JP2607841B2 - 破砕機 - Google Patents

破砕機

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JP2607841B2
JP2607841B2 JP16096894A JP16096894A JP2607841B2 JP 2607841 B2 JP2607841 B2 JP 2607841B2 JP 16096894 A JP16096894 A JP 16096894A JP 16096894 A JP16096894 A JP 16096894A JP 2607841 B2 JP2607841 B2 JP 2607841B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、原料となる原石を所
定粒度の範囲内まで破砕するための破砕機に関し、特に
原石を砂の粒径程度の大きさまで破砕し得るようにした
破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、海砂や川砂のような天然の砂の採
取は、環境破壊等の問題から採取地や採取量等が制限さ
れる傾向にあり、現在では天然の砂の採取量だけでは需
要量を満たせない状況となっている。このような事情か
ら、現在では例えば図6あるいは図7に示すような製砂
機を使用して、原石Bから人工的に砂Cを製造するよう
にしている。
【0003】ところで、図6の製砂機は、一般にロット
ミルと称されているもので、この従来のロットミルは、
横向き円筒形のケーシング151の内部に多数本のロッ
ト棒(鉄の丸棒)152,152・・を相互に所定の小
間隔をもって横向きに配設している。このロットミルで
は、ケーシング151内に多数個の原石(砂利)Bを収
容した状態で、モータによりケーシング151を回転さ
せることにより、原石Bをロット棒152に衝突させて
該原石Bを破砕するようになっている。そして、その破
砕された原石Bの粒径が各ロット棒152,152間の
隙間より小さくなる(製品としての砂Cになる)と、そ
の砂Cが該ロット棒間の隙間を通って外部に落下・排出
されるようになる。
【0004】又、図7の製砂機は、一般にロールクラッ
シャーと称されているもので、この従来のロールクラッ
シャーは、2本のロール161,161を所定の小間隔
をもって並置し、該両ロール161,161をモータで
それぞれ矢印方向に回転させることにより、両ロール間
の上面側に載せた原石(砂利)Bを両ロール161,1
61で圧縮・破砕して規格粒径以下の砂とし、その砂C
を両ロール間の隙間を通して落下させるようにしてい
る。
【0005】尚、図6及び図7の各製砂機のほかに、従
来から振動ミルと称されている製砂機もあるが、この振
動ミルは、図6に示す構造の非回転型ミルを左右に振動
させることにより、原石をロット棒に衝突させて破砕す
るようになっている。
【0006】又、図8には、ジョークラッシャーと称さ
れている破砕機を示しているが、図8に示す破砕機は、
例えば栗石のような大塊状の原石Bを砂利程度の小石に
破砕するためのものである。又、図8の破砕機は、固定
側の圧締板143と上下又は左右方向に変位可能な圧締
板123とを有している。この両圧締板123,143
間には、上方が広く下方が狭くなるような破砕通路10
7が設けられている。可動側の圧締板123は、その下
端部寄り位置を連結ロッド138で連結している。尚、
このように可動側圧締板123の下端部を連結ロッド1
38で連結すると、該圧締板123の下端部は上下方向
に移動可能であるが破砕通路107の下端出口107a
の間隔はほとんど変化しないようになる。又、該可動側
の圧締板123は、偏心機構154を使用した振動発生
装置105で振動せしめられるが、このとき該圧締板1
23は固定側の圧締板143に対して近接・離間方向に
駆動される。そして、この図8の破砕機では、可動側の
圧締板123が上下・左右に振動することによって、投
入シュート111から破砕通路107内に投入された原
石Bを砂利程度の大きさの小石B′に破砕し得るように
なっている。尚、図8に示す従来の破砕機では、破砕通
路107の下端出口107aの間隔を小さくするほど、
粒径の小さい小石を製造できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
従来のロットミルでは、原石Bがケーシング151内で
ロット棒152に多数回衝突することによって、即ち原
石Bがケーシング151でロット棒152上に落下する
ことによって該該原石Bが順次破砕されるようになって
いるが、このように回転式のものでは、高速運転するこ
とができず(高速運転すると遠心力が働いて原石が落下
しなくなる)、従って製造能力が極めて低劣であるとい
う問題がある。又、原石Bがロット棒152に何度も繰
り返して衝突すると、ロット棒152が次第に摩耗して
いき、各ロット棒152,152間の隙間が次第に大き
くなって規格粒度より大きい砂も通過するようになり
(JIS規格に適合しなくなる)、定期的に製造される砂
の粒度分布範囲を検査する必要があるという問題がある
ほか、ロット棒52を摩耗の度合いに応じて交換しなけ
