JP2611095B2 - ライム病を予防するための方法及び組成物 - Google Patents

ライム病を予防するための方法及び組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、米国特許出願第07/727,245号
(1991年7月11日出願)の一部継続出願である、同第07
/824,161号(1992年1月22日出願)の一部継続出願であ
る。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、哺乳類に於けるライム
病の予防に関する。特に本発明は、ライム病の進行を遅
延させ且つ予防するための免疫原配合物及びこれらの使
用法に関する。
【0003】
【従来の技術】「ライム病」及び「Lyme borreliosis」
という用語は、一般に、合衆国及び欧州の両方に於いて
最も一般的なマダニ媒介(伝染)の病気を表す、スピロ
ヘータボレリア属burgdorferiにより発症するマダニ-発
生感染を表す。ライム病は、これが多くの臓器、最も一
般的には皮膚、神経系、心臓及び関節に作用し、且つ段
階的に進行し慢性となり易いことから、梅毒と類似して
いる。
【0004】ライム病は他の多くの疾病と似ているた
め、特に臨床像が判断しにくい難しい場合に於ける正確
な診断手段が必要である。この病気を治療または予防す
るための方法も必要である。感染直後の場合には、抗生
物質による治療も効果的であるが、一度病気が進行して
しまうと、長く、投与量の多い治療が必要である。その
上、抗生物質による治療は必ずしも成功するわけではな
い[Preac Mursicら,Infection 18:332-341(1990)参
照]。従って、ライム病を予防するワクチンが必要であ
る。
【0005】B.burgdorfreiの幾つかの抗原は公知であ
る。B.burgdorfrei、即ち、二種類の主な外表面蛋白質
(outer-surface proteins)ospA(31kd)及びospB(34
kd)については、Barbour、Clin.Microbiol.Revs.1:39
9-414(1988)に記載されている。ospAは多くの株に存
在しているが、不均一である;つまり、異なる株由来の
ospA蛋白質は、分子量及び血清学的活性が異なってい
る。
【0006】ospBは、ospAよりも株中にそれほど広く分
散していないが、ospAと同様、種々の血清学的型及び分
子量型をしている。プラスミドにコードされるospA及び
ospBの遺伝子は、クローン化され、配列決定され且つE.
coli中で発現された[Barbourら,Rev.Inf.Dis.11
(6):S1470-74(1989);Bergstroemら,Mol.Microbi
ol.3:479-86(1989)参照]。
【0007】B.burgdorferiのpC(24kd)蛋白質は、幾
つかの点でospA及びBと似ている。これは、リポ蛋白質
でもあり、分子量を有し且つ血清学的に不均一であり、
細胞表面に露出されている(細胞表面で凝集抗体と結合
可能であり、且つ細胞に関連したpCは、プロテアーゼに
より消化を受け易い)。pC蛋白質発現株は、欧州では一
般的である。Wilskeら[N.Y.Acad.Sci.539:126-43(198
8)]により試験された28種の欧州単離物の40%〜50%がp
C蛋白質に対し陽性であったが、これは、pC発現が彷徨
変異にかけられるので、過少評価であるかもしれない。
【0008】他のB.burgdorferi抗原としては、60kd領
域中に発見された外表面蛋白質(Barbourら,同上);4
1kd領域中に発見された鞭毛構造蛋白質[Gassmannら,N
ucleic Acids Res.17:3590(1989)];39kd領域中に
発見された蛋白質[Simpsonら,J.Clin.Micro.28:1329
-37(1990)];及び約94kd蛋白質[Fuchsら,FOURTHIN
TERNATIONAL CONFERENCE ON LYME BORRELIOSIS(199
0)]が挙げられる。
【0009】この点に関しさらに研究し特徴付けをする
ために、抗原を製造する種々の精製方法が使用されて来
た。例えば、Wilskeら[Zbl.Bakt.Hyg.263:92-102(19
86)]は、ボレリア属全体をSDS-PAGE regimenにかけ、
蛋白質を熱により変性し、次いでドデシル硫酸ナトリウ
ム洗剤(SDS)及び2-メルカプトエタノールに暴露させ
た。Hansenら[J.Clin.Microbiol.26(2):338-46(19
88)]は、B.burgdorferi 鞭毛の精製について開示し
た。PCT特許出願第90/04411号(Bergstroemら)では、B
orrelia burgdorferiの画分を部分的に精製する非-変性
方法について教示している。
【0010】診断試験を開発する目的のために種々の抗
原の製造及び特徴付けに研究の重点がおかれてきた。従
って、感染に呼応した特異的な抗体の産生を分析するこ
とによるB.burgdorferiを間接的に検出する診断方法
は、Bergstroemらの上記の特許出願及び米国特許出願第
07/487,716号(Simpson&Schwan)(1990年7月18日発
行)に開示されている。
【0011】Colemanら[J.Infect.Dis.155:756-65(1
987)]は、スピロヘータ全体をSDS洗剤で変性し、次い
でさらに処理して、抗原として使用し得る原形質体円柱
(蛋白質被覆を剥がしたバクテリウム)画分を得る処理
によるB.burgdorferi画分の産生について開示してい
る。
【0012】Wilskeら[FORTH INTERNATIONAL CONFEREN
CE ON LYME BORRELIOSIS(1990)]は、ライムborrelis
isの診断に於いて有用であると言われている免疫優性
(immunodominant)ボレリア属蛋白質の同定について報
告している。これらの研究者らは、2種類の蛋白質即
ち、pC及びp100が、各々病気の初期及び後期段階を表示
するという点に於いて特に重要であると結論付けた。
【0013】種々の抗原が公知であるが、防御効率は、
自然または実験的な感染の進行時に免疫応答を誘発する
抗原能力からは予測し得ない。例えば、41kd鞭毛は免疫
応答を誘発するが、防御的ではない[Simonら,Immunol
ogy Today 12:11-16(1991)参照]。以下の実施例3
に報告されているように、94kd蛋白質も同様に防御しな
い。実際、本出願人は、防御的である抗原は比較的稀で
あるということを知見した。従って、免疫応答の大部分
は、防御に関連しない抗原であるということになる。反
対に、幾つかの潜在的に防御的な抗原は、好適な免疫応
答を誘発できないということである。従って、ワクチン
構成成分としての効用性は、抗体応答を誘発するための
抗原の能力からは推論できない。
【0014】従って、ライムborreliosisに対する好適
なワクチンの開発に於いて継続研究が必要である。特に
この点に於いて、米国特許第4,721,617号(Johnson)で
は、凍結乾燥により不活化したB.burgdorferi細胞全体
を含むライムborreliosisに対するワクチンについて開
示している。腎臓または脾臓からの病原体の回収に基づ
き、Johnsonは、毒性のB.burgdorferi株による感染に対
し免疫したハムスターの感染能力が適用量に依存して減
少したことを示している。しかしながら、効果は短期間
であり、ワクチン接種90日後に誘発試験した動物は、完
全には防御されていなかった。
【0015】欧州特許出願第418827号(Simonら)は、3
1KD ospA蛋白質を認識するモノクローナル抗体を含むB.
