媒能力を相対的に向上せしめられるが、応答性
は相対的に遅いセンシングエレメントとして構成され
る。従って、この場合も、第2センシングエレメント17
Bによって、電極に達する排ガス中の非平衡成分を排除
することができ、スタティックλポイントをステイキオ
に近づけることができる(スタティックλポイント,ダ
イナミックλポイントのバラツキを低減できる)のであ
る。即ち、この場合も、第2センシングエレメント17B
は触媒コンバータ9の上流側にありながら従来の下流O2
センサとまったく同じ機能を発揮するのである。
また、このO2センサ17も、積層タイプのO2センサとし
て構成されている。即ち、このO2センサ17は、ZrO2等の
固体電解質からなる5枚の板部材17b,17c,17d−1,17d−
2,17d−3を積層させてなり、板部材のうち端に配置さ
れるものがベース部材17bとして構成され、上述のごと
く、このベース部材17bには、測定電極17e,17fおよび基
準電極17i,17jが設けられている。
板部材のうち他の端部に配置される3枚17d−1,17d−
2,17d−3はヒータベース部材アセンブリ17dとして構成
され、このヒータベース部材アセンブリ17dには、ヒー
タ18が設けられている。更に、このヒータベース部材ア
センブリ17dについて説明すると、例えば一方の板部材1
7d−1にヒータ18が印刷され、中間の板部材17d−2の
打ち抜き部にヒータ18を嵌め込み、更に他方の板部材17
d−3を重ねるようにして、アセンブリ化されている。
なお、ヒータ18は、Al2O3からなる絶縁層18aで被覆さ
れたヒータエレメント18bを有しているが、絶縁層18aも
ヒータエレメント18bも印刷により作られ、その製造に
際しては、まず絶縁層18aの一部を印刷し、ついでその
上からヒータエレメント18bを印刷し、更にその上から
残りの絶縁層18aを印刷する。
また、板部材のうち中間に配置されるもの(中間部
材)17cは、2つの打ち抜き部を有しており、これら5
枚の板部材17b,17c,17d−1,17d−2,17d−3を重ね合わ
せることにより、上記1つの打ち抜き部が大気側に通じ
る基準エア導入室17kを形成し、他の1つの打ち抜き部
が拡散室17mを形成する。そして、この状態で、基準電
極17i,17jはこの基準エア導入室17kに面するように位置
し、第2の測定電極17fは拡散室17mに面するように位置
する。
なお、この場合も、第1センシングエレメント17A,第
2センシングエレメント17Bはそれぞれ独立に電圧検出
回路を構成し、ヒータ18は図示しないスイッチを介して
バッテリ24に接続される。
このようにして、第11〜13図に示すO2センサ17の場合
も、その第1センシングエレメント17Aおよび第2セン
シングエレメント17Bを1つのセンサ素子部17S内にコン
パクトに配置収納することができ、更にはセンサのイン
テリジェント化も容易になる。
また、ほぼ同じ温度環境下に配置されるので、前述し
た従来のデュアルO2センサシステムにおいて生じたよう
な不具合も生じない。
次に、このO2センサ17の製造工程(厚膜製造工程)に
つき、第14図(a)〜(f)を用いて説明する。
まず、テープTAから板部材17b,17c,17d−1,17d−2,17
d−3の元になるボードBMを成形する[第14図(a)参
照]。
次に、パンチPCで上記ボードにおける基準エア導入室
17kとなる部分および拡散室17mとなる部分を打ち抜い
て、中間部材用ボード17c′とする[第14図(b)参
照]。
この工程と並行して、第14図(c)に示すごとく、他
のボードの表面に、所要の印刷パターンを切り抜かれた
スクリーンSKをあてがい、ステージSTを移動させて、ペ
ーストPSをボート表面に塗布することにより[この要領
は第10図(c)と同じである]、このボード表面に第1
の測定電極17eを印刷するとともに、このボードの裏面
にも、第14図(d)に示すごとく、同様の手法により第
2の測定電極17f,基準電極17i,17jを印刷する。その後
は、このボードに関しては、第1の測定電極17eの上か
ら同様の手法によりコーティング層17gを印刷し、更に
は同様にして、第2の測定電極17fを覆うように触媒層1
7hを印刷する。これにより、ベース部材用ボード17b′
が作られる。
さらに、中間部材用ボード17c′およびベース部材用
ボード17b′を作る工程と並行して、3枚のヒータベー
ス部材用ボードあるいは3枚のヒータベース部材用ボー
ドからなるヒータベース部材用ボードアセンブリ17d′
も作られる。これについては、図示していないが、前述
の場合と同様であるので、その説明は省略する。
その後は、これらのボードを重ねてプレスにかける。
これにより、第14図(e)に示すごとく、ボード17b′,
17c′,17d′が圧着により積層される。
更にその後は、ナイフで、第14図(e)に示す積層ボ
ードを適当にカットする。このようにしてできたもの
[第14図(f)参照]は、その後、同時焼成(Co−fir
e)される。これにより、O2センサ17の心臓部であるセ
ンサ素子部17Sが作られる。
なお、第14図(e),(f)において、ヒータベース
部材用ボードアセンブリ17d′は1枚のように描かれて
いるが、実際は前述したように3層構造となっている。
そのあとは、このセンサ素子部17Sに適宜の配線を施
し、更にはこのセンサ素子部17Sをケースあるいはハウ
ジングにセットして、O2センサ17を完成させる。
これにより、この場合も、O2センサの製造工程の点か
らみた場合、拡散室17mの打ち抜きは基準エア導入室17k
となる部分と同時に行なわれるので、工程は増えず、強
いていえば、触媒層17hを印刷する工程が増える程度
で、このO2センサ17を作ることができるため、従来のデ
ュアルO2センサシステムに比べ製造コストの点で有利と
なる。
さらに、O2センサ17として、上記のような各センサ素
子部をもつO2センサを用いる代わりに、第15〜17図に示
すような更に別の構造をもったO2センサを用いてもよ
い。
即ち、この更に別の構造をもったO2センサ17は、第15
〜17図に示すように、固体電解質からなるベース部材17
bと、このベース部材17bの排ガス側壁部17b−1に設け
られた第1の測定電極17eと、ベース部材17bに形成され
排ガスを小径通路17l,17nを介して取り入れる拡散室17m
と、この拡散室17m内に配設された触媒能力を持つ第2
の測定電極17fと、各測定電極17e,17fに対応するようベ
ース部材17bの大気側壁部17b−2に設けられた基準電極
17i,17jとをそなえて構成されている。
ここで、第1センシングエレメント17Aは、第1の測
定電極17eと基準電極17iとこれらの電極で挾まれる固体
電解質部(ベース部材17bの一部)とで構成され、第2
センシングエレメント17Bは、触媒能力をもった第2の
測定電極17fと基準電極17jとこれらの電極間に実質的に
存在することになる固体電解質部(ベース部材17bの一
部)とで構成される。
したがって、このO2センサ17は、第15〜17図からもわ
かるように、第11〜14図に示すO2センサ17との関係で、
第2の測定電極17fの部分が異なるだけである。即ち、
第11〜14図に示すO2センサ17では、第2の測定電極17f
が触媒17hで覆われているが、この第15〜17図に示すO2
センサ17では、第2の測定電極17fは触媒で覆われてお
らず電極自身が触媒能力をもっているのである。
これにより、このO2センサ17も、その第1センシング
エレメント17Aが、従来と同様、応答性重視のセンシン
グエレメント(触媒能力は小さい)として構成される一
方、第2センシングエレメント17Bが、大きな触媒能力
をもった第2の測定電極17fの存在により触媒能力を相
対的に向上せしめられるが、応答性は相対的に遅いセン
シングエレメントとして構成される。
従って、この場合も、第2センシングエレメント17B
によって、電極に達する排ガス中の非平衡成分を排除す
ることができ、スタティックλポイントをステイキオに
近づけることができる(スタティックλポイント,ダイ
ナミックλポイントのバラツキを低減できる)のであ
る。即ち、この場合も、第2センシングエレメント17B
は触媒コンバータ9の上流側にありながら従来の下流O2
センサとまったく同じ機能を発揮するのである。
また、この第15〜17図に示すO2センサ17の製造の仕方
は、第14図(a)〜(f)に示したものに準じるため、
製造工程上のメリットも同様にして得られる。
なお、第6,11,13,15,17図において、電極にハッチン
グを施しているが、このハッチングは、断面を表すもの
ではなく、電極の存在を示すために施されているもので
ある。
また、基準電極17i,17jは第1,第2測定電極17e,17fご
とに別々に設けなくても、共通のものを1枚設けるよう
にしてもよい。
ところで、第1図(a),第2,3図に示すごとく、そ
の他のセンサとして、エンジン冷却水温を検出する水温
センサ19や車速を検出する車速センサ20が設けられるほ
かに、クランク角度を検出するクランク角センサ21(こ
のクランク角センサ21はエンジン回転数を検出する回転
数センサも兼ねている)および第1気筒(基準気筒)の
上死点を検出するTDCセンサ22がそれぞれディストリビ
ュータに設けられている。
そして、これらのセンサ11〜22からの検出信号は、電
子制御ユニット(ECU)23へ入力されるようになってい
る。
なお、ECU23へは、バッテリ24の電圧を検出するバッ
テリセンサ25からの電圧信号やイグニッションスイッチ
(キースイッチ)26からの信号も入力されている。
また、ECU23のハードウエア構成は第2図のようにな
るが、このECU23はその主要部としてCPU27をそなえてお
り、このCPU27へは、吸気温センサ12,大気圧センサ13,
スロットルセンサ14,O2センサ17(第1センシングエレ
メント17Aおよび第2センシングエレメント17B),水温
センサ19並びにバッテリセンサ25からの検出信号が入力
インタフェイス28およびA/Dコンバータ30を介して入力
され、アイドルセンサ15,車速センサ20およびイグニッ
ションスイッチ26からの検出信号が入力インタフェイス
29を介して入力され、エアフローセンサ11,クランク角
センサ21およびTDCセンサ22からの検出信号が直接に入
力ポートへ入力されるようになっている。
さらに、CPU27は、バスラインを介して、プログラム
データや固定値データを記憶するROM31,更新して順次書
き替えられるRAM32およびバッテリ24によってバッテリ2
4が接続されている間はその記憶内容が保持されること
によってバックアップされたバッテリバックアップRAM
(BURAM)33との間でデータの授受を行なうようになっ
ている。
なお、RAM32内データはイグニッションスイッチ26を
オフすると消えてリセットされるようになっている。
今、燃料噴射制御(空燃比制御)にだけ着目すると、
CPU27からは後述の手法で演算された燃料噴射用制御信
号がドライバ34を介して出力され、例えば4つの電磁弁
8を順次駆動させてゆくようになっている。
そして、かかる燃料噴射制御(電磁弁駆動時間制御)
のための機能ブロック図を示すと、第1図(a)のよう
になる。すなわちソフトウエア的にこのECU23を見る
と、このECU23は、まず電磁弁8のための基本駆動時間T
Bを決定する基本駆動時間決定手段35を有しており、こ
の基本駆動時間決定手段35はエアフローセンサ11からの
吸入空気量Q情報とクランク角センサ21からのエンジン
回転数Ne情報とからエンジン1回転あたりの吸入空気量
Q/Ne情報を求め、この情報に基づき基本駆動時間TBを決
定するものである。
また、エンジン回転数とエンジン負荷(上記Q/Ne情報
はエンジン負荷情報を有する)とに応じた空燃比アップ
補正を行なう空燃比アップ補正手段36およびO2センサフ
ィードバック時に補正係数KAFを設定して補正を行なうO
2センサフィードバック補正手段37が設けられており、
空燃比アップ補正手段36とO2センサフィードバック補正
手段37とは相互に連動して切り替わるスイッチング手段
38,39によって択一的に選択されるようになっている。
さらに、エンジン冷却水温に応じて補正係数KWTを設
定する冷却水温補正手段40,吸気温に応じて補正係数KAT
を設定する吸気温補正手段41,大気圧に応じて補正係数K
APを設定する大気圧補正手段42,加速増量用の補正係数K