ればならず、その交換作業が面倒であるとともにランニ
ングコストが高くなる(部材費及び交換のための時間が
必要)という問題があった。
【0008】又、図7に示す従来のロールクラッシャー
では、両ロール161,161間に大径の原石Bが噛み
込まなくなり、しかも原石Bを一度の圧締のみで砂粒度
まで砕く必要があるので、大きな動力が必要となってラ
ンニングコストが高くなるという問題がある。
【0009】さらに、図8に示す従来のジョークラッシ
ャーでは、両圧締板123,143の内の一方だけしか
振動しないので、原石Bに対する破砕能力が小さくて能
率が悪いという問題があるほか、可動側圧締板123の
下端部の動きを連結ロッド138で規制しているので、
例えば砂を製造する場合のように、破砕通路107の下
端出口107aの間隔を小さくすると、該破砕通路の下
端出口107aが目詰まりを起こして短時間のうちに運
転不能になるという問題があった。尚、図8に示すジョ
ークラッシャーは、上記のように破砕通路の下端出口1
07aの間隔をさほど小さくできない(最小で15mm程
度)ので製砂機としては不向きであり、専ら砂利のよう
な小石製造用として使用されているのが現状である。
【0010】本願発明は、上記した従来の問題点に鑑
み、原石から砂のような小粒体に破砕するのに、低コス
トで且つ能率よくしかも長期に亘って連続して行えるよ
うにした破砕機を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明の破砕機は、上
記課題を解決するための手段として、次の構成を有して
いる。
【0012】即ち、本願発明の破砕機は、原料となる原
石を規格粒度の範囲内まで破砕するためのものであっ
て、中間可動破砕体の左右各外側にそれぞれ外側可動破
砕体を配置し、該中間可動破砕体と各外側可動破砕体と
の間にそれぞれ破砕通路を形成している。
【0013】中間可動破砕体及び各外側可動破砕体は、
それぞれ左右方向に変位可能となっている。例えば、こ
れらの可動破砕体は、その各上部を偏心軸の外周に嵌合
させた筒体に連結して、該筒体が偏心駆動されることに
よってそれぞれ左右方向(及び上下方向)に揺動し得る
ようにするとよい。その場合、中間可動破砕体の左右各
外側にはそれぞれ外側可動破砕体が配置されている関係
上、該中間可動破砕体の下部側は、特に左右方向の揺動
範囲を規制しなくてもよい。
【0014】中間可動破砕体の左右両外側には、左右各
外側可動破砕体との間にそれぞれ破砕通路が形成されて
いる。この各破砕通路は、破砕すべき原石を通過せしめ
るためのもので、それぞれ上方が広く下方が狭くなるよ
うな形状に形成されている。この各破砕通路の上部側間
隔は、原料となる原石の直径によって適宜に設定される
が、少なくとも原石の直径よりは大きくする必要があ
る。例えば、原石の直径が最大で70mm程度であれば該
破砕通路の上部側間隔は100mm程度に設定するとよ
い。又、各破砕通路の下端出口の間隔は、製造すべき破
砕物の大きさによって調整可能にするとよい。そして、
この破砕機で砂を製造する場合には、該下端出口の間隔
を例えば5mm程度に設定するとよい。
【0015】この各破砕通路の上方には、通常、原石投
入用のシュートが設置され、該投入シュートから連続し
て原石を投入することによって連続運転することができ
る。尚、投入シュート内に投入された多数個の原石は、
それぞれ各破砕通路内にほぼ均等に入り込むようにする
とよい。
【0016】中間可動破砕体及び各外側可動破砕体は、
それぞれ振動発生装置によって、少なくとも左右方向に
振動させるようにしている。この各振動発生装置として
は、例えば偏心軸を回転させることによって振動を発生
させるようにしたものが採用可能であり、該偏心軸によ
って振動せしめられる各振動体(例えば上記筒体)にそ
れぞれ中間可動破砕体及び外側可動破砕体を連結させる
とよい。このように偏心回転によって振動を発生させる
ようにしたものでは、中間可動破砕体および各外側可動
破砕体は、左右方向及び上下方向に振動せしめられる。
【0017】又、本願発明の破砕機では、各外側可動破
砕体の外側にそれぞれ固定破砕体を配置して、該各外側
可動破砕体と各固定破砕体との間にもそれぞれ上記と同
様な破砕通路を形成するようにしてもよい。この場合
は、上記したように中間可動破砕体と各外側可動破砕体
とで2つの破砕通路が形成され、又各外側可動破砕体と
各固定破砕体とで2つの破砕通路が形成されて、合計合
計5つの破砕体で4つの破砕通路が形成される。
【0018】尚、本願発明では、固定破砕体を使用しな
いこともあるが、このように固定破砕体を使用しない場
合には、各外側可動破砕体は、その上部側が左右方向に
振動せしめられるものの、破砕通路の下端出口の間隔を
ほぼ一定に保持するために、各外側可動破砕体の下端部
がそれぞれ外側に振れるのを規制する手段が設けられ
る。
【0019】又、本願発明の各破砕機では、給水装置に
より破砕部分に給水しながら原石を破砕するようにして
もよい。
【0020】さらに、本願発明の破砕機を製砂機として
使用する場合には、各破砕通路の下方に、該破砕通路の
下端出口から放出される破砕済みの粒体群(砂)から所