burgdorferi、特に株B31及びZS7に対するワクチンにつ
いて開示している。Simonらの上記欧州特許出願による
と、これらの抗体を使用してSCID-マウスを受動免疫す
ると、ボレリア属-誘発徴候の進展を阻害する(防御と
は、感染及び関節炎の進行に対する耐性に対して定義さ
れる)。欧州特許出願では、組換えβ-ガラクトシダー
ゼ/ospA融合蛋白質のE.coli中での発現についても開示
している。開示されたモノクローナル抗体は、バクテリ
ア細胞全体または組換え抗原蛋白質で免疫することによ
り産生される。
【0016】Fikrigら[Science 250:553-56(199
0)]は、殺したB.burgdorferi若しくはE.coliが発現す
るospAに対するポリクローナル血清により、またはospA
-特異的なモノクローナル抗体によるマウスの受動免疫
(C3H/HeJ)について開示している。本研究者らは、マ
ウスが、精製した、組換えospA/グルタチオンS-トラン
スフェラーゼ融合蛋白質で免疫することにより能動的に
防御されたことも示している。防御とは、感染を予防ま
たは、病気の組織病理学的な顕示を阻害する免疫原の能
力と定義する。
【0017】Bergstoemら(WO 90/04411)は、免疫学的
に活性なB.burgdorferi画分がワクチンに使用し得る可
能性についても示唆している。しかしながら、開示され
た画分の免疫原性または防御効率について示すデータは
提供されていない。
【0018】
【発明の概要】従って、本発明の目的は、哺乳類に於け
るライム病に対する効果的なワクチン及び、ライム病に
対し哺乳類を予防接種する方法を提供することである。
【0019】本発明の目的は、B.burgdorferi蛋白質を
精製するための非-変性方法を提供することでもある。
【0020】本発明の目的は、体液中でB.burgdorferi
抗体の存在を検出するための診断薬及びその使用法も提
供する。
【0021】これら及び他の目的を達成するために、本
発明の一態様では、(a)均一型のB.burgdorferi pCの
1種以上の血清学的型、pC変異株及びpC擬態物からなる
群から選択され、防御抗体の産生を誘発する天然pCに十
分似た構造を有する物質の、ライムborreliosisに対し
感染し易い哺乳類を防御する免疫応答を誘発するに十分
な量、及び(b)生理学的に許容可能な賦形剤を含む免
疫原を提供する。好ましい態様に於いて、免疫原はさら
に、アジュバント(例えば、水酸化アルミニウムなど)
も含む。
【0022】本発明のもう1つの態様では、上記免疫原
の免疫学的有効量を哺乳類に投与する段階を含む、ライ
ムborreliosisに感染し易い哺乳類を免疫する方法を提
供する。
【0023】本発明のさらにもう1つの態様では、 (a)B.burgdorferi細胞を破壊し、破壊した細胞を膜
及び細胞質成分とに分画し; (b)膜成分を非-変性洗剤に再懸濁させて、溶解した
蛋白質と不溶物質とに分け、次いで溶解した蛋白質を不
溶物質から分離し; (c)溶解した蛋白質をイオン交換クロマトグラフィー
にかけて、蛋白質画分を産生し;次いで (d)蛋白質画分を分析し、問題の蛋白質を含むこれら
の画分を同定することを含む、B.burgdorferi蛋白質の
精製法も提供する。この方法の工程(d)の後に、ヒド
ロキシルアパタイトクロマトグラフィー及び/または固
定化金属アフィニティークロマトグラフィーにかけて、
問題の蛋白質を濃縮しさらに精製してもよい。
【0024】本発明のもう1つの態様では、先の精製法
により製造したB.burgdorferi蛋白質を含む、サンプル
中のB.burgdorferi抗体を検出するための診断薬を提供
する。
【0025】最後に、上記診断薬とサンプルをインキュ
ベートし、次いでインキュベーションにより得られた結
合抗体の存在を検出することを含む、サンプル中のB.bu
rgdorferi抗体の存在の検出方法を提供する。
【0026】数種の異なるB.burgdorferi蛋白質が同定
され且つ種々の程度に特徴付けられたが、今日まで、pC
蛋白質はライム病に対する防御薬として認識されていな
かった。この発見の鍵となる様子は、最適防御潜在能力
に関し、pC蛋白質をその元の構造にできるだけ近い状態
に保持する必要性があるという認識であった。従って、
蛋白質の天然構造に実質的に作用せず、pCをライムborr
eliosisに対する免疫原として使用可能にする、均一なp
C蛋白質の新規産生方法を提供する。この非-変性精製方
法は、ライム病の検出で使用するためのボレリア属抗原
の産生にも適用可能である。
【0027】非-変性pC蛋白質の防御能は、アレチネズ
ミで直ちに証明される。このアレチネズミは、今日ま
で、ライム病に対する防御的抗体の産生時、所与の抗原
(例えば、pCなど)の効能を評価するための優れた動物
モデルとして認識されていなかった。それにも拘わら
ず、アレチネズミのborreliosisは、幾つかの重要な態
様に於いてヒトの病気と類似しているため、アレチネズ
ミは、このような評価に特に非常に好適であることが知
見された。従って、ヒトに於けるのと同様にアレチネズ
ミ中では、 (1)感染は、多重系であり、種々の臓器(例えば、皮
膚、関節、神経系、脾臓、心臓、膀胱及び腎臓など)に
作用する; (2)病気は慢性となり易い。B.burgdorferiは、誘発
試験1年以上後でもアレチネズミから回収できた; (3)ヒトに於けるようにアレチネズミ中で関節炎を思
わせる関節のむくみは、進行し得る;及び (4)応答の特異性及び一時的な進行に対し同様の体液
の免疫応答がある。
【0028】例えば、感染したアレチネズミ及びヒト
は、ospA及びospB蛋白質に対し殆ど免疫学的に応答しな
いことが知見された。実際、マウスと対照的に、アレチ
ネズミ及びヒト中では、ospA及びospB抗体は稀である。
【0029】ワクチン 本発明の一態様は、免疫原がB.burgdorferiのpC蛋白質
を含む、ライム病に対するワクチンに関する。pC蛋白質
は、完全なB.burgdorferi細胞由来の抗原の蛋白質分解
性消化により示されるように、細胞表面抗原である。こ
れはさらに、約24kdの分子量を有するものとして特徴付
けられたが、異なる株由来のpCは、異なる分子量及び血
清学的不均一性を有している。慣用のハイブリドーマ手
法により、B.burgdorferi株Orth-1及び幾つかの他の株
由来のpCと結合する、11種類のモノクローナル抗体が産
生された[B.burgdorferiモノクローナル抗体22,28,29,
34-39,42及び45]。
【0030】さらに、防御研究で使用したB.burgdorfer
i pC蛋白質に関する完全DNA配列及び系統付けられた
アミノ酸配列は以下のようであった:
【0031】
【表1】 本発明のpC蛋白質は、天然pC蛋白質の種々の血清学的型
の混合物を含み得る。B.burgdorferi細胞から得られたp
C蛋白質に加えて、後述の如く、組換えpC、天然分子の
