JP2610165B2 - 自動車車体構成部材におけるゴム製部材とアルミニウム合金製部材の組合せ - Google Patents
自動車車体構成部材におけるゴム製部材とアルミニウム合金製部材の組合せInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ゴム製部材との接触関係で生じがちなアル
ミニウム合金製部材の腐蝕が低減化される両部材の組合
せに関するものである。
ミニウム合金製部材の腐蝕が低減化される両部材の組合
せに関するものである。
従来技術および発明が解決しようとする課題 例えば異種金属であるAlとFeとが接触し、該接触界面
部に電解質溶液が存在する場合、Feに対して卑電位なAl
がアノードとなって電解質溶液中に溶解する。この異種
金属間の接触腐蝕を防ぐには、両者の接触界面に絶縁
体を介在させて直接接触を防ぐ、車両の接触界面部へ
の電解溶液の浸入を防ぐ、車両の逆電位を与えて電位
差を無くす等の手法が採用される。
部に電解質溶液が存在する場合、Feに対して卑電位なAl
がアノードとなって電解質溶液中に溶解する。この異種
金属間の接触腐蝕を防ぐには、両者の接触界面に絶縁
体を介在させて直接接触を防ぐ、車両の接触界面部へ
の電解溶液の浸入を防ぐ、車両の逆電位を与えて電位
差を無くす等の手法が採用される。
この接触腐蝕は異種金属の接触部で生じるのであるか
ら、絶縁体として扱われるゴムと金属の間で発生するは
ずはないと考えるのが常識的である。例えば、自動車用
ゴム部品であるウェザー・ストリップ(車体の隙間塞
ぎ),ボンネットシール等の配設個所で車体鋼板に錆が
発生し易いことが知られており、その原因は、密封材と
してのゴム部品配設個所には水が溜り易く腐蝕性環境が
形成されるからであると、単純に考えられていた。
ら、絶縁体として扱われるゴムと金属の間で発生するは
ずはないと考えるのが常識的である。例えば、自動車用
ゴム部品であるウェザー・ストリップ(車体の隙間塞
ぎ),ボンネットシール等の配設個所で車体鋼板に錆が
発生し易いことが知られており、その原因は、密封材と
してのゴム部品配設個所には水が溜り易く腐蝕性環境が
形成されるからであると、単純に考えられていた。
ところで、近年において自動車の車体軽量化,高性能
化,低燃費化を企図して、ボンネット等の部材を、Feに
対する密度比が1/3であるアルミニウム合金で形成する
事例が増えつつある。この自動車用部材のアルミニウム
合金化において問題とされているのが、Fe等の異種金属
との接触関係で発生する腐蝕である。本発明者等は、ア
ルミニウム合金の腐蝕問題を追及する過程で特にカーボ
ンブラックを含有するゴムとアルミニウム合金(金属Al
をも含む)の接触関係において電解質溶液の存在に起因
するアルミニウム合金の腐蝕が進行することを知見する
に到った。
化,低燃費化を企図して、ボンネット等の部材を、Feに
対する密度比が1/3であるアルミニウム合金で形成する
事例が増えつつある。この自動車用部材のアルミニウム
合金化において問題とされているのが、Fe等の異種金属
との接触関係で発生する腐蝕である。本発明者等は、ア
ルミニウム合金の腐蝕問題を追及する過程で特にカーボ
ンブラックを含有するゴムとアルミニウム合金(金属Al
をも含む)の接触関係において電解質溶液の存在に起因
するアルミニウム合金の腐蝕が進行することを知見する
に到った。
本発明は斯かる技術的背景の下に創案されたものであ
り、カーボンブラックを含有するゴムとアルミニウム合
金(金属Alをも含めた意味で用いる)の腐蝕を抑制する
ことをその目的とする。
り、カーボンブラックを含有するゴムとアルミニウム合
金(金属Alをも含めた意味で用いる)の腐蝕を抑制する
ことをその目的とする。
課題を解決するための手段および作用 この目的は、ゴム製部材の表面電気抵抗率を106Ω以
上にすることによって達成される。
上にすることによって達成される。
ゴムは本来絶縁材であるが、通常では強度,耐候性の