定粒径以下の大きさのものだけを分離させるフルイ目を
設けるとよい。
【0021】
【作用】本願発明の破砕機では、中間可動破砕体と各外
側可動破砕体との間に2つの破砕通路が形成されてい
る。そして、この破砕機を作動させると、振動発生装置
により中間可動破砕体及び左右各外側可動破砕体がそれ
ぞれ左右方向に振動せしめられるようになり、各破砕通
路間の間隔は小刻みに変動するようになる。この状態
で、各破砕通路の上方(原石投入シュート)から原料と
なる多数の原石を投入すると、原石が各破砕通路内に分
散して入り込み、その各破砕通路内に入り込んだ原石が
それぞれ中間可動破砕体と外側可動破砕体、あるいは外
側可動破砕体と固定破砕体とによってそれぞれ両側から
叩打・圧締されて順次小さく破砕されるようになる。こ
のとき、中間可動破砕体と外側可動破砕体間の各破砕通
路内に入り込んだ原石は、該中間可動破砕体と外側可動
破砕体とで左右両側からそれぞれ叩打・圧締されるよう
になり、従来(図8)の一方のみから叩打・圧締される
場合よりも原石の破砕作用が促進される。尚、中間可動
破砕体は特に左右揺動範囲を規制していないが、その左
右の各破砕通路内にそれぞれ原石が入り込んでいるの
で、該中間可動破砕体はその下端部側が中立位置に維持
された状態で上部側が左右に振動するようになる。又、
各固定破砕体を使用したものでは、各外側可動破砕体も
特に左右揺動範囲を規制していないが、その左右の各破
砕通路内にもそれぞれ原石が入り込むので、各外側可動
破砕体も下端部側がそれぞれ中立位置に維持される。
【0022】又、各固定破砕体を使用しないもの(中間
可動破砕体と2つの外側可動破砕体だけのもの)では、
各外側可動破砕体の下端部はそれぞれ外方への振れが規
制されており、従って各破砕通路の下端出口の間隔はほ
ぼ一定に維持されるようになる。他方、各固定破砕体を
使用したものでは、該各固定破砕体がそれぞれ外方に振
れないようになっており、且つ合計4つの各破砕通路内
にそれぞれ原石が入り込むので、該各破砕通路内に入り
込んだ原石が突っ張り合って各破砕通路の下端出口の間
隔がそれぞれほぼ一定に維持されるようになる。
【0023】各破砕通路内の原石は、破砕されて小さく
なるにしたがって破砕通路内を自重で降下し、さらに該
破砕通路内の下方狭隘部で順次破砕される。そして、原
石が破砕通路の下端出口の間隔より小さくなるまで破砕
されると、その小粒体が該下端出口から下方に落下し、
所定粒径以下の粒体群(砂)が得られる。又、中間可動
破砕体と外側可動破砕体間に形成されている破砕通路の
下端出口においては、左右の両破砕体が微少範囲ではあ
るがそれぞれ振動しており、該下端出口まで移動してき
た粒体は該下端出口の間隔より小さくなった時点でスム
ーズに落下するようになる。又、固定破砕体を使用した
ものでは、中間可動破砕体及び外側可動破砕体がそれぞ
れ左右揺動自在となっているので、破砕通路の下端出口
において粒体が突っ張ったときに、該突っ張り粒体の圧
力によって中間可動破砕体又は外側可動破砕体が微少範
囲ではあるが左右方向に逃げることができ、それによっ
て下端出口が目詰まりすることがなくなる。さらに、固
定破砕体を使用したものにおいて、外側可動破砕体と固
定破砕体間の破砕通路においては、外側可動破砕体の下
部側が微少範囲ではあるが左右方向に逃げることができ
るようになっているので、該破砕通路の下端出口におい
ても目詰まりが発生しない。
【0024】他方、固定破砕体を使用しないものでは、
外側可動破砕体の下端部が外方に振れるのを規制してい
るが、該外側可動破砕体も中間可動破砕体とともに振動
せしめられるので、破砕通路の下端出口まで降下した小
粒体は、両側の破砕体が振動していることにより該下端
出口からスムーズに落下するようになる。
【0025】尚、各振動発生装置として偏心回転式のも
のを採用すると、各破砕体が左右方向ばかりでなく上下
方向にも振動するようになり、その場合、各側の破砕体
が破砕通路の下端出口部分において上下に相対変位する
ようになり、該下端出口における目詰まり防止作用がよ
り一層促進される。
【0026】又、各破砕通路の下方にフルイ目を設けた
場合には、該フルイ目によって規格粒径以下の砂のみを
自動的に選別でき、高精度(JIS規格に適合する)の砂
のみを取出すことができる。尚、フルイ目を通過しなか
った粒径の大きい小石は、原料として再度本機の上方か
ら投入する。又、給水装置により破砕部分に給水しなが
ら運転を行うと、原石が水で濡らされることにより破砕
が容易となるとともに、破砕した小粒径の砂を水ととも
に下方に流すことができる。
【0027】投入シュート内に原料(原石)が少なくな
ると、該投入シュート内に新しく原石を補充することに
より、順次連続して砂等の小粒体群を製造できる。
【0028】本願発明の破砕機では、単一の中間可動破
砕体でその両側に形成される2つの破砕通路の構成部材
として共用できる。又、特に各固定破砕体を使用したも
のでは、各外側可動破砕体でその両側に形成される2つ
の破砕通路の構成部材として共用できる。即ち、固定破
砕体を使用しないものでは、中間可動破砕体と2つの外
側可動破砕体の合計3つの破砕体で合計2つの破砕通路