変異株(pC変異株)及び擬態物(mimetics)[pC蛋白質
を模倣するミモトープ(mimotopes)を有する化合物]
も使用し得る。
【0032】pC変異株の範疇には、例えば、pC分子の免
疫原性部分に対応するオリゴペプチド及びポリペプチド
並びに、pC分子の非-蛋白性の免疫原性の部分も含む。
従って、変異株とは、相同のポリペプチドを含み且つ天
然pC分子の顕著な免疫学的特徴を保持するものと定義さ
れる。この点に於いて、2つの配列間の「相同性」と
は、第2の配列から第1の配列の派生を表す同一性を有
さない類似物を表す。例えば、ポリペプチドがpC特異的
抗体またはT-細胞により認識されるエピトープに対応す
るアミノ酸配列を含む場合、これはpCに対し「相同(ho
mologous)」である。このような配列は、ほんの数個の
アミノ酸長で且つ直鎖決定基であり得るか、または、直
鎖配列の別個の部分からのアミノ酸が、蛋白質折り畳み
後、または共有結合修飾にかけられた後に空間的に配列
される時に産生する配列であってもよい。本発明の目的
の抗原決定基であるアミノ酸配列は、例えば、当業界で
公知のモノクローナルマッピング分析法により確認し得
る[Regenmortel,ImmunologyToday 10:266-72(1989)
及びBerzofskyら,Immunological Reviews 98:9-52(19
87)参照]。この種の類似性の分析は、抗体の場合には
競合-阻害研究により、またはT-細胞増殖により実施さ
れ得る。
【0033】本発明により、これらの特徴によりpC変異
株としてみなすポリペプチドが、慣用の逆遺伝子方法
(reverse genetic techniques)(即ち、アミノ酸配列
に基づいた遺伝子配列をデザインする)、または慣用の
遺伝子スプライシング方法により産生され得る。例え
ば、pC変異株は、特定部位の突然変異誘発、またはオリ
ゴヌクレオチドの突然変異誘発を含む方法により産生さ
れ得る[例えば、“Mutagenesis of Cloned DNA”,CUR
RENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY 8.0.3.(Ausube
lら編.1989)(“Ausubel”)参照]。
【0034】本発明の他のpC変異株は、pCの一部に対応
する分子または、pC部分を含むが天然分子と完全一致し
ない分子及び、単独で存在する場合若しくはキャリヤと
結合する場合、pCの免疫原活性を示す分子である。この
種のpC変異株は、天然分子の実際のフラグメントを表し
得るかまたは、新規に若しくは組換え合成されたポリペ
プチドであってもよい。
【0035】pCまたはpC変異株の組換え発現に使用する
ために、このような分子をコードするポリヌクレオチド
分子は、コドン使用に於ける宿主選択、翻訳開始及びpC
または所望のpC変異株の商業的に有用量の発現に最適で
ある、所望のアミノ酸配列に対応するヌクレオチド配列
を含んでいるのが好ましい。また、選択した宿主有機体
をこのようなポリヌクレオチド分子で形質転換するため
に選択したベクターは、ポリペプチドをコードする配列
の効率的な保持及び転写が可能である。コードするポリ
ヌクレオチド分子は、キメラ蛋白質をコードし得る;即
ち、これは、非-pC部分(例えば、宿主細胞のシグナル
ペプチドなど)のコード配列に操作可能に結合したpC分
子の免疫学的部分をコードするヌクレオチド配列を有し
得る。
【0036】pC分子をコードするDNAセグメントを単
離するために、全B.burgdorferi DNAは、公知方法に
より製造し得る[Maniatisら,MOLECULAR CLONING: A LA
BORATORY MANUAL(Cold Spring Harbor Laboratories,N
Y 1982);Baess,Acta Pathol.Microbiol.Scand.(Sec
t.B)82:780-84(1974)参照]。このようにして得ら
れたDNAは、制限酵素で部分的に消化して、ゲノムフ
ラグメントの多少ランダムなものの集まりを提供する;
テトラヌクレオチド認識部位を有する酵素[例えば、Sa
u3A(MboI)]は、この目的に好適である。このような
部分消化物由来のフラグメントを、例えば、蔗糖密度勾
配遠心法(Maniatis、同上)により、またはパルスフィ
ールドゲル電気泳動(pulsed field gel electrophores
is)(Anad,Trends in Genetics,1986年11月,p278-8
3参照)によりサイズ分画し得、pC分子をコードするD
NAのフラグメントと釣り合った長さのフラグメントを
提供する。
【0037】記載の公知方法(例えば、Ausubel 5.0.1.
参照)により、選択したフラグメントは、好適なクロー
ニングベクターにクローン化し得る。このようにして得
られたDNAは、例えば、pUC18クロニングベクターのB
amH1部位に挿入できた。中でも、クローニングベクター
にサイズ分画したフラグメントを結合することにより産
生したキメラプラスミドまたはファージは、E.coliまた
は他の宿主細胞に形質転換でき、この後、コード蛋白質
を発現するためにスクリーニングできる。種々の方法
が、pC遺伝子を含むクローンを識別するためのライブラ
リースクリーニングに使用し得る。これらの方法として
は、pCに特異的なハイブリダイゼーション標識(例え
ば、オリゴヌクレオチド標識)を使用したスクリーニン
グ、またはpCに特異的な免疫学的試薬を使用するpC抗原
発現用のスクリーニングが挙げられる。例えば、後者
は、抗-pCモノクローナル抗体を使用するか、または精
製したpCを使用して免疫した動物から製造した特異的な
ポリクローナル抗体を使用して、ライブラリーを免疫ブ
ロッティングすることにより実施し得る。一度pCをコー
ドするDNAを含むクローンをライブラリー中で同定し
たら、DNAを単離でき、pC蛋白質をコードする領域を
(シークエンシングにより)特徴付けられ、次いでこの
DNAは、pC活性蛋白質を産生するのに好適なpC発現ベ
クターを製造するのに使用し得る。
【0038】既に記載したように、効果的な免疫原を提
供するために、組換え的に発現したpC蛋白質の構造は、
この蛋白質が防御抗体の産生を誘発するために天然(非
-変性)pCの構造と十分に似ていなければならない。こ
の目的のために、pCをコードするDNAを、変性形での
細胞内の蛋白質加水分解及び発現産物の凝集が避けられ
るような方法で発現させるのが好ましい。これらの問題
を避ける1つの方法は、宿主細胞由来のpCの分泌を提供
する、宿主-ベクター系、好ましくは培地に、直接組換
え的にpCを産生することである。このような系は、枯草
菌により提供される。好適な分泌ベクターは、Ulmanen
ら[J.Bacteriol.162:176-82(1985)参照]に記載の如
く、B.amyloliquefaciens α-アミラーゼシグナル配列