向上を企図してカーボンブラックが添加されており、こ
のカーボンブラックが導電媒体となって導電性を呈す
る。例えば、優れた耐候性,優れた反ぱつ弾性を示すカ
ーボン含有エチレン・プロピレンゴムとしては、表面電
気抵抗率104〜105Ωのものが汎用されている。このよう
に表面電気抵抗率が相対的に低いゴムとアルミニウム合
金の接触部分で起るアルミニウム合金の腐蝕は主として
第1図に示す態様で行われる。図では、相互に接触する
アルミニウム合金製部材1とゴム製部材2が上部におい
て離隔し、該離隔部に電解質溶液3が溜っている。
向上を企図してカーボンブラックが添加されており、こ
のカーボンブラックが導電媒体となって導電性を呈す
る。例えば、優れた耐候性,優れた反ぱつ弾性を示すカ
ーボン含有エチレン・プロピレンゴムとしては、表面電
気抵抗率104〜105Ωのものが汎用されている。このよう
に表面電気抵抗率が相対的に低いゴムとアルミニウム合
金の接触部分で起るアルミニウム合金の腐蝕は主として
第1図に示す態様で行われる。図では、相互に接触する
アルミニウム合金製部材1とゴム製部材2が上部におい
て離隔し、該離隔部に電解質溶液3が溜っている。
この場合、アルミニウム合金製部材1が卑電位体とし
て働き、ゴム製部材2が貴電位体として働いて電解質溶
液3中にAlイオン(Al+++)が溶出し、カーボンブラッ
クを導電媒体として電子(e)がアルミニウム合金製部
材1からゴム製部材2へ移動し、電解質溶液3中の水素
イオン(H+)がゴム製部材2の表面で電子(e)を受け
取って水素ガス(H2)が発生してアルミニウム合金製部
材1の腐蝕が進行する(以上、試験例1参照)。電解質
溶液3中に塩化物の如きハロゲンイオンが含まれる場合
にはアルミニウム合金製部材1の表面にAl2O3皮膜が生
じないためAlイオンの溶出速度が大きくアルミニウム合
金製部材1の腐蝕反応が促進される。
て働き、ゴム製部材2が貴電位体として働いて電解質溶
液3中にAlイオン(Al+++)が溶出し、カーボンブラッ
クを導電媒体として電子(e)がアルミニウム合金製部
材1からゴム製部材2へ移動し、電解質溶液3中の水素
イオン(H+)がゴム製部材2の表面で電子(e)を受け
取って水素ガス(H2)が発生してアルミニウム合金製部
材1の腐蝕が進行する(以上、試験例1参照)。電解質
溶液3中に塩化物の如きハロゲンイオンが含まれる場合
にはアルミニウム合金製部材1の表面にAl2O3皮膜が生
じないためAlイオンの溶出速度が大きくアルミニウム合
金製部材1の腐蝕反応が促進される。
したがって、ゴム製部材2と接触するアルミニウム合
金製部材1の発錆を防ぐには、カーボンブラックの配合
量を少なくしてゴム製部材2の導電性を低下させるのが
有効であろうことが推論され、その正しさが試験によっ
て確認された(試験例2参照)。ゴム製部材2の表面電
気抵抗率を106Ω以上にするとアルミニウム合金製部材
1の発錆をほぼ防ぐことができ、表面電気抵抗率を107
Ω以上にするとあらゆる種類のゴムについてアルミニウ
ム合金製部材1の発錆を阻止できる。
金製部材1の発錆を防ぐには、カーボンブラックの配合
量を少なくしてゴム製部材2の導電性を低下させるのが
有効であろうことが推論され、その正しさが試験によっ
て確認された(試験例2参照)。ゴム製部材2の表面電
気抵抗率を106Ω以上にするとアルミニウム合金製部材
1の発錆をほぼ防ぐことができ、表面電気抵抗率を107
Ω以上にするとあらゆる種類のゴムについてアルミニウ
ム合金製部材1の発錆を阻止できる。
ゴム製部材2と接触するアルミニウム合金製部材1の
腐蝕特性に影響を与える要因としては、前述したカーボ
ンブラック量の他に二つ挙げることができる。その第一
はゴム中に配合された薬品が電解質溶液3中に溶出して
示す水素指数(PH)であり、第二はゴム中にAlに比して
イオン化傾向の大なる金属元素の化合物が含まれるか否
かである。
腐蝕特性に影響を与える要因としては、前述したカーボ
ンブラック量の他に二つ挙げることができる。その第一
