JP2608720B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JP2608720B2 JP62107661A JP10766187A JP2608720B2 JP 2608720 B2 JP2608720 B2 JP 2608720B2 JP 62107661 A JP62107661 A JP 62107661A JP 10766187 A JP10766187 A JP 10766187A JP 2608720 B2 JP2608720 B2 JP 2608720B2
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液状硬化性樹脂組成物に関し、特に、光フ
ァイバー用被覆材料として好適である液状硬化性樹脂組
成物に関する。
〔従来の技術〕
光通信用に用いられる光ファイバーは極めて細く脆い
ということから、その表面を適当な材料で被覆し補強す
ることが行われており、そのための被覆材料として、従
来、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を
主成分とする種々の硬化性樹脂組成物が知られている。
そして、光ファイバーは多様な環境下で用いられるた
め、過酷な環境条件下でも安定な伝送特性を維持するこ
とが要求される。特に、低温下(−40℃程度)における
伝送損失を低減することが、光ファイバーを実用化させ
る上で、重要な課題となっている。
ここで、光ファイバーの低温下における伝送損失は、
被覆材料が低温下で熱収縮する際に生ずる熱収縮力のた
めに光ファイバーに座屈現象が生起するためと考えられ
ている。また、発生する熱収縮力は、被覆材料の熱歪、
ヤング率等に関係することが知られている。そこで、被
覆材料の熱歪を小さくすることによって低温で発生する
熱収縮力を低減し、もって低温下の伝送損失を小さくす
るために、熱歪の小さい光ファイバーを被覆材料が求め
られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、前記の従来の光ファイバー用被覆材料は、
熱歪が大きいために低温において伝送損失が増加すると
いう問題を有している。
そこで、本発明の目的は、熱歪が小さく、光ファイバ
ーの被覆材料として用いた場合に光ファイバーの伝送損
失が小さい液状硬化性樹脂組成物を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前記の問題点を解決するものとして、 (a) 少なくとも一種の炭素原子数2〜10のオキシア
ルキレン基から構成されるポリオキシアルキレン構造お
よびエチレン性不飽和基を有する数平均分子量が1000〜
7000のポリマーから選ばれ、各ポリマーの有するポリオ
キシアルキレン構造を構成するオキシアルキレン基の少
なくとも一部が異なる2種以上のポリマー (b) 下記一般式(I) R1OxR2OR3 (I) [式中、R1とR3は、同一であり、CH2 または を表わし、R2を表わし、xおよびyは平均値であり、それぞれ0.1≦
x≦15および0.1≦y≦15を満たし、かつ2.2≦x+y≦
30を満たす数である。] で表わされる構造およびエチレン性不飽和基を有するポ
リマー、 を含有してなる液状硬化性樹脂組成物を提供するもので
ある。
本発明の液状硬化性樹脂組成物の(a)成分であるポ
リマー(以下、「ポリマー(a)と称す)は、少なくと
も1種の炭素原子数2〜10のオキシアルキレン基からな
るポリオキシアルキレン構造(以下単に「ポリオキシア
ルキレン構造」と称する)を有するジオール、エチレン
性不飽和基を有する化合物およびジイソシアネートを反
応させることにより得られる。
以下に、上記のポリマー(a)の製法を例示する。
〔製法1〕 ポリオキシアルキレン構造を有するジオールとジイソ
シアネートとを反応させて得られる重合体の官能基に、
エチレン性不飽和基を有する化合物を反応させる方法。
〔製法2〕 ジイソシアネートとエチレン性不飽和基を有する化合
物を反応させることにより得られる付加体の官能基に、
ポリオキシアルキレン構造を有するジオールを反応させ
る方法。
〔製法3〕 ジイソシアネートポリオキシアルキレン構造を有する
ジオールおよびエチレン性不飽和基を有する化合物を同
時に反応させる方法。
以上の方法で用いられるポリオキシアルキレン構造を
有するジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリヘキ
サメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール、
2種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて
得られるポリエーテルジオール等を挙げることができ
る。
ここで、イオン重合性環状化合物としては、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシ
ド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキ
セタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサ
ン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレ
ンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモ
ノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタ
ン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセン
オキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシ
ジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル等の環状エ
ーテル類があげられる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミ
ン等の環状イミン類;p−プロピオラクトン、グリコール
酸ラクチド等の環状ラクトン類またはジメチルシクロポ
