JP2608616B2 - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー

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JP2608616B2
JP2608616B2 JP2077452A JP7745290A JP2608616B2 JP 2608616 B2 JP2608616 B2 JP 2608616B2 JP 2077452 A JP2077452 A JP 2077452A JP 7745290 A JP7745290 A JP 7745290A JP 2608616 B2 JP2608616 B2 JP 2608616B2
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flux
cored wire
arc welding
gas shielded
spatter
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勲夫 岡崎
和敬 渡辺
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はガスシールドアーク溶接用フラックス入りワ
イヤーに関し、特にスパッタが少なく、優れたビード外
観を得ることのできるフラックス入りワイヤーに関する
ものである。
従来の技術 近年、ガスシールドアーク溶接用ワイヤーは、構造物
の溶接に多く用いられるようになってきた。その中でも
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤーは、
その優れた作業性により、急激に広まりつつある。
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー
は、大別すると、TiO2などのスラグ剤を主成分とするフ
ラックスを用いたものと、鉄などの金属粉を主成分とす
るフラックス用いたものに分けられるが、本発明は、後
者の金属粉を主成分とするフラックスを用いたガスシー
ルドアーク溶接用フラックス入りワイヤーに関する。
従来の金属粉を主成分とするフラックスを用いたガス
シールドアーク溶接用フラックス入りワイヤーは、ガス
シールドアーク溶接用ソリッドワイヤーと比較すると 溶接能率が高い。
スパッタ発生量が少ない。
ビード外観がきれい。
アークがソフトで作業性が疲れにくい。
という特徴があり、またスラグ剤を主成分とするフラッ
クスを用いたガスシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤーと比較すると 溶接能率が高い。
スラグが少ない。
という優れた特徴を持つ。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、従来の金属粉を主成分とするフラック
スを用いたガスシールドアーク溶接用フラックス入りワ
イヤーは、スラグ剤を主成分とするフラックスを用いた
ものに比べ、 スパッタ発生量が多い。
ビード外観が劣る。
という欠点を持っている。
本発明は、上記問題を解決するもので、金属粉を主成
分とするフラックスを用いたガスシールドアーク溶接用
フラックス入りワイヤーの持つ優れた特徴を具備し、さ
らにスパッタ発生量が少なく、優れたビード外観を得る
ことのできるガスシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤーを提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記問題を解決するために本発明の第1の手段は、外
皮金属中にフラックスを充填してなる外皮金属中にフラ
ックスを充填してなるフラックス入りワイヤーにおい
て、TiO2が1ないし6wt%、Naが0.6wt%以下、Kが0.6w
t%以下かつNa/Kの比が0.2ないし5、Na+Kが0.2ない
し0.9wt%、残部をSiが4ないし8wt%、Mnが8ないし14
wt%かつSi/Mnの比が0.4ないし0.8、Alが0.5ないし2wt
%、Bが0.001ないし0.05wt%、Al2O3が1ないし6wt
%、鉄が60ないし85wt%からなるフラックスを全ワイヤ
ー重量の10ないし30wt%含むものである。
また、本発明の第2の手段は、上記第1の手段におい
て、Cを全ワイヤー重量に対し、0.1wt%以下(但し、0
wt%ではない)含むものである。
作 用 次に、本発明における成分の限定理由について述べ
る。
