JP2607839B2 - ポンプステーション内に流体の循環を起こすための方法及び装置 - Google Patents

ポンプステーション内に流体の循環を起こすための方法及び装置

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  • Reciprocating Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば公営の下水シス
テムの一部分であるポンプステーション内に流体の循環
を起こすための方法及び装置に係わり、より詳しくは、
ミキシングバルブが備えられたポンプを有するポンプス
テーション内に流体の循環を起こすために前記ミキシン
グバルブを制御する方法及びこの方法を実施するための
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スウェーデン特許出願第7908743
−3号に記載されているように、下水システムのポンプ
ステーションやその他のタンク内で流体の循環が十分に
行われないと、スラッジの堆積が生じる。スラッジの堆
積は、悪臭や、爆発の危険性、あるいは腐食問題等の沢
山の問題点を生起させる。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】上記の特許出願に
よると、これらの問題点はポンプ出口にバルブを配設す
ることによって解消される。即ち、バルブは一時的に開
かれ、よってポンプステーション内に循環とフラッシン
グ(流体の速度と衝撃によって清掃すること)を生じさ
せる。かくして、スラッジの堆積は消失し、流体は均一
化される。
【0004】今までのところ、バルブの調節は、バルブ
内のスライドに作用するリニアモーターの助けを借りて
電気的装置によって制御されている。この解決法に付随
する不都合な点は、比較的コストが高くつくということ
に加えて、ポンプ作用を受ける媒体が通常、石やくず、
あるいはその他の物質のような固体を大量に含んでいる
ために、バルブが詰まりやすいということにある。仮
に、石がバルブのスライドに衝突すれば、電気モーター
は故障してしまう。
【0005】もう一つの不都合な点は、バルブのモータ
ーが電気的に駆動されていることである。このことはバ
ルブのモーター部において爆発性のガスが発生する場合
設置上特有な安全性についての問題を意味する。
【0006】この問題点を解決するために、ポンプの圧
力の助けを得てバルブを制御するその他の方法が、スウ
ェーデン特許第8900597−9号に示されている。
ここでは、バルブを通る流れによって生じる負圧を利用
して、ある一定の時間の経過後に、バルブ要素を閉位置
に移動させている。しかしながら、この解決法にも不都
合な点があり、負圧が常時十分に強いわけではないの
で、バルブ要素を閉位置へ移動させることができないの
である。
【0007】本発明は、簡単で且つ信頼性のある方法
で、周囲の圧力状態とは無関係に、バルブを制御する装
置を得ることを目的とする。これは、特許請求の範囲に
記載されている方法と装置を利用することによって達成
される。本発明は、以下において、添付の図面を参照し
て説明される。
【0008】
【実施例】図において、1はポンプステーションを示し
ており、このポンプステーションは圧力パイプ3に連結
された潜水可能なポンプユニット2を有している。4は
取入口5を有するポンプハウジングを示しており、一方
6はポンプハウジング4に取り付けられたミキシングバ
ルブを示している。7はバルブハウジングを示し、8は
湾曲部9を備えた排出口を示している。10はバルブボ
ールを示し、11はそれの弁座を示している。12及び
13はダイアフラムを示し、14及び15はカップを、
16は導管を、17は制御装置を示し、そして、18は
排出口8の肩部を表わしている。
【0009】この装置は以下の態様で作動する。通常、
バルブ6は閉じられており、ポンプ作用を受けた体は
ポンプハウジング4から圧力パイプ3へと運ばれる。流
れの方向は矢印Aで示されている。
【0010】ある一定時間の間、例えばポンプの始動時
には、バルブは開かれる。このことは、ポンプ作用を
受けた体のある一定量が、バルブを通って矢印Bの
方向へと流れ、スラッジの堆積がある場合には、これを
粉砕する強力な攪拌力をポンプステーション内に生じ
ることを意味する。ある一定時間が経過した後、バルブ
は閉じられ、ポンプ作用は通常通りに行われる。
【0011】好ましい実施例によると、バルブ6は、末
端に湾曲部9を有する排出口8を備えたバルブハウジン
グ7を備えている。バルブハウジング7内にはバルブカ
ップ14が設けられており、このバルブカップ14はバ
ルブボール10と共にダイアフラム12を保持する。バ
ルブボール10は、弁座11上に着座しているときに、
バルブハウジング7を通る通路を塞ぐことができるよう
に構成されている。
【0012】図2はバルブが開状態にあることを示して
おり、このことはポンプステーション内に循環が起こる
ことを意味している。バルブボール10は完全に流れの
傍らの位置を占め、流れのじゃまにならないようにな
る。バルブを通る流れは圧力差を生じ、この圧力差はバ
ルブの作用を制御するために利用される。排出口8内の
断面積がバルブハウジング7内の断面積よりも小さいこ
と等に依存して、排出口8内の圧力のほうがバルブハウ
ジング7内の圧力よりも高くなる。圧力を更に増加する
排出口における肩部18あるいは湾曲部9によってもそ
の圧力差は増加する。
【0013】上記の圧力差はバルブハウジング7及び排
出口8に室を設けることによって利用されており、これ
らの室はダイアフラム12及び13によってそれぞれ画
定されている。更に、これらの二つの室は導管16によ
り連結されている。
【0014】バルブを通る流れがあるときにバルブハウ
ジング7内部と排出口8内部との間に生じる圧力差によ
って、ダイアフラム13は内方に押圧される。このこと
は、ダイアフラム13により画定された室内の媒体、即
ちオイルが、導管16を通ってダイアフラム12により
画定された室へと押し寄せることを意味している。かく
して、ダイアフラム12は外方へと(図においては上方
へと)押され、バルブボール10が閉位置の方向に向か