リシロキサン等の環状シロキサン類とを開環共重合させ
たポリエーテルジオールを使用することができる。
なお、2種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な
組合せとしては、テトラヒドロフランとプロピレンオキ
シド、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピ
レンオキシドとエチレンオキシドを挙げることができ
る。
また、このとき、2種以上のイオン重合性環状化合物
の開環共重合体はランダムに結合していてもよい。
またポリマー(a)に含まれるジオールとしては、前
記ジオールとフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等の
多塩基酸とを反応して得られるポリエステルジオール、
前記ジオールとε−カプロラクトンとを反応して得られ
るポリカプロラクトンジオール等を挙げることができ
る。
さらに、ポリオキシアルキレン構造を有するジオール
は、例えばPTMG1000(三菱化成工業(株))、PTMG2000
(同)、PPG1000(旭オーリン(株));PPG2000
(同)、EXCENOL2020(同)、EXCENOL1020(同)、PEG1
000(日本油脂(株))、ユニセーフDC1100(同)、ユ
ニセーフDC1800(同)、PPTG2000(保土ヶ谷化学)、PP
TG1000(同)、PTG400(同)等の市販品としても入手す
ることができる。
これらのポリオキシアルキレン構造を有するジオール
には、ポリオキシアルキレン構造を有さないジオール、
および/またはジアミンを併用することができる。ポリ
オキシアルキレン構造を有さないジオールとしては、例
えばポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオー
ル、ポリカーボーネートジオール等が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の多価アルコ
ールとフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイ
ン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等の多塩基
酸とを反応して得られるポリエステルジオールが挙げら
れる。
また、ポリカプロラクトンジオールとしては、ε−カ
プロラクトンと、例えばエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−ブタンジオール等の2価のジオールを反応させて
得られるポリカプロラクトンジオールが挙げられ、ポリ
カーボネートジオールとしては、DN−980(日本ポリウ
レタン(株))、DN−981(同)、DN−982(同)、DN−
983(同)、PC−8000(米国PPG社)等が挙げられる。
上記ジアミンとしては、例えばエチレンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パワ
−フェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タンなどのジアミン;ヘテロ原子を含むジアミン;ポリ
エーテルジアミンなどが挙げられる。
また、上記ジイソシアネートとしては、2,4−トルエ
ンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネー
ト、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジ
イソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチルフェニレンジイソシア
ネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソフォロジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチ
レンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシ
アネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3
−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパン
ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を挙げる
ことができる。
さらに、エチレン性不飽和基を有する化合物として
は、例えば、水酸基、酸ハライド基またはエポキシ基を
有するアクリル系またはメタクリル系化合物を挙げるこ
とができる。
水酸基を有するアクリル系またはメタクリル系化合物
としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセ
リンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
モノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、1,4−ブ
タンジオールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン
ジ(メタ)アクリレート、下記構造式で表わされる(メ
タ)アクリレート、さらにアルキルグリシジルエーテ
ル、アリールグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)
アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)ア
クリル酸との付加反応により得られる化合物を挙げるこ
とができる。
(式中、R1はHまたはCH3であり、nは1〜5である) エポキシ基を有するアクリル系またはメタクリル系化
合物としては、アクリル酸またはメタクリル酸のグリシ
ジルエステル等が挙げられる。
酸ハライド基を有するアクリル系またはメタクリル系
化合物として、アクリル酸クロライド、メタクリル酸ク
ロライド、アクリル酸ブロマイド、メタクリル酸ブロマ
イド等のアクリル酸ハライドおよびメタクリル酸ハライ