はゴム中に配合された薬品が電解質溶液3中に溶出して
示す水素指数(PH)であり、第二はゴム中にAlに比して
イオン化傾向の大なる金属元素の化合物が含まれるか否
かである。
ゴム中に配合された薬品が溶出して電解質溶液3のPH
が上昇すると、電解質溶液3自体がアルミニウム合金製
部材1の腐蝕を進行させる。例えば或る種のエチレン・
プロピレンゴムには脱水剤としてCaOが添加されるが、
このCaOが電解質溶液3中に溶出すると電解質溶液3のP
Hが上昇する。カーボンブラックと共に充填材として配
合されるCaCO3も電解質溶液3中に溶出してPHを上昇さ
せる。それ故、CaO,CaCO3のいずれもその使用量を少な
くするのが望ましく、等量であればCaOに比して低い塩
基度(PH小)を示すものの配合量の多いCaCO3は、これ
を使用しないのが望ましい(試験例3参照)。
が上昇すると、電解質溶液3自体がアルミニウム合金製
部材1の腐蝕を進行させる。例えば或る種のエチレン・
プロピレンゴムには脱水剤としてCaOが添加されるが、
このCaOが電解質溶液3中に溶出すると電解質溶液3のP
Hが上昇する。カーボンブラックと共に充填材として配
合されるCaCO3も電解質溶液3中に溶出してPHを上昇さ
せる。それ故、CaO,CaCO3のいずれもその使用量を少な
くするのが望ましく、等量であればCaOに比して低い塩
基度(PH小)を示すものの配合量の多いCaCO3は、これ
を使用しないのが望ましい(試験例3参照)。
ゴム中に配合されるAlに比してイオン化傾向の大なる
金属元素の化合物の例は、加硫促進剤として用いられる である。Alに比してイオン化傾向の大なる金属元素であ
るTeが第2図図示の如くゴム製部材2の表面に存在する
と、アルミニウム合金製部材1がアノードとなり、Teが
カソードとなってAlがイオンとして溶出する。この意味
で金属有機化合物系加硫促進剤を使用しないのが望まし
い(試験例4参照)。
金属元素の化合物の例は、加硫促進剤として用いられる である。Alに比してイオン化傾向の大なる金属元素であ
るTeが第2図図示の如くゴム製部材2の表面に存在する
と、アルミニウム合金製部材1がアノードとなり、Teが
カソードとなってAlがイオンとして溶出する。この意味
で金属有機化合物系加硫促進剤を使用しないのが望まし
い(試験例4参照)。
試験例1 第3図図示の如くAl製の矩形板4,4,樹脂製ボルト・ナ
ット5を用い、板4,4の間に正方形断面のゴム塊6,6を挟
み込んだ。
ット5を用い、板4,4の間に正方形断面のゴム塊6,6を挟
み込んだ。
このAl−ゴム組立体に対して塩水噴霧,熱風乾燥,湿
潤雰囲気放置等の処理を反復して施した。
潤雰囲気放置等の処理を反復して施した。
その後、Al−ゴム組立体を分解したところ、第4図図
示の如く、板4の表面のゴム塊6,6との接触部分に白色
錆7が生じていた。この白色錆7をX線回折法によって
調べた結果、NaAlCO3(OH)2、AlO・OH、Al(OH)3の
混合物であることが判った。この腐蝕生成物はゴム中に
配合された薬品とAlとの反応で生じたものではないこと
が明らかである。
示の如く、板4の表面のゴム塊6,6との接触部分に白色
錆7が生じていた。この白色錆7をX線回折法によって
調べた結果、NaAlCO3(OH)2、AlO・OH、Al(OH)3の
混合物であることが判った。この腐蝕生成物はゴム中に
配合された薬品とAlとの反応で生じたものではないこと
が明らかである。
試験例2 カーボンブラック含有量の異なる各種ゴムおよびポリ
塩化ビニルの表面電気抵抗率(Ω)を調べるとともに、
それ等を第3図図示の如くAl板4,4間に挟み込み、試験
例1と同様な腐蝕試験を行なった。その結果を第5図に
示す。
塩化ビニルの表面電気抵抗率(Ω)を調べるとともに、
それ等を第3図図示の如くAl板4,4間に挟み込み、試験
例1と同様な腐蝕試験を行なった。その結果を第5図に
示す。
第5図によると、表面電気抵抗率が106Ω以上のゴム