Na :≦0.6wt% K :≦0.6wt% Na/K :0.2〜5 〔Na+K〕 :0.2〜0.9wt% 第1図にNaおよびKを変化させたときの溶接結果を示
す。○は、結果が良好であるもの、×は、アーク長が長
すぎて大粒のスパッタおよびヒュームが増大し結果が良
くない条件、▽は、アーク安定剤不足によりアーク不安
定となりアーク切れが発生したりビード形状が悪くなっ
たり結果が良くないもの、△は、アーク不安定によりア
ーク切れが発生し結果が良くないもの、▲は、アーク不
安定によりビード形状が悪くなり結果が良くないもの、
をそれぞれ示す。この第1図からわかるようにNaおよび
Kは、Na量、K量、〔Na+K〕量、Na/K比が、ある範囲
内であれば、スパッタを減少させ、アークを安定させる
働きがある。このような効果を得るためには、Na/K:0.2
〜5、〔Na+K〕:0.2〜0.9%、Na:≦0.6wt、K:≦0.6wt
%が必要である。なお、Na/K:0.2〜5であるため、もち
ろんNa,Kとも0wt%ではない。
Si:4〜8wt% Siは、溶接金属に対し、脱酸作用をもっており溶接金
属部の欠陥を無くし機械的性質を向上させるだけでな
く、スパッタ発生の原因の一つであるCO,CO2ガスの発生
のもととなる溶接金属中の酸素を取り除きスパッタ発生
量を減少させる。このような効果を得るためには、Siは
4wt%以上必要であるが、多すぎると強度、硬さが、過
大となり溶接金属の靭性が低下するので、8wt%以下が
適している。
Mn:8〜14wt% Mnは、溶接金属に対し、脱酸作用をもっており溶接金
属部の欠陥を無くし機械的特性を向上させるだけでな
く、スパッタ発生の原因の一つであるCO,CO2ガスの発生
のものとなる溶接金属中の酸素を取り除きスパッタ発生
量を減少させる。このような効果を得るためにMnは、8w
t%以上必要であるが、多すぎると強度、硬さが、過大
となり溶接金属の靭性が低下するので、14wt%以下が適
している。
Si/Mn:0.4〜0.8 Si/Mn比について検討した結果、Si/Mn比の大きすぎる
ものはビードの凹凸が大きく、Si/Mn比の小さすぎるも
のはアーク安定性が悪く、スパッタ発生量も多いので、
0.4〜0.8が適している。
Al:0.5〜2.0wt% Alは、強力な脱酸作用をもっており溶接金属部を清浄
にする働きがある。このような効果を得るためには、0.
5wt%以上必要であるが、多すぎると溶接金属の靭性が
低下するので、2.0wt%以下が適している。
B:0.001〜0.05wt% Bは、低温靭性を改善する働きをもっているが、この
ような効果を得るためには、0.001wt%以上必要である
が、多すぎると溶接金属の靭性が低下するので、0.05wt
%以下が適している。
TiO2:1〜6wt% TiO2は、スラグ形成剤としてビードを整えるととも
に、アークを安定させスパッタを低減させる効果があ
る。このような効果を得るためには、1wt%以上必要で
あるが、多すぎるとスラグが増大し金属粉を主成分とす
るフラックスを用いたガスシールドアーク溶接用フラッ
クス入りワイヤーの持つ優れた特徴である低スラグ性が
損なわれるため、6wt%以下が適している。
Al2O3:1〜6wt% Al2O3は、スラグ形成剤としてビードを整えるととも
に、アークを安定させスパッタを低減させる効果があ
る。このような効果を得るためには、1wt%以上必要で
あるが、多すぎるとスラグが増大し金属粉を主成分とす
るフラックスを用いたガスシールドアーク溶接用フラッ
クス入りワイヤーの持つ優れた特徴である低スラグ性が
損なわれるため、6wt%以下が適している。
鉄粉:60〜85wt% 鉄粉は、金属粉を主成分とするフラックスを用いたガ
スシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤーの特徴
である低スラグ性と高溶接能率性を満たすために必要で
あり、その効果を得るためには、60wt%以上必要である
が、多すぎるとスラグ形成剤、アーク安定剤などの他成
分が不足し、アーク不安定になりスパッタが増大した
り、ビード外観が悪くなったりするため85wt%以下が適
している。
フラックス充填率:10〜30wt% フラックスは、スパッタの低減など、本発明の目的を
達成するために必要でありその効果を発揮するために
は、10wt%以上必要であるが、多すぎるとワイヤーの強
度が不足し、ワイヤー送給性が悪くなり、アーク不安定
を生じるため30wt%以下が適している。
さらに、第2の手段においては、上記構成に加えて 全ワイヤー中のC量:≦0.1wt%(但し≠0wt%) とする。