ドを例示することができる。
上記製法1の好ましい実施態様を示す。
ポリオキシアルキレン構造を有するジオールの水酸基
1当量あたりのジイソシアネートの使用量は、約0.5〜
2モルである。この反応においては、通常、ナフテン酸
銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸
n−ブチルスズ、トリエチルアミン等の触媒を反応物の
総量100重量部に対して0.01〜1.0重量部用いて反応を行
う。この反応における反応温度は、通常0〜80℃であ
る。
このようにして得られる中間生成物の官能基に対し
て、エチレン性不飽和基を有する化合物を反応させる
が、エチレン性不飽和基を有する化合物の使用量は、該
中間性生物の官能基1当量に対して約1モルであり、そ
の反応条件は、前記の中間生成物をつくる反応条件と同
様である。
次に上記製法2の好ましい実施態様を示す。
ジイソシアネート1モルに対してエチレン性不飽和基
を有する化合物約0.5〜2モルを製法1と同様の反応条
件で反応させて得られる中間生成物の官能基1当量に対
して、ポリオキシアルキレン構造を有するジオールの水
酸基が約1当量となるように使用し、製法1と同様の反
応条件で反応させる。
上記製法1〜3の実施に際し、ポリオキシアルキレン
構造を有するジオールの一部をポリオキシアルキレン構
造を有さない前記したジオールまたはジアミンで置換え
て併用する場合にはポリオキシアルキレン構造を有する
ジオールとポリオキシアルキレン構造を有さないジオー
ルおよびジアミンの水酸基およびアミノ基の和1当量あ
たりジイソシアネート約0.5〜2モル使用する。
さらに、上記製法1〜3を実施する際には、ジオール
に対して二官能以外のポリオール、ジアミンに対して二
官能以外のポリアミンまたはジイソシアネートに対して
二官能以外のポリイソシアネートを生成物がゲル化しな
い程度に併用することができ、通常、その併用量は、ジ
オール、ジアミンまたはジイソシアネート100重量部に
対して5〜30重量部である。ここにおける二官能以外の
ポリオールとしては、例えばグリセリンとプロピレンオ
キサイドの付加生成物、グリセリン、1,2,3−ペンタン
トリオール、1,2,3−ブタントリオール、トリ(2−ヒ
ドロキシポリオキシプロピル)ポリシロキサン、ポリカ
プロラクトントリオール、ポリカプロラクトンテトラオ
ール、1分子中に2個を超える数の水酸基を有する液状
ポリブタンジエンまたはこの化合物の水添物等を挙げる
ことができる。二官能以外のポリアミンとしては、例え
ばジエチレントリアミン、1,2,3−トリアミノプロパ
ン、ポリオキシプロピレンアミン等を挙げることがで
き、二官能以外のポリイソシアネートとしては、例えば
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニ
ルメタン4,4′,4″−トリイソシアネート等を挙げるこ
とができる。
本発明において、ポリマー(a)の数平均分子量は、
1000〜7000であり、特に1500〜5000の範囲が好ましい。
ポリマー(a)の数平均分子量が1000未満であると、得
られる組成物の硬化物の破断伸びが減少し、靭性が低下
しやすくなると共に、−40℃付近でのヤング率が上昇し
やすくなり、7000をこえると、組成物の粘度が高くなり
取扱いにくくなる。また、ポリマー(a)中に占めるポ
リオキシアルキレン構造の割合は50〜98重量%であるこ
とが好ましく、特に60〜93重量%の範囲が好ましく、70
〜90重量%の範囲が最も好ましい。ポリマー(a)中に
占めるポリオキシアルキレン構造の割合が50重量%未満
であると硬化物の低温側のヤング率が上昇し、光ファイ
バー用被覆材料として使用した場合に伝送損失の原因と
なりやすい。
また、本発明において、ポリマー(a)中のエチレン
性不飽和基の割合は通常0.5〜10重量%、好ましくは1
〜8重量%である。
本発明においては、以上説明したポリマー(a)を2
種以上併用することが必要であり、この2種以上のポリ
マーがそれぞれ有するポリオキシアルキレン構造を構成
するオキシアルキレン基の少なくとも一部は異なること
も必要である。
ポリマー(a)が1種のみであると、得られる液状硬
化性樹脂組成物の硬化物の熱歪が大きくなり、光ファイ
バー用被覆材料として用いた場合に光ファイバーの伝送
損失が大きくなる。
ポリマー(a)の組み合わせについては特に制限はな
いが、ポリオキシテトラメチレン構造を有するポリマー
(a)を用いることが好ましく、特に好ましくは、ポリ
オキシテトラメチレン構造を有するポリマー(a)(以
下「ポリマーa1」と称す)とオキシプロピレン基および
オキシテトラメチレン基から構成されるポリオキシアル
キレン構造を有するポリマー(a)(以下「ポリマー
a2」と称す)の組み合わせあるいはポリマーa1とポリオ
キシプロピレン構造を有するポリマー(a)(以下「ポ
リマーa3」と称す)の組み合わせをあげることができ
る。この時、ポリマーa1とポリマーa2およびポリマーa1
とポリマーa1の使用割合は、通常、0.25≦〔a1〕/
〔a2〕≦100、好ましくは0.4≦〔a1〕/〔a2〕≦50であ
り、また、0.25≦〔a1〕/〔a3〕≦100、好ましくは0.4
≦〔a1〕/〔a2〕≦50(ここで、例えば〔a1〕はポリマ
ーa1の液状硬化性樹脂組成物に対する重量%を示す)で
ある。その他、好ましい組み合わせとしては、ポリマー
a1とポリオキシエチレン構造を有するポリマー(a)、
ポリマーa1とオキシプロピレンおよびオキシエチレンか
ら構成されるポリオキシアルキレン構造を有するポリマ
ー(a)、あるいは、ポリマーa1とオキシテトラメチレ
ンおよびオキシエチレンから構成されるポリオキシアル
キレン構造を有するポリマー(a)の組み合わせがあげ
られる。
以上説明したポリマー(a)は、本発明の液状硬化性
樹脂組成物に、14〜70重量%、特に16〜60重量%の範囲
で配合することが好ましい。ポリマー(a)の割合が14
重量%未満であると、得られる組成物の硬化物の破断伸
びが減少し、また70重量%を超えると硬化物の室温付近
におけるヤング率が減少すると共に組成物の粘度が上昇
し、取扱い性が悪くなりやすい。
次に本発明の組成物の(b)成分であるポリマー(以
下「ポリマー(b)」と称する)の製法を例示する。