を形成でき、他方、各固定破砕体を使用したものでは、
中間可動破砕体と2つの外側可動破砕体と同じく2つの
固定破砕体の合計5つの破砕体で4つの破砕通路を形成
てきる。
【0029】
【発明の効果】本願発明の破砕機では、次のような効果
がある。
【0030】(1) 中間可動破砕体の左右各外側にそれぞ
れ外側可動破砕体を設置し、該中間可動破砕体の左右両
側に2つの破砕通路を形成しているので、1つの中間可
動破砕体を2つの破砕通路の構成部材として共用でき、
該中間可動破砕体を有効利用できるとともに、大型化す
ることなく処理能力を拡大できる。
【0031】(2) 中間可動破砕体と外側可動破砕体とを
振動発生装置によってそれぞれ左右方向に振動させるよ
うにしているので、各破砕通路内に入った原石を各破砕
体で左右両側からそれぞれ叩打・圧締することができ、
一方側からのみの叩打・圧締方式の場合に比して原石の
処理能力(破砕スピード)を大幅に向上させることがで
きる。
【0032】(3) 中間可動破砕体と各外側可動破砕体と
がそれぞれ振動するので、該両破砕体間に形成された破
砕通路の下端出口での目詰まりを防止できて、長時間連
続運転が可能となる。
【0033】(4) 中間可動破砕体の左右各外側にそれぞ
れ破砕通路が形成されるので、運転時に該両破砕通路内
にそれぞれ原石が入り込み、それによって中間可動破砕
体の左右方向への振れが微少範囲のみに制限されるの
で、中間可動破砕体の左右揺動範囲を自由としたもので
も各破砕通路の下端出口の間隔が異常に大きくなること
がない(製造される粒体の粒径が均一化する)。
【0034】(5) 各外側可動破砕体のそれぞれ外側に各
固定破砕体を設置したものでは、該各固定破砕体を追加
するだけで2つの破砕通路を増設することができ、簡単
な構成(2つの固定破砕体)の追加のみで処理能力(原
石破砕能力)を倍増させることができる。
【0035】(6) 上記(5)のように、各固定破砕体を使
用したものにおいて、該各固定破砕体がそれぞれ外側に
は移動しないようになっているので、合計4つの破砕通
路を設けたものであっても、各破砕通路の下端出口の間
隔がそれぞれ異常に大きくなることがなく、各下端出口
から排出される粒体の粒径が均一化する。
【0036】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本願発明の実施
例を説明すると、図1〜図4には本願第1実施例の破砕
機が示され、図5には同第2実施例の破砕機が示されて
いる。この各実施例の破砕機は、主として原石から砂を
製造するためのものであり、以下、この破砕機を製砂機
として説明する。尚、本願において、左右方向とは図
1、図2、図4及び図5における矢印V−W方向を指
し、又、奥行き方向とは図2及び図3における矢印X−
Y方向を指すものである。
【0037】まず、図1〜図4に示す第1実施例の製砂
機は、鉄板やフレーム材で外周を四角形状に組立てた箱
型の本体ケーシング1内に、1つの中間可動破砕体2
と、2つの外側可動破砕体3,3と、同じく2つの固定
破砕体4,4の合計5つの破砕体を設置し、さらに中間
可動破砕体2と各外側可動破砕体3,3とをそれぞれ振
動発生装置5,6で振動せしめ得るように構成してい
る。
【0038】本体ケーシング1は、この第1実施例で
は、左右方向(矢印V−W方向)の長さが2050mm、
奥行き方向(矢印X−Y方向)の長さが1290mm、高
さが660mm程度の大きさに形成している。
【0039】本体ケーシング1の上部には、左右方向に
所定間隔をもって合計5本の軸(図1において、左側か
ら順次符号A1〜A5)がそれぞれ奥行き方向に向けて並
置されている。この各軸(A1〜A5)は、それぞれ中間
可動破砕体2、各外側可動破砕体3,3、各固定破砕体
4,4を垂下げた状態で支持するものである。
【0040】中間可動破砕体2は、本体ケーシング1内
における左右方向中央位置に設置されている。この中間
可動破砕体2は、筒体20の外周面に左右2枚の垂下板
21,21のそれぞれ上端部を溶接するとともに、該各
垂下板21,21のそれぞれ外面に圧締板23,23を
取付けて形成している。
【0041】この中間可動破砕体2の各垂下板21,2
1は、先端側の間隔がやや拡開するようにした状態で取
付けられ、且つ該各垂下板21,21間には補強用の間
隔保持プレート22が介設されている。
【0042】又、この中間可動破砕体2は、その筒体2
0を図1における中央に位置する軸A3で支持して設置
されている。又、該筒体20は、軸A3の回りで回動可
能となっている。そして、この中間可動破砕体2は、そ
の自然状態では自重により鉛直方向に垂下しているが、
左右方向から圧力が加わると中間可動破砕体2全体が軸
3を中心にして左右方向に揺動し得るようになってい
る。
【0043】中間可動破砕体2の各圧締板23,23
は、原石Bに接触して該原石Bを破砕するものである。
この各側の圧締板23,23は、この実施例では上下2
つに分割されているが、上下一体物であってもよい。
又、この各圧締板23,23の外面は、中間可動破砕体
2の自由状態においてそれぞれ左右外向きに所定小角度