ACを設定する加速増量補正手段43,バッテリ電圧に応じ
て駆動時間を補正するためデッドタイム(無効時間)TD
を設定するデッドタイム補正手段44が設けられており、
O2フィードバック補正時においては、最終的には電磁弁
8の駆動時間TINJをTB×KWT×KAT×KAP×KAC×KAF+TD
とおいて、この時間TINJで電磁弁8を駆動している。
かかる電磁弁駆動のための制御要領を示すと、第19図
のフローチャートのようになるが、この第19図に示すフ
ローチャートは180゜毎のクランクパルスの割込みによ
って作動し、まずステップb1で、燃料カットフラグセッ
トかどうかが判断され、燃料カットフラグセットの場合
は燃料噴射の必要がないので、リターンするが、そうで
ない場合は、ステップb2で、前回のクランクパルスと今
回のクランクパルスの間に発生したカルマンパルス数お
よびカルマンパルス間の周期データに基づいてクランク
角180゜あたりの吸入空気量QCR(Q/Ne)を設定する。
そして、次のステップb3で、このQCRに応じて基本駆
動時間TBを設定し、ついでステップb4で、電磁弁駆動時
間TINJをTB×KWT×KAT×KAP×KAC×KAF+TDから演算に
より求め、ステップb5で、このTINJを噴射タイマにセッ
トしたのち、ステップb6で、この噴射タイマをトリガす
ることが行なわれている。そして、このようにトリガさ
れると、時間TINJの間だけ燃料が噴射されるのである。
ところで、O2センサを使用した空燃比フィードバック
制御時は、O2センサ17の第1センシングエレメント17A
からの出力V1と所要の基準値V1c(この基準値V1cは第1
センシングエレメント17Aのハイレベル出力とローレベ
ル出力との中間値が選ばれ、いわゆるリッチ・リーン判
定電圧として機能する)とを比較して、V1c>V1のとき
はリッチ化し、逆にV1c≦V1のときはリーン化するよう
になっている。
このため、O2センサフィードバック補正手段37は、第
1図(b)に示すごとく、基準値V1cを設定するリッチ
・リーン判定電圧設定手段45,第1センシングエレメン
ト17Aからの出力V1とリッチ・リーン判定電圧設定手段4
5からの基準値V1cとを比較する比較手段46,この比較手
段46からの比較結果に応じて空燃比補正係数KAFを決定
する補正係数決定手段47を有しており、さらに本空燃比
制御装置の場合は、第1センシングエレメント17Aおよ
び第2センシングエレメント17Bからの出力V1,V2に基づ
いて第1センシングエレメント用基準値V1cおよび第2
センシングエレメント用基準値(第2基準値)V2cを例
えば所要走行距離ごとに変更しうる基準値変更手段50を
有している。
次に、第1センシングエレメント17Aおよび第2セン
シングエレメント17Bからの両出力V1,V2に基づきリーズ
ナブルなリッチ・リーン判定電圧V1cに修正して変更し
うる理由について説明する。
今、第1センシングエレメント17Aの出力V1を横軸に
とり、第2センシングエレメント17Bの出力V2を縦軸に
とって、両出力V1,V2の関係を求めると、第27図(b)
に実線で示すような特性となることが発見された。かか
る特性と、NOX浄化効率特性[第27図(a)の実線参
照]およびCO,HC浄化効率特性[第27図(a)の破線参
照]とを比較してみると、第27図(a)に示す浄化効率
の最高のところ(理論空燃比のところ)と第27図(b)
に示す特性の急激な変化を生じる第1センシングエレメ
ント17Aの出力値V1cとが一致していることがわかる。
そして、このように出力V1の変化に対しV2の変化が極
めて大きくなる空燃比は、O2センサの製品毎の特性のバ
ラツキや特性の経年変化等に関係なく、HC,CO,NOXの3
成分の浄化効率の高い空燃比(理論空燃比)となること
がわかった。
なお、第1センシングエレメント17Aおよび第2セン
シングエレメント17Bからの両出力特性が第27図(b)
のようになるのは、次のような理由による。すなわち排
ガス中にCO等の未燃成分が存在すると、出力が全体的に
シフトアップするが、空燃比がリーンな状態であって
も、この場合触媒コンバータ9の上流側には、HC,CO,H2
等の未燃焼ガスが存在するため、第1センシングエレメ
ント17Aの出力は上記理由から上がる。一方、第2セン
シングエレメント17Bの出力は、触媒によって未燃焼ガ
スが浄化されるため、上がらない。そして、これらの関
係は理論空燃比の近傍で著しいため、第27図(b)に示
すような特性となるのである。
このような理由から、基準値変更手段50は第27図
(b)に示すような第1センシングエレメント17Aおよ
び第2センシングエレメント17Bの両出力間の特性を算
出する特性演算手段49をそなえており、この特性演算手
段49によって求めた第1センシングエレメント17Aのた
めの基準値V1cが新たな基準値V1cとして更新されるとと
もに、第2センシングエレメント17Bのための基準値V2c
が新たな基準値V2cとして更新されるようになってい
る。そして、第1センシングエレメント17Aのための基
準値V1cの更新機能はリッチ・リーン判定電圧設定手段4
5が有しており、第2センシングエレメント17Bのための
基準値V2cの更新機能は基準値設定手段51が有している
ものとする。
また、この基準値設定手段51からの基準値V2c信号
は、リッチ・リーン判定電圧設定手段45および補正係数
決定手段47へ入力されるようになっているが、このリッ
チ・リーン判定電圧設定手段45および補正係数決定手段
47は、それぞれ第2センシングエレメント用基準値V2c
と第2センシングエレメント17Bからの出力V2との比較
結果に基づいて空燃比制御手段による空燃比制御に対し
補正を加える空燃比制御補正手段45A,47Aの機能も有し
ている。即ち、まずリッチ・リーン判定電圧設定手段45
における空燃比制御補正手段45Aは、第2センシングエ
レメント用基準値V2cと空燃比フィードバック中に計測
された第2センシングエレメント17Bの出力V2との偏差
値ΔVに基づきリッチ・リーン判定電圧設定手段V1cを
補正することができるとともに、補正係数決定手段47に
おける空燃比制御補正手段47Aは、第2センシングエレ
メント用基準値V2cと空燃比フィードバック中に計測さ
れた第2センシングエレメント17Bの出力V2との偏差値
ΔVに基づき応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインPRL,
PLR,積分ゲインIRL,ILRのいずれかを補正することがで
きるのである。
なお、上記V2−V1特性や基準値V1c,V2cあるいは第2
センシングエレメント17Bの出力V2に基づき補正された
リッチ・リーン判定電圧V1c,応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,
比例ゲインPRL,PLR,積分ゲインIRL,ILRは、BURAM33に記
憶されるようになっている。
次に、上記基準値の変更や補正係数の決定等を含むこ
の空燃比制御装置のメインルーチンについて第18図
(a)〜(d)を用いて説明する。なお、これらの第18
図(a)〜(d)は1つのフローチャートを描いたもの
であるが、フローチャートが長いため、便宜上、適宜の
部分で分割して、4つの図となったものである。
まず、このメインフローでは、第18図(a)に示すご
とく、キースイッチ(イグニッションスイッチ)オンで
スタートし、最初にステップa1でRAM32やインタフェイ
スをイニシャライズする。次に、ステップa2で、バッテ
リ24の着脱有か否かが判断される。通常はバッテリ24は
つけたままであるので、NOルートをとり、ステップa3
で、走行距離データODを入力する。
そして、ステップa4で、このODデータが基準値書替え
距離ODX(この基準値書替え距離ODXはバッテリバックア
ップされている)と比較され、OD>ODXでない、即ちま
だ基準値書替え距離に至っていない場合は、ステップa5
で、運転状態情報を入力し、次のステップa6で、燃料カ
ットゾーンがどうかを判定する。そして、燃料カットゾ
ーンでない場合は、ステップa7で、燃料カットフラグを
リセットしてから、ステップa8で、補正係数KWT,KAT,K
AP,KACを設定し、ステップa9で、デッドタイムTDを設定
する。これらの係数等は、冷却水温補正手段40,吸気温
補正手段41,大気圧補正手段42,加速増量補正手段43,デ
ッドタイム補正手段44によって設定される。
次に、ステップa10で、第1センシングエレメント17A
が活性状態にあるかどうかを出力電圧値から判断する。
もし、第1センシングエレメント17Aが活性であるな
ら、次のステップa12で、空燃比(A/F)フィードバック
モードかを判定する。
そして、もしA/Fフィードバックモードであるなら、
ステップa13で、O2センサ補正チェック完了フラグセッ
トかどうかが判定され、通常はセット状態にあるから、
YESルートをとって、ステップa14で、第1センシングエ
レメント17Aの出力V1とリッチ・リーン判定電圧V1cとが
比較され、V1c>V1のときは、ステップa15で、WOFBフラ
グがセットかどうかが判断される。A/Fフィードバック
ゾーンへ入った直後は、WOFBフラグがセットされている
から、YESルートをとって、ステップa16−1で、比例ゲ
インPを0にし、ステップa16−2で、WOFBフラグをリ
セットして、ステップa16−3で、フラグLを1にす
る。
そして、ステップa16−3のあとは、ステップa17で、
フィードバック補正係数KFBを1+P+Iとして求め、
ステップa21で、この値KFBをアドレスKAFに入れる。最
初は、比例ゲインP=0,積分係数I=0であるから、K
FB=1からスタートする。
その後は、ステップa23−2で、O2センサ補正チェッ
ク完了フラグセットかどうかを判定する。通常はセット
状態であるから、YESルートをとって、ステップa5へ戻
る。
そして、再度、ステップa15へ戻ってくると、この場
合は、ステップa16−2で、WOFBフラグがリセットされ
たので、NOルートをとり、ステップa16−4で、フラグ
L=1かどうかが判定される。この場合は、ステップa1
6−3で、L=1とされたから、YESルートをとり、ステ
ップa17の処理を施す。
なお、積分係数Iのための積分時間演算ルーチンは、
第20図(b)のようなフローチャートとなっており、こ
のルーチンでは、タイマ割込みごとに、ステップd1で、
WOFBフラグがセット状態かどうかが判定され、リセット
の場合(A/Fフィードバックモードにある場合)は、ス
テップd2で、フラグL=1かどうかが判定され、もしL
=1であれば、ステップd3で、IにILR(リッチ化積分
係数)を加えたものを新たにIとし、逆にステップd2
で、L=1でない場合は、ステップd4で、IにIRL(リ
ーン化積分係数)を引いたものを新たにIとすることが
行なわれている。これにより、L=1である間は、タイ
マ割込みごとにILRが加算されていき、L=1でない間
(L=2の間)は、タイマ割込みごとにIRLが減算され
ていくようになっている。従って、ILRが加算されてい
る間は、フィードバック補正係数KFBは大きくなってい
き、リッチ化が促進される一方、IRLが減算されている
間は、フィードバック補正係数KFBは小さくなってい
き、リーン化が促進されるようになっている。
この場合、L=1であるから、タイマ割込みごとに、
ILRが加算され、フィードバック補正係数KFBが大きくな
っていくので、リッチ化が促進されている。
このようにして、リッチ化されていった結果、V1c≦V
1となると、ステップa14でNOルートをとり、ステップa1
8で、WOFBフラグがセットされているかどうかが判定さ
れる。この場合は、まだA/Fフィードバックモードであ
る場合は、依然としてWOFBフラグがリセット状態にある
から、このステップa18でNOルートをとり、ステップa19
−1で、フラグLが2かどうかが判断される。切り替わ
り直後は、L=1であるから、ステップa19−1でNOル
ートをとり、ステップa19−1′で、V1c≦V1となった後
に遅れ時間DLYLRが通過したかどうかが判断され、遅れ
時間DLYLRが通過しないうちは、NOルートをとって、ス
テップa17の処理を行なっているが、遅れ時間DLYLRが経
過すると、YERルートをとって、ステップa19−2で、比