であればAlの発錆に与える影響は少なく、107Ω以上で
あればAlの発錆は皆無であることが判る。グラフ中の直
線は同一ゴム材につきカーボンブラック(種類,粒径同
一)の添加量が異なるものの表面抵抗率の変化を示す。
また、EPDMゴムにおいてカーボンブラック含有量が同じ
であっても表面電気抵抗率に差異があるのは、含有量以
外の要因(分布度,粒子径,カーボン種別等)による。
また、カーボンをほとんど含まないポリ塩化ビニル(カ
ーボン含有量0.8PHR)の表面電気抵抗率(Ω)が極めて
高い(7×109Ω)ことに留意すべきである。
であればAlの発錆に与える影響は少なく、107Ω以上で
あればAlの発錆は皆無であることが判る。グラフ中の直
線は同一ゴム材につきカーボンブラック(種類,粒径同
一)の添加量が異なるものの表面抵抗率の変化を示す。
また、EPDMゴムにおいてカーボンブラック含有量が同じ
であっても表面電気抵抗率に差異があるのは、含有量以
外の要因(分布度,粒子径,カーボン種別等)による。
また、カーボンをほとんど含まないポリ塩化ビニル(カ
ーボン含有量0.8PHR)の表面電気抵抗率(Ω)が極めて
高い(7×109Ω)ことに留意すべきである。
試験例3 ゴム中に配合される各薬品(表1)の2.5grを、それ
ぞれ容器8中の蒸溜水に加え(第6図)、該水溶液9を
温度50℃で1時間保持した後冷却し、水溶液9のPHを調
べた。その結果を表1に示す。
ぞれ容器8中の蒸溜水に加え(第6図)、該水溶液9を
温度50℃で1時間保持した後冷却し、水溶液9のPHを調
べた。その結果を表1に示す。
各水溶液9中に試験片としてのAl棒10を浸漬し、温度
50℃で8時間保した後、各Al棒10の腐蝕状態を調べた。
その結果を表1に示す。
50℃で8時間保した後、各Al棒10の腐蝕状態を調べた。
その結果を表1に示す。
表1から、水中に溶出してアルカリ性を示す薬品の使
用は好ましくないことが判る。特に充填材として多量に
配合されるCaCO3の使用は避けた方がよい。
用は好ましくないことが判る。特に充填材として多量に
配合されるCaCO3の使用は避けた方がよい。
試験例4 ゴム中に配合される各薬品(表2)が、電解質溶液の
存在下でAlに与える影響を調べた。第7図にその試験態
様を示す。図中、11はAl板であり、その凹み12内に薬品
13を入れ、凹み12を覆ってAl板11に透過膜14を貼着し、
全体を図示のように傾斜させた状態で塩水噴霧試験機中
に設定してAl板11の腐蝕試験を行なった。試験結果を表
2に示す。
存在下でAlに与える影響を調べた。第7図にその試験態
様を示す。図中、11はAl板であり、その凹み12内に薬品
13を入れ、凹み12を覆ってAl板11に透過膜14を貼着し、
全体を図示のように傾斜させた状態で塩水噴霧試験機中
に設定してAl板11の腐蝕試験を行なった。試験結果を表
2に示す。
表2から以下のことが判る。
(a)カーボンブラックの存在はAlの発錆を促進させる
(カーボンブラックが導電媒体として働き、Alイオンの
溶出を促すため)。
(カーボンブラックが導電媒体として働き、Alイオンの
溶出を促すため)。
(b)金属有機化合物系加硫促進剤の存在はAlの発錆を
促進させる(加硫促進剤中の金属に比してAlが卑電位で
あるため)。
促進させる(加硫促進剤中の金属に比してAlが卑電位で
あるため)。
(c)脱水剤としてのCaOの存在はAlの発錆を促進させ
る(電解質溶液をアルカリ性にするため)。
る(電解質溶液をアルカリ性にするため)。
(d)充填材としてのCaCO3はAlの発錆にさほど寄与し
ない。しかしながら、CaCO3は通常CaOの7〜8倍量使用
されるため影響は大きいと考えられる(電解質溶液をア
ルカリ性にするため)。
ない。しかしながら、CaCO3は通常CaOの7〜8倍量使用
されるため影響は大きいと考えられる(電解質溶液をア
ルカリ性にするため)。
試験例5 第8図,第9図はそれぞれドア用ウェーザ・ストリッ