[Youngら,Nucleic Acid Res.11:237-49(1983)参照]
を枯草菌プラスミドベクターpUB110に結合することによ
り、枯草菌に構築し得る。この試みにより、他の蛋白質
のコード配列を、プロモーター、リボソーム結合部位及
びα-アミラーゼのシグナル配列の下流にクローン化す
る。pCの転写及び翻訳は、α-アミラーゼプロモーター
制御及び翻訳機構下であり、宿主細胞由来のpCの分泌
は、α-アミラーゼシグナル配列により提供される。酵
母中で使用するための同様のベクターが記載されてお
り、これらのベクターを使用して酵母中のpCの発現分泌
を実施し得た。
【0039】蛋白質加水分解、凝集及び変性を避ける宿
主-ベクター系に於けるpCの発現の他の試みとしては、
ワクシニア感染に感染し易い種々の哺乳類の宿主細胞中
で発現し得るベクターとしてワクシニアウイルスを使用
することが挙げられる。この試みは、pC遺伝子がプロモ
ーターの制御下で、ワクシニア-感染宿主中にpC蛋白質
を発現させるのに好適な、翻訳及び分泌シグナルに沿っ
て配置される、組換えワクシニアウイルス-誘導ベクタ
ーの製造である。米国特許第4,603,112号に記載されて
いるように、プラスミドは、転写制御領域に対し5’並
びに、停止及びポリアデニル化シグナルに対し3’に、
野生型ワクシニアゲノムに相同組換えを促すフランキン
グ配列を有する。この種の構成体を、ワクシニア感染宿
主細胞に導入すると、プラスミドベクターとワクシニア
ウイルスとの間にフランキング配列の直接組換えが起
き、クローン化した構造配列(ここでは、pCをコードす
る)はその一部となり、これを増殖され、次いでワクシ
ニアウイルスと共に発現される。フランキング配列間の
領域が、選択培地の存在下、組換えワクシニアウイルス
(及び、この場合、pC活性なポリペプチドをコードする
配列)を含むこれらの細胞だけが生存できるように、選
択可能なマーカーも含んでいるのが好ましい。
【0040】このようにして産生した組換えワクシニア
株は、高密度発酵増殖に好適な、哺乳類細胞(例えば、
Vero細胞またはCV1細胞など)を感染させるのに使用で
きる。発酵中にこれらの細胞内で発現したpC活性蛋白質
は、発酵培地中で分泌し、これから慣用の方法を使用し
て精製し得る。
【0041】天然のpC及びpC変異株に加えて、本発明
は、pCエピトープ(mimotopes;ミモトープ)を擬態す
る化合物(mimetics;擬態物)を含む。擬態物の一例と
しては、抗-イディオタイプ抗体、つまり、抗原上のエ
ピトープに特異的に結合する抗体で動物を免疫すること
により産生される抗体が挙げられる。抗-イディオタイ
プ抗体は、第1の抗体上の結合部位を認識し且つ合致す
る。従って、この結合部位の形は、第1の抗体の結合部
位に適合するエピトープと酷似している。抗-イディオ
タイプ抗体は、その形が元の抗原を模倣する結合部位を
有しているので、ワクチンとして使用でき、元の抗原と
反応する抗体を産生する[Fineberg&Ertl,CRC Critic
al Reviews in Immunology 7:269-284(1987)参
照]。好適な擬態物は、これに結合する化合物を検出す
るためのpC抗体をスクリーニングすることにより同定で
きたか、または分子モデルにより製造できた[Morgan
ら,“Approaches to the Discovery of Non-Peptide L
igands for Peptide Receptors andPeptidases”,Annu
al Report in Medicinal Chemistry(Academic Press 1
989)p243参照]。
【0042】本発明のワクチンは、ライム病に対し、ヒ
トを含む感染し易い哺乳類の免疫感作に使用できる。
「免疫原」という用語は、この関係に於いては、ボレリ
ア属の感染に対し体液または細胞媒介免疫性となる、特
異的な免疫応答を喚起する抗原を指す。従って「免疫
性」は、免疫されていない個体と比較して、より容易に
感染を阻止若しくは克服するために、または臨床的な影
響を受けずに感染に耐えるための、個々の能力を示す。
【0043】本発明の免疫原は、さらに許容可能な生理
学的キャリヤも含み得る。このようなキャリヤは当業界
で公知であり、高分子キャリヤを含む。哺乳類に好適な
例としては、ツベルクリンPPD、牛血清アルブミン、オ
ボアルブミンまたはキーホールカサガイヘモシアニンが
挙げられる。キャリヤは、好ましくは非-毒性且つ非-ア
レルギー性でなければならない。
【0044】免疫原は、さらに、アジュバント、例え
ば、アルミニウム化合物、水及び植物または鉱油エマル
ジョン(例えば、フロイントアジュバント)、リポソー
ム、ISCOM(免疫刺激錯体)、水溶性ガラス、ポリアニ
オン(例えば、ポリA:U、硫酸デキストラン、レンチナ
ン)、非-毒性リポ多糖類似物、ムラミルジペプチド、
並びに免疫モジュレート物質[例えば、インターロイキ
ン(interleukins)1及び2]またはその組み合わせも
含み得る。好ましいアジュバントは、水酸化アルミニウ
ムである。免疫原性も、生弱毒バクテリアベクター(例
えば、サルモネラ若しくはマイコバクテリアなど)また
は、pC活性ポリペプチドを発現するワクシニアのような
ウイルスベクターを有する哺乳類中で高めることができ
る。
【0045】このような免疫原を配合する方法は、当業
界では公知である。例えば、本発明の免疫原を賦形剤
(例えば、生理食塩水または他の生理学的溶液など)中
で再水和するために凍結乾燥し得る。とにかく、本発明
のワクチンは、pCの免疫学的有効量と、ワクチンの免疫
学的に有効成分の所望濃度となる量の賦形剤とを混合す
ることにより製造される。ワクチン中の免疫学的に有効
成分の量は、被験対象の年令及び体重並びにワクチン中
に存在する免疫原成分の免疫原性を考慮に入れて、免疫
すべき哺乳類に依存する。殆どの場合、ワクチンの免疫
原性成分の量は、適用量当たり1〜100マイクログラム
であり、適用量当たり10〜50マイクログラムが好まし
い。
【0046】本発明のもう1つの態様に於いて、免疫原
は、pC、pC変異株またはpC擬態物及び1種以上のB.burg
dorferi抗原を含む。
【0047】本発明のワクチンの製造法は、特異的な分
子の同一性及び免疫学的な有効性を保持し且つ所望しな
い微生物により汚染されないように実施する。最終製品
は、無菌条件下で分配且つ保持される。
【0048】ライム病に対し哺乳類を免疫感作する方法
としては、哺乳類に先の免疫原の有効量を投与すること
を含む。投与方法としては、当業界で公知の任意の方法
が挙げられる。例えば、好適な投与方法としては、上記
ワクチンを、暴露された又はそう予想される時の約6月
〜1年前、B.burgdorferiを保持するマダニに暴露され
たと考えられる哺乳類に投与することを含む。本発明に
従って、予想し得る、または好適な免疫応答を産生する
と思われる任意の感染経路を使用し得るが、非経口的に