例ゲインPからリーン化比例ゲインPRLを引いて、これ
をPとし、ステップa19−3で、L=2としてから、ス
テップa17で、フィードバック補正係数KFBを1+P+I
として求め、ステップa21で、この値KFBをアドレスKAF
に入れる。これにより、フィードバック補正係数KFB
最大値状態からリーン化比例ゲインPRLだけ下がる。
その後は、上記と同様にして、ステップa5へ戻る。
そして、再度、ステップa18を経てステップa19−1へ
戻ってくると、この場合は、ステップa19−3で、L=
2とされたから、YESルートをとり、ステップa17の処理
を施す。
この場合、L=2であるから、タイマ割込みごとに、
第20図(b)のステップd2でNOルート、ステップd4でI
RLが減算され、フィードバック補正係数KFBが小さくな
っていくので、リーン化が促進されている。
このようにして、リーン化されていった結果、V1c>V
1となると、ステップa14でYESルートをとり、ステップa
15で、WOFBフラグがセットされているかどうかが判定さ
れる。この場合は、まだA/Fフィードバックモードであ
る場合は、依然としてWOFBフラグがリセット状態にある
から、このステップa15でNOルートをとり、ステップa16
−4で、フラグLが1かどうかが判断される。切り替わ
り直後は、L=2であるから、ステップa16−1でNOル
ートをとり、ステップa16−4′で、V1c>V1となった後
に遅れ時間DLYRLが経過したかどうかが判断され、遅れ
時間DLYRLが経過しないうちは、NOルートをとって、ス
テップa17の処理を行なっているが、遅れ時間DLYRLが経
過すると、YESルートをとって、ステップa16−5で、比
例ゲインPからリッチ比例ゲインPLRを足して、これを
Pとして、ステップa16−3で、L=1としてから、ス
テップa17で、フィードバック補正係数KFBを1+P+I
として求め、ステップa21で、この値KFBをアドレスKAF
に入れる。これにより、フィードバック補正係数KFB
最小値状態からリッン化比例ゲインPLRだけ上がる。
以降は、上記の処理を繰返し行なうことにより、フィ
ードバック補正係数KFBは、第26図(c)に示すように
変動し、これによりA/Fフィードバックモードで所要の
空燃比制御が実行される。
なお、第26図(a)は上流O2センサ出力波形図、第26
図(b)はリッチ・リーン判定波形図で、遅れ時間DLYR
L,DLYLRは、第26図(a)に示すようにO2センサ出力が
リッチ・リーン判定電圧V1cを下から上あるいは上から
下へ横切ったときから第26図(b)に示すごとく、リッ
チ・リーン判定をするまでの遅れに相当する時間であ
る。
また、A/Fフィードバックゾーンへ入った直後が、V1c
≦V1である場合は、この場合も、入った直後は、WOFBフ
ラグがセットされているから、ステップa18で、YESルー
トをとって、ステップa19−4で、比例ゲインPを0に
し、ステップa19−5で、WOFBフラグをリセットして、
ステップa19−3で、フラグLを2にする。そして、こ
のステップa19−3のあとは、ステップa17で、フィード
バック補正係数KFBを1+P+Iとして求め、ステップa
21で、この値KFBをアドレスKAFに入れる。従って、この
場合も、最初は、比例ゲインP=0,積分係数I=0とな
り、やはりKFB=1からスタートする。
このように、V1cとV1との比較や、この比較結果に基
づき補正係数KAFを決定するのは、O2センサフィードバ
ック補正手段37における比較手段46や補正係数決定手段
47である。
そして、本実施例では、これらの遅れ時間DLYRL,DLYL
R,比例ゲインPRL,RLR,積分ゲインIRL,ILRは後述のごと
く可変である。
なお、このステップa5の後、ステップa6で燃料カット
ゾーンになると、ステップa27で、燃料カットフラグを
セットして、ステップa28で、積分係数Iを0にし、更
にステップa29でタイマTKCに初期値(例えば10秒相当)
を入力して、ステップa30で、エンジン負荷やエンジン
回転数に応じてマップされたA/F補正係数KAFMを設定
し、これをステップa31でアドレスKAFに入れて、ステッ
プa31−2で、WOFBフラグをセットしてから、ステップa
23−2を経由したのちステップa5へ戻る。
また、ステップa10,a12でNOの場合は、A/Fフィードバ
ック制御を行なえないので、ステップa28〜a31,a31−2,
a23−2を経てステップa5へ戻る。
通常の運転時は、以上のルーチンを繰り返し行なうこ
とにより、エンジンの状態に応じて係数KWT,KAT,KAP,K
ACKAFや時間TDを設定し、この値を用いて、第19図に示
す電磁弁駆動ルーチンを動作させることによって、電磁
弁8が所望量の燃料を噴射しているのである。これによ
り所望の空燃比制御が行なわれるようになっている。
ところで、走行距離ODが基準値書替え距離ODXになる
と、ステップa4でYESルートをとって、ステップa71で、
O2センサ補正チェック完了フラグがリセットされ、ステ
ップa71−2で、O2センサ補正チェック完了フラグセッ
トがリセットされる。
その後は、ステップa5を経てステップa6の処理を行な
うが、このステップa6で、燃料カットゾーンでない場合
は、ステップa7〜a9を経てステップa10,a12の処理を行
なうが、いずれのステップa10,a12でもYESの場合は、ス
テップa13で、O2センサ補正チェック完了フラグセット
セットかどうかを判定する。この場合、ステップa71
で、リセットされているから、NOルートをとって、第18
図(b)に示すステップa11,a32,a33へ移る。
ステップa11では、第2センシングエレメント17Bが活
性状態にあるかどうかが判定され、ステップa32,a33で
は、エンジン回転数Neが3000rpm以下かどうかと、1500r
pm以上かどうかが判定され、いずれもYESの場合は、ス
テップa34で、エンジン変動分|dNe/dt|が設定値DNXより
も小さいかどうかが判定され、もし小さければ、ステッ
プa35,a36で吸入空気量Qが設定値QXよりも多いかどう
かと、吸入空気変動分|dQ/dt|が設定値DQXよりも小さい
かどうかとが判定され、いずれもYESであれば、ステッ
プa37で、スロットル開度θの変動分|dθ/dt|が設定値D
THXよりも小さいかどうかが判定される。このステップa
37でもYESなら、ステップa39で、タイマTKCが0かどう
かが判断される。
なお、タイマTKCは、第20図(a)に示すタイマ減算
ルーチンによってタイマ割込みごとに処理されるように
なっている。即ち、ステップc1で、TKCの内容から1を
引いてTKCとする、即ちダウンカウントするようになっ
ている。
そして、このタイマTKCが0でない場合は、第18図
(a)に示すステップa14以降の処理へ戻る。
その後、この第18図(a)におけるステップa14〜a21
を経て、ステップa23−2にくると、このときステップa
71でO2センサ補正チェック完了フラグがリセットされて
いるので、NOルートをとって、ステップa24で、スキャ
ンカウンタを初期設定する。このとき、初期値は0でな
い適宜の数が選ばれる。また、このスキャンカウンタ
は、基準値変更更新時に使用するもので、このとき同時
に使用されるn個のV1カウンタもこのステップa24でリ
セットしておく。
さらに、ステップa25で、サイクル数SCOUNT(これも
基準値変更更新時に使用される)を0としてから、ステ
ップa5へ戻る。
また、ステップa32〜a37で、いずれもNOの場合は、ス
テップa38で、タイマTKCに初期値(ステップa29で与え
たものと同じ値)を入力してから、第18図(a)に示す
ステップa14以降の処理へ戻る。
これにより、走行距離データODが基準値書替え距離OD
Xになったとしても、両センシングエレメント17A,17Bが
活性状態でなかったり、A/Fフィードバックモード(こ
のモードでの運転域は比較的安定した運転域に設定され
ている)でなかったり、エンジン回転数Neが1500≦Ne≦
3000でなかったり、エンジン変動が大きかったり、吸入
空気量が少なかったり、吸入空気量変動やスロットル開
度変動が大きかったりした場合は、全て、基準値書替え
処理へは移らず、通常の運転時でのルーチンワーク側へ
戻されるようになっている。
また、仮りに上記条件が全てそろっても、この条件成
立後、ある時間(タイマTKCの初期値に相当する時間)
経過しなければ、同じく基準値書替え処理へは移行せ
ず、通常の運転時でのルーチンワーク側へ戻されるので
ある。
そして、上記の条件が全てそろい、且つこの条件成立
後所要時間が経過する(以下、これらの条件を基準値書
替え条件という)と、ステップa39−2で、WOFBフラグ
をセットしてから、第18図(c)のステップa49で、ス
キャンサイクルカウンタが0かどうかが判定される。最
初は、第18図(a)のステップa24で0でない初期値が
設定されているので、NOルートをとって、ステップa50
でサイクル数SCOUNTが0かどうかが判定される。この場
合第18図(a)に示すステップa25で0とされているの
で、YESルートをとり、ステップa51で、スキャンサイク
ルカウンタの内容を1だけ引くデクリメント(DCR)処
理を施す。そして、次のステップa52で、フラグCONDを
1にして、ステップa53で、フラグCONDの状態を判定す
る。この場合CONDは1であるので、ステップa54で、サ
イクル数SCOUNTを1ステップ増やす。
その後は、ステップa55で、空燃比係数KSを1+(1
−SCOUNT/128)×0.05(この場合SCOUNTは1であるか
ら、KS≒1.05である)から求め、ステップa56で、係数K
AFをKSから求めて人為的にリッチ側にしたあと、ステッ
プa57で、第1センシングエレメント17Aの出力V1と第2
センシングエレメント17Bの出力V2とを読み取り、ステ
ップa58でV2をV1により番地付けされたメモリ(RAM)に
加算し、ステップa59で、今加算されたV1に対応するデ
ータ数を1だけ増やす。この場合は、メモリ番地数は第
27図(b)に示すV1−V2特性図を作成するのに十分な数
が選ばれ、その数の逆数は分解能に相当するが、このメ
モリ番地数に相当する数nだけV1カウンタが用意されて
おり、対応番地のところに記憶されると、カウント数を
1だけ増やすようにしているのである。
このステップa59の後は、第18図(a)のステップa5
へ戻り、ステップa6でNOルート、ステップa13でNOルー
ト、ステップa39でYESルートを通って、再度第18図
(c)に示すステップa49へ戻ってくると、まだスキャ
ンサイクルカウンタは0でないから、NOルートをとっ
て、ステップa50で、SCOUNTが0かどうかが判定され
る。この場合、ステップa54で、SCOUNTが1となってい
るので、ステップa50ではNOルートをとって、ステップa
60で、SCOUNTが255かどうかが判定される。今の場合
は、NOであるから、ステップa61をジャンプして、ステ
ップa53でフラグCONDはどのような状態かどうかを判定
する。この場合は、ステップa52で、CONDを1にした状
態が解消されていないので、再度ステップa54でSCOUNT
を1だけ増やす。これによりステップa55で、SCOUNT/12
8の部分を2/128にして、係数KSを設定し、その後は係数
KAFを求めて少しリーン側にしたあと、第1センシング
エレメント17A,第2センシングエレメント17Bの各出力V
1,V2を読み取り、V2をV1により番地付けされたメモリに
加算し、加算されたV1に対応するデータ数をインクリメ
ントしてから(ステップa56〜a59)、第18図(a)のス
テップa5へ戻り、上記と同様にして、再度第18図(c)
のステップa49へ戻ってくる。
その後は上記のような処理を、SCOUNT=255になるま
で繰り返す。これにより順次リッチ側からリーン側(KS
の値にして1.05〜0.95程度)へ操作してその時の第1セ
ンシングエレメント17A,第2センシングエレメント17B
の各出力V1,V2を読み取ることにより、理論空燃比近傍
において、リッチ側からリーン側へ操作していったとき
のV1−V2特性を計測できる。
そして、SCOUNTが255になると、ステップa60のところ
で、YESルートに切り替わるため、フラグCONDが0にな
る(ステップa61)。
従って、次のステップa53では、次にステップa62の処