(鉛直線に対して外側に角度10〜20°)だけ傾斜さ
せている。この圧締板外面の傾斜は、後述する破砕通路
7の間隔を下方に向けて先細状にするためのものであ
る。尚、圧締板23は、その上下幅が約550mmで、奥
行き方向(図3の矢印X−Y方向)の長さが約1000
mm程度の面積を有している。又、該圧締板23の奥行き
方向の長さは、本体ケーシング1の奥行き方向の内面間
隔よりごくわずかに短い程度となっており、圧締板23
の奥行き方向両端面がそれぞれ本体ケーシング1の奥行
き方向各内面に近接する状態で設置される。
【0044】左右の各外側可動破砕体3,3は、相互に
同構造となっており、それぞれ筒体30の外周面に垂下
板31の上端部を溶接するとともに、該垂下板31の左
右両側面にそれぞれ平板状の圧締板33,34を取付
け、さらに垂下板31の下面に断面台形状の圧締板35
を取付けて形成している。又、この各外側可動破砕体
3,3の筒体30,30は、それぞれ上記軸A2又は軸
4の回りで回動可能となっている。そして、この各外
側可動破砕体3,3は、自然状態ではそれぞれ自重によ
り鉛直方向に垂下しているが、左右方向から圧力が加わ
ると外側可動破砕体3全体が軸(A2又はA4)を中心と
して左右方向に揺動し得るようになっている。垂下板3
1の左右側面にある各圧締板33,34の外面は、外側
可動破砕体3の自然状態において鉛直面となっており、
他方、下部の圧締板35の左右各側面は鉛直面に対して
それぞれ若干角度(例えば5〜10°の角度)だけ垂下
板31の中心側に向けて(先細状になるように)傾斜さ
せている。
【0045】各固定破砕体4,4は、相互に左右対称形
となっており、それぞれ筒体40の外周面に垂下板41
の上端部を溶接するとともに、該垂下板41の内面側に
圧締板43を取付けて形成している。又、この各固定破
砕体4,4の筒体40,40は、それぞれ上記軸A1
は軸A5の回りで回動可能となっている。各垂下板4
1,41のそれぞれ左右方向外面側には、縦プレート4
2が取付けられている。圧締板43の各内面は、それぞ
れ鉛直線に対して内方側に所定小角度(鉛直線に対して
角度10〜20°)だけ傾斜させている。この圧締板外
面の傾斜は、後述する破砕通路8の間隔を下方に向けて
先細状にするためのものである。
【0046】中間可動破砕体2と外側可動破砕体3,3
と固定破砕体4,4とは、図1に示すようにそれぞれの
下端の高さが同高さ(あるいはほぼ同高さ)に位置する
ように設置されている。従って、隣接する2つの破砕体
(2と3又は3と4)間に形成される各破砕通路7,8
の下端出口7a,8aは、それぞれ水平に開口するよう
になっている。
【0047】各固定破砕体4,4は、図1に示すよう
に、本体ケーシング1の左右各側板1a,1aに取付け
たストッパー装置45,45によって、それぞれ外方へ
の振れを禁止するようになっている。即ち、このストッ
パー装置45は、固定破砕体4のプレート42の外端面
に当接する当接片46を有し、該当接片46で固定破砕
体4に裏当てしている。又、この各ストッパー装置4
5,45は、本体ケーシング1の側板1a,1aに対し
て当接片46を進退調整可能としており、該当接片46
の進退量を調整することによって、固定破砕体4の内方
側への進出量を調整し得るようになっている。
【0048】中間可動破砕体2と各外側可動破砕体3,
3間には、それぞれ破砕通路7,7が形成されており、
又、各外側可動破砕体3,3と各固定破砕体4,4との
間にもそれぞれ破砕通路8,8が形成されている。この
合計4つの破砕通路7,7,8,8は、それぞれ左右の
圧締板によって上方が広く下方が狭くなるような先細状
に形成されている。即ち、中間可動破砕体2と各外側可
動破砕体3,3間の破砕通路7,7は、中間可動破砕体
2側の各圧締板23,23の傾斜面により先細状とさ
れ、又、各外側可動破砕体3,3と各固定破砕体4,4
間の破砕通路8,8は、各固定破砕体4,4側の圧締板
43,43の傾斜面により先細状とされている。尚、こ
の第1実施例において、以下の説明では、便宜上、中間
可動破砕体2と各外側可動破砕体3,3とで形成される
2つの破砕通路7,7を内側破砕通路といい、他方、各
外側可動破砕体3,3と各固定破砕体4,4とで形成さ
れる2つの破砕通路8,8を外側破砕通路という。
【0049】各内側破砕通路7,7は、中間可動破砕体
2と外側可動破砕体3,3とを自然状態に垂下させた状
態で、その各下端出口7a,7aの間隔が例えば5mm程
度(砂の製造の場合)となるようにしている。又、該内
側破砕通路7の上部側間隔は、使用される原石Bの大き
さにもよるが、例えば、原石の直径が最大で70mm程度
であれば該上部側間隔を100mm程度に設定するとよ
い。尚、この第1実施例では、各外側可動破砕体3,3
は左右揺動自在に支持されており、内側破砕通路7,7
の下端出口7aの間隔は、実質的には各ストッパー装置
45,45で各固定破砕体4,4の支持位置を調整する
ことによって設定される。即ち、運転時には、合計4つ
の破砕通路7,7,8,8内にそれぞれ原石Bが供給さ
れて、該各破砕通路の間隔をそれぞれ拡張させるような
作用が働くが、その拡張作用は、各破砕通路7,7,