Cは、溶接金属部の強度、硬さを得るために必要であ
るが、多すぎるとスパッタが増大したり、溶接金属部の
強度、硬さが過大となり靭性が低下するため、0.1wt%
以下が適している。
実施例 第1表に軟鋼外皮を用いて外径1.2mmに製造した本発
明ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤーお
よび比較のためのガスシールドアーク溶接用フラックス
入りワイヤーのフラックス成分と溶接結果とを示す。な
お、溶接条件はいずれも以下の通りである。
電 流:240A 電 圧:25V 溶接速度:500mm/min ガ ス:CO2ガス、15/min No.1〜No.7のものは、本発明の請求の範囲を満足する
ものであり、第1表に示すように、いずれも金属粉を主
成分とするフラックスを用いたガスシールドアーク溶接
用フラックス入りワイヤーにおいて、アークが安定し、
スパッタが少なく、ビード外観も良好であった。
No.8のものは、Mnが少なく、またSi/Mn比が大きいた
め、スパッタ発生量が増大している。
No.9のものは、TiO2およびAl2O3が少ないためアーク
が不安定となり、スパッタも増大し、また、ビード外観
も悪くなっている。
No.10のものは、〔Na+K〕量が少ないためアークが
不安定となり、スパッタも増大し、また、ビード外観も
悪くなっている。
No.11のものは、Na/K比が大きいため、アークが不安
定となり、スパッタも増大している。
No.12のものは、Na/K比が小さいためアークが不安定
となり、ビード外観が悪くスパッタも増大している。
No.13のものは、Na,K,〔Na+K〕量がそれぞれ多いた
め、スパッタおよびヒュームが増大している。
No.14のものは、フラックスの充填率が少ないため、
アーク安定剤、脱酸剤などのフラックスが不足してアー
クが不安定となり、スパッタも増大している。
また、No.1〜No.7のものにおいて、Cを0.1wt%以下
の量含有させることにより溶接金属部の強度、硬さなど
が向上した。しかし、さらにCを多く含量させると、ス
パッタが増大したり、溶接金属部の強度、硬さが過大と
なって靭性が低下した。
発明の効果 以上のように本発明による金属粉を主成分とするフラ
ックスを用いたガスシールドアーク溶接用フラックス入
りワイヤーによれば、この種類のワイヤーの一般的長所
を有しながら、アークが安定し、スパッタおよびヒュー
ム発生量が少なく、ビード外観が優れたものが得られ
る。また、さらにCを少量含有させることにより溶接金
属部の強さ、硬さが適度に増加する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワ
イヤーにおけるNaおよびK量を変化させたときの溶接結
果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−97396(JP,A) 特開 昭63−215395(JP,A) 特開 昭62−248597(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外皮金属中にフラックスを充填してなるフ
    ラックス入りワイヤーにおいて、TiO2が1ないし6wt
    %、Naが0.6wt%以下、Kが0.6wt%以下かつNa/Kの比が
    0.2ないし5、Na+Kが0.2ないし0.9wt%、残部をSiが
    4ないし8wt%、Mnが8ないし14wt%かつSi/Mnの比が0.
    4ないし0.8、Alが0.5ないし2wt%、Bが0.001ないし0.0
    5wt%、Al2O3が1ないし6wt%、鉄が60ないし85wt%か
    らなるフラックスを全ワイヤー重量の10ないし30wt%含
    むガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー。
  2. 【請求項2】Cを全ワイヤー重量に対し、0.1wt%以
    下、(但し、0wt%ではない)含む請求項1記載のガス
    シールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー。
JP2077452A 1990-03-26 1990-03-26 ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤー Expired - Lifetime JP2608616B2 (ja)

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