〔製法4〕 前記一般式(I)の構造を有するジオールとジイソシ
アネートとを反応させて得られる重合体の官能基に、エ
チレン性不飽和基を有する化合物を反応させる方法。
〔製法5〕 ジイソシアネートとエチレン性不飽和基を有する化合
物とを反応させることにより得られる付加体の官能基
に、前記一般式(I)の構造を有するジオールを反応さ
せる方法。
〔製法6〕 ジイソシアネート、前記一般式(I)の構造を有する
ジオールおよびエチレン性不飽和基を有する化合物を同
時に反応させる方法。
上記方法で用いられる一般式(I)の構造を有するジ
オールとしては、例えば下記一般式(II) HOR1OxR2OR3 yOH (II) 〔式中、R1、R2、R3、xおよびyは一般式(I)と同じ
である〕 で表わされるポリエーテルグリコールを挙げることがで
きる。
前記の一般式(II)で表わされるジオールは、DA350F
(日本油脂(株))、DA400(同)、DB400(同)、DB90
0(同)、DB360(同)等の商品名で市販されている。
また、ジイソシアネートおよびエチレン性不飽和基を
有する化合物としては前記ポリマー(a)の製造に用い
たものと同様のものを挙げることができる。
上記製法4は、ポリマー(a)の製法である製法1の
好ましい実施態様の場合と同様にして、製法5はポリマ
ー(a)の製法である製法2の好ましい実施態様の場合
と同様にして好ましく実施することができる。
上記製法4〜6の実施に際しては、一般式(I)の構
造を有するジオールの一部を、一般式(I)の構造を有
さないポリオールに置換えることもできる。一般式
(I)の構造を有さないポリオールとして、例えば、芳
香族基を含むエポキシ化合物を、カルボキシル基含有化
合物、水酸基含有化合物、第1級アミノ基含有化合物お
よび第2級アミノ基含有化合物から選ばれる少なくとも
1種を用いて開環することにより得られる化合物を挙げ
ることができる。
上記の芳香族基を含むエポキシ化合物としてはエピコ
ート828(油化シェルエポキシ(株))、エビコート100
1(同)等のビスフェノールAとエピクロルヒドリンか
らなるエポキシ樹脂、あるいはエポライト3002(共栄社
油脂(株))等のビスフェノールAとアルキレンオキサ
イドからなるエポキシ樹脂を、カルボキシル基含有化合
物としては、アクリル酸、メタアクリル酸、酢酸等を、
水酸基含有化合物としては、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール
等を、第1級アミノ基含有化合物としては、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、モノエタノールア
ミン等を、第2級アミノ基含有化合物としては、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエタ
ノールアミン等を挙げることができる。
また、他の一般式(I)の構造を有さないポリオール
として、下記一般式(III) (ここで、R4およびR5は、炭素数1〜10のアルキレン基
を表わす。) で表わされるポリオールを使用することができる。具体
的には、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデ
カンジエタノール等をあげることができる。
また、ポリマー(b)として、上記芳香族基を有する
エポキシ樹脂をアクリル酸またはメタクリル酸等の不飽
和カルボン酸と反応させた化合物等を使用してもよい。
ポリマー(b)は、エチレン性不飽和基を、通常、1.
3〜8重量%、好ましくは2〜7重量%で含有するもの
であり、また数平均分子量は700〜2000であることが好
ましく、特に800〜1500の範囲が好ましい。ポリマー
(b)の数平均分子量が700未満であると、反応性希釈
材として必要に応じて用いられる、後述の(a)および
(b)成分以外の、エチレン性不飽和基を有する化合物
への溶解性が悪くなり、また、ポリマー(b)の数平均
分子量が2000を越えると、組成物の粘度が上昇し、取り
扱い性が悪くなる。
ポリマー(b)中の一般式(I)で表わされる構造の
割合は、好ましくは、15重量%以上であり、さらに好ま
しくは、25重量%以上である。ポリマー(b)中の該構
造の割合が15重量%未満であると、低エネルギー量で硬
化させた時に得られる硬化物表面の粘着性が大きくな
る。
以上説明したポリマー(b)は、本発明の液状硬化性
樹脂組成物に5〜40重量%、特に10〜35重量%の範囲で
配合することが好ましく、ポリマー(b)の割合が5重
量%未満であると、得られた組成物を低エネルギー量で
硬化させた時に得られる硬化物表面の粘着性が大きくな
り、40重量%を超えると、組成物の粘度が上昇し、取り
扱い性が悪くなる。
本発明においてポリマー(a)、およびポリマー
(b)は、既に説明したように、それぞれ別々に製造す
ることができるが、下記に例示する製法7により(a)
成分および(b)成分の全ポリマーを同時に製造するこ
ともできる。
〔製法7〕 ポリマー(a)の原料であるポリオキシアルキレン構
造を有するジオールを2種以上とポリマー(b)の原料
である一般式(I)の構造を有するジオールとの混合物
をジイソシアネートと反応させて得られる重合体の官能
基に、エチレン性不飽和基を有する化合物を反応させる
方法。
この製法7は、ポリマー(a)の製法である製法1の
好ましい実施態様の場合と同様の条件で実施することが
好ましい。
本発明の液状硬化性樹脂組成物には、上記ポリマー
(a)およびポリマー(b)以外のエチレン性不飽和基
を有するポリマーを併用してもよい。
ここでポリマー(a)およびポリマー(b)以外のエ
チレン性不飽和基を有するポリマーとしては、前記ポリ
オキシアルキレン構造を有さないポリエステルジオー
ル、前記ポリオキシアルキレン構造を有さないポリカプ
ロラクトンジオール、前記ポリオキシアルキレン構造を
有さないポリカーボネートジオールおよびアミンから選
ばれる化合物と前記ジイソシアネートと前記エチレン性
不飽和基を有する化合物とを反応させることにより得ら
れるポリマーを挙げることができる。
さらにポリイソシアネートと、エチレン性不飽和基の
1種または2種以上と水酸基とを有する化合物とのウレ
タン化反応により生成した重合体化合物が挙げられる。