投与するのが好ましい。好適な投与形態としては、皮
下、皮内若しくは筋肉内注射または経口、鼻腔若しくは
直腸投与に好適な製剤が挙げられる。
【0049】精製方法 本発明のもう1つの態様に於いて、種々のB.burgdorfer
i株由来の種々のB.burgdorferi抗原を精製するために、
新規な、非-変性方法を開発した。抗原としては、限定
されないが、ospA、ospB、pC、鞭毛構造蛋白質並びに約
21kd、56kd、60kd及び63kdの分子量を有する蛋白質が挙
げられる。これらの方法は、変性させてしまったり、特
別な型の抗原に対してのみ特異的であったり、または一
部だけ精製したような従来技術の方法の改良である。好
ましい精製方法は、以下の: (a)B.burgdorferi細胞を破壊し、遠心分離により
「膜」及び「細胞質」成分に分画し; (b)非-変性洗剤で膜画分を抽出し、そして、遠心分
離により溶解した蛋白質を含む上清を得、不溶部分をペ
レットとして除去し;次いで (c)溶解した抗原の画分をイオン-交換クロマトグラ
フィー(ジエチルアミノエチルまたは“DEAE”)で分画
し、吸着した抗原をNaCl勾配液で溶離する段階を含む。
【0050】この精製法は、(a)ヒドロキシルアパタ
イトクロマトグラフィーにより吸着した抗原を緩衝液の
リン酸塩含量を増加することにより溶離する;及び/ま
たは(b)固定化金属-アフィニティークロマトグラフ
ィーにより吸着した抗原をイミダゾールで溶離すること
により抗原を濃縮且つさらに精製することを含んでも良
い。
【0051】当業界で公知の他の溶離方法としては、pH
を下げるか、または塩化アンモニウム、ヒスチジン若し
くは錯化金属と親和性のある他の物質濃度を増加させる
ことによる溶離が挙げられる。
【0052】細胞の破壊は、小さなガラスビーズが入っ
ている細胞ミル内の懸濁液中でこれらを振蕩することに
より、超音波またはフレンチプレス中で細胞を溶解させ
ることにより実施し得る。あるいは、抗原を、細胞を洗
剤に暴露したり、細胞周辺のイオン強度を変化させた
り、または温度を徐々にシフトさせることにより、有機
体の細胞表面から直接抽出してもよい。あるいは、細胞
から流れた膜の小気胞(blebs)を含む出発物質を使用
してもよい。
【0053】膜画分の抽出は、好ましくは良好な溶解力
を有し、非-変性で且つイオン交換クロマトグラフィー
に適合し得る洗剤を使用して実施し得る。好ましい洗剤
は、双性イオン洗剤3-14(Calbiochem製)であるが、上
記特徴を有する任意の洗剤または有機溶剤も使用し得
る。洗剤は、通常、濃度1%(w/v)で使用するが、0.01
〜10%(w/v)の範囲を変動しても有効である。洗剤抽出
は、温度0〜60℃、好ましくは37℃で実施し、10分〜8
時間、好ましくは1時間実施する。溶解工程を促進する
ために、洗剤に加えてカオトロピック剤(例えば、ウレ
アなど)を使用してもよい。
【0054】次いで、洗剤により溶解させた抗原を、DE
AE-クロマトグラフィーにより分画する。DEAEイオン交
換樹脂を使用するのが好ましいが、他のアニオンまたは
カチオン交換樹脂も、この代わりまたは互いに組み合わ
せて使用してもよい。本発明のイオン交換樹脂は、帯電
基が結合している不溶マトリックスを含む。アニオン交
換器に使用する官能基としては、アミノエチル(AE)、
ジエチルアミノエチル(DEAE)及び4級アミノエチル
(QAE)基が挙げられる。カチオン交換器としては、カ
ルボキシメチル(CM)、ホスホ-またはスルホプロピル
(SP)基が挙げられる。サンプルは、双性イオン洗剤3-
14(1%)を含むTris緩衝液のカラムに適用し、抗原をN
aClの勾配液で溶離するが、他の配合物も等しく有効で
ある。
【0055】抗原は、当業界で公知の方法により、ヒド
ロキシルアパタイト上にこれらを結合させることにより
濃縮できる。抗原がさらに濃縮/精製され得るような他
のまたは補足的な方法は、固定化金属アフィニティーク
ロマトグラフィーである。この後者の方法は、ospA及び
Bから良好に分離できるので、pCの精製用のヒドロキシ
ルアパタイトクロマトグラフィーに好ましい。
【0056】上記の非-変性精製法の長所は、蛋白質の
3次元構造が保持され、これにより、防御に関与するも
のを含む天然の蛋白質上に知見された抗体結合部位を総
て保持できるということである。蛋白質が変性される
と、結合部位は部分的または完全に破壊されてしまい、
抗原部位に対して抗体を誘発する抗原の容量が対応して
減少してしまう。従って、このように変性した蛋白質
は、ワクチンへの使用には適していない。
【0057】全細胞法[例えば、Johnson(1988)]に
関する上記精製法の長所は、毒性成分を全く含まない均
一蛋白質を誘発するので、逆反応が起きる可能性が減少
するということである。「均一(homogenous)」という
用語は、蛋白質の少なくとも80%(w/v)が完全なpCであ
り、残りの殆ど総ては、pC破壊産物により表されること
を意味する。従って、中間成分及び他のボレリア属蛋白
質の形態の不純物が、ごく微量で存在しても良い。均一
pCは、pCの1種以上の血清学形態(型)を含んでいても
よい。
【0058】このようにして本発明により、自己抗体を
誘発し、免疫感作した哺乳類で危険な自己免疫反応を起
こすような、望ましくない、潜在的に免疫原性蛋白質を
除去することができる。同様に、上記記載の精製法は、
ワクチン産生時のロット間の再現性を確実し得る。
【0059】防御 この点に関する動物モデルとしてアレチネズミで発見さ
れた妥当性に基づいて、実験から、B.burgdorferi感染
に対し免疫を付与できることを確認した。これらの実験
は、以下の実施例3に記載されている。B.burgdorferi
株Orth-1由来のospA、ospB、pC、63kd外表面蛋白質、21
kd及び94kd蛋白質も試験したが、pC蛋白質のみが明らか
な防御効果を示した。
【0060】検出方法 先の精製法により製造した抗原は、診断試験(例えば、
哺乳類の体液中のB.burgdorferiに対する抗体の検出)
での使用に好適である。例えば、上記方法により産生し
た非-変性、均一蛋白質を、体液サンプルとインキュベ
ートし、このインキュベーションから得られた結合抗体
の存在を検出する。「体液」という用語は、限定されな
いが、脳脊髄液、滑液、尿、体腔液、血液、血清、精液
及び唾液を含むものとする。当業界で公知のこのような
試験は、本発明により精製した抗原の感度及び特異性に
よって非常に改良できた。
【0061】本発明を、本発明の範囲を限定しない説明
的な、以下の実施例によりさらに詳しく記載する。
【0062】
【実施例】実施例1 :蛋白質の精製膜画分の製造 Borrelia burgdorferi細胞を、遠心分離(7000g,20
分,4℃)で収穫し、細胞ペレットをPBS-5mM MgCl2
2回洗浄し、細胞の湿重量を計量した。次いで洗浄した
細胞を100ml Tris-HCl緩衝液(pH7.5)(1g細胞:2ml