プ15,トランクリッド用ウェザー・ストリップ18を示し
ている。
プ15,トランクリッド用ウェザー・ストリップ18を示し
ている。
ウェザー・ストリップ15はEPDMゴム製(EPDMはジエン
化合物を第三成分とするターポリマーである)であって
芯金の入ったA部分で車体側部材16に固定されている。
ウェザー・ストリップ15を形成するEPDMゴムには、クレ
ー(粘土)系充填材を使用し(CaCO3不使用),チアゾ
ール系,チオウレア系等の有機化合物系加硫促進剤を使
用している。その表面電気抵抗率は5×108Ωである。
アルミニウム合金製ドア板17を閉じてウェザー・ストリ
ップ15に接触させた状態で試験例1と同様な塩水噴霧試
験を行なったところ、ドア板17の発錆は認められなかっ
た。
化合物を第三成分とするターポリマーである)であって
芯金の入ったA部分で車体側部材16に固定されている。
ウェザー・ストリップ15を形成するEPDMゴムには、クレ
ー(粘土)系充填材を使用し(CaCO3不使用),チアゾ
ール系,チオウレア系等の有機化合物系加硫促進剤を使
用している。その表面電気抵抗率は5×108Ωである。
アルミニウム合金製ドア板17を閉じてウェザー・ストリ
ップ15に接触させた状態で試験例1と同様な塩水噴霧試
験を行なったところ、ドア板17の発錆は認められなかっ
た。
ウェザー・ストリップ18はEPDMゴム製であって芯金の
入ったA部分で車体側部材20に固定され、アルミニウム
合金製トランクリッド19に接する先端側半部18aが発泡
体として形成されている。ウェザー・ストリップ18を形
成するEPDMゴムには、クレー系充填材を使用し(CaCO3
不使用),チアゾール系,チラウム系等の有機化合物系
加硫促進剤を使用している。その表面電気抵抗率は6×
108Ωである。アルミニウム合金製トランクリッド19を
閉じてウェザー・ストリップ18に接触させた状態で試験
例1と同様な塩水噴霧試験を行なったところ、トランク
リッド19の発錆は認められなかった。
入ったA部分で車体側部材20に固定され、アルミニウム
合金製トランクリッド19に接する先端側半部18aが発泡
体として形成されている。ウェザー・ストリップ18を形
成するEPDMゴムには、クレー系充填材を使用し(CaCO3
不使用),チアゾール系,チラウム系等の有機化合物系
加硫促進剤を使用している。その表面電気抵抗率は6×
108Ωである。アルミニウム合金製トランクリッド19を
閉じてウェザー・ストリップ18に接触させた状態で試験
例1と同様な塩水噴霧試験を行なったところ、トランク
リッド19の発錆は認められなかった。
発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明ではアルミニ
ウム合金製部材を接触して用いられるゴム製部材の表面
電気抵抗率を106Ω以上としたため、電解質溶液の存在
下でアルミニウム合金製部材とゴム製部材との間の導電
性が十分低く、したがって電位差によるアルミニウム合
金−ゴム間の電池が形成され難く、アルミニウム合金の
発錆が抑えられる。
ウム合金製部材を接触して用いられるゴム製部材の表面
電気抵抗率を106Ω以上としたため、電解質溶液の存在
下でアルミニウム合金製部材とゴム製部材との間の導電
性が十分低く、したがって電位差によるアルミニウム合
金−ゴム間の電池が形成され難く、アルミニウム合金の
発錆が抑えられる。
第1図,第2図はそれぞれAl−ゴム間に電解質溶液が存
在する場合のAlの腐蝕原理を示す図、第3図は二枚のAl
板間にゴムを挟み込んでなる塩水噴霧試験用組立体の断
面図、第4図は試験後の前記Al板の発錆状態を示す図、
第5図はカーボンブラック含有量の異なる各種ゴムの表
面抵抗率(Ω)および第3図と同様なAl−ゴム組立体を
用いて塩水噴霧試験を行った結果を示すグラフ、第6
図,第7図はそれぞれAlの腐蝕試験態様を示す図、第8
図は本発明の一実施例に係る組合せ(自動車のアルミニ
ウム合金製ドアおよびEPDMゴム製ウェザーストリップ)