理を行なう。即ちサイクル数SCOUNTを1ステップだけ減
らす。
その後は、ステップa55で、空燃比係数KSを1+(1
−SCOUNT/128)×0.05(この場合SCOUNTは254であるか
ら、KS≒0.95である))から求め、ステップa56で、係
数KAFをKSとして求めたあと、ステップa57で、第1セン
シングエレメント17Aの出力V1と第2センシングエレメ
ント17Bの出力V2とを読み取り、ステップa58でV2をV1に
より番地付けされたメモリ(RAM)に加算し、ステップa
59で、今加算されたV1に対応するデータ数を1だけ増や
す。この場合は、2回目であるから、対応するカウンタ
のカウント数を2にすることが行なわれる。
そして、このステップa59の後は、第18図(a)のス
テップa5へ戻り、ステップa6でNOルート、ステップa13
でNOルート、ステップa39でYESルートを通って、再度第
18図(c)に示すステップa49へ戻ってくると、まだス
キャンサイクルカウンタは0でないから、NOルートをと
って、ステップa50で、SCOUNTが0かどうかが判定され
る。この場合、ステップa62で、SCOUNTが254となってい
るので、ステップa50ではNOルートをとって、ステップa
60で、SCOUNTが255かどうかが判定される。今の場合
は、NOであるから、ステップa61をジャンプして、ステ
ップa53でフラグCONDはどのような状態かどうかを判定
する。この場合は、ステップa61で、CONDを0にした状
態が解消されていないので、再度ステップa62でSCOUNT
を1だけ減らす。これによりステップa55で、SCOUNT/12
8の部分を253/128にして、係数KSを設定し、その後は係
数KAFを求めたあと、第1センシングエレメント17A,第
2センシングエレメント17Bの各出力V1,V2を読み取り、
V2をV1により番地付けされたメモリに加算し、加算され
たV1に対応するデータ数をインクリメントしてから(ス
テップa56〜a59)、第18図(a)のステップa5へ戻り、
上記と同様にして、再度第18図(c)のステップa49へ
戻ってくる。
その後は上記のような処理を、SCOUNT=0になるまで
繰り返す。これにより順次リーン側からリッチ側(KS
値にして0.95〜1.05程度)へ操作して、その時の第1セ
ンシングエレメント17A,第2センシングエレメント17B
の各出力V1,V2を読み取ることにより、理論空燃比近傍
において、リーン側からリッチ側へ操作していったとき
の2回目のV1−V2特性を計測できる。これにより、理論
空燃比近傍(KSの値にして、1.05と0.95程度の範囲に亘
るV1−V2特性)を一往復分計測できたことになる。
そして、SCOUNTが0になると、ステップa50のところ
で、YESルートに切り替わるため、スキャンサイクルカ
ウンタを1だけ減らしてから、フラグCONDを1にする
(ステップa52)。
したがって、その後は再度リッチ側からリーン側更に
はその逆の操作を一往復行なって、3,4回目のV1−V2特
性を計測する。
そして、上記のV1−V2特性計測操作を何往復(この往
復数はスキャンサイクルカウンタにセットされた初期値
による)かすると、ステップa51で、スキャンサイクル
カウンタの値が0になるため、その後再度ステップa49
に戻ってきたときに、YESルートをとって、第18図
(d)に示すステップa63の処理を行なう。すなわち、
このステップa63では、今まで計測されてきた(V1)i
に対するV2の平均値▲▼[(V1)i]を算出する。
この平均値算出時に、V1カウンタのカウント数を使用す
る。
このようにして、V2の平均値が求まると、ステップa6
4で、適宜の補間法などを用いて▲▼〜V1曲線をな
めらかにする。このとき得られた特性[第27図(c)参
照]が第27図(b)に示すV1−V2特性となっているので
ある。
そして、ステップa65で、d▲▼/dV1>KとなるV
1範囲、即ちV2が急に立上がる部分を求め、ステップa66
で、このV1範囲の中央値をリッチ・リーン判定用基準値
V1cとし、このV1cに対応するV2をV2cとし、これらの新
値V1c,V2cをBURAM33に格納する。これにより基準値V1c,
V2cの書替え、即ち基準値V1c,V2cの更新が完了したこと
になる。その後は、ステップa67で、O2センサ補正チェ
ック完了フラグをセットし、ステップa68で、走行距離
データODを入力し、ステップa69で、次期の基準値書替
え距離ODXを例えばODX+800(マイル)とする。
このようにして、この第1実施例では、第1センシン
グエレメント17Aの出力V1と比較されるべきリッチ・リ
ーン判定用基準値V1cのほかに、第2センシングエレメ
ント出力基準値V2c(このV2cは上述のごとくV1cから求
められる)も所要走行距離ごとあるいはバッテリ着脱履
歴後に更新される。すなわちこれらの値V1c,V2cは固定
でなく可変なものとして設定されているのである。
ここて、基準値V2cは、第27図(d)に示すようにdV2
/dV1がある傾きよりも大きい範囲[第14図(d)のステ
ップa65参照]のほぼ中央の点に対応する第2センシン
グエレメント17Bの出力値をこの基準値V2cとして決定さ
れるのであるが、その値は例えばV1cが0.6ボルト程度の
ときV2cは0.4ボルト程度である。
なお、第27図(d)において、V2cをα点に設定する
と、CO浄化効率が悪化し、逆にV2cをβ点に設定する
と、NOX浄化効率が悪化するため、上記のようにV2cは中
央のγ点に設定しているのである。
そして、上記のように次期の基準値書替え距離ODXを
例えばODX+800(マイル)とした後は、第18図(a)の
ステップa5へ戻り、燃料カットゾーンでなければ、ステ
ップa6でNOルートをとり、ステップa7〜a9の処理のの
ち、仮りにステップa10,a12が全てYESの場合、ステップ
a13で、O2センサ補正チェック完了フラグセットか否か
を判定されるが、第18図(d)のステップa67で、この
フラグはセット状態にあるため、ステップa14以降で規
定される前述の通常運転時のルーチンワークを実施す
る。
なお、ステップa2で、バッテリ着脱履歴がある場合
は、ステップa70で、,V1c,V2c,{(DLYRL,DLYLR),(I
RL,ILR),(PRL,PLR)のうち第2センシングエレメン
ト17Bの出力に基づいて修正するもの}に、それぞれ初
期値を入力する。ここでこの基準値V1cは例えば0.6ボル
ト程度、V2cは例えば0.4ボルト程度に設定される。
次に、この第2センシングエレメント出力V2およびそ
の基準値V2cに基づいて、応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比
例ゲインPRL,PLR,積分ゲインIRL,ILR,リッチ・リーン判
定用基準値V2cを補正するための手法について説明す
る。
まず、第21図に示すごとく、ステップe1で、第1セン
シングエレメント17Aの出力および第2センシングエレ
メント17Bの出力IO2SNS(V1),IO2CCR(V2)を読み込
む。この読込みタイミングは例えば5msecあるいは10mse
c毎に読み込む。そして、ステップe2で、第1センシン
グエレメント17Aおよび第2センシングエレメント17Bが
共に活性状態かどうかを出力電圧値から判定する。
なお、この判定のための基準電圧値は第1センシング
エレメント17A、第2センシングエレメント17B別個に設
定できるものとする。
もし、両センシングエレメント17A,17Bが活性状態な
ら、ステップe3で、空燃比フィードバック中かどうかを
判定する。更にYESであればステップe4で、空燃比フィ
ードバックモード突入後所要時間経過したかどうかが判
定され、もしYESなら、ステップe5で、エアフローセン
サ11の出力周波数IAIR、即ち吸入空気量が設定値よりも
多いかどうかを判定する。
ここで、設定値は、第1の設定値(XAFSFH)と第2の
設定値(XAFSFL)との2種類用意されており、エアフロ
ーセンサ出力が増えてゆく場合と減ってゆく場合とでこ
れらの異なった設定値を用いて判定される。すなわちこ
のステップe5での判定にはヒステリシスが設定されてい
るので、ハンチング防止上有利となっている。
また、吸気空気量が少ない運転状態(アイドリング運
転時等)では、O2センサの反応が遅く、O2センサの出力
特性が異なるため、ステップe5のような判定を行なうの
であるが、エアフローセンサ出力周波数が設定値以下の
場合も、独自に以下の補正を行なってもよい。この場合
は二重に学習することになる。
また、ステップe5でYESなら、次のステップe6で、第
1センシングエレメント出力が反転したかどうかが判定
される。なお、第1センシングエレメント17Aの出力に
対するリッチ・リーン判定用基準値V1cは上記メインル
ーチン「第18図(a)〜(d)]で求め更新したV1cが
使用される。
なお、上記の各ステップe2〜e6でNOの場合はリターン
される。
そして、ステップe6でYESの場合は、ステップe7で、
第1センシングエレメント出力反転時の第2センシング
エレメント17Bの出力瞬時値IO2CCRと既に保管中の第2
センシングエレメント17Bの出力平均値とに基づいて、
第2センシングエレメント17Bの出力平均値の更新を行
なう。即ち、下式左辺に示される新しい第2センシング
エレメント17B出力平均値O2AVEは、 O2AVE=K1(IO2CCR)+(1−K1)(O2AVE) で求められる。
なお、上式右辺のO2AVEは前回のタイマ割込みルーチ
ンのステップe7で更新されてRAMに保管されていた前回
の第2センシングエレメント17B出力平均値データであ
る。
ここで、K1はROMデータに設定された係数である。
さらにステップe8で、カウンタCOUNTの内容を1だけ
減らす。ここでカウンタの初期値はROMデータにて設定
され例えば1〜255の間の任意の値が設定される。この
初期値はキースイッチオン時に第18図(a)に示すメイ
ンルーチンのステップa1においてカウンタにセットされ
ている。
そして、次のステップe9で、カウンタ数が0になった
かどうかが判定され、NOであればリターンされるが、YE
Sになる(即ち、第2センシングエレメント17B出力デー
タの平滑化処理が十分に行なわれる)と、ステップe11
で第2センシングエレメント17Bの目標出力電圧値O2TRG
(これはV2cに相当する)と第1センシングエレメント1
7Aのリッチリーン反転時における第2センシングエレメ
ント17Bの出力平均値O2AVEとから、これらの値間の偏差
値ΔVを求める。なお、キースイッチオン時の初期値は
目標出力値と同じO2TRGとする。
このようにして偏差値ΔVが求められると、このΔV
を用いて、空燃比フィードバック特性値、即ち応答遅れ
時間、積分ゲイン、比例ゲインおよび第1センシングエ
レメント用基準値V1cを修正する。
なお、空燃比フィードバック中の第2センシングエレ
メント17Bの出力V2の変化は緩慢であるため、直接空燃
比フィードバックには使用できないが、この出力V2はリ
ッチからリーンあるいはリーンからリッチへの応答時間
差を受けにくいので、上記のような空燃比フィードバッ
ク特性値の修正に使用するのである。
まず、応答遅れ時間DLYRL,DLYLRの補正について説明
する。第22図に示すごとく、ステップe12において、第2
1図のステップe11で求めたΔVに応じたΔDELAYを求め
る。
なお、このΔDELAYには、リッチからリーンへのもの
とリーンからリッチへのものとがあり、前者のための補
正特性は第28図(a),(b)のようになり、後者のた
めの補正特性は第29図(a),(b)のようになる。即
ち、ΔDELAYは、ΔVの瞬時値に基づく{ΔDELAY}
と、ΔVの積分値に基づく{ΔDELAY}との和とし
て与えられており、 (ΔDELAY)={(ΔDELAY)+{(Δ
DELAY) (ΔDELAY)={(ΔDELAY)+{(Δ
DELAY) となる。
そして、これらの第28図(a),(b)および第29図
(a),(b)において示された傾きGP,GIや不感帯Δd
P,ΔdIはROMデータ内にて設定されている。
このようにして、ΔDELAYを求めたあとは、ステップe
13で、これらのΔDELAYをDLYRL,DLYLRの基準値(DLYR
L)0,(DLYLR)に加えることにより、新しいDLTRL,DL
YLRを求める。