8,8に対してほぼ均等に働く。他方、左右最外側に位
置する各固定破砕体4,4はそれぞれストッパー装置4
5,45で外振れ不能に支持されており、該両固定破砕
体4,4間に存在する余裕空間を4等分した間隔が1つ
の破砕通路の下端出口間隔となる。従って、各内側破砕
通路7,7及び各外側破砕通路8,8の各下端出口7
a,8aの間隔は、左右各固定破砕体4,4の位置をス
トッパー装置45,45で調整することによって変化さ
せることができ、しかも運転時においては該各下端出口
の間隔を相互にほぼ均等に維持させることができる。
【0050】中間可動破砕体2及び各外側可動破砕体
3,3は、それぞれ振動発生装置5,6で振動せしめら
れるが、この実施例では、各振動発生装置5,6とし
て、それぞれ偏心回転機構により振動を発生させるもの
を使用している。
【0051】中間可動破砕体2用の振動発生装置5は、
該中間可動破砕体2の筒体20を支持している軸A3
中間部に偏心軸部56を設けて、該偏心軸部56の外周
に中間可動破砕体2の筒体20を嵌合させている。即
ち、この軸A3は、図2に示すようにその両端の支軸部
55(図1及び図4では点線図示している)を本体ケー
シング1上に支持し、該支軸部55の中心P1(図4)
と偏心軸部56の中心Q1とを符号T1(約3mm)だけ偏
心させている。又、この軸A3は、モータ51によりベ
ルト52及びプーリ53を介して回転せしめられる。そ
して、この中間可動破砕体2用の振動発生装置5は、モ
ータ51を作動させることにより中間可動破砕体2全体
を上下・左右に振動せしめるようになっている。尚、こ
の中間可動破砕体2は、筒体20部分においては偏心量
1の2倍の範囲(振幅が約6mm)で上下・左右に振動
せしめられるが、下端部においては上下方向に同程度
(T1の2倍)だけ振動するものの左右方向にはごく微
少範囲しか振動しない。
【0052】他方、各外側可動破砕体3,3用の振動発
生装置6は、該各外側可動破砕体3,3のそれぞれ筒体
30,30を支持している各軸A2,A4のそれぞれ中間
部に偏心軸部66を設けて、該各偏心軸部66,66の
外周にそれぞれ外側可動破砕体3,3の筒体30を嵌合
させている。即ち、この各軸A2,A4は、図2に示すよ
うにその両端の支軸部65(図1及び図4において点線
図示)を本体ケーシング1上に支持し、該支軸部65の
中心P2(図4)と偏心軸部66の中心Q2とを符号T2
(約10mm)だけ偏心させている。又、この各軸A2
4は、単一のモータ61によりベルト62及び各プー
リ63,63を介してそれぞれ回転せしめられる。そし
て、この外側可動破砕体3用の振動発生装置6は、モー
タ61を作動させることにより各外側可動破砕体3,3
をそれぞれ同時に上下・左右に振動せしめるようになっ
ている。尚、この各外側可動破砕体3,3は、筒体30
部分においては偏心量T2の2倍の範囲(振幅が約20m
m)で上下・左右に振動せしめられるが、各下端部にお
いては上下方向に同程度(間隔T2の2倍)だけ振動す
るものの左右方向にはごく微少範囲しか振動しない。
【0053】又、この実施例のように、中間可動破砕体
2と各外側可動破砕体3,3との振幅に差をもたせるよ
うにすると、対向する各側の圧締板(23と33)間に
上下振幅差が生じて、単に左右方向からのみの振動付与
の場合よりも原石の破砕作用が促進されるようになる。
尚、各振動発生装置5,6は、各軸A2〜A4をそれぞれ
毎分600回転程度のスピードで回転させるように作動
する。
【0054】本体ケーシング1の上部には、各破砕通路
7,7,8,8内にそれぞれ原料(原石)を導くための
投入シュート11が設けられている。この投入シュート
11には、それぞれ各破砕通路7,7,8,8の直上方
に開口する投入口が形成されている。
【0055】各破砕体2,3,4の上方には、図1に示
すように、各破砕通路7,7,8,8内に水を供給する
ための給水装置16が設けられている。この給水装置1
6には、投入シュート11の各投入口の直上方に対応す
る位置にそれぞれノズル17が設けられている。
【0056】本体ケーシング1の下方には、各破砕通路
7,7,8,8の下端出口から排出される小粒体群Cを
受ける排出シュート12が設けられている。この排出シ
ュート12は、一方側(矢印W側)に傾斜させており、
破砕通路の下端出口7a,8aから水とともに落下して
くる小粒体群Cを順次自動的に下降傾斜側に流すことが
できるようにしている。
【0057】排出シュート12の下降側端部寄り位置の
底面には、フルイ目13が設けられている。このフルイ
目13は、規格粒径以下まで破砕された粒体Caのみを
通過(落下)させて選別するためのものである。尚、フ
ルイ目13を通過しなかった大径の粒体Cbは、該フル
イ目13を越えて排出シュート12の出口12aから排
出される。
【0058】フルイ目13の下方には、該フルイ目13
を通過した粒体Caを受けて、その粒体を順次所定位置
まで搬送する搬送コンベア14が設けられている。又、
排出シュート12の出口12aの下方には、該出口12
aから排出される大径の粒体Cbを受けて順次所定位置
まで搬送する搬送コンベア15が設けられている。尚、
この大径粒体Cb用の搬送コンベア15は、投入シュー