このような重合体化合物の具体例としては、トルエンジ
ンイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレート
(モル比1:2)のウレタン化反応生成物、ジフェニルメ
タンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート(モル比1:2)のウレタン化反応生成物、イソホロ
ンジイソシアネートと2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート(モル比1:2)のウレタン化反応生成物等を挙げる
ことができる。
これらのポリマー(a)およびポリマー(b)以外の
エチレン性不飽和基を有するポリマーは液状硬化性樹脂
組成物の通常、35重量%以下、好ましくは30重量%以下
使用することができる。
さら、本発明の液状硬化性樹脂組成物には、(a)〜
(b)成分以外に、必要に応じて、エチレン性不飽和基
を有する反応性希釈剤を用いることができる。
反応性希釈剤としては、単官能性化合物および多官能
性化合物のいずれかも用いられる。比較的弾性率の低い
硬化物を所望する場合には主として単官能性化合物が用
いられるが、多官能性化合物を適当な割合で併用するこ
とにより硬化物の弾性率を調節することもできる。これ
ら単官能性化合物および多官能性化合物は特に限定する
ものでなく、次のようなものを例示することができる。
単官能性化合物:2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、
エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
フェノキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルア
クリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポ
リプロピレングリコールアクリレート、メチルトリエチ
レングリコールアクリレート、ジエチルアミノエチルア
クリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチルアク
リレート等のアクリル系化合物、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート等のメタクリル系化合
物、ビニルピロリドン、ビニルフェノール、アクリルア
ミド、酢酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、イソボ
ルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート。
多官能性化合物:トリメチロールプロパントリアクリ
レート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリオキシエチルアクリレート、トリシクロデカン
ジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタ
ノールジメタクリレート、ジシクロペンタジエンジアク
リレート、トリシクロデカニルジアクリレート、ジシク
ロペンタンジエンジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリオキシプロピルアクリレート。トリス−2−
ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリ
レート、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレー
トジ(メタ)アクリレート、市販品として「ビスコート
3700」(大阪有機(株)社製)。
これらのエチレン性不飽和基を有する反応性希釈剤の
使用量は、本発明の組成物に対し10〜70重量%であるこ
とが好ましく、特に15〜60重量%であることが好まし
い。
本発明の組成物には、放射線硬化用として用いる場合
には放射線重合開始剤を使用することが好ましく、具体
例としての次の化合物を例示することができる。
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ア
セトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレ
ノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノ
ン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルア
セトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジ
メトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、
アセトフェノンジエチルケタール、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、チオキサントン系化合物、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
等。
これらの放射線重合開始剤は1種または2種以上を組
合せて用いられ、また必要に応じてアミン系化合物等の
増感剤(放射線重合促進剤)が併用して用いられる。
上記放射線重合開始剤の使用量は、通常、0.1〜5重
量%、好ましくは1〜4重量%である。
また、本発明の組成物には、その他の添加剤としてエ
ポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリウレ
タン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、
ポリエステル、ペンタジエン誘導体、SBS(スチレン/
ブタジエン/スチレンブロック共重合体)および水添物
のSEBS、SIS(スチレン/イソプレン/スチレンブロッ
ク共重合体)等のポリマーまたはオリゴマーを配合する
ことができる。
また、石油樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素
系オリゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィ
ド系オリゴマー等も配合できる。更に上記以外の各種添
加剤、例えば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、シラ
ンカップリング剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、保存
安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、
濡れ性改良剤、塗面改良剤等を必要に応じて配合するこ
ともできる。
このようにして調製される本発明の組成物の粘度は、
通常、1000〜20000cP/25℃、好ましくは2000〜10000cP/
25℃であり、硬化後のヤング率は、通常、10〜90kg/mm2
である。
実施例 以下本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1) 反応容器に、2,4−トルエンジイソシアネート6
74g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルフェノール1gを仕込んだ。これに数平
均分子量2000のポリプロピレングリコール(旭オーリン
(株)EXCENOL2020)3876gを3時間にわたって内温を60
〜70℃にコントロールしながら添加した。
ポリプロピレングリコールの添加終了後、さらに60〜
70℃で約1時間撹拌を継続した。その後、内温を60〜70
℃に保持したまま2−ヒドロキシエチルアクリレート45
0gを1時間にわたって添加、(a)成分であるポリマー
を得た。該ポリマーを以下「ポリマーA−1」と称す
る。
(2) 反応容器に、水添ジフェニルメタンジイソシア
ネート951g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,5−ジ
t−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを仕込んだ。こ
れに数平均分子量2000のプロピレンオキサイドとテトラ
ヒドロフランの開環共重合ジオール(保土ヶ谷化学
(株)PPTG2000)3628gを3時間にわたって内温を60〜7
0℃にコントロールしながら添加した。
上記開環共重合ジオールの添加終了後、さらに60〜70
℃で約1時間撹拌を継続した。その後、内温を60〜70℃
に保持したまま2−ヒドロキシエチルアクリレート421g
を1時間にわたって添加、(a)成分であるポリマーを
得た。該ポリマーを以下「ポリマーA−2」と称する。
(3) 反応容器に、2,4−トルエンジイソシアネート1
776g、ジブチル錫ジラウレート5g、2,6−ジt−ブチル
メチルフェノール1.5gおよびトリメチロールプロパント
リアクリレート1167gを仕込んだ。これに数平均分子量6
00のビスフェノールAプロピレンオキシド付加物(日本
油脂製、DB600)3062gを2時間にわたって内温を60〜70
℃にコントロールしながら添加した。
ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物の添加
後、60〜70℃でさらに約1時間撹拌を続けた。その後、
内温を60〜70℃に保持したまま2−ヒドロキシエチルア
クリレート1184gを1時間にわたって添加し、(b)成
分であるポリマー(以下、「ポリマーB−1」と称す
る)とトリメチロールプロパントリアクリレートとを重
量比(ポリマーB−1:トリメチロールプロパントリアク
リレート)4:1で含む混合物を得た。
(4) ポリマーA−1 17.5g、ポリマーA−2 17.5g、
ポリマーB−1とトリメチロールプロパントリアクリレ
ートの4:1の混合物25g、N−ビニルピロリドン10g、ト
リメチロールプロパントリアクリレート10g、トリシク
ロデカンジメタノールジアクリレート10g、水添ジフェ
ニルメタンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルア
クリレート(モリ比1:2)のウレタン化反応生成物7gお
よびアセトフェノンジエチルケタール3gを混合し、液状
硬化性樹脂組成物を調製した。該組成物の粘度は9100cP
/25℃であった。
実施例2 (1) 反応容器に、2,4−トルエンジイソシアネート6
74g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,6−ジt−ブチ
ル−4−メチルフェノール1gを仕込んだ。これに数平均
分子量2000のポリテトラメチレングリコール(三菱化成
工業(株)PTMG2000)3876gを3時間にわたって内温を6
0〜70℃にコントロールしながら添加した。
ポリテトラメチレングリコールの添加終了後、さらに
60〜70℃で約1時間撹拌を継続した。その後、内温を60
〜70℃に保持したまま2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト450gを1時間にわたって添加、(a)成分であるポリ
マーを得た。該ポリマーを以下「ポリマーA−3」と称
する。
(2) 反応容器に、水添ジフェニルメタンジイソシア
ネート951g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,6−ジ
t−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを仕込んだ。こ
れに数平均分子量1000(平均重合度14)のプロピレンオ
キサイドとテトラヒドロフランの開環共重合ジオール
(保土ヶ谷化学(株)PPTG1000)1814gを3時間にわた
って内温を60〜70℃にコントロールしながら添加した。
上記開環共重合ジオールの添加終了後、さらに60〜70
℃で約1時間撹拌を継続した。その後、内温を60〜70℃
に保持したまま2−ヒドロキシエチルアクリレート421g
を1時間にわたって添加、(a)成分であるポリマーを
得た。該ポリマーを以下「ポリマーA−4」と称する。
(3) ポリマーA−3 28g、ポリマーA−4 7g、ポリ
マーB−1とトリメチロールプロパントリアクリレート
の4:1の混合物25g、N−ビニルカプロラクタム5g、ジシ
クロペンテニルアクリレート12g、トリメチロールプロ