緩衝液)中で再懸濁させ、この懸濁液を金属ビーカー中
のガラスビーズ(直径0.17〜0.18mm,1g細胞ペースト
に対しビーズ5g)に添加した。この混合物をVibrogen
(登録商標)細胞ミル(Model V14,Buhler製)中で振
蕩することにより細胞を溶解させた。冷却(4℃)しな
がら振蕩する3分のサイクルを、暗視野顕微鏡により99
%以上が溶解することを確認するまで繰り返した。次い
で溶解物を焼結ガラスフィルターで濾過してガラスビー
ズを除去し、残ったビーズを緩衝液で洗浄して、濾液中
のバクテリア抗原の収率を高めた。
【0063】溶解物を4℃で、7500g、20分間遠心分離
して、粗な膜画分(“lsp”-低速ペレット)を得た。上
清をさらに4℃で30分間、100,000gで遠心分離して、第
2の膜画分(“hsp”-高速ペレット)を得た。両方の膜
画分を、元の遠心分離条件を使用して、100mM Tris-HCl
緩衝液(pH7.5)で2回洗浄した。いずれの膜画分も、p
C(または他の膜関連抗原)の精製用の出発物質として
使用できたが、hsp画分にはごく少量蛋白質が混じって
いた。
【0064】膜の洗剤抽出 膜を、双性イオン洗剤3-14(Serva製)1%(w/v)を含
む10mM Tris-HCl(pH7.5)緩衝液中に再懸濁させて、蛋
白質約10mg/mlとした。37℃で1時間インキュベーショ
ン後、不溶部分を遠心分離(100,000g,60分,4℃)し
て除去した。
【0065】DEAEイオン交換クロマトグラフィー 洗剤で溶解させた抗原を、以下に列記するように、DEAE
クロマトグラフィーにより分画した。
【0066】カラム:蛋白質-PAK DEAE 5PW 半調製カラ
ム(直径21.5mm,長さ150mm)Waters製。
【0067】サンプル:20ml(4×5ml)洗剤で溶解さ
せた抗原調製物(10mg/ml) 流速:4ml/分 緩衝液A:10mM Tris-HCl,pH7.5/1%(w/v)双性イオ
ン洗剤3-14 緩衝液B:A+1M NaCl 勾配液:0% Bで30分、0〜30% Bで90分、30〜65% Bで45
分、65〜100% Bで10分。
【0068】カラムを緩衝液Aで平衡させ、NaCl量を増
加させることにより抗原を溶離した。問題の抗原を含む
画分を識別するために、8ml画分のアリコートをアセト
ンで沈澱させ、ペレットをSDS-PAGE及び/または免疫ブ
ロッティングにより分析した。
【0069】ヒドロキシルアパタイ トクロマトグラフィ
問題の抗原(例えば、pCなど)が豊富に含まれている画
分をプールし、緩衝液Cで透析し、次いでヒドロキシル
アパタイトカラムに装填した。結合した抗原を、リン酸
塩イオン量(即ち、緩衝液D)を増加させることにより
溶離した。このようにして希抗原溶液を濃縮し、さらに
汚染物から抗原を分離することができた。この方法の技
術的な明細は以下の通りである。
【0070】カラム:Bio-Gel HPHTカラム(直径7.8m
m,長さ100mm)Bio-Rad製。
【0071】サンプル:緩衝液C(4×5ml)で透析後
の、前段階からプールしたpC含有画分(例えば、画分20
〜22) 流速:0.5ml/分 緩衝液C:10mM MOPS-NaOH (3-N-モルフォリノ)プロ
パンスルホン酸,pH6.8/1mM Na(PO43-/0.01mM CaCl2
/1%(w/v)双性イオン洗剤3-14 緩衝液D:C+400mM Na(PO43- 溶離液:0% Dで60分、0〜100% Dで20分。
【0072】この画分を、イオン交換クロマトグラフィ
ー段階で記載の如く分析した。
【0073】固定化金属アフィニテ ィークロマトグラフ
ィー 問題の抗原を豊富に含んだ画分(例えば、DEAE-イオン
交換クロマトグラフィー分離物からのpC画分)をプール
し、緩衝液で調節した(例えば、pC蛋白質を含むイオン
交換クロマトグラフィー画分にNaClを添加し、最終濃度
を150mMとした)。濾別した抗原溶液(0.2μm)を、固
定化金属アフィニティークロマトグラフィーカラム(製
造業者により記載されたようにCu++を前装填し、次いで
緩衝液Aで平衡させた)に装填し、緩衝液Aで洗浄し、
次いで結合した抗原を緩衝液Bを含むイミダゾールで溶
離した。このようにして、希抗原溶液を濃縮でき、さら
に汚染物から抗原を分離することができた。
【0074】pC蛋白質に関して例示したこの方法の技術
的な明細は、以下の通りである。
【0075】カラム:Chelating Superose HR 16/5 カ
ラム(直径16mm,長さ50mm)Pharmacia/LKB製。
【0076】サンプル:NaCl(150mM)を添加したDEAE
イオン交換クロマトグラフィーからプールしたpC含有画
分。
【0077】緩衝液A:20mM Tris/酢酸塩 pH7.5/150mM
NaCl/1%(w/v)双性イオン洗剤3-14。
【0078】緩衝液B:20mM Tris/酢酸塩 pH7.0/150mM
NaCl/1%(w/v)双性イオン洗剤3-14/50mM イミダゾー
ル 流速:2ml/分 勾配液:Aで30分、0〜100% Bで40分。
【0079】pCを含む画分を、イオン交換クロマトグラ
フィー工程で識別した。
【0080】実施例2:精製方法の結果 上記に該略した方法を用いて製造した以下の抗原を、図
1を参照として特徴付けた。
【0081】63kd 外表面蛋白質(レーン7) 60kd 蛋白質(レーン8) 56kd 蛋白質(レーン9) 鞭毛構造蛋白質(レーン10) ospB (レーン11) ospA (レーン12) pC (レーン13) 21kd 蛋白質(レーン14) 精製方法の最初の3段階は、蛋白質が精製されているか
どうかに拘わらず、本質的に同一であったが、必要によ
り分離を最適化するために改良することもできる。pC蛋
白質の精製/濃縮に使用したヒドロキシルアパタイトク
ロマトグラフィー工程は、問題の蛋白質が総て緩衝液C
中のヒドロキシルアパタイトに結合するため、広く適用
可能である。
【0082】実施例3:防御研究 能動感染時に獲得される免疫性は、通常、ワクチン接種
により得られる免疫性より優れているので、ライムborr
eliosisからの防御的免疫性が現実に即した目的である
ことを示すために、10匹のアレチネズミの1群で、2×
107毒性B.burgdorferi株Orth-1で腹膜組織内で誘発試験
を実施した。この適用量は、動物の50%を感染させるの
に必要な感染量の約1000倍に等しいことが先例との比較
から推定された。3週間後、動物を1週間抗生物質で治
療し、感染を消した。その後17日間で、抗生物質を消散
させ、上記の如く、その動物で再度誘発試験を実施し
た。2週間後、動物を犠牲にして、膀胱、脾臓、腎臓及
び心臓を培養した。これらの動物の総てが防御され、8
週間にわたって培養物について検査したにも拘わらず、
どの臓器培養物にもB.burgdorferiは検出できなかっ
た。対照的に、当初の「免疫誘発試験」を実施しなかっ