うように作用する(図3を参照のこと)。バルブボール
10が上方へある距離だけ移動し終えると、バルブボー
ル10は流れの作用を受け、弁座11と密封的に整列す
る。
【0015】オイルがダイアフラム13により画定され
た室からダイアフラム12により画定された室へと移動
するのにかかる時間は、導管16内の絞りの助けをかり
る等の適当な方法で制御されている。
【0016】図4はバルブが閉状態にあることを示して
おり、これは図3の状態から予定の時間が経過した後の
場合である。ポンプ圧は、ポンプが作動している限りは
バルブハウジング内に存在する。このことは、ダイアフ
ラム12が元の位置に戻るように下方へ押され、オイル
がダイアフラム13の方に押し戻されることを意味し、
このときダイアフラム13はポンプ圧による影響を受け
ず、従って原形の撓んだ形状に復元する。ポンプが停止
すると、ポンプ圧は低下し、バルブボール10は重力に
よりもと在った位置へと移動する。かくして、バルブは
開かれ、次にポンプが始動するのを待つ。
【0017】以上の説明では、自由に移動可能なバルブ
ボールを用いてバルブを閉じるために弁座に当接させて
密封するようにしている。バルブを閉じるための手段と
して、移動可能な回転自在要素も利用可能であり、これ
も本発明の範囲内である。
【0018】詳細な説明及び特に図面において、バルブ
ボールがダイアフラム12によって動作され、そのダイ
アフラム12は排出口8内に対応するダイアフラム13
を有していることが記載されている。これらの二つのダ
イアフラムによって画定されている二つの室は導管16
を経て連通している。図面は好ましい実施例を示してい
るにすぎないことを強調する。ダイアフラムの設計と室
の設計は、バルブ内の二つの部分間に生じる圧力差を利
用するものであれば、本発明の範囲内で変更しても差支
えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポンプユニット及びそれに伴うバルブを有する
ポンプステーションを示した図。
【図2】バルブが開状態にあるときの断面図。
【図3】バルブが閉状態になる直前の断面図。
【図4】バルブが閉状態にあるときの断面図。
【符号の説明】
1 ポンプステーション 2 ポンプユニット 3 圧力パイプ 4 ポンプハウジング 5 入口 6 バルブ 7 バルブハウジング 8 出口 9 湾曲部 10 バルブボール 11 弁座 12 ダイアフラム 13 ダイアフラム 14 カップ 15 カップ 16 導管 17 制御装置 18 肩部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミキシングバルブ(6)が備えられたポ
    ンプ(2)を有するポンプステーション(1)内に流体
    の循環を起こすために前記ミキシングバルブ(6)を制
    御する方法であって、前記ミキシングバルブ(6)はあ
    る一定の時間の間前記ポンプ(2)の圧力側を前記ポン
    プステーション(1)へ自動的に接続してポンプ送りさ
    れる流体の循環を起こすようにされており、前記ポンプ
    (2)の圧力側と前記ポンプステーション(1)との間
    の接続および遮断は、前記ポンプ(2)の圧力側に接続
    された、前記ミキシングバルブ(6)のバルブハウジン
    グ(7)と、該バルブハウジング(7)に連結された排
    出部(8)と、前記バルブハウジング(7)内の可動バ
    ルブ要素(10)との助力によって達成され、該可動バ
    ルブ要素(10)は、前記バルブハウジング(7)の弁
    座(11)に着座して前記ポンプ(2)の圧力側と前記
    ポンプステーション(1)との間を遮断し、また、前記
    バルブハウジング(7)の前記弁座(11)から離れて
    前記ポンプ(2)の圧力側と前記ポンプステーション
    (1)との間を接続するようになっている方法におい
    て、 前記可動バルブ要素(10)は、重力によって前記弁座
    (11)から離れて落下し、また、前記ミキシングバル
    ブ(6)を通る流体の流れにより前記排出部(8)と前
    記バルブハウジング(7)との間に生じる圧力差によっ
    て前記弁座(11)に着座するように作動されることを
    特徴とす る方法。
  2. 【請求項2】 前記排出部(8)と前記バルブハウジン
    グ(7)の内部との間の圧力差が、連通している両室を
    画定するダイアフラム(12)及び(13)に作用する
    ように利用されていることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法を実施するための
    装置であって、排出部(8)を有するバルブハウジング
    (7)を具備し、前記ハウジング(7)の内部及び前記
    排出部(8)の内部にはダイアフラム(12)と(1
    3)とがそれぞれ設けられており、前記それぞれのダイ
    アフラム(12),(13)が導管(16)を経て連通
    している室(14)及び(15)をそれぞれ画定してお
    り、且つ前記ダイアフラム(12)が前記バルブ要素
    (10)を閉弁方向に、前記バルブハウジング(7)内
    の弁座(11)へ向けて移動させて、バルブハウジング
    を通る流れを中断させることを特徴とする制御装置。
  4. 【請求項4】 制御装置(17)が前記導管(16)を
    通る流れを制御するように構成され、また、該導管(1
    6)が閉弁時間を決定することを特徴とする請求項3に
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記排出部(8)が内部に肩部(18)
    を備え、該肩部(18)が前記排出部(8)の内部の圧
    力増加に荷担していることを特徴とする請求項3に記載
    の装置。
  6. 【請求項6】 前記排出部(8)がその末端部に湾曲部
    (9)を有し、該湾曲部(9)がバルブからの流れを指
    向させ且つ前記排出部(8)内の圧力増加に荷担してい
    ることを特徴とする請求項3に記載の装置。
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