パントリアクリレート10g、ビスコート3700(大阪有機
(株)社製)10gおよびアセトフェノンジエチルケター
ル3gを混合し液状硬化性樹脂組成物を調製した。該組成
物の粘度は7200cP/25℃であった。
実施例3 (1) 反応容器に、水添ジフェニルメタンジイソシア
ネート951g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,6−ジ
t−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを仕込んだ。こ
れにヒドロキシエチルアクリレート421gを3時間にわた
って内温を60〜70℃にコントロールしながら添加した。
ヒドロキシエチルアクリレートの添加終了後、さらに
60〜70℃で約1時間撹拌を継続した。その後、内温を60
〜70℃に保持したまま数平均分子量1000のポリテトラメ
チレングリコール(三菱化成工業(株)PTMG1000)1814
gを3時間にわたって内温を60〜70℃にコントロールし
ながら添加した。ポリテトラメチレングリコールを添加
終了後、内温を60〜70℃に保って撹拌を続け(a)成分
であるポリマーを得た。該ポリマーを以下「ポリマーA
−5」と称す。
(2) 反応容器に、2,4−トルエンジイソシアネート1
776g、ジブチル錫ジラウレート5g、2,6−ジt−ブチル
メチルフェノール1.5gおよびトリシクロデカンジメタノ
ールジアクリレート1250gを仕込んだ。これに数平均分
子量400のビスフェノールAをエチレンオキシド付加物
(日本油脂製、DA400)2041gを2時間にわたって内温を
60〜70℃にコントロールしながら添加した。
ビスフェノールAエチレンオキシド付加物の添加後、
60〜70℃でさらに約1時間撹拌を続けた。その後、内温
を60〜70℃に保持したまま2−ヒドロキシエチルアクリ
レート1184gを1時間にわたって添加、(b)成分であ
るポリマー(以下、「ポリマーB−2」と称する)とト
リシクロデカンジアクリレートとを重量比(ポリマーB
−2:トリシクロデカンジアクリレート)4:1で含む混合
物を得た。
(3) ポリマーA−5 28.5g、ポリマーA−2 1.5g、
ポリマーB−2とトリシクロデカンジメタノールジアク
リレートの4:1の混合物31.25g、Nビニルピロリドン5
g、イソボルニルアクリレート15g、トリシクロデカンジ
メタノールジアクリレート8.75g、トルエンジイソシア
ネートと2−ヒドロキシエチルアクリレート(モル比1:
2)の、ウレタン化反応生成物7gおよびアセトンフェノ
ンジエチルケタール3gを混合し液状硬化性樹脂組成物を
調製した。該組成物の粘度は8500cP/25℃であった。
実施例4 実施例1−(1)において、ポリプロピレングリコー
ル3876gの代わりに、数平均分子量1500のポリテトラメ
チレングリコール(保土ヶ谷化学工業(株)PTG400)29
07gを使用した以外は同様にして(a)成分であるポリ
マーを得た。該ポリマーを「ポリマーA−6」と称す
る。
ポリマーA−6 14g、ポリマーA−1 21g、ポリマーB
−1とトリメチロールプロパントリアクリレートの4:1
の混合物18.75g、N−ビニルカプロラクタム15g、イソ
ボルニルアクリレート17g、トリメチロールプロパント
リアクリレート6.25g、トルエンジイソシアネートと2
−ヒドロキシエチルアクリレート(モル比1:2)のウレ
タン化反応生成物5gおよびベンジルジメチルケタール3g
を混合し液状硬化性樹脂組成物を調製した。該組成物の
粘度は6500cP/25℃であった。
実施例5 ポリマーA−1 15g、ポリマーA−4 10g、ポリマーB
−2とトリシクロデカンジメタノールジアクリレートの
4:1の混合物を31.25g、N−ビニルカプロラクタム7g、
ジシクロペンテニルアクリレート17g、トリメチロール
プロパントリアクリレート6.75g、ビスコート3000 10g
およびベンジルジメチルケタール3gを混合し、液状硬化
性樹脂組成物を調製した。該組成物の粘度は7500cP/25
℃であった。
実施例6 (1) 反応容器に、水添ジフェニルメタンジイソシア
ネート951g、ジブチル錫ジラウレート5gおよび2,6−ジ
t−ブチル−4−メチルフェノール1.5gを仕込んだ。こ
れに数平均分子量1800の、エチレンオキサイドとテトラ
ヒドロフランを開環共重合してなるジオール(日本油脂
製ユニセーフDC1800)3265gを3時間にわたって内温を6
0〜70℃にコントロールしながら添加した。
ジオールの添加終了後、さらに60〜70℃で約1時間撹
拌を継続した。その後、内温を60〜70℃に保持したまま
2−ヒドロキシエチルアクリレート421gを1時間にわた
って添加、(a)成分であるポリマーを得た。該ポリマ
ーを以下、「ポリマーA−7」と称する。
(2) ポリマーA−6 14g、ポリマーA−7 21g、ポリ
マーB−1とトリメチロールプロパントリアクリレート
の4:1の混合物18.75g、イソボルニルアクリレート20g、
トリメチロールプロパントリアクリレート13.25g、水添
ジフェニルメタンジイソシアネートと2−ヒドロキシエ
チルアクリレート(モル比1:2)のウレタン化反応生成
物10gおよびアセトフェノンジエチルケタール3gを混合
し液状硬化性樹脂組成物を調製した。該組成物の粘度は
6300cP/25℃であった。
実施例7 (1) 反応容器に、2,4−トルエンジイソシアネート7
92g、ジブチル錫ジラウレート3g、2,6−ジt−ブチルフ
ェノール1gおよびトリシクロデカンジメタノールジアク
リレート911gを仕込んだ。これに数平均分子量600のポ
リテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学PTG400)15
00g、数平均分子量2000のポリプロピレングリコール
(旭オーリン(株)製EXCENOL2020)85gおよび数平均分
子量600のビスフェノールAプロピレンオキサイド付加
物(日本油脂社製DB600)740gの混合物を3時間にわた
って、内温を60〜70℃に保持しながら添加した。添加終
了後、2−ヒドロキシエチルアクリレート528gを内温を
60〜70℃に保持しながら添加した。添加終了後、内温を
60〜70℃に保持しながら、3時間撹拌をつづけ、ポリマ