ト11に上方まで導いて、該大径粒体Cbを自動で投入
シュート11内に供給させるようにすることもできる。
【0059】次に、この第1実施例の製砂機の使用方法
を説明すると、砂原料となる原石Bとしては、例えば硬
質砂岩(栗石)が使用される。この栗石は、安価であ
り、しかも豊富に存在するものである。又、砂原料とな
る原石Bの大きさは、基本的には破砕通路内に入るもの
であれば使用可能であるが、例えばジョークラッシャー
により予め直径が50mm以下程度の大きさに破砕したも
のを使用すれば、この製砂機での破砕が容易となる。
【0060】そして、各振動発生装置5,6の各モータ
51,61を作動させると、中間可動破砕体2とその各
外側の外側可動破砕体3,3とがそれぞれ小刻みに上下
・左右に振動せしめられる。その状態で、給水装置16
の各ノズル17,17・・から連続して給水しながら、
多数個の原石B,B・・を連続して投入シュート11か
ら投入すると、該各原石Bが4つの破砕通路7,7,
8,8に分散して入り込み、その各原石B,B・・が該
各破砕通路の両側にある各圧締板(23と33、又は3
4と43)により叩打・圧締されて小さく破砕されるよ
うになる。
【0061】このとき、中間可動破砕体2と外側可動破
砕体3間の各破砕通路7,7内に入り込んだ原石は、該
中間可動破砕体2と外側可動破砕体3とで左右両側から
それぞれ叩打・圧締されるようになり、一方のみから叩
打・圧締される場合よりも原石の破砕作用が促進される
ようになる。尚、中間可動破砕体2及び各外側可動破砕
体3,3は、それぞれ特に左右揺動範囲を規制していな
いが、その左右の各破砕通路7,7(または7,8)内
にそれぞれ原石Bが入り込んでいるので、該中間可動破
砕体2及び各外側可動破砕体3,3はその下端部側が中
立位置に維持された状態で上部側が左右に振動するよう
になる。
【0062】各破砕通路7,7,8,8内の原石Bは、
破砕されて小さくなるにしたがって破砕通路内を自重で
降下し、さらに該破砕通路7,8内の下方狭隘部で順次
破砕される。そして、原石が破砕通路7,8の下端出口
7a,8aの間隔より小さくなるまで破砕されると、そ
の小粒体C,C・・が該下端出口から排出シュート12
上に落下する。尚、この段階では、砂としての規格粒径
(JIS規格)より大きい粒体Cb(図1)が混入してい
る場合があるが、その規格外の粒体が混入している混合
粒体群Cは、後のフルイ目13部分によって小径粒体C
aと大径粒体Cbに選別される。
【0063】又、中間可動破砕体2と外側可動破砕体3
間に形成されている破砕通路7の下端出口7aにおいて
は、左右の両破砕体23,33が微少範囲ではあるがそ
れぞれ振動しているとともに上下に相対変位するように
なっており、しかも中間可動破砕体2又は外側可動破砕
体3は微少範囲ではあるが左右方向に逃げることができ
るようになっているので、該下端出口7aまで移動して
きた粒体は該下端出口の間隔より小さくなった時点でス
ムーズに落下するようになり、下端出口7aが目詰まり
することがなくなる。又、各外側可動破砕体3,3と各
固定破砕体4,4間のそれぞれ破砕通路8,8において
も、外側可動破砕体3の下部側が微少範囲ではあるが左
右方向に逃げることができるとともに固定破砕体4に対
して上下動するようになっているので、該破砕通路8の
下端出口8aにおいても目詰まりが発生しない。又、こ
のとき、各破砕通路7,7,8,8内には給水装置16
からの水が流れているので、該各下端出口部分において
該水で小粒体を洗い流す作用がある。
【0064】排出シュート12上に落下した大小混合粒
体群Cは、図1に示すように、排出シュート12上を水
とともに下降傾斜側に流動する。そして、フルイ目13
部分において、規格粒径以下の小粒体Caがフルイ目1
3を通って搬送コンベア14上に落下・選別され、他
方、フルイ目13から落下しなかった大粒体Cbは排出
シュート12の出口12aから別の搬送コンベア15上
に落下する。尚、搬送コンベア14上に落下した小粒体
Caは所定位置まで搬送されてそこで集積され、別の搬
送コンベア15上に落下した大粒体Cbは適宜の搬送手
段で投入シュート11内に再投入される。
【0065】このように、排出シュート12にフルイ目
13を設けると、該フルイ目13によって規格粒径以下
の小粒体(砂)Caのみを自動的に選別でき、高精度
(JIS規格に適合する)の砂のみを取出すことができ
る。
【0066】投入シュート11内に原料(原石)Bが少
なくなると、該投入シュート12内に新しく原石Bを補
充することにより、順次連続して砂等の小粒体Caを製
造できる。
【0067】この第1実施例の破砕機では、次のような
作用効果がある。
【0068】まず第1に、単一の中間可動破砕体2でそ
の両側に形成される2つの破砕通路7,7の構成部材と
して共用でき、又、各外側可動破砕体3,3でその両側
に形成される2つの破砕通路8,8の構成部材として共
用できる。即ち、1つの中間可動破砕体2と2つの外側
可動破砕体3,3と同じく2つの固定破砕体4,4の合
計5つの破砕体で4つの破砕通路7,7,8,8を形成
てきる。従って、中間可動破砕体2及び各外側可動破砕