た対照のアレチネズミの80%が感染した。試験動物の適
合性を確認するために、これらの対照についても抗生物
質で治療した。これにより、本研究グループに於ける防
御が必要な免疫性に帰因され、組織内の抗生物質に固執
しないことを確認した。
【0083】次の一連の実施例に於いて、記載の方法に
よりB.burgdorferiから精製した抗原の防御潜在能力を
評価した。アレチネズミを、2週間の期間の免疫感作の
間を於いて、水酸化アルミニウム10μgをアジュバント
とする抗原で腹膜組織内で2回免疫感作させた。最終の
免疫感作2週間後、この動物を、非-免疫感作した対照
群と共に、2×107毒性B.burgdorferi株Orth-1で腹膜組
織内で誘発試験を実施した。2週間後、動物を殺して、
膀胱、脾臓、腎臓及び心臓をスピロヘータで培養した。
培養物を、8週間にわたって定期的に検査した。
【0084】総て誘発試験株Orth-1からの、ospA、osp
B、pC及び63kd外表面蛋白質を試験した。pC蛋白質で免
疫感作した動物だけが、明らかな防御効果を示した。完
全な防御は見られなかったものの、pCで免疫感作した動
物に於ける感染はそれ程深刻ではなく、幾つかの臓器が
感染しただけであった。免疫感作した動物からの心臓及
び腎臓培養物は、対照の約50%感染率と比較して、B.bur
gdorferiに関し陰性であった。同様に、脾臓で約70%で
あった感染率は、ほぼ半減した。最も感染し易い臓器、
即ち、膀胱に於いてのみ感染した培養物の数に明らかな
変化はなかった。ospA、ospB及び63kd蛋白質は、全然効
かなかった。これらの実験結果を以下の表2に列記す
る。
【0085】
【表2】 誘発試験適用量を106微生物に減少させた他には、上記
記載の如く、同一プロトコルに従って続く実験を実施し
た。免疫感作に関し、pC蛋白質は明らかに防御した。対
照的に、ospA、21kdまたは94kd蛋白質による免疫感作で
は、防御は見られなかった。表3に示すように、pCで免
疫感作したアレチネズミは、防御効果を示したが、osp
A、21kdまたは94kd蛋白質で免疫感作したアレチネズミ
は、いずれも効果を示さなかった。
【0086】
【表3】 実施例4:リポ蛋白質としてのpC蛋白質の特徴付け3 Hパルミチン酸の存在下に増殖させたB.burgdorferi
は、そのリポ蛋白質に放射性標識した脂肪酸を含んでい
る。これらの放射性標識したリポ蛋白質を、SDS-PAGE電
気泳動により分離し、フルオログラフィーにより識別し
た。株Orth-1から識別したそのようなリポ蛋白質の1種
は、この株由来のpC蛋白質と同一分子量(24KD)を有し
ている。3Hパルミチン酸で放射性標識したB.burgdorfe
ri Orth-1の全細胞をトリプシンで処理し、次いでSDS-P
AGEで分析すると、部分的に消化したpC蛋白質に相当す
る特徴的な二重バンドが見られた。この物質をpCに特異
的なモノクローナル抗体でウエスタンブロッティングす
ると、これらのバンドは、実際にはpC蛋白質に対応しな
いことが確認された。pC蛋白質で診断できるこのダブレ
ットは、トリプシンで処理した物質のフルオログラフ分
析でも検出された。実質的に細胞に関連するpC蛋白質の
量を減少させる、プロテイナーゼKを使用した同様の実
験では、24KDリポ蛋白質を殆ど損失した。図2に示され
ているようなこれらのデータから、pC蛋白質がリポ蛋白
質であることが確認できる。
【0087】方法論的な詳細 B.burgdorferi細胞の放射性標識:B.burgdorferi Orth-
1細胞(1.6×107細胞/mlを含む培地3.5ml)を、放射性
標識したパルミチン酸(70μl 3H パルミチン酸,55Ci
/mmol;1mCi/ml)を補ったBSK培地で33℃、48時間増殖
させ、PBS/5mM MgCl2緩衝液で2回洗浄し、各アリコー
トをPBS/MgCl2緩衝液190μl中に再懸濁させた。
【0088】蛋白質分解消化:細胞-懸濁液190μlを、P
BS/MgCl2(対照)10μl、1mM HCl中の62.5μlトリプシ
ンまたは水中の62.5μgプロテイナーゼKのいずれかに
添加した。このサンプルを、25℃で50分間(プロテイナ
ーゼK)または100分間振蕩しながらインキュベート
し、この後、2μl PMSF(50mg フッ化フェニルメチル
スルホニル/ml エタノール)を添加した。細胞をペレッ
ト化(10分,8000g)し、500μl PBS/5mM MgCl2/0.5mg/
ml PMSFで2回洗浄し、消化物を除去した。
【0089】サンプル分析:SDS-PAGE及びウエスタンブ
ロッティングを標準法を使用して実施した。フルオログ
ラフィーに使用したゲルを、EN3HANCE(NEN)中で1時
間インキュベートし、水で30分間洗浄し、65℃で2時間
乾燥させて、Hyperfilm MP(Amersham製)を使用して−
80℃で暴露した。
【0090】実施例5:組換えpC蛋白質の発現 B.burgdorferi Orth-1からDNAを抽出し、一部をSau
3Aで消化し、サイズ分画して、pUC18のBam H1部位にク
ローン化した。オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーシ
ョン標識を使用してスクリーニングを実施し、検出した
遺伝子を配列した。
【0091】pC遺伝子を、PCRで増殖させて、発現ベク
ターにクローン化した。
【0092】PCRプライマーは、以下のものを使用し
た:pC読取枠の始めに対応するプライマー1(開始コド
ンはハイライトされている) 5' ATGAAAAAGAATACATTAAGTGCGATATTA 3' pC読取枠の端に対応するプライマー2(停止コドンはハ
イライトされている) 5' ATTAAGGTTTTTTTGGAGTTTCTG 3' PCR反応を、Vent(登録商標)DNAポリメラーゼ(New
England Biolabs製)を使用して製造業者の使用説明書
に従って実施した。プライマーを鋳型DNA(pC遺伝子
とフランキングDNAを含むB.burgdorferiから誘導し
たDNAフラグメントを有する組換えpUC18プラスミ
ド)に57℃でアニールし、プライマーを74℃で伸長し
た。各々1分のサイクルを全部で25回完了後、サンプル
を50℃で5分間加熱した。
【0093】pC蛋白質を、市販の発現系(New England
Biolabs製)を使用してマルトース結合蛋白質(MBP)融
合蛋白質として発現させた。
【0094】融合プラスミドの構築 PCRで増殖したpC遺伝子を、発現ベクタープラスミドpMA
L-p2及びpMAL-c2上に存在するmalE遺伝子の下流に挿入
した(プラスミドDNA 100ngを制限酵素Xmn1で消化
し、PCR産物、即ち、pC遺伝子20ngに結合させた)。結
合したDNAを、α-相補E.coli宿主(例えば、TB1また
はDH5αなど)に形質転換し、pC遺伝子を含むクローン
を、アンピシリン及びX-galを含むLB寒天上で選択し