ーA−1、数平均分子量600のポリテトラメチレングリ
コールとトルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエ
チルアクリレートがモル比1:2:2で反応したポリマー
(a)(以下「ポリマーA−8」と称する)、ポリマー
B−1およびトリシクロデカンジメタノールジアクリレ
ートが重量比88.5:1.5:20:12.5で混合した混合物を得
た。
(2) 混合物62.5gを、N−ビニルピロリドン5g、ジ
シクロペンテニルアクリレート12g、トリシクロデカン
ジメタノールジアクリレート2.5g、ビスコート3700 10g
および2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3g
と混合し、液状硬化性樹脂組成物を調製した。該組成物
の粘度は、7500cP/25℃であった。
比較例1 ポリマーA−3 35g、ポリマーB−1とトリメチロー
ルプロパントリアクリレートの4:1の混合物25g、N−ビ
ニルカプロラクタム5g、ジシクロペンテニルアクリレー
ト12g、トリメチロールプロパントリアクリレート10g、
ビスコート3700 10gおよびアセトフェノンジエチルケタ
ール3gを混合し、液状硬化性樹脂組成物を調製した。該
組成物の粘度は8500cP/25℃であった。
比較例2 ポリマーA−6 50g、N−ビニルカプロラクタム15g、
イソボルニルアクリレート17g、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート10g、トルエンジイソシアネートと
2−ヒドロキシエチルアクリレート(モル比1:2)のウ
レタン化反応生成物5gおよびベンジルジメチルケタール
3gを混合し液状硬化性樹脂組成物を調製した。該組成物
の粘度は8500cP/25℃であった。
比較例3 ポリマーA−4 25g、ポリマーB−2とトリシクロデ
カンジメタノールジアクリレートの4:1の混合物31.25
g、N−ビニルカプロラクタム7g、ジシクロペンテニル
アクリレート17g、トリシクロデカンジメタノールジア
クリレート6.75g、ビスコート3700 10gおよびベンジル
メチルケタール3gを混合し液状硬化性樹脂組成物を調製
した。該組成物の粘度は7200cP/25℃であった。
比較例4 ポリマーA−3 44g、ポリマーA−4 11g、N−ビニル
カプロラクタム5g、ジシクロペンテニルアクリレート12
g、トリメチロールプロパントリアクリレート15g、ビス
コート3000 10gおよびアセトフェノンジエチルケタール
3gを混合し液状硬化性樹脂組成物を調整した。該組成物
の粘度は8300cP/25℃であった。
試験例 光ファイバー用線引装置を用いて、各実施例および比
較例で調製した組成物を光ファイバーに塗布し、さらに
紫外線を照射することにより、被覆光ファイバーを得
た。この被覆光ファイバーの心材の平均光ファイバー径
は約130μm、被覆光ファイバーの外径は約350μmであ
った。
この被覆光ファイバーから、光ファイバーストリッパ
ー(古河電気工業製−FITEL−S−21)を用いて、光フ
ァイバー(心材)のみを抜き取り、中空の被覆のみを得
た。この中空被覆の肉厚は約110μmであった。
この中空被覆の−40℃から25℃における軸方向の熱歪
を熱機械分析装置(TMA)を用いて測定した。結果を表
1に示す。
また、別に実施例および比較例で調製した各組成物を
250μm厚のアプリケーターを用いてガラス板上に塗布
し、1J/cm2(波長350nm)の紫外線を照射した後、ガラ
ス板から剥離し、23℃、相対湿度50%で24時間状態調製
した得られたフィルムを試験片とした。上記試験片を用
いて引張試験機にて23℃、引張密度1mm/minの条件下で
ヤング率を測定した。
表1の結果から、本発明の組成物を用いて形成した光
ファイバーの被覆は、熱歪が光ファイバー被覆材料とし
て好ましいとされる9×10-3以下であることがわかる。
〔発明の効果〕
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、種々の放射線、例
えばX線、電子線、紫外線、可視光線等により硬化する
ものである。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、得られる硬化物が
低温から室温(例えば−40℃から25℃)において熱歪が
小さいため、低温下で発生する熱収縮力が小さく、従っ
て光ファイバー用被覆材料として使用した場合、低温で
の光ファイバーの伝送損失を低減させるのに有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 健一 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 松村 喜雄 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 ティム ビショップ アメリカ合衆国,イリノイ州 60102, アルゴンキアン,リバーウッド ドライ ブ 1720 (56)参考文献 特開 昭62−30640(JP,A) 特開 昭59−170155(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 少なくとも一種の炭素原子数2〜
    10のオキシアルキレン基から構成されるポリオキシアル
    キレン構造およびエチレン性不飽和基を有する数平均分
    子量が1000〜7000のポリマーから選ばれ、各ポリマーの
    有するポリオキシアルキレン構造を構成するオキシアル
    キレン基の少なくとも一部が異なる2種以上のポリマー (b) 下記一般式(I) R1OxR2OR3 (I) [式中、R1とR3は、同一であり、CH2 または を表わし、R2または を表わし、xおよびyは平均値であり、それぞれ0.1≦
    x≦15および0.1≦y≦15を満たし、かつ2.2≦x+y≦
    30を満たす数である。] で表わされる構造およびエチレン性不飽和基を有するポ
    リマー、 を含有してなる液状硬化性樹脂組成物。
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