体3,3を有効利用できるとともに、大型化することな
く処理能力を拡大できる。
【0069】第2に、中間可動破砕体2と外側可動破砕
体3とを振動発生装置5,6によってそれぞれ振動させ
るようにしているので、各破砕通路7,7内に入った原
石Bを各破砕体2,3で左右両側からそれぞれ叩打・圧
締することができ、一方側からのみの叩打・圧締方式の
場合に比して原石Bの処理能力(破砕スピード)を大幅
に向上させることができる。
【0070】第3に、中間可動破砕体2と各外側可動破
砕体3,3とがそれぞれ振動するので、該両破砕体間に
形成された破砕通路7の下端出口7aでの目詰まりを防
止できて、長時間連続運転が可能となる。
【0071】第4に、中間可動破砕体2と各外側可動破
砕体3,3間、及び各外側可動破砕体3,3と各固定破
砕体4,4間に、それぞれ破砕通路7,7,8,8が形
成されるので、運転時に該各破砕通路内にそれぞれ原石
が入り込み、それによって中間可動破砕体2及び各外側
可動破砕体3,3の左右方向への振れがそれぞれ微少範
囲のみに制限されるようになり、4つの破砕通路の各下
端出口7a,7a,8a,8aの間隔がそれぞれほとん
ど変化しなくなって、製造される粒体の粒径を均一化す
ることができる。
【0072】次に、図5に示す第2実施例の破砕機(製
砂機)について説明する。この第2実施例の製砂機は、
図1の第1実施例の製砂機において、各固定破砕体4,
4を取除くとともに、各外側可動破砕体3,3の下端部
をそれぞれ連結ロッド38,38で本体ケーシング1の
左右各側板1a,1aに連結している。各連結ロッド3
8,38は、側板1aに対して左右方向(矢印V−W方
向)に進退調整可能としており、それによって中間可動
破砕体2と外側可動破砕体3,3間に形成される各破砕
通路7,7の下端出口間隔を調整し得るようになってい
る。
【0073】このように、図5に示す第2実施例の製砂
機では、各外側可動破砕体3,3の下端部が連結ロッド
38,38で左右方向への振れを防止している(上下方
向の振動は許容している)が、該各外側可動破砕体3,
3の上部側は振動発生装置6によって上下・左右に振動
せしめられるので、中間可動破砕体2側の振動と協同し
て破砕作用を行うようになっている。又、この第2実施
例の場合では、各外側可動破砕体3,3の下端部が左右
方向に振れるのを規制しているが、該各外側可動破砕体
3,3も中間可動破砕体2とともに振動せしめられるの
で、両破砕通路7,7の下端出口7aまで降下した小粒
体は、両側の破砕体2,3が振動していることにより該
下端出口7aから符号Cで示すようにスムーズに落下す
るようになる。尚、図5の第2実施例において、図1と
同一の符号を付している部分は、該図1の当該部分と同
作用をするものであり、その説明を第1実施例のもので
援用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例にかかる破砕機の縦断面
図である。
【図2】図1の破砕機のII−II矢視図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】図1の一部拡大図である。
【図5】本願発明の第2実施例にかかる破砕機の縦断面
図である。
【図6】従来のロットミルの説明図である。
【図7】従来のロールクラッシャーの説明図である。
【図8】従来のジョークラッシャーの説明図である。
【符号の説明】
1は本体ケーシング、2は中間可動破砕体、3は外側可
動破砕体、4は固定破砕体、5は振動発生装置、6は振
動発生装置、7は破砕通路、8は破砕通路、11は投入
シュート、12は排出シュート、13はフルイ目、16
は給水装置、Bは原石、Cは製造された小粒体である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料となる原石(B)を所定粒度の範囲
    内まで破砕するための破砕機であって、左右方向に変位
    可能に支持された中間可動破砕体(2)と、該中間可動
    破砕体(2)の左右各外側にあってそれぞれ左右方向に
    変位可能に支持された外側可動破砕体(3,3)とを有
    し、前記中間可動破砕体(2)と前記各外側可動破砕体
    (3,3)との間にそれぞれ上方が広く下方が狭くなる
    ような破砕通路(7,7)を形成するとともに、前記中
    間可動破砕体(2)と前記各外側可動破砕体(3,3)
    とをそれぞれ振動発生装置(5,6)により左右方向に
    振動させるようにしたことを特徴とする破砕機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の破砕機において、各外側
    可動破砕体(3,3)のそれぞれ外側に、左右方向外方
    側への変位を禁止した状態でそれぞれ固定破砕体(4,
    4)を配置するとともに、各外側可動破砕体(3,3)
    と各固定破砕体(4,4)との間に、それぞれ上方が広
    く下方が狭くなるような破砕通路(8,8)を形成した
    ことを特徴とする破砕機。
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