そして、次のステップe14で、DLYRL≧DLYLRかどうか
を判定し、もしYESなら、ステップe15で、DLYRLからDLY
LRを引いた結果を新たにDLYRLとして、次のステップe16
で、DLYRL>DLYLM(ディレイ制限値:これはROMデータ
にて設定されている)かどうかを判定する。また、DLYR
Lがこの制限値にならない間はステップe17をジャンプし
て、ステップe18でDLYLRを0にしてリターンする。そし
て、DLYRLが制限値になると、ステップe17で、制限値を
DLYRLとしてステップe18の処理を施す。
一方、ステップe14で、DLYRL<DLYLRなら、ステップe
19で、DLYLRからDLYRLを引いた結果を新たにDLYLRとし
て、次のステップe20で、DLYLR>DLYLMT(ディレイ制限
値:これはROMデータにて設定されている)かどうかを
判定する。DLYLRがこの制限値にならない間はステップe
21をジャンプして、ステップe22でDLYRLを0にしてリタ
ーンする。そして、DLYLRが制限値になると、ステップe
21で、制限値をDLYLRとしてステップe22の処理を施す。
なお、ステップe16,e20で比較される各ディレイ制限
値は同じ値でも異なった値でもよい。
また、DLYRL,DLYLRはそれぞれバッテリバックアップ
されているが、ステップa70での初期値は例えば0とす
る。
このようにDLYRL,DLYLRを第2センシングエレメント1
7B出力に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第35図
(a)〜(c)に示すごとくDLYLRを付加し、リーン化
する場合は、第36図(a)〜(c)に示すごとくDLYRL
を付加することが行なわれる。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、応答遅れ時間を補正することが行なわれる。
次に、空燃比フィードバック積分ゲインIRL,LLRの補
正について説明する。第23図に示すごとく、ステップe2
3において、第21図のステップe11で求めたΔVに応じた
ΔIを求める。
なお、このΔIには、リッチからリーンへのものとリ
ーンからリッチへのものとがあり、前者のための補正特
性は第30図(a),(b)のようになり、後者のための
補正特性は第31図(a),(b)のようになる。即ち、
ΔIは、ΔVの瞬時値に基づく{ΔI}と、ΔVの積
分値に基づく{ΔI}との和として与えられており、 (ΔI)={(ΔI)+{(ΔI)
(ΔI)={(ΔI)+{(ΔI)
となる。
そして、これらの第30図(a),(b)および第31図
(a),(b)において示された関数関係(傾きや不感
帯)はROMデータ内にて設定されている。
このようにして、ΔIを求めたあとは、ステップe24
で、これらのΔIをIRL,ILRの基準値IRL0,ILR0に加える
ことにより、新しいIRL,ILRを求める。
そして、次のステップe25で、IRL>IH(上限値:この
値はROMデータにて設定されている)かどうかを判定
し、もしNOなら、ステップe27で、IRL<IL(下限値:こ
の値はROMデータにて設定されている)かどうかを判定
する。
もし、ステップe25でYESなら、ステップe26で、IHをI
RLとして、更にステップe27でYESなら、ステップe28でI
LをIRLとする。
また、ステップe27でNOの場合や、ステップe26,e28の
処理のあとは、次のステップe29で、ILR>IH(上限値:
この値はROMデータにて設定されている)かどうかを判
定し、もしNOなら、ステップe31で、ILR>IL(下限値:
この値はROMデータにて設定されている)かどうかを判
定する。
もしステップe29でYESなら、ステップe30で、IHをILR
として、更にステップe31でYESなら、ステップe32でIL
をILRとしてリターンする。
なお、ステップe25,e29で比較される各上限値は同じ
値でも異なった値でもよく、更にステップe27,e31で比
較される下限値も同じ値あるいは異なった値でもよい。
また、積分ゲインIRL,ILRはそれぞれバッテリバック
アップされている。
このように、IRL,ILRを第2センシングエレメント17B
出力V2に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第37図
(a)〜(c)に示すごとく、IRLを小さくするととも
にILRを大きくし、リーン化する場合は、第38図(a)
〜(c)に示すごとく、IRLを大きくするとともにILR
小さくすることが行なわれる。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、積分ゲインを補正することが行なわれる。
次に、空燃比フィードバック比例ゲインPRL,PLRの補
正について説明する。第24図に示すごとく、ステップe3
3において、第21図のステップe11で求めたΔVに応じた
ΔPを求める。
なお、このΔPには、リッチからリーンへのものとリ
ーンからリッチへのものとがあり、前者のための補正特
性は第32図(a),(b)のようになり、後者のための
補正特性は第33図(a),(b)のようになる。即ち、
ΔPは、ΔVの瞬時値に基づく{ΔP}と、ΔVの積
分値に基づく{ΔP}との和として与えられており、 (ΔP)={(ΔP)+{(ΔP)
(ΔP)={(ΔP)+{(ΔP)
となる。
そして、これらの第32図(a),(b)および第33図
(a),(b)において示された関数関係(傾きや不感
帯)はROMデータ内にて設定されている。
このようにして、ΔPを求めたあとは、ステップe34
で、これらのΔPをPRL,PLRの基準値PRL0,PLR0に加える
ことにより、新しいPRL,PLRを求める。
そして、次のステップe35で、PRL>PH(上限値:この
値はROMデータにて設定されている)かどうかを判定
し、もしNOなら、ステップe37で、PRL<PL(下限値:こ
の値はROMデータにて設定されている)かどうかを判定
する。
もしステップe35でYESなら、ステップe36で、PHをPRL
として、更にステップe37でYESなら、ステップe38でPL
をPRLとする。
また、ステップe37でNOの場合や、ステップe36,e38の
処理のあとは、次のステップe39で、PLR>PH(上限値:
この値はROMデータにて設定されている)かどうかを判
定し、もしNOなら、ステップe41で、PLR<PL(下限値:
この値はROMデータにて設定されている)かどうかを判
定する。
もしステップe39でYESなら、ステップe40で、PHをPLR
として、更にステップe41でYESなら、ステップe42でPL
をPLRとしてリターンする。
なお、ステップe35,e39で比較される各上限値は同じ
値でも異なった値でもよく、更にステップe37,e41で比
較される下限値も同じ値あるいは異なった値でもよい。
また、比例ゲインPRL,PLRはそれぞれバッテリバック
アップされている。
このように、PRL,PLRを第2センシングエレメント出
力V2に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第39図
(a)〜(c)に示すごとく、PRLを小さくするととも
にPLRを大きくし、リーン化する場合は、第40図(a)
〜(c)に示すごとく、PRLを大きくするとともにPLR
小さくすることが行なわれる。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、比例ゲインを補正することが行なわれる。
次に、リッチ・リーン判定用基準値V1cの補正につい
て説明する。まず、第25図に示すごとく、ステップe43
において、第21図のステップe11で求めたΔVに応じた
ΔV1cを算出する。
なお、このΔ1cのための補正特性は第34図(a),
(b)のようになる。
即ち、ΔV1cは、ΔVの瞬時値に基づく(ΔV1c)
と、ΔVの積分値に基づく(ΔV1c)との和として
与えられており、 ΔV1c=(ΔV1c)+(ΔV1c) となる。
そして、この第34図(a),(b)において示された
関数関係(傾きや不感帯)もROMデータ内にて設定され
ている。
このようにして、ΔV1cを求めたあとは、ステップe44
で、これらのΔV1cをV1cの基準値(V1c)に加えるこ
とにより、新しいV1cを求める。
そして、次のステップe45で、V1c>XO2H(上限値:こ
の値はROMデータにて設定されている)かどうかを判定
し、もしNOなら、ステップe47で、V1c<XO2L(下限値:
この値はROMデータにて設定されている)かどうかを判
定する。
もしステップe45でYESなら、ステップe46で、XO2HをV
1cとして、更にステップe47でYESなら、ステップe48でX
O2LをV1cとする。
また、ステップe47でNOの場合や、ステップe46,e48の
処理のあとは、リターンする。
このように、V1cを第2センシングエレメント出力V2
に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第41図(a)
〜(c)に示すごとく、V1cを大きくし、リーン化する
場合は、第42図(a)〜(c)に示すごとく、V1cを小
さくすることが行なわれる。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、リッチ・リーン判定用基準値V1cを補正して
空燃比制御に補正を加えることが行なわれるのである。
したがって、この第1実施例によれば、O2センサの製
品毎の特性バラツキや特性の経年変化によっても、制御
精度が変わることなく、しかも触媒コンバータ9による
排ガス浄化効率も高く維持することができ、これにより
高い制御信頼性が得られるものである。
また、EGRを行なっていない場合や、仮りにEGRを行な
っていても低率である場合でも、良好な排ガスレベルが
得られるので、EGR系の簡略化が可能となるほか、排ガ
スによって動力性能やドライバビリティを犠牲にするこ
ともない。
さらに、空燃比フィードバック中の第2センシングエ
レメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または第1セン
シングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横切るご
と)に計測して、その移動平均値がV2cに等しくなるよ
う、応答遅れ時間,積分ゲイン,比例ゲイン,リッチ・
リーン判定用基準値を補正して、空燃比制御に補正を加
えることが行なわれるので、更に高い信頼性および精度
で空燃比制御を行なうことができるものである。
なお、上記第1実施例において、第2センシングエレ
メント17Bの出力V2の移動平均値がV2cに等しくなるよ
う、応答遅れ時間,積分ゲイン,比例ゲインおよびリッ
チ・リーン判定用基準値のいずれか一部のみを補正して
もよい。
第43〜60図は本発明の第2実施例としての内燃機関の
空燃比制御装置を示すもので、第43図はその要部制御ブ
ロック図、第44図(a)〜(d)はいずれもそのメイン
ルーチンを説明するためのフローチャート、第45図はそ
の第2センシングエレメント出力と目標値との偏差値を
求めるためのフローチャート、第46図は第45図で求めた
偏差値に基づいて応答遅れ時間を補正するためのフロー
チャート、第47図は第45図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック積分ゲインを補正するためのフロー
チャート、第48図は第45図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック比例ゲインを補正するためのフロー
チャート、第49図(a),(b)および第50図(a),
(b)はいずれもその応答遅れ時間補正量を説明するた
めのグラフ、第51図(a),(b)および第52図
(a),(b)はいずれもその空燃比フィードバック積
分ゲイン補正量を説明するためのグラフ、第53図
(a),(b)および第54図(a),(b)はいずれも
その空燃比フィードバック比例ゲイン補正量を説明する
ためのグラフ、第55,56図はいずれもその応答遅れ時間
による補正法を説明するためのグラフ、第57,58図はい
ずれもその空燃比フィードバック積分ゲインによる補正
法を説明するためのグラフ、第59,60図はいずれもその