を示す断面図、第9図は他の実施例に係る組合せ(自動
車のアルミニウム合金製トランクリッドおよびEPDMゴム
製ウェザーストリップ)を示す断面図である。 1……アルミニウム合金製部材、2……ゴム製部材、3
……電解質溶液、4……板、5……ボルト・ナット、6
……ゴム塊、7……錆、8……容器、9……水溶液、10
……Al棒、11……Al板、12……凹み、13……薬品、14…
…透過膜、15……ウェザー・ストリップ、16……車体側
部材、17……ドア板、18……ウェザー・ストリップ、19
……トランクリッド、20……車体側部材。
在する場合のAlの腐蝕原理を示す図、第3図は二枚のAl
板間にゴムを挟み込んでなる塩水噴霧試験用組立体の断
面図、第4図は試験後の前記Al板の発錆状態を示す図、
第5図はカーボンブラック含有量の異なる各種ゴムの表
面抵抗率(Ω)および第3図と同様なAl−ゴム組立体を
用いて塩水噴霧試験を行った結果を示すグラフ、第6
図,第7図はそれぞれAlの腐蝕試験態様を示す図、第8
図は本発明の一実施例に係る組合せ(自動車のアルミニ
ウム合金製ドアおよびEPDMゴム製ウェザーストリップ)
を示す断面図、第9図は他の実施例に係る組合せ(自動
車のアルミニウム合金製トランクリッドおよびEPDMゴム
製ウェザーストリップ)を示す断面図である。 1……アルミニウム合金製部材、2……ゴム製部材、3
……電解質溶液、4……板、5……ボルト・ナット、6
……ゴム塊、7……錆、8……容器、9……水溶液、10
……Al棒、11……Al板、12……凹み、13……薬品、14…
…透過膜、15……ウェザー・ストリップ、16……車体側
部材、17……ドア板、18……ウェザー・ストリップ、19
……トランクリッド、20……車体側部材。
フロントページの続き (72)発明者 西野 俊哉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 鈴木 英治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 菅野 英徳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−53180(JP,A) 特開 昭62−132639(JP,A) 実開 昭61−1216(JP,U)
Claims (5)
- 【請求項1】カーボンブラックを含有するゴム製部材の
表面とアルミニウム合金製部材の表面とが接触している
自動車車体構成部材において、前記ゴム製部材の表面電
気抵抗率が106Ω以上であることを特徴とする自動車車
体構成部材におけるゴム製部材とアルミニウム合金製部
材の組合せ。 - 【請求項2】前記ゴム製部材の表面電気抵抗率が107Ω
以上であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
載された自動車車体構成部材におけるゴム製部材とアル
ミニウム合金製部材の組合せ。 - 【請求項3】前記ゴム製部材がエチレン・プロピレンゴ
ム製部材であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
に記載された自動車車体構成部材におけるゴム製部材と
アルミニウム合金製部材の組合せ。 - 【請求項4】前記エチレン・プロピレンゴム中に金属有
機化合物系加硫促進材が配合されていないことを特徴と
する特許請求の範囲第3項に記載された自動車車体構成
部材におけるゴム製部材とアルミニウム合金製部材の組
合せ。 - 【請求項5】前記エチレン・プロピレンゴム中にクレー
系またはシリカ系の充填材が配合されていることを特徴
とする特許請求の範囲第3項に記載された自動車車体構
成部材におけるゴム製部材とアルミニウム合金製部材の
組合せ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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