た。pC遺伝子を、アンピシリン耐性を付与するクローニ
ングベクターに挿入すると、male-lacZα融合を阻害
し、選択試験条件下でコロニー表現型(青から白)へ変
化した。ベクター発現pC-MBP融合蛋白質のtacプロモー
ターに関して正しい配列であるpC遺伝子を有する構築
を、pCに特異的なモノクローナル抗体を用いるウエスタ
ンブロッティングにより確認した。pC-MBP融合蛋白質
は、ペリプラズムへの融合蛋白質を目的とするシグナル
ペプチド(pMAL-p2)を使用しても、シグナル配列を使
用しなくて融合蛋白質が細胞質中に残存する場合(pMAL
-c2)にも産生した。細胞質発現は、ペリプラズム発現
よりも高いが、後者は、溶解性産物を産出するという潜
在的な長所を有する。
【0095】組換pCの精製 ペリプラズム及び細胞質で発現したpC-MBPを含む粗な抽
出物を、製造業者により記載されたように産生させた。
融合蛋白質を、MBPをアミロースアフィニティー樹脂に
特異的に結合させることによる、アフィニティークロマ
トグラフィーにより精製した。MBP部分をpC-MBP融合蛋
白質から切断し、融合蛋白質がpCアミノ酸配列の開始部
位に近接したプロテアーゼ因子Xaの単一認識部位を含
んでいるので、完全なpC蛋白質が残った。この方法で遊
離したMBPをアミロース樹脂(MBPは結合するが、pCは結
合しない)上を通過させることにより除去した。pCの精
製に好適な他の公知の方法(例えば、イオン交換クロマ
トグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフ
ィー、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーな
ど)も使用し得る。
【0096】本方法により製造したpC蛋白質は、完全体
であった。しかし、pC蛋白質の切断形(例えば、推定上
のリーダー配列)も、好適なPCRプライマーを使用する
ことにより産生し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本明細書中に記載した方法を使用してOrth-1か
ら精製した抗原の電気泳動分析の結果を示す写真であ
る。
【図2】精製pC蛋白質(レーン4及び8)との比較で、
トリプシン(レーン2,6及び10)、プロテイナーゼK
(レーン3,7及び11)または、プロテアーゼなし(レ
ーン1,5及び9)でインキュベートしたB.burgdorfer
i細胞のSDS-PAGE(電気泳動)の結果を示す写真であ
る。電気泳動により分離した蛋白質を、アウロダイで金
染色(レーン1〜4)により、pCに特異的なモノクロー
ナル抗体でウエスタンブロッティング(Mab35,レーン
5〜8)により、及びリポ蛋白質のフルオログラフィー
3Hパルミチン酸標識,レーン9〜11)により特徴付
けた。

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライム病に感染し易い哺乳類を防御する
    免疫応答を誘発する免疫原であって、(a)ボレリア・
    バルグドルファ(B.burgdorferi)の均一
    分子量24kダルトンのpC蛋白質の1種以上の血清
    型からなる群から選択され、防御抗体の産生を誘発する
    ために天然pCに似た構造を有する物質、及び(b)生
    理学的に許容可能な賦形剤を含む免疫原。
  2. 【請求項2】 さらに1種以上の非−pCボレリア・バ
    ルグドルファ抗原を含むことを特徴とする請求項1に記
    載の免疫原。
  3. 【請求項3】 さらにアジュバントを含むことを特徴と
    する請求項1に記載の免疫原。
  4. 【請求項4】 アジュバントが水酸化アルミニウムであ
    ることを特徴とする請求項3に記載の免疫原。
  5. 【請求項5】 ボレリア・バルグドルファのpC蛋白質
    が、適用量当たり1〜100μgであることを特徴とす
    る請求項1に記載の免疫原。
  6. 【請求項6】 ボレリア・バルグドルファのpC蛋白質
    が、適用量当たり10〜50μgであることを特徴とす
    る請求項5に記載の免疫原。
  7. 【請求項7】 前記哺乳類がヒトであることを特徴とす
    る請求項1に記載の免疫原。
  8. 【請求項8】 ボレリア・バルグドルファのpC蛋白質
    が、ライム病の予防または改善に有効であることを特徴
    とする請求項1に記載の免疫原。
  9. 【請求項9】 ヒト以外の哺乳類に、請求項1に記載の
    免疫原の有効量を投与することを含む、ライム病に対し
    てヒト以外の哺乳類を免疫感作する方法。
  10. 【請求項10】 前記有効量が、適用量当たり1〜10
    0μgであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記有効量が、適用量当たり10〜5
    0μgであることを特徴とする請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 防御抗体の産生を誘発するために天然
    pCに似た構造を有することを特徴とする、分子量が約
    24Kダルトンである均一のボレリア・バルグドルファ
    のpC蛋白質。
  13. 【請求項13】 (a)ボレリア・バルグドルファ細胞
    を破壊し、破壊した細胞を膜成分と細胞質成分とに分画
    し; (b)膜成分を非−変性洗剤に再懸濁させて、溶解した
    蛋白質と不溶物質とに分け、次いで溶解した蛋白質を不
    溶物質から分離し; (c)溶解した蛋白質をイオン交換クロマトグラフィー
    にかけて、蛋白質画分を産生し;次いで (d)蛋白質画分を分析し、所望の蛋白質を含むこれら
    の画分を同定する段階を含むボレリア・バルグドルファ
    のpC蛋白質の精製法。
  14. 【請求項14】 前記工程(d)を実施後、所望の蛋白
    質を濃縮し且つさらに精製するために、蛋白質画分をヒ
    ドロキシルアパタイトクロマトグラフィーにかけること
    を特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の方法により製造し
    たボレリア・バルグドルファのpC蛋白質を含む、サン
    プル中のpC蛋白質を標的とする抗ボレリア・バルグド
    ルファ抗体の検出用診断薬。
  16. 【請求項16】 前記サンプルが、哺乳類の体液サンプ
    ルであることを特徴とする請求項15に記載の診断薬。
  17. 【請求項17】 体液サンプルを請求項15に記載の診
    断薬とインキュベートし、次いで前記インキュベーショ
    ンから得られた結合抗体の存在を検出することを含む、
    体液サンプル中のpC蛋白質を標的とする抗ボレリア・
    バルグドルファ抗体の存在の検出方法。
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