空燃比フィードバック比例ゲインによる補正法を説明す
るためのグラフであり、各図中、第1〜42図と同じ符号
はほぼ同様の部分あるいは処理を示す。
さて、この第2実施例の空燃比制御装置は、空燃比フ
ィードバック中に第2センシングエレメント17Bの出力V
2を計測し、この値V2に基づき応答遅れ時間DLYRL,DLYL
R,比例ゲインPRL,PLR,積分ゲインIRL,ILRのいずれかを
補正するものである。なお、この第2実施例では、計測
値V2に基づき第1センシングエレメント用基準値V1cを
補正することはしない。
さて、この第2実施例も、O2センサを使用した空燃比
フィードバック制御時は、第1センシングエレメント17
Aからの出力V1と所要の基準値V1c(この基準値V1cは第
1センシングエレメント17Aのハイレベル出力とローレ
ベル出力との中間値が選ばれ、いわゆるリッチ・リーン
判定電圧として機能する)とを比較して、V1c>V1のと
きは、リッチ化し、逆にV1c≦V1のときはリーン化する
ようになっている。
このため、O2センサフィードバック補正手段37は、第
43図に示すごとく、基準値V1cを設定するリッチ・リー
ン判定電圧設定手段45′,第1センシングエレメント17
Aからの出力V1とリッチ・リーン判定電圧設定手段45′
からの基準値V1cとを比較する比較手段46,この比較手段
46からの比較結果に応じて空燃比補正係数KAFを決定す
る補正係数決定手段47を有しているが、本空燃比制御装
置の場合も、従来のものと異なり、第1センシングエレ
メント17Aおよび第2センシングエレメント17Bからの出
力V1,V2に基づいて基準値V1c,V2cを例えば所要走行距離
ごとに変更しうる基準値変更手段48′を有している。
そして、上記補正係数決定手段47が、空燃比フィード
バック中に計測された第2センシングエレメント17Bの
出力V2に基づき応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインP
RL,PLR,積分ゲインIRL,ILRのいずれかを補正する手段47
Aを有している。
なお、上記V2−V1特性や基準値V1c,V2cあるいは第2
センシングエレメント17Bの出力V2に基づき補正された
応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインPRL,PLR,積分ゲイ
ンIRL,ILRは、BURAM33に記憶されるようになっている。
ところで、上記基準値V1c,V2cを所定走行距離ごとあ
るいはバッテリ着脱履歴後に変更して更新するためのメ
インルーチンは、第44図(a)〜(d)に示すようにな
るが、これらのフローは第18図(a)〜(d)に示すも
のと同じであるので、第18図(a)〜(d)と同じ処理
には同じステップ番号を付し、その説明を省略する。
次に、この第2センシングエレメント出力V2およびそ
の基準値V2cに基づいて、応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比
例ゲインPRLPLR,積分ゲインIRL,ILRを補正するための手
法について説明する。
まず、第2センシングエレメント17Bの目標出力電圧
値O2TRG(これはV2cに相当する)と第1センシングエレ
メント17Aのリッチリーン反転時の第2センシングエレ
メント17Bの出力平均値O2AVE、即ち第2センシングエレ
メント用基準値V2cと第2センシングエレメント17Bの出
力V2とから、これらの値間の偏差値ΔVをもとめるため
のフローチャートは、第21図に示したものと同じで、第
45図のようになる。
このようにして偏差値ΔVが求められると、このΔV
を用いて、応答遅れ時間、積分ゲイン、比例ゲインを修
正する。
まず、応答遅れ時間DLYRL,DLYLRの補正のためのフロ
ーチャートは、前述の第22図に示したものと同じで、第
46図のようになる。
なお、この第46図のステップe12において、ΔVに応
じて求められたΔDELAYには、リッチからリーンへのも
のとリーンからリッチへのものとがあり、前者のための
補正特性は第28図(a),(b)と同じで第49図
(a),(b)のようになり、後者のための補正特性は
第29図(a),(b)と同じで第50図(a),(b)の
ようになる。また、これらの第49図(a),(b)およ
び540図(a),(b)において示された関数関係(傾
きや不感帯)もROMデータ内にて設定されている。
そして、このようにDLYRL,DLYLRを下流O2センサ出力
に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第35図(a)
〜(c)に示す場合と同じく第55図(a)〜(c)に示
すようにDLYLRを付加し、リーン化する場合は、第36図
(a)〜(c)に示す場合と同じく第56図(a)〜
(c)に示すようにDLYRLを付加することが行なわれ
る。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、応答遅れ時間を補正して空燃比制御に補正を
加えることが行なわれるので、前述の実施例と同様の効
果ないし利点が得られる。
次に、空燃比フィードバック積分ゲインIRL,ILRの補
正のためのフローチャートは、前述の第23図に示したも
のと同じで、第47図のようになる。
なお、この第47図のステップe23において、ΔVに応
じて求められたΔIには、リッチからリーンへのものと
リーンからリッチへのものとがあり、前者のための補正
特性は第30図(a),(b)と同じで第51図(a),
(b)のようになり、後者のための補正特性は第31図
(a),(b)と同じで第52図(a),(b)のように
なる。また、これらの第51図(a),(b)および第52
図(a),(b)において示された関数関係(傾きや不
感帯)もROMデータ内にて設定されている。
そして、このようにIRL,ILRを第2センシングエレメ
ント出力に基づいて補正し、リッチ化する場合は、第37
図(a)〜(c)に示す場合と同じく第57図(a)〜
(c)に示すようにIRLを小さくするとともにILRを大き
くし、リーン化する場合は、第38図(a)〜(c)に示
す場合と同じく第58図(a)〜(c)に示すようにIRL
を大きくするとともにILRを小さくすることが行なわれ
る。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、積分ゲインを補正して空燃比制御に補正を加
えることが行なわれるので、この場合も前述の応答遅れ
時間を補正する場合とほぼ同様の効果ないし利点が得ら
れる。
次に、空燃比フィードバック比例ゲインPRL,PLRの補
正のためのフローチャートは、前述の第24図に示したも
のと同じで、第48図のようになる。
なお、この第48図のステップe33において、ΔVに応
じて求められたΔPには、リッチからリーンへのものと
リーンからリッチへのものとがあり、前者のための補正
特性は第32図(a),(b)と同じで第53図(a),
(b)のようになり、後者のための補正特性は第33図
(a),(b)と同じで第54図(a),(b)のように
なる。また、これらの第53図(a),(b)および第54
図(a),(b)において示された関数関係(傾きや不
感帯)もROMデータ内にて設定されている。
そして、このようにPRL,PLRを下流O2センサ出力に基
づいて補正し、リッチ化する場合は、第39図(a)〜
(c)に示す場合と同じく第59図(a)〜(c)に示す
ようにPRLを小さくするとともにPLRを大きくし、リーン
化する場合は、第40図(a)〜(c)に示す場合と同じ
く第60図(a)〜(c)に示すようにPRLを大きくする
とともにPLRを小さくすることが行なわれる。
このようにして、空燃比フィードバック中の第2セン
シングエレメント17Bの出力V2を一定時間ごと(または
第1センシングエレメント17Aの出力V1が基準値V1cを横
切るごと)に計測して、その移動平均値がV2cに等しく
なるよう、比例ゲインを補正して空燃比制御に補正を加
えることが行なわれるので、この場合も前述の応答遅れ
時間や積分ゲインを補正する場合とほぼ同様の効果ない
し利点が得られる。
なお、上記第2実施例において、第2センシングエレ
メント17Bの出力V2の移動平均値がV2cに等しくなるよ
う、応答遅れ時間,積分ゲイン,および比例ゲインのい
ずれか一部のみを補正してもよい。
また、上記第1実施例および第2実施例では、第21図
および第45図のフローチャートのステップe6およびステ
ップe7において、第1センシングエレメント17Aの出力
が反転するたびに第2センシングエレメント17Bの出力
出力平均値O2AVEの更新を行なったが、この更新は吸収
空気量が所定値に達するたび(即ち、吸入空気量データ
の積算値が所定値に達するたび)に行なってもよい。
そして、第2図に示されるように、エアフローセンサ
(カルマン渦流量計)11から吸気量に応じた周波数の離
散パルスがECU23に入力されている場合には、第21図や
第45図のフローチャートの代わりに、第61図および第62
図のフローチャートを用いればよい。即ち、第61図に示
されるようにカルマン渦の発生に同期したパルスが到来
するたびに作動するルーチンにおいて、該パルスの数を
積算するステップを設けるとともに、第62図に示すタイ
マ割込みルーチンのステップe60において、その積算値
が所定値Qxを越えているか否かを判定し、越えている場
合に、積算値データQaをリセットしたのち(ステップe6
1)、ステップe7′において、上述したステップe7と同
様に、第2センシングエレメント出力平均値の更新を行
なう。
なお、第62図において、ステップe2〜e5のいずれか
で、NOの判定があった場合には、積算値データQaは0に
リセットされる(ステップe62)。
また、この第62図のステップ等の符号で、第21図およ
び第45図と同一符号のものは第21図および第45図のもの
と同一内容を表している。なお、この第62図のもので
は、ステッe5を省略してもよい。
第63,64図は本発明の第3実施例としての内燃機関の
空燃比制御装置を示すもので、第63図はそのメインルー
チンの一部を説明するためのフローチャート、第64図は
第21,45,62図で求めた偏差値に基づいて補正係数を求め
るためのフローチャートである。
この第3実施例では、空燃比フィードバック中に第2
センシングエレメント17Bの出力V2を計測し、この値V2
に基づいて、上記補正係数KFBとは別の他のフィードバ
ック補正係数KFB2を求めるようにしたものである。即
ち、第21図,第45図,第62図において求められたΔVに
応じてマップあるいは演算により補正係数KFB2を求める
のである(第64図参照)。
そして、この場合は、第63図のステップa17で求めた
補正係数KFBと第64図で求めた補正係数KFB2とを第63図
のステップa21で掛けあわせたものをKFBとする。
なお、メインフローのその他の部分は第18図(b)〜
(d)あるいは第44図(b)〜(d)で示したものと同
じである。
このようにしても、前述の各実施例とほぼ同じ効果な
いし利点が得られる。
第65,66図は本発明の第4実施例としての内燃機関の
空燃比制御装置を示すもので、第65図はその要部制御ブ
ロック図、第66図はそのメインルーチンを説明するため
のフローチャートである。
この第4実施例は、第1,第2センシングエレメント17
A,17Bのための基準値V1c,V2cを両センシングエレメント
17A,17Bの出力に基づいて所要の運転距離ごとに変更し
ない実施例で、このための要部制御ブロック図は、第65
図のようになる。
すなわち、O2センサフィードバック補正手段37は、第
65図に示すごとく、第1センシングエレメント用基準値
V1cを設定するリッチ・リーン判定電圧設定手段45″,
第1センシングエレメント17Aからの出力V1とリッチ・
リーン判定電圧設定手段45″からの基準値V1cとを比較
する比較手段46,この比較手段46からの比較結果に応じ
て空燃比補正係数KAFを決定する補正係数決定手段47を
有しており、さらに本空燃比制御装置の場合は、第2セ
ンシングエレメント用基準値V2cを設定する第2基準値
設定手段51′を有している。
また、この基準値設定手段51からの第2センシングエ
レメント用基準値V2c信号は、リッチ・リーン判定電圧
設定手段45″および補正係数決定手段47へ入力されるよ
うになっているが、このリッチ・リーン判定電圧設定手
段45″および補正係数決定手段47は、第2センシングエ
レメント用基準値V2cと第2センシングエレメント17Bか
らの出力V2との比較結果に基づいて空燃比制御手段によ
る空燃比制御に対し補正を加える空燃比制御補正手段4
5″A,47Aの機能も有している。
即ち、まずリッチ・リーン判定電圧設定手段45″にお
ける空燃比制御補正手段45″Aは、第2センシングエレ
メント用基準値V2cと空燃比フィードバック中に計測さ
れた第2センシングエレメント17Bの出力V2との偏差値
ΔVに基づきリッチ・リーン判定用基準値V1cを補正す
ることができるとともに、補正係数決定手段47における
空燃比制御補正手段47Aは、第2センシングエレメント
用基準値V2cと空燃比フィードバック中に計測された第
2センシングエレメント17Bの出力V2との偏差値ΔVに
基づき応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインPRL,PLR,積
分ゲインIRL,ILRのいずれかを補正することができるの
である。
ここで、第2センシングエレメント用基準値V2cと空
燃比フィードバック中に計測された第2センシングエレ
メント17Bの出力V2との偏差値ΔVを求めるフローは第2
1,45,62図のようになり、この偏差値ΔVに基づきリッ
チ・リーン判定用基準値V1cを補正するフローは第25図
のようになり、上記偏差値ΔVに基づき応答遅れ時間DL
YRL,DLYLR,比例ゲインPRL,PLR,積分ゲインIRL,ILRを補
正するフローは、第22〜24図あるいは第46〜48図のよう
になる。
なお、上記基準値V2cあるいは第2センシングエレメ
ント17Bの出力V2に基づき補正されたリッチ・リーン判
定電圧V1c,応答遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインPRL,P
LR,積分ゲインIRL,ILRは、BURAM33に記憶されるように
なっている。
ところで、この第4実施例にかかるメインルーチン
は、第66図に示すようになるが、このフローは第18図
(a)または第44図(a)に示すものから、第1,第2セ
ンシングエレメント17A,17Bのための基準値V1c,V2cを両
センシングエレメント17A,17Bの出力に基づいて所要の
運転距離ごとに変更するために必要なステップを省略し
たもので、具体的にはステップa2,a3,a4,a13,a23−2,a2
4,a25,a29,a70,a71が省略されている。
このようにしても、O2センサの製品毎の特性のバラツ
キや特性の経年変化によって制御精度が変わらず、しか
も触媒コンバータによる排ガス浄化効率も高く維持で
き、高い制御信頼性が得られる。
なお、上記において、第2センシングエレメント17B
の出力V2の移動平均値がV2cに等しくなるよう、応答遅
れ時間,積分ゲイン,比例ゲインおよびリッチ・リーン
判定用基準値V1cのいずれか一部のみを補正してもよ
い。
この第4実施例は前述の第1実施例に対応するもので
あるが、リッチ・リーン判定電圧設定手段45″には、空
燃比制御補正手段45′Aを設けず、即ち第2センシング
エレメント用基準値V2cと空燃比フィードバック中に計
測された第2センシングエレメント17Bの出力V2との偏
差値ΔVに基づきリッチ・リーン判定用基準値V1cを補
正することはしないで、この基準値V1cもV2cと同様に固
定値とし、補正係数決定手段47における空燃比制御補補
正手段47Aにより、第2センシングエレメント用基準値V
2cと空燃比フィードバック中に計測された第2センシン
グエレメント17Bの出力V2との偏差値ΔVに基づき応答
遅れ時間DLYRL,DLYLR,比例ゲインPRL,PLR,積分ゲインI
RL,ILRのいずれかを補正するようにしてもよい。この場
合の要部制御ブロック図は、第67図のようになる。即
ち、この実施例は、第2実施例に対応するものであると
いうことができる。
従って、第2センシングエレメント用基準値V2cと空
燃比フィードバック中に計測された第2センシングエレ
メント17Bの出力V2との偏差値ΔVを求めるフローは第4
5図のようになり、上記偏差値ΔVに基づき応答遅れ時
間DLYRL,DLYLR,比例ゲインRRL,RLR,積分ゲインIRL,LR
補正するフローは第46〜48図のようになる。
そして、この場合のメインルーチンも、第66図に示す
ようになる。
このようにしても、O2センサの製品毎の特性のバラツ
キや特性の経年変化によって制御精度が変わらず、しか
も触媒コンバータによる排ガス浄化効率も高く維持で
き、高い制御信頼性が得られる。
なお、上記において、第2センシングエレメント17B
の出力V2の移動平均値がV2cに等しくなるよう、応答遅
れ時間,積分ゲインおよび比例ゲインのいずれか一部の
みを補正してもよい。
また、第1,2実施例において、基準値V1cまたはV2cの
みを所定の運転距離ごとに更新学習してもよい。
さらに、O2センサとして、積層タイプ以外のO2センサ
を用いてもよく、又第1のO2センサ素子と第2のO2セン
サ素子とが一体になったものでなくても、第1のO2セン
サ素子と第2のO2センサ素子とが別々にケーシングされ
たものを使用してもよい。
また、本発明はO2センサのフィードバック制御を行な
っているシステム全般に採用可能であり、更にはMPI方
式のエンジンシステムのほか、SPI方式(シングルポイ
ント燃料噴射方式)のエンジンシステムにももちろん適
用できる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明にかかる請求項1に記載
の内燃機関の空燃比制御装置によれば、内燃機関の排気
系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータの上流側に
設けられて排ガス中の酸素濃度を検出する第1のO2セン
サ素子と、上記触媒コンバータの上流側に設けられ、触
媒成分により覆われた検出電極をそなえるとともに上記
第1のO2センサ素子に比べ検出応答速度の遅い第2のO2
センサ素子と、上記第1のO2センサ素子からの検出値と
所要の基準値との比較結果に基づいて上記内燃機関の空
燃比を制御する空燃比制御手段と、上記第2のO2センサ
素子からの検出値と上記第2のO2センサ素子のための第
2基準値との比較結果に基づいて上記空燃比制御手段に
よる空燃比制御に対し補正を加える空燃比制御補正手段
とを設けることにより、触媒コンバータの上流側に2つ
のO2センサ素子を設け、その内の1つのO2センサ素子に
工夫をこらして、これに下流O2センサと同等の機能をも
たせることができ、これにより、O2センサの製品毎の特
性のバラツキや特性の経年変化によって制御精度が変わ
らず、しかも触媒コンバータによる排ガス浄化効率も高
く維持できるので、高い制御信頼性が得られるという利
点がある。すなわち、第1のO2センサ素子の検出情報に
基づき空燃比制御を行なう際に、上記第2のO2センサの
検出情報に基づいて上記空燃比制御に補正を加えること
により、より精度の高い空燃比制御を実現することがで
きるという利点を有している。
また、上述の構成により、第1のO2センサ素子の検出
情報に基づいて空燃比制御を行なう際に、触媒コンバー
タの触媒劣化の影響を受けることがなく、空燃比制御の
応答性を触媒の劣化度合いに関わらずほぼ一定に保つこ
とが出来るという利点も有している。
また、本発明にかかる請求項2に記載の内燃機関の空
燃比制御装置によれば、上記第2基準値が所要の固定値
として設定されているので、容易に上記の請求項1記載
の装置と同様の効果ないし利点が得られる。
本発明にかかる請求項3に記載の内燃機関の空燃比制
御装置によれば、上記第2基準値が上記の第1のO2セン
サ素子および第2のO2センサ素子からの出力に基づいて
変更されるので、更に精度の高い空燃比制御を実現でき
る。
さらに、本発明にかかる請求項4に記載の内燃機関の
空燃比制御装置によれば、内燃機関の排ガス中の酸素濃
度を検出する第1のO2センサ素子と触媒成分により覆わ
れた検出電極をそなえるとともに上記第1のO2センサ素
子に比べ検出応答速度の遅い第2のO2センサ素子とを一
体に有する酸素センサを、上記内燃機関の排気系に設け
られた排ガス浄化用触媒コンバータの上流側に設けると
ともに、このO2センサにおける検出応答速度の速い上記
第1のO2センサ素子からの検出値と所要の基準値との比
較結果に基づいて上記内燃機関の空燃比を制御する空燃
比制御手段をそなえ、上記O2センサにおける検出応答速
度の遅い上記第2のO2センサ素子からの検出値と同第2
のO2センサ素子のための第2基準値との比較結果に基づ
いて上記空燃比制御手段による空燃比制御に対し補正を
加える空燃比制御補正手段が設けられているので、配置
収納性のよいO2センサを用いて、システム全体のコスト
アップを抑えつつ高い信頼性の空燃比制御を実現できる
利点がある。
本発明にかかる請求項5に記載のO2センサによれば、
内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化用触媒コンバ
ータの上流側に配設される空燃比制御用O2センサにおい
て、排ガス中の酸素濃度を検出する第1のO2センサ素子
と触媒成分により覆われた検出電極をそなえるとともに
上記第1のO2センサ素子に比べ酸素濃度検出応答速度の
遅い第2のO2センサ素子とをそなえ、これらの第1のO2
センサ素子および第2のO2センサ素子が共通のベース部
材に設けられているので、触媒コンバータの上流側に設
けられ上記の2つのO2センサ素子をコンパクトに配置収
納でき、更にはセンサのインテリジェント化も容易にな
るほか、両O2センサ素子がほぼ同じ温度環境下に配置さ
れるので、より精度の高い空燃比制御を実現することが
できるという利点を有している。したがって、従来のデ
ュアルO2センサシステムにおいて生じたような不具合は
生じないという利点がある。
また、本発明にかかる請求項6に記載のO2センサは、
固体電解質からなるベース部材と、このベース部材の排
ガス側壁部にそれぞれ設けられた第1の検出電極および
触媒成分で覆われた第2の検出電極と、上記の各検出電
極に対応するよう上記ベース部材の大気側壁部に設けら
れた基準電極とをそなえて構成され、本発明にかかる請
求項7に記載のO2センサは、固体電解質からなるベース
部材と、このベース部材の排ガス側壁部に設けられた第
1の検出電極と、上記ベース部材に形成され排ガスを小
径通路を介して取り入れる拡散室と、この拡散室内に配
置された第2の検出電極と、この第2の検出電極を覆う
ようにして上記拡散室内に配設された触媒と、上記の各
検出電極に対応するよう上記ベース部材の大気側壁部に
設けられた基準電極とをそなえて構成され、本発明にか
かる請求項8に記載のO2センサは、固体電解質からなる
ベース部材と、このベース部材の排ガス側壁部に設けら
れた第1の検出電極と、上記ベース部材に形成され排ガ
スを小径通路を介して取り入れる拡散室と、この拡散室
内に配設された触媒能力を持つ第2の検出電極と、上記
の各検出電極に対応するように上記ベース部材の大気側
壁部に設けられた基準電極とをそなえて構成されている
ので、上記請求項5記載の空燃比制御用O2センサとほぼ
同様の効果ないし利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1〜42図は本発明の第1実施例としての内燃機関の空
燃比制御装置を示すもので、第1図(a)はその制御ブ
ロック図、第1図(b)はその要部制御ブロック図、第
2図はそのハードウェアを主体にして示すブロック図、
第3図はそのエンジンシステムを示す全体構成図であ
り、第4〜10図は本装置に使用されるO2センサを示すも
ので、第4図はその斜視図、第5図はその要部を破断し
て示す部分斜視図、第6図はその要部正面図、第7図は
その要部断面図、第8図はその分解斜視図、第9図
(a)〜(e)はその製造工程を説明するための図、第
10図(a)〜(e)はその製造工程を第9図(a)〜
(e)に対応させて説明するための図であり、第11〜14
図は本装置に使用される他のO2センサを示すもので、第
11図はその要部正面図、第12図はその要部断面図、第13
図は第12図のXIII−XIII矢視断面図、第14図(a)〜
(f)はその製造工程を説明するための図であり、第15
〜17図は本装置に使用される更に他のO2センサを示すも
ので、第15図はその要部正面図、第16図はその要部断面
図、第17図は第16図のXVII−XVII矢視断面図であり、第
18図(a)〜(d)はいずれも本空燃比制御装置のメイ
ンルーチンを説明するためのフローチャート、第19図は
電磁弁駆動ルーチンを説明するためのフローチャート、
第20図(a)はタイマ減算ルーチンを説明するためのフ
ローチャート、第20図(b)は積分時間演算ルーチンを
説明するためのフローチャート、第21図は第2センシン
グエレメント出力と目標値(第2基準値)との偏差値を
求めるためのフローチャート、第22図は第21図で求めた
偏差値に基づいて応答遅れ時間を補正するためのフロー
チャート、第23図は第21図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック積分ゲインを補正するためのフロー
チャート、第24図は第21図で求めた偏差値に基づいて空
燃比フィードバック比例ゲインを補正するためのフロー
チャート、第25図は第21図で求めた偏差値に基づいて第
1センシングエレメント出力と比較されるべきリッチ・
リーン判定用基準値を補正するためのフローチャート、
第26図はその空燃比フィードバック補正係数を説明する
ためのグラフ、第27図(a)〜(d)はいずれもその作
用を説明するためのグラフ、第28図(a),(b)およ
び第29図(a),(b)はいずれもその応答遅れ時間補
正量を説明するためのグラフ、第30図(a),(b)お
よび第31図(a),(b)はいずれもその空燃比フィー
ドバック積分ゲイン補正量を説明するためのグラフ、第
32図(a),(b)および第33図(a),(b)はいず
れもその空燃比フィードバック比例ゲイン補正量を説明
するためのグラフ、第34図(a),(b)はいずれもそ
の上流O2センサ出力と比較されるべきリッチ・リーン判
定用基準値の補正量を説明するためのグラフ、第35,36
図はいずれもその応答遅れ時間による補正法を説明する
ためのグラフ、第37,38図はいずれもその空燃比フィー
ドバック積分ゲインによる補正法を説明するためのグラ
フ、第39,40図はいずれもその空燃比フィードバック比
例ゲインによる補正法を説明するためのグラフ、第41,4
2図はいずれもその上流O2センサ出力と比較されるべき
リッチ・リーン判定用基準値による補正法を説明するた
めのグラフであり、第43〜60図は本発明の第2実施例と
しての内燃機関の空燃比制御装置を示すもので、第43図
はその要部制御ブロック図、第44図(a)〜(d)はい
ずれもそのメインルーチンを説明するためのフローチャ
ート、第45図はその第2センシングエレメント出力と目
標値との偏差値を求めるためのフローチャート、第46図
は第45図で求めた偏差値に基づいて応答遅れ時間を補正
するためのフローチャート、第47図は第45図で求めた偏
差値に基づいて空燃比フィードバック積分ゲインを補正
するためのフローチャート、第48図は第45図で求めた偏
差値に基づいて空燃比フィードバック比例ゲインを補正
するためのフローチャート、第49図(a),(b)およ
び第50図(a),(b)はいずれもその応答遅れ時間補
正量を説明するためのグラフ、第51図(a),(b)お
よび第52図(a),(b)はいずれもその空燃比フィー
ドバック積分ゲイン補正量を説明するためのグラフ、第
53図(a),(b)および第54図(a),(b)はいず
れもその空燃比フィードバック比例ゲイン補正量を説明
するためのグラフ、第55,56図はいずれもその応答遅れ
時間による補正法を説明するためのグラフ、第57,58図
はいずれもその空燃比フィードバック積分ゲインによる
補正法を説明するためのグラフ、第59,60図はいずれも
その空燃比フィードバック比例ゲインによる補正法を説
明するためのグラフであり、第61図および第62図は上記
第1実施例および第2実施例の変形態様を示すフローチ
ャートであり、第63,64図は本発明の第3実施例として
の内燃機関の空燃比制御装置を示すもので、第63図はそ
のメインルーチンの一部を説明するためのフローチャー
ト、第64図は第21,45,62図で求めた偏差値に基づいて補
正係数を求めるためのフローチャートであり、第65,66
図は本発明の第4実施例としての内燃機関の空燃比制御
装置を示すもので、第65図はその要部制御ブロック図、
第66図はそのメインルーチンを説明するためのフローチ
ャートであり、第67図は本発明の第5実施例としての内
燃機関の空燃比制御装置の要部制御ブロック図である。 1……燃焼室、2……吸気通路、3……排気通路、4…
…吸気弁、5……排気弁、6……エアクリーナ、7……
スロットル弁、8……電磁弁、9……触媒コンバータ、
10……ISCモータ、11……エアフローセンサ、12……吸
気温センサ、13……大気圧センサ、14……スロットルセ
ンサ、15……アイドルスイッチ、16……モータポジショ
ンセンサ、17……O2センサ、17A……第1のO2センサ素
子として第1センシングエレメント、17B……第2のO2
センサ素子としての第2センシングエレメント、17a…
…保護カバー、17a−1……連通孔、17b……ベース部
材、17b−1……ベース部材の排ガス側壁部、17b−2…
…ベース部材の大気側壁部、17c……中間部材、17d……
ヒータベース部材アセンブリ、17e……第1の測定電
極、17f……第2の測定電極、17g……コーティング層、
17h……触媒層、17i,17j……基準電極、17k……基準エ
ア導入室、17l……小径通路、17m……拡散室、17n……
小径通路、18……ヒータ、18a……絶縁層、18b……ヒー
タエレメント、19……水温センサ、20……車速センサ、
21……クランク角センサ、22……TDCセンサ、23……電
子制御ユニット(ECU)、24……バッテリ、25……バッ
テリセンサ、26……イグニッションスイッチ(キースイ
ッチ)、27……CPU、28,29……入力インタフェイス、30
……A/Dコンバータ、31……ROM、32……RAM、33……バ
ッテリバックアップRAM(BURAM)、34……ドライバ、35
……基本駆動時間決定手段、36……空燃比アップ補正手
段、37……O2センサフィードバック補正手段、38,39…
…スイッチング手段、40……冷却水温補正手段、41……
吸気温補正手段、42……大気圧補正手段、43……加速増
量補正手段、44……デッドタイム補正手段、45,45′,4
5″……リッチ・リーン判定電圧設定手段、45A,45″A
……空燃比制御補正手段、46……比較手段、47……補正
係数決定手段、47A……空燃比制御補正手段、48,48′…
…基準値変更手段、49……特性演算手段、50……基準値
変更手段、51……基準値設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−48755(JP,A) 特開 昭62−60942(JP,A) 特開 昭62−60949(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化
    用触媒コンバータの上流側に設けられて排ガス中の酸素
    濃度を検出する第1の酸素濃度センサ素子と、上記触媒
    コンバータの上流側に設けられ、触媒成分により覆われ
    た検出電極をそなえるとともに上記第1の酸素濃度セン
    サ素子に比べ検出応答速度の遅い第2の酸素濃度センサ
    素子と、上記第1の酸素濃度センサ素子からの検出値と
    所要の基準値との比較結果に基づいて上記内燃機関の空
    燃比を制御する空燃比制御手段とをそなえ、上記第2の
    酸素濃度センサ素子からの検出値と同第2の酸素濃度セ
    ンサ素子のための第2基準値との比較結果に基づいて上
    記空燃比制御手段による空燃比制御に対し補正を加える
    空燃比制御補正手段が設けられたことを特徴とする、内
    燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】上記第2基準値が所要の固定値として設定
    されている請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】上記第2基準値が上記の第1の酸素濃度セ
    ンサ素子および第2の酸素濃度センサ素子からの出力に
    基づいて変更される請求項1記載の内燃機関の空燃比制
    御装置。
  4. 【請求項4】内燃機関の排ガス中の酸素濃度を検出する
    第1の酸素濃度センサ素子と触媒成分により覆われた検
    出電極をそなえるとともに上記第1の酸素濃度センサ素
    子に比べ検出応答速度の遅い第2の酸素濃度センサ素子
    とを一体に有する酸素センサを、上記内燃機関の排気系
    に設けられた排ガス浄化用触媒コンバータの上流側に設
    けるとともに、この酸素濃度センサにおける検出応答速
    度の速い上記第1の酸素濃度センサ素子からの検出値と
    所要の基準値との比較結果に基づいて上記内燃機関の空
    燃比を制御する空燃比制御手段をそなえ、上記酸素濃度
    センサにおける検出応答速度の遅い上記第2の酸素濃度
    センサ素子からの検出値と同第2の酸素濃度センサ素子
    のための第2基準値との比較結果に基づいて上記空燃比
    制御手段による空燃比制御に対し補正を加える空燃比制
    御補正手段が設けられたことを特徴とする、内燃機関の
    空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化
    用触媒コンバータの上流側に配設される空燃比制御用酸
    素濃度センサにおいて、排ガス中の酸素濃度を検出する
    第1の酸素濃度センサ素子と触媒成分により覆われた検
    出電極をそなえるとともに上記第1の酸素濃度センサ素
    子に比べ酸素濃度検出応答速度の遅い第2の酸素濃度セ
    ンサ素子とをそなえ、これらの第1の酸素濃度センサ素
    子および第2の酸素濃度センサ素子が共通のベース部材
    に設けられていることを特徴とする、内燃機関の空燃比
    制御用酸素濃度センサ。
  6. 【請求項6】内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化
    用触媒コンバータの上流側に配設される空燃比制御用酸
    素濃度センサにおいて、固体電解質からなるベース部材
    と、このベース部材の排ガス側壁部にそれぞれ設けられ
    た第1の検出電極および触媒成分で覆われた第2の検出
    電極と、上記の各検出電極に対応するよう上記ベース部
    材の大気側壁部に設けられた基準電極とをそなえて構成
    されたことを特徴とする、内燃機関の空燃比制御用酸素
    濃度センサ。
  7. 【請求項7】内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化
    用触媒コンバータの上流側に配設される空燃比制御用酸
    素濃度センサにおいて、固体電解質からなるベース部材
    と、このベース部材の排ガス側壁部に設けられた第1の
    検出電極と、上記ベース部材に形成され排ガスを小径通
    路を介して取り入れる拡散室と、この拡散室内に配設さ
    れた第2の検出電極と、この第2の検出電極を覆うよう
    にして上記拡散室内に配設された触媒と、上記の各検出
    電極に対応するよう上記ベース部材の大気側壁部に設け
    られた基準電極とをそなえて構成されたことを特徴とす
    る、内燃機関の空燃比制御用酸素濃度センサ。
  8. 【請求項8】内燃機関の排気系に設けられた排ガス浄化
    用触媒コンバータの上流側に配設される空燃比制御用酸
    素濃度センサにおいて、固体電解質からなるベース部材
    と、このベース部材の排ガス側壁部に設けられた第1の
    検出電極と、上記ベース部材に形成され排ガスを小径通
    路を介して取り入れる拡散室と、この拡散室内に配設さ
    れた触媒能力を持つ第2の検出電極と、上記の各検出電
    極に対応するよう上記ベース部材の大気側壁部に設けら
    れた基準電極とをそなえて構成されたことを特徴とす
    る、内燃機関の空燃比制御用酸素濃度